JPH06306193A - 陽イオン交換膜の溝加工方法 - Google Patents

陽イオン交換膜の溝加工方法

Info

Publication number
JPH06306193A
JPH06306193A JP5121981A JP12198193A JPH06306193A JP H06306193 A JPH06306193 A JP H06306193A JP 5121981 A JP5121981 A JP 5121981A JP 12198193 A JP12198193 A JP 12198193A JP H06306193 A JPH06306193 A JP H06306193A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exchange membrane
cation exchange
grooving
cloth
porous layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5121981A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Higuchi
義明 樋口
Yoshihiko Saito
義彦 斉藤
Toshio Ichiki
敏夫 市来
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP5121981A priority Critical patent/JPH06306193A/ja
Publication of JPH06306193A publication Critical patent/JPH06306193A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】塩化アルカリ電解槽の槽電圧を低く、且つ酸素
濃度の低い塩素ガスを製造するために使用される陽イオ
ン交換膜の膜面への溝加工方法を提供する。 【構成】膜内に補強布を有する陽イオン交換膜の陽極面
に、織布を埋め込んだ後に剥すことにより溝を形成する
加工方法に於て、膜内部の補強布の繊維方向と溝の方向
が5〜85°の範囲で傾斜している陽イオン交換膜の溝
加工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽イオン交換膜の溝加
工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化アルカリ水溶液を電解して水
酸化アルカリと塩素を得る方法は、水銀法やアスベスト
隔膜法に比べ低消費エネルギーで生産できるイオン交換
膜を用いる方法が実用化されている。
【0003】一方、省エネルギーの観点からこの種の電
解においては、電解電圧を極力低くすることが要求さ
れ、そのための種々の手段が提案されているが、今なお
電圧低減効果が十分でなかったり、あるいは電解槽が複
雑になったりしてその目的は十分に達成されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、イオン交換
膜法塩化アルカリ電解槽の槽電圧を低く、且つ特に陽極
における酸素濃度の低い塩素ガスを製造するために有効
な陽イオン交換膜の膜面への溝加工方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部にパーフ
ルオロ重合体繊維からなる補強布を有し、且つその陽極
面に電極活性のないガス及び液透過性の多孔質層を有す
る陽イオン交換膜の陽極面に、糸の太さ5〜200デニ
ールで、1インチ当り20〜200本の糸密度を有する
布を用い、その厚さの5〜70%の範囲で埋め込んだ
後、引き剥すことにより溝を形成する加工方法におい
て、内部の補強布の縦繊維方向と上記溝の方向が5〜8
5°の範囲で傾斜していることを特徴とする陽イオン交
換膜の溝加工方法である。
【0006】出願人は、水性溶液の電解を可及的に小さ
い負荷電圧で行うべく研究を続け、陽イオン交換膜の陽
極又は陰極の少なくとも一方に面する表面に、電極とし
て作用しないガス及び液透過性の多孔質層を有する陽イ
オン交換膜を配置することにより、上記目的が達成しう
ることを先に見いだした(特開昭56−75583、特
開昭57−39185参照)。
【0007】かかる多孔質層を表面に有する陽イオン交
換膜の使用による電解電圧の低減効果は、多孔質層を形
成する物質の種類、多孔率及び厚みによって異なる。し
かしながら、多孔質層が下記するように非導電性物質か
ら形成する場合においても、ほぼ同様の電圧の低減効果
が現われる。
【0008】かかるタイプの電解槽について、本発明者
は、更に研究を進めたところ、上記表面にガス及び液透
過性の多孔質層を有するイオン交換膜を使用した場合、
該多孔質層と電極とを接触して配置したときに、最も低
い槽電圧が得られるが、この電解槽の場合、陽極で発生
する塩素ガス中の酸素濃度が必ずしも小さくできないこ
とが見い出された。かかる好ましくない現象が起る原因
については、必ずしも明らかではないが、上記の現象
は、いずれも工業的電解槽にとっても、看過できないも
のである。
【0009】本発明者は、かかる現象の生起を抑制すべ
く検討を続けたところ、上記電解槽において、ガス及び
液透過性の多孔質層を有するイオン交換膜と電極とが接
触する面に、連続した隙間が形成されるように、イオン
交換膜の多孔質層面側に溝を設けることにより、該目的
が実用上、十分に達成されることが見い出された。
【0010】イオン交換膜の多孔質層面に設けられる溝
は、上記のようにイオン交換膜と電極との接触面に連続
した隙間が形成されるならいずれも本発明の目的が達成
されるが、かかる溝の形状、方向、数などによって、目
的達成の程度は異なる。
【0011】本発明者の研究によると、イオン交換膜の
多孔質層面に設ける溝は、その表面幅は好ましくは0.
1〜10mm、特に好ましくは0.5〜5mmであり、
また深さは、好ましくは0.01mm以上、特には、
0.05mm〜膜厚の1/2の長さとされる。溝のピッ
チ、すなわち隣接する溝表面幅の各中心間の長さは、溝
の表面幅の大きさにもよるが、好ましくは0.1〜20
mm、特に好ましくは0.5〜10mmである。ピッチ
は、好ましくは幅に比例せしめられ、幅が大きくなるに
つれても大きくなるようにされる。また、溝の長さは1
mm以上、好ましくは5mm以上、特に好ましくは10
mm以上であるように選択される。
【0012】これらの溝の形成法としては、特開昭60
−39184に、溝形成ロール又は、平板による加熱転
写法が紹介されている。一方、現在、工業用電解槽に用
いられる陽イオン交換膜は、その構成素材である陽イオ
ン交換ポリマーの強度が、実用上不足しているため、膜
中に補強布を積層して用いられるのが一般的である。
【0013】この補強布を構成する繊維は、電解槽にお
いて発生する高温、高濃度の塩素と水酸化アルカリ雰囲
気下で耐久性を有するパーフルオロ重合体が使用され
る。これらの例としては、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)、テトラフルオロエチレン(TFE)/パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、TFE/
パーフルオロアクリル酸エステル共重合体、TFE/フ
ッ化ビニリデン共重合体などがある。なかでもPTFE
が特に好ましい。補強用の織布としては、モノフィラメ
ント、マルチフィラメントで、且つこれらのヤーン(撚
り糸)、スリットヤーンなどが使用できる。又、補強布
として、厚さ、開孔率、目付けの安定した織布が用いら
れ、織り方としては、平織り、からみ織り、綾織りなど
が使用される。
【0014】本発明で使用される補強用の織布を構成す
る糸は、その糸径として20〜170デニール、布とし
ての糸密度は縦横共8〜150本/インチ、特には10
〜100本/インチが好ましい。この糸密度が小さいと
膜の強度の絶対値が不足し、大きいと膜抵抗の上昇が大
きい。この織布は、上記含フッ素重合体の糸と電解時に
溶解性を有するレーヨン、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、セルロース、ポリアミド等の糸の混紡糸又
は混織布も使用できる。この場合の溶解性糸の含有量
は、好ましくは全量に対して重量基準で、好ましくは6
〜95%、特には30〜60%が使用できる。
【0015】織布は予め糸形状を偏平化する加工工程を
施してもよい。これにより、陽イオン交換膜に積層した
時のノッチ効果を低減して糸による膜強度の低下を防止
できるので好ましい。その偏平化の程度は繊維の高さと
幅の比が好ましくは1:1.5以下、1:10以上、特
には1:2以下、1:5以上にされる。1:1.5以上
ではノッチ効果の低減が不十分であり、1:10以下で
は非導電性のパーフルオロ重合体繊維による平面遮蔽率
が過大になり、膜抵抗の増加を紹くといった問題があ
る。
【0016】本発明では、上記補強布を含む陽イオン交
換膜において、この補強布を構成する縦繊維の方向と、
以下の手法で形成される陽極面の溝方向が平均交差角度
で好ましくは5〜85°、特には15〜75°の範囲で
斜交することが重要である。本発明者は、補強布繊維と
溝が平行に重なった部分で、顕著な強度低下が起ること
を見出し、補強布の繊維と溝を平行に重ならないように
配置すれば、大きな強度低下部分がないことを見出し
た。
【0017】陽イオン交換膜の陽極面に溝を形成させる
方法としては、好ましくは、5〜200デニール特には
10〜100デニールの糸を用い、糸密度として、好ま
しくは1インチ当り20〜200本特には40〜150
本の織布を使用することにある。糸としては、有機、無
機(金属を含む)繊維が適用でき、モノフィラメント、
マルチフィラメント、撚り糸、フラットヤーン等が使用
できるが、入手の容易さから有機繊維がより好ましい。
有機繊維材質としては、PET、ポリアミド、アクリ
ル、ポリプロピレン、セルロース、フッ素樹脂、ポリエ
チレン、絹等の単糸や混紡糸が適用できる。これらは、
表面加工時の温度、圧力に耐える形状保持性を有するこ
とが必要であって、この目的からは、PET、ポリアミ
ド、フッ素樹脂繊維が特に好ましい。
【0018】布の構成としては、タテヨコの糸の種類及
び糸本数が同じであっても違ってもよい。また、平織
り、綾織り、からみ織り等の織り方が使用できる。これ
らの織布は、糸径と糸密度の関係で糸と糸の間でつくら
れる開孔部があってもよいし、なくてもよいが、好まし
い範囲では10〜80%程度を有する。これらの布は、
20〜350μmの平均交点厚みを有するものとなる。
【0019】陽イオン交換膜に、上記の布を用いて溝を
加工する手法としては、膜の陽極面の多孔質層側に布を
のせて、これを加熱された2本のロールの間を通すのが
連続的に安定的な溝を形成するうえで好ましい。このと
きの加熱ロールの温度は、60〜230℃の表面温度に
設定し、イオン交換膜の構成ポリマーを十分軟化させる
ことが、溝加工に伴う内部歪みを除去させるうえで好ま
しい。
【0020】2本のロール間の加圧力は、5〜200k
g/cm幅が用いられる。十分に軟化した陽イオン交換
膜であれば100kg/cm幅以下での加工が可能であ
り好ましい。この際、溝加工を行う布は、その交点厚み
の5〜70%を埋込むことが好ましい。5%以下では連
続した溝の形成が難しく、70%以上では、最終工程で
の剥し工程において、陽イオン交換膜に強い引裂き力が
作用し、膜強度の低下をもたらす。
【0021】埋込まれた布は、陽イオン交換膜とともに
加熱ロール部を離れた後、十分冷却され陽イオン交換膜
の構成ポリマーが十分に強度を持つ温度で陽イオン交換
膜から剥される。その際の溝深さは好ましくは膜厚の5
0%以下、特には30%以下が、膜強度の低下を防ぐ目
的で好ましい。この製法は、連続的ではないが、平板プ
レスによっても達成できる。
【0022】イオン交換膜面の多孔質層の厚みと上記溝
の深さは必ずしも所定の関係を有することは要求されな
いが、好ましくは、溝の深さは多孔質層の厚みより大き
くすることがよく、多孔質層の厚みの好ましくは1〜5
0倍特には1〜20倍にすることが好ましい。
【0023】本発明で使用される表面にガス及び液透過
性の多孔質を有するイオン交換膜は、膜面に粒子を結合
せしめることによって形成される。多孔質層を形成する
粒子の付着量は、粒子の材質、大きさによっても異なる
が、本発明者の研究によると、膜面の単位cm2 当り好
ましくは0.001〜100mg特には0.002〜2
0mgがよいことが判明した。過度に小さい使用量は、
本発明の所期の効果が達成できなく、更に大きい使用量
は、膜抵抗の増大を招くなど好ましくない。
【0024】本発明の陽イオン交換膜の表面に設けられ
るガス及び液透過性の多孔質層を形成する粒子は、電極
として機能しない限り、導電性でも非導電性でもよく、
また無機材料でも有機材料のいずれから形成してもよい
が、好ましくは極液に対する耐食性を有する材料から構
成することが好ましい。代表例としては金属又は金属の
酸化物、水酸化物、炭化物、塩化物若しくはそれらの混
合物、炭素又は有機物ポリマーが挙げられる。
【0025】好ましい具体例としては、陽極側の多孔質
層としては、周期律表IV−A族(好ましくは、Si、G
e、Sn、Pb)、IV−B族(好ましくはTi、Zr、
Hf)、V−B族(好ましくはNb、Ta)、鉄族金属
(Fe、Co、Ni)、Cr、Mn又はBの単体又は合
金、酸化物、水酸化物、窒化物又は炭化物、PTFE、
エチレン/TFE共重合体などが使用される。
【0026】一方、陰極側にも、陽極面と同様のガス及
び液透過性の多孔質層を有する事が、低い槽電圧を得る
上でより好ましい。その場合の多孔質層としては、陽極
側多孔質の形成に用いた材料に加え、銀又は銀の合金、
ステンレス、炭素(活性炭、黒鉛)、炭化ケイ素(α又
はβ型)、更にはポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、
ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニンサルファイ
ド樹脂、ポリプロピレン樹脂又はポリイミド樹脂などが
有利に使用される。
【0027】多孔質層の形成にあたって、上記粒子は好
ましくは粒径0.01〜300μm、特には0.1〜1
00μmの粉末の形態で使用される。この際必要ならば
PTFE、ポリヘキサフルオロプロピレンなどのフルオ
ロカーボン重合体などの結合剤、更にカルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロースなどのセルロース類、ポリエチレングリコール、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸ソーダ、ポリメチルビニルエーテル、カゼイ
ン、ポリアクリルアミドなどの水可溶性物質などの増粘
剤が使用される。これら結合剤又は増粘剤は、上記粉末
に対して好ましくは0〜50重量%、特には0.5〜3
0重量%使用される。また、この際必要ならば更に長鎖
炭化水素、フッ素炭化水素などの適宜の界面活性剤、更
に黒鉛その他の導電性増量剤を加えることにより膜面へ
の粒子の結合を容易にすることができる。
【0028】多孔質層を形成する粒子又は粒子群のイオ
ン交換膜面への結合は、上記導電性乃至非導電性粒子、
必要に応じて使用される結合剤(バインダー)、増粘剤
を、アルコール、ケトン、エーテル又は炭化水素などの
適宜の媒体中で十分に混合して、該混合物のペースト状
物を得、これを転写又はスクリーン印刷などにより、膜
面に塗布する。更に本発明では、上記粒子を含む混合物
のペースト状物に代えて、混合物のシロップ又はスラリ
ーを得、これを膜面に噴霧又はスプレーすることによっ
ても、粒子又は粒子群を膜面に付着せしめられる。
【0029】イオン交換膜面に付着された多孔質層を形
成する粒子又は粒子群は、次いで好ましくはプレス又は
ロールを使用して、好ましくは80〜220℃、1〜1
50kg/cm2 にてイオン交換膜に加熱圧着させて、
好ましくは粒子又は粒子群の一部を膜面に埋め込むよう
にされる。
【0030】かくして膜面に結合された粒子又は粒子群
から形成される多孔質層は好ましくは多孔率が10%以
上、特には30%以上有するようにし、また厚みは好ま
しくは0.01〜200μm、特には0.1〜100μ
mでかつ、イオン交換膜の厚みより薄いことが適切であ
る。
【0031】なお、膜面に形成される多孔質層は、粒子
が膜面上に多量に結合した濃密な層として形成すること
も、また、膜面上で粒子若しくは粒子群が、他の粒子若
しくは粒子群と相互に接触させることなく、独立して膜
面に結合させた単層構造としても構成できる。かかる場
合には多孔質層を形成する粒子の使用量を著しく低下さ
せうるとともに、ある場合には多孔質層を形成する手段
が容易になる。
【0032】本発明において、膜面に多孔質層が形成さ
れるイオン交換膜としては、カルボン酸基、スルホン酸
基、ホスホン酸基、フェノール性水酸基などの陽イオン
交換基を有する。好ましくは含フッ素重合体からなる膜
が好ましい。かかる膜としては例えばTFE、クロロト
リフルオロエチレンなどのビニルモノマーと、スルホン
酸、カルボン酸、リン酸基などのイオン交換基含有フル
オロビニルモノマーとの共重合体構造を有するものが好
ましく、特に、以下の(イ),(ロ)の構造からなる重
合体の使用が特に好ましい。
【0033】
【化1】
【0034】ここでXはF,Cl,H又は−CF3 であ
り、X′はX又はCF3 (CF2m であり、mは1〜
5であり、Yは次のものから選ばれる。
【0035】
【化2】
【0036】X,Y,Zは、ともに0〜10であり、
Z,Rf は−F又は炭素数1〜10のパーフルオロアル
キル基から選ばれる。また、Aは−SO3 M,−COO
M又は加水分解によりこれらの基に転化しうる−SO2
F,−CN,−COF又は−COORであり、Mは水素
又はアルカリ金属、Rは炭素数1〜10のアルキル基を
示す。
【0037】本発明において使用される陽イオン交換膜
はイオン交換容量が好ましくは0.5〜4.0ミリ当量
/g乾燥樹脂、特には0.8〜20ミリ当量/g乾燥樹
脂であるのが好ましい。かかるイオン交換容量を与える
ため、上記(イ)及び(ロ)の重合単位からなる共重合
体からなるイオン交換膜の場合、好ましくは(ロ)の重
合単位が好ましくは1〜40モル%、特には3〜25%
モル%であるのが適当である。
【0038】本発明で使用される陽イオン交換膜は、必
ずしも一種の重合体から形成する必要はなく、また一種
類のイオン交換基だけを有する必要はない。例えば、イ
オン交換容量として陰極側がより小さい二種類の重合体
の積層膜、陰極側がカルボン酸基などの弱酸性交換基
で、陽極側がスルホン酸基などの強酸性交換基をもつイ
オン交換膜も使用できる。
【0039】これらのイオン交換膜は従来既知の種々の
方法で製造され、またこれらのイオン交換膜は必要によ
り好ましくはPTFEなどの含フッ素重合体からなる
布、網などの織物、不織布又は金属製のメッシュ、多孔
体などで補強できる。また、本発明のイオン交換膜の厚
みは好ましくは50〜1000μm、好ましくは100
〜500μmとされる。
【0040】これらイオン交換膜の陽極側又は陰極側、
更にはその両極側の膜面に上記したようにして多孔質層
を形成する場合、膜はその有するイオン交換基の分解を
招かないような適宜のイオン交換基の形態、例えばカル
ボン酸基のときは、酸又はエステル型で行うのが好まし
く、またスルホン酸基のときには−SO2 F型で行うの
が好ましい。
【0041】かかる本発明の表面にガス及び液透過性の
多孔質層を有するイオン交換膜に対して、上記溝を形成
する場合、上記イオン交換膜面に多孔質層を設けるとき
と同様に、イオン交換膜の交換基がカルボン酸基のとき
は、酸又はエステル型で行うのが好ましく、またスルホ
ン酸基のときには、−SO2 F型にて、好ましくはロー
ルプレス又は平板プレスにて、好ましくはプレス温度6
0〜280℃、圧力がロールプレスで0.1〜100k
g/cm、平板プレスで0.1〜100kg/cm2
て行われる。上記したように、多孔質層の形成と溝の形
成は同時に行ってもよい。
【0042】本発明の膜には、いずれの形式の電極も使
用される。例えば、多孔板、網又はエキスパンデッドメ
タルなどの空隙性電極が使用される。空隙性電極として
は長径1.0〜10mm、短径0.5〜10mm、膜径
0.1〜1.3mm、開孔率30〜90%のエキスパン
デッドメタル、また円形、楕円形又は菱形等の開口を有
する開孔率30〜90%のパンチドメタルなどが例示さ
れる。更に板状電極も使用されるが、本発明は、開孔率
の小さい電極の場合ほど、効果が顕著である。また、本
発明では、空隙度の異なる複数の電極も使用できる。
【0043】陽極材質としては、通常白金族金属、その
導電性酸化物又はその導電性還元酸化物等が使用され、
一方陰極としては、白金族金属、その導電性酸化物又は
鉄族金属等が使用される。なお白金族金属としてはP
t、Rh、Ru、Pd、Irが例示され、また鉄族金属
としては、Fe、Co、Ni、ラネーNi、安定化ラネ
ーNi、ステンレス、アルカリエッチングステンレス
(特公昭54−19229)、ラネーNiメッキ陰極
(特開昭54−112785)、ロダンNiメッキ陰極
(特開昭53−115676等)が例示される。
【0044】空隙性の電極を使用する場合は、該電極は
上記陽極又は陰極を形成する物質それ自体からこれを形
成することができる。しかし、白金族金属又はその導電
性酸化物等を使用するときには通常チタンやタンタルな
どの弁金属のエキスパンデッドメタルの表面にこれらの
物質を被覆せしめて形成するのが好ましい。
【0045】本発明において電極を配置する場合、上記
のように陽極又は陰極の少なくとも一方、好ましくは、
両方とも、表面に溝を有するガス及び液透過性の多孔質
層に接触するように配置される。一方、表面に溝を有し
ないガス及び液透過性の多孔質層を有するイオン交換膜
又は表面に多孔質を有しないイオン交換膜とは、接触し
て配置してもよいし又は間隔をおいて配置してもよい。
電極と膜との接触は、両者を強固に押圧するよりも、電
極は、多孔質層に例えば0〜20kg/cm2にて好ま
しくは緩やかに押接される。また、本発明でイオン交換
膜の陽極側又は陰極側の一方の表面にのみ多孔質層を設
けた場合には多孔質層を設けないイオン交換膜側に配置
する電極も、イオン交換膜面に接触し或いは接触せずに
配置することができる。
【0046】本発明において電解槽は、上記構成を有す
る限りにおいて単極型でも複極型でもよい。また電解槽
を構成する材料は、例えば塩化アルカリ水溶液の電解の
場合に陽極室は、塩化アルカリ水溶液及び塩素に耐性が
あるもの例えば弁金属、チタンが使用され、陰極室は水
酸化アルカリ及び水素に耐性がある鉄、ステンレス又は
ニッケルなどが使用される。
【0047】本発明における塩化アルカリ水溶液の電解
を行うプロセス条件としては、特開昭54−11239
8におけるような既知の条件が採用できる。例えば陽極
室には好ましくは2.5〜5.0規定(N)の塩化アル
カリ水溶液を供給し、陰極室には水又は稀釈水酸化アル
カリを供給し、好ましくは80℃〜120℃、電流密度
10〜100A/dm2 で電解される。この場合、塩化
アルカリ水溶液中のカルシウム及びマグネシウムなどの
重金属イオンは、イオン交換膜の劣化を招くので、なる
べく小さくせしめるのが好ましい。また、陽極における
酸素の発生を極力防止するために塩酸などの酸を塩化ア
ルカリ水溶液に添加できる。
【0048】
【実施例】
実施例1 TFEとCF2 =CFO(CF23 COOCH3
を、アゾビスイソブチロニトリルを触媒としてトリクロ
ロトリフルオロエタン溶媒中で共重合し、イオン交換容
量1.25ミリ当量/g乾燥樹脂の共重合体と、イオン
交換容量1.45ミリ当量/g乾燥樹脂の共重合体とを
製造した。
【0049】上記イオン交換容量1.25ミリ当量/g
乾燥樹脂の厚さ20μmのフイルムとイオン交換容量
1.45ミリ当量/g乾燥樹脂の厚さ145μmのフイ
ルムとを200℃、25kg/cm2 の加圧下で5分間
圧縮成形して積層膜を得た。また、同じイオン交換容量
1.45ミリ当量/g乾燥樹脂の共重合体で10μmの
フイルムを別途成形した。
【0050】一方、PTFE製のフイルムを延伸して得
た100デニールのフラットヤーンを1m当り500回
撚った糸と、溶融紡糸した30デニールで6フィラメン
トからなるPET製の糸を用い、タテヨコともPTFE
糸1本に対しPET糸2本を交互に配置し、1インチ当
り80本の糸密度で打ち込んだ織布を得た。この布の平
均交点厚みは115μmであった。この布を、225℃
の表面温度に加熱した金属ロールと、140℃の表面温
度に加熱したゴム硬度80度で10mm厚みのライニン
グをしたラバーロールの間を、ロール加圧力40kg/
cm幅で40cm/分の速度で連続的にプレスを行い、
厚み80μmに調整した。
【0051】次に同じ装置を用い、加圧力40kg/c
m幅で20cm/分の速度でイオン交換容量1.45ミ
リ当量/g乾燥樹脂の10μmのフイルム、80μmに
厚み調整した布、イオン交換容量1.45ミリ当量/g
乾燥樹脂、145μmとイオン交換容量1.25ミリ当
量/g乾燥樹脂、30μmの積層膜を共流しして一体化
させた。
【0052】一方、粒径1μmの酸化ジルコニウム粉末
10部、メチルセルロース(2%水溶液の粘度1500
となるもの)0.4部、水19部、シクロヘキサノール
2部及びシクロヘキサノン1部を含む混合物を混練し、
ペーストを得た。該ペーストをメッシュ数200、厚さ
75μmのテトロン製スクリーン、その下に厚さ30μ
mのスクリーンマスクを施こした印刷板及びポリウレタ
ン製のスキージを用いて、上記陽イオン交換膜の交換容
量1.45ミリ当量/g乾燥樹脂の陽極側の面にスクリ
ーン印刷した。膜面に得られた付着層を空気中で乾燥し
た。
【0053】一方、かくして得られた陽極側面に多孔質
層を有する膜の他方の面に同様にして、平均粒径0.3
μmのα−炭化ケイ素粒子を付着させた。しかる後、温
度160℃、圧力30kg/cm2 の条件で各膜面の粒
子層をイオン交換膜面に圧着することにより、膜の陽極
面及び陰極面には、酸化チタン粒子及び炭化ケイ素粒子
が、それぞれ膜面1cm2 当り、それぞれ1.0mg、
0.7mg付着し、厚みがともに10μmとなる多孔質
を有するイオン交換膜を製造した。
【0054】一方、PET製の30デニールで、6本の
フィラメントからなる糸を用い、縦横とも1インチ当り
90本の繊維を打込んだ平織りの布を製作した。この布
の交点厚みは平均85μmであり、開孔率は平均72%
であった。
【0055】かくして得られる両面に多孔質層を有する
陽イオン交換膜の陽極側とPET製の布を、陽イオン交
換膜中に積層されている補強布の繊維と平均交差角45
°で合わせ、平板プレスにて、140℃、圧力20kg
/cm2 の条件で、PET製の布の一部を埋め込んだ
後、膜面温度が40℃以下になるまで冷却してから引剥
した。
【0056】膜面に形成された溝の平均形態は、表面の
溝幅0.1mm、ピッチ0.28mm、深さ0.03m
mであった。膜厚は溝部で143μm、溝ナシ部で、1
73μmであった。
【0057】かかる陽イオン交換膜を70℃、25重量
%のNaOH水溶液に16時間浸漬して、交換基の加水
分解を行なった。かくして得られる膜の陽極側にチタン
のパンチドメタル(短径4mm、長径8mm)に、Ru
2 と酸化イリジウムと酸化チタンの固溶体を被覆した
低い塩素過電圧を有する陽極を、また陰極側にSUS3
04製パンチドメタル(短径4mm、長径8mm)を5
2重量%のNaOH水溶液中、150℃で、52時間エ
ッチング処理し、低い水素過電圧を有するようにした陰
極を、陽イオン交換膜に加圧接触させ、陽極室にpH=
2になるように塩酸を添加した5規定のNaCl水溶液
を陰極室に水を供給しつつ、陽極室のNaCl濃度を
3.5規定に、また陰極室のNaOH濃度を35重量%
に保ちつつ、90℃、30A/dm2 条件で電解を行っ
た。この結果、電流効率は、95%であり、電圧は、2
8Vであり、陽極にて得られる塩素ガス中の酸素濃度
は、0.3%であった。
【0058】また、同じ陽イオン交換膜を、同様にして
交換基の加水分解を行った膜を、3.5規定のNaCl
水溶液に23℃で4時間以上浸漬した。この膜を80m
m角で100枚裁断して強度評価用サンプルとした。こ
れを、30mmの直径の加圧変形部を有するミューレン
式破裂強度測定装置に溝加工した陽極面が加圧時凸状と
なるように設置して膜の破裂強度を測定したところ、平
均破裂圧力は、8.3kg/cm2 でバラツキは0.3
3kg/cm2 であった。
【0059】比較例1 陽極面の溝加工を行うに際し、PETと陽イオン交換膜
に積層されている補強布の繊維との平均交差角を0°と
した以外は実施例1と同様にして得た、溝加工された陽
イオン交換膜を、やはり実施例1と同様にして電解及び
強度評価を実施した。その結果、電解性能は実施例1と
同じであった。また、平均破裂強度は8.0kg/cm
2 、バラツキは0.93であった。
【0060】比較例2 陽極面の溝加工を行うに際し、PETと陽イオン交換膜
に積層されている補強布の繊維との平均交差角を5°と
した以外は実施例1と同様にして得た、溝加工された陽
イオン交換膜を、やはり実施例1と同様にして電解及び
強度評価を実施した。その結果、電解性能は実施例1と
同じであった。また、平均破裂強度は8.2kg/cm
2 、バラツキは0.45であった。
【0061】実施例2 TFEとCF2 =CFOCF2 CF(CF3 )OCF2
CF2 COOCH3 とをアゾビスイソブチロニトリルを
触媒としてトリクロロトリフロロエタン溶媒中で共重合
しイオン交換容量0.90ミリ当量/g乾燥樹脂の共重
合体を得た。一方、TFEとCF2 =CFOCF2 CF
(CF3 )OCF2 CF2 SO2 Fとを同様に共重合し
イオン交換容量0.91ミリ当量/g乾燥樹脂の共重合
体を得た。
【0062】上記カルボン酸ポリマーとスルホン酸ポリ
マーを共押出し機にて厚み170μmのフイルムを得
た。カルボン酸層の厚み30μmであり、スルホン酸層
の厚みは140μmであった。また、同じスルホン酸ポ
リマーで10μmのフイルムを別途成形した。
【0063】一方、PTFE製のフイルムを延伸して得
た100デニールのフラットヤーンを1m当り500回
撚った糸と、溶融紡糸した30デニールで6フィラメン
トからなるPET製の糸を用い、タテヨコともPTFE
糸1本に対しPET糸4本を交互に配置し、1インチ当
り80本の糸密度で打ち込んだ織布を得た。この布の平
均交点厚みは115μmであった。この布を、225℃
の表面温度に加熱した金属ロールと、140℃の表面温
度に加熱したゴム硬度80度で10mm厚みのライニン
グをしたラバーロールの間を、ロール加圧力40kg/
cm幅で40cm/分の速度で連続的にプレスを行い、
厚み80μmに調整した。
【0064】次に同じ装置を用い、加圧力40kg/c
m幅で20cm/分の速度で、スルホン酸ポリマーの厚
み10μmのフイルム、厚み80μmに調整した布、ス
ルホン酸ポリマーの厚み140μmとカルボン酸ポリマ
ーの厚み30μmの共押出しフイルムを共流しして一体
化させた。
【0065】多孔質層は、実施例1で調製した酸化ジル
コニウムのペーストをロールコータで、上記一体化した
膜のスルホン酸ポリマーのフイルムの厚み10μmの側
にコーティングした後、100℃の温度で2分間乾燥し
て乾燥重量で1cm2 当り1.4mgのせた。また、同
様にして、カルボン酸側に炭化ケイ素ペーストを乾燥重
量で1cm2 当り0.5mgのせた。
【0066】一方、PET製の28デニールのモノフイ
ラメント糸を用い、シームレス織りでタテヨコとも1イ
ンチ当り90本で打込んだ円筒布を得た。これを繊維方
向に45°で裁断して展開することにより、長さ方向に
対し繊維が45°で傾いた連続した布を得た。
【0067】かくして得られた、多孔質層を有する陽イ
オン交換膜とPET製の布を、スルホン酸ポリマー側に
PETの布を合わせて膜を一体化させた装置で共流しし
た。この時の金属ロールの表面温度200℃、ゴムロー
ルの表面温度95℃、加圧力は30kg/cm幅で、速
度は40cm/分とした。この結果、陽イオン交換膜の
補強布繊維と溝は平均45°で交差していた。
【0068】かかる陽イオン交換膜を、70℃、15重
量%のNaOHと30重量%のジメチルスルホキシド水
溶液で90分浸漬して交換基の加水分解を行った。次に
この膜を65℃、30分間乾燥した。さらに、この膜を
25℃、2重量%の炭酸水素ナトリウム水溶液に浸漬し
てその他は、実施例1と同様にして、破裂強度を測定し
た。その結果、平均破裂強度は、6.9kg/cm2
バラツキは0.27kg/cm2 であった。
【0069】比較例3 溝を加工する布が、長さ方向に平行、直角に向いている
以外は実施例2と同様にして得た溝加工され膜の補強布
の繊維と溝の平均交差角が0°である陽イオン交換膜を
得た。実施例1と同様にして、破裂強度を測定したとこ
ろ、この膜の平均破裂強度は6.5kg/cm2 、バラ
ツキは0.90であった。
【0070】
【発明の効果】本発明により、電解槽の槽電圧を低くお
さえ、イオン交換膜の膜強度を低下させずに且つ高い量
産安定性が生じるという効果を有する。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にパーフルオロ重合体繊維からなる補
    強布を有し、且つその陽極面に電極活性のないガス及び
    液透過性の多孔質層を有する陽イオン交換膜の陽極面
    に、糸の太さ5〜200デニールで、1インチ当り20
    〜200本の糸密度を有する布を用い、その厚さの5〜
    70%の範囲で埋め込んだ後、引き剥すことにより溝を
    形成する加工方法において、内部の補強布の縦繊維方向
    と上記溝の方向が5〜85°の範囲で傾斜していること
    を特徴とする陽イオン交換膜の溝加工方法。
  2. 【請求項2】多孔質層面の溝が、連続した長さ1mm以
    上、表面幅0.01〜10mm、深さ0.01mm以上
    である請求項1の陽イオン交換膜の溝加工方法。
  3. 【請求項3】陽イオン交換膜が、スルホン酸基、カルボ
    ン酸基又はリン酸基を有するフルオロカーボンポリマー
    からなる膜を用いる請求項1又は2の陽イオン交換膜の
    溝加工方法。
  4. 【請求項4】パーフルオロ重合体が、ポリテトラフルオ
    ロエチレン、テトラフルオロエチレン/パーフルオロア
    ルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレ
    ン/パーフルオロアクリル酸エステル共重合体、又はテ
    トラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン共重合体より
    なる請求項1〜3のいずれか1つの陽イオン交換膜の溝
    加工方法。
  5. 【請求項5】パーフルオロ重合体繊維からなる補強布
    が、平織り、からみ織り、又は綾織りよりなる請求項1
    〜4のいずれか1つの陽イオン交換膜の溝加工方法。
  6. 【請求項6】パーフルオロ重合体繊維が、モノフィラメ
    ント又はマルチフィラメントで、且つ撚り糸又はスリッ
    トヤーンよりなる請求項1〜5のいずれか1つの陽イオ
    ン交換膜の溝加工方法。
  7. 【請求項7】形成される溝の深さが、陽イオン交換膜の
    膜厚の50%以下である請求項1〜6のいずれか1つの
    陽イオン交換膜の溝加工方法。
  8. 【請求項8】陰極面にも電極活性のないガス及び液透過
    性の多孔質層を有する請求項1〜7のいずれか1つの陽
    イオン交換膜の溝加工方法。
  9. 【請求項9】陽イオン交換膜のイオン交換容量が、0.
    5〜4.0ミリ当量/g乾燥樹脂である請求項1〜8の
    いずれか1つの陽イオン交換膜の溝加工方法。
  10. 【請求項10】イオン交換膜に埋め込む布の繊維が、有
    機繊維又は無機繊維である請求項1〜9のいずれか1つ
    の陽イオン交換膜の溝加工方法。
  11. 【請求項11】イオン交換膜に埋め込む布の繊維が、モ
    ノフィラメント又はマルチフィラメントで、且つ撚り糸
    又はフラットヤーンよりなる請求項1〜10のいずれか
    1つの陽イオン交換膜の溝加工方法。
  12. 【請求項12】多孔質層が極液に対して耐食性を有し、
    導電性及び非導電性の物質からなり、多孔率が10〜9
    9%及び厚さが0.01〜200μmである請求項1〜
    11のいずれか1つの陽イオン交換膜の溝加工方法。
  13. 【請求項13】多孔質層を形成する物質が、周期率表IV
    −A族、IV−B族、V−B族、鉄族金属、クロム、マン
    ガン、若しくはホウ素の単体若しくは合金、酸化物、水
    酸化物、窒化物、若しくは炭化物又はポリテトラフルオ
    ロエチレン、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合
    体からなる請求項1〜13のいずれか1つの陽イオン交
    換膜の溝加工方法。
JP5121981A 1993-04-26 1993-04-26 陽イオン交換膜の溝加工方法 Pending JPH06306193A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5121981A JPH06306193A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 陽イオン交換膜の溝加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5121981A JPH06306193A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 陽イオン交換膜の溝加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06306193A true JPH06306193A (ja) 1994-11-01

Family

ID=14824625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5121981A Pending JPH06306193A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 陽イオン交換膜の溝加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06306193A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006152065A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Asahi Glass Co Ltd フッ素系陽イオン交換膜の製造方法
JP2008231458A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Asahi Glass Co Ltd 陽イオン交換膜およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006152065A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Asahi Glass Co Ltd フッ素系陽イオン交換膜の製造方法
JP2008231458A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Asahi Glass Co Ltd 陽イオン交換膜およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5264100A (en) Fluorine-containing cation exchange membrane for electrolysis having a protruding porous base reinforcing material on one side thereof
US4872958A (en) Ion exchange membrane for electrolysis
US5168005A (en) Multiaxially reinforced membrane
US4983264A (en) Four layer cation exchange fluoropolymer membrane
EP0166166B1 (en) Process for producing potassium hydroxide
US4990228A (en) Cation exchange membrane and use
JPS59174627A (ja) 強化されていない膜、電気化学的槽、および電解方法
US4988364A (en) Coated cation exchange yarn and process
EP0388670B1 (en) Cation exchange reinforced membrane and process
EP0094587B2 (en) Improved electrolytic cation exchange membrane
EP0139133B1 (en) Electrolytic cell for the electrolysis of an alkali metal chloride
EP0327313B1 (en) Membrane electrolytic process for producing concentrated caustic
JPS62280231A (ja) 新規な複層隔膜
US4996098A (en) Coated cation exchange fabric and process
JPH06306193A (ja) 陽イオン交換膜の溝加工方法
CA1206439A (en) Ion exchange membrane of fluorinated polymer with porous non-electrode layer
JPH06279600A (ja) 陽イオン交換膜表面の溝加工方法
EP0069772B1 (en) Sacrificial reinforcement in cation exchange membrane
US4477321A (en) Sacrificial reinforcements in cation exchange membrane
JPS6040459B2 (ja) 補強されたイオン交換膜
EP0189056B1 (en) Method for restoring the current efficiency
JPH02261829A (ja) カチオン交換布帛で強化されたカチオン交換膜
JPS63113029A (ja) 電解用イオン交換膜
JPS62199629A (ja) 新規な電解用複層隔膜
US20200392633A1 (en) Ion exchange membrane, method for producing ion exchange membrane and electrolyzer