JPH06305801A - 人造石、その製造方法およびコンクリート2次製品 - Google Patents

人造石、その製造方法およびコンクリート2次製品

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JPH06305801A
JPH06305801A JP8965193A JP8965193A JPH06305801A JP H06305801 A JPH06305801 A JP H06305801A JP 8965193 A JP8965193 A JP 8965193A JP 8965193 A JP8965193 A JP 8965193A JP H06305801 A JPH06305801 A JP H06305801A
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artificial stone
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weight
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concrete
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JP8965193A
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Yasushi Yamada
康史 山田
Yukio Sato
幸男 佐藤
Takehiro Yamamoto
剛宏 山本
Haruichi Kamioka
晴一 上岡
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Eishin Concrete Kogyo Kk
MITSUI SEKIKA SANSHI KK
ThreeBond Co Ltd
Original Assignee
Eishin Concrete Kogyo Kk
MITSUI SEKIKA SANSHI KK
ThreeBond Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】黄変、チョーキング等が発生せず、長期間の屋
外での使用に耐え、経済性および難燃性に優れ、硬化が
迅速で、しかもコンクリート2次製品の表装材として使
用しても、コンクリートの水蒸気養生によって劣化しな
い人造石およびその人造石の製造方法、ならびにその人
造石を表装材として表面に有するコンクリート2次製品
の提供。 【構成】(A)(メタ)アクリル酸およびそのエステル
化合物から選ばれる少なくとも1種のモノマー成分、
(B)該(A)のモノマー成分に溶解可能または該
(A)のモノマー成分によって膨潤され得る重合体、
(C)骨材および(D)顔料を含む樹脂組成物の硬化物
である人造石、その製造方法、およびその人造石を表面
に有するコンクリート2次製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は人造石、その製造方法お
よびコンクリート2次製品に関し、特に、黄変、チョー
キング等が発生せず、長期間の屋外での使用に耐え、経
済性および難燃性に優れ、硬化が迅速で、しかもコンク
リートブロックの表装材として使用しても、コンクリー
トの水蒸気養生によって劣化しない人造石およびその人
造石の製造方法、ならびにその人造石を表装材として表
面に有するコンクリート2次製品に関する。
【0002】
【従来の技術】公園や庭園の舗道、広場、橋等の建造
物、あるいは、歩道等を舗装する際に、自然石、タイ
ル、煉瓦等を表面に敷き並べ、景観を整えることが行わ
れている。また、宅地造成に際しては、石垣等を、さら
に住宅の建設においても、門、塀、玄関、外壁、内壁、
床、あるいは室内の装飾的内装用建材等として、これら
を自然石で表装することが行われている。さらに、護岸
工事等に際しても、岸辺の景観を整備するために、堤防
や堤防の周囲施設の建造に大量の自然石が使用されてい
る。従来、自然石は、その風合いに優れ、また、その入
手も容易であったことから、建材、表装材として広く利
用されてきた。これらに使用されている自然石は、従
来、岩石採掘場から切り出したり、あるいは天然の石を
採取して利用に供されている。
【0003】しかし、近年、自然石はその資源の枯渇が
著しく、また自然保護の面からも天然の自然石の採取が
困難となり、採取したとしてもその価格が高価となり、
自然石を使用して景観を整えることが経済的にも困難と
なってきている。そのため、安価で、かつ自然石の風合
いを備えた人造石が望まれている。
【0004】そこで、不飽和ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、フラン樹脂等を結合剤として、骨材や無機質粉
末を結合させてなる人造石およびその製造方法が各種提
案されている。(特開昭59−83973号公報、特公
昭53−11522号公報、特公昭55−22436号
公報、特公昭52−3981号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の人
造石は、結合剤、例えば、エポキシ樹脂の経年劣化に伴
って、黄変、チョーキングが発生し、長期間、屋外で自
然環境に曝される用途には不適なものであった。また、
結合剤の粘度が高いため、骨材に対する樹脂の配合割合
を多くしないと取扱いが困難なものとなり、人造石を製
造するのが困難となり、経済性に劣る。また、人造石中
に占める無機物の骨材の割合を多くすることができない
ため、難燃性に劣る問題があった。さらに、前記従来の
人造石の製造においては、使用される樹脂結合剤の硬化
に多くの時間を要するという欠点があった。さらにま
た、コンクリート2次製品の表装材とするために、未硬
化のコンクリートの表面に埋め込み、水蒸気養生によっ
てコンクリートの硬化促進を行うと、結合剤が劣化して
しまう欠点があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、黄変、チョーキ
ング等が発生せず、長期間の屋外での使用に耐え、経済
性および難燃性に優れ、硬化が迅速で、しかもコンクリ
ート2次製品の表装材として使用しても、コンクリート
の水蒸気養生によって劣化しない人造石およびその人造
石の製造方法、ならびにその人造石を表装材として表面
に有するコンクリート2次製品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、(A)(メタ)アクリル酸およびそのエ
ステル化合物から選ばれる少なくとも1種のモノマー成
分、(B)該(A)のモノマー成分に溶解可能または該
(A)のモノマー成分によって膨潤され得る重合体、お
よび(C)骨材を含む樹脂組成物の硬化物である人造石
を提供するものである。
【0008】前記樹脂組成物が、さらに(E)微粉体を
含むものであると、好ましい。
【0009】また、本発明は、前記人造石の製造方法と
して、(A)(メタ)アクリル酸およびそのエステル化
合物から選ばれる少なくとも1種のモノマー成分と、
(B)該(A)のモノマー成分に溶解可能または該
(A)のモノマー成分によって膨潤され得る重合体とを
含む液状配合物に、(F)硬化剤を配合した後、(C)
骨材を含む混合物を加えてモルタル状組成物を調製する
工程と、該モルタル状組成物を成形、硬化させる工程と
を有する人造石の製造方法をも提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、前記人造石を表面に有
するコンクリート2次製品をも提供するものである。
【0011】以下、本発明の人造石、その製造方法(以
下、「本発明の方法」という)およびコンクリート2次
製品について詳細に説明する。
【0012】本発明の人造石の素材である樹脂組成物の
(A)成分であるモノマー成分は、(メタ)アクリル酸
およびそのエステル化合物から選ばれる少なくとも1種
である。この(メタ)アクリル酸およびそのエステル化
合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキル、アクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4−(メ
タ)アクリロイルオキシフェニル〕プロパン、2,2−
ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシシクロヘキシ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパ
ン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト等を例示することができる。これらは1種単独または
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】また、樹脂組成物の(B)成分である重合
体は、(A)のモノマー成分に溶解可能または(A)の
モノマー成分によって膨潤され得る重合体であり、例え
ば、上記モノマーを重合して得られる重合体である。こ
の(B)成分の重合体の具体例としては、ポリアクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エ
チル、ポリメタクリル酸エチル、アクリル酸メチル−メ
タアクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸メチル−メ
タクリル酸エチル共重合体、アクリル酸エチル−メタク
リル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル
の単独重合体または共重合体を例示することができる。
これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても用いら
れる。これらの中でも、通常、メタクリル酸メチルの単
独重合体またはメタクリル酸メチルを主成分とする共重
合体が用いられる。
【0014】本発明において、樹脂組成物中の主要成分
である(A)のモノマー成分と(B)の重合体の混合物
(以下、「液状レジン」という)において、(A)のモ
ノマー成分と(B)の重合体の配合割合は、迅速に硬化
し、かつ良好な粘度を有する液状レジンが得られる点
で、通常、(A)モノマー成分65〜99重量部に対し
て、(B)の重合体35〜1重量部の割合であり、好ま
しくは(A)モノマー成分70〜98重量部に対して
(B)の重合体30〜2重量部の割合である。
【0015】本発明において、液状レジンの粘度は、下
部表面の外観に優れる人造石が得られる点で、通常、1
〜1000cPであり、好ましくは2〜500cP程度
である。
【0016】樹脂組成物の(C)成分である骨材として
は、例えば、玄武岩、大理石、石英、砂岩、花崗岩、緑
紋岩、輝緑岩等の天然の岩石の砕石、または陸砂、川
砂、珪砂、エメリー等の天然砂、高炉スラグ、アルミナ
等の人工砂などが挙げられる。これらは1種単独でも2
種以上を組み合わせても用いられる。
【0017】この(C)骨材は、通常、最大粒径が7m
m以下、好ましくは5mm以下のものが、広範囲の厚さ
の人造石の製造に対応できる点で、有用である。
【0018】本発明において、樹脂組成物中の(C)骨
材の配合割合は、骨材が過不足なく分散した、難燃性に
優れる人造石が得られ、また、成形時に下層表面に気泡
が残留することなく、外観に優れる人造石が得られる点
で、通常、液状レジン1重量部に対して(C)骨材3〜
5重量部である。
【0019】さらに、本発明において、天然石の色調、
風合いを有する人造石を得るために、樹脂組成物に顔料
を配合して着色してもよい。顔料は、特に制限されず、
所望の色調の人造石が得られるように、適宜選択され
る。例えば、この顔料の具体例として、チタン白、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、鉛白、硫
化亜鉛等の白色顔料、あるいは最新顔料便覧(誠文堂新
光社、昭和52年1月10日発行)216〜221頁に
所載の顔料などが挙げられる。また、顔料は、人造石の
用途に応じて適宜選択される。例えば、屋外で使用され
る人造石に対しては、屋外における経時変化が少ないも
のを選択して使用することが好ましい。さらに、液状レ
ジンに染料を配合して、所望の色に着色した樹脂組成物
を使用してもよい。
【0020】樹脂組成物に顔料を配合する場合、樹脂組
成物中の顔料の配合割合は、通常、0.1〜2重量%程
度である。
【0021】さらにまた、本発明において、樹脂組成物
には、骨材と骨材の間の間隙を埋め、液状レジンの配合
量を低減することを目的として、(E)微粉体を配合し
てもよい。この(E)微粉体の具体例として、重質炭酸
カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウ
ム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、カオリ
ン、珪砂粉、フライアッシュ、シリカヒューム等が挙げ
られる。
【0022】この(E)微粉体の平均粒径は、通常、1
〜50μm程度であり、効果的に骨材と骨材の間の間隙
を埋めることができる点で、4〜20μm程度であるの
が好ましい。
【0023】樹脂組成物が、(E)微粉体を含む場合、
その配合割合は、通常、液状レジン1重量部に対して、
(C)骨材と(E)微粉体の合計の配合割合が3〜7重
量部であり、かつ(E)微粉体の配合割合が(C)骨材
と(E)微粉体の合計重量に対して5〜30重量%程度
であり、好ましくは10〜20重量%程度である。
【0024】また、樹脂組成物には、前記(A)、
(B)および(C)成分、ならびに必要に応じて配合さ
れる(D)顔料と(E)成分以外に、可塑剤、酸素遮断
剤、耐候安定剤、(A)のモノマー成分安定化のための
微量の重合禁止剤等を配合してもよい。可塑剤として
は、例えば、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−
n−オクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、
ジ−2−エチルヘキシルアジペート等が挙げられ、酸素
遮断剤としては、例えば、パラフィンワックス等が挙げ
られる。
【0025】本発明の人造石の製造は、特に限定されな
いが、例えば、前記(A)(メタ)アクリル酸およびそ
のエステル化合物から選ばれる少なくとも1種のモノマ
ー成分と、(B)該(A)のモノマー成分に溶解可能ま
たは該(A)のモノマー成分によって膨潤され得る重合
体とを含む液状配合物に、(F)硬化剤を配合した後、
(C)骨材、および必要に応じて配合される顔料を含む
混合物を加えてモルタル状組成物を調製する工程と、該
モルタル状組成物を成形、硬化させる工程とを有する方
法にしたがって行うことができる。
【0026】用いられる硬化剤としては、重合開始剤単
独でもよいし、また該重合開始剤と重合促進剤の組合せ
からなるレドックス重合触媒でもよい。
【0027】重合開始剤としては、例えば、ジベンゾイ
ルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジアセチルペ
ルオキシド、ジカプリルペルオキシド、ジラウロイルペ
ルオキシド、ジステアロイルペルオキシド、t−ブチル
ペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチル
ヒドロペルオキシド等の有機過酸化物;アゾビスイソブ
チロニトリル、ジメチルアゾビスイソブチレート等のア
ゾ化合物などが挙げられる。
【0028】重合促進剤としては、例えば、第3アミ
ン、第一鉄塩、メルカプタン、ナフテン酸塩、亜硫酸水
素ナトリウム等が挙げられる。第3アミンとしては、例
えば、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−
p−トルイジン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)−p
−トルイジン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)−m−
トルイジン、N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)−
p−トルイジン等の第3アミン;p−t−ブチルアニリ
ン、N,N−ジエチル−p−t−ブチルアニリン、N,
N−ジメチル−p−クロルアニリン、ジフェニルアミ
ン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トル
イジン等が挙げられる。
【0029】本発明において、液状レジンがメチルメタ
クリレートを主成分として含む場合、前記有機過酸化物
と第3アミンの組合せからなるレドックス重合触媒を
(F)硬化剤として用いると、特に好ましい。
【0030】これらの(F)硬化剤の配合割合は、
(F)硬化剤として重合開始剤を単独で用いる場合、液
状レジンに対して0.1〜10重量%程度、(F)硬化
剤としてレドックス重合触媒を使用する場合、液状レジ
ンに対して0.1〜10重量%程度の重合開始剤に加え
て、さらに重合促進剤を0.1〜5重量%程度である。
【0031】本発明の人造石の製造において、硬化剤の
配合は、硬化剤として重合開始剤を単独で使用する場合
は、液状レジンを(C)骨材を含む混合物に加える直前
に、液状レジンに重合開始剤を配合する方法にしたがっ
て行うことができ、また、硬化剤としてレドックス重合
触媒を使用する場合は、液状レジンに予め重合開始剤を
配合しておき、(C)骨材を含む混合物に加える直前
に、重合促進剤を配合する方法、あるいは液状レジンに
(C)骨材を加える直前に、重合開始剤と重合促進剤を
配合する方法等にしたがって行うことができる。硬化剤
としてレドックス重合触媒を使用する場合、予め重合促
進剤である第3アミン等を液状レジンに配合しておき、
液状レジンを、(C)骨材を含む混合物に加えて混練し
モルタル状組成物を調製する直前に、過酸化物等の重合
開始剤を配合する方法が一般的である。また、市販のメ
タクリレート系液状レジンは、通常、重合促進剤を含有
している。例えば、市販のメチルメタクリレート系液状
レジンとして、メチルメタクリレートを主成分とし、副
成分として、他の(メタ)アクリレート系単量体、多官
能(メタ)アクリレート系単量体、(メタ)アクリレー
ト系重合体を含有し、さらに必要に応じて耐候安定剤、
可塑剤等が配合され、さらに重合促進剤として第3アミ
ンが配合され、成形硬化に際して重合開始剤を添加し
て、レドックス重合触媒を形成するものが市販に供され
ている。この液状レジンの具体例として、三井石化産資
(株)から商品名:シリカルで市販されているものなど
が挙げられる。
【0032】モルタル状組成物の調製において、(C)
骨材を含む混合物は、(C)骨材以外に、必要に応じて
前記(D)顔料、他の配合剤等を含んでいてもよい。
【0033】このモルタル状組成物の調製は、予め
(C)骨材および顔料、ならびに必要に応じてその他の
配合剤を混合機に投入して攪拌、混合して混合物を調製
し、これに前記液状レジンおよび硬化剤を、配合する方
法にしたがって行うことができる。
【0034】混合物の調製に用いられる混合機として
は、例えば、パン型ミキサー、可傾式ミキサー、オムニ
ミキサー等が挙げられる。
【0035】次に、本発明の方法において、モルタル状
組成物を成形、硬化させることにより、人造石を製造す
ることができる。モルタル状組成物の成形は、所要の形
状を有する型枠にモルタル状組成物を流し込み、必要に
応じて振動、圧密、減圧脱気等の方法によって形状を整
えることによって行うことができる。また、モルタル状
組成物の硬化は、(F)硬化剤として重合開始剤を単独
で用いる場合は、適当な温度に加熱して、また(F)硬
化剤としてレドックス重合触媒を用いる場合は、室温ま
たは室温付近の温度で、通常、1時間程度で終了し、脱
型が可能となる。
【0036】さらに、本発明は、前記人造石を表面に有
するコンクリート2次製品を提供するものである。この
コンクリート2次製品は、前記人造石を表面に有するコ
ンクリート製品を全て含むものである。例えば、T型ブ
ロック、L型擁壁、ナウロック(商品名)、サンエス
(商品名)等のコンクリート擁壁、間知ブロック等の張
りブロック、十字のり枠等ののり枠ブロック、ステップ
ブロック等の階段状ブロック、インターロッキングブロ
ックなどが挙げられる。また、前記人造石にコンクリー
トを裏打ちしてなる任意の大きさのコンクリート平板
も、本発明のコンクリート2次製品に包含される。
【0037】このコンクリート2次製品における人造石
は、用途等に応じて適当な大きさに破砕して、適当な形
状のものを任意の形に配置する方法、また、人造石を任
意の形状に成形し、コンクリート2次製品中に配置し
て、文字、模様等を形成することもできる。さらに、異
なる顔料を配合した人造石を製造し、これを所望の形状
に配置して複数の色の人造石によって意匠性に優れたコ
ンクリート2次製品とすることもできる。
【0038】これらの2次製品の中でも、コンクリート
ブロックに使用する人造石の厚さは、目的とするコンク
リートブロックの表面形状に応じて適宜選択される。例
えば、目地を深くし、石が浮き上がった形態とする場合
には、20〜30mm、表面が扁平なコンクリートブロ
ッルとする場合には、5〜20mm程度である。また、
コンクリートブロックの厚さは、用途に応じて適宜選択
されるが、通常、40〜300mm程度である。
【0039】これらのコンクリート2次製品の製造にお
いて、コンクリートブロックの製造の場合、型枠の底面
に前記人造石を適度の隙間を空けて敷き並べた後、上方
からコンクリートを流し込み、さらに水蒸気養生してコ
ンクリートを硬化させることによって行うことができ
る。また、コンクリート平板の製造の場合には、人造石
の大きさに合わせた型枠に、人造石を配置し、上方から
コンクリートを流し込み、さらに水蒸気養生してコンク
リートを硬化させて行なうことができる。
【0040】コンクリート2次製品の水蒸気養生は、常
法にしたがって行うことができ、特に制限されない。例
えば、型枠にコンクリートを流し込んでから2時間後、
水蒸気養生室で100〜120℃で14時間程度養生を
行えばよい。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0042】(実験例1)骨材(輝緑岩系、最大粒径:
4mm、粗粒率:3)82重量部に、緑色顔料(三井石
化産資(株)製、PG303)0.3重量部を配合し、
パン型ミキサーで30秒攪拌混合した。次に、メチルメ
タクリレート系硬化性液状レジン(三井石化産資(株)
製、商品名:シリカルR61)18重量部に重合開始剤
(日本油脂(株)製、50%過酸化ベンゾイル、商品
名:ナイパーFF)1重量部を溶解して速やかに加え、
2分間攪拌混合してモルタル状の配合物を得た。ここ
で、粗粒率とは、粉粒体を150、300および600
μm、1.20、2.40および4.76mm、ならび
にこれ以上の標準ふるいの上に止まる量の累積百分率の
和をいう。
【0043】得られた配合物を型枠に流し込み、20秒
間振動を加えた後、静置して硬化させた。1時間後、脱
型し、厚さ約20mm×縦500mm×横500mmの
天然石状の人造石を得た。
【0044】(実施例2)実施例1で得られた人造石を
10cm×10cm程度の大きさに破砕し、100cm
×100cmの型枠の底面に、適度に隙間を空けて配置
し、上方から予め混練したコンクリートを流し込んで未
硬化の成形物を得た。得られた未硬化の成形物を水蒸気
養生室に入れ、コンクリートの混練後2時間以上経過し
たときに、水蒸気養生を14時間行ってコンクリートを
硬化させて、表面に前記実施例1の人造石が配置された
コンクリートブロック(寸法:100×100×10c
m)が得られた。このコンクリートブロックは、その表
面に天然石状の人造石が配置され、美しい外観を有し、
護岸、公園、宅地造成用のコンクリートブロックとして
好適なものであった。
【0045】(実験例3)各成分の配合割合を、骨材7
7重量部、緑色顔料0.2重量部、また、珪砂粉(竹折
鉱業所製)9重量部を配合し、さらに液状レジン14重
量部および重合開始剤0.8重量部とした以外は、実験
例1と同様にして、天然石状の人造石を得た。
【0046】(実験例4)各成分の配合割合を、骨材7
2重量部、緑色顔料0.3重量部、液状レジン28重量
部、重合開始剤1.5重量部とした以外は、実験例1と
同様にして人造石を得た。得られた人造石は、上部に樹
脂層が生成し、均一なものではなかった。
【0047】(実験例5)各成分の配合割合を、骨材8
6重量部、緑色顔料0.2重量部、液状レジン14重量
部、重合開始剤0.8重量部とした以外は、実験例1と
同様にして人造石を得た。得られた人造石は、上層が結
合剤不足のため骨材が欠落し易く、また下部表面には多
数の空隙が生成していた。
【0048】
【発明の効果】本発明の人造石は、骨材の結合剤として
(A)のモノマー成分と(B)の重合体とからなる(メ
タ)アクリル酸系樹脂を含有しているため、黄変、チョ
ーキング等が発生せず、長期間の屋外での使用に耐える
ものである。また、(メタ)アクリル酸系樹脂は粘度が
低く、かつ速硬化性に優れるため、従来、結合剤として
使用されている樹脂に比べて短時間で型枠から人造石を
脱型することができ、人造石の製造時の作業性に優れ
る。また、骨材に対する(メタ)アクリル酸系樹脂の割
合を少なくすることができるため、結合剤として他の樹
脂を使用する場合に比べて、経済性、難燃性に優れた人
造石を得ることができる。また、本発明の人造石は、自
然石の風合いを有し、公園、宅地、護岸工事に使用され
る建材、表装材として好適なものである。
【0049】また、本発明の方法によれば、前記人造石
を迅速に製造することができる。さらに、本発明のコン
クリート2次製品は、前記人造石を表装材として表面に
有するため、黄変、チョーキング等が発生せず、また、
コンクリートの硬化促進のために水蒸気養生を行っても
結合剤樹脂が劣化しないため、長期間の屋外での使用に
耐え、経済性および難燃性に優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 幸男 東京都八王子市狭間町1456 株式会社スリ ーボンド内 (72)発明者 山本 剛宏 東京都八王子市狭間町1456 株式会社スリ ーボンド内 (72)発明者 上岡 晴一 愛媛県大洲市新谷乙1459

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(メタ)アクリル酸およびそのエス
    テル化合物から選ばれる少なくとも1種のモノマー成
    分、(B)該(A)のモノマー成分に溶解可能または該
    (A)のモノマー成分によって膨潤され得る重合体、お
    よび(C)骨材を含む樹脂組成物の硬化物である人造
    石。
  2. 【請求項2】前記(A)モノマー成分と前記(B)重合
    体の混合物の粘度が1〜1000cPであり、かつ前記
    (A)モノマー成分と前記(B)重合体の合計1重量部
    に対して(C)骨材の配合割合が3〜5重量部である請
    求項1に記載の人造石。
  3. 【請求項3】前記樹脂組成物が、さらに(E)微粉体を
    含むものである請求項1に記載の人造石。
  4. 【請求項4】前記(A)モノマー成分と前記(B)重合
    体の合計1重量部に対して、(C)骨材と(E)微粉体
    の合計の配合割合が3〜6重量部であり、かつ(E)微
    粉体の配合量が(C)骨材と(E)微粉体の合計重量の
    5〜30重量%である請求項3に記載の人造石。
  5. 【請求項5】(A)(メタ)アクリル酸およびそのエス
    テル化合物から選ばれる少なくとも1種のモノマー成分
    と、(B)該(A)のモノマー成分に溶解可能または該
    (A)のモノマー成分によって膨潤され得る重合体とを
    含む液状配合物に、(F)硬化剤を配合した後、(C)
    骨材を含む混合物を加えてモルタル状組成物を調製する
    工程と、該モルタル状組成物を成形、硬化させる工程と
    を有する人造石の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1の人造石を表面に有するコンクリ
    ート2次製品。
JP8965193A 1993-04-16 1993-04-16 人造石、その製造方法およびコンクリート2次製品 Withdrawn JPH06305801A (ja)

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