JPH06306863A

JPH06306863A - 杭上移動装置

Info

Publication number: JPH06306863A
Application number: JP13228193A
Authority: JP
Inventors: Morio Kitamura; 北村　　精男
Original assignee: Giken Seisakusho Co Ltd
Current assignee: Giken Seisakusho Co Ltd
Priority date: 1993-04-23
Filing date: 1993-04-23
Publication date: 1994-11-01
Anticipated expiration: 2012-03-05
Also published as: JP2588467B2

Abstract

(57)【要約】【目的】ローラ枠の既設杭挟持間隔を自動調整するこ
とにより調整の手間を省略する。また杭上移動装置に資
材、作業機器類を搭載して施工現場への搬入を容易にし
作業性の向上を図る。【構成】既設杭Ｐ列上を進退自在に移動する杭上移動
装置１の基台２の下部に既設杭Ｐを跨ぐようして、サイ
ドローラ８を備えたローラ枠３、４を垂設する。このロ
ーラ枠の一方を移動可能な可動ローラ枠４に形成し、固
定ローラ枠３と共に既設杭Ｐ列を両側から挟持する。こ
の既設杭Ｐを挟持している挟持間隔を、既設杭の杭幅の
変化に追従して自動的に調整する。この調整を基台２に
内装した幅寄シリンダ５とアキュームレータ６により行
う。また、基台２に杭圧入作業に必要な資材、作業機器
類１０、１４を搭載した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、既設杭列上を車輪、サ
イドローラ等の走行装置により進退自在に走行し杭圧入
引抜作業等に必要な資材、作業機器等を搭載する杭上移
動装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、建設工事現場において、鋼矢板等
の杭を圧入あるいは引抜を行う場合、既設杭列上を自走
する自走式の杭圧入引抜機が使用されており、この杭圧
入引抜機に供給する資材、この資材を搬送する搬送装置
及び資材を積み降ろしする作業機械などが必要であり、
これらの資材、作業機器等を杭圧入引抜機の近傍に配置
する必要があった。このため、これらの資材、及び作業
機器等を搬送装置により既設杭上に自走させて杭圧入引
抜機の近傍に設置していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし従来の搬送装置
では、既設杭列上を安定して走行するために搬送装置基
台の両側部から既設杭列を跨架するように垂下したサイ
ドローラにより既設杭の両側面を挟持し、このサイドロ
ーラのガイドにより移動していた。しかし、移動中に既
設杭列の杭幅が変化すると、その都度、サイドローラの
間隔を杭幅に合わせ人手により調節していたため調節作
業に時間を要した。また、杭列がカーブ状態の場合は移
動が困難となり作業が非効率であるという問題点があっ
た。

【０００４】本発明は、既設杭の杭幅が変化してもその
杭幅に追従してサイドローラの杭挟持間隔が自動的に調
節され、また杭列がカーブ状態でも円滑に移動できる杭
上移動装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の杭上移動装置は、既設杭列上を進退自在に
移動する移動装置に既設杭を両側から挟持する挟持機構
を設け、かつ該挟持機構の杭挟持間隔を自動的に調整す
る調整機構を内装すると共に資材、作業機器類を搭載可
能に構成したことを特徴とする。また、前記移動装置に
作業用の足場板を装着したことを特徴とし、前記移動装
置の上部に杭や鋼材等の載荷台を取付け杭や鋼材等を積
載可能にしたことを特徴とし、また前記移動装置にクレ
ーンを搭載したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】既設杭列上に載置した杭上移動装置の基台下部
に、既設杭列を跨ぐように垂下したサイドローラを備え
た可動ローラ枠を、幅寄シリンダにより既設杭の杭幅に
合わせて調整し、既設杭を両側面から挟持する。この状
態で杭上移動装置が走行中、杭幅が変化すると、基台に
備えたアキュームレータの蓄油が幅寄シリンダに供給さ
れ、あるいは幅寄シリンダから押出された圧油がアキュ
ームレータに蓄えられて可動ローラ枠が移動し杭挟持間
隔が杭幅に追従して自動的に調整される。このため杭列
がカーブ状態の個所においても円滑に走行することがで
き、移動装置により資材、作業機器類を施工現場に、迅
速に搬入することができる。

【０００７】

【実施例】本発明の実施例を図に基づいて説明する。図
１及び図２に示すように基台２の前後に円筒状の車輪１
１が取付けられ、この車輪１１が既設杭Ｐ列の上端を回
転することにより杭上移動装置１は前後に移動する。車
輪１１の駆動は基台２に装着された電動モータ、油圧モ
ータまたはエンジン等（図示せず）により駆動すること
ができる。

【０００８】また、基台２の両側部には固定ローラ枠３
と可動ローラ枠４が既設杭Ｐ列を跨架するように垂下さ
れている。基台２の内部には幅寄シリンダ５及び幅寄シ
リンダ５の油圧回路に接続したアキュームレータ６が内
装されいて、輻寄シリンダ５の一端を基台２に固着し、
他端を可動ローラ枠４に取付けている。

【０００９】このため、この可動ローラ枠４は移動可能
であり、幅寄シリンダ５及びアキュームレータ６の作動
により既設杭Ｐの杭幅Ｄの変化に追従してサイドローラ
８・・・を備えたローラ枠３、４の杭挟持間隔を自動調
整可能に構成されている。また、固定ローラ枠３及び可
動ローラ枠４の側部上下に、杭列に平行に設けた支持杆
７に複数のサイドローラ８・・が配設されいて、このサ
イドローラ８により既設杭Ｐの両側面を挟持した状態で
杭上移動装置１は既設杭Ｐ列上を前後に移動することが
できる。

【００１０】杭上移動装置１が移動中に既設杭Ｐ列の杭
幅Ｄが変化した場合は、幅寄シリンダ５へアキュームレ
ータ６の蓄油が供給されて、可動ローラ枠４が自動的に
可動しサイドローラ８・・・の杭挟持間隔が杭幅Ｄに追
従して調整される。このため既設杭Ｐ列がカーブ状態の
個所でもその杭幅Ｄに追従してローラ枠３、４の杭挟持
間隔が自動的に調整されてサイドローラ８・・・は杭列
を両側面から挟持した状態で円滑に移動することができ
る。

【００１１】また、基台２の両側に伸縮シリンダ９が垂
設されていて、この伸縮シリンダ９の下部には既設杭Ｐ
列に平行に形成された足場板１０が上下動可能に取付け
られている。伸縮シリンダ９は端部を基台２に固定し、
ピストンロッドの端部を足場板１０に取付けている。こ
のため伸縮シリンダ９を伸縮作動することにより足場板
１０の高さを自在に調整することができる。基台２の上
部にはユニット装置１４として油圧ユニット装置、溶接
ユニット装置等が搭載可能である。

【００１２】この足場板１０に作業員が搭乗して杭の連
結状態や圧入状態の点検及び杭の溶接等の作業を行うこ
とができ、このような作業状態に応じて最適な足場の高
さを容易に確保することができる。足場板１０を基台２
の両側に垂設しているため移動装置１は全体のバランス
を保つことができ杭列上を円滑に移動することができ
る。また、足場の高さの調整は潮の干満や異常増水等に
対応できるため、海岸や河川等における作業においても
好適である。さらに足場を杭列上を自由に移動させて作
業現場に設置することができるので、その都度、別に作
業用の足場を構築する手間が省け作業効率がよい。

【００１３】図３に示すように本実施例は基台２上にタ
ーンテーブル（図示せず）を介して杭Ｐａの載荷台２０
を取付けた移動装置１を重連して杭Ｐａを積載した構成
である。施工現場が狭隘地や水上等で杭をストックして
置く場所がない場合、杭を搬入するのに施工現場と遠く
離れた杭のストック場所の間を頻繁に往復しなければな
らず、作業性が悪かった。このような場合でも前記した
移動装置１に杭Ｐａを積載して杭列上を移動させ、杭圧
入引抜機の近傍に設置することができるため施工現場と
離れた杭のストック場所の間を往復する時間が省け作業
性が向上する。

【００１４】また、杭Ｐａを積載した移動装置１がカー
ブ状態の個所にさしかかっても、前記ターンテーブルを
介して積載されているためスムーズにカーブを曲がるこ
とができる。このように基台２に重量物を積載する場合
は基台２の両側に垂設した支持部２２に杭等を積載して
移動装置のバランスを保てば杭列上を円滑に移動するこ
とができる。

【００１５】図４に示すように本実施例は移動装置１の
基台２上に、資材や作業機器類を吊り下げるクレーン２
１を搭載した構成である。施工現場が狭隘地等の場合は
従来のホイールクレーンやクローラクレーンでは施工現
場まで進入するのに時間がかかり、また場所によっては
進入することができない場合もある。本実施例のように
移動装置１の基台２上にクレーン２１を搭載し、既設杭
Ｐ列上を移動させることにより杭圧入引抜機の近傍に設
置することができる。なお、搭載するクレーン２１は公
知の構成のものでよい。このように搭載物が重量のある
場合は前記実施例と同様に基台２の両側に垂設した支持
部２２に杭等を積載して移動装置のバランスを保つよう
にするとよい。

【００１６】本発明実施例の杭挟持間隔の自動調整動作
を図５ないし図７に基づいて説明する。既設杭Ｐ列上に
杭上移動装置１を載置し、幅寄シリンダ５を作動して対
向するサイドローラ８・・・を備えたローラ枠３、４の
杭挟持間隔を既設杭Ｐの杭幅Ｄに合わせて調整し、サイ
ドローラ８・・・を既設杭Ｐの背側に密着させる（図
５）。杭上移動装置１に内装した駆動装置（図示せず）
を作動して円筒形状の車輪１１を回転駆動させて杭上移
動装置１を前進あるいは後進させる。この際、各固定ロ
ーラ枠３、可動ローラ枠４のサイドローラ８・・・は既
設杭Ｐの背面を両側から挟持して移動するため、杭上移
動装置１は既設杭Ｐ列上を傾倒することなく安定して移
動することができる。

【００１７】前記のように可動ローラ枠４を既設杭Ｐの
杭幅Ｄに合わせて調整するには、まず方向切換弁１２を
ｃ位置に設定し、ポンプ１３により圧油をパイロットチ
ェックバルブ１６を備えた管路１７を経て幅寄シリンダ
５のＡ室に供給する。同時にアキュームレータ６には圧
油が蓄えられる。このようにして幅寄シリンダ５のピス
トンロッドによりサイドローラ８・・・を備えた可動ロ
ーラ枠４を移動し固定ローラ枠３のサイドローラ８・・
・と共に既設杭Ｐ列の背面を挟持する。

【００１８】この状態で幅寄シリンダ５の油圧回路に挿
入されている方向切換弁１２を中立位置ｂに切換えて幅
寄シリンダ５への圧油の供給をブロックする。幅寄シリ
ンダ５のＡ室はアキュームレータ６により杭挟持力が補
償されて、サイドローラ８・・・は既設杭Ｐの背面に密
着しながら移動することができる。

【００１９】杭上移動装置１が既設杭Ｐ列上を走行中に
既設杭Ｐ列の杭幅Ｄに変化が生じ杭幅が小さくなった場
合は、サイドローラ８・・・がその杭幅Ｄに追従するた
めにアキュームレータ６に蓄えられていた圧油が幅寄シ
リンダ５のＡ室に供給され、Ｂ室の圧油は管路１８を経
てタンクＴに戻りピストンロッドは杭を挟持する方向へ
移動して、杭幅Ｄの変化に自動的に追従することができ
る。

【００２０】また、杭幅が大きくなった場合は、幅寄シ
リンダ５のピストンロッドが図中右方に移動しＡ室の圧
油はアキュームレータ６に蓄えられる。このようにし
て、サイドローラ８・・・は杭幅Ｄａの変化に自動的に
追従することができる。また、既設杭Ｐ列がカーブ状態
での杭幅の変化した場合においても前記と同様に対応す
ることができる（図６）。

【００２１】既設杭Ｐ列からサイドローラ８・・・の挟
持を開放する場合は、方向切換弁１２をａ位置に切換え
て、ポンプ１３により圧油を管路１８を経て幅寄席シリ
ンダ５のＢ室に供給する。圧油が供給されてＢ室の圧力
が一定以上になるとこの増圧された圧力によりパイロッ
ト管路１５を経てパイロットチェックバルブ１６に作用
ｂ、パイロットチェックバルブ１６を開く。このためＡ
室及びアキニームレータ６から圧油が管路１７を経て油
タンクＴに戻る。このようにしてピストンロッドは図中
右方向に移動し、可動ローラ枠４はピストンロッドの作
動で移動しサイドローラ８・・・による杭列の挟持が開
放される。

【００２２】

【発明の効果】前記のように構成された本発明によれ
ば、既設杭列上の杭幅の変化に追従してサイドローラの
間隔が自動的に調整されるため、その都度、手動操作で
調整する必要がなく、調整時間が省略され作業効率が向
上する。また、移動装置上に杭等の資材、作業機器等を
搭載して既設杭列上を移動することができるため狭隘な
場所においても施工現場まで容易に搬入でき、作業時間
が短縮されて作業効率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の側面図

【図２】本発明の一実施例の正面図

【図３】本発明の一実施例の側面図

【図４】本発明の一実施例の側面図

【図５】本発明の作用の説明図

【図６】本発明の作用の説明図

【図７】本発明に用いる油圧回路の説明図

【符号の説明】

１杭上移動装置２基台３固定ローラ枠４可動ローラ枠５幅寄シリンダ６アキュームレータ８サイドローラ９伸縮シリンダ１０足場板１２方向切換弁１４ユニット装置１５パイロット管路１６パイロットチェックバルブ１７、１８管路２０載荷台２１クレーン２２支持部Ｐ既設杭Ｐａ杭

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】既設杭列上を進退自在に移動する移動装
置に既設杭を両側から挟持する挟持機構を設け、かつ該
挟持機構の杭挟持間隔を自動的に調整する調整機構を内
装すると共に資材、作業機器類を搭載可能に構成した杭
上移動装置。
【請求項２】前記移動装置に作業用の足場板を装着し
た請求項１記載の杭上移動装置。
【請求項３】前記移動装置の上部に杭や鋼材等の載荷
台を取付け、杭や鋼材等を積載可能にした請求項１記載
の杭上移動装置。
【請求項４】前記移動装置にクレーンを搭載した請求
項１記載の杭上移動装置。