JPH06306084A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JPH06306084A
JPH06306084A JP12358193A JP12358193A JPH06306084A JP H06306084 A JPH06306084 A JP H06306084A JP 12358193 A JP12358193 A JP 12358193A JP 12358193 A JP12358193 A JP 12358193A JP H06306084 A JPH06306084 A JP H06306084A
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利夫 塩原
Koji Futatsumori
浩二 二ッ森
Kazuhiro Arai
一弘 新井
Kazuo Dobashi
和夫 土橋
Miyuki Wakao
幸 若尾
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(1)で示されるエポキシ変性シ
リコーンと硬化剤として下記一般式(2)で示される変
性シリコーンよりなるエポキシ樹脂組成物。 R a1 bSiO{4-(a+b)}/2 …(1) (但し、Rは1価の炭化水素基、R1は芳香環及びエポ
キシ基をそれぞれ含有する有機基であって、1分子中に
少なくとも2個以上のエポキシ基を有し、0<a<3、
0<b<3、0<a+b<4である。) R c2 dSiO{4-(c+d)}/2 …(2) (但し、Rは1価の炭化水素基、R2は酸無水物基、フ
ェノール性水酸基又はアミノ基含有の有機基であって、
1分子中に少なくとも2個以上のR2基を有し、0<c
<3、0<d<3、0<c+d<4である。) 【効果】 本発明に係る変性シリコーンを主体とする樹
脂骨格を持つエポキシ樹脂組成物は、相溶性が良好なた
め透明で均一な硬化物を得ることができ、酸無水物の揮
散による硬化不良がなく、室温でも十分に軟らかいた
め、応力特性に優れたものである。また、無機質充填剤
を配合することにより、更に強靭な硬化物を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜硬化性に優れ、耐
クラック性、耐溶剤性に優れた硬化物を与えるエポキシ
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近で
は、半導体素子の封止も従来の固形樹脂によるトランス
ファー成形から、液状樹脂によるベアチップの封止に変
わりつつある。
【0003】現在市販されている液状封止材としてはエ
ピビスタイプのエポキシ樹脂を酸無水物で硬化させるも
のが大部分であるが、この種のエポキシ樹脂組成物は硬
くて脆いため容易にクラックが入ってしまい、高信頼性
の半導体デバイスを液状樹脂で封止して製造することが
困難である。
【0004】一方、イメージセンサーなどの透明封止材
としては透明なゴム状のシリコーンが使用されている
が、表面硬度が無いため、ゴム表面をガラス板で覆って
いる。この場合、コスト削減のため、市販されている透
明なエポキシ樹脂での封止も検討されているが、この方
法は、温度サイクルでの応力によるセンサー部での樹脂
剥離や樹脂クラック、あるいは高温で変色し易いという
欠点があり、まだ実用化には至っていない。また、LE
Dなども市販の透明なエポキシ樹脂で封止されている
が、硬化時に発生する応力や低温での樹脂収縮応力で輝
度が変化してしまう。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
各種電子部品の封止に有効に使用され、優れた薄膜硬化
性を有すると共に、耐クラック性、耐溶剤性に優れた硬
化物を与え、また良好な透明性を与えることが可能なエ
ポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を進めた結果、下記一
般式(1)で示されるエポキシ変性シリコーンと硬化剤
として下記一般式(2)で示される変性シリコーンとを
併用することにより、従来硬さ、脆さが指摘されていた
エポキシ樹脂硬化物を柔軟化させて、低応力化すること
ができ、また従来エポキシ樹脂にシリコーン成分を添加
するとミクロ相分離を起こし、硬化物の白濁が発生した
が、シリコーン骨格にエポキシ樹脂又は硬化剤成分を導
入することで透明性を持たせることができ、しかも従来
の酸無水物硬化剤は加熱硬化時に揮散し、硬化不良や薄
膜硬化性を低下させていたが、酸無水物変性シリコーン
を使用することにより、かかる問題が解決できることを
知見した。
【0007】 R a1 bSiO{4-(a+b)}/2 …(1) (但し、Rは1価の炭化水素基、R1は芳香環及びエポ
キシ基をそれぞれ含有する有機基であって、1分子中に
少なくとも2個以上のエポキシ基を有し、0<a<3、
0<b<3、0<a+b<4である。) R c2 dSiO{4-(c+d)}/2 …(2) (但し、Rは1価の炭化水素基、R2は酸無水物基、フ
ェノール性水酸基又はアミノ基含有の有機基であって、
1分子中に少なくとも2個以上のR2基を有し、0<c
<3、0<d<3、0<c+d<4である。)
【0008】即ち、エポキシ変性シリコーンとしてはア
リルグリシジルエーテルをヒドロキシシリル基含有のシ
リコーンに付加したものが現在では容易に入手可能であ
るが、この化合物は従来公知のエピビス型のエポキシ樹
脂やノボラック型エポキシ樹脂に相溶しないため白濁し
たり相分離して光学用途に使用できないばかりか、硬化
反応中にシリコーンが滲み出すという問題がある。また
硬化材として酸無水物を用いた場合、薄膜で硬化させよ
うとすると酸無水物が容易に揮散して硬化不良となった
り、表面部分が未硬化となってしまうという問題点もあ
るが、本発明の式(1),(2)の変性シリコーンを併
用したエポキシ樹脂組成物を用いることで、透明性、応
力特性に優れ、また薄膜硬化性に優れたエポキシ硬化物
が得られることを見い出したものである。
【0009】従って、本発明は、上記一般式(1)で示
されるエポキシ変性シリコーンと硬化剤として上記一般
式(2)で示される変性シリコーンよりなるエポキシ樹
脂組成物を提供する。
【0010】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。本発明のエポキシ樹脂組成物においては、エポキシ
樹脂成分として下記式(1)で示される線状、環状又は
三次元構造のエポキシ変性シリコーンを使用する。
【0011】 R a1 bSiO{4-(a+b)}/2 …(1) (但し、Rは1価の炭化水素基、R1は芳香環及びエポ
キシ基をそれぞれ含有する有機基であって、1分子中に
少なくとも2個以上のエポキシ基を有し、0<a<3、
0<b<3、0<a+b<4である。)
【0012】ここで、Rは1価の炭化水素基であり、具
体的には炭素数1〜10の置換又は非置換のアルキル
基、アリール基又はアラルキル基を示す。また、R1
芳香環及びエポキシ基含有の有機基であり、具体的には
下記のものが挙げられる。
【0013】
【化1】 (但し、Meはメチル基を示す。)
【0014】上記エポキシ変性シリコーンとしては、特
に下記式(1a),(1b)で示される線状又は環状の
ものが低応力化や組成物の低粘度化の点から好適であ
る。
【0015】
【化2】 (式中、R,R1は上記と同様の意味を示し、R3はR又
はR1であり、0<n+m<1000、3<p+q<7
である。)
【0016】このようなエポキシ変性シリコーンとして
具体的には下記のものを例示することができる。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】 (但し、Meはメチル基、Prはn−プロピル基を示
す。)
【0020】これらエポキシ変性シリコーンは従来公知
のエポキシ樹脂と併用して使用してもよく、特に高温で
の強度を保持するためには併用することが推奨される。
この場合、エポキシ樹脂としてはエピビスタイプのエポ
キシ樹脂、フェノールノボラックやクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹
脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有のエ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられ、これら
の1種又は2種以上を使用することができる。これらエ
ポキシ樹脂を併用する場合、その割合は全エポキシ樹脂
の10〜90重量%、より好ましくは40〜80重量%
である。90重量%を超えると十分な低応力性が得られ
なくなり、10重量%未満では強度向上に十分効果がな
い場合が生じる。これらエポキシ樹脂の中でも液状のエ
ポキシ樹脂組成物とする場合はエピビスタイプのエポキ
シ樹脂や脂環式のエポキシ樹脂が望ましい。また、粘度
を著しく下げたいような場合、フェニルグリシジルエー
テルのような希釈剤を適宜選択して使用することもでき
る。
【0021】本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化剤と
して下記一般式(2)で示される線状、環状又は三次元
構造のエポキシ変性シリコーンを使用する。これらの変
性シリコーン硬化剤を使用することで低応力性をはじめ
として従来得られなかった特性を得ることができる。
【0022】 R c2 dSiO{4-(c+d)}/2 …(2) (但し、Rは1価の炭化水素基、R2は酸無水物基、フ
ェノール性水酸基又はアミノ基含有の有機基であって、
1分子中に少なくとも2個以上のR2基を有し、0<c
<3、0<d<3、0<c+d<4である。)
【0023】ここで、Rは上記式(1)で説明したもの
と同様であり、また、R2は酸無水物基、フェノール性
水酸基又はアミノ基含有の有機基であり、具体的には下
記のものが例示される。
【0024】
【化6】
【0025】上記式(2)の変性シリコーンとしては、
特に下記式(2a),(2b)で示されるものが好適で
ある。
【0026】
【化7】 (式中、R,R2は上記と同様の意味を示し、R4はR又
はR2であり、0<m+n<1000、3<p+q<7
である。)
【0027】このような変性シリコーンとして具体的に
は下記のものを例示することができる。
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】 (但し、Meはメチル基、Prはn−プロピル基を示
す。)
【0031】これら硬化剤としての変性シリコーンは従
来公知の硬化剤を併用して使用してもよい。かかる硬化
剤としてはフェノール樹脂、テトラヒドロ無水フタル酸
などの従来より公知の酸無水物、アミン化合物等が挙げ
られる。これら硬化剤を併用する場合、その割合は全硬
化剤の10〜90重量%、より好ましくは40〜80重
量%である。90重量%を超えると十分な低応力性が得
られなくなり、10重量%未満では強度向上に効果がな
い場合が生じる。これら硬化剤の中でも、液状のエポキ
シ樹脂組成物とする場合は酸無水物タイプの硬化剤が望
ましい。また、ここに挙げたような硬化剤は2種類以上
を併用して使用してもよい。
【0032】本発明の組成物において、エポキシ基と硬
化剤との当量比はエポキシ基1に対し0.5〜2、望ま
しくは0.9〜1.5の範囲である。
【0033】また、エポキシ基と硬化剤の反応を迅速に
行うために、リン化合物、アミン誘導体、シクロアミジ
ン類、イミダゾール誘導体等の硬化促進剤を用いること
が望ましい。
【0034】これらの硬化促進剤の使用量は、エポキシ
樹脂と硬化剤の合計量100重量部当り0.05重量部
から10重量部が望ましい。0.05重量部未満では十
分な硬化促進作用が得られない場合があり、10重量部
を超えると十分な可使時間が得られない場合がある。
【0035】本発明の組成物には、必要により無機質充
填剤を使用することができる。無機質充填剤は樹脂組成
物の膨張係数を小さくし、半導体素子等のインサート物
に加わる応力を低下させるためのものである。具体例と
しては、破砕状、球状の形状を持った溶融シリカ、結晶
性シリカが主に用いられる。この場合、硬化物の低膨張
化と作業性を両立させるためには球状と破砕品のブレン
ド、あるいは球状品のみを用いた方がよい。また、無機
質充填剤としては、この他にアルミナ、窒化ケイ素、窒
化アルミ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ボロン
ナイトライド、ガラス繊維、ケイ酸カルシウムなども使
用可能である。なお、この種の無機質充填剤は予めシラ
ンカップリング剤で表面処理して使用することができ
る。また、二液タイプのシリコーンゴムやシリコーンゲ
ルで無機質充填剤表面を処理してもよい。
【0036】無機質充填剤の平均粒径としては5〜20
ミクロンのものが好ましい。また、無機質充填剤の充填
量はエポキシ樹脂と硬化剤の合計量100重量部に対し
50〜800重量部が好ましく、50重量部未満では膨
張係数が大きくなり、半導体素子に加わる応力が増大
し、素子特性の劣化を招く場合が生じ、また800重量
部を超えると組成物の粘度が高くなり、流動性の低下の
ため作業性が悪くなる場合が生じる。
【0037】本発明には、更に本発明のエポキシ樹脂組
成物の硬化物に可撓性や強靭性を付与するため、各種有
機合成ゴム、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共
重合体などの熱可塑性樹脂、シリコーンゲルやシリコー
ンゴムなどの微粉末を添加することができる。
【0038】また、本発明の組成物には、必要に応じ、
カルナバワックス、高級脂肪酸、合成ワックス類などの
離型剤、更にシランカップリング剤、酸化アンチモン、
リン化合物などを配合してもよい。
【0039】本発明の組成物は、上記成分を混合するこ
とにより製造することができ、またこの組成物を成形す
る場合はポッティング、キャスティングなどの成形方法
を採用することができる。更に、硬化条件としては80
〜100℃で1〜2時間程度硬化させた後、120〜1
50℃で3〜8時間程度硬化させるステップキュア方式
を採用することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る変性シリコーンを主体とす
る樹脂骨格を持つエポキシ樹脂組成物は、相溶性が良好
なため透明で均一な硬化物を得ることができ、酸無水物
の揮散による硬化不良がなく、室温でも十分に軟らかい
ため、応力特性に優れたものである。また、無機質充填
剤を配合することにより、更に強靭な硬化物を得ること
ができる。
【0041】このため、本発明のエポキシ樹脂組成物は
ラインセンサー、エリアセンサー、イメージセンサーな
どの透明性を要求される液状封止材の用途に好適であ
り、無機質充填剤を含有させたものは更に低応力となる
ため各種の高信頼性半導体デバイスの封止に好適であ
る。
【0042】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、実施例、比較例の説明に先立ち、
各例で用いた変性シリコーンの製造例を示す。
【0043】〔製造例1〕還流冷却器、温度計及び滴下
ロートを具備した四つ口フラスコに、4−アリル−3−
メトキシグリシジルフェニルエーテル52.9g(0.
24モル)、トルエン300g及び塩化白金酸のトルエ
ン溶液(白金含有量1.5重量%)0.3gを仕込み、
112℃に加熱しながらこれに下記式(a)の有機珪素
化合物33.4g(0.04モル)を約30分間で滴下
した。滴下終了後、還流温度で3時間反応を行わせた。
【0044】
【化11】 反応後、低留分を留去したところ、生成物64.1g
(収率83%)が得られた。この生成物についてNM
R、IR、元素分析を測定したところ、下記の構造式
(I)を有する有機珪素化合物であることが確認され
た。
【0045】
【化12】
【0046】〔製造例2〕製造例1で使用した四つ口フ
ラスコ中で、4−アリル−3−メトキシグリシジルフェ
ニルエーテル68.7g(0.31モル)、トルエン2
50g及び塩化白金酸のトルエン溶液(白金含有量0.
5重量%)0.3gを仕込み、112℃に加熱しながら
これに下記式(b)の有機珪素化合物38.2g(0.
02モル)を約30分間で滴下した。滴下終了後、還流
温度で3時間反応を行わせた。
【0047】
【化13】 反応後、低留分を留去したところ、生成物88.1g
(収率92%)が得られた。この生成物についてNM
R、IR、元素分析を測定したところ、下記の構造式
(II)を有する有機珪素化合物であることが確認され
た。
【0048】
【化14】
【0049】〔製造例3〕製造例1で使用した四つ口フ
ラスコに、4−アリル−3−メトキシグリシジルフェニ
ルエーテル66.1g(0.30モル)、トルエン25
0g及び塩化白金酸のトルエン溶液(白金含有量0.5
重量%)0.3gを仕込み、112℃に加熱しながらこ
れに下記式(c)の有機珪素化合物39.6g(0.0
1モル)を約30分間で滴下した。滴下終了後、還流温
度で3時間反応を行わせた。
【0050】
【化15】 反応後、低留分を留去したところ、生成物80.0g
(収率84.5%)が得られた。この生成物についてN
MR、IR、元素分析を測定したところ、下記の構造式
(III)を有する有機珪素化合物であることが確認さ
れた。
【0051】
【化16】
【0052】〔製造例4〕製造例1で使用した四つ口フ
ラスコに、4−アリル−3−メトキシグリシジルフェニ
ルエーテル29.1g(0.13モル)、トルエン20
0g及び塩化白金酸のトルエン溶液(白金含有量0.5
重量%)0.1gを仕込み、112℃に加熱しながらこ
れに下記式(d)の有機珪素化合物40.3gを約30
分間で滴下した。滴下終了後、還流温度で3時間反応を
行わせた。
【0053】
【化17】 反応後、低留分を留去したところ、生成物61.7g
(収率96%)が得られた。この生成物についてNM
R、IR、元素分析を測定したところ、下記の構造式
(IV)を有する有機珪素化合物であることが確認され
た。
【0054】
【化18】
【0055】〔製造例5〕製造例1で使用した四つ口フ
ラスコに、4−アリル−3−メトキシグリシジルフェニ
ルエーテル63.4g(0.29モル)、トルエン25
0g及び塩化白金酸のトルエン溶液(白金含有量0.5
重量%)0.3gを仕込み、112℃に加熱しながらこ
れに下記式(e)の有機珪素化合物14.4g(0.0
6モル)を約30分間で滴下した。滴下終了後、還流温
度で3時間反応を行わせた。
【0056】
【化19】 反応後、低留分を留去したところ、生成物60.0g
(収率89%)が得られた。この生成物についてNM
R、IR、元素分析を測定したところ、下記の構造式
(V)を有する有機珪素化合物であることが確認され
た。
【0057】
【化20】
【0058】〔製造例6〕製造例1で使用した四つ口フ
ラスコに、無水アリルナジック酸81.5g(0.40
モル)、トルエン300g及び塩化白金酸のトルエン溶
液(白金含有量0.5重量%)0.3gを仕込み、11
2℃に加熱しながらこれに上記式(e)の有機珪素化合
物14.8g(0.06モル)を約30分間で滴下し
た。滴下終了後、低留分を留去したところ、生成物6
9.8g(収率72%)が得られた。この生成物につい
てNMR、IR、元素分析を測定したところ、下記の構
造式(VI)を有する有機珪素化合物であることが確認
された。
【0059】
【化21】
【0060】〔製造例7〕製造例1で使用した四つ口フ
ラスコに、無水アリルナジック酸54g(0.53モ
ル)、トルエン250g及び塩化白金酸のトルエン溶液
(白金含有量0.5重量%)0.4gを仕込み、112
℃に加熱しながらこれに下記式(f)の有機珪素化合物
25.9g(0.16モル)を約30分間で滴下した。
滴下終了後、低留分を留去したところ、生成物71g
(収率87%)が得られた。この生成物についてNM
R、IR、元素分析を測定したところ、下記の構造式
(VII)を有する有機珪素化合物であることが確認さ
れた。
【0061】
【化22】
【0062】
【化23】
【0063】〔製造例8〕製造例1で使用した四つ口フ
ラスコに、4−アリル−3−メトキシグリシジルフェニ
ルエーテル66.8g(0.41モル)、トルエン15
0g及び塩化白金酸のトルエン溶液(白金含有量0.5
重量%)0.48gを仕込み、112℃に加熱しながら
これに上記式(f)の有機珪素化合物60g(0.19
モル)を約30分間で滴下した。滴下終了後、低留分を
留去したところ、生成物116.4g(収率96%)が
得られた。この生成物についてNMR、IR、元素分析
を測定したところ、下記の構造式(VIII)を有する
有機珪素化合物であることが確認された。
【0064】
【化24】
【0065】〔実施例1〜12、比較例1,2〕上記製
造例で得られた変性シリコーン、及びエポキシ樹脂とし
てビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名RE31
0、室温で液状、日本化薬社製)、酸無水物硬化剤とし
てメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(商品名MH70
0、室温で液状、新日本理化社製)、硬化促進剤として
1−メチル−2−エチルイミダゾール(商品名キュアゾ
ール1M2WZ、室温で液状、四国化成工業社製)、シ
リカ系無機質充填剤(商品名FB35、平均粒径10.
3μm、電気化学工業社製)をそれぞれ表に示す量で使
用し、ゲートミキサーを用いて混合した。
【0066】混合後、それぞれの組成物について次に示
されるような試験を行い、その特性を評価した。結果を
表に示す。 (1)ゲル化時間 組成物のゲル化時間を150℃で測定した。 (2)表面硬度 組成物をアルミシャーレに厚さ3mmとなるように入
れ、100℃で1時間前硬化させた後、150℃で4時
間硬化させた。その硬化物の表面硬度をバーコール硬度
計(GYZ935)で測定した。 (3)耐溶剤性 表面硬度を測定した硬化物をアセトン中に20時間室温
で放置し耐溶剤性を調べた。 ◎:変化なし、○:表面部膨潤、×:溶解 (4)薄膜硬化性 組成物をガラス板上に50ミクロンの厚みにスクリーン
印刷した後、100℃で1時間、150℃で4時間硬化
させた。この試験片をアセトン中に4時間放置し、その
表面状態を観察した。 ◎:変化なし、○:表面部膨潤、×:溶解 (5)耐クラック性 アルミシャーレ中に直径3cm程度のナツトを置き、こ
れに組成物を注型した後、100℃で1時間、150℃
で4時間の硬化を行った。硬化サンプルを直接150℃
の炉から取り出し、−70℃のドライアイス−メタノー
ル中に浸漬しクラックの発生状況を観察した。試験サン
プル5個中でクラックの入ったサンプル数を示した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】実施例1〜9の無機質充填剤を含有しない
タイプの硬化物はいずれも淡黄色透明又は淡褐色透明で
あり、相溶性に優れた均一なものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 一弘 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 土橋 和夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 若尾 幸 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるエポキシ変
    性シリコーンと硬化剤として下記一般式(2)で示され
    る変性シリコーンよりなるエポキシ樹脂組成物。 R a1 bSiO{4-(a+b)}/2 …(1) (但し、Rは1価の炭化水素基、R1は芳香環及びエポ
    キシ基をそれぞれ含有する有機基であって、1分子中に
    少なくとも2個以上のエポキシ基を有し、0<a<3、
    0<b<3、0<a+b<4である。) R c2 dSiO{4-(c+d)}/2 …(2) (但し、Rは1価の炭化水素基、R2は酸無水物基、フ
    ェノール性水酸基又はアミノ基含有の有機基であって、
    1分子中に少なくとも2個以上のR2基を有し、0<c
    <3、0<d<3、0<c+d<4である。)
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