JPH06307086A - セメントモルタル組成物の流し延べ方法 - Google Patents

セメントモルタル組成物の流し延べ方法

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JPH06307086A
JPH06307086A JP11924593A JP11924593A JPH06307086A JP H06307086 A JPH06307086 A JP H06307086A JP 11924593 A JP11924593 A JP 11924593A JP 11924593 A JP11924593 A JP 11924593A JP H06307086 A JPH06307086 A JP H06307086A
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俊介 田沢
Katsuhiko Kurihara
勝彦 栗原
Miki Kuniya
幹 国谷
Masaki Kobori
雅紀 小堀
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Abstract

(57)【要約】 【構成】生コンプラントミキサーで混練りして得られ
た、セメント、細骨材、水を含んでなるセメントモルタ
ル組成物を流し延べるにあたり、前記セメントモルタル
組成物を目開きが5〜15mmの範囲である篩を予め通過さ
せた後に、流し延べて硬化させる。 【効果】白華・突起および気泡跡がない平滑で良好な硬
化体が形成され、レベル精度の良い床面を得ることがで
き、しかも通常の生コン製造設備を共用することができ
るので生SL材を供給し得る地域を拡大することがで
き、施工現場における重量物の取り扱い作業が大幅に軽
減される。従来の施工法と比較して、建築物の床を構築
する際の施工時の大幅な省力化と仕上がり床面の品質の
安定化が可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメントモルタル組成
物の施工方法に関し、詳しくは、建築物の床を構築する
に好適な自己平滑性(セルフレベリング、以下、SLと
もいう)を有するセメントモルタル組成物の流し延べ方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の床を構築する際に、従来、下地
であるコンクリートスラブ上にセメントモルタルを打設
し、表面を金ごてで平坦かつ平滑に仕上げる方法が採ら
れていた。しかし、この方法は、熟練した左官技能を要
すると共に、多くの時間と労力を必要とする。そして近
年では、熟練した左官技能者が確保し難くなってきてい
るという問題点がある。
【0003】そこでこの対策として、セメントや石膏な
どを基材とし、これに骨材と流動化剤、増粘剤、消泡
剤、硬化調節剤、寸法安定剤など各種の添加剤を配合し
た粉体組成物に水を加えて、混練して得られる自己平滑
性を有する組成物(以下、SL材ともいう)をコンクリ
ートスラブなどの床下地の上に通常10mm厚で流し延べ、
硬化させる方法が普及してきた。
【0004】最近では、スラリー状のSL材(以下、生
SL材ともいう)が生コン工場において製造されるよう
になり、生コン工場で調製された生SL材を、生コンク
リート同様に、従来から用いられているコンクリート・
ミキサー車を利用して施工現場に搬入し、施工場所のコ
ンクリートスラブの上に流し延べて硬化させる方法が採
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、生SL材を
製造する際に用いられるSL化用添加剤の中には、通常
の用途の生コンの品質に対して悪影響を及ぼすものがあ
る。従来の方法では、混練して得られた生SL材はその
除去が困難であって製造設備内に残留するので、生コン
製造設備を共用することができず、専用の生SL材製造
設備を必要とする。従って、生SL材は生SL材製造設
備が設けられている特定の工場からしか供給することが
できない。
【0006】しかも、生SL材は、調製された後、時間
の経過とともに流動性が低下するので、流し延べるまで
の時間は制約を受ける。調製された後、流し延べるまで
に長時間が経過するような場合には、品質の劣化は避け
られない。このようなことから、従来の方法では、安定
した品質の生SL材を受け入れて使用することができる
流し延べ施工現場は、生SL材製造設備が設けられてい
る特定の工場に近接した地域に限定されるという問題点
がある。
【0007】本発明者らは、生コンプラントミキサーに
おける生SL材製造用各種原材料の配合および混練条件
を規定することによって、通常の生コン製造設備を共用
することができて生SL材を供給し得る地域を拡大する
ことができると共に、白華・突起および気泡跡がなく平
滑で良好な硬化体が形成され、レベル精度が良い仕上が
り床面を容易に得ることができる方法を先に提案した。
【0008】本発明者らは更に、生コンプラントミキサ
ーにおける生SL材製造用各種材料の混練時間を短縮し
て、通常の用途の生コン用ベースセメントモルタルを製
造する際の条件に合わせることを試みた。ところが、通
常用途の生コン用ベースセメントモルタルにおいては、
水セメント比が通常 0.5よりも小さく、固体分に対する
水の配合比率が小さいので、短時間の混練りでも各材料
の分散が良好であるのに対して、生SL材用ベースセメ
ントモルタルでは、目的とする生SL材の流動性を高め
るために、通常の生コン用ベースセメントモルタルの場
合よりもセメントに対する水の配合比率を高めて水セメ
ント比を 0.5以上としていることから、配合して生じた
固体材料の塊(ままこ)が容易には崩れないで塊状を保
ったまま流動するので分散不良となり、材料の混練効果
を高めることが困難であった。
【0009】このようなことから、通常の土木建築用と
して用いられている粒径が5mm以下の細骨材を配合し、
水セメント比が 0.5以上となるように水を加えて調製し
たベースセメントモルタルに、自己平滑性を付与するた
めの流動化剤・増粘剤・消泡剤その他の添加剤を配合し
て、ミキサーを用いて混練してスラリー化した際に、混
練条件が適当でないとスラリー中における細骨材の分散
が悪く、材料ホッパー中で圧密されて形成された細骨材
の塊が得られたスラリー中に残留しており、また、生コ
ンクリート製造設備を共用して生SL材を製造した際に
は、製造装置内に残留した生コンクリート用の粗骨材
(粒径5〜20mm)が製造された生SL材中に混じり、S
L材として重要な性能である流動性にバラツキを生じて
目的とする自己平滑性を有する組成物が得られず、この
ような生SL材を床下地の上に流し延べたときに硬化体
の平滑な表面が形成されず、安定した品質の床面が形成
されないという問題点がある。
【0010】本発明の目的は、上記問題点を解決し、通
常の生コン製造設備を共用することができて施工現場で
の粉体と重量物の取り扱い作業を大幅に軽減し、しかも
生SL材を供給し得る地域を限定されることなく拡大す
ることができ、生SL材の中に含まれる細骨材の塊や粗
骨材が除去できて均一なSL材が得られ、白華・突起お
よび気泡跡がなく平滑で良好な硬化体が形成されレベル
精度が良い仕上がり床面を得ることができ、省力化と床
品質安定化が可能な、自己平滑性を有するセメントモル
タル組成物の流し延べ方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行い、生コンプラントミキサーで混練りして得られた
生SL材を目開き5〜15mmの篩を通過させて流し延べる
ことにより、白華・突起および気泡跡がなく平滑で良好
な硬化体が形成され、レベル精度が良い仕上がり床面を
容易に得ることができ、しかも通常の生コン製造設備を
共用することができるので生SL材を供給し得る地域を
拡大することができ、施工現場における重量物の取り扱
い作業が大幅に軽減されることを知り、本発明を完成し
た。
【0012】本発明は、「生コンプラントミキサーで混
練りして得られた、セメント、細骨材、水を含んでなる
セメントモルタル組成物を流し延べるにあたり、前記セ
メントモルタル組成物を目開きが5〜15mmの範囲で
ある篩を予め通過させることを特徴とするセメントモル
タル組成物の流し延べ方法」を要旨とする。
【0013】本発明の方法は、セメントモルタル組成物
が、セメント、細骨材および水を含み、その水セメント
比が 0.5以上となるように水を加えて調製されたもので
あるとき、更に自己平滑性を付与するための添加剤を配
合してなるものであるとき、好適に適用することができ
る。
【0014】以下、本発明の詳細について説明する。本
発明の方法を好適に適用することができるセメントモル
タル組成物は、セメント、細骨材、水を含んでなるベー
スセメントモルタル(以下、単にベースモルタルともい
う)とも呼ばれるセメントモルタル組成物、特に、その
水セメント比が 0.5以上となるように水を加えて調製さ
れたベースモルタル、更に、ベースモルタルにその自己
平滑性を高めるための添加剤を配合してなる自己平滑性
を有するセメントモルタル組成物(以下、SL性組成物
ともいう)である。SL性組成物は、ベースモルタル
と、たとえば、流動化剤・増粘剤・消泡剤などの各種の
添加剤から構成される。なお、上記以外の添加剤として
硬化促進剤、硬化遅延剤、収縮低減剤、膨張剤などを必
要に応じて用いることができる。
【0015】SL性組成物を構成するベースモルタル
は、通常、セメント、細骨材及び水を配合してなる。セ
メントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポル
トランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、高炉
セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、
アルミナセメント、ジェットセメントなどの各種のセメ
ントを用いることができる。ベースモルタル1m3 あた
りに用いられるセメント量(単位セメント量)は、通
常、 300〜900 kg/m3 の範囲とするのがよい。
【0016】細骨材は、一般の生コンクリート製造に用
いられるものを用いることができ、その粒径が5mm以下
のものであって、粗粒率が2〜3の範囲のものであるこ
とが好ましい。細骨材の重量S と単位セメント量C との
重量比(S/C,細骨材セメント比) は、通常、0.5 〜4の
範囲とするのがよい。
【0017】単位水量W と単位セメント量C との重量比
(W/C,水セメント比) は、通常 0.5以上、好ましくは
0.6〜1.4 の範囲とするのがよい。
【0018】流動化剤としては、メラミンホルマリン縮
合物スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリアルキ
ルアリルスルホン酸塩、β−ナフタレンスルホン酸アル
デヒド縮合物、ポリカルボン酸塩などが挙げられ、これ
らの一種または二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。流動化剤の添加量は、その種類により若干異なる
が、ベースモルタルの1m3あたり、通常、2〜10kgの
範囲とするのがよい。
【0019】増粘剤としては、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースなどのセルロースエーテル類、ポリ
アクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニル
アルコール、カゼインなどの各種の水溶性高分子が挙げ
られ、これらの一種または二種以上を組み合わせて用い
ることができる。増粘剤の添加量は、その種類と分子量
によって若干異なるが、ベースモルタルの1m3 あた
り、通常、 0.5〜5kgの範囲とするのがよい。
【0020】消泡剤としては、アルコール系、ポリオー
ル系、脂肪酸エステル系、酸化エチレン−酸化プロピレ
ン系、シリコン系などの各種の消泡剤が挙げられ、これ
らの一種または二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。消泡剤の添加量は、その種類によって若干異なる
が、ベースモルタルの1m3あたり、通常、 0.3〜1kg
の範囲とするのがよい。
【0021】本発明の方法の対象とするSL性組成物
は、前記のような材料配合比で、セメント・細骨材およ
び水を含んでなるベースモルタルと、流動化剤・増粘剤
・消泡剤など各種の添加剤とを適宜に組み合わせ、混練
して得ることができる。SL性組成物を混練する装置と
しては、特に限定されないが、強制練りミキサーと呼ば
れる混練性能の良いものが通常用いられる。強制練りミ
キサーは、一般の生コン工場で生コンプラントミキサー
として汎用されている。混練時間は、通常の用途の生コ
ン用ベースセメントモルタルを製造する際の条件と同様
に、 0.5〜2分間の範囲とする。
【0022】本発明の方法において、生コンプラントミ
キサーで混練して得られたセメントモルタル組成物−ベ
ースモルタルまたはSL性組成物を篩を通過させると、
セメントモルタル組成物中に含まれる細骨材の塊を主体
とする塊状物を崩して分散させることができ、また、混
入した粗骨材を除去することができて、セメントモルタ
ル組成物を均一化させることができる。
【0023】本発明の方法においてセメントモルタル組
成物を処理するために用いられる篩は、目開き5〜15
mmの範囲のものであることがよい。篩の目開きが5mm未
満であると、セメントモルタル組成物中に分散して含ま
れる細骨材が篩を通過せず、セメントモルタル組成物の
処理に支障を来たして作業効率が低下する。一方、篩の
目開きが15mmを超えると塊状物を分散させる効果が小
さく、また、混入した粗骨材は篩を通過して除去するこ
とができないので、このような条件で篩処理して得られ
たセメントモルタル組成物を流し延べた際には、平滑な
硬化体表面が形成されない。
【0024】なお、目開きが異なる複数の篩を、目開き
の大きいものから小さいものへ順次組み合わせて用いる
ことができる。また、大きさが15mmを超える塊状物や骨
材を多量に含むセメントモルタル組成物を処理する場合
には、予備処理として15mmを超える適宜の大きさの目開
きを有する篩を組み合わせて粗取りの操作を行うことが
できる。
【0025】篩の容量としては、セメントモルタル組成
物を毎分20〜100 リットル程度処理できるものであるこ
とが好ましい。また、構造的にはバイブレーターを取り
付けて振動を与えても耐えられるものであることが好ま
しい。
【0026】本発明の方法の態様の例を以下に示すが、
本発明の方法はこれに限定されるものではない。本発明
の方法が対象とするセメントモルタル組成物は、生SL
材専用の製造設備で製造されたものは勿論、生コン製造
設備との共用で製造されたもののいずれでもよく、製造
されたセメントモルタル組成物は、一般に土木・建築工
事の現場に生コンクリートを運搬する際に用いられてい
るミキサー車によって運搬することができる。
【0027】本発明の方法の特徴であるセメントモルタ
ル組成物の篩処理は、生コンプラントミキサーで製造さ
れたセメントモルタル組成物をミキサー車内に移充填す
る際に、あるいは、ミキサー車で運搬されたセメントモ
ルタル組成物を施工現場に設けられたモルタルポンプ等
のホッパーに移す際に、施すことができる。篩処理を施
した後に、モルタルポンプ等を用いて施工場所に流し延
べ、トンボ等の表面均し道具を用いて均し、硬化させる
態様が可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法は、次のような効果を奏す
る。 1) 細骨材や各種添加剤の分散が良好で均質なSL性組
成物を得ることができ、白華・突起および気泡跡がなく
平滑で良好な硬化体が形成され、レベル精度が良い仕上
がり床面を容易に得ることができる。 2) 通常の生コン製造設備を共用してSL性組成物を製
造することができ、これにより、SL性組成物を使用す
ることができる地域の自由度が大きくなって、SL性組
成物の供給可能地域を拡大することができる。 3) 施工現場における粉体ならびに重量物の取り扱い作
業が大幅に軽減されるので、作業能率が向上し、粉塵に
よる作業環境の汚染を防止することができる。 4) 従来の施工法と比較して、建築物の床を構築する際
の施工時の大幅な省力化と仕上がり床面の品質の安定化
が可能になる。
【0029】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
具体的に説明する。本発明はその要旨を越えない限り、
以下の実施例に限定されるものでない。 実施例1〜2および比較例1〜2. 生コンプラントミキサーを用いて、後記の配合比でセメ
ント・細骨材・水を混練りして、各 0.5m3 のベースモ
ルタルスラリーを調製した。得られたベースモルタルス
ラリーを、それぞれ表1に示す条件で篩処理しながらミ
キサー車に移した。これに後記の配合比で添加剤を加
え、ミキサー車で混練りして得られた各SL性組成物
を、それぞれモルタルポンプを用いてコンクリートスラ
ブ25m2 の上に20mm厚さで流し延べ、トンボで均して自
然硬化させた。篩処理の際には、篩にバイブレーターで
振動を加えた。
【0030】実施例3〜6および比較例3〜5. 生コンプラントミキサーを用いて、後記の配合比で材料
を混練りし、5m3 のスラリー状のSL性組成物を得、
これをミキサー車に移した。ミキサー車に移したSL性
組成物スラリーの各 0.5m3 を、それぞれ表1に示す条
件で処理した後、モルタルポンプを用いてコンクリート
スラブ25m2 の上に20mm厚さで流し延べ、トンボで均し
て自然硬化させた。篩処理の際には、篩にバイブレータ
ーで振動を加えた。
【0031】試験に用いた主な材料ならびに材料配合比
は、次のとおりである。 <材料> ・セメント… 普通ポルトランドセメント ・細骨材 … 表乾比重: 2.6, 粗粒率: 2.7 ・添加剤 (a): 流動化剤「SMF−PD」(日産化学工業社製) (b): 増粘剤「hi- メトローズ 90SH 30000 」(信越化
学工業社製) (c): 消泡剤「SNデフォーマー 14 HP」(サンノプ
コ社製) <材料配合比>: 単位量,(kg/m3 ) セメント(C): 550, 細骨材 (S): 1100, 骨材比(S/C): 2.0 水 (W): 410, 水 比(W/C): 0.75 添加剤 (a): 4, (b): 1, (c): 0.5
【0032】各試験における、ベースモルタルスラリー
またはSL性組成物スラリーの篩通過の状況と性状なら
びに形成された硬化体の表面状態を表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示した各評価項目の測定または試験
の方法は、次のとおりである。 ・篩通過の状況… ベースモルタルスラリーまたはSL
性組成物スラリーが、篩を円滑に通過するかどうかを判
定した。 ・SL性組成物スラリーの性状… 流し延べられたSL
性組成物スラリー中に、塊状物が存在するかどうかを目
視で観察して判定した。 ・硬化体の表面状態(白華・突起および気泡跡)… S
L性組成物を20mm厚で流し延べ、20℃, RH60%で7日経
過後に目視および指触で観察して判定した。 ・翌日軽歩行の可否… SL性組成物を20mm厚で流し延
べ、20℃, RH60%で12時間経過後にゴム底の靴で上に乗
り、硬化体表面に靴底の跡がつくか否かを目視で観察し
て判定した。 ・硬化体のレベル精度… 形成された硬化体の表面につ
いて、水準器を用いてレベル精度を測定した。
【0035】表1に示した各評価項目の欄における記号
の意味は、次のとおりである。 ・篩通過の状況: ○…円滑に通過する. ×…
円滑に通過しない. ・セメントモルタル組成物スラリーの性状: ○…材料の分散状態がよい. ×…塊状物が存在する. ・白華 ・突起 ・気泡跡: ○…無し. ×…
有り. ・翌日軽歩行の可否: ○…可. ×…
否. ・レベル精度: ○… 1/300 以下, ×…
1/300 超え;
【0036】本発明の要件を満たす条件で試験された実
施例1〜6では、いずれも平滑で良好な硬化体が形成さ
れ、レベル精度のよい床面が得られた。
【0037】これに対して、比較例1および2は、ベー
スモルタルスラリーに対する篩処理に際して、また、比
較例3および4は、SL性組成物スラリーに対する篩処
理に際して、それぞれ使用した篩の目開きが本発明で規
定した範囲からはずれた場合であって、いずれも満足す
る結果が得られなかった。比較例1または3では、使用
した篩の目開きが本発明で規定した範囲より小さく、配
合した細骨材の一部が篩処理によって除かれてしまった
ために、形成された硬化体の性状は不良であった。一
方、比較例2または4では、使用した篩の目開きが本発
明で規定した範囲より大きかったために、セメントモル
タル組成物スラリー中に存在した塊状物の分散ないし除
去が不充分であり、形成された硬化体の性状は不良であ
った。比較例5は、ベースモルタルスラリーおよびSL
性組成物スラリーのいずれにも篩処理を施さなかった場
合であり、流し延べられたSL性組成物スラリー中に塊
状物が存在し、形成された硬化体の性状は不良であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小堀 雅紀 神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号 日 東化学工業株式会社中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生コンプラントミキサーで混練りして得ら
    れた、セメント、細骨材、水を含んでなるセメントモル
    タル組成物を流し延べるにあたり、前記セメントモルタ
    ル組成物を目開きが5〜15mmの範囲である篩を予め
    通過させることを特徴とするセメントモルタル組成物の
    流し延べ方法。
  2. 【請求項2】セメントモルタル組成物が、その水セメン
    ト比が 0.5以上となるように水を加えて調製されたもの
    である請求項1記載の流し延べ方法。
  3. 【請求項3】セメントモルタル組成物が、セメント、細
    骨材、水を含み、更に自己平滑性を付与するための添加
    剤を配合してなるものである請求項1記載の流し延べ方
    法。
JP11924593A 1993-04-23 1993-04-23 セメントモルタル組成物の流し延べ方法 Expired - Fee Related JP2926377B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008057202A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Ube Ind Ltd 二重床の施工方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008057202A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Ube Ind Ltd 二重床の施工方法

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