JPH0630464A - ループバック試験のための基地局による移動局のエミュレーション - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セルラ通信システムを試験する方法が提供さ
れる。 【構成】 ループバック試験によって、デジタル・セル
ラ基地局（２０）を試験する方法は、基地局内の順方向
チャネルと逆方向チャネルとの間に、代替の符号化技術
に基づく信号ループバックを与える信号経路（Ｓ１〜Ｓ
５）が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、通信システムに関し、
さらに詳しくはセルラ通信システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】セルラ通信システムは、既に知られてい
る。このようなシステムは、典型的には、サービス・エ
リアをカバーする多くのセル（ｃｅｌｌ）とセルラ電話
（通信装置）とから構成される。セルに隣接するサービ
ス・エリアは、実質的に連続したエリアをカバーするよ
うに部分的に重複して配置され、１つのセルからのサー
ビスを受ける通信装置は、サービス中に割り込みなしに
隣接セルに受け渡される。グループ・スペシャル・モー
ビル（ＧＳＭ：Ｇｒｏｕｐｅ ＳｐｅｃｉａｌＭｏｂｉ
ｌｅ）全ヨーロッパ・デジタル・セルラ・システムは、
ヨーロッパ電気通信標準機関（ＥＴＳＩ：Ｅｕｒｏｐｅ
ａｎ Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ Ｓｔａｎ
ｄａｒｄｓ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ）から提供されるＧＳ
Ｍ推奨の中に規定され、ここに参考として含められる
が、これもこのようなシステムの１つの例である。他の
例として、ＥＩＡ／ＴＩＡ ＩＳ−５４基準（以下「Ｕ
ＳＤＣ」という。）が電子産業協会（Ｅｌｅｃｔｒｏｎ
ｉｃ ＩｎｄｕｓｔｒｉｅｓＡｓｓｏｃｉａｒｉｏｎ）
から提供され、これもまた参考としここに含められる。

【０００３】セルをカバーする無線は、送信基地局（Ｂ
ＴＳ：Ｂａｓｅ Ｔｒａｎｓｅｉｖｅｒ Ｓｔａｔｉｏ
ｏｎ）によって提供される。各ＢＴＳは、１つ以上の送
信機を有し、それは同時にある周波数で受信し他の周波
数で送信することが可能である。ＢＴＳと移動通信装置
（あるいは移動局）（ＭＳ：Ｍｏｂｉｌｅ Ｓｔａｔｉ
ｏｎ）との間の通信は、典型的には、ＢＴＳの通信処理
の援助を受けて一時的に割り当てられた一対の周波数
（送信および受信）の一部を使用して行なわれる。

【０００４】遠隔サイトでの使用のために割り当てられ
るその一対の周波数は、無線チャネルとして特に呼ばれ
る。無線チャネル上のダウンリンク送信（ＢＴＳからＭ
Ｓへ）は、その一対の周波数の第１の周波数上で行なわ
れる。無線チャネル上のアップリンク送信（ＭＳからＢ
ＴＳへ）は、その一対の周波数の第２の周波数上で行な
われる。

【０００５】ＧＳＭシステムは、各無線チャネル上に８
つの全二重（ｆｕｌｌ ｄｕｐｌｅｘ）信号経路（ＴＤ
Ｍフレーム毎に８つのＴＤＭスロット）を提供するＴＤ
Ｍ／ＴＤＭＡシステムである。ＢＴＳに割り当てられる
単一の主無線チャネルは、時間多重されたことによっ
て、８つのＴＤＭスロット内で、多重化された共通制御
チャネルに加えて、７つの全二重速度のトラフィック利
用者（音声あるいはデータ）までサポートすることがで
きる。加えて、同じセルに割り当てられた第２の無線チ
ャネルは、無線シャネル毎に８つの全二重速度のトラフ
ィック利用者（８つのＴＤＭスロット中で）の完全は補
完を提供し、その結果、主無線チャネル内の制御シャネ
ルは、第２の無線チャネル上の通信資源の配分を制御す
る。

【０００６】ＢＴＳからＭＳへの送信（制御あるいは音
声および／またはデータ・トラフィック）は、順方向チ
ャネル上で、無線チャネルの第１の周波数上の第１ＴＤ
Ｍスロット（順方向チャネル・スロット）を占有し、通
信装置からＢＴＳへの送信は、逆方向チャネル上で、無
線チャネルの第２の周波数上の第２ＴＤＭスロット（逆
方向チャネル・スロット）を占有する。第２の周波数上
の逆方向チャネル・スロットは、第１の周波数上の順方
向チャネル・スロットに続いて時間で３ＴＤＭスロット
位置に転置される。第２の周波数上の逆方向チャネル・
スロットは、順方向チャネルより４５ＭＨｚ低い周波数
に偏位される。逆方向チャネル・スロットおよびは、順
方向チャネル・スロット（ともに単一利用者のために双
方向の信号経路を提供する。）は、「通信資源（ｃｏｍ
ｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ ｒｅｓｏｕｒｃｅ）」と呼ば
れ、信号変換のためにＢＴＳによってＭＳに割り当てら
れる。用語「通信資源」は、たとえば ＧＳＭがトラフ
ィック・チャネルで使用される低速に割り当てられた制
御チャネルを規定するように、特に、割当信号チャネル
も含む。

【０００７】通信装置間あるいは通信装置と公衆交換電
話網（ＰＳＴＮ：Ｐｕｂｌｉｃ Ｓｗｉｔｃｈ Ｔｅｌ
ｅｐｈｏｎｅ Ｎｅｔｗａｒｋ）加入者との間の通信資
源で交換された信号は、ＧＳＭ推奨に従って適宜符号化
される。図１に示されているように、ブロック図（１
０）は、基地局における単一の二重音声チャネルの順方
向および逆方向チャネルの信号処理を示す。

【０００８】図示されているように、一連のデジタル群
からなるデジタル化された音声信号は、基地局順方向デ
ータ編集器（１１）でＲＰＥ−ＬＴＰ／ＬＰＣ（ＧＳＭ
が規定する音声符号化技術）を用いて順方向信号チャネ
ル中のデジタル信号処理器（ＤＳＰ）によって（おもに
低ビット速度の符号化）変換される。各デジタル群のた
めに変換された音声は、順方向編集器（１１）で畳み込
み符号化技術（Ｃｏｎｖｏｌｕｔｉｏｎ Ｃｏｄｉｎｇ
Ｔｅｃｈｎｉｑｕｅ）をよって冗長符号化を実行す
る。

【０００９】デジタル化された音声信号は、送信移動通
信装置から発生するか、あるいはＰＳＴＮのインターフ
ェイスに受信されたアナログ音声信号から基地局でデジ
タル化される。音声信号がＰＳＴＮのインターフェイス
で受信されると、その信号信号は、８０００Ｈｚでサン
プリングされたＰＣＭの生の音声より成る２０ｍｓｅｃ
の塊からデジタル化され、基地局順方向データ編集器
（１１）に入力される。

【００１０】順方向編集器（１１）での編集に続き、そ
の音声信号は、分割され、最大７つの他の音声信号とと
もに基地局順方向データ変調器（１２）で単一周波数の
所定のスロットに折り込まれる。符号化された信号は、
その後、ＲＦ変調器（１３）でＲＦ変調され、送受切換
器（１４）を通して送信される。

【００１１】単一の二重チャネルのリターン信号は、送
受切換器（１４）を通して送信された信号後の３個のＴ
ＤＭスロットで受信され、ＲＦ復調器（１５）で復調さ
れる。受信信号は、基地局逆データ復調器（１６）で他
の同じフレームから取り出され、基地局逆データ編集器
（１７）で復号される。

【００１２】ＧＳＭの上記信号処理規定は、ＧＳＭフレ
ームの８つのＴＤＭスロット内で各利用者のために繰り
返されなければならない。フレーム合わせおよび信号処
理の厳格な仕様のため、ＴＤＭフレーム内のスロットに
割り当てられた通信装置は、基地局と厳密な整合を有し
ていなければならない。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】通信装置が整合状態に
ない場合、基地局は、非整合を検出し、その通信装置に
正しい情報を送信しなければならない。通信装置からの
送信の非整合は、信号の衝突を招き、基地局の復号装置
の明らかな障害をもたらす。基地局での信号障害源を見
いだすことは困難性であるので、基地局の動作を試験す
る手段および実行、動作の簡単な変調および復調手段が
必要となる。

【００１４】

【課題を解決するための手段】デジタル通信システムの
基地サイトの動作を確認する方法である。この方法は、
基地サイトの順方向および逆方向チャネル間における内
部チャネル信号経路を提供する段階、符号化および復号
化フォーマットを選択する段階、および、試験信号を注
入する段階を含む。さらに、本方法は、出力で複製され
た試験信号を確認する段階を含む。

【００１５】

【実施例】基地局におけるこの問題を解決するために、
概念的には、基地局での通信装置の信号を模擬する手段
を提供することにより行なわれる。このような模擬装置
は、通信装置によってもたらされる動作条件を可能な範
囲を最大限に模擬できるよう適合できなければならな
い。

【００１６】図２は、本発明による基地局のブロック図
である。従来技術の要素である基地局順方向データ編集
器（ｂａｓｅ ｓｔａｔｉｏｎ ｆｏｒｗａｒｄ ｄａ
ｔａｆｏｒｍａｔｔｅｒ）（１１）、基地局順方向デー
タ変調器（ｂａｓｅ ｓｔａｔｉｏｎ ｆｏｒｗａｒｄ
ｄａｔａ ｍｏｄｕｌａｔｏｒ）（１２）、ＲＦ変調
器（１３）、送受切換器（１５）、基地局逆データ復調
器（ｂａｓｅ ｓｔａｔｉｏｎ ｒｅｖｅｒｓｅ ｄａ
ｔａ ｄｅｍｏｄｕｌａｔｅｒ）（１６）、および、基
地局逆データ逆編集器（ｂａｓｅ ｓｔａｔｉｏｎ ｒ
ｅｖｅｒｓｅｄａｔａ ｄｅｆｏｒｍａｔｔｅｒ）（１
７）が、この基地サイトに含められる。また、本発明に
従って、逆データ編集器（ｒｅｖｅｒｓｅ ｄａｔａ
ｆｏｒｍａｔｔｅｒ）（２１）、逆データ変調器（ｒｅ
ｖｅｒｓｅ ｄａｔａ ｍｏｄｕｌａｔｏｒ）（２
２）、順方向データ逆編集器（ｆｏｒｗａｒｄ ｄａｔ
ａｄｅｆｏｒｍａｔｔｅｒ）（２５）、順方向データ復
調器（ｆｏｒｗａｒｄｄａｔａ ｄｅｍｏｄｕｌａｔｏ
ｒ）（２６）、遠隔制御手段（２３）、スイッチ（Ｓ１
〜Ｓ５）、および、混合器（２４）が含められる。逆デ
ータ編集器（２１）、および、逆データ変調器（２２）
は、通信装置（図示されていない。）の符号化処理を実
質的に２倍のするために設けられる。

【００１７】逆データ編集器（２１）は、移動通信装置
内で発生するデータ編集を実質的に２倍にするために設
けられる。このような編集は、模擬音声トラフィック含
めることに加えて、割り当てられたＴＣＨと関連するＳ
ＡＣＣＨ上にチャネル保守メッセージを発生と包含を含
める。編集は、また、逆チャネルのランダム・アクセス
制御チャネル上にアクセス要求の発生と包含を含む。

【００１８】逆データ変調器（２２）は、通信装置の編
集における模擬データの塊（ｂｕｒｓｔｓ）を折り込む
ために設けられる。このような編集は、逆チャネル・フ
レーム位置（順方向チャネルの後の３つのＴＤＭスロッ
ト）の模擬信号を折り込むことを含む。混合器（２４）
は、模擬信号の周波数を所定の逆チャネルによって占有
されるスペクトルに変位させるために設けられる。

【００１９】順方向データ復調器（２６）は、通信装置
フォーマット中のデータの塊を取り出すために設けられ
る。このようなフォーマットは、順方向チャネルのフレ
ーム位置に信号を取り出すことを含む。

【００２０】順方向データ逆編集器（２５）は、移動通
信装置中に発生するデータ編集処理を実質的に倍にする
ために設けられる。このような逆編集（ｄｅｆｏｒｍａ
ｔｔｉｎｇ）は、模擬音声トラフィックの回復に加え、
チャネル保守メッセージの回復をも含む。逆編集は、ま
た、アクセス要求の回復も含む。

【００２１】スイッチＳ１， Ｓ２， またはＳ５，
あるいはＳ３およびＳ４の結合は、順および逆方向チャ
ネル間の内部チャネル信号経路を提供し、遠隔制御手段
（２３）の制御の基で動作する。遠隔制御手段（２３）
は、また、基地局編集器（１１または２１）および基地
局変調器（１２または２２）の動作を通して符号化フォ
ーマットを選択する手段、または、基地局復調器（１６
または２６）および基地局再編集器（１７または２５）
の動作を通して再符号化フォーマット（ｄｅ−ｅｎｃｏ
ｄｉｎｇ ｆｏｒｍａｔ）を選択する手段を提供する。

【００２２】具体例に従うと、基地局が通常の動作状態
にある間、スイッチＳ１，Ｓ２，Ｓ３およびＳ５は、
「下方」位置にある。スイッチＳ４は、「上方」位置に
ある。遠隔制御手段（２３）は、基地局順方向データ編
集器（１１）、基地局順方向データ変調器（１２）、逆
データ復調器（１６）、および逆データ逆編集器（１
７）を選択する。

【００２３】時々、基地局動作の復調および復号局面を
効果的に試験することが必要であろう。このような場
合、遠隔制御手段（２３）は、スイッチＳ１を「上方」
位置（スイッチＳ２，Ｓ３，およびＳ５は「下方」位置
に留まり、スイッチＳ４は、「上方」位置を維持す
る。）に移動させる。遠隔制御手段（２３）は、また、
基地局逆データ編集器（２１）および基地局逆データ変
調器（２２）を選択する。

【００２４】このような状態で、デジタル化された試験
信号が、入力１００に注入され、模擬通信装置信号とし
て逆編集器（２１）内で編集されかつ逆変調器（２２）
で折り込まれるとともにスイッチＳ１および内部接続１
０２を通して復調器（１６）および逆編集器（１７）に
与えられる。技術者（図示されていない。）は、その
時、入力（１００）に与えられた試験信号と実質的に同
じである試験信号の存在を出力（１０１）で確認する。

【００２５】他の場合として、基地局動作の変調および
符号化局面を効果的に試験することが望まれる。このよ
うな場合では、遠隔制御手段（２３）は、スイッチＳ１
を「上方」位置（スイッチＳ２，Ｓ３，およびＳ５は
「下方」位置に留まり、スイッチＳ４は、「上方」位置
を維持する。）に移動させる。遠隔制御手段（２３）
は、順方向データ復調器（２６）および順方向データ逆
編集器（２５）を選択する。

【００２６】このような状態で、試験信号が、入力（１
００）に注入され、通信装置へ試験信号として通常の符
号化がおこなわれ、順方向データ復調器（２６）および
順方向データ逆編集器（２５）内で復号化が行なわれ
る。上述のように、適切な基地局動作が、入力（１０
０）に注入された試験信号と実質的に同じ試験信号が出
力（１０１）に現われることにより、確認される。

【００２７】他の場合として、ＲＦ変調器（１３）およ
びＲＦ復調器（１５）を試験することが望まれる場合が
ある。このような場合、スイッチＳ２は、上方位置に動
かされ試験が繰り返される（スイッチＳ１，Ｓ３，およ
びＳ５は「下方」位置に留まり、スイッチＳ４は、「上
方」位置を維持する。）。混合器（２４）は、順方向お
よび逆方向チャネルの間に設けられ、順方向チャネルの
信号を逆方向チャネルの周波数に逓減する。上述のよう
に、入力（１００）に与えられた試験信号は、出力（１
０１）で確認される。

【００２８】他の場合として、全体として基地サイトを
効果的に試験することが望まれる場合がある。このよう
な場合、遠隔制御手段（２３）は、単に、スイッチＳ３
を上方位置に移動しスイッチＳ４を下方位置に移動する
（スイッチＳ１，Ｓ２，およびＳ５は、下方位置に留ま
る。）。この状態で、試験信号が、移動通信装置（２０
０）から伝送される。基地サイトの適切な動作が、その
時、所定の通信資源の順方向チャネル上の移動通信装置
に伝送されかつ戻された試験信号の存在によって、確認
される。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の基地局のブロック図である。

【図２】ループバック試験のための設備を有する、本発
明に従う基地局のブロック図である。

【符号の説明】

１１ 基地局順方向データ編集器 １２ 基地局順方向データ変調器 １３ ＲＦ変調器 １４ 送受切換器 １５ ＲＦ復調器 １６ 基地局逆データ復調器 １７ 基地局逆データ逆編集器 ２１ 逆データ編集器 ２２ 逆データ変調器 ２３ 遠隔制御手段 ２４ 混合器 ２５ 順方向データ逆編集器 ２６ 順方向データ復調器 １００ 入力 １０１ 出力

フロントページの続き (72)発明者 タン・ドーン アメリカ合衆国テキサス州フォート・ワー ス、サミット・パーク・ナンバー1015・ 6569 (72)発明者 ジェノ・ケルガッティ アメリカ合衆国カリフォルニア州サン・ノ ゼ、コルタ・デル・コネホ6125 (72)発明者 ケビン・マイケル・ラード アメリカ合衆国テキサス州ハルトン・シテ ィー、ダンソン・ドライブ5244

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 デジタル・セルラ通信システムの基地サ
   イトの動作を確認する方法において： Ａ）基地局の順方向チャネルと逆方向チャネルとの間の
   内部チャネル信号経路を設ける段階； Ｂ）符号化フォーマトおよび復号化フォーマットを選択
   する段階； Ｃ）試験信号を入力に注入する段階；および Ｄ）複製された試験信号を出力で確認する段階； により構成されることを特徴とする方法。
2. 【請求項２】 符号化フォーマットを選択する段階は、
   さらに、通信装置の符号化フォーマットを実質的に複製
   する段階を含むことを特徴とする請求項１記載の方法。
3. 【請求項３】 復号化フォーマットを選択する段階は、
   さらに、通信装置の復号化フォーマットを実質的に複製
   する段階を含むことを特徴とする請求項１記載の方法。
4. 【請求項４】 内部チャネル信号経路（１０２）を設け
   る段階は、さらに、データ変調器とデータ復調器との間
   の信号経路を設けることを含むことを特徴とする請求項
   １記載の方法。
5. 【請求項５】 内部チャネル信号経路（１０２）を設け
   る段階は、さらに、データ編集器とデータ逆編集器との
   間の信号経路を設けることを含むことを特徴とする請求
   項１記載の方法。
6. 【請求項６】 内部チャネル信号経路（１０２）を設け
   る段階は、さらに、ＲＦ変調器とＲＦ復調器との間の信
   号経路を設けることを含むことを特徴とする請求項１記
   載の方法。
7. 【請求項７】 混合器（２４）を使用して、順方向チャ
   ネル信号を逆方向チャネル周波数に逓減する段階をさら
   に含むことを特徴とする請求項６記載の方法。
8. 【請求項８】 内部チャネル信号経路（１０２）を設け
   る段階は、さらに、逆編集器と編集器との間の信号経路
   を設けることを含むことを特徴とする請求項１記載の方
   法。
9. 【請求項９】 試験信号を注入する段階は、さらに、試
   験信号を基地サイト入力（１００）に与える段階を含む
   ことを特徴とする請求項１記載の方法。
10. 【請求項１０】 試験信号を注入する段階は、さらに、
    実質的に複製された信号を基地サイトの出力（１０１）
    で試験する段階を含むことを特徴とする請求項１記載の
    方法。