JPH06304171A

JPH06304171A - 超音波プローブ

Info

Publication number: JPH06304171A
Application number: JP5099508A
Authority: JP
Inventors: Koichi Maruta; 幸一丸田
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1993-04-26
Filing date: 1993-04-26
Publication date: 1994-11-01

Abstract

(57)【要約】【目的】超音波伝達媒体内に気泡が発生しても簡便に
除去し、良質な超音波画像を得るようにした超音波プロ
ーブを提供すること。【構成】超音波探触子（１５）を配設し、超音波伝達
媒体（２０）を封入したケース内に超音波探触子（１
５）の回転とともに回転し、ケース内に圧力差を生じさ
せる手段を設け、発生した気泡を超音波探触子（１５）
の振動子面側から移動させ、良質な画像を得るようにし
たもの。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、生体内部の臓器の動き
や構造をリアルタイムで観察する超音波診断装置に用い
る超音波プローブで、特にメカニカル走査によって超音
波観察をする超音波プローブに関する。

【０００２】

【従来例】超音波パルスビームを生体内に向けて放射
し、生体内部の音響インピーダンスの差によって生じる
種々の反射波を受信し、被検体の断層像を得る超音波診
断装置が広く用いられている。この超音波診断装置に使
用する超音波プローブには、超音波探触子を機械的に回
転させることにより、超音波パルスビームを機械的に走
査し断層像を得るようにしたものがある。

【０００３】このように、超音波パルスビームを機械的
に走査するメカニカル走査型超音波プローブは、超音波
探触子を超音波伝達媒体を満たした先端キャップ内で回
転させるものであり、例えば特開昭６２−１７９４３
９、特開昭６２−２０１１４５等に開示されているごと
く、これまでに種々提案されてきている。上記超音波伝
達媒体は、例えば流動パラフィン等、生体内の超音波情
報の収集の際に超音波周波数域のものを伝えやすい性質
を有している。ところで、この超音波伝達媒体は、超音
波ブローブの先端キャップ内に気泡を混入させないよう
にする必要がある。つまり、気泡が混入してしまうと、
超音波パルスビームが気泡内で減衰してしまうため、超
音波画像の感度が低下したり、場合によっては超音波画
像を得ることができなくなってしまうことになるからで
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波伝達媒体の先端キャップ内への密封作業では、超
音波伝達媒体内の気泡の完全な除去は困難であった。ま
た、特に装置を滅菌する際に、チャンバー式ＥＯＧ等の
加減圧の滅菌器を用いると先端キャップ内に気泡が発生
することを防止できなかった。そこで、良質な超音波画
像を得るためには、超音波伝達媒体内の気泡の除去を頻
繁に行わなければならないという不具合があった。

【０００５】本発明は、上記不具合を解決すべく提案さ
れるもので、超音波伝達媒体内に気泡が発生しても簡便
に除去し、良質な超音波画像を得るようにした超音波プ
ローブを提供することを目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は超音波を透過可能なケース内に、支持シャ
フトを介して回転する超音波探触子と、この超音波探触
子周辺に浮動するように超音波伝達媒体を封入したメカ
ニカル走査型の超音波プローブにおいて、前記ケース内
に、前記超音波探触子の回転とともに回転しケース内に
圧力差を生じさせる手段を設けた。

【０００７】

【作用】このように、ケース内に圧力差を生じさせる手
段を設けたので、超音波伝達媒体内の圧力を変化させ発
生した気泡を超音波探触子の振動子面側から移動させ、
良質な超音波画像を得ることができる。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を説明していく。図１は、本発明の第１実施例に係る超
音波プローブを用いた内視鏡装置の全体図である。内視
鏡挿入部１は、先端部２、湾曲部３、可撓部４を有して
いる。この内視鏡挿入部１には鉗子等の挿入口部５をさ
らに内視鏡操作部６が接続され、この内視鏡操作部６に
は前記湾曲部３を湾曲操作する操作ノブ７、送気送水ボ
タン８等が接続されている。また、内視鏡操作部６に
は、先端に図示していない光源装置に接続されるコネク
タ９を有するユニバーサルコード１０が接続されてい
る。

【０００９】また、前記内視鏡操作部６の端部には副操
作部１１が設けられており、この副操作部１１には電気
ケーブルコード１２が接続されている。この電気ケーブ
ルコード１２の先端には、図示していない超音波観測装
置に接続される超音波コネクタ１３が設けられている。

【００１０】図２は、前記先端部２の内部構成を示す断
面図である。図示のように先端部２の挿入方向端部に
は、ホルダー１４により保持された超音波探触子１５が
配設され、この超音波探触子１５は前記内視鏡操作部６
から挿入部１内を延在するフレキシブルシャフト１６等
を介して回転しながらメカニカル操作をするようになっ
ている。また、超音波探触子１５の外側には先端キャッ
プ１７が設けられており、この先端キャップ１７内で回
転自在な前記ホルダー１４はベアリング１８等を介して
支持されている。また、ホルダー１４の一端には、フレ
キシブルシャフト１６とそれを包囲するフレキシブルチ
ューブ１９が前記挿入部１内を延在している。また、フ
レキシブルシャフト１６の他端は、図示していないスラ
イド機構を用いてアングル操作に伴うフレキシブルシャ
フト１６の進退を吸収しつつサーボモータ等の回転駆動
源に接続され、ホルダー１４とともに超音波探触子１５
を回転させるようになっている。

【００１１】上記フレキシブルチューブ１９内と先端キ
ャップ１７内には、流動パラフィン等の超音波伝達媒体
２０が充填され、超音波ビームの効率的な伝達およびフ
レキシブルシャフト１６とフレキシブルチューブ１９と
の潤滑剤として機能するようにされている。なお、前記
ホルダー１４は超音波探触子１５とともに回転するが、
挿入部１の長手方向軸に対して非対称な形状となってい
る。

【００１２】以上のごとく構成されているので、超音波
探触子１５の回転とともにホルダー１４が回転すると、
このホルダー１４がケース内に圧力差を生じさせるよう
に作用する。つまり、図３Ｂは、超音波探触子１５を正
面方向から見た断面図であるが、先端キャップ１７内の
超音波伝達媒体２０内に圧力差を生じさせ、超音波探触
子１５の振動子１５ａ面が高圧側になり、超音波探触子
１５の裏面が低圧側になる。すると、超音波伝達媒体２
０内に生じている気泡が低圧側である超音波探触子１５
の裏面に移動し、気泡２０ａは超音波診断時の妨げとな
らないようになる（破線表示は気泡２０ａの移動状態を
示したものである、以下の実施例についても同様）。

【００１３】図４は、本発明の第２実施例を示したもの
で、第１実施例の図３に対応する図面である。対応する
箇所には、同一符号を付した（以下の実施例についても
同様）。第２実施例では超音波探触子１５の振動子１５
ａを有しない裏面の一部に、移動してきた気泡２０ａを
落とし込むための穴２１を形成している。他の構成につ
いては、第１実施例と同様である。

【００１４】このように構成することにより、超音波伝
達媒体２０内の気泡が振動子１５ａ面側の高圧側から低
圧側である超音波探触子１５の裏面に移動してきた場
合、気泡２０ａを落とし込む穴２１に保持することがで
き、移動してきた気泡２０ａをより確実に超音波診断時
の診断の妨げとならない状態にしておくことができる。
他の効果については、第１実施例と同様である。

【００１５】図５は、本発明の第３実施例を示したもの
で、ケース内に圧力差を生じさせる手段としてのホルダ
ー１４を、図５Ａに示したように超音波探触子１５を把
持するような形状に構成している。また、超音波探触子
１５に設ける振動子を超音波探触子１５両面に振動子１
５ａ、振動子１５ｂとして設けている。他の構成につい
ては、第１実施例と同様である。

【００１６】このように構成することにより、超音波探
触子１５が回転した場合、高圧部と低圧部とが先端キャ
ップ１７の円周方向に交互に生じ（図５Ｂ）、高圧部に
ある気泡２０ａがそれぞれ低圧部に移動する。したがっ
て、超音波伝達媒体２０内の気泡２０ａが低圧側である
超音波探触子１５の振動子１５ａ、１５ｂが設けられて
いない面側に移動し、超音波診断時の診断を妨げないよ
うになる。

【００１７】図６は、本発明の第４実施例を示したもの
で、本実施例では第３実施例のホルダー１４と同様なホ
ルダー１４を設けるとともに、このホルダー１４の近傍
にケース内に圧力差を生じさせる手段としてスクリュー
２２を設けた。上記スクリュー２２は、ホルダー１４お
よび超音波探触子１５とともに回転するようになってお
り、超音波伝達媒体２０内を回転することにより圧力差
を生じさせ、スクリュー２２を挟んで超音波探触子１５
側を高圧側、その反対側が低圧側となる。そして、スク
リュー２２、ホルダー１４、超音波探触子１５が回転す
ると低圧側に気泡２０ａが移動し、適正な超音波診断が
できるようになる。

【００１８】図７は、本発明の第５実施例を示したもの
で、本実施例ではホルダー１５の先端部を先端キャップ
１７の先端方向に大きく突出形成するとともに、ホルダ
ー１５の超音波探触子１５中心軸上外周径Ａをホルダー
１５の突出形成部外周径Ｂより小さく形成した。このよ
うに構成することにより、超音波伝達媒体２０内をホル
ダー１５、超音波探触子１５が回転することにより圧力
差を生じた場合、変圧効果をより顕著に生じさせること
ができる。つまり、図示していない振動子面側が高圧側
となり、Ｂ部近傍が低圧側となり、気泡が移動するので
ある。

【００１９】

【発明の効果】以上のごとく、本発明によれば超音波伝
達媒体２０内の圧力を高圧、低圧の２つの領域に変化さ
せるとともに、超音波伝達媒体２０内の気泡を低圧側に
移動させる変圧手段を設けることにより、超音波伝達媒
体２０内に気泡が生じても、この気泡により超音波ビー
ムに減衰等を生じさせず、良質な超音波画像を得ること
ができる。したがって、適正な超音波診断を行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の超音波プローブを用いた
内視鏡装置の全体図である。

【図２】同じく、超音波プローブ先端部の内部構成を示
す断面図である。

【図３】同じく、超音波プローブ先端部の断面図および
この断面方向に直交する方向の断面図である。

【図４】本発明の第２実施例に係る超音波プローブ先端
部の断面図およびこの断面方向に直交する方向の断面図
である。

【図５】本発明の第３実施例に係る超音波プローブ先端
部の断面図およびこの断面方向に直交する方向の断面図
である。

【図６】本発明の第４実施例に係る超音波プローブ先端
部の断面図である。

【図７】本発明の第５実施例に係る超音波プローブ先端
部の断面図である。

【符号の説明】

１４ホルダー１５超音波探触子１５a 振動子１７先端キャップ２０超音波伝達媒体２０a 気泡

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】超音波を透過可能なケース内に、支持シ
ャフトを介して回転する超音波探触子と、この超音波探
触子周辺に浮動するように超音波伝達媒体を封入したメ
カニカル走査型の超音波プローブにおいて、前記ケース内に、前記超音波探触子の回転とともに回転
しケース内に圧力差を生じさせる手段を設けたことを特
徴とする超音波プローブ。