JPH063053A - 穀物乾燥及び貯蔵装置の運転制御方法 - Google Patents

穀物乾燥及び貯蔵装置の運転制御方法

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Publication number
JPH063053A
JPH063053A JP16286692A JP16286692A JPH063053A JP H063053 A JPH063053 A JP H063053A JP 16286692 A JP16286692 A JP 16286692A JP 16286692 A JP16286692 A JP 16286692A JP H063053 A JPH063053 A JP H063053A
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JP
Japan
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grain
drying
operated
heat pump
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Application number
JP16286692A
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English (en)
Inventor
Soichi Yamamoto
惣一 山本
Kazumi Jinbo
和美 神保
Masami Ishiyama
正巳 石山
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Yamamoto Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 穀物の食味と品質を良好に保ちながら一台の
装置で乾燥及び貯蔵の双方を行なうことができるに留ま
らず、運転効率と経済性とを両立させることができる穀
物乾燥及び貯蔵装置の運転制御方法を得る。 【構成】 張込・排出ボタン50の操作時には竪スクリ
ューコンベヤ32が連続的に作動され、ヒートポンプユ
ニット46は停止される。一方、乾燥ボタン52の操作
時には、竪スクリューコンベヤ32が断続的に作動され
ると共にヒートポンプユニット46が作動される。貯蔵
ボタン54の操作時には、竪スクリューコンベヤ32が
停止または断続的に作動されると共にヒートポンプユニ
ット46が作動される。したがって、乾燥運転時には穀
物が不要に傷つくことがなく電気料も低減されて経済性
が向上し、張込・排出運転時には穀物が速やかに搬送さ
れて効率がよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀物を乾燥及び貯蔵す
るために用いられる穀物乾燥及び貯蔵装置の運転制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】穀物、例えば米の食味と品質を良好に保
つためには、乾燥及び貯蔵工程において、各々以下の条
件を満たす必要がある。乾燥面での条件は、籾の乾燥速
度を速め過ぎると、胴割れ米の増加や米のビタミン類の
破壊を招くため、籾をゆっくりと自然乾燥に近い状態で
乾燥させることである。貯蔵面での条件は、高温高湿の
環境下で籾を貯蔵すると、籾の呼吸作用による成分の消
耗や籾自体の酸素作用(酸化等)による品質劣化を招く
ため(この場合、貯蔵中に中性脂肪が分解されて遊離脂
肪酸が生成され、澱粉と作用して湖化を妨げ、古米化が
進むことになる)、低温適湿の環境下で籾を貯蔵するこ
とである。
【0003】そして、従来では、同一の装置でこのよう
な籾の乾燥及び貯蔵の両方を行うことができなかったの
で、別々の装置を用いて上述した条件を満たしていた。
すなわち、ヒートポンプを用いて除湿常温風を穀槽内へ
送給することにより籾の乾燥を行い、冷凍庫等の貯蔵用
の別途装置を用いて籾の貯蔵を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法によると、ヒートポンプ等の乾燥用の装置
と冷凍庫等の貯蔵用の装置等の双方が必要となるので、
乾燥用の装置及び貯蔵用の装置の設置スペースがそれぞ
れ独立に必要となると共にコストアップに繋がるという
問題点があった。
【0005】そこで、穀物(例えば、米)の食味と品質
を良好に保ちながら、一台の装置で乾燥及び貯蔵の双方
を行うことができる穀物乾燥及び貯蔵装置を既に本出願
人が提案している(特願平3−151768号)。
【0006】ここで、上記本出願人が提案した穀物乾燥
及び貯蔵装置では、除湿常温の乾燥風を送給する穀物乾
燥運転あるいは除湿低温の冷却風を送給する貯蔵運転を
所望により行なうことにより、米の食味と品質を良好に
保ちながら一台の装置で乾燥及び貯蔵の双方を行うこと
ができ、この点においては極めて優れているが、各運転
における効率と経済性とを両立させて更に向上するため
の更なる改良が求められている。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、穀物の食味と
品質を良好に保ちながら一台の装置で乾燥及び貯蔵の双
方を行うことができるに留まらず、運転効率と経済性と
を両立させることができる穀物乾燥及び貯蔵装置の運転
制御方法を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る穀物乾燥及
び貯蔵装置の運転制御方法は、箱体状の装置本体と、通
気性を有しかつ前記装置本体の内部空間をその高さ方向
に仕切り内部空間上側を穀槽とし内部空間下側を空調室
とする漏斗体と、前記空調室内に配置され除湿常温の乾
燥風及び除湿低温の冷却風を発生するヒートポンプと、
前記穀槽内に前記装置本体の高さ方向に沿って配置され
前記漏斗体の下部から上部へと穀物を搬送する搬送手段
と、前記搬送手段の下部に連結され穀物を張り込むため
の張り込み手段と、前記搬送手段の上部に連結され穀物
を装置本体外へ必要に応じて排出させる排出手段と、を
有した穀物乾燥及び貯蔵装置の運転制御方法であって、
前記搬送手段を連続的に作動させる張込運転状態及び排
出運転状態と、前記搬送手段を断続的に作動させる乾燥
運転状態と、前記搬送手段を停止または断続的に作動さ
せる貯蔵運転状態とを、前記各運転状態に対応して設け
られた運転選択ボタンの操作によって択一的に選択して
運転することを特徴としている。
【0009】
【作用】上記構成の本発明によれば、穀物乾燥及び貯蔵
装置は運転選択ボタンの操作によって各運転が択一的に
選択されて実施される。
【0010】先ず、穀物を張り込む際には、張込運転ボ
タンが操作されると、搬送手段が連続的に作動される。
次いで、穀物が張り込み手段によって張り込まれると、
張り込まれた穀物は搬送手段によって漏斗体の下部から
上部へと搬送されて穀槽内へ収容されていく。なお、こ
の時点では、排出手段は、穀物を排出しない状態にして
おく。
【0011】次いで、穀物を乾燥する際には、乾燥運転
ボタンが操作され、搬送手段が断続的に作動される。こ
の搬送手段の作動によって、穀槽に収容された穀物のう
ち漏斗体の下部に位置する穀物が穀槽の上部へと搬送さ
れて再び穀槽内へ放散され、、これに伴って穀槽に収容
された穀物のうち漏斗体の上部に位置する穀物が漏斗体
の傾斜面に沿ってその下部へと流下し、以後はこれが繰
り返されて、穀物は穀槽内で循環流動される。ここで、
この穀物の循環流動の過程においてヒートポンプを作動
させる。このヒートポンプの作動により、乾燥風(例え
ば、除湿常温風)が通気性を有する漏斗体を通過して穀
槽に収容された穀物へ送給されて穀物が乾燥される。こ
の穀物の乾燥運転は、穀物の水分値が所定値になるまで
行われる。
【0012】穀物の水分値が所定値に達した場合には、
貯蔵運転ボタンを操作して貯蔵運転する。この際には、
搬送手段が停止または断続的に作動される。したがっ
て、穀物は穀槽内に収容された状態で、または前述と同
様に循環流動される。ここで、ヒートポンプを作動させ
ると、このヒートポンプによって発生した冷却風(例え
ば、除湿低温風)が送給されながら、穀物は低温適湿下
の環境で貯蔵される。
【0013】一方、乾燥処理後あるいは貯蔵処理後に穀
物を取り出す場合には、排出運転ボタンが操作される
と、再び搬送手段が連続的に作動される。これにより、
穀槽内の穀物は搬送手段の上部へと搬送された後に、排
出手段によって装置本体外へ排出される。
【0014】このように本発明によれば、一台の装置に
よって穀物を乾燥及び貯蔵させることができ、例えば農
家で自家米として1年間必要な籾を穀槽に収容させてお
くことにより、自然乾燥に近い状態で無理なく乾燥さ
せ、かつ、乾燥後には籾を好適に貯蔵することができ
る。従って、年間を通して品質劣化のない美味い米を食
べることができる。また、漏斗体、穀槽、空調室、ヒー
トポンプ、搬送手段、張り込み手段といった穀物を乾燥
及び貯蔵させるのに必要な要素等が、すべて箱体状の装
置本体内に備えられているので、この装置本体をコンパ
クトにつくることができ、例えば狭い納屋であっても簡
単に設置することができる。
【0015】さらにここで、本発明では、穀物乾燥及び
貯蔵装置は運転選択ボタンの操作によって各運転が択一
的に選択されて実施されるため、運転効率と経済性とを
両立させることができる。
【0016】すなわち、乾燥運転時には搬送手段が断続
的に作動されるため、穀物を傷つけることが防止されて
穀物の食味と品質が良好に保たれる(搬送手段が連続的
に作動されると、籾等が脱ぷされて玄米が肌荒れす
る)。また、電気料等の削減になって経済的である。一
方、貯蔵運転時には搬送手段が停止または断続的に作動
されるため、搬送手段の無駄な作動が回避され、または
穀槽内の穀物が断続的に循環されて穀物の水分値がより
一層均一になる。また、張込運転及び排出運転時には搬
送手段が連続的に作動されるため、速やかに穀物が搬送
されて効率が良い。このように、穀物の食味と品質を良
好に保ちながら一台の装置で乾燥及び貯蔵の双方を行う
ことができるに留まらず、運転効率と経済性とを両立さ
せることができる。
【0017】
【実施例】図1乃至図3には、本発明の一実施例に係る
穀物乾燥及び貯蔵装置10が示されている。
【0018】穀物乾燥及び貯蔵装置10は、箱体形状の
装置本体12を備えている。この装置本体12内にはそ
の高さ方向中間部に、板材を四角錐形状に組付けて形成
した漏斗体14が設けられており、この漏斗体14によ
って装置本体12の内部空間が高さ方向に仕切られてい
る。漏斗体14によって仕切られた装置本体12の内部
空間上側は穀槽13Aとされており、穀物16が集積さ
れている(図2参照)。漏斗体14には、複数の小孔1
8が形成されており、後述する除湿常温風又は除湿低温
風の流入用とされている。また、漏斗体14によって仕
切られた装置本体12の内部空間下側は空調室13Bと
されており、後述するヒートポンプユニット46が配置
されている。
【0019】また、漏斗体14内には、搬送手段を構成
する筒体20が穀物乾燥及び貯蔵装置10の高さ方向に
沿って配置されている。筒体20は長い円筒状に形成さ
れており、軸方向中間部には切欠き22が形成されて漏
斗体14の下部空間と連通されている。また、筒体20
の下端部は台座24によって閉止されている。さらに、
筒体20の下端部周面一部は開口されており、筒体20
に隣接して配設された張り込み手段を構成する導穀路2
6と連通されている。この筒体20の軸芯部には、搬送
手段としての竪スクリューコンベヤ32が配設されてい
る。竪スクリューコンベヤ32は、装置本体12の下部
に配設されたモータ30(図3参照)の駆動力を受けて
作動する。モータ30(すなわち、竪スクリューコンベ
ヤ32)は、図示しない制御装置を介して後述する運転
選択ボタンに電気的に接続されており、この運転選択ボ
タンの操作により作動する。
【0020】筒体20に連通する導穀路26の上端部に
は、張り込み手段としての張込ホッパ28が開閉可能に
取り付けられている。図1には張込ホッパ28の開放状
態が示されており、この状態で穀物16が投入される。
【0021】一方、筒体20の上端部には、排出手段と
しての略箱体形状の排出樋34の傾斜上端部が接続され
ている。排出樋34の傾斜下端部は装置本体12外へ突
出しており、穀物16を装置本体12外へ排出可能とし
ている。この筒体20の上端部と排出樋34の傾斜上端
部との境目には、開閉可能な排出弁36が設けられてい
る。排出弁36の開放状態(図2に二点鎖線で示される
状態)では、竪スクリューコンベヤ32によって搬送さ
れてきた穀物16が排出樋34内へ案内され、排出弁3
6の閉塞状態では、前記穀物16が穀槽13A内へ再び
排出される。
【0022】装置本体12の天井壁12Aには排気口3
7が設けられ、この排気口37内には開閉可能な排気ダ
ンパ38が設けられている。排気ダンパ38が開放され
た状態(図1に示される状態)では装置本体12(穀槽
13A)の内気が排気され、排気ダンパ38が閉塞され
た状態では装置本体12の内気は排気されない。なお、
排気ダンパ38の開閉は、図示しない制御装置によって
制御されている。
【0023】また、装置本体12の一側壁12Bには温
度センサ40、湿度センサ42及び水分計44が配設さ
れている。これらの温度センサ40、湿度センサ42及
び水分計44は何れも穀槽13Aに対応して漏斗体14
の上端部付近に設けられている。温度センサ40は装置
本体12内外の温度及び穀物16の温度を検出してい
る。湿度センサ42は装置本体12内外の湿度を検出し
ている。また、水分計44は、非破砕式とされ、穀槽1
3A内の穀物16の水分値を所定時間毎に測定してい
る。これらの温度センサ40、湿度センサ42及び水分
計44の検出値、測定値は、図示しない制御装置へ出力
されている。なお、水分計44は、自動水分計でなくて
も簡易水分計でもよい。
【0024】また、空調室13B内には、ヒートポンプ
ユニット46が配置されている。ヒートポンプユニット
46は、図示しない圧縮機、ファン、凝縮器及び蒸発
器、エアダンパを備えており、必要に応じて除湿常温風
又は除湿低温風を発生させて送給することができる。こ
のヒートポンプユニット46も、図示しない制御装置を
介して後述する運転選択ボタンに電気的に接続されてお
り、この運転選択ボタンの操作により作動する。
【0025】なお、ヒートポンプユニット46の作動
は、前述の温度センサ40、湿度センサ42等の検出値
に基づいて行なわれる。すなわち、例えば、乾燥運転時
には除湿常温風が送給され、除湿常温風とする必要がな
い場合にはファンのみが作動されて外気がそのまま送給
される。また貯蔵運転時には除湿低温風が送給され、さ
らに例えば18℃以下になると停止され20℃以上にな
ると作動される。
【0026】装置本体12の前面壁12Cには、張込ホ
ッパ28の近傍に運転選択ボタンが配置されている。運
転選択ボタンは、張込・排出ボタン50、乾燥ボタン5
2及び貯蔵ボタン54から構成されている。
【0027】これらの張込・排出ボタン50、乾燥ボタ
ン52及び貯蔵ボタン54は、制御装置を介して竪スク
リューコンベヤ32作動用のモータ30、及びヒートポ
ンプユニット46に電気的に接続されており、それぞれ
択一的に選択操作されることにより、モータ30及びヒ
ートポンプユニット46の作動を制御している。
【0028】すなわち、張込・排出ボタン50が操作さ
れた場合には、モータ30が連続的に作動されると共に
ヒートポンプユニット46が停止状態とされる。また、
乾燥ボタン52が操作された場合には、例えば、ヒート
ポンプユニット46が2時間45分間作動された後に停
止され、このヒートポンプユニット46の停止に代わっ
てモータ30が15分間作動され、以後はこれが順次繰
り返される。なお、乾燥ボタン52が操作された場合
に、モータ30(竪スクリューコンベヤ32)とヒート
ポンプユニット46とを必ずしも交互に断続的に作動さ
せる必要はなく、モータ30(竪スクリューコンベヤ3
2)の断続的な作動とヒートポンプユニット46の作動
とをそれぞれ独立して設定し、例えばヒートポンプユニ
ット46は連続的に作動させてもよい。
【0029】さらに、貯蔵ボタン54が操作された場合
には、モータ30が停止されると共にヒートポンプユニ
ット46が作動される。なお、貯蔵ボタン54が操作さ
れた場合にモータ30を断続的に作動させて竪スクリュ
ーコンベヤ32を所定時間毎に断続的に作動させても良
い。また、この貯蔵ボタン54は、ヒートポンプユニッ
ト46のエアダンパの切替えを検出するリミットスイッ
チに連動されており、ヒートポンプユニット46が乾燥
運転時に用いる除湿常温風送給状態から貯蔵運転時に用
いる除湿低温風送給状態に切り替わらない限り、作動し
ない構成となっている。
【0030】以下に、本実施例の作用を説明する。上記
構成の穀物乾燥及び貯蔵装置10では、運転選択ボタン
の操作によって各運転が択一的に選択されて実施され
る。
【0031】先ず、穀物を張り込む際には、排出弁36
を閉塞状態としておく。ここで、張込・排出ボタン50
を操作すると、モータ30が連続的に作動されると共に
ヒートポンプユニット46が停止状態とされる。次い
で、作業者によって、閉状態にある張込ホッパ28が開
状態とされ、この状態で張込ホッパ28内へ穀物16が
投入される。投入された穀物16は導穀路26を通っ
て、筒体20の下端部へ案内される。案内された穀物1
6は、竪スクリューコンベヤ32によって装置本体12
の上部へと搬送されていく。装置本体12の上部へ搬送
されてきた穀物16は、装置本体12の上端から穀槽1
3A内へ順次集積され、所定の量に達すると張り込み作
業が終了する。
【0032】次いで、穀物を乾燥する際には、乾燥ボタ
ン52を操作する。乾燥ボタン52が操作されると、ヒ
ートポンプユニット46が2時間45分間作動された後
に停止され、このヒートポンプユニット46の停止に代
わってモータ30が15分間作動され、以後はこれが順
次繰り返される。
【0033】このヒートポンプユニット46の作動は、
水分計44、温度センサ40、湿度センサ42による穀
物の水分値、外気温度、内気温度、外気湿度等の検出値
に基づいて行なわれ、ヒートポンプユニット46から除
湿常温風(乾燥風)が漏斗体14の側へ送給される。送
給された除湿常温風は、通気性を有する漏斗体14を通
過して穀槽13A内に収容された穀物16へ送給されて
穀物16が乾燥処理される。なお、除湿常温風とする必
要がない場合には、ファンのみが作動されて外気がその
まま導入される。
【0034】また、ヒートポンプユニット46の停止に
代わってモータ30が作動すると、竪スクリューコンベ
ヤ32が駆動される。これにより、穀槽13A内の穀物
16は漏斗体14に沿って筒体20内へと案内され、竪
スクリューコンベヤ32によって筒体20の上端へ向け
て搬送され、再び穀槽13A内に集積される。このよう
にして、穀物16は装置本体12内で断続的に循環され
る。
【0035】このヒートポンプユニット46による除湿
常温風の送給、及び竪スクリューコンベヤ32による穀
物16の循環行程は、穀物16が所定の水分値(15〜
16(%))に達するまで交互に断続的に行われる。
【0036】したがって、竪スクリューコンベヤ32を
連続的に駆動して穀物16を常に搬送循環する場合に比
べて、穀物16が傷つくことが防止される。また、モー
タ30の作動に起因する電気料も低減することができ
る。さらに、竪スクリューコンベヤ32を断続的に駆動
するため、筒体20内や穀槽13A内において塵や埃が
発生することが大幅に低減される。
【0037】穀物16の水分値が所定値に達し乾燥運転
が終了すると、貯蔵運転が行われる。すなわち、ヒート
ポンプユニット46のエアダンパを切替えて除湿低温風
(冷却風)が送給できる状態に切り替える共に貯蔵ボタ
ン54を操作する。これにより、モータ30が停止され
ると共にヒートポンプユニット46から除湿低温風が送
給される。したがって、ヒートポンプユニット46から
送給された除湿低温風によって装置本体12内の空気は
低温適湿とされ、穀物16は穀槽13A内に収容された
状態でこの低温適湿下の環境で貯蔵される。
【0038】なお、この貯蔵運転の際のヒートポンプユ
ニット46の作動は、前述の温度センサ40、湿度セン
サ42の検出値に応じて行なわれ、例えば18℃以下に
なると停止され20℃以上になると作動される。また、
除湿低温風とする必要がない場合にはファンのみが作動
されて内気がそのまま循環され、その必要すらなければ
ファンも停止される。さらに、貯蔵運転の際にモータ3
0を断続的に作動させて、竪スクリューコンベヤ32を
所定時間毎に断続的に作動させても良い。この場合に
は、穀槽13A内の穀物16が断続的に循環されるた
め、穀物16の水分値がより一層均一になる。
【0039】一方、乾燥処理後あるいは貯蔵処理後に穀
物16を取り出す場合には、排出弁36を開放すると共
に、張込・排出ボタン50を操作する。張込・排出ボタ
ン50が操作されると、再びモータ30が連続的に作動
されると共にヒートポンプユニット46が停止状態とさ
れる。これにより、穀槽13A内の穀物16は竪スクリ
ューコンベヤ32によって装置本体12の上部へと搬送
された後に、排出樋34から装置本体12外へ排出され
る。
【0040】このように本実施例では、1台の穀物乾燥
及び貯蔵装置10によって乾燥運転及び貯蔵運転の両方
を行うことができるので、従来のように乾燥用の装置と
貯蔵用の装置とを別々に設ける場合に比し、装置の設置
スペースの削減やコストの低減を図ることができる。ま
た、穀物乾燥及び貯蔵装置10は、漏斗体14、穀槽1
3A、空調室13B、筒体20及び竪スクリューコンベ
ヤ32、張込ホッパ28、ヒートポンプユニット46と
いった穀物を乾燥及び貯蔵させるのに必要な要素等が、
すべて箱体状の装置本体12内に備えられているので、
この装置本体12をコンパクトにつくることができ、例
えば狭い納屋であっても簡単に設置することができる。
【0041】また、例えば農家で自家米として1年間必
要な籾を穀槽に収容させておくことにより、自然乾燥に
近い状態で無理なく乾燥させ、かつ、乾燥後には籾を好
適に貯蔵することができる。従って、年間を通して品質
劣化のない美味い米を食べることができる。
【0042】さらにここで、穀物乾燥及び貯蔵装置10
では、運転選択ボタンの操作によって各運転が択一的に
選択されて実施されるため、運転効率と経済性とを両立
させることができる。
【0043】すなわち、乾燥運転時には竪スクリューコ
ンベヤ32(モータ30)を断続的に作動されるため、
穀物16を傷つけることが防止されて穀物16の食味と
品質が良好に保たれ、また電気料等の削減になって経済
的である。さらに、埃等の発生も大幅に低減される。一
方、貯蔵運転時には竪スクリューコンベヤ32を停止ま
たは断続的に作動させるため、竪スクリューコンベヤ3
2(モータ30)の無駄な作動が回避され、または、穀
槽13A内の穀物16が断続的に循環されて穀物16の
水分値がより一層均一になる。また、張込運転及び排出
運転時には竪スクリューコンベヤ32が連続的に作動さ
れるため、速やかに穀物16が搬送されて効率が良い。
このように、穀物の食味と品質を良好に保ちながら一台
の装置で乾燥及び貯蔵の双方を行うことができるに留ま
らず、運転効率と経済性とを両立させることができる。
【0044】また、本実施例のように、張込、乾燥、貯
蔵、排出の各運転時において、竪スクリューコンベヤ3
2の作動中はヒートポンプユニット46が停止し、竪ス
クリューコンベヤ32の停止中にヒートポンプユニット
46が作動するようにすることにより、竪スクリューコ
ンベヤ32とヒートポンプユニット46との同時作動に
よる基準電力量料金の増加を防ぐことができる。また、
同じく竪スクリューコンベヤ32とヒートポンプユニッ
ト46との同時作動による塵埃の吹上げ飛散を極力抑え
ることができる。
【0045】なお、本発明に係る穀物乾燥及び貯蔵装置
は、籾を対象として適用する場合に有効であることはも
とより、籾以外の穀物であっても当然に有効である。
【0046】
【発明の効果】本発明に係る穀物乾燥及び貯蔵装置の運
転制御方法は、穀物の食味と品質を良好に保ちながら一
台の装置で乾燥及び貯蔵の双方を行うことができるに留
まらず、運転効率と経済性とを両立させることができる
という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る穀物乾燥及び貯蔵装置を示す斜
視図である。
【図2】図1の穀物乾燥及び貯蔵装置を側方から見た断
面図である。
【図3】図1の穀物乾燥及び貯蔵装置を張込ホッパ側か
ら見た正面図である。
【符号の説明】
10 穀物乾燥及び貯蔵装置 12 装置本体 13A 穀槽 13B 空調室 14 漏斗体 16 穀物 20 筒体(搬送手段) 26 導穀路(張り込み手段) 28 張込ホッパ(張り込み手段) 32 竪スクリューコンベヤ(搬送手段) 34 排出樋(排出手段) 46 ヒートポンプユニット 50 張込・排出ボタン(運転選択ボタン) 52 乾燥ボタン(運転選択ボタン) 54 貯蔵ボタン(運転選択ボタン)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱体状の装置本体と、通気性を有しかつ
    前記装置本体の内部空間をその高さ方向に仕切り内部空
    間上側を穀槽とし内部空間下側を空調室とする漏斗体
    と、前記空調室内に配置され除湿常温の乾燥風及び除湿
    低温の冷却風を発生するヒートポンプと、前記穀槽内に
    前記装置本体の高さ方向に沿って配置され前記漏斗体の
    下部から上部へと穀物を搬送する搬送手段と、前記搬送
    手段の下部に連結され穀物を張り込むための張り込み手
    段と、前記搬送手段の上部に連結され穀物を装置本体外
    へ必要に応じて排出させる排出手段と、を有した穀物乾
    燥及び貯蔵装置の運転制御方法であって、 前記搬送手段を連続的に作動させる張込運転状態及び排
    出運転状態と、前記搬送手段を断続的に作動させる乾燥
    運転状態と、前記搬送手段を停止または断続的に作動さ
    せる貯蔵運転状態とを、前記各運転状態に対応して設け
    られた運転選択ボタンの操作によって択一的に選択して
    運転することを特徴とする穀物乾燥及び貯蔵装置の運転
    制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3051349A1 (en) 2003-07-29 2016-08-03 FUJIFILM Corporation Alkali-soluble polymer and polymerizable composition thereof
CN115321105A (zh) * 2022-08-17 2022-11-11 安徽粮食工程职业学院 一种带有杂质风选功能的粮食输送机

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3051349A1 (en) 2003-07-29 2016-08-03 FUJIFILM Corporation Alkali-soluble polymer and polymerizable composition thereof
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