JP2000336233A - 親水性樹脂組成物及び親水性塗膜の製造法 - Google Patents

親水性樹脂組成物及び親水性塗膜の製造法

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JP2000336233A
JP2000336233A JP11148119A JP14811999A JP2000336233A JP 2000336233 A JP2000336233 A JP 2000336233A JP 11148119 A JP11148119 A JP 11148119A JP 14811999 A JP14811999 A JP 14811999A JP 2000336233 A JP2000336233 A JP 2000336233A
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vinyl monomer
weight
hydrophilic
resin composition
coating film
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JP11148119A
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Makoto Murakami
誠 村上
Tsutomu Mamiya
勉 間宮
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性、樹脂安定性、臭気に優れ、塗面の外
観や塗膜黄変性にも優れる、親水化処理に適する親水性
樹脂組成物及びこの親水性樹脂組成物を用いることによ
り、親水性、臭気に優れ、塗面の外観や塗膜黄変性にも
優れる、親水性塗膜の製造法を提供する。 【解決手段】 (A)下記一般式(1)で示されるビニ
ルモノマー、(B)水酸基を有するビニルモノマー、
(C)カルボキシル基を有するビニルモノマー及び
(D)下記一般式(2)で示されるビニルモノマーを含
むビニルモノマー混合物を共重合して得られる共重合体
を含有してなる親水性樹脂組成物並びにこの親水性樹脂
組成物を塗布、乾燥することを特徴とする親水性塗膜の
製造法。 【化1】 (但し、式中R1は水素原子又はメチル基であり、R2
炭化水素基であり、xは2以上の整数であり、qは1以
上の整数であり、R3は水素原子又はメチル基であり、
4、R5及びR6は炭化水素基であり、yは3以下の正
の整数である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調機の熱交換器
に使用される熱交換機フィン用の親水化処理等に有用な
親水性樹脂組成物及びこれを用いた親水性塗膜の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】空調機の熱交換器には、冷房時に発生す
る凝集水が水滴となり、熱交換器用アルミニウムフィン
(以下フィンと略す)間に水のブリッジを形成し、空気
の通風路を狭めるため、通風抵抗が増大し、電力の損
失、騒音の発生、水滴の飛散などの不具合が生じる。こ
のような現象を防止するために、フィンの表面を親水性
にして水滴及び水滴によるブリッジの形成を防止するこ
とがなされている。
【0003】かかる熱交換器の表面親水化処理を行う方
法として、アルミニウム板を成形加工してフィンを作
成し、これを組み立てた後、表面処理剤(親水性、防錆
性)を浸漬、スプレー、シャワーなどの手段により塗布
するアフターコート法と、あらかじめロールコーター
などの手段によりアルミニウム板に表面処理膜を形成し
た後、この板にプレス成形加工を施してフィンを作成す
るプレコート法の二方法がある。前者においてフィン
の表面を親水化する方法で実用化されているものとして
は、(1)一般式mSiO/nNa2Oで示される水ガ
ラスを塗布する方法(例えば特開昭59−13078号
公報など)、(2)水溶性ポリアミド樹脂のような有機
高分子樹脂を主体とした溶液を塗布し、樹脂被膜を形成
する方法(例えば特開昭61−250495号公報な
ど)、(3)水中に分散された無機のシリカ微粉末を芯
とし、重合性不飽和モノマー類を反応せしめて核とした
有機−無機複合反応物を主成分とし、更に硬化剤、水溶
性ポリアミド樹脂を含有する溶液を塗布する方法(例え
ば特開平3−269073号公報)などが挙げられる。
【0004】さらに、快適居住空間の提供を目的とする
ため、最近は臭気の発生も問題視されている。また、初
期の塗膜臭や空調機内に発生する微生物が原因の(運転
開始時の)不快臭等に対する対策として防菌剤、防腐剤
を混合した被膜剤の使用も提案されている(特開昭58
−10051号公報、特開昭61−168675号公報
など)。
【0005】特開昭59−13078号公報に示される
水ガラスを用いる方法は、水滴接触角が20°以下とい
う良好な親水持続性を示すが、この材料で処理したフィ
ンは経時で処理被膜面が粉状を呈するようになり、通風
時飛散してセメント臭、あるいは薬品臭が発生するとい
う問題がある。また、特開昭61−250459号公報
に示される水溶性ポリアミド樹脂のような有機高分子樹
脂を主体とした溶液を塗布する方法は、実用化されてい
るといっても諸特性を十分満足しうるものではなく、処
理板の腐食性、臭気、処理液の安定性などの点に問題が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、親水性、樹
脂安定性、臭気に優れ、塗面の外観や塗膜黄変性にも優
れる、親水化処理に適する親水性樹脂組成物を提供する
ものである。また本発明は、前記親水性樹脂組成物を用
いることにより、親水性、臭気に優れ、塗面の外観や塗
膜黄変性にも優れる、親水性塗膜の製造法を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)一般式(1)
【化3】 (但し、式中R1は水素原子又はメチル基であり、R2
炭化水素基であり、xは2以上の整数であり、qは1以
上の整数である)で示されるビニルモノマー、(B)水
酸基を有するビニルモノマー、(C)カルボキシル基を
有するビニルモノマー及び(D)一般式(2)
【化4】 (但し、式中R3は水素原子又はメチル基であり、R4
5及びR6は炭化水素基であり、yは3以下の正の整数
である)で示されるビニルモノマーを含むビニルモノマ
ー混合物を共重合して得られる共重合体を含有してなる
親水性樹脂組成物に関する。
【0008】また本発明は、前記共重合体が、(A)一
般式(1)で示されるビニルモノマー10〜50重量
%、(B)水酸基を有するビニルモノマー5〜40重量
%、(C)カルボキシル基を有するビニルモノマー5〜
30重量%、(D)一般式(2)で示されるモノマー1
〜10重量%を含み、総量が100重量%になるように
配合したビニルモノマー混合物を共重合して得られるも
のである親水性樹脂組成物に関する。また本発明は、前
記親水性樹脂組成物を塗布、乾燥することを特徴とする
親水性塗膜の製造法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用される(A)一般式
(1)のビニルモノマーにおいて、R2で示される炭化
水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基など
の炭素数が1〜15のアルキル基、フェニル基、メチル
フェニル基、エチルフェニル基などの炭素数1〜9のア
ルキル基を置換基として有する置換フェニル基(全体の
炭素数は7〜15)などが好ましいものとして挙げられ
る。なかでもアルキル基が好ましい。また、繰り返し数
を示すqはR2の種類により適宜決定され、2〜30で
あることが好ましい。十分な親水性を得るためには、R
2の炭素数が多いほどqを大きくすることが好ましい。
一般式(1)の親水性ビニルモノマーは、単独で用いて
もよいし、2種以上を併用してもよい。
【0010】一般式(1)のビニルモノマーの使用量と
しては、塗膜の耐久性と親水性のバランスを取る上で、
全モノマーに対して10〜50重量%用いるのが好まし
く、20〜40重量%用いるのがより好ましい。使用量
が10重量%未満であると塗膜の親水性が劣る傾向にあ
り、50重量%を越えると塗膜の強度が低下し耐久性が
劣る傾向にある。
【0011】(B)水酸基を有するモノマーとしては、
水酸基を1個有するビニルモノマーが好ましく、アクリ
ル酸またはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル
が好ましく、例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシイソプロピルアクリレート、ヒドロキシブチル
アクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒド
ロキシイソプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチル
メタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸の炭
素原子数2〜4のヒドロキシアルキル基を有するものが
好ましいものとして挙げられる。水酸基を有するモノマ
ーは単独でまたは2種以上を併用して使用できる。
【0012】水酸基を有するビニルモノマーの使用量
は、全モノマーに対して5〜40重量%とするのが好ま
しく、10〜35重量%とするのがより好ましい。5重
量%未満であると塗膜の親水性が劣る傾向があり、40
重量%を越えると塗膜の強度が低下し耐久性が劣る傾向
にある。
【0013】(C)カルボキシル基を有するビニルモノ
マーとしては、カルボキシル基を1個有するビニルモノ
マーが好ましく、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和
カルボン酸が好ましいものとして挙げられる。カルボキ
シル基を有するビニルモノマーは単独でまたは2種以上
を併用して使用できる。カルボキシル基を有するビニル
モノマーの使用量は、全モノマーに対し5〜30重量%
とすることが好ましく、10〜20重量%とすることが
より好ましい。5重量%未満では十分な親水性が得られ
なくなる傾向にあり、30重量%を越えるとモノマー共
重合時の増粘が激しくなり合成がうまくいかなくなる傾
向にある。
【0014】(D)一般式(2)で示されるビニルモノ
マーは湿気硬化性のモノマーである。一般式(2)にお
いて、R4で示される炭化水素基としては、アルキル基
又はフェニル基が挙げられ、炭素原子数1〜4のアルキ
ル基が好ましく、R5及びR6で示される炭化水素基とし
ては、アルキル基又はフェニル基が挙げられ、メチル基
又はエチル基が好ましい。具体的に好ましいものとして
は、例えば、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、メタクリロキシプロピルエトキシシラン、メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキ
シプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0015】(D)一般式(2)で示されるビニルモノ
マーの使用量は全モノマーに対し1〜10重量%とする
ことが好ましく、3〜8重量%とすることがより好まし
い。1重量%未満では塗膜の耐久性が劣る傾向にあり、
10重量%を越えるとモノマー共重合時にゲル化が起こ
りやすくなる傾向にある。
【0016】本発明で使用する共重合体の原料成分とし
ては、前記(A)〜(D)の必須成分以外に、(E)そ
の他共重合可能なビニルモノマーを併用することができ
る。このものとしては例えば次に示すものが使用でき
る。 (a)アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、例え
ば、アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、
アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アク
リル酸tert−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸セチル、アクリル酸ステアリル等が挙げられ、メタク
リル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸tert−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタク
リル酸セチル、メタクリル酸ステアリル等。 (b)ビニル芳香族化合物:例えば、炭素数8〜12の
ビニル芳香族化合物、例えば、スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン等。
【0017】これらの(E)のビニルモノマーはそれぞ
れ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することが
できる。これらの使用量は前記(A)〜(D)の使用量
により決定されるが、通常は、全モノマーに対して0〜
30重量%である。
【0018】本発明における共重合体は、ガラス転移温
度(Tg)を好ましくは−50℃〜30℃、より好まし
くは−30℃〜20℃、さらに好ましくは−20℃〜1
0℃となるように設計することが好ましい。ここで、T
gが−50℃未満では塗膜の強度、耐久性に問題が生じ
やすく、30℃を越えると、その組成の関係から、水溶
化成分が減少するため、親水性に問題が生じることがあ
る。なお、上記Tgは、次式により計算される理論ガラ
ス転移点を意味する(但し次式のTgは絶対温度)。
【数1】 但し、wiは、各ビニルモノマーの重量%であり、Tg
iは各ビニルモノマーのホモポリマーのTg(単位:絶
対温度)である。従って、Tgは、配合するビニルモノ
マーの種類と配合割合により調整することができる。
【0019】ビニルモノマーの共重合は、必要に応じて
メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチ
ルカルビトール、カルビトール、ブチルカルビトール等
の有機溶剤または水を、反応溶媒または希釈溶媒として
使用することができる。
【0020】また、重合に際し、重合開始剤として、過
酸化ベンゾイル、ジターシャリーブチルパーオキサイド
等の過酸化物系ラジカル重合開始剤、2,2′−アゾビ
スイソブチルニトリル、アゾビスバレロニトリル等のア
ゾ系ラジカル重合開始剤、ペルオキソ二硫酸アンモニウ
ム等を使用することができる。
【0021】重合は溶液重合するのが簡便で好ましい
が、けん濁重合、塊状重合、イオン重合、光重合、放射
線重合等も利用可能である。
【0022】得られる共重合体の重量平均分子量(ゲル
浸透クロマトグラフィーにより、標準ポリスチレンによ
り作成した検量線を用いて換算して得られるもの)は、
10,000〜100,000のものが好ましく、2
0,000〜60,000のものがより好ましい。重量
平均分子量が10,000未満では塗膜の強度、耐久性
に問題を生じやすく、100,000を超えると樹脂溶
液の粘度が増大するため作業性に問題が生じることがあ
る。なお、分子量は、重合開始剤の量、種類、重合温度
を適宜選択することにより調節することができる。
【0023】このようにして得られた共重合体は、本発
明の親水性樹脂組成物中に、主成分として含有される。
本発明の親水性樹脂組成物は、前記共重合体の良好な親
水性を損なわない程度に、セルロース系、アクリル系、
ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテルポリオ
ール系、ポリアミド系、エポキシ系等の公知の樹脂やア
ルミキレート、チタンキレート等の硬化剤を含有するこ
ともできる。硬化剤を含有する場合、樹脂固形分に対し
て、0.1〜10重量%とすることが好ましい。
【0024】また、さらに必要に応じて、2−チアゾー
ル−4−イルベンズイミダゾール、メチルベンズイミダ
ゾール−2−イルカルバメート、2,4,5,6−テト
ラクロロ−1,3−イソフタロニトリル、ビス(2−ピ
リジルチオ)−ジンク−1,1−ジオキサイド等の防か
び剤、1,2−ベンゾインチアゾリン−3−オン、2,
3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニ
ル)ピリジン、10,10′−オキシビスフェノキシア
ルシン等の防菌剤を、樹脂固形分に対して、防かび剤及
び防菌剤の合計で好ましくは0.1〜2重量%配合する
こともできる。
【0025】本発明の親水性樹脂組成物においては、一
般に、溶剤以外の固形分が1〜30重量%となるように
溶剤の量を調整することが好ましい。溶剤としては、例
えば、水、アルコール系溶剤、セロソルブ系溶剤等が好
適に用いられる。
【0026】以上のようにして得られる本発明の親水性
樹脂組成物は、親水化処理剤としてや、上塗り塗料の密
着性を向上させるための親水性の中塗り塗料として、さ
らに水蒸気によるくもり防止のための防曇塗料として、
金属、ガラス等の各種被塗布物に、公知の方法に従って
塗布し、親水性の塗膜を製造して、被塗布物を親水化処
理することができる。
【0027】本発明の親水性塗膜の製造法において用い
られる基材としては、アルミニウム、鉄、銅などの金
属、ガラス、プラスチック等、各種のものを用いること
ができ、その形状も特に制限はない。親水性樹脂組成物
を基材に塗布する際には、通常、親水性樹脂組成物を溶
剤に溶解し、適度な粘度の溶液として塗布することがで
きる。
【0028】また、得られた親水性樹脂組成物の溶剤溶
解性を改善するために、樹脂のカルボン酸の一部または
全部を中和処理してもよい。中和処理は、共重合の終了
時に、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等を用いて、通常20℃〜100℃
で10分〜2時間、好ましくは30分〜1時間反応させ
ることにより行うことができる。
【0029】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明する。な
お、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重
量%」を示す。
【0030】実施例1 温度計、還流冷却器、撹拌機及び窒素ガス導入口を備え
た四つ口フラスコに、メトキシポリエチレングリコール
モノメタクリレート FA−400M(日立化成工業
(株)製、一般式(1)におけるq=9、R1及びR2はメ
チル基)20部、ブチルセロソルブ50部を仕込み11
0℃に昇温した。窒素ガス気流下に、FA−400M
20部、ヒドロキシエチルアクリレート30部、メタク
リル酸10部、メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン5部、メチルメタクリレート15部及び2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル0.8部の混合液を
2時間かけて滴下した後、さらに同温度で1時間保温し
た後、ブチルセロソルブ20部及び2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル0.8部の混合液を30分かけて滴
下した。その後、130℃に昇温し重合率が99.9%
以上になるように反応させ共重合体溶液を合成した。共
重合体溶液を80℃まで冷却したのち、pHが8〜9とな
るようにトリエチルアミンを添加し、同温度で1時間保
温した。その後水を加え、共重合体溶液が約40%固形
分になるように調整した。得られた共重合体溶液の加熱
残分、粘度、ガラス転移点(Tg)及び重量平均分子量
を表1に示す。
【0031】実施例2 温度計、還流冷却器、撹拌機及び窒素ガス導入口を備え
た四つ口フラスコに、メトキシポリエチレングリコール
モノメタクリレート(FA−400M) 15部、ブチ
ルセロソルブ50部を仕込み110℃に昇温した。窒素
ガス気流下に、FA−400M 20部、ヒドロキシエ
チルアクリレート10部、メタクリル酸20部、メタク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン5部、メチル
メタクリレート10部、ブチルアクリレート20部及び
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル1.0部の混合
液を2時間かけて滴下した後、さらに同温度で1時間保
温した後、ブチルセロソルブ20部及び2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリル0.8部の混合液を30分かけ
て滴下した。その後、130℃に昇温し重合率が99.
9%以上になるように反応させ共重合体溶液を合成し
た。共重合体溶液を80℃まで冷却したのち、pHが8〜
9となるようにトリエチルアミンを添加し、同温度で1
時間保温した。その後水を加え、共重合体溶液が約40
%固形分になるように調整した。得られた共重合体溶液
の加熱残分、粘度、ガラス転移点(Tg)及び重量平均
分子量を表1に示す。
【0032】実施例3 温度計、還流冷却器、撹拌機及び窒素ガス導入口を備え
た四つ口フラスコに、メトキシポリエチレングリコール
モノメタクリレート(FA−400M)20部、ブチル
セロソルブ50部を仕込み110℃に昇温した。窒素ガ
ス気流下に、FA−400M 20部、ヒドロキシエチ
ルアクリレート10部、メタクリル酸10部、メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン3部、メチルメタク
リレート17部、ブチルアクリレート20部及び2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル1.0部の混合液を
2時間かけて滴下した後、さらに同温度で1時間保温し
た後、ブチルセロソルブ20部及び2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル0.8部の混合液を30分かけて滴
下した。その後、130℃に昇温し重合率が99.9%
以上になるように反応させ共重合体溶液を合成した。共
重合体溶液を80℃まで冷却したのち、pHが8〜9とな
るようにトリエチルアミンを添加し、同温度で1時間保
温した。その後水を加え、共重合体溶液が約40%固形
分になるように調整した。得られた共重合体溶液の加熱
残分、粘度、ガラス転移点(Tg)及び重量平均分子量
を表1に示す。
【0033】比較例1 温度計、還流冷却器、撹拌機及び窒素ガス導入口を備え
た四つ口フラスコに、メトキシポリエチレングリコール
モノメタクリレート(FA−400M)20部、ブチル
セロソルブ50部を仕込み110℃に昇温した。窒素ガ
ス気流下に、FA−400M 20部、ヒドロキシエチ
ルアクリレート30部、メタクリル酸10部、メチルメ
タクリレート20部及び2,2′−アゾビスイソブチロ
ニトリル1.0部の混合液を2時間かけて滴下した後、
さらに同温度で1時間保温した後、ブチルセロソルブ2
0部及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.8
部の混合液を30分かけて滴下した。その後、130℃
に昇温し重合率が99.9%以上になるように反応させ
共重合体溶液を合成した。共重合体溶液を80℃まで冷
却したのち、pHが8〜9となるようにトリエチルアミン
を添加し、同温度で1時間保温した。その後水を加え、
共重合体溶液が約40%固形分になるように調整した。
得られた共重合体溶液の加熱残分、粘度、ガラス転移点
(Tg)及び重量平均分子量を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】〔親水性の評価〕実施例1〜3及び比較例
1で得られた共重合体溶液を10cm×20cm×3mmのガ
ラス板に乾燥膜厚1μmになるように塗布し、100℃
で1時間乾燥した後、塗膜表面にイオン交換水1mlを滴
下して、その時の初期接触角を協和界面科学社製の接触
角測定機を用いて測定した。その結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】〔耐久性の評価〕実施例1〜3及び比較例
1で得られた共重合体溶液を10cm×20cm×3mmのガ
ラス板に乾燥膜厚1μmになるように塗布し、100℃
で1時間乾燥した。20℃蒸留水に8時間浸漬後80℃
で16時間乾燥を1サイクルとして5サイクル後の接触
角を測定した。その結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】〔アルミニウムに対する密着性、塗面外観
及び塗膜黄変性の評価〕アルミニウム板をアセトンで洗
浄し、その上に実施例1〜3で得られた親水性樹脂組成
物を乾燥膜厚が10μmになるように塗布し、110℃
で1時間乾燥した後、JIS K5400に従って碁盤
目試験(1mm角)を行った結果を表4に示す。また、塗
面外観の目視判定及び200℃×20分における塗膜黄
変性の試験結果を表4に示す。
【0040】
【表4】
【0041】〔臭気〕さらに、いづれの実施例で得られ
た試験板も、水ガラスを塗布した場合に比較し、臭気が
少なく、臭気の面でも優れていることがわかった。
【0042】〔樹脂安定性試験〕上記実施例1〜3で得
られた親水性樹脂組成物を50℃で1ヶ月保存した。い
づれの溶液も分離やゲル化は全くなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明の親水性樹脂組成物は、非常に小
さい水滴の接触角をもち親水性で、樹脂安定性、耐久性
も高く、密着性、塗面の外観、塗膜黄変性、塗布性、臭
気にも優れることから、熱交換機用アルミニウムフィン
等の親水化処理に極めて有用なものである。また本発明
の親水性塗膜の製造法によれば、前記親水性樹脂組成物
を用いることにより、親水性、臭気に優れ、塗面の外観
や塗膜黄変性にも優れる、親水性塗膜が得られる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BG011 BG021 BG041 BG051 BG071 EB126 EU116 EV326 EV346 FD140 FD186 4J038 CG011 CG141 CH121 CH141 CL001 NA06 PC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(1) 【化1】 (但し、式中R1は水素原子又はメチル基であり、R2
    炭化水素基であり、xは2以上の整数であり、qは1以
    上の整数である)で示されるビニルモノマー、(B)水
    酸基を有するビニルモノマー、(C)カルボキシル基を
    有するビニルモノマー及び(D)一般式(2) 【化2】 (但し、式中R3は水素原子又はメチル基であり、R4
    5及びR6は炭化水素基であり、yは3以下の正の整数
    である)で示されるビニルモノマーを含むビニルモノマ
    ー混合物を共重合して得られる共重合体を含有してなる
    親水性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 共重合体が、(A)一般式(1)で示さ
    れるビニルモノマー10〜50重量%、(B)水酸基を
    有するビニルモノマー5〜40重量%、(C)カルボキ
    シル基を有するビニルモノマー5〜30重量%、(D)
    一般式(2)で示されるモノマー1〜10重量%を含
    み、総量が100重量%になるように配合したビニルモ
    ノマー混合物を共重合して得られるものである請求項1
    記載の親水性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の親水性樹脂組成物
    を塗布、乾燥することを特徴とする親水性塗膜の製造
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009119605A1 (ja) * 2008-03-25 2009-10-01 富士フイルム株式会社 親水性部材
WO2010001813A1 (ja) * 2008-06-30 2010-01-07 富士フイルム株式会社 親水性部材
WO2023233891A1 (ja) * 2022-05-30 2023-12-07 信越化学工業株式会社 親水性共重合体および親水性組成物

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