JPH06306112A - エチレン−極性モノマーブロック共重合体の製造方法 - Google Patents
エチレン−極性モノマーブロック共重合体の製造方法Info
- Publication number
- JPH06306112A JPH06306112A JP9773393A JP9773393A JPH06306112A JP H06306112 A JPH06306112 A JP H06306112A JP 9773393 A JP9773393 A JP 9773393A JP 9773393 A JP9773393 A JP 9773393A JP H06306112 A JPH06306112 A JP H06306112A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ethylene
- block copolymer
- catalyst
- polar monomer
- formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Polymerization Catalysts (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式H〔CMe(CO2 Me)CH2 〕n
(CH2 CH2 )m 〔CH2 CMe(CO2 Me)〕l
Hで表されるエチレン−メチルメタクリレートブロック
共重合体または一般式H〔O(CH2 )x CO〕n (C
H2 CH2 )m 〔CO(CH2 )x O〕l Hで表される
エチレン−環状ラクトンブロック共重合体を〔C5 (C
H3 )5 〕2 Sm(C4 H8 O)2 で表される触媒の存
在下、エチレンを重合し、次いで得られたエチレン重合
体及び触媒の存在下、メチルメタクリレート、バレロラ
クトンまたはカプロラクトンから選ばれる極性モノマー
を添加して重合して得る事を特徴とするエチレン−極性
モノマーブロック共重合体の製造方法。 【効果】 本発明によれば、従来用いられなかった二価
のサマリウム錯体を用いて、新しいタイプのエチレン−
極性モノマーのブロック共重合体を得る事が出来る。こ
の様な共重合体は、ポリエチレンの染色性や接着性の改
良、ポリエチレンと他のポリマーのアロイの相溶化、或
いはポリエチレンの環境中での分解性の向上等に有用で
ある。
(CH2 CH2 )m 〔CH2 CMe(CO2 Me)〕l
Hで表されるエチレン−メチルメタクリレートブロック
共重合体または一般式H〔O(CH2 )x CO〕n (C
H2 CH2 )m 〔CO(CH2 )x O〕l Hで表される
エチレン−環状ラクトンブロック共重合体を〔C5 (C
H3 )5 〕2 Sm(C4 H8 O)2 で表される触媒の存
在下、エチレンを重合し、次いで得られたエチレン重合
体及び触媒の存在下、メチルメタクリレート、バレロラ
クトンまたはカプロラクトンから選ばれる極性モノマー
を添加して重合して得る事を特徴とするエチレン−極性
モノマーブロック共重合体の製造方法。 【効果】 本発明によれば、従来用いられなかった二価
のサマリウム錯体を用いて、新しいタイプのエチレン−
極性モノマーのブロック共重合体を得る事が出来る。こ
の様な共重合体は、ポリエチレンの染色性や接着性の改
良、ポリエチレンと他のポリマーのアロイの相溶化、或
いはポリエチレンの環境中での分解性の向上等に有用で
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレンとメチルメタ
クリレート(以下MMAと記す。)または、六員環、七
員環の環状ラクトン(以下、六員環ラクトン=バレロラ
クトンをVL、七員環ラクトン=カプロラクトンをCL
と記す。)との新規なブロック共重合体の製造法に関す
る。この様な共重合体は、ポリエチレンの染色性や接着
性の改良、ポリエチレンと他のポリマーのアロイの相溶
化、或いはポリエチレンの環境中での分解性の向上等に
有用である。
クリレート(以下MMAと記す。)または、六員環、七
員環の環状ラクトン(以下、六員環ラクトン=バレロラ
クトンをVL、七員環ラクトン=カプロラクトンをCL
と記す。)との新規なブロック共重合体の製造法に関す
る。この様な共重合体は、ポリエチレンの染色性や接着
性の改良、ポリエチレンと他のポリマーのアロイの相溶
化、或いはポリエチレンの環境中での分解性の向上等に
有用である。
【0002】
【従来の技術】エチレンとMMA或いは、VLや、CL
のような環状ラクトンとのブロック共重合体については
先に特開平3−25516号公報、及び特開平4−53
813号公報においてSmMe(C5 Me5 )2 (TH
F)のような3価のランタニド、或いはSc,Y錯体を
用いてAB型のブロック共重合体を製造する例が見られ
る。しかしこれらの方法のうち前者ではMMAに対する
重合活性が不十分でMMA含量の高いものが得られず、
また後者ではエチレン重合段階で連鎖移動が起こり分子
量分布MW/MN>2と広く、ブロック結合を持たない
重合体の副生が大である。またこれら重合法では、AB
A型のトリブロック共重合体は得られない。
のような環状ラクトンとのブロック共重合体については
先に特開平3−25516号公報、及び特開平4−53
813号公報においてSmMe(C5 Me5 )2 (TH
F)のような3価のランタニド、或いはSc,Y錯体を
用いてAB型のブロック共重合体を製造する例が見られ
る。しかしこれらの方法のうち前者ではMMAに対する
重合活性が不十分でMMA含量の高いものが得られず、
また後者ではエチレン重合段階で連鎖移動が起こり分子
量分布MW/MN>2と広く、ブロック結合を持たない
重合体の副生が大である。またこれら重合法では、AB
A型のトリブロック共重合体は得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はかかる現
状に鑑み、鋭意検討した結果、新規な2価のLn錯体を
触媒として用いる事により、従来になく、ポリエチレン
部の分子量分布が狭く、ブロック結合した極性モノマー
の含量が大である、エチレンとMMA、またはエチレン
とカプロラクトン、バレロラクトン等の環状ラクトンと
のブロック共重合体が得られる事を見いだし本発明に到
達したものである。またここで得られたブロック共重合
体はABA型のトリブロック構造をしているものと考え
られる。
状に鑑み、鋭意検討した結果、新規な2価のLn錯体を
触媒として用いる事により、従来になく、ポリエチレン
部の分子量分布が狭く、ブロック結合した極性モノマー
の含量が大である、エチレンとMMA、またはエチレン
とカプロラクトン、バレロラクトン等の環状ラクトンと
のブロック共重合体が得られる事を見いだし本発明に到
達したものである。またここで得られたブロック共重合
体はABA型のトリブロック構造をしているものと考え
られる。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、一般式
H〔CMe(CO2 Me)CH2 〕n (CH2 CH2)
m 〔CH2 CMe(CO2 Me)〕l H(式中、Meは
メチル基を表し、mは1〜1,000の数、n,lはn
+1=2〜1,000である。)で表されるエチレン−
メチルメタクリレートブロック共重合体または一般式
H〔O(CH2)x CO〕n (CH2 CH2 )m 〔CO
(CH2 )x O〕l H(式中、xは4または5、mは1
〜1,000の数、n,lはn+1=2〜1,000で
ある。)で表されるエチレン−環状ラクトンブロック共
重合体を一般式
H〔CMe(CO2 Me)CH2 〕n (CH2 CH2)
m 〔CH2 CMe(CO2 Me)〕l H(式中、Meは
メチル基を表し、mは1〜1,000の数、n,lはn
+1=2〜1,000である。)で表されるエチレン−
メチルメタクリレートブロック共重合体または一般式
H〔O(CH2)x CO〕n (CH2 CH2 )m 〔CO
(CH2 )x O〕l H(式中、xは4または5、mは1
〜1,000の数、n,lはn+1=2〜1,000で
ある。)で表されるエチレン−環状ラクトンブロック共
重合体を一般式
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1 は各々独立に、水素、炭酸数
1〜20の直鎖もしくは分岐状の炭化水素基、又はシク
ロペンタジエニル環の異なった位置に結合して炭素数4
〜6の縮合環構造を形成し得る2価の環状炭化水素残基
である。Lnは2価の希土類金属であり、Sm、Eu、
Ybである。EDは電子供与性化合物であり、炭素数1
〜12の直鎖、分岐状、環状のケトン、ラクトン、エス
テル、エーテルアミン、アミド化合物である。n=0、
1、2の整数である。)で表される触媒の存在下、エチ
レンを重合し、次いで得られたエチレン重合体及び、触
媒の存在下、MMA、VLまたはCLから選ばれる極性
モノマーを添加、重合して得る事を特徴とするエチレン
−極性モノマーブロック共重合体の製造法に関するもの
である。
1〜20の直鎖もしくは分岐状の炭化水素基、又はシク
ロペンタジエニル環の異なった位置に結合して炭素数4
〜6の縮合環構造を形成し得る2価の環状炭化水素残基
である。Lnは2価の希土類金属であり、Sm、Eu、
Ybである。EDは電子供与性化合物であり、炭素数1
〜12の直鎖、分岐状、環状のケトン、ラクトン、エス
テル、エーテルアミン、アミド化合物である。n=0、
1、2の整数である。)で表される触媒の存在下、エチ
レンを重合し、次いで得られたエチレン重合体及び、触
媒の存在下、MMA、VLまたはCLから選ばれる極性
モノマーを添加、重合して得る事を特徴とするエチレン
−極性モノマーブロック共重合体の製造法に関するもの
である。
【0007】以下、本発明の内容を詳細に説明する。本
発明の第一のブロック共重合体は一般式H〔CMe(C
O2 Me)CH2 〕n (CH2 CH2 )m 〔CH2 CM
e(CO2 Me)〕l Hで表されるエチレンとMMAの
ABA型ブロック共重合体である。式中、Meはメチル
基を表し、mは1〜1,000の数、n,lはn+1=
2〜1,000となるような数である。n,m,lは好
ましくは各々10より大である。n,m,lは以下の手
法により決定される。
発明の第一のブロック共重合体は一般式H〔CMe(C
O2 Me)CH2 〕n (CH2 CH2 )m 〔CH2 CM
e(CO2 Me)〕l Hで表されるエチレンとMMAの
ABA型ブロック共重合体である。式中、Meはメチル
基を表し、mは1〜1,000の数、n,lはn+1=
2〜1,000となるような数である。n,m,lは好
ましくは各々10より大である。n,m,lは以下の手
法により決定される。
【0008】即ち、mは第一段のエチレンの重合が終了
した時点で生成物の一部を分取し、このもののGPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラム)を測定する事
により決定される。この時点で得られた第一段のエチレ
ン重合体の分子量分布は、好ましくはMW/MN<2で
あり更に好ましくはMW/MN≦1.5である。MW/
MN>2となる場合はエチレンの重合反応において、連
鎖移動反応によりデッドポリマーが無視出来ない量生成
している事を示唆しており、次段のMMA重合体とのブ
ロック共重合体の生成量が減少する。
した時点で生成物の一部を分取し、このもののGPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラム)を測定する事
により決定される。この時点で得られた第一段のエチレ
ン重合体の分子量分布は、好ましくはMW/MN<2で
あり更に好ましくはMW/MN≦1.5である。MW/
MN>2となる場合はエチレンの重合反応において、連
鎖移動反応によりデッドポリマーが無視出来ない量生成
している事を示唆しており、次段のMMA重合体とのブ
ロック共重合体の生成量が減少する。
【0009】n+1は最終生成物の 1H NMRの測定
を行い、得られた極性モノマーに由来するプロトン量と
一段目のエチレン重合体に由来するプロトン量を比較
し、一段目に得られているGPCデータからのnの値を
基に計算により求める。本発明の第二のブロック共重合
体は一般式H〔O(CH2 )x CO〕n (CH 2 CH
2 )m 〔CO(CH2 )x O〕l H(式中、xは4また
は5、mは1〜1,000の数、n,lはn+1=2〜
1,000となるような数である。n,m,lは好まし
くは各々10より大である。n,m,lは上述の手法で
同様に決定される。第一段のエチレン重合体の分子量分
布についてはMMAとのブロック共重合体の場合と同様
である。
を行い、得られた極性モノマーに由来するプロトン量と
一段目のエチレン重合体に由来するプロトン量を比較
し、一段目に得られているGPCデータからのnの値を
基に計算により求める。本発明の第二のブロック共重合
体は一般式H〔O(CH2 )x CO〕n (CH 2 CH
2 )m 〔CO(CH2 )x O〕l H(式中、xは4また
は5、mは1〜1,000の数、n,lはn+1=2〜
1,000となるような数である。n,m,lは好まし
くは各々10より大である。n,m,lは上述の手法で
同様に決定される。第一段のエチレン重合体の分子量分
布についてはMMAとのブロック共重合体の場合と同様
である。
【0010】本発明方法によれば、極性モノマーの重合
活性が高く、高分子量ポリマーが得られるため、極性モ
ノマーの含量の高いブロック共重合体が得られる。好ま
しくは極性モノマー含量がモル含量で30mol%以
上、更には50mol%以上のブロック共重合体も得ら
れる。本発明において用いられる触媒は一般式
活性が高く、高分子量ポリマーが得られるため、極性モ
ノマーの含量の高いブロック共重合体が得られる。好ま
しくは極性モノマー含量がモル含量で30mol%以
上、更には50mol%以上のブロック共重合体も得ら
れる。本発明において用いられる触媒は一般式
【0011】
【化3】
【0012】(式中、R1 は各々独立に、水素、炭酸数
1〜20の直鎖もしくは分岐状の炭化水素基、又はシク
ロペンタジエニル環の異なった位置に結合して炭素数4
〜6の縮合環構造を形成し得る2価の環状炭化水素残基
である。Lnは2価の希土類金属であり、Sm、Eu、
Ybである。EDは電子供与性化合物であり、炭素数1
〜12の直鎖、分岐状、環状のケトン、ラクトン、エス
テル、エーテルアミン、アミド化合物である。n=0、
1、2の整数である。)で表される2価のランタノイド
触媒である。好ましくは、一般式中で、R1 はメチル
基、もしくはシクロペンタジエニル環の異なった位置に
結合して炭素数4〜6の縮合環構造を形成し得る2価の
環状炭化水素残基、LnはSm、EDは炭素数1〜12
の直鎖、分岐状、環状エーテルであり、更に好ましく
は、R1 は全てメチル基、LnはSm、EDはテトラヒ
ドロフランn=2である。この様なランタノイド錯体は
例えばサマリウム錯体では下記式に従ってエチレンの重
合を行う事が示唆されており、本発明のブロック共重合
体がABA型と考えられる所以である。(P.L.Wa
tson and T.Herskorvitz AC
S symposium series NO.212
p459−479)
1〜20の直鎖もしくは分岐状の炭化水素基、又はシク
ロペンタジエニル環の異なった位置に結合して炭素数4
〜6の縮合環構造を形成し得る2価の環状炭化水素残基
である。Lnは2価の希土類金属であり、Sm、Eu、
Ybである。EDは電子供与性化合物であり、炭素数1
〜12の直鎖、分岐状、環状のケトン、ラクトン、エス
テル、エーテルアミン、アミド化合物である。n=0、
1、2の整数である。)で表される2価のランタノイド
触媒である。好ましくは、一般式中で、R1 はメチル
基、もしくはシクロペンタジエニル環の異なった位置に
結合して炭素数4〜6の縮合環構造を形成し得る2価の
環状炭化水素残基、LnはSm、EDは炭素数1〜12
の直鎖、分岐状、環状エーテルであり、更に好ましく
は、R1 は全てメチル基、LnはSm、EDはテトラヒ
ドロフランn=2である。この様なランタノイド錯体は
例えばサマリウム錯体では下記式に従ってエチレンの重
合を行う事が示唆されており、本発明のブロック共重合
体がABA型と考えられる所以である。(P.L.Wa
tson and T.Herskorvitz AC
S symposium series NO.212
p459−479)
【0013】
【化4】
【0014】本発明のランタノイド錯体、例えばサマリ
ウム錯体は種々の方法で製造する事が出来、例えばSm
I2 (THF)にTHF中で(C5 Me5 )Kを反応さ
せる事によりえられる。(W.J.Evans,Jou
rnal of American Chemical
Society 1985,107,941−94
6) 本発明のブロック重合体は第一段目にエチレンの重合を
行う。エチレンの重合は通常は溶媒中上述の触媒の存在
下行う。溶媒としては触媒が溶解する無極性の溶媒が好
ましく芳香族の炭化水素が用いられる。この様な溶媒の
例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレ
ン、エチルベンゼン等が挙げられる。触媒の濃度として
は0.01〜100mmmol/lであり好ましくは
0.1〜10mmmol/lである。
ウム錯体は種々の方法で製造する事が出来、例えばSm
I2 (THF)にTHF中で(C5 Me5 )Kを反応さ
せる事によりえられる。(W.J.Evans,Jou
rnal of American Chemical
Society 1985,107,941−94
6) 本発明のブロック重合体は第一段目にエチレンの重合を
行う。エチレンの重合は通常は溶媒中上述の触媒の存在
下行う。溶媒としては触媒が溶解する無極性の溶媒が好
ましく芳香族の炭化水素が用いられる。この様な溶媒の
例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレ
ン、エチルベンゼン等が挙げられる。触媒の濃度として
は0.01〜100mmmol/lであり好ましくは
0.1〜10mmmol/lである。
【0015】エチレンの圧力については常圧が良い。高
圧では重合速度が高くエチレン重合のリビング性を損な
うので好ましくない。重合温度は−50〜100℃であ
り好ましくは−25〜50℃である。重合時間について
は1〜3600秒である。次いで、一段目のエチレンの
重合で得られた生成物及び触媒の存在下MMA、VL、
CLから選ばれた極性モノマーを添加し第二段目のブロ
ック重合を行う。反応は常圧で良く、重合温度について
は一段目と同様である。重合時間については1〜10時
間である。
圧では重合速度が高くエチレン重合のリビング性を損な
うので好ましくない。重合温度は−50〜100℃であ
り好ましくは−25〜50℃である。重合時間について
は1〜3600秒である。次いで、一段目のエチレンの
重合で得られた生成物及び触媒の存在下MMA、VL、
CLから選ばれた極性モノマーを添加し第二段目のブロ
ック重合を行う。反応は常圧で良く、重合温度について
は一段目と同様である。重合時間については1〜10時
間である。
【0016】
【実施例】以下の実施例において、GPCはウォーター
ズ150−C ALC/GPC型を用いて1,2,4ト
リクロルベンゼン溶媒、135℃で測定した。1H N
MRは同じく1,2,4トリクロルベンゼン中で測定し
た。
ズ150−C ALC/GPC型を用いて1,2,4ト
リクロルベンゼン溶媒、135℃で測定した。1H N
MRは同じく1,2,4トリクロルベンゼン中で測定し
た。
【0017】(実施例1)20mlの精製トルエンに
0.05mmolの〔C5 (CH3 )5 〕2 Sm(C4
H8 O)2 を溶解させここへ室温で精製エチレンを吹き
込む、30秒後エチレンの吹き込みを止め、引き続き精
製MMA1.0mlを注射器で加える。この添加の前に
反応生成物を一部分取する。MMA添加後、2時間撹拌
を行い、生成物を多量メタノール中で投入する事で反応
を停止する。触媒除去、及びクロロホルム中での加熱還
流によりホモポリマーの除去を行った後、生成物を真空
乾燥した。得られたブロック共重合体の量は、約60m
gであった。第一段抜き出し物、及び最終生成物のGP
C、及び 1H NMR測定結果から、ポリエチレンブロ
ックのMN=1.9×103 、MW/MN=1.48、
MMAブロックのMN=36.0×103 、ブロック共
重合体のMW/MN=5.84であった。一般式におけ
るm=68、n+1=360であった。
0.05mmolの〔C5 (CH3 )5 〕2 Sm(C4
H8 O)2 を溶解させここへ室温で精製エチレンを吹き
込む、30秒後エチレンの吹き込みを止め、引き続き精
製MMA1.0mlを注射器で加える。この添加の前に
反応生成物を一部分取する。MMA添加後、2時間撹拌
を行い、生成物を多量メタノール中で投入する事で反応
を停止する。触媒除去、及びクロロホルム中での加熱還
流によりホモポリマーの除去を行った後、生成物を真空
乾燥した。得られたブロック共重合体の量は、約60m
gであった。第一段抜き出し物、及び最終生成物のGP
C、及び 1H NMR測定結果から、ポリエチレンブロ
ックのMN=1.9×103 、MW/MN=1.48、
MMAブロックのMN=36.0×103 、ブロック共
重合体のMW/MN=5.84であった。一般式におけ
るm=68、n+1=360であった。
【0018】(実施例2)実施例1においてエチレンの
重合時間を300秒とする以外は実施例1同様にブロッ
ク重合を行った。生成物は約40mgであった。第一段
抜き出し物、及び最終生成物のGPC、及び 1H NM
R測定結果から、ポリエチレンブロックのMN=3.4
×103 、MW/MN=1.35、MMAブロックのM
N=22.8×103 ブロック共重合体のMW/MN=
4.19であった。一般式におけるm=121、n+1
=228であった。
重合時間を300秒とする以外は実施例1同様にブロッ
ク重合を行った。生成物は約40mgであった。第一段
抜き出し物、及び最終生成物のGPC、及び 1H NM
R測定結果から、ポリエチレンブロックのMN=3.4
×103 、MW/MN=1.35、MMAブロックのM
N=22.8×103 ブロック共重合体のMW/MN=
4.19であった。一般式におけるm=121、n+1
=228であった。
【0019】(実施例3)実施例1において、15秒間
エチレンの重合を行う。引き続き実施例1におけるMM
A1.0mlを精製カプロラクトン(CL)1.0ml
に代え他は実施例1と同様にして2時間重合反応を行っ
た。第一段抜き出し物、及び最終生成物のGPC、及び
1H NMR測定結果から、ポリエチレンブロックのM
N=9.4×103 、MW/MN=1.31、CLブロ
ックのMN=35.3×103 ブロック共重合体のMW
/MN=2.30であった。一般式におけるm=33
6、n+1=310であった。
エチレンの重合を行う。引き続き実施例1におけるMM
A1.0mlを精製カプロラクトン(CL)1.0ml
に代え他は実施例1と同様にして2時間重合反応を行っ
た。第一段抜き出し物、及び最終生成物のGPC、及び
1H NMR測定結果から、ポリエチレンブロックのM
N=9.4×103 、MW/MN=1.31、CLブロ
ックのMN=35.3×103 ブロック共重合体のMW
/MN=2.30であった。一般式におけるm=33
6、n+1=310であった。
【0020】(実施例4)実施例1においてサマリウム
錯体の量を0.05mmolとし、15秒間エチレンの
重合を行う。引き続き実施例1におけるMMA1.0m
lを精製バレロラクトン(VL)1.0mlに代え他は
実施例1と同様にして2時間重合反応を行った。第一段
抜き出し物、及び最終生成物のGPC、及び 1H NM
R測定結果から、ポリエチレンブロックのMN=6.9
×103 、MW/MN=1.19、VLブロックのMN
=11.5×103 ブロック共重合体のMW/MN=
1.67であった。一般式におけるm=246、n+1
=115であった。
錯体の量を0.05mmolとし、15秒間エチレンの
重合を行う。引き続き実施例1におけるMMA1.0m
lを精製バレロラクトン(VL)1.0mlに代え他は
実施例1と同様にして2時間重合反応を行った。第一段
抜き出し物、及び最終生成物のGPC、及び 1H NM
R測定結果から、ポリエチレンブロックのMN=6.9
×103 、MW/MN=1.19、VLブロックのMN
=11.5×103 ブロック共重合体のMW/MN=
1.67であった。一般式におけるm=246、n+1
=115であった。
【0021】(比較例1)実施例1において、触媒を3
価のSm錯体である〔Cp* SmH〕2 とし、錯体仕込
み量を0.02mmol、エチレン吹き込み時間を12
0秒とする以外は実施例と同様にブロック重合反応を行
い56gの共重合体を得た。エチレン重合体部のMn=
4.83×103 MMAブロックのMn=1.73×
103 でブロック共重合体のMw/Mn=2.27であ
った。一般式におけるm=1,725 n+1=17で
あった。
価のSm錯体である〔Cp* SmH〕2 とし、錯体仕込
み量を0.02mmol、エチレン吹き込み時間を12
0秒とする以外は実施例と同様にブロック重合反応を行
い56gの共重合体を得た。エチレン重合体部のMn=
4.83×103 MMAブロックのMn=1.73×
103 でブロック共重合体のMw/Mn=2.27であ
った。一般式におけるm=1,725 n+1=17で
あった。
【0022】
【発明の効果】以上の様な本発明によれば、従来用いら
れなかった二価のサマリウム錯体を用いて、新しいタイ
プのエチレン−極性モノマーのブロック共重合体を得る
事が出来る。この様な共重合体は、ポリエチレンの染色
性や接着性の改良、ポリエチレンと他のポリマーのアロ
イの相溶化、或いはポリエチレンの環境中での分解性の
向上等に有用である。
れなかった二価のサマリウム錯体を用いて、新しいタイ
プのエチレン−極性モノマーのブロック共重合体を得る
事が出来る。この様な共重合体は、ポリエチレンの染色
性や接着性の改良、ポリエチレンと他のポリマーのアロ
イの相溶化、或いはポリエチレンの環境中での分解性の
向上等に有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式 H〔CMe(CO2 Me)CH
2 〕n (CH2 CH 2 )m 〔CH2 CMe(CO2 M
e)〕l H(式中、Meはメチル基を表し、mは1〜
1,000の数、n,lはn+1=2〜1,000であ
る。)で表されるエチレン−メチルメタクリレートブロ
ック共重合体または一般式 H〔O(CH2 )x CO〕
n (CH2 CH2 )m 〔CO(CH2 )x O〕l H(式
中、xは4または5、mは1〜1,000の数、n,l
はn+1=2〜1,000である)で表されるエチレン
−環状ラクトンブロック共重合体を一般式 【化1】 (式中、R1 は各々独立に、水素、炭酸数1〜20の直
鎖もしくは分岐状の炭化水素基、又はシクロペンタジエ
ニル環の異なった位置に結合して炭素数4〜6の縮合環
構造を形成し得る2価の環状炭化水素残基である。Ln
は2価の希土類金属であり、Sm、Eu、Ybである。
EDは電子供与性化合物であり、炭素数1〜12の直
鎖、分岐状、環状のケトン、ラクトン、エステル、エー
テルアミン、アミド化合物である。n=0、1、2の整
数である。)で表される触媒の存在下、エチレンを重合
し、次いで得られたエチレン重合体及び触媒の存在下、
メチルメタクリレート、バレロラクトンまたはカプロラ
クトンから選ばれる極性モノマーを添加し、重合して得
る事を特徴とするエチレン−極性モノマーブロック共重
合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9773393A JPH06306112A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | エチレン−極性モノマーブロック共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9773393A JPH06306112A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | エチレン−極性モノマーブロック共重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06306112A true JPH06306112A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=14200101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9773393A Pending JPH06306112A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | エチレン−極性モノマーブロック共重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06306112A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6262213B1 (en) | 1996-12-10 | 2001-07-17 | Basf Aktiengesellschaft | Anionic polymerization of acrylates and methacrylates |
JP2002145927A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-22 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 末端にハロゲン原子を有するオレフィン系重合体の製法、末端にi族、ii族またはiii族の金属含有基を有するオレフィン系重合体の製法およびオレフィン系ブロック共重合体の製法 |
WO2002098935A1 (de) * | 2001-06-01 | 2002-12-12 | Borealis Technology Oy | COPOLYMERE VON $G(a)-OLEFINEN UND FUNKTIONELLEN MONOMEREN, DEREN HERSTELLUNG UND DEREN VERWENDUNG |
-
1993
- 1993-04-23 JP JP9773393A patent/JPH06306112A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6262213B1 (en) | 1996-12-10 | 2001-07-17 | Basf Aktiengesellschaft | Anionic polymerization of acrylates and methacrylates |
JP2002145927A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-22 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 末端にハロゲン原子を有するオレフィン系重合体の製法、末端にi族、ii族またはiii族の金属含有基を有するオレフィン系重合体の製法およびオレフィン系ブロック共重合体の製法 |
WO2002098935A1 (de) * | 2001-06-01 | 2002-12-12 | Borealis Technology Oy | COPOLYMERE VON $G(a)-OLEFINEN UND FUNKTIONELLEN MONOMEREN, DEREN HERSTELLUNG UND DEREN VERWENDUNG |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Maier et al. | Synthesis of poly (glycerol)‐block‐poly (methyl acrylate) multi‐arm star polymers | |
Tao et al. | Block and star block copolymers by mechanism transformation. VIII Synthesis and characterization of triblock poly (LLA-b-St-b-MMA) by combination of ATRP and ROP | |
JPH0693060A (ja) | メタクリル系ブロック共重合体およびその製造方法 | |
US20020091211A1 (en) | Living free radical initiators based on alkylperoxydiarylborane derivatives and living free radical polymerization process | |
Ishizone et al. | Anionic Polymerizations of 1‐Adamantyl Methacrylate and 3‐Methacryloyloxy‐1, 1′‐biadamantane | |
JP3089713B2 (ja) | エチレン−プロピレンブロック共重合体の製造方法 | |
Ueda et al. | Synthesis and homopolymerization kinetics of α-methylene-δ-valerolactone, an exo-methylene cyclic monomer with a nonplanar ring system spanning the radical center | |
JPH06306112A (ja) | エチレン−極性モノマーブロック共重合体の製造方法 | |
Feng et al. | Synthesis of 6‐Armed Amphiphilic Block Copolymers with Styrene and 2, 3‐Dihydroxypropyl Acrylate by Atom Transfer Radical Polymerization | |
JPH0693049A (ja) | メタクリル系ランダム共重合体およびその製造方法 | |
US5489651A (en) | Polymerization using bimetallic bis-lanthanoid initiators | |
CN111201256A (zh) | 嵌段聚合物 | |
JP2803155B2 (ja) | クロロプレンブロック共重合体 | |
CN111212860A (zh) | 具有二烯单元和单烯烃单元的嵌段聚合物 | |
JPH07258319A (ja) | 有機金属触媒及びそれを用いたビニル系重合体の製造方法 | |
JPH05170920A (ja) | 変性ポリシロキサン化合物の製造方法 | |
JPH08231660A (ja) | ブロック共重合体およびその製造方法 | |
JP2727637B2 (ja) | ビニルシラン系重合体の製造方法 | |
JP4787418B2 (ja) | (メタ)アクリル酸オリゴスチレン・エステルと(メタ)アクリル酸メチルとの共重合体及びその製造方法 | |
JP2575958B2 (ja) | ポリヒドロキシスチレンの製造方法 | |
JP2727642B2 (ja) | ジビニルシラン系重合体の製造方法 | |
JP2572227B2 (ja) | ブロック共重合体 | |
JP2946035B1 (ja) | 極性ビニルモノマー重合用触媒及び極性ビニルポリマーの製造方法 | |
JP3091207B2 (ja) | ラクトン重合体およびその製造方法 | |
JP2905548B2 (ja) | α―メチルスチレン誘導体、そのリビングポリマーおよびその重合体 |