JPH06306247A - 水溶性樹脂組成物及びこれを用いた親水化処理方法 - Google Patents

水溶性樹脂組成物及びこれを用いた親水化処理方法

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JPH06306247A
JPH06306247A JP9825393A JP9825393A JPH06306247A JP H06306247 A JPH06306247 A JP H06306247A JP 9825393 A JP9825393 A JP 9825393A JP 9825393 A JP9825393 A JP 9825393A JP H06306247 A JPH06306247 A JP H06306247A
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water
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acid
resin composition
phenol
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JP9825393A
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Yoshiki Inoue
芳樹 井上
Fumio Tashiro
文夫 田代
Makoto Murakami
誠 村上
Teruo Yoshida
輝夫 吉田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)一般式(I); 【化1】 (ただし、式中、R1は水素原子またはメチル基であ
り、R2はアルキル基、フェニル基または置換フェニル
基であり、nは1以上の整数である)で示される親水性
ビニルモノマー、OH基を有するビニルモノマー及びカ
ルボキシル基を有するビニルモノマーを必須成分とする
モノマー混合物を共重合して得られる共重合体並びに、 (B)a)1種以上のフェノール又は多核ポリフェノー
ル、 b)ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドを生ずる化
合物及び c)1種以上の一級または二級アミン から製造されるフェノールマンニッヒ塩基又はその酸中
和物を含有してなる水溶性樹脂組成物並びに該組成物を
用いた親水化処理方法。 【効果】 塗膜は、非常に小さい水滴の接触角を持ち、
塗面外観、硬化性、耐食性、臭気等にも優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空調機の熱交換器に使用
される熱交換器フィン用の親水化処理等に有用な水溶性
樹脂組成物及びこれを用いた親水化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】空調機の熱交換器には、冷房時に発生す
る凝集水が水滴となり熱交換器アルミニウムフィン(以
下フィンと略す)間に水のブリッジを形成し、空気の通
風路を狭めるため通風抵抗が大きくなって電力の損失、
騒音の発生、水滴の飛散などの不具合が生じる。このよ
うな現象を防止するためにフィンの表面を親水性にして
水滴および水滴によるブリッジの形成を防止することが
なされている。
【0003】かかる熱交換器の表面親水化処理を行う方
法として、アルミニウム板を成型加工してフィンを作
成し、このものを組立てたのち、表面処理剤(親水性、
防錆性)を浸漬、スプレー、シャワーなどの手段により
塗布するアフターコート法と、あらかじめロールコー
ターなどの手段によりアルミニウム板に表面処理膜を形
成したのち、この板にプレス成型加工を施してフィンを
作成するプレコート法の二方法がある。前者において
フィンの表面を親水性にする方法で実用化されているも
のとしては、(1)一般式mSiO2/nNa2O(m、
nは整数)で示される水ガラスを塗布する方法(例えば
特開昭59−13078号公報など)、(2)水溶性ポ
リアミド樹脂のような有機高分子樹脂を主体とした溶液
を塗布し、樹脂皮膜を形成する方法(例えば特開昭61
−250495号公報など)、(3)水中に分散された
無機のシリカ微粉末を芯とし、有機の重合性不飽和モノ
マー類を反応せしめて殻とした有機−無機複合体反応物
を主体とし、さらに硬化剤、水溶性ポリアミド樹脂を含
有する溶液を塗布する方法(例えば特開平3−2690
73号公報)などが挙げられる。さらに、快適居住空間
の提供を目的とする為、最近は臭気の発生が問題視され
ている。また、初期の塗膜臭や空調機内に発生する微生
物が原因の(運転開始時の)不快臭等に対する対策とし
て防菌剤、防腐剤を混合した皮膜剤の使用等も提案され
ている(特開昭58−10051号公報、特開昭61−
168675号公報など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開昭59−1307
8号公報に示される水ガラスを用いる方法は、水滴接触
角が20°以下という良好な親水持続性を示すが、この
材料で処理したフィンは経時で処理皮膜面が粉状を呈す
るようになり、通風時に飛散したセメント臭あるいは薬
品臭が発生するという問題点がある。また特開昭61−
250495号公報に示される水溶性ポリアミド樹脂の
ような有機高分子樹脂を主体とした溶液を塗布する方法
は実用化されているといっても諸特性を十分満足しうる
ものではなく、処理板の腐食性、臭気、処理液の安定性
などの点に問題点がある。本発明は、親水性、安定性に
優れる、親水化処理に適する水溶性樹脂組成物及びこれ
を用いた親水化処理方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
に対して鋭意研究を重ねた結果、親水化処理剤として特
定の親水性ビニルモノマー、OH基含有ビニルモノマー
及びカルボキシル基含有ビニルモノマーを必須成分とす
る共重合体を用い、かつその硬化剤として、フェノール
マンニッヒ塩基またはその中和物を用いたものが有効で
あり、該組成物を親水化処理剤として用いることによ
り、親水性を顕著に高め、各種特性にも優れることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、(A)一般式(I);
【化2】 (ただし、式中、R1は水素原子またはメチル基であ
り、R2はアルキル基、フェニル基または置換フェニル
基であり、nは1以上の整数である。)で示される親水
性ビニルモノマー、OH基を有するビニルモノマー及び
カルボキシル基を有するビニルモノマーを必須成分とす
るモノマー混合物を共重合して得られる共重合体並び
に、 (B)a)1種以上のフェノール又は多核ポリフェノー
ル、 b)ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドを生ずる化
合物及び c)1種以上の一級または二級アミン から製造されるフェノールマンニッヒ塩基又はその酸中
和物を含有してなる水溶性樹脂組成物に関する。また、
本発明は該水溶性樹脂組成物を用いた親水化処理方法に
関する。
【0007】本発明で使用される一般式(I)の親水性
ビニルモノマーにおいて、R2としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基などの炭素数が1〜15のアルキル
基、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基
などの置換フェニル基(全体の炭素数は7〜15)など
がある。またnはR2により、適宜決定される1以上、
好ましくは2〜30の整数である。充分な水溶性を得る
為、R2が大きな基であればあるほどnが大きい数とな
る。これらの化合物の配合量は共重合体(A)に使用す
る全モノマー100重量部に対して25〜65重量部が
好ましく、40〜50重量部が特に好ましい。25重量
部未満であると、共重合体の水溶性が低下し、十分な親
水性が得られにくい。一方65重量部を超えると、塗膜
の強度が下がり良好な塗膜が得られにくい。
【0008】OH基を有するモノマーとしては、例えば
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタク
リル酸のヒドロキシアルキルエステル等が好ましいもの
として挙げられる。これらの配合量は共重合体(A)に
使用する全モノマー100重量部に対して5〜45重量
部が好ましく、10〜30重量部が特に好ましい。5重
量部未満または45重量部を超えると共重合体の水溶性
が低下し、十分な親水性が得られにくい。
【0009】カルボキシル基含有モノマーとしてはアク
リル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸が好ましい
ものとしてあげられる。これらの配合量は共重合体
(A)に使用する全モノマー100重量部に対して5〜
25重量部が好ましく、10〜20重量部が特に好まし
い。5重量部未満では十分な親水性が得られにくく、2
5重量部を超えると増粘が激しくなり合成がうまくいか
なくなる傾向にある。
【0010】また、以上のモノマー以外の共重合可能な
エチレン性不飽和モノマーとして、例えば次に示すよう
なものが使用できる。(a)アクリル酸又はメタクリル
酸のエステル、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オ
クチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オク
チル、メタクリル酸ラウリル等。(b)ビニル芳香族化
合物;例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、p−クロルスチレン等。これらのエチレン性不
飽和モノマーはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合せ
て使用することができる。これらの配合量は共重合体
(A)に使用する全モノマー100重量部に対して10
〜30重量部が好ましく、特に好ましくは15〜25重
量部である。10重量部未満では共重合体のガラス転移
点(Tg)調整がうまくゆかず、良好な塗膜が形成でき
にくい。一方、30重量部を超えると十分な親水性が得
られなくなる傾向にある。
【0011】本発明において、以上のモノマー混合物を
共重合して得られる共重合体(A)のガラス転移点(T
g)は−50℃〜+30℃が好ましく、さらに好ましく
は−30℃〜+20℃であり、特に好ましくは−20℃
〜+10℃である。ここでTgが−50℃未満では塗膜
の強度、耐久性に問題が生じやすく、30℃を超える
と、その組成の関係から、水溶化成分が減少するため、
親水性に問題がでてくる。なお、本発明における上記T
gは、次式により計算される理論ガラス転移点を意味す
る(但し次式のTgは絶対温度)。
【数1】 〔ここでnはモノマーの種類であり、Wnはモノマーn
の全モノマーに対する重量分率であり、Tgnはモノマ
ーnの単独重合体のガラス転移点(絶対温度)であ
る。〕従って、ガラス転移点は、配合するモノマーの種
類と配合割合により調整することができる。
【0012】これらのモノマー混合物の共重合は必要に
応じてメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、メチルカルビトール、カルビトール、ブチル
カルビトール等の有機溶剤を反応溶媒または希釈溶媒と
して使用し行うことができる。また重合触媒としては、
過酸化ベンゾイル、ジターシャリーブチルパーオキサイ
ド等の過酸化物系ラジカル開始剤、アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスバレロニトリル等のアゾ系ラジカル
開始剤などが用いられ、重合方法としては、溶液重合す
るのが簡便で好ましいが、懸濁重合、塊状重合、イオン
重合、光重合、放射線重合等も利用可能である。得られ
る共重合体の重量平均分子量(Mw)は5千〜15万が
好ましく、さらに7千〜10万が好ましく、特に8千〜
5万が好ましい。重量平均分子量が5千より小さいと塗
膜の耐久性が悪くなる傾向にあり、一方15万を超える
と、水溶性が劣る傾向にある。なお、本発明における重
量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて
換算した値である。
【0013】本発明で使用される(B)成分は、硬化剤
であり、 a)1種以上のフェノール類又は多核ポリフェノール、 b)アルデヒド類及び c)1種以上の一級アミンまたは二級アミン類 から製造されるフェノールマンニッヒ塩基又はその酸中
和物である。本発明で使用されるフェノール類として
は、フェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフ
ェノール、アミルフェノールなどのアルキル置換フェノ
ール、レゾルシノール、カテコールなどの多価フェノー
ル、α−ナフトールなどのフェノール性水酸基をもつ化
合物があり、これらを単独あるいは混合して用いること
もできる。
【0014】多核ポリフェノールとしては、フェノール
類とアルデヒドからなる反応生成物、いわゆるノボラッ
クもしくはレゾールがあげられる。その他に、ビスフェ
ノールAおよびそのノボラックもしくはレゾール、ポリ
ビニルフェノールなどを用いることもできる。また、上
記フェノール類と多核ポリフェノールを混合して用いて
もよい。なお、これらの中で好ましいものは、フェノー
ルノボラック及びレゾールである。
【0015】アルデヒド類としてはホルムアルデヒドの
他、ホルムアルデヒドを生ずる化合物として、パラホル
ムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミンなどのアルデ
ヒド誘導体、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド
などの脂肪族アルデヒド、ベンズアルデヒドに代表され
る芳香族アルデヒド、フルフラールなどの異節環アルデ
ヒドなどがあり、これを単独であるいは混合して用いる
ことができる。これらの中で好ましいものは、ホルムア
ルデヒド及びパラホルムアルデヒドである。
【0016】一級アミンとしては、メチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチ
ルアミンなどのアルキルアミン、エタノールアミン、プ
ロパノールアミン、イソプロパノールアミンなどのヒド
ロキシアルキルアミン、アニリンなどの芳香族アミンが
ある。二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、エチルプロピルアミン、ジプロピルアミン、ジ
イソプロピルアミン、ジブチルアミンなどのジアルキル
アミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールア
ミン、ジイソプロパノールアミンなどのヒドロキシアル
キルアミンがある。これらは単独であるいは混合して用
いてもよい。なお、これらの中で好ましいものは、エタ
ノールアミン、N−メチルエタノールアミン及びジエタ
ノールアミンである。
【0017】フェノールマンニッヒ塩基の製造は、マン
ニッヒ塩基を製造する一般的な方法を適用することがで
きる。例えば、(a)、(b)および(c)を配合し、
場合によりアルコール類、グリコールエーテル類及びケ
トン類の存在下で、20〜100℃、好ましくは30〜
90℃で数分〜10時間、好ましくは20分〜5時間反
応させる。(a)、(b)及び(c)の配合割合は、
(a)のフェノール性ヒドロキシル基1モルに対し、好
ましくは(b)0.1〜5モルおよび(c)0.1〜5
モルであり、特に好ましくは(b)0.1〜3モルおよ
び(c)0.1〜3モルである。(b)および(c)の
配合比が0.1モル未満であると、硬化剤としての効果
及び水溶性が低下する。一方、(b)および(c)の配
合比が3モルを超えると、未反応物が増加し、不快臭を
発生する。
【0018】フェノールマンニッヒ塩基を中和する酸
は、塩酸、硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、オルトりん
酸、メタりん酸、ピロりん酸、ポリりん酸、亜りん酸、
次亜りん酸などの無機酸及び、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン
酸、酸性りん酸エステルなどの有機酸があり、これらは
単独であるいは混合して使用してもよい。これらの中で
好ましいものは、オルトりん酸、亜りん酸、次亜りん酸
及び乳酸であり、特に亜りん酸及び次亜りん酸は、塗膜
焼付時に、その還元作用により、塗膜の淡色化、黄変を
阻止する効果がある。
【0019】酸はフェノールマンニッヒ塩基のアミン1
モルに対し、好ましくは0.1〜10モル、特に好まし
くは0.2〜5モル配合される。配合量が0.1モル未
満であると、フェノールマンニッヒ塩基の水溶性が低下
する傾向にある。一方、10モルを超えると硬化性が低
下する傾向にある。
【0020】前記(A)成分と(B)成分は、任意の割
合で配合される。(A)成分は(A)成分と(B)成分
の合計に対し、固形分重量で10〜99%、特に50〜
95%が好ましい。(A)成分が10%未満であるとそ
の塗膜は親水性が小さく、一方99%を超えるとその塗
膜は十分な硬化しにくい。
【0021】本発明の水溶性樹脂組成物は、前記(A)
成分及び(B)成分の混合物の良好な親水性を損わない
程度にその他の公知の樹脂や硬化剤を併用することもで
きる。また、さらに必要に応じて種々の公知の防菌剤を
配合することもできる。以上のようにして得られる本発
明の水溶性樹脂組成物は、親水化処理剤としてや、上塗
り塗料の密着性を向上させるための中塗り塗料として、
金属等の各種被塗物に、公知の方法に従って塗布し、被
塗物を親水化処理することができる。特に、熱変換器ア
ルミニウムフィンの親水化処理に好適である。
【0022】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。以下「部」は
「重量部」、「%」は「重量%」を意味する。 合成例1及び2 (A)成分の製造 温度計、還流冷却器、撹拌機および窒素ガス導入口を備
えた四つ口フラスコにメトキシポリエチレングリコール
モノメタクリレート(FA−400M、日立化成工業
(株)製、ケン化価115〜125KOHmg/g、酸価
0.1以下、数平均分子量約490)を表1に示す配合
量(固形分として)をフラスコに仕込み、ついでブチル
セロソルブをメトキシポリエチレングリコールモノメタ
クリレートの固形分に対し45%になるようにフラスコ
に仕込んだ。その後、110℃に昇温し、表1に示す配
合量のメタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル及びメタクリル酸と、全モノ
マー100gに対し、1.0gの割合となるアゾビスイ
ソブチロニトリルを混合した液を2時間かけて滴下した
のち、さらに同温度で1時間保温し、ついで140℃に
昇温し、重合率が99.9%以上になるように反応させ
て共重合体を得た。得られた共重合体に、pHが8〜9と
なるようにトリエチルアミンを添加して中和した後、共
重合体が30〜40%固形分になるように溶剤(水)を
加えた。得られた共重合体の加熱残分、粘度、ガラス転
移点(Tg)及び重量平均分子量を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】合成例3 (B)硬化剤の製造 1lセパラブルフラスコに、フェノール94g、37%
ホルマリン水53gおよび触媒として50%水酸化ナト
リウム水溶液11.2gを仕込み、50〜60℃で30
分間、ついで80〜85℃で1時間付加反応を行った。
これに50%酢酸水溶液24gを加えて100℃に昇温
し、3時間で120℃に昇温し縮合脱水反応を行い、イ
ソプロピルアルコール150g及び脱イオン水37.5
gを加えた。これにN−メチルエタノールアミン75g
を加えた後、30分間かけて37%ホルマリン水65g
を滴下し、40℃で1時間マンニッヒ反応を行い、フェ
ノールマンニッヒ塩基溶液を得た。この溶液300gに
50%次亜りん酸水溶液71gを加え、固形分45%、
pH=6.5のフェノールマンニッヒ塩基次亜りん酸中和
物を得た。
【0025】合成例4 (B)硬化剤の製造 1lセパラブルフラスコに、フェノール94g、37%
ホルマリン水53gおよび触媒として50%p−トルエ
ンスルホン酸水溶液0.5gを仕込み、50〜60℃で
30分間、80℃で1時間30分保温し、ついで100
℃に昇温し、1時間かけて110℃に昇温して付加縮合
反応を行い、イソプロピルアルコール150gを加え
た。これにN−メチルエタノールアミン75gを加えた
後、30分間かけて37%ホルマリン水65g滴下し、
40℃で1時間マンニッヒ反応を行い、フェノールマン
ニッヒ塩基溶液を得た。この溶液300gに90%乳酸
水溶液70gを加え、固形分49%、pH=6.8のフェ
ノールマンニッヒ塩基乳酸中和物を得た。
【0026】合成例5 (B)硬化剤の製造 1lセパラブルフラスコに、フェノール94g、37%
ホルマリン水53gおよび触媒として50%p−トルエ
ンスルホン酸水溶液0.5gを仕込み、50〜60℃で
30分間、80℃で1時間30分保温し、ついで100
℃に昇温し、1時間かけて110℃に昇温して付加縮合
反応を行い、イソプロピルアルコール150gを加え
た。これにジエタノールアミン105gを加えた後、3
0分間かけて37%ホルマリン水65g滴下し、40℃
で1時間マンニッヒ反応を行い、フェノールマンニッヒ
塩基溶液を得た。この溶液300gに50%次亜りん酸
水溶液74gを加え、固形分48%、pH=5.4のフェ
ノールマンニッヒ塩次亜りん酸中和物を得た。
【0027】合成例6 (B)硬化剤の製造 1lセパラブルフラスコに、フェノール94g、37%
ホルマリン水53gおよび触媒として50%p−トルエ
ンスルホン酸水溶液0.5gを仕込み、50〜60℃で
30分間、80℃で1時間30分保温し、ついで100
℃に昇温し、1時間かけて110℃に昇温して付加縮合
反応を行い、イソプロピルアルコール150gを加え
た。これにジイソプロパノールアミン133gを加えた
後、30分間かけて37%ホルマリン水65g滴下し、
40℃で1時間マンニッヒ反応を行い、フェノールマン
ニッヒ塩基溶液を得た。この溶液300gに50%次亜
りん酸水溶液77gを加え、固形分50%、pH=4.3
のフェノールマンニッヒ塩基次亜りん酸中和物を得た。
【0028】実施例1〜4及び比較例1〜3 以上の合成例で得られた(A)成分および(B)硬化剤
または比較例として水溶性メラミン樹脂(日立化成工業
(株)製 メラン523)を配合し、固形分35%の塗
料を調製し、それぞれの塗料の評価を以下の要領で行っ
た。それらの結果を表2に示す。
【0029】〔塗装板の作成〕市販アルミ箔(200×
65×0.05mm)に塗料をバーコーダNo.28で塗
布し、160℃で5分間焼付けをした。 〔塗膜の着色〕上記のようにして得た塗装板の表面を観
察し、以下のように評価した。 ○…無色 △…薄黄色 ×…黄色
【0030】〔硬化性の評価〕上記のようにして得た塗
装板を、ソックスレー抽出器を用いて、アセトンで1時
間抽出し、次式によりゲル分率を求めた。
【数2】 〔親水性の評価〕上記のようにして得た塗装板表面に脱
イオン水1μmolを滴下して、そのときの初期接触角を
協和界面科学(株)製の接触角測定機を用いて測定し
た。
【0031】〔耐食性評価〕上記のようにして得た塗装
板にクロスカットを入れ、JIS−Z−2371に基づ
いて5%塩化ナトリウム水溶液を2週間連続噴霧を行
い、クロスカット部の塗膜ふくれ幅(片幅)により、以
下のように評価した。 ○…0〜1mm未満 △…1〜3mm ×…3mmより大 〔塗膜臭気評価〕上記のようにして得た塗装板を80℃
の温水に30秒浸漬した後のその臭気を嗅ぎ、その臭気
により以下のように評価した。 ○…臭気なし △…臭気少ない ×…臭気多い
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の水溶性樹脂組成物は、非常に小
さい水滴の接触角を持ち、塗面外観(耐黄変性)、硬化
性、耐食性、臭気等にも優れることから、熱交換器アル
ミニウムフィン等の親水化処理に極めて有用なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/04 PGC 7921−4J (72)発明者 吉田 輝夫 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山五番壱 日立 化成工業株式会社鹿島工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I); 【化1】 (ただし、式中、R1は水素原子またはメチル基であ
    り、R2はアルキル基、フェニル基または置換フェニル
    基であり、nは1以上の整数である)で示される親水性
    ビニルモノマー、OH基を有するビニルモノマー及びカ
    ルボキシル基を有するビニルモノマーを必須成分とする
    モノマー混合物を共重合して得られる共重合体並びに、 (B)a)1種以上のフェノール又は多核ポリフェノー
    ル、 b)ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドを生ずる化
    合物及び c)1種以上の一級または二級アミン から製造されるフェノールマンニッヒ塩基又はその酸中
    和物を含有してなる水溶性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分を、(A)成分と(B)成分
    の合計に対し、固形分重量で10〜99%配合する請求
    項1記載の水溶性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の水溶性樹脂組成物
    を、被塗物に塗布することを特徴とする親水化処理方
    法。
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