JPH06305966A - 血管肥厚抑制剤 - Google Patents

血管肥厚抑制剤

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JPH06305966A
JPH06305966A JP2554194A JP2554194A JPH06305966A JP H06305966 A JPH06305966 A JP H06305966A JP 2554194 A JP2554194 A JP 2554194A JP 2554194 A JP2554194 A JP 2554194A JP H06305966 A JPH06305966 A JP H06305966A
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JP
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JP2554194A
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English (en)
Inventor
Kohei Nishikawa
浩平 西川
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】血管肥厚抑制剤を提供する。 【構成】式(I): 【化1】 で表されるアンジオテンシンII拮抗作用を有する化合物
を有効成分として含有する。 【効果】経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の血管肥
厚、バイパス手術後の再閉塞および動脈硬化の進展の抑
制ならびに予防または治療に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた血管肥厚抑制作
用を有する、アンジオテンシンII拮抗作用を有する化合
物またはその塩を有効成分として含有する血管肥厚抑制
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】血管造影法は、実施手技の進歩、X装置
の開発、改良、安全な造影剤の開発によって、容易に安
全に実施することが可能となっている。血管造影法は大
別して、動脈造影法と静脈造影法の2つに分けられ、
(1)経皮的に直接動脈または静脈を穿刺する方法(頸
動脈造影法、椎骨動脈造影法、大腿動脈造影法、上腕動
脈造影法、骨盤静脈造影法、下肢の静脈造影法など)、
(2)動脈または静脈を外科的に露出、切開してカテー
テルを挿入し造影を実施する方法(心血管造影法、下大
静脈造影法、肺動脈造影法など)、(3)セルディンガ
ー(Seldinger)法により経皮的にカテーテルを挿入す
る方法(腹腔動脈造影法、腹部大動脈造影法、腎動脈造
影法、下大静脈造影法、肝静脈造影法など)、(4)静
脈または動脈内に造影剤を注入し、動脈相または静脈相
を撮影する方法などがあるが、なかでも、セルディンガ
ー法の開発によって、従来は外科的操作を必要としてい
たカテーテルの血管内挿入が、経皮的に容易に行えるよ
うになり、血管造影法はめざましく進歩した。血管造影
法の目的は、1)血管自体の病変の広がりや質的診断,
2)血管の圧排像,浸潤像から種々の臓器や周囲組織の
病変,広がりの診断,3)造影剤の流れを連続的に撮影
することによって動態や機能の診断,4)抗癌剤を血管
を介して病巣内に注入する,などがあげられるが、造影
法の進歩は、バイパス(迂回)手術の治療法を著しく促
進させた。バイパス手術は閉塞血管の血行再建手術の一
方法であって、閉塞部の中枢側から抹消側に側路を形成
させる(バイパス移植)ものであり、例えば、大動脈冠
状動脈バイパス、大動脈腸骨動脈バイパス、心肺バイパ
スなどがある。
【0003】しかしながら、造影法における血管の穿刺
や、バイパス手術における血管の切り出し、縫合など
は、血管に直接物理的刺激を加えるものであり、血管肥
厚を引き起こす恐れがあった。本発明で使用されるアン
ジオテンシンII拮抗作用を有する化合物は、高血圧症、
心臓病(心肥大、心不全、心筋梗塞など)、脳卒中、腎
炎などの循環器系疾患治療剤として知られており(特開
平4−364171号など)、その作用機序について
は、強い血管収縮作用を有するアンジオテンシンIIのア
ンジオテンシンII受容体への結合を阻害することによる
ものと考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、血管肥厚抑
制剤、例えば、経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の血
管肥厚(閉塞を含む)、バイパス手術後の再閉塞、動脈
硬化の進展などの抑制ならびに予防または治療に有用で
ある製剤を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
ような事情に鑑み、血管肥厚(再閉塞を含む)を抑制す
る薬剤について鋭意研究した結果、意外にもアンジオテ
ンシンII拮抗作用を有する化合物が、経皮的冠動脈形成
術(PTCA)後の血管肥厚(再閉塞を含む)、バイパ
ス手術後の再閉塞および動脈硬化の進展などの抑制なら
びに予防または治療に有効であることを見いだし、本発
明を完成した。すなわち、本発明は、 (1)式(I):
【化7】 〔式中、環Wは置換されていてもよい含窒素複素環残基
を示し、R1は水素またはヘテロ原子を介して結合して
いてもよく、置換されていてもよい炭化水素残基を示
し、R3は陰イオンを形成し得る基またはそれに変じ得
る基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接また
は原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること
を示し、nは1または2を示し、複素環残基を構成する
aおよびbは互いに独立に1個または2個からなる置換
されていてもよい炭素またはヘテロ原子を示し、cは1
個の置換されていてもよい炭素またはヘテロ原子を示す
(ただし、環Wが縮合環を示すとき、R1は水素または
ヘテロ原子を介して結合している、置換されていてもよ
い炭化水素残基を示す)〕で表される化合物またはその
塩を有効成分として含有する血管肥厚抑制剤である。
【0006】本発明におけるアンジオテンシンII拮抗作
用を有する一般式(I)で表される化合物は、造影法に
おける血管の穿刺や、バイパス手術における血管の切り
出し、縫合などによる血管への直接的な物理的刺激によ
って生じる血管肥厚の抑制ならびに予防または治療に有
利に使用することができ、例えば、経皮的冠動脈形成術
(PTCA)後の血管肥厚(再閉塞を含む)、バイパス
手術後の再閉塞などの抑制ならびに予防または治療など
に使用される。また、動脈硬化による血管肥厚の抑制な
らびに予防または治療にも有利に使用できる。
【0007】R1としての炭化水素残基としては、例え
ばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる
が、なかでもアルキル基、アルケニル基およびシクロア
ルキル基が好ましい。該炭化水素残基は、ヘテロ原子を
介して環Wに結合していてもよい。R1としてのアルキ
ル基は炭素数1〜8程度の低級アルキル基で直鎖状、分
枝状のいずれでもよく、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、i−ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチルなどがあげられる。R1としてのア
ルケニル基としては、炭素数2〜8程度の低級アルケニ
ル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばビニ
ル、プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブ
テニル、2−オクテニルなどがあげられる。R1として
のアルキニル基としては、炭素数2〜8程度の低級アル
キニル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばエ
チニル、2−プロピニル、2−ブチニル、2−ペンチニ
ル、2−オクチニルなどがあげられる。R1としてのシ
クロアルキル基としては、炭素数3〜6程度の低級シク
ロアルキルがあげられ、例えばシクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどがあげら
れる。上記したアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基またはシクロアルキル基は水酸基、置換されていても
よいアミノ基(例、アミノ、N−低級(C1-4)アルキ
ルアミノ,N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノな
ど)、ハロゲン、低級(C1-4)アルコキシ基,低級
(C1-4)アルキルチオ基などで置換されていてもよい。
1としてのアラルキル基は、例えばベンジル、フェネ
チルなどのフェニル−低級(C1-4)アルキルがあげら
れ、R1としてのアリール基としては、例えばフェニル
があげられる。
【0008】上記したアラルキル基またはアリール基は
そのベンゼン環上の任意の位置に、例えばハロゲン
(例、F,Cl,Brなど)、ニトロ、置換されていて
もよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C1-4)アル
キルアミノ,N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノな
ど)、低級(C1-4)アルコキシ(例、メトキシ、エト
キシなど)、低級(C1-4)アルキルチオ(例、メチル
チオ,エチルチオなど)、低級(C1-4)アルキル
(例、メチル、エチルなど)などを有していてもよい。
上記したなかでもR1としては、置換されていてもよい
アルキル、アルケニル基またはシクロアルキル基(例、
水酸基,アミノ基,ハロゲンあるいは低級(C1-4)ア
ルコキシ基で置換されていてもよい低級(C1-5)アル
キル、低級(C2-5)アルケニル基または低級(C3-6
シクロアルキル基など)が好ましい。また、上記したR
1はヘテロ原子(例えば、窒素〔N(R9)(R9は水素ま
たは低級(C1-4)アルキルを示す)〕、酸素、硫黄
〔−S(O)m−(mは0〜2の整数を示す)〕など)を
介して結合していてもよく、その中でも置換されていて
もよく、ヘテロ原子を介して結合するアルキルまたはア
ルケニル基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピ
ルアミノ、プロペニルアミノ、イソプロピルアミノ、ア
リルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、ジメチ
ルアミノ、メチルエチルアミノ、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、プロペニルオキシ、アリ
ルオキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、
t−ブトキシ、2−ブテニルオキシ、3−ブテニルオキ
シ、イソブテニルオキシ、ペントキシ、イソペントキ
シ、ヘキシルオキシ、メチルチオ、エチルチオ、プロピ
ルチオ、イソプロピルチオ、アリルチオ、ブチルチオ、
イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、t−ブチルチオ、
2−ブテニルチオ、3−ブテニルチオ、イソブテニルチ
オ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ヘキシルチオな
ど)が好ましい。
【0009】R3としての陰イオンを形成しうる基(プ
ロトンとして遊離しうる水素原子を有する基)またはそ
れに変じ得る基としては、以下に示すようなN,S,O
のうちの1個または2個以上を含む5〜7員(好ましく
は5〜6員)の単環状の置換されていてもよい複素環残
基(好ましくは、脱プロトン化し得る水素原子を有する
含窒素複素環残基)またはそれに変じ得る基が挙げられ
る。例えば、
【化8】 などが挙げられ、また、式R3で表される基と該基が結
合するフェニル基との結合は、上記に示すような炭素−
炭素結合だけでなく、上記式中g=−NH−を示す時な
どは複数個存在する窒素原子の1つを介して結合してい
てもよい。
【0010】例えば、
【化9】
【化10】 >=Z,>=Z’および>=Z''はそれぞれカルボニル
基,チオカルボニル基または酸化されていてもよい硫黄
原子(例、S,S(O),S(O)2など)(好ましくは
カルボニルまたはチオカルボニル基、さらに好ましくは
カルボニル基)を示し、mは0,1または2を示し、R
9は水素原子または置換されていてもよい低級アルキル
基を示す。]
【0011】R3としては、例えば2,5−ジヒドロ−5
−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール環残基、2,5
−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾー
ル環残基または2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,
4−チアジアゾール環残基のようなプロトンドナーとし
ての−NHや−OH基とプロトンアクセプターとしての
カルボニル基,チオカルボニル基またはスルフィニル基
等を同時に有する基が好ましい。また、R3で示される
複素環残基は、環上の置換基が結合して縮合環を形成し
ていてもよいが、R3としては、5−6員環さらに5員
環の複素環残基が好ましい。 R3としては、とりわけ式
【化11】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>C=
0,>C=Sまたは>S(O)m を示し、mは前記と同意
義。〕で示される基(なかでも、2,5−ジヒドロ−5
−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル,
2,5−ジヒドロ−5−チ オキソ−1,2,4−オキサジ
アゾール−3−イル,2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)が好ましい。R
3の置換位置は、例 えば環Yがフェニルである場合、オ
ルト,メタ,パラのいずれの位置でもよいが、なかでも
オルト位が好ましい。
【0012】また、上記複素環残基(R3)は下記に示
すような互変異性体が存在する。例えば、
【化12】 のようなa,bおよびcの3つの互変異性体が存在する
が式
【化13】 で示される複素環残基は上記のa,bおよびcすべてを
含むものである。また、上記複素環残基(R3)は下記
に示すようにR10で示される基で置換されていてもよ
い。
【0013】
【化14】 上記したR10で示される基としては式−CH(R4)−
OCOR5〔式中、R4は水素、炭素数1−6の直鎖もし
くは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ルなど)、炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級ア
ルケニル基または炭素数3−8のシクロアルキル基
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)を示し、R5は炭素数1−6の直鎖もしくは分
枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネ
オペンチルなど)、炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルケニル基、炭素数3−8のシクロアルキル基
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)、炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もし
くは置換されていてもよいフェニルなどのアリール基で
置換された炭素数1−3の低級アルキル基(例、ベンジ
ル、p−クロロベンジル、フェネチル、シクロペンチル
メチル、シクロヘキシルメチルなど)、炭素数3−8の
シクロアルキルもしくは置換されていてもよいフェニル
などのアリール基で置換されていてもよい炭素数2−3
の低級アルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロ
ペニル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を
持つものなど)、置換されていてもよいフェニルなどの
アリール基(例、フェニル、p−トリル、ナフチルな
ど)、炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルコ
キシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イ
ソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブ
トキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペン
チルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、炭素数2−8
の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基(例、ア
リロキシ、イソブテニロキシなど)、炭素数3−8のシ
クロアルキルオキシ基(例、シクロペンチルオキシ、シ
クロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなど)、炭
素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換され
ていてもよいフェニルなどのアリール基で置換された炭
素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フ
ェネチロキシ、シクロペンチルメチロキシ、シクロヘキ
シルメチロキシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポ
キシ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものな
ど)、炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは
置換されていてもよいフェニルなどのアリール基で置換
された炭素数2−3の低級アルケニロキシ基(例、シン
ナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキシ、アリロキ
シ、イソプロペニロキシなどのアルケニロキシ部を持つ
ものなど)、置換されていてもよいフェノキシなどのア
リールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフェノキ
シ、ナフトキシなど)を示す〕で表わされる基、置換さ
れていてもよいアルキル(例、低級(C1-4)アルキル
など)もしくはアシル(例、低級(C2-5)アルカノイ
ル、置換されていてもよいベンゾイルなど)などが挙げ
られる。置換基R10の例としては、メチル、エチル、プ
ロピル、t−ブチル、メトキシメチル、トリフェニルメ
チル、シアノエチル、アセチル、プロピオニル、ピバロ
イロキシメチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニ
ロキシ)エチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−
ジオキソレン−4−イル)メチル、アセトキシメチル、
プロピオニロキシメチル、n−ブチリロキシメチル、イ
ルブチリロキシメチル、1−(エトキシカルボニロキ
シ)エチル、1−(アセチロキシ)エチル、1−(イソ
ブチリロキシ)エチル、シクロヘキシルカルボニルオキ
シメチル、ベンゾイロキシメチル、シンナミル、シクロ
ペンチルカルボニロキシメチルなどが挙げられる。その
ような基としては、生物学的にすなわち生理条件下(例
えば、生体内酵素による酸化、還元あるいは加水分解な
どの生体内反応など)で、または化学的に容易にもとの
【0014】
【化15】 で表わされる複素環残基に変じうる置換基(いわゆるプ
ロドラッグ)であればいずれであってもよい。上記した
複素環残基の互変異性体(a,bおよびc)およびR10
で置換された複素環残基(a′,b′およびc′)が本
発明における置換基R3としての複素環残基に包含され
るように、前述した種々の複素環残基についても同様に
その互変異性体およびその置換体も当然本発明における
置換基R3に包含される。また、置換基R3は上記した式
10で示される基以外にさらに置換基を有していてもよ
く、例えば置換されていてもよいアルキル基(例、メチ
ル、トリフェニルメチルなど),ハロゲン(例、F,C
l,Brなど),ニトロ,シアノ,低級(C1-4)アル
コキシ,置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,
メチルアミノ,ジメチルアミノなど)などの置換基が挙
げられる。
【0015】さらに、R3としては、カルボキシル、テ
トラゾリル、トリフルオロメタンスルホン酸アミド(−
NHSO2CF3)、リン酸、スルホン酸、シアノ、低級
(C1-4)アルコキシカルボニルなどでもよく、これら
の基が置換されていてもよい低級アルキル基またはアシ
ル基などで保護されていてもよく、生物学的すなわち生
理的条件下(例えば、生体内酵素などによる酸化、還元
あるいは加水分解などの生体内反応など)で、または化
学的に陰イオンを形成しうる基またはそれに変じ得る基
であればいずれでもよい。
【0016】R3としては、置換されていてもよい低級
(C1-4)アルキル(例、メチル,トリフェニルメチ
ル,メトキシメチル,エトキシメチル,p−メトキシベ
ンジル,p−ニトロベンジルなど)もしくはアシル基
(例、低級(C2-5)アルカノイル,ベンゾイルなど)
で保護されていてもよいテトラゾリルあるいはカルボキ
シル基(好ましくは、テトラゾリル)が好ましい。R3
の置換位置としては、オルト、メタ、パラのいずれの位
置でもよいが、なかでもオルト位が好ましい。Xは隣接
するフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以
下のスペーサーを介して結合していること(好ましくは
直接結合)を示し、原子鎖2以下のスペーサーとして
は、直鎖部分を構成する原子数が1または2である2価
の鎖であればいずれでもよく、側鎖を有していてもよ
い。具体的には低級(C1-4)アルキレン、−CO−,
−O−,−S−,−NH−,−CO−NH−,−O−C
2−,−S−CH2−,−CH=CH−などが挙げられ
る。nは1または2(好ましくは1)を示す。
【0017】上記したR3,Xおよびnで示される式
【化16】 としては
【化17】 で表されるものが好ましい。
【0018】環Wで表される含窒素複素環残基の代表的
なものを、以下に具体的に示す。なお、以下の式中、R
1は前記と同意義。例えば、式(II)
【化18】 〔式中、複素環残基を構成するaおよびeは互いに独立
に1個または2個からなる置換されていてもよい炭素ま
たはヘテロ原子を示し、dおよびfは互いに独立に1個
からなる置換されていてもよい炭素またはヘテロ原子を
示し、bおよびcは互いに独立に1個の置換されていて
もよい炭素または窒素原子を示す〕で表される残基とし
て、
【0019】
【化19】
【0020】
【化20】 〔式中、hは−CH2−,>C=O,>C=S,>S−
(O)m,−N(R9)−または −O−を示し、mおよび
9は前記と同意義を示す〕が挙げられる。さらに例え
ば、式(III)
【化21】 [式中、複素環残基を構成するaおよびbは互いに独立
に1個または2個からなる置換されていてもよい炭素ま
たはヘテロ原子を示し、cは1個の置換されていてもよ
い炭素またはヘテロ原子を示す〕で表される残基とし
て、
【化22】 〔式中、Bは置換されていてもよく、ヘテロ原子が含ま
れていてもよい芳香族炭化水素残基または複素環残基
(好ましくはフェニルなどの芳香族炭化水素残基)を示
し、h および h' はそれぞれ−CH2−,>C=O,>
C=S,>S−(O)m,−N(R9)−および−O−を示
し、mおよびR9は前記と同意義〕などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0021】上記の式(II)で示される複素環残基は、
1で示される基以外にR2で示される基(例えば、陰イ
オンを形成しうる基またはそれに変じ得る基など)で置
換されていてもよい。R2の置換位置としては、式(I
I)においてf原子の位置が好ましい。R2としての生体
内でプロトンを放出し得る基またはそれに変じ得る基と
しては、例えばエステル化またはアミド化されていても
よいカルボキシル、テトラゾリル、トリフルオロメタン
スルホン酸アミド(−NHSO2CF3)、リン酸、スル
ホン酸などが挙げられ、これらの基が置換されていても
よい低級アルキル基またはアシル基などで保護されてい
てもよく、生体内の生物学的すなわち生理条件下(例え
ば、生体内酵素などによる酸化、還元あるいは加水分解
などの生体内反応など)で、プロトンを放出し得る基ま
たはそれに変じ得る基であればいずれでもよい。
【0022】R2としてのエステル化またはアミド化さ
れていてもよいカルボキシルとしては、例えば式−CO
−D〔式中、Dは水酸基、置換されていてもよいアミノ
(例えば、アミノ、N−低級(C1-4)アルキルアミ
ノ、N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノなど)ま
たは置換されていてもよいアルコキシ{例、アルキル部
分が水酸基,置換されていてもよいアミノ(例、アミ
ノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ピペリジノ、モ
ルホリノなど),ハロゲン,低級(C1-6)アルコキ
シ、低級(C1-6)アルキルチオあるいは置換されてい
てもよいジオキソレニル(例、5−メチル−2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イルなど)で置換されて
いてもよい低級(C1-6)アルコキシ基、または式−O
−CH(R4)−OCOR5〔式中、R4は水素、炭素数
1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチルなど)、炭素数2−6の直鎖もしく
は分枝状の低級アルケニル基または炭素数3−8のシク
ロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチルなど)を示し、R5は炭素数1−6の直
鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソ
ペンチル、ネオペンチルなど)、炭素数2−6の直鎖も
しくは分枝状の低級アルケニル基、炭素数3−8のシク
ロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチルなど)、炭素数3−8のシクロアルキル
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)もしくは置換されていてもよいフェニルなどの
アリール基で置換された炭素数1−3の低級アルキル基
(例、ベンジル、p−クロロベンジル、フェネチル、シ
クロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルなど)、炭
素数3−8のシクロアルキルもしくは置換されていても
よいフェニルなどのアリール基で置換されていてもよい
炭素数2−3の低級アルケニル基(例、シンナミル等の
ビニル、プロペニル、アリル、イソプロペニルなどのア
ルケニル部を持つものなど)、置換されていてもよいフ
ェニルなどのアリール基(例、フェニル、p−トリル、
ナフチルなど)、炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の
低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロ
ポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキ
シ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、
炭素数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキ
シ基(例、アリロキシ、イソブテニロキシなど)、炭素
数3−8のシクロアルキルオキシ基(例、シクロペンチ
ルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキ
シなど)、炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もし
くは置換されていてもよいフェニルなどのアリール基で
置換された炭素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベン
ジロキシ、フェネチロキシ、シクロペンチルメチロキ
シ、シクロヘキシルメチロキシなどのメトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどのアルコキシ
部を持つものなど)、炭素数3−8のシクロアルキル
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)もしくは置換されていてもよいフェニルなどの
アリール基で置換された炭素数2−3の低級アルケニロ
キシ基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペニ
ロキシ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアルケ
ニロキシ部を持つものなど)、置換されていてもよいフ
ェノキシなどのアリールオキシ基(例、フェノキシ、p
−ニトロフェノキシ、ナフトキシなど)を示す〕で表わ
される基など}を示す〕で表される基などが挙げられ
る。また、R2としての置換基は、生体内でプロトンを
放出しうる基またはそれに変じうる基例えば、アルキル
(例、低級(C1-4)アルキルなど)もしくはアシル
(例、低級(C2 -5)アルカノイル、置換されていても
よいベンゾイルなど)で保護されていてもよいテトラゾ
リル、トリフルオロメタンスルホン酸アミド、リン酸あ
るいはスルホン酸などであってもよい。置換基R2の例
としては、−COOH及びその塩、−COOMe、−C
OOEt、 −COOtBu、−COOPr、ピバロイロキ
シメトキシカルボニル、1−(シクロヘキシルオキシカ
ルボニロキシ)エトキシカルボニル、(5−メチル−2
−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシ
カルボニル、アセトキシメチルオキシカルボニル、プロ
ピオニロキシメトキシカルボニル、n−ブチリロキシメ
トキシカルボニル、イソブチリロキシメトキシカルボニ
ル、1−(エトキシカルボニロキシ)エトキシカルボニ
ル、1−(アセチロキシ)エトキシカルボニル、1−
(イソブチリロキシ)エトキシカルボニル、シクロヘキ
シルカルボニルオキシメトキシカルボニル、ベンゾイロ
キシメトキシカルボニル、シンナミロキシカルボニル、
シクロペンチルカルボニロキシメトキシカルボニルなど
が挙げられる。そのような基としては、生物学的すなわ
ち生理条件下(例えば、生体内酵素による酸化、還元あ
るいは加水分解などの生体内反応など)でプロトンを放
出しうる基またはそれに変じうる基であればいずれであ
ってもよい。R2はカルボキシル 基、またはそのプロド
ラッグ体であってもよい。R2は生体内で生物学的また
は 化学的に陰イオンに変換せしめられるものであって
もよい。
【0023】また、R2が化学的に(例えば、酸化、還
元あるいは加水分解などにより)プロトンを放出しうる
基またはそれに変じうる基(例えば、保護されていても
よいカルボキシル基、テトラゾリール基、カルボアルデ
ヒド基、およびヒドロキシメチル基、およびシアノ基な
ど)である化合物は、合成中間体として有用である。上
記したなかでもR2としては、カルボキシル、エステル
化されたカルボキシル(例、メチルエステル、エチルエ
ステルまた上記した式−O−CH(R4)−OCOR5
示される基がカルボニルと結合したエステルなど)、保
護されていてもよいテトラゾリル、カルボアルデヒド、
ヒドロキシメチルなどが好ましい。
【0024】また、式(II)で示される複素環残基は、
1およびR2で表される基以外にさらに置換基Qを有し
ていてもよく、例えば、ハロゲン(例、F,Cl,Br
など),シアノ, ニトロ,低級(C1-4)アルキル,低
級(C1-4)アルコキシ,置換されていてもよいアミノ
基(例、アミノ,N−低級(C1-4)アルキルアミノ
(例,メチルアミノなど),N,N−ジ低級(C1-4
アルキルアミノ(例, ジメチルアミノなど),N−ア
リールアミノ(例、フェニルアミノなど)、脂環式アミ
ノ(例、モルホリノ、ピベリジノ、ピペラジノ、N−フ
ェニルピペラジノなど)など)、式 −CO−D′[式
中、D′は水酸基またはアルキル部分が水酸基,低級
(C1-4)アルコキシ,低級(C2-6)アルカノイルオキ
シ(例、アセトキシ,ピバロイルオキシなど)あるいは
低級(C1-6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メト
キシカルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシ,シ
クロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)で置換され
ていてもよい低級(C1-4)アルコキシを示す]で表わ
される基,または低級(C1-4)アルキルもしくはアシ
ル(例、低級(C2-5)アルカノイル、置換されていて
もよいベンゾイル など)で保護されていてもよいテト
ラゾリル、トリフルオロメタンスルホン酸アミド、リン
酸基あるいはスルホン酸基などが挙げられ、好ましく
は、低級(C1-4) アルキル,ハロゲンなどである。こ
れらの置換基が環状の任意の位置に1〜2個同時に置換
されていてもよい。
【0025】式(II)で表される縮合複素環としては、
【化23】 (式中、R1およびR2は前記と同意義)などが好まし
く、ベンスイミダゾール、チエノイミダゾールまたはイ
ミダゾピリジン(とりわけベンズイミダゾール、チエノ
イミダゾール)骨格の化合物が好ましい。
【0026】また、上記一般式(III)で示される複素
環残基は、R1で示される基以外にさらに置換基を有し
ていてもよく、例えば、ハロゲン(例、F,Cl,Br
など),シアノ, ニトロ,置換されていてもよい低級
(C1-4)アルキル,低級(C1−4)アルコキシ,置
換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,N−低級
(C1−4)アルキルアミノ(例,メチルアミノな
ど),N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノ(例,
ジメチルアミノなど),N−アリールアミノ(例、フェ
ニルアミノなど)、脂環式アミノ(例、モルホリノ、ピ
ベリジノ、ピペラジノ、N−フェニルピペラジノなど)
など)、式 −CO−D′[式中、D′は水酸基または
アルキル部分が水酸基,低級(C1-4)アルコキシ,低
級(C2-6)アルカノイルオキシ(例、アセトキシ,ピ
バロイルオキシなど)あるいは低級(C1-6)アルコキ
シカ ルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキ
シ,エトキシカルボニルオキシ,シクロヘキシルオキシ
カルボニルオキシなど)で置換されていてもよい低級
(C1-4)アルコキシを示す]で表わされる基,または
低級(C1-4)アルキルもしくはアシル(例、低級(C
2-5)アルカノイル、置換されていてもよいベンゾイル
など)で保護されていてもよいテトラゾリル、トリフル
オロメタンスルホン酸アミド、リン酸基あるいはスルホ
ン酸基などが挙げられ、好ましくは、置換されていても
よい低級(C1-4) アルキル,ハロゲンなどである。こ
れらの置換基が環状の任意の位置に1〜2個同時に置換
されていてもよい。該置換されていてもよい低級(C
1-4)アルキルの置換基としては、水酸基、カルボキシ
ル基,ハロゲンなどが挙げられる。
【0027】塩としては、薬学的に許容される塩が挙げ
られ、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機
酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸と
の塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例とし
ては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ
金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ
土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩
などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例として
は、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピ
リジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩
が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例え
ば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が
挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば
ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ
酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジ
ン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸と
の塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グル
タミン酸などとの塩が挙げられる。
【0028】上記(I)式で表される化合物の中でも、
【化24】 [式中、環AはR2で表わされる基以外にさらに置換基
を有していてもよいベンゼン環を示し、R1は水素また
はヘテロ原子(例、O,N(H),Sなど)を介して結
合している、置換されていてもよい低級(C1-6)アル
キル(好ましくは、低級(C1-4)アルキル)を示し、
2は式−CO−D″〔式中、D″は水酸基、アミノ、
N−低級(C1-4)アルキルアミノ、N,N−ジ低級
(C1-4)アルキルアミノまたはアルキル部分が水酸
基、アミノ、ハロゲン、低級(C2-6)アルカノイルオ
キシ(例、アセチルオキシ、ピバロイルオキシなど),
低級(C4-7)シクロアルカノイルオキシ, 1−低級
(C1-6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシ
カルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシなど),
1−低級(C3-7)シクロアルコキシカルボニルオキシ
(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)あ
るいは低級(C1-4)アルコキシで置換されていてもよ
い低級(C1-4)アルコキシを示す〕で表される基を示
し、R3は、置換されていてもよい低級(C1-4)アルキ
ル(例、メチル,トリフェニルメチル,メトキシメチ
ル,アセチルオキシメチル,メトキシカルボニルオキシ
メチル,エトキシカルボニルオキシメチル,シクロヘキ
シルオキシカルボニルオキシエチル,ピバロイルオキシ
メチルなど)あるいはアシル基(例、低級(C2-5)ア
ルカノイル,ベンゾイルなど)で保護されていてもよ
く、式
【化25】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>C=
O,>C=Sまたは>S(O)mを示し、mは前記と同意
義〕で表される基,テトラゾリルまたはカルボキシル基
を示し、nは1または2を示す]で表わされる化合物
(I')またはその塩が好ましい。
【0029】式(I')において、R1の置換されていて
もよい低級アルキルにおける置換基としては、水酸基,
アミノ基,ハロゲンまたは低級(C1-4)アルコキシ基
などが挙げられる。式(I')において、環AのR2で表
わされる基以外の置換基としては、ハロゲン(例、F,
Cl,Br など),低級(C1-4)アルキル,低級(C
1-4)アルコキシ,ニトロ,式 −CO−D′[式中、
D′は水酸基またはアルキル部分が水酸基,低級(C
1-4)アルコキシ,低級(C2-6)アルカノイルオキシ
(例、アセトキシ,ピバロイルオキシなど)あるいは低
級(C1-6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキ
シカルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシ,シク
ロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)で置換されて
いてもよい低級(C1-4)アルコキシを示す]で表わさ
れる基,または低級(C1-4)アルキルで置換されてい
てもよいアミノなど(好ましくは、低級(C1-4)アル
キル,ハロゲンなど)が挙げられるが、環Aとしては、
式R2で表わされる基以外に置換基を有していないベン
ゼン環がより好ましい。
【0030】本発明の有効成分として好ましい化合物と
しては、特開平4−364171号、EP520423
の実施例に挙げられたものが挙げられる。一般式(I)
で表される化合物は、例えば特開平4−9373号、特
開平4−364171号、EP520423などで開示
され、またこれら公報の開示にしたがって製造すること
ができる。本発明でいうアンジオテンシンII拮抗作用
を有する化合物(I)またはその塩は、低毒性で、動物
とりわけ哺乳動物(例えば、ヒト,イヌ,ウサギ,ラッ
ト,マウスなど)の医薬として利用され、血管肥厚の抑
制、例えば、経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の血管
肥厚(再閉塞を含む)、バイバス手術後の再閉塞および
動脈硬化の進展の抑制ならびに予防または治療に使用さ
れる。一般式(I)で表される化合物またはその塩は、
経口的に、非経口的に、吸入法、直腸投入、あるいは局
所投与により用いることができ、医薬品組成物あるいは
製剤(例えば、粉末、顆粒、錠剤、ピル剤、カプセル
剤、注射剤、シロップ剤、エマルジョン剤、エリキシル
剤、懸濁剤、溶液剤など)として用いることができ、そ
れらは少なくとも一つの本発明の化合物を単独で、ある
いは医薬として許容される担体(アジュバンド剤、賦形
剤、補形剤及び/又は希釈剤など)と混合して用いるこ
とができる。
【0031】医薬用の組成物は通常の方法に従って製剤
化することができる。本明細書において、非経口とは、
皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射あるい
は点滴法などを含むものである。注射用調剤、例えば、
無菌注射用水性懸濁物あるいは油性懸濁物は、適当な分
散化剤または湿化剤及び懸濁化剤を用いて当該分野で知
られた方法で調整されうる。その無菌注射用調剤は、ま
た、例えば水溶液などの非毒性の非経口投与することの
できる希釈剤あるいは溶剤中の無菌の注射のできる溶液
または懸濁液であってよい。使用することのできるベー
ヒクルあるいは溶剤として許されるものとしては、水、
リンゲル液、等張食塩液などがあげられる。さらに、通
常溶剤または懸濁化溶媒として無菌の不揮発性油も用い
られうる。このためには、いかなる不揮発性油も脂肪酸
も使用でき、天然あるいは合成あるいは半合成の脂肪性
油又は脂肪酸、そして天然あるいは合成あるいは半合成
のモノあるいはジあるいはトリグリセリド類も含められ
る。直腸投与用の座剤は、その薬物と適当な非刺激性の
補形剤、例えば、ココアバターやポリエチレングリコー
ル類といった常温では固体であるが腸管の温度では液体
で、直腸内で融解し、薬物を放出するものなどと混合し
て製造されることができる。
【0032】経口投与用の固形投与剤型としては、粉
剤、顆粒剤、錠剤、ピル剤、カプセル剤などの上記した
ものがあげられる。そのような剤型において、活性成分
化合物は、少なくとも一つの添加物、例えば、ショ糖、
乳糖、セルロース糖、マニトール、マルチトール、デキ
ストラン、デンプン類、寒天、アルギネート類、キチン
類、キトサン類、ペクチン類、トラガントガム類、アラ
ビアゴム類、ゼラチン類、コラーゲン類、カゼイン、ア
ルブミン、合成又は半合成のポリマー類又はグリセリド
類と混合することができる。そのような剤型物はまた、
通常の如く、さらなる添加物を含むことができ、例えば
不活性希釈剤、マグネシウムステアレートなどの滑沢
剤、パラベン類、ソルビン酸などの保存剤、アスコルビ
ン酸、α−トコフェロール、システインなどの抗酸化
剤、崩壊剤、結合化剤、増粘剤、緩衝化剤、甘味付与
剤、フレーバー付与剤、パーフューム剤などがあげられ
る。錠剤及びピル剤はさらにエンテリックコーティング
されて製造されることもできる。経口投与用の液剤は、
医薬として許容されるエマルジョン剤、シロップ剤、エ
リキシル剤、懸濁剤、溶液剤などがあげられ、それらは
当該分野で普通用いられる不活性希釈剤、例えば水を含
んでいてよい。ある特定の患者の投与量は、年令、体
重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与方
法、排泄速度、薬物の組み合わせ、患者のその時に治療
を行っている病状の程度に応じ、それらあるいはその他
の要因を考慮して決められる。一般式(I)で表される
化合物またはその塩は、低毒性で安全に使用することが
でき、その1日の投与量は、患者の状態や体重、化合物
の種類、投与経路などによって異なるが、例えば、非経
口的には皮下、静脈内、筋肉内または直腸内に、約0.
01〜50mg/kg/日、好ましくは0.01〜20m
g/kg/日投与され、また経口的には約0.01〜15
0mg/kg/日、好ましくは0.1〜100mg/kg/
日投与されることが望ましい。アンジオテンシンII拮
抗作用を有する化合物またはその塩の生物活性につい
て、試験例を挙げて説明する。
【0033】試験例1 ラット内皮障害による血管肥厚に対する抑制作用 化合物1:(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボ
ニルオキシ)エチル 2−エトキシ−1−[[2'−(1H
−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート 9〜12週令の雄性SD系ラットを用いた。ペントバル
ビタール(50mg/kg,i.p.)麻酔下にて、左大腿および総頚
動脈を剥離した後、バルーンカテーテル(Fogarty 12-06
0-2F:Baxter)を左大腿動脈より左総頚動脈まで挿入し
た。さらにカテーテルを内頚および外頚動脈分岐部まで
挿入し、バルーン内に空気を注入し膨らませ、尾側方向
へ約1.5cmを擦することで血管内皮を障害した。 バル
ーンカテーテルを除去した後、 傷口に抗生物質(合成ペ
ニシリン)を滴下し縫合した。各薬物はアラビアゴムに
懸濁した後、2ml/kgの容量で内皮障害6日前から1日1
回経口投与した。対照群には5%アラビアゴム液を投与
した。内膜および中膜肥厚の定量は以下の手順で行っ
た。ペントバルビタール(50mg/mg,i.p.)麻酔下にて2
%エバンスブルー(ヘパリンを含む生理食塩水に溶解)
を250μl/ratの割合で尾静脈より投与し、 約20分
間放置した。 その後、開腹し腹部大静脈を切開し放血さ
せた。同時に開胸し心尖部よりポリエチレンチューブを
挿入し、生理食塩水を灌流した後、10%中性緩衝ホル
マリン液(pH7.2)を注入し、灌流固定を行った。左総
頚動脈を摘出し、エバンスブルーで青染した部分を標本
とした。同固定液で固定後、標本の中央部で2分し、パ
ラフィン包埋した。血管の断面部分を削り出し、薄切し
た後、さらに500μm削り出し薄切した。各固体4枚
の薄切切片をヘマトキシリン・エオジン染色し顕微鏡画
像解析装置(IBAS2000,Zeiss社)により内皮および中膜
の面積を計測した。表1に示すように、内皮障害14日
後の時点において対照群では著明な肥厚が認められた。
内皮障害6日前から化合物1を1mg/kg/日および10mg
/kg/日で経口投与した場合、この内皮肥厚はそれぞれ4
3%および58%(p<0.01)抑制された。このとき、ア
ンギオテンシン変換酵素阻害薬のシラザプリル(10mg
/kg/day)は48%(p<0.05%)の抑制効果を示した。一
方、中膜肥厚に対してシラザプリル(10mg/kg/day)
は有意な効果を示さなかったが、化合物1は1mg/kg/日
の低用量より有意な(p<0.01)抑制効果を示した。以上
より、化合物1は内皮障害後の血管肥厚を抑制するの
で、経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の再閉塞防止、
動脈硬化の進展防止に効果的である。
【0034】
【表1】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0035】実施例 製剤例 本発明でいう化合物(I)またはその塩を有効成分とし
て含有する血管肥厚剤は、たとえば、次の様な処方によ
って製造することができる。 1.カプセル剤 (1)2−エトキシ−1−[[2′−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェ ニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸 10mg (2)ラクトース 90mg (3)微結晶セルロース 70mg (4)ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1),(2)と(3)および(4)の1/2を混和し
た後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体を
ゼラチンカプセルに封入する。 2.錠剤 (1)2−エトキシ−1−[[2′−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェ ニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸 10mg (2)ラクトース 35mg (3)コーンスターチ 150mg (4)微結晶セルロース 30mg (5)ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1)(2),(3),(4)の2/3および(5)の1
/2を混和後、顆粒化する。残りの(4)および(5)
をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成形する。
【0036】 3.注射剤 (1)2−メチルチオ−1−[[2′−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフ ェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸 ジ ナトリウム塩 10mg (2)イノシット 100mg (3)ベンジルアルコール 20mg 1アンプル 130mg (1),(2),(3)を全量2mlになるように、注射
用蒸留水に溶かし、アンプルに封入する。全工程は無菌
状態で行う。 4.カプセル剤 (1)(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル 2−エ トキシ−1−[[2′−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イ ル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート 10mg (2)ラクトース 90mg (3)微結晶セルロース 70mg (4)ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1),(2)と(3)および(4)の1/2を混和し
た後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体を
ゼラチンカプセルに封入する。
【0037】 5.錠剤 (1)(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル 2−エ トキシ−1−[[2′−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イ ル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート 10mg (2)ラクトース 35mg (3)コーンスターチ 150mg (4)微結晶セルロース 30mg (5)ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1)(2),(3),(4)の2/3および(5)の1
/2を混和後、顆粒化する。残りの(4)および(5)
をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成形する。 6.注射剤 (1)2−エトキシ−1−[[2′−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェ ニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸 ジナ トリウム塩 10mg (2)イノシット 100mg (3)ベンジルアルコール 20mg 1アンプル 130mg (1),(2),(3)を全量2mlになるように、注射
用蒸留水に溶かし、アンプルに封入する。全工程は無菌
状態で行う。
【0038】 7.カプセル剤 (1)2−エトキシ−1−[[2'−(4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2 ,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H− ベンズイミダゾール−7−カルボン酸 10mg (2)ラクトース 90mg (3)微結晶セルロース 70mg (4)ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1),(2)と(3)および(4)の1/2を混和し
た後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体を
ゼラチンカプセルに封入する。 8.錠剤 (1)2−エトキシ−1−[[2'−(4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2 ,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H− ベンズイミダゾール−7−カルボン酸 10mg (2)ラクトース 35mg (3)コーンスターチ 150mg (4)微結晶セルロース 30mg (5)ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1)(2),(3),(4)の2/3および(5)の1
/2を混和後、顆粒化する。残りの(4)および(5)
をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成形する。
【0039】 9.カプセル剤 (1)ピバロイルオキシメチル 2−エトキシ−1−[[2′−(1H−テトラ ゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾー ル−7−カルボキシラート 10mg (2)ラクトース 90mg (3)微結晶セルロース 70mg (4)ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1),(2)と(3)および(4)の1/2を混和し
た後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体を
ゼラチンカプセルに封入する。 10.錠剤 (1)ピバロイルオキシメチル 2−エトキシ−1−[[2′−(1H−テトラ ゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾー ル−7−カルボキシラート 10mg (2)ラクトース 35mg (3)コーンスターチ 150mg (4)微結晶セルロース 30mg (5)ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1)(2),(3),(4)の2/3および(5)の1
/2を混和後、顆粒化する。残りの(4)および(5)
をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成形する。
【0040】
【発明の効果】本発明の血管肥厚抑制剤は、経皮的冠動
脈形成術(PTCA)後の血管肥厚(再閉塞を含む)、
バイバス手術後の再閉塞および動脈硬化の進展などの抑
制ならびに予防または治療に有利に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 413/10 209 7602−4C 417/10 209 9051−4C

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 【化1】 〔式中、環Wは置換されていてもよい含窒素複素環残基
    を示し、R1は水素またはヘテロ原子を介して結合して
    いてもよく、置換されていてもよい炭化水素残基を示
    し、R3は陰イオンを形成し得る基またはそれに変じ得
    る基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接また
    は原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること
    を示し、nは1または2を示し、複素環残基を構成する
    aおよびbは互いに独立に1個または2個からなる置換
    されていてもよい炭素またはヘテロ原子を示し、cは1
    個の置換されていてもよい炭素またはヘテロ原子を示す
    (ただし、環Wが縮合環を示すとき、R1は水素または
    ヘテロ原子を介して結合している、置換されていてもよ
    い炭化水素残基を示す)〕で表される化合物またはその
    塩を有効成分として含有する血管肥厚抑制剤。
  2. 【請求項2】環Wが式 【化2】 〔式中、R1は水素またはヘテロ原子を介して結合して
    いる、置換されていてもよい炭化水素残基を示し、aお
    よびeは互いに独立に1個または2個からなる置換され
    ていてもよい炭素またはヘテロ原子を示し、dおよびf
    は互いに独立に1個からなる置換されていてもよい炭素
    またはヘテロ原子を示し、bおよびcは互いに独立に1
    個の置換されていてもよい炭素または窒素原子を示す〕
    で表される含窒素複素環残基である請求項1記載の血管
    肥厚抑制剤。
  3. 【請求項3】環Wがベンズイミダゾール環である請求項
    2記載の血管肥厚抑制剤。
  4. 【請求項4】式 【化3】 〔式中、環AはR2で表わされる基以外にさらに置換基
    を有していてもよいベンゼン環を示し、R1は水素また
    はヘテロ原子を介して結合している、置換されていても
    よい炭化水素残基を示し、R2は生体内でプロトンを放
    出し得る基またはこれに変じ得る基を示す〕で表される
    ベンズイミダゾール環である請求項3記載の血管肥厚抑
    制剤。
  5. 【請求項5】R1が、−N(R9)−〔式中、R9は水素ま
    たは低級(C1-4)アルキルを示す〕,−O−あるいは
    −S(O)m−〔式中、mは0〜2の整数を示す〕を介し
    て結合していてもよく、水酸基,置換されていてもよい
    アミノ基,ハロゲン,低級(C1-4)アルコキシ基ある
    いは低級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていてもよ
    いアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはシク
    ロアルキル基である請求項1記載の血管肥厚抑制剤。
  6. 【請求項6】R1が、−N(R9)−〔式中、R9は水素ま
    たは低級(C1-4)アルキルを示す〕,−O−あるいは
    −S(O)m−〔式中、mは0〜2の整数を示す〕を介し
    て結合していてもよく、ハロゲン,ニトロ,置換されて
    いてもよいアミノ基,低級(C1-4)アルコキシ基,低
    級(C1-4)アルキルチオ基あるいは低級(C1-4)アル
    キル基で置換されていてもよいアリール基またはアラル
    キル基である請求項1記載の血管肥厚抑制剤。
  7. 【請求項7】R1が、−N(R9)−〔式中、R9は水素ま
    たは低級(C1-4)アルキルを示す〕,−O−あるいは
    −S(O)m−〔式中、mは0〜2の整数を示す〕を介し
    て結合していてもよく、水酸基,アミノ基,N−低級
    (C1-4)アルキルアミノ,N,N−ジ低級(C1-4)ア
    ルキルアミノ,ハロゲン,低級(C1-4)アルコキシ基
    あるいは低級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていて
    もよい低級(C1-8)アルキル基、低級(C2-8)アルケ
    ニル基または低級(C3-6)シクロアルキル基である請
    求項1記載の血管肥厚抑制剤。
  8. 【請求項8】R1が、−N(R9)−〔式中、R9は水素ま
    たは低級(C1-4)アルキルを示す〕,−O−あるいは
    −S(O)m−〔式中、mは0〜2の整数を示す〕を介し
    て結合しており、水酸基,置換されていてもよいアミノ
    基,ハロゲン,低級(C1-4)アルコキシ基あるいは低
    級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていてもよいアル
    キル基またはアルケニル基である請求項1記載の血管肥
    厚抑制剤。
  9. 【請求項9】R2が、置換されていてもよい低級アルキ
    ル基あるいはアシル基で保護されていてもよく、エステ
    ル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル
    基、テトラゾリル基、トリフルオロメタンスルホン酸ア
    ミド基、リン酸基またはスルホン酸基である請求項4記
    載の血管肥厚抑制剤。
  10. 【請求項10】R2が式−CO−D〔式中、Dは水酸
    基、置換されていてもよいアミノ基または置換されてい
    てもよいアルコキシ基を示す〕で表される基である請求
    項4記載の血管肥厚抑制剤。
  11. 【請求項11】Dにおける置換されていてもよいアルコ
    キシ基が、アルキル部分が水酸基,置換されていてもよ
    いアミノ,ハロゲン,低級(C1-6)アルコキシ,低級
    (C1-6)アルキルチオあるいは置換されていてもよい
    ジオキソレニルで置換されていてもよい低級(C1-6
    アルコキシ基、または式−O−CH(R4)−OCOR5
    〔式中、R4は水素、低級(C1-6)アルキル基、低級
    (C2-6)アルケニル基または低級(C3-8)シクロアル
    キル基を示し、R5は低級(C1-6)アルキル基、低級
    (C2-6)アルケニル基、低級(C3-8)シクロアルキル
    基、低級(C3-8)シクロアルキルもしくはアリール基
    で置換された低級(C1-3)アルキル基、低級(C3-8
    シクロアルキルもしくはアリール基で置換されていても
    よい低級(C2-3)アルケニル基、アリール基、低級
    (C1-6)アルコキシ基、低級(C2-8)アルケニロキシ
    基、低級(C3-8)シクロアルキルオキシ基、低級(C
    3-8)シクロアルキルもしくはアリール基で置換された
    低級(C1-3)アルコキシ基、低級(C3-8)シクロアル
    キルもしくはアリール基で置換された低級(C2−3
    アルケニロキシ基またはアリールオキシ基を示す〕で表
    される基である請求項10記載の血管肥厚抑制剤。
  12. 【請求項12】Rがエステル化されていてもよいカル
    ボキシル基である請求項11記載の血管肥厚抑制剤。
  13. 【請求項13】R3が脱プロトン化し得る水素原子を有
    する、置換されていてもよい5〜7員の単環状複素環残
    基またはそれに変じ得る基である請求項1記載の血管肥
    厚抑制剤。
  14. 【請求項14】R3が、 【化4】 である請求項13記載の血管肥厚抑制剤。
  15. 【請求項15】Xが結合手、低級(C1-4)アルキレ
    ン、−CO−、−O−、−S−、−NH−、−CO−N
    H−、−O−CH2−、−S−CH2−または−CH=C
    H−である請求項1記載の血管肥厚抑制剤。
  16. 【請求項16】Xが結合手である請求項1記載の血管肥
    厚抑制剤。
  17. 【請求項17】nが1である請求項1記載の血管肥厚抑
    制剤。
  18. 【請求項18】R1が、−N(R9)−〔式中、R9は水素
    または低級(C1-4)アルキルを示す〕,−O−あるい
    は−S(O)m−〔式中、mは0〜2の整数を示す〕を介
    して結合していてもよく、水酸基,置換されていてもよ
    いアミノ基,ハロゲン,低級(C1-4)アルコキシ基あ
    るいは低級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていても
    よいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはシ
    クロアルキル基であり、R2が、置換されていてもよい
    低級アルキル基あるいはアシル基で保護されていてもよ
    く、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカル
    ボキシル基、テトラゾリル基、トリフルオロメタンスル
    ホン酸アミド基、リン酸基またはスルホン酸基である請
    求項1記載の血管肥厚抑制剤。
  19. 【請求項19】R1が、−N(R9)−〔式中、R9は水素
    または低級(C1-4)アルキルを示す〕,−O−あるい
    は−S(O)m−〔式中、mは0〜2の整数を示す〕を介
    して結合していてもよく、水酸基,置換されていてもよ
    いアミノ基,ハロゲン,低級(C1-4)アルコキシ基あ
    るいは低級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていても
    よいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはシ
    クロアルキル基であり、R3が脱プロトン化しうる水素
    原子を有する、置換されていてもよい5〜7員の単環状
    複素環残基またはそれに変じうる基である請求項1記載
    の血管肥厚抑制剤。
  20. 【請求項20】R2が、置換されていてもよい低級アル
    キル基あるいはアシル基で保護されていてもよく、エス
    テル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル
    基、テトラゾリル基、トリフルオロメタンスルホン酸ア
    ミド基、リン酸基またはスルホン酸基であり、R3が脱
    プロトン化しうる水素原子を有する、置換されていても
    よい5〜7員の単環状複素環残基またはそれに変じうる
    基である請求項1記載の血管肥厚抑制剤。
  21. 【請求項21】式 【化5】 〔式中、環AはR2で表わされる基以外にさらに置換基
    を有していてもよいベンゼン環を示し、R1は水素また
    はヘテロ原子を介して結合している、置換されていても
    よい炭化水素残基を示し、R2はエステル化されていて
    もよいカルボキシル基を示し、R3は 【化6】 を示し、nは1または2を示す〕で表わされる化合物で
    ある請求項1記載の血管肥厚抑制剤。
  22. 【請求項22】(±)−1−(シクロヘキシルオキシカ
    ルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2'−
    (1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イ
    ル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボ
    キシラートである請求項21記載の血管肥厚抑制剤。
  23. 【請求項23】2−エトキシ−1−[[2'−(1H−
    テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
    ル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸であ
    る請求項21記載の血管肥厚抑制剤。
  24. 【請求項24】ピバロイルオキシメチル 2−エトキシ
    −1−[[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)ビ
    フェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾ
    ール−7−カルボキシラートである請求項21記載の血
    管肥厚抑制剤。
  25. 【請求項25】2−エトキシ−1−[[2'−(4,5
    −ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾー
    ル−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H
    −ベンズイミダゾール−7−カルボン酸である請求項2
    1記載の血管肥厚抑制剤。
  26. 【請求項26】血管肥厚が経皮的冠動脈形成術(PTC
    A)後引き起こされるものである請求項1記載の血管肥
    厚抑制剤。
  27. 【請求項27】血管肥厚がバイパス手術後引き起こされ
    るものである請求項1記載の血管肥厚抑制剤。
  28. 【請求項28】血管肥厚が動脈硬化によるものである請
    求項1記載の血管肥厚抑制剤。
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