JPH06305945A - 歯磨用組成物 - Google Patents

歯磨用組成物

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JPH06305945A JP10132793A JP10132793A JPH06305945A JP H06305945 A JPH06305945 A JP H06305945A JP 10132793 A JP10132793 A JP 10132793A JP 10132793 A JP10132793 A JP 10132793A JP H06305945 A JPH06305945 A JP H06305945A
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尚子 西村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも1種以上のアリールプロピオン酸
系非ステロイド抗炎症剤を含有する歯磨用組成物であっ
て、ポリエチレングリコール、イソプレングリコールよ
りなる群から選ばれる1種以上を配合すると共に、アニ
オン界面活性剤を配合し、且つpHが5〜8である歯磨
用組成物である。 【効果】 アリールプロピオン酸系非ステロイド抗炎症
剤の粘膜透過性を飛躍的に高めしかも低刺激性の歯磨用
組成物を実現した。 本発明の歯磨用組成物は上記の様
にアリールプロピオン酸系非ステロイド抗炎症剤の有す
る抗炎症効果及び骨吸収抑制効果を十分に生かすことが
できるので、歯肉炎、歯周炎等歯周病の治療及び予防に
優れた効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歯磨用組成物、更に詳し
くはアリールプロピオン酸系非ステロイド抗炎症剤を、
口腔粘膜透過性が優れ且つ口腔内刺激性が少ない形態で
含有する歯磨用組成物に関するものである。本発明の歯
磨用組成物は抗炎症効果に優れると共に歯槽骨の吸収抑
制効果を兼備し、歯肉炎、歯周炎等の歯周病の治療及び
予防に有用である。
【0002】
【従来の技術】アリールプロピオン酸系非ステロイド剤
は強い抗炎症効果を有し、従来から歯磨等に配合して歯
周炎、歯肉炎等の歯周病への適用が試みらている(特開
昭60−61524号公報、特開昭52−38030号
公報)。
【0003】ところで、かかるアリールプロピオン酸系
非ステロイド抗炎症剤(以下単に薬効剤ということがあ
る)を口腔内に適用した場合、薬剤が歯肉等の口腔内粘
膜に吸収されてその効果が発現すると考えられるが、上
記の様な従来の製剤では薬効剤の粘膜透過性に劣るた
め、配合した薬効剤の粘膜吸収性及び体内での利用性が
低いという問題があった。
【0004】一方、アリールプロピオン酸系非ステロイ
ド抗炎症剤の経皮吸収性の向上を目的として、グリコー
ル類を配合した外用剤が各種提案されているが(特開昭
60−185712号、特開昭57−24308号公報
等)、これらはいずれも外用剤であり、口腔内に適用し
た場合に充分な粘膜透過性が得られるものではなかっ
た。更に口腔内は刺激に敏感な部位であるので、できる
だけ低刺激性の製剤を開発する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の様な
従来技術の問題点に着目してなされたものであって、そ
の目的は、アリールプロピオン酸系非ステロイド抗炎症
剤を配合してなり、口腔粘膜透過性が良好でしかも口腔
粘膜に対する刺激性が低く、該薬効剤の歯周病治療・予
防効果を十分に発揮することのできる歯磨用組成物を提
供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決すること
のできた本発明の歯磨用組成物は、少なくとも1種以上
のアリールプロピオン酸系非ステロイド抗炎症剤を含有
する歯磨用組成物であって、ポリエチレングリコール、
イソプレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上
を配合すると共に、アニオン界面活性剤を配合し、且つ
pHが5〜8であることに要旨を有する。
【0007】
【作用】本発明者らは、アリールプロピオン酸系非ステ
ロイド抗炎症剤を配合した歯磨用組成物製剤の組成に関
し種々検討した結果、意外にもポリエチレングリコー
ル、イソプレングリコールよりなる群から選ばれる1種
以上とアニオン界面活性剤との共存下でアリールプロピ
オン酸系非ステロイド抗炎症剤を配合することによっ
て、その口腔粘膜透過性が著しく向上することを見出し
た。更に、前記歯磨用組成物のpH域を5〜8の範囲内
に調整することによって、口腔粘膜への刺激性が緩和さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明
に係るアリールプロピオン酸系非ステロイド抗炎症剤と
しては、下記の一般式で示され抗炎症作用を有する化合
物が広く包含される。
【0008】
【化1】
【0009】(式中Rはアリール基を表わす) このような抗炎症剤としては、例えばイブプロフェン、
フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、
プラノプロフェン等が非限定的に例示されるが、好まし
いものとしてイブプロフェン及びフルルビプロフェンが
挙げられる。
【0010】本発明において、抗炎症剤の含有量は、組
成物の剤型、抗炎症剤の種類等に応じて適宜決定される
べきであるが、イブプロフェン及び/又はフルルビプロ
フェンを用いる場合には、その合計量として組成物全体
に対して好ましくは0.01〜5重量%、より好ましく
は0.05〜1.0重量%の範囲で含有させる。含有量
が0.01重量%未満では、十分な抗炎症効果や歯槽骨
吸収抑制効果が得られず、一方5重量%を超えるとこれ
らの効果が飽和するばかりでなく製造コストが上昇する
ため好ましくない。
【0011】本発明においては、ポリエチレングリコー
ル、イソプレングリコールを用いるが、この1種を単独
で用いても2種を併用しても良い。またポリエチレング
リコールの好ましい分子量は200〜1000の範囲で
ある。これらの配合量は、歯磨用組成物全体に対して、
通常、1〜30重量%、好ましくは3〜15重量%の範
囲で配合する。配合量が3重量%未満であると薬効剤の
粘膜透過性が十分ではなく、一方配合量が30重量%を
超えると粘膜透過性の向上効果が飽和するばかりでな
く、物性上の問題が生じるので好ましくない。
【0012】本発明において用いるアニオン界面活性剤
としては、アルキル硫酸ナトリウム、N−長鎖アシルサ
ルコシンもしくはその塩が好ましいが、中でもラウリル
硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウムが特
に好ましい。これらアニオン界面活性剤は1種を単独で
用いてもよいが、2種以上を併用しても構わない。その
配合量は組成物の剤型、他の成分の種類等に応じて適宜
決定すれば良いが、通常、組成物全体に対して0.01
〜5重量%、好ましくは0.05〜2.0重量%の範囲
で配合する。配合量が0.01重量%未満であると、上
記グリコール類との共存下における抗炎症剤の粘膜透過
性向上効果が十分に得られず、一方5重量%を超えると
粘膜透過性の向上効果が飽和するばかりでなく、口腔粘
膜に対する刺激性の観点から実用上好ましくない。
【0013】本発明の歯磨用組成物は、公知の方法によ
って練歯磨、粉状歯磨、液状歯磨等の剤型にすることが
でき、必要に応じて、研磨剤、粘結剤、香味剤、粘稠
剤、甘味剤等の成分を配合することができる。
【0014】例えば、歯磨類の場合には、研磨剤として
第二リン酸カルシウム・二水和物および無水物、第一リ
ン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、炭酸カルシウ
ム、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アル
ミナ、無水ケイ酸、シリカゲル、ケイ酸アルミニウム、
不溶性メタリン酸ナトリウム、第三リン酸マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリ
ル酸メチル、ベントナイト、ケイ酸ジルコニウム、合成
樹脂等の1種以上を配合することができ、配合量は通常
組成物全体に対して5〜90重量%、練歯磨の場合には
5〜60重量%である。
【0015】例えば、粘結剤としてカラゲナン、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロ
キシルエチルセルロースナトリウムなどのセルロース誘
導体、アルギン酸ナトリウムなどのアルカリ金属アルギ
ネート、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キ
サンタンガム、トラガカントガム、カラヤガム、アラビ
ヤガムなどのガム類、ポリビニルアルコール、ポリアク
リル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビ
ニルピロリドンなどの合成粘結剤、シリカゲル、アルミ
ニウムシリカゲル、ビーガム、ラボナイトなどの無機粘
結剤等の1種以上が配合され得る。これらの配合量は通
常0.1〜5重量%である。
【0016】さらに、粘稠剤としてソルビット、グリセ
リン、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、キシリット、マルチット、ラクチット等の1種以上
を配合し得る。これらの配合量は通常組成物全体に対し
て10〜70重量%である。
【0017】さらに本発明組成物には通常歯磨剤に使用
される天然又は合成の香料成分を単独でまたは組合せ
て、組成物全体に対して0.01〜10重量%、好ましくは
0.1〜2重量%程度配合できる。
【0018】またサッカリンナトリウム、ステビオサイ
ド、ネオヘスヘリジルジヒドロカルコン、グリチルリチ
ン酸2カリウム、ペリラルチン、ソウマチン、アスパラ
チルフェニルアラニンメチルエステル、p−メトキシシ
ンナミックアルデヒドなどの甘味剤を組成物全体に対し
て0.001〜1重量%、好ましくは0.01〜0.5
重量%配合できる。
【0019】尚本発明においては、有効成分としてさら
に、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン塩類等
の殺菌剤、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアー
ゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエン
ザイム)等の酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モ
ノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフル
オロホスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫等
フッ化物、トラネキサム酸やイプシロンアミノカプロン
酸、アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、ジ
ヒドロコレステロール、グリチルリチン酸塩類、グリチ
ルレチン酸、グリセロホスフェート、クロロフィル、塩
化ナトリウム、カロペプタイド、水溶性無機リン酸化合
物等の有効成分を1種または2種以上配合し得る。
【0020】
【実施例】次に、実験例および実施例を示して本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定される
ものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更
実施することは全て本発明の技術的範囲に包含される。
なお、以下「%」はいずれも重量%である。
【0021】実験例1 表1に示す各成分を攪拌・混合した後、1/10N 水
酸化ナトリウム水溶液でpH6.5に調整し、被検サン
プルを調製した。尚アリールプロピオン酸系非ステロイ
ド抗炎症剤としてイブプロフェン及びフルルビプロフェ
ンを用いた。これらを供試剤として使用し、下記の口腔
粘膜透過性評価法により、各供試剤の口腔粘膜への透過
性を評価した。
【0022】口腔粘膜透過性の評価法 (1) ハムスター頬袋の調製 ペントバルビタール(大日本製薬株式会社製)1.5ml
/kg で麻酔をかけたゴールデンハムスターを固定台に縛
り、解剖バサミを用いて開腹、内臓を摘出し、動脈血を
採決した後、先丸ピンセットで頬袋を引っぱり出し、眼
科用ハサミで切りとった。次に頬袋を広げ、内側の白膜
を先丸ピンセットで取り、あめゴムに外科用ボンドを塗
り頬袋を接着した。保存はPBS(−)バッファー液に
浸し冷却保存した。
【0023】(2) 口腔粘膜透過性試験 セルにスラーターバーを入れ、37℃に温めたPBS
(−)バッファーでセル容量を量り、調整した頬袋をセ
ルの上におき、シリコンパッキングをセルの首に掛けク
リップでとめ、37℃の恒温槽に10分間載置した。シ
リンジでセル中の空気を抜き、セルドナー側に検液20
0μlを入れ、パラフィルムで密封し、再度恒温槽に浸
漬した。3時間経た後1mlずつサンプリングし、この試
料溶液を用い、溶液中のイブプロフェン含量を次に示す
HPLC法により測定し、口腔粘膜透過性を評価した。
【0024】(3) HPLCによる薬剤(イブプロフェ
ン、フルルビプロフェン)の定量法 乾燥させた薬剤標準品約100mgを精秤し、メタノール
を加えて正確に100mlとした。この溶液5mlを正確に
量り、メタノールを加え正確に100mlとし、さらにこ
の溶液2mlをメタノール100mlでメスアップし、これ
を標準溶液とした。
【0025】上記標準溶液及び上述(2) で得た試料溶液
20μlずつ正確に秤りとり、液体クロマトグラフ法に
より試験を行った。 イブプロフェンHPLC操作条件 検出器 :紫外吸光光度計(測定波長220nm) カラム :NUCLEOSIL 10C18(4.6
mmφ×250mm) カラム温度:40℃付近の一定温度 移動相 :リン酸2水素ナトリウムの10mM溶液を
リン酸でpH3.0に調整し、この溶液とメタノールを
25:75の割合で混合したもの 液量 :イブプロフェンの保持時間が約8分となる
ように調整する。
【0026】フルルビプロフェンHPLC操作条件 検出器 :紫外吸光光度計(測定波長246nm) カラム :INERTSIL ODS−2(4.6mm
φ×150mm) カラム温度:40℃付近の一定温度 移動相 :リン酸2水素カリウムの0.05M溶液と
アセトニトリルとトリエタノールアミンを65:35:
0.02の割合で混合したもの 液量 :0.9ml/min
【0027】尚試料溶液の薬剤量は次式より算出した。 試料溶液中の薬剤量(μg)=(A’/A)×C×V 但し、式中A’:試料溶液の薬剤のピーク面積 A :標準溶液の薬剤のピーク面積 C :標準溶液の薬剤濃度 (μg/ml) V :セル量(ml)を示す。 また、口腔粘膜透過率(%)は次式により求めた。
【0028】
【数1】
【0029】尚、最終的な口腔粘膜透過性の評価は次の
基準に従って評価した。 評価基準 ○:口腔粘膜透過率60%以上 ×:口腔粘膜透過率60%未満
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1、2から明らかな様に、本発明の規定
要件を満たす実施例(サンプルNo.9〜26)、即ちポ
リエチレングリコール、イソプレングリコールの1種以
上とアニオン界面活性剤を併用した例では、薬剤の口腔
粘膜透過性が優れているのに対し、この両者のいずれか
に欠ける例(No. 1〜8,27,28)では薬剤の口腔
粘膜透過性が極めて低かった。
【0033】実験例2 表1、2に示したサンプルNo. 10、14、23の処方
について、アルカリ側は1/10N水酸化ナトリウム水
溶液で、酸性側は1/10N塩酸で表3、4、5に示す
各pHに夫々調整し、これを被検サンプルとした。これ
らを試験試料として使用し、上述した口腔粘膜透過性評
価法及び下記に示す口腔粘膜刺激性評価法により、各評
価を行った。
【0034】口腔粘膜刺激性評価法 (1) 試験動物及び飼育条件 7週齢のシリアンハムスター、雄、15匹を日本エスエ
ルシー株式会社より購入した。入荷時に肉眼的な観察を
実施し、異常の有無を検査した後、正常な動物のみをケ
ージに収容した。28日間の予備飼育を行い試験環境に
馴致させた後、健康状態に問題のない動物を選別し、各
群3匹(試験開始時体重110.9 g〜159.8 g)を試験に
用いた。動物は室温22±1℃、相対湿度55±10
%、明暗サイクル12hr./12hr.(明時7:0
0〜19:00)に調整したバリアシステム空調施設で
飼育した。試料は固形飼料(「ラボMRストック」、日
本農産(株)製)を、飲水は水道水を自由に摂取させ
た。
【0035】(2) 口腔粘膜刺激性試験 ペントバルビタール(第日本製薬株式会社製、 lot.N
o. 030741)0.1ml/kgを腹腔内注射することにより
ハムスターを麻酔した後、頬袋内に飼料が入っていない
ことを確認した上で、検液0.25mlを右側の頬袋に投
与した。左側には溶媒対照として同量の蒸留水を投与し
た。この操作を1日1回4日間連続で実施した。判定
は、最終投与の24時間後にエーテル麻酔下で放血致死
後、頬袋を摘出し、粘膜表面の剥離状態を肉眼的に観察
した。
【0036】肉眼的観察における判定基準 −:変化なし ±:軽度の変化 +:中程度の変化 2+:強度の変化 3+:極度の変化 最後に、以下の基準に従って、総合的評価を行った。 ○ … 口腔粘膜剥離度の判定結果が−あるいは±およ
び、口腔粘膜透過性の評価が○。 × … 口腔粘膜剥離度の判定結果が+以上および/ま
たは口腔粘膜透過性の評価が×。 結果を表3、4、5に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】表3、4、5から明らかな様に、イブプロ
フェン及びフルルビプロフェンの口腔粘膜透過性はpH
8以下(比較例No. 29,30,37,38,45,4
6、本発明例No. 10,14,23,31〜34,39
〜42,47〜50)で良好な結果が得られ、口腔粘膜
の刺激性についてはpH5〜8の範囲(本発明例No.1
0,14,23,31〜34,39〜42,47〜5
0)で剥離作用の抑制された結果が得られた。これらの
結果から、両性質に最も優れたpH領域は、pH5〜8
の範囲であることが認められた。
【0041】実施例1 本実施例では以下の処方により常法に従って練歯磨を調
製した。 成分 配合量(%) イブプロフェン 0.1 無水ケイ酸 20.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5 ソルビット液 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 0.5 サッカリンナトリウム 0.2 ポリエチレングリコール 5.0 ラウロイルサルコシンナトリウム 0.5 濃グリセリン 15.0 香料 0.8 精製水 残部 合計 100.0 pH 6.2 得られた練歯磨の口腔粘膜刺激性及び透過性を上述の方
法で評価したところ良好な結果が得られ、優れた使用感
を示した。
【0042】実施例2 本実施例では以下の処方により常法に従って練歯磨を調
製した。 成分 配合量(%) イブプロフェン 0.5 水酸化アルミニウム 20.0 ポリアクリル酸ナトリウム 0.6 キサンタンガム 0.2 グリセリン 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 サッカリンナトリウム 0.2 イソプレングリコール 5.0 パラオキシ安息酸メチル 0.2 アラントインクロルヒドロキシアルミニウム 0.05 香料 0.8 精製水 残部 合計 100.0 pH 6.5 得られた練歯磨の口腔粘膜刺激性及び透過性を上述の方
法で評価したところ、良好な結果が得られ、優れた使用
感を示した。
【0043】実施例3 本実施例では以下の処方により常法に従って練歯磨を調
製した。 成分 配合量(%) フルルビプロフェン 1.0 第二リン酸カルシウム 20.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5 グリセリン 20.0 ラウロイルサルコシネート 0.5 サッカリンナトリウム 0.2 ポリエチレングリコール 3.0 イソプレングリコール 3.0 ステビアエキス 0.1 香料 0.8 精製水 残部 合計 100.0 pH 6.5 得られた練歯磨の口腔粘膜刺激性及び透過性を上述の方
法で評価したところ、良好な結果が得られ、優れた使用
感を示した。
【0044】実施例4 本実施例では以下の処方により常法に従って練歯磨を調
製した。 成分 配合量(%) フルルビプロフェン 0.05 カルボキシビニルポリマー 2.0 ソルビット酸 40.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 サッカリンナトリウム 0.2 無水ケイ酸 20.0 イソプレングリコール V8.0 1N 水酸化ナトリウム水溶液 10.0 香料 0.8 精製水 残部 合計 100.0 pH 5.5 得られた練歯磨の口腔粘膜刺激性及び透過性を上述の方
法で評価したところ、良好な結果が得られ、優れた使用
感を示した。
【0045】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
ポリエチレングリコール、イソプレングリコールの1種
以上とアニオン界面活性剤を併用し且つpHを調整する
ことによって、アリールプロピオン酸系非ステロイド抗
炎症剤の粘膜透過性を飛躍的に高めしかも低刺激性の歯
磨用組成物を実現した。
【0046】本発明の歯磨用組成物は上記の様にアリー
ルプロピオン酸系非ステロイド抗炎症剤の有する抗炎症
効果及び骨吸収抑制効果を十分に生かすことができるの
で、歯肉炎、歯周炎等の歯周病の治療及び予防に優れた
効果を発揮する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種以上のアリールプロピオ
    ン酸系非ステロイド抗炎症剤を含有する歯磨用組成物で
    あって、ポリエチレングリコール、イソプレングリコー
    ルよりなる群から選ばれる1種以上を配合すると共に、
    アニオン界面活性剤を配合し、且つpHが5〜8である
    ことを特徴とする歯磨用組成物。
  2. 【請求項2】 前記アリールプロピオン酸系非ステロイ
    ド抗炎症剤がイブプロフェン及び/又はフルルビプロフ
    ェンである請求項1に記載の歯磨用組成物。
  3. 【請求項3】 イブプロフェン及び/又はフルルビプロ
    フェンの配合量が組成物全体に対して0.01〜5重量
    %である請求項2に記載の歯磨用組成物。
  4. 【請求項4】 前記アニオン界面活性剤がアルキル硫酸
    ナトリウム、N−長鎖アシルサルコシンもしくはその塩
    よりなる群から選ばれる1種以上である請求項1に記載
    の歯磨用組成物。
  5. 【請求項5】 ポリエチレングリコール、イソプレング
    リコールよりなる群から選ばれる1種以上の配合量が組
    成物全体に対して1〜30重量%である請求項1〜4の
    いずれかに記載の歯磨用組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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