JPH06303263A - ディジタル信号伝送方法およびディジタル信号伝送装置ならびにディジタル信号伝送波形 - Google Patents

ディジタル信号伝送方法およびディジタル信号伝送装置ならびにディジタル信号伝送波形

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JPH06303263A
JPH06303263A JP5087409A JP8740993A JPH06303263A JP H06303263 A JPH06303263 A JP H06303263A JP 5087409 A JP5087409 A JP 5087409A JP 8740993 A JP8740993 A JP 8740993A JP H06303263 A JPH06303263 A JP H06303263A
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signal transmission
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秀聡 山▲さき▼
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/18Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動無線などマルチパスフェージング伝送路
で、伝送系に非線形歪を有する回路を通過させても、良
好なビット誤り率特性を維持し、送信スペクトルが拡大
しないディジタルデータ伝送方法を提供することを目的
とする。 【構成】 伝送信号のタイムスロットをその中央区間と
中央区間の間を繋ぐ接続区間とに分けて構成し、中央区
間における伝送信号の位相波形は位相不連続点を有さず
かつ1次微係数が一定でない変化位相波形であり、か
つ、接続区間における伝送信号の位相波形は両端の中央
区間との接続点を含めて位相不連続点を有さない直線あ
るいは折れ線あるいは曲線で接続する伝送信号を用い
る。 【効果】 伝送信号は位相不連続点を持たない定包絡線
信号となって、非線形歪を有する回路を通過させても、
ビット誤り率特性が劣化せず、また、送信スペクトルが
広がらないという効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、市街地、構内/屋内に
おける高速無線データ伝送等のマルチパス伝送路におい
て、ディジタルデータを高品質に伝送する、ディジタル
信号伝送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタルMCA、無線LAN等、高速
無線データ伝送のニーズが急速に高まりつつある。市街
地あるいは構内/屋内におけるディジタル無線伝送にお
いては、ビル等の建造物あるいは壁等の構造物での反射
/回折によって生じるマルチパスフェージングによる伝
送品質の劣化が大きな問題となる。特に、マルチパスを
構成するそれぞれの波の伝搬遅延時間差が、伝送シンボ
ルのタイムスロット長に比して無視できないくらいに大
きくなると、検波出力の波形歪が著しくなり、ビット誤
り率特性が著しく劣化する。
【0003】このような伝送品質劣化の改善方法の一つ
として、基礎となる変調方式に冗長な振幅/位相を導入
することにより、マルチパスフェージング下のビット誤
り率特性を改善する手法が知られている。以下、図面を
参照しながら、上述した従来のディジタル信号伝送方法
の一例について説明する。
【0004】図13は、従来例における伝送信号の位相
変化を示す、位相変化波形図である。この従来例におい
ては、隣合うタイムスロット間の位相差θに伝送情報が
あり、各タイムスロット内に凸状の関数φ(t)で表わさ
れる冗長位相変化が重畳される(「耐マルチパス変調方
式SPSKの一般化の検討 − PSK−VPの提案
−」、高井他、信学技報、IN88−73、1988年
9月)。言い替えると、この例は、差動PSKを基礎変調
方式として(参考として、通常の差動PSKの場合の位相
変化を図12に示す)、凸状の位相冗長φ(t)を加えた
ものに相当する。なお、検波は、1タイムスロット相当
(1シンボル長)の遅延時間を有する遅延線を用いた遅
延検波で行なわれる。
【0005】以下に、図14および図15を用いて、伝
搬遅延時間差τを有する2波(以降、時間的に先行して
受信機に到来する波を「直接波」、時間的に遅れて受信
機に到来する波を「遅延波」と呼ぶことにする)が干渉
する2波マルチパスの場合について、通常の差動PSKの
場合と比較して、マルチパスフェージング下におけるビ
ット誤り率が改善される過程を説明する。
【0006】図14は、2波マルチパス下の通常の差動
PSKの検波出力のようすを模式的に示したものである。
直接波の位相変化(a)と遅延波の位相変化(b)に応じて、
検波出力の一例を(c)に、検波後フィルタ通過前の波形
を実線で、検波後フィルタ通過後の波形を点線で示して
いる。受信側においては、この検波後フィルタ通過後の
波形((c)点線)をタイムスロット長ごと(シンボル間
隔)の所定のタイミングでサンプル後、その極性により
判定し、2値データを復号する(復号過程詳細について
は、図8〜10を参照)。直接波と遅延波のそれぞれの
対応するタイムスロットの重なった時間領域(以降、有
効領域と呼ぶ)では、検波後フィルタ通過前の検波出力
((c)実太線)の極性は常に正しい。
【0007】しかしながら、図14に示すように、直接
波と遅延波の搬送波位相が受信点においてほぼ逆相で干
渉する場合、有効領域における受信機入力の大きさは見
かけ上著しく小さくなり、これに対応して、検波後フィ
ルタ通過前の検波出力((c)実太線)の振幅は著しく減
少する。従って、通常の差動PSKの場合、さらに検波後
フィルタを通過すると((c)点線)、この振幅の小さい
有効領域出力に、有効領域に隣接する比較的振幅の大き
な無効出力が混入するため、判定誤りを招き、ビット誤
り率特性の著しい劣化が生じる。
【0008】一方、図15は、同様に、2波マルチパス
下の通常の差動PSKの検波出力のようすを模式的に示し
たものである。通常の差動PSKの場合(図14)と異な
って、この場合の有効領域における検波後フィルタ通過
前の検波出力((c)の実太線)は、導入された位相冗長
のために、一定ではない。図15(d)のベクトル図に示
すように、有効領域の一部で直接波と遅延波が相殺し検
波出力が消滅することがあっても、他の部分では相殺せ
ず、有効な検波出力が残る。従って、この従来例の場
合、さらに検波後フィルタを通過すると((c)点線)、
この残存する有効な検波出力によって、有効領域におけ
る検波出力が保たれるために、ビット誤り率特性の劣化
を生じない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術におけるディジタル信号伝送方法によれば、各
タイムスロット(シンボル)間で位相の不連続点を有す
るので、送信スペクトルの狭小化のために帯域通過フィ
ルタで帯域制限を行なうと、信号包絡線が変動(結果的
には位相が変化)してしまい、ビット誤り率の劣化を生
じるという問題があった。これは、送信最終段におい
て、帯域制限による振幅変動を有する伝送信号が非線形
歪みを有する増幅器を通過させることにより、増幅器の
振幅位相変換特性等により、結果的に位相波形が歪むか
らである。
【0010】また、予め帯域通過フィルタで帯域制限を
行っても、非線形増幅器を通過させることにより、スペ
クトルが拡大する等の不都合が生じる。これを避けるた
め線形増幅器を用いることが考えられるが、線形増幅器
は高精度のものが必要であり電力効率が悪くまた高価で
あるという問題がある。本発明は上記課題に鑑み、移動
無線などマルチパスフェージング伝送路において、伝送
系に非線形歪みを有する回路を通過させても、良好なビ
ット誤り率を維持し、送信スペクトルが拡大しないディ
ジタルデータ信号伝送方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明のディジタル信号伝送方法は、二値以上のデー
タ列によって搬送波を位相変調した伝送信号にして伝送
するディジタル伝送方法であって、前記伝送信号は、デ
ィジタルデータ列に対応する各々のタイムスロットの中
央部分の中央区間と、各々の中央区間の間を繋ぐ接続区
間とにより、交互に構成されており、前記中央区間にお
ける位相波形は、位相が連続しており、かつ1次微係数
が一定でない変化位相波形であり、所定のタイムスロッ
ト数だけ離れた位相波形と形状が同一で、かつ、データ
列に応じた位相シフト量が両者の前記変化位相波形間に
位相差として与えられ、前記接続区間における位相波形
は、両端の中央区間との接続点を含めて位相が連続して
いることを特徴とする。
【0012】前記中央区間における伝送信号の位相波形
は、凸状関数あるいは凹状関数で表わされる変化位相波
形であってもよい。前記凸状関数あるいは凹状関数は、
2次関数であってもよい。前記接続区間における伝送信
号の位相波形は、直線または折れ線で表わされる波形で
あってもよい。
【0013】前記接続区間における伝送信号の位相波形
は、両端の中央区間との接続点を含めて、1次微係数が
連続している曲線であってもよい。前記所定のタイムス
ロット数は1あるいは2以上であり、かつ、請求項1に
おける中央区間における伝送信号の位相波形は唯一の形
状の変化位相波形であってもよい。
【0014】前記所定のタイムスロット数は、2以上で
あり、かつ、請求項1における中央区間における伝送信
号の位相波形は複数の形状の変化位相波形を有していて
もよい。前記接続区間における伝送信号の位相波形は、
両端の中央区間との接続点において、両者の位相差が1
80度以外の位相差をもつようにしてもよい。
【0015】また、本発明のディジタル信号伝送方法
は、複数の空中線から、請求項1ないし8記載の何れか
の伝送信号を空間に同時に送出することを特徴とする。
また、ディジタル信号伝送装置は、二値以上のデータ列
によって搬送波を位相変調した信号を伝送するディジタ
ル信号伝送装置であって、元のデータ列を、所定のタイ
ムスロット数だけ離れた2つのデータ間の差分に情報を
常に持たせた送信データ列に変換する差動符号化手段
と、送信データ列の各送信データに対応する各々のタイ
ムスロットの中央部分の中央区間と、中央区間の間をつ
なぐ接続区間とにおいて、中央区間の位相波形を対応す
るデータに応じて発生し、接続区間の位相波形を両隣の
中央区間との接続点を含めて位相が連続しているように
発生する波形生成手段と、波形生成手段により発生され
た波形を持つ信号に従って搬送波を変調する変調手段と
を備えている。
【0016】前記波形生成手段は、波形記憶手段と、読
出制御手段と、D/A変換手段とからなり、読出制御手
段は、波形記憶手段に対して、現在の送信データの他に
その前後の送信データを読出アドレスとして与え、順次
読み出す制御を行い、波形記憶手段は、現在の送信デー
タに応じて中央区間のディジタル化された位相波形を、
その前後の送信データに応じて接続区間のディジタル化
された位相波形を記憶し、読出制御手段から与えられる
読出アドレスに従って、中央区間及び接続区間の波形を
出力し、D/A変換手段は、波形記憶手段から読み出さ
れたディジタル化された位相波形をアナログ値に変換す
る構成であってもよい。
【0017】前記波形記憶手段は、前記中央区間におけ
る伝送信号の位相波形として、凸状関数あるいは凹状関
数で表わされる位相波形を記憶する構成であってもよ
い。前記波形記憶手段は、前記凸状関数あるいは凹状関
数として、2次関数で表される位相波形を記憶する構成
であってもよい。
【0018】前記波形記憶手段は、前記接続区間におけ
る伝送信号の位相波形として、直線または折れ線で表わ
される位相波形を記憶する構成であってもよい。前記波
形記憶手段は、前記接続区間における伝送信号の位相波
形として、両端の中央区間との接続点を含めて、1次微
係数が連続している曲線で表される位相波形を記憶する
構成であってもよい。
【0019】前記波形記憶手段は、中央区間における伝
送信号の位相波形として唯一の形状の変化位相波形を記
憶する構成であってもよい。前記作動符号化手段におけ
る前記所定のタイムスロット数は、2以上であり、前記
波形記憶手段は、中央区間における伝送信号の位相波形
として複数の形状の変化位相波形を記憶する構成であっ
てもよい。
【0020】前記波形記憶手段は、前記接続区間におけ
る伝送信号の位相波形として、両端の中央区間との接続
点において、両者の位相差が180度でない位相波形を
記憶する構成であってもよい。また、複数の請求項11
ないし19記載の何れかのディジタル信号伝送装置から
なり、それぞれの装置は空中線を備え、互いに、距離を
おいて、中央区間の時間より小さい遅延時間を持って同
じ伝送信号を送出する構成であってもよい。
【0021】また、本発明のディジタル信号伝送波形
は、二値以上のデータ列によって搬送波を位相変調した
伝送信号を伝送するディジタル伝送方法に用いるディジ
タル信号伝送波形であって、前記伝送信号は、ディジタ
ルデータ列に対応する各々のタイムスロットの中央部分
の中央区間と、各々の中央区間の間を繋ぐ接続区間とに
より、交互に構成されており、前記中央区間における位
相波形は、位相が連続しており、かつ1次微係数が一定
でない変化位相波形であり、所定のタイムスロット数だ
け離れた位相波形と形状が同一で、かつ、データ列に応
じた位相シフト量が両者の前記変化位相波形間に位相差
として与えられ、前記接続区間における位相波形は、両
端の中央区間との接続点を含めて位相が連続しているこ
とを特徴とする。
【0022】
【作用】上記の手段により、本発明のディジタル信号伝
送方法は、伝送信号の各々のタイムスロットを、それぞ
れの中央部分の中央区間と、それらの中央区間の間を繋
ぐ接続区間とに分けて構成する。中央区間における伝送
信号の位相波形は、位相が連続しており、かつ1次微係
数が一定でない変化位相波形である。かつ、接続区間に
おける伝送信号の位相波形は、両端の中央区間との接続
点を含めて位相不連続点を有さない直線あるいは折れ線
あるいは曲線で中央区間を接続する。
【0023】また、本発明のディジタル信号伝送装置
は、差動符号化手段により作動符号化された送信データ
列に対して、波形生成手段は、各送信データに対応する
各々のタイムスロットの中央部分の中央区間と、中央区
間の間をつなぐ接続区間とにおいて、中央区間の位相波
形を対応するデータに応じて発生し、接続区間の位相波
形を両隣の中央区間との接続点を含めて位相が連続する
ように発生する。この波形生成手段により発生された波
形を持つ信号に従って変調手段は搬送波を変調する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例におけるディジタル信
号伝送方法、ディジタル信号伝送装置、およびディジタ
ル信号伝送装置の設置例について、図面を参照しながら
説明する。 (第1実施例)図1は、本発明の第1の実施例における
ディジタル信号伝送方法による伝送信号の位相変化を示
す位相変化波形図である。
【0025】同図において横軸は時間軸、縦軸は位相を
示す。伝送信号の位相変化波形は、各タイムスロットの
中央部分である中央区間と、隣り合うタイムスロットの
中央区間を繋ぐ部分である接続区間とから構成される。
この波形は、中央区間、接続区間、および、それらの接
続点のいずれ箇所においても、位相不連続点を持たない
ことを特徴とする。(参考までに、前述の従来のディジ
タル信号伝送方法における伝送信号の位相変化を点線で
示す。点線で示すようにタイムスロット間の繋ぎめで位
相が不連続になっている。)中央区間における伝送信号
の位相φ*(t)は、冗長位相変化であり、1次微係数が一
定でないことが必要であり、例えば2次関数など、図1
に示すような、凸状あるいは凹状の関数であることが望
ましい。これにより、不必要に送信スペクトルを拡散せ
ず、かつ、より大きな伝搬遅延時間差を有するマルチパ
ス波が到来する伝搬路でのビット誤り率特性を良好に保
つことができる。
【0026】図1の例では、1タイムスロット(シンボ
ル)分だけ離れた変化位相波形、すなわち、隣合う第n-
1タイムスロットと第nタイムスロットの両者の中央区
間の変化位相波形の形状は同じであり(従って、この場
合はすべての中央区間における変化位相波形の形状は同
一である)、それらの位相シフト量θに送信する2値あ
るいは多値のディジタルデータ情報がある。例えば、θ
として、±π/2の対称シンボル配置の2相系を用いれ
ば、タイムスロットあたり1ビット、θとして、±π/
4、±3π/4の対称シンボル配置(π/4シフト配
置)の4相系を用いれば、タイムスロットあたり2ビッ
トの情報を送ることができる。
【0027】一方、接続区間における伝送信号の位相波
形は、図1の例では、隣合う中央区間の端点間を結ぶ直
線(1次関数)である。接続区間における伝送信号の位
相波形は、中央区間の端点において、また、接続区間内
において、位相不連続点を持たなければ、任意の関数で
表わされる曲線あるいは折れ線でもよい。例えば、接続
区間における伝送信号の位相波形に、両端の中央区間と
の接続点を含めて、1次微係数に不連続点を持たない、
例えば3次関数のような、滑らかな曲線を用いることも
可能である。これにより、非線形増幅器を用いても、送
信スペクトルが不必要に拡散することを防ぐことができ
る。
【0028】なお、特に、接続区間の位相波形が直線の
場合、位相回転方向は、位相回転量が小さい方向である
ことが、不必要に送信スペクトルを拡散させないために
望ましく、この観点と回転方向の不確定性の理由で、送
信ディジタルデータから位相差θのマッピングにおい
て、180°の位相差θが無い、対称シンボル配置の方
が、非対称シンボル配置より望ましい。
【0029】以上に述べたように、本発明のディジタル
信号伝送方法においては、伝送信号を中央区間と接続区
間の2つに分けて構成することにより、伝送信号から位
相不連続点を無くすことができ、基本的には(故意に振
幅変動を加えることも可能ではあるが)、定包絡線を保
って変調された伝送信号を得ることができる。従って、
本発明のディジタル信号伝送方法における伝送信号は、
非線形歪を有する回路を通過させても、ビット誤り率特
性が劣化せず、また、送信スペクトルが広がる等の不都
合を生じない。なお、マルチパスフェージング下におけ
る、ビット誤り率特性の改善効果は、中央区間における
伝送信号に付加された、1次微係数が一定でない位相変
化によって従来と同様に得られるが、この改善機構につ
いては、後ほど第2の実施例において図3を用いて説明
する。 (第2実施例)図2は、本発明のディジタル信号伝送方
法の第2の実施例における伝送信号の位相変化を示す、
位相変化波形図である。この実施例においては、Lタイ
ムスロット(シンボル)分だけ離れた変化位相波形、す
なわち、第nタイムスロットと第n+Lタイムスロット
の両者の中央区間の変化位相波形の形状が同じである。
この2つのタイムスロット間の位相シフト量θに送信す
る2値あるいは多値のディジタルデータ情報がある。こ
の場合は、中央区間における変化位相波形は、最大L種
類の形状の波形φ*1〜φ*Lを用いることができる。中
央区間における変化位相波形は、すべて同一形状にす
る、あるいは、一部に同一形状のものを使用することも
可能であるが、複数種類の中央区間における変化位相波
形を用いることで、送信スペクトルの操作を行ったり、
耐マルチパスフェージング特性の強化を行えるメリット
が生じる。
【0030】次に、図3を用いて、図1に示した本発明
のディジタル信号伝送方法の第1の実施例における伝送
信号を例にとり、マルチパスフェージング下におけるビ
ット誤り率特性改善機構を説明するための図である(図
2に示した第2の実施例における伝送信号を用いても、
図3(c)(d)は同様の波形になり、以下の説明は同様に当
てはまる)。
【0031】同図において、図3(a)(b)は、伝搬遅延時
間差τを有する直接波と遅延波の位相変化を示す。図3
(c)は、図3(a)(b)の接波と遅延波の2波マルチパス干
渉下における、受信機での検波出力のようすを模式的に
示す。図3(d)は、図3(c)の有効領域のなかで中央付近
および両端付近の3箇所を取り上げ、直接波、遅延波、
およびこれらの干渉結果である受信機入力とを示すベク
トル図である。
【0032】この場合の受信機入力の有効領域(検波後
フィルタ前の検波出力の極性が常に正しい領域)は、直
接波と遅延波のそれぞれの中央区間の重なる領域であ
り、図14に示した通常の差動PSKの場合と異なり、図
15の場合と同様に、有効領域における検波後フィルタ
通過前の検波出力(図3(c)の実太線)は、中央区間に
導入された変化位相波形φ*(t)のために一定にはならな
い。
【0033】図3(d)のベクトル図に示すように、有効
領域の一部で直接波と遅延波が相殺し検波出力が消滅す
ることがあっても(この例では有効領域の中央付近)、
他の部分では相殺せず、有効な検波出力が残存すること
になる(同じく有効領域の両端付近)。さらに検波後フ
ィルタを通過すると(図3(c)点線)、有効領域におけ
る検波出力が平均化され、その結果、この残存する有効
な検波出力によって、検波出力が十分に保たれる。これ
によりビット誤り率特性の劣化を生じない。この改善機
構は、一種のダイバーシチ、つまりフェージングを伴う
各到来波をブランチとするパスダイバーシチとして機能
するので、伝搬遅延時間差が中央区間長を越えない(有
効領域の存在条件)限り、ビット誤り率特性の積極的な
改善が行われる。 (第3実施例)図4は、本発明の第3の実施例における
ディジタル信号伝送装置の構成を示す図であり、上記第
1、第2の実施例におけるディジタル信号伝送方法を用
いている。同図において、401はデータ入力端子で、
ディジタルデータが入力される。
【0034】402は差動符号化回路で、ディジタルデ
ータを差動符号化する。403は発振器で搬送波を発生
する。404は波形発生回路で、差動符号化されたデー
タに応じて、I軸、Q軸それぞれの変調信号を発生す
る。405は直交変調器で、波形発生回路404からの
I軸、Q軸それぞれの変調信号によって変調し、被変調
信号を出力する。
【0035】406は伝送信号出力端子である。図5
は、図4の直交変調器405の回路構成図の一例を示し
たものである。同図において、501は90°移相器
で、発振器403からの搬送波を90°移相する。50
2、503は平衡変調器で、I軸被変調信号、Q軸被変
調信号によって搬送波、90°移相された搬送波をそれ
ぞれ変調する。
【0036】504は合成器で、502、503による
変調結果を合成する。図6は、図4における差動符号化
回路402の回路構成図の一例を示したものである。同
図において、601はグレイ符号逆変換回路で、グレイ
符号逆変換をする。2ビット(4相)の場合はグレイ符
号変換回路と等価である。
【0037】602は自然2進加算器、グレイ符号逆変
換回路601と遅延器603との出力を加算する。遅延
器603は、加算器602の出力をLタイムスロット分
遅延する。604はグレイ符号変換回路で、加算器60
2の出力をグレイ符号に変換する。
【0038】605はシリアル・パラレル変換回路で、
図4のデータ入力端子401から入力されるシリアルデ
ータをパラレルデータに変換する。図7は、4相変調の
場合を例にとり、図4の波形発生回路404の回路構成
図の一例である。同図において、701は2進カウンタ
で、1タイムスロット相当のクロックが入力され、その
出力Qaはタイムスロットが偶数か奇数かを示し、波形
ROM715のアドレスとして入力される。これは、対
称シンボル配置にした場合に、偶数、奇数タイムスロッ
トで異なる波形を発生させるためである。
【0039】702、703はI軸データ入力端子、Q
軸データ入力端子で、図6に示したグレイ符号変換回路
604からのI軸、Q軸のデータが入力される。70
4、706はシフトレジスタで、データ入力端子70
2、703から入力されたデータを、1タイムスロット
相当のクロックでシフトし、送信すべきシンボル(I
軸、Q軸データ)とその前後のシンボルを波形ROMの
上位アドレスとして出力する。
【0040】705は16進カウンタで、1タイムスロ
ット相当のクロック期間に、16回カウントし、そのカ
ウント値を示す4ビット出力Qd〜Qaを波形ROM7
15の下位アドレスとして出力する。この下位アドレス
は、1タイムスロットにおける波形の16サンプル点を
指す。707はデータクロック出力端子、1タイムスロ
ット相当の周期を持つクロック(以下、データクロック
と呼ぶ。)を外部に出力する端子である。このデータク
ロックは、クロック発生器708の出力するクロックを
16進カウンタ705によって16分周して得られ、波
形発生回路404内部の2進カウンタ701、シフトレ
ジスタ704および706に供給される。
【0041】クロック発生器708は、データクロック
の1/16の周期を持つクロックを発生し、このクロッ
クを16進カウンタ705、D/A変換器709および
710に供給する。D/A(ディジタル/アナログ)変
換器709、710はで、波形ROM715から出力さ
れるディジタル値をアナログ波形に変換する。
【0042】711、712は低域通過フィルタで、折
り返し歪み等の原因になる余分な高周波成分を除去す
る。713、714はI軸変調出力端子、Q軸変調出力
端子で、I軸、Q軸のアナログ波形をそれぞれ出力す
る。715は波形ROM(読みだし専用メモリ)で、1
シンボル(タイムスロット)の区間のベースバンド波形
(図1参照)が予め書き込まれている。最上位アドレス
A10は現在のタイムスロットが奇数か偶数かを指定
し、上位アドレスA9〜A8、A6〜A4はそれぞれI
軸、Q軸の現在の送信データとその前後のデータを表
し、下位アドレスA3〜A0は1シンボル内の波形の各
サンプル点を指す。出力X7〜X0、Y7〜Y0はそれ
ぞれI軸、Q軸の波形の各サンプル値を示す。この出力
を継ぎ足していくことにより、変調ベースバンド波形が
得られる。
【0043】以上のように構成された本発明の実施例に
おけるディジタル信号伝送装置についてその動作を説明
する。図4において、伝送すべきディジタルデータは、
データ入力端子401から入力され、差動符号化回路4
02で差動符号化される。この作動符号化の動作を図6
を用いて説明する。
【0044】まず、データ入力端子401より入力され
た送信2値データ列は、シリアル・パラレル変換回路6
05によって、m相変調、すなわち、多相化数がm(m
=2,4, 8、・・)の場合、pビット(2のp乗が多相
化数mになる)のパラレルデータ列に変換される。図6
の例では4相変調(p=2)の場合に相当し、シリアル
・パラレル変換回路605以降のデータは、2ビットの
パラレルデータとなる。また、ビット誤り率特性の向上
を図るため、グレイ符号化された符号点配置を採用して
いる。
【0045】前述のパラレル化されたデータ列は、グレ
イ符号逆変換回路601(ただし、2ビット(4相変調)
の場合、グレイ符号逆変換回路はグレイ符号変換回路に
等価)により、グレイ符号化される。さらに、自然2進
加算器602と、Lタイムスロット/シンボル相当の遅
延を与える遅延器603によって、自然2進系にて差動
符号化が行われる。したがって、遅延器603の遅延時
間L(スロット/シンボル)により、Lタイムスロット
/シンボル離れた2つの位相波形の位相差θに伝送すべ
き情報があることになる(図2参照)。その後、グレイ
符号変換回路604でグレイ符号化する。
【0046】図4の波形発生回路404では、差動符号
化回路402により差動符号化されたデータに基づい
て、I軸、Q軸それぞれの変調信号を発生する。これを
図7を用いて具体的に説明する。図4の差動符号化回路
402の出力は、4相系の場合2ビットのパラレルデー
タ列である。それぞれのビット列は、図7において、I
軸データ入力端子702およびQ軸データ入力端子70
3から、前記データクロックに同期して入力される。入
力されたそれぞれのデータ列は、シフトレジスタ704
およびシフトレジスタ706により、データクロックに
同期して、前後3つのシンボル分のデータが出力され
る。すなわち、現在送信されているシンボルデータがシ
フトレジスタ704および706の両出力端子Qbか
ら、その一つ前のシンボルデータが両出力端子Qaか
ら、その一つ後のシンボルデータが両出力端子Qcから
出力される。
【0047】シフトレジスタ704および706からの
これらの6ビットの出力は、波形ROM715のアドレ
スA9〜A4に波形選択データとして与えられる。波形
ROM715に現在の送信シンボルのデータである両出
力端子Qb(アドレスA8、A5のペア)の他に、その
前後の送信シンボルのデータである両出力端子Qaおよ
びQb(アドレスA7、A4のペアおよびアドレスA
9、A6のペア)が入力されているのは、これにより現
在の送信シンボルと前後の送信シンボルとの間における
位相波形の接続区間で位相が不連続にならないように波
形データを読み出すことができるからである。
【0048】この他に、波形ROM715には、2進カウ
ンタ701で分周して得られる奇数/偶数タイムスロッ
ト判別用アドレスA10が供給される。二進カウンタ7
01の出力Qa(アドレスA10)により奇数/偶数タ
イムスロットを区別しているのは、例えば奇数と偶数の
タイムスロットとで位相を45°ずらす対称シンボル配
置をとることで位相回転方向の不確定性を解消できるな
どの利点があるからである。
【0049】さらに、下位アドレスとしてクロック発生
器708で発生したクロックを16進カウンタ705で
分周して得られる4ビットの出力が、シンボル(タイム
スロット)内の読みだしアドレスとして波形ROMの下
位アドレスA3〜A0に入力される。この下位アドレス
は、前記データクロックの1周期の間に、0から15ま
でカウントされ、1つのシンボルの波形を読み出すのに
用いられる。したがって、図7の例では、1シンボル内
に16サンプル点が存在する。波形ROM715から読
みだされるサンプルデータは、1サンプル点がI軸、Q
軸それぞれが8ビットのディジタル値(X7〜X0、Y
7〜Y0)として出力される。
【0050】さらに、波形ROM715から読み出され
たベースバンド波形は、D/A変換器709、710で
アナログ信号に変換された後、低域通過フィルタ71
1、712で折返し歪を除去後、I/Q軸変調出力とし
てI軸変調出力端子713、Q軸出力端子714からそ
れぞれ出力される。これらの出力は、図5に示した直交
変調器によって次にように変調される。
【0051】発振器403より供給された搬送波信号
は、図5の平衡変調器502を用いて、波形発生回路4
04からのI軸変調信号で変調され、I軸被変調信号と
なる。一方、前述の搬送波信号は、90°移相器501
で90°移相され、平衡変調器503を用いて、波形発
生回路404からのQ軸変調信号で変調され、Q軸被変
調信号となる。
【0052】このようにして得られた、I軸およびQ軸
の両被変調信号は、合成器504で合成され、伝送信号
となって、伝送信号出力端子406から出力される。上
記したような本発明のディジタル信号伝送方法における
伝送信号の検波/復号方法について説明する。本発明の
ディジタル信号伝送方法において、検波方法は、遅延線
を有する通常の遅延検波器を用いて行う。ここで、遅延
線は、Lタイムスロット(シンボル)相当(第2の実施
例の場合)の信号遅延を入力信号に与える。以下に、図
を用いて、簡単に説明する。
【0053】図8は、2相系の場合の検波/復号器の回
路構成図を示したものである。同図において、801は
入力端子、802は乗算器、803は低域通過フィル
タ、804は遅延器、805は出力端子、806は90
°移相器、807はサンプラ、808はクロック再生回
路、809は判定器、810はクロック出力端子であ
る。
【0054】入力信号は、遅延器804でLタイムスロ
ット(シンボル長)相当の時間だけ遅延され、90°移
相器806にて位相が調整された後、遅延されていない
元の入力信号と、乗算器802で掛け合わされる。乗算
器802の出力信号は、さらに、低域通過フィルタ80
3にて高周波成分が除かれて検波出力が得られる。クロ
ック再生回路808は、この検波出力からクロックタイ
ミングを抽出して(周期はシンボル速度)、再生クロック
を生成する。サンプラ807は、この再生クロックを用
いることによって、前記検波出力を適切なタイミングで
サンプルする。判定器809は、そのサンプル値の符号
を判定することにより、復号2値データ列を得、データ
出力端子805に出力する。図9は、同様に、4相系の
場合の遅延検波器の回路構成図を示したものである。同
図において、901は入力端子、902、906は乗算
器、904は遅延器、905は90°移相器、907、
908は低域通過フィルタ、909、910は出力端
子、911、912はサンプラ、913、914は判定
器、915はクロック再生回路、916はクロック出力
端子である。
【0055】図8の場合と動作は基本的に同じである
が、移相器905を通過する信号と、通過しない信号、
すなわち、互いに90°位相の異なる2系統の遅延信号
を用いて、直交する2軸について2系統の遅延検波を行
ない、2ビットのパラレル復号データ列をそれぞれ出力
端子909および出力端子910に得る所が異なる。な
お、必要に応じて、これらの出力をパラレル・シリアル
変換器を用いることで、復号シリアル2値データ列が得
られる。図10は、同様に、8相系の場合の遅延検波器
の回路構成図を示したものである。同図において、10
01は入力端子、1002〜1005はそれぞれ乗算
器、1006は遅延器、1008は+45°移相器、1
009は+90°移相器、1010は−45°移相器、
1011〜1014はそれぞれ低域通過フィルタ、10
15は比較器、1016〜1018はそれぞれ出力端
子、1019〜1022はそれぞれサンプラ、1023
はクロック再生回路、1024〜1027はそれぞれ判
定器、1028はクロック出力端子である。
【0056】図8あるいは図9の場合と動作は基本的に
同じであるが、移相器1008〜1010を用いて、互
いに45°位相の異なる4軸について4系統の遅延検波
を行ない、その内の2軸については、両入力データの一
致/不一致を検出する比較器1015を用いて、最終的
には、3ビットのパラレル復号データ列をそれぞれ出力
端子1016、出力端子1017および出力端子101
8に得る所が異なる。なお、この場合も、必要に応じ
て、これらの出力をパラレル・シリアル変換器を用いる
ことで、復号シリアル2値データ列が得られる。 (第4実施例)図11は、本発明の第4の実施例におけ
るディジタル信号伝送方法の伝送装置の構成図である。
【0057】同図において、1111はデータ入力端
子、1101は伝送信号生成回路であり、以上は、図4
の構成と同じものである。1102〜1104は第1〜
第k空中線、1105〜1107はレベル調節器、11
08〜1110は第1〜第k−1遅延器である。なお、
受信側における検波/復号方法は、第1あるいは第2の
実施例と同様、図8〜10に示したような、遅延検波を
用いて行なう。
【0058】単一の送信空中線を用いる場合、無線カバ
ー範囲(ゾーン)の中心部から周辺部に向かって平均電界
強度の差は大きいが、この第3の実施例においては、図
11に示すように、複数の空中線から同時送信すること
により、無線カバー範囲(ゾーン)内の平均電界強度差
を少なくでき、また、空中線1102〜1104の配置
とレベル調節器1105〜1107を調節することによ
り、意図的に無線ゾーンの形状を操作することが可能と
なる効果をさらに得ることができる。さらに、前述のよ
うにマルチパスに強い伝送信号を用いるので、複数の空
中線から到来した到来伝送信号波が干渉しても、それら
はマルチパスと等価であり、かえってパスダイバーシチ
効果によるビット誤り率特性の改善効果を促進する効果
もある。なお、前述のように到来波の遅延時間差が中央
区間長を越えると、ビット誤り率特性の改善効果が失わ
れるので、遅延器1108〜1110を挿入調整して、
無線ゾーン内の受信点において、到来波の遅延時間差が
過大にならないように調整することが好ましい。
【0059】
【発明の効果】伝送信号の各々のタイムスロットを、そ
れぞれの中央部分の中央区間と、それらの中央区間の間
を繋ぐ接続区間とに分けて構成し、中央区間における伝
送信号の位相波形は位相不連続点を有さずかつ1次微係
数が一定でない変化位相波形であり、かつ、接続区間に
おける伝送信号の位相波形は両端の中央区間との接続点
を含めて位相不連続点を有さない直線あるいは折れ線あ
るいは曲線で接続することにより、マルチパスフェージ
ング下において良好なビット誤り率特性を保ちながら、
同時に、伝送信号から位相不連続点を取り除き、伝送信
号を定包絡線化できる。従って、本発明における伝送信
号を非線形歪を有する回路(非線形増幅器)を通過させ
ても、送信スペクトルが広がらず、ビット誤り率特性は
劣化しないという効果がある。また、非線形歪みを有す
る回路を用いることにより、線形増幅器ほど高い精度を
要しないより安価な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるディジタル信号
伝送方法の伝送信号の位相変化波形図
【図2】本発明の第2の実施例におけるディジタル信号
伝送方法の伝送信号の位相変化波形図
【図3】本発明のディジタル信号伝送方法の実施例にお
けるビット誤り率特性改善機構の説明図
【図4】本発明の第3の実施例におけるディジタル信号
伝送方法を用いた伝送信号の生成回路の回路構成図
【図5】図4の直交変調器405の回路構成図の一例
【図6】図4の差動符号化回路402の回路構成図の一
【図7】図4の波形発生回路404の回路構成図一例
【図8】本発明のディジタル信号伝送方法の実施例にお
ける伝送信号の検波回路の回路構成図
【図9】本発明のディジタル信号伝送方法の実施例にお
ける伝送信号の検波回路の回路構成図
【図10】本発明のディジタル信号伝送方法の実施例に
おける伝送信号の検波回路の回路構成図
【図11】本発明の第4の実施例におけるディジタル信
号伝送方法の伝送装置の構成図
【図12】従来技術におけるディジタル信号伝送方法の
伝送信号の位相変化波形図
【図13】従来技術におけるディジタル信号伝送方法の
一例における伝送信号の位相変化波形図
【図14】図12に示す伝送信号を用いた場合のビット
誤り率特性劣化機構の説明図
【図15】図13に示す伝送信号を用いた場合のビット
誤り率特性改善機構の説明図
【符号の説明】
401,1111 データ入力端子 402 差動符号化回路 403 発振器 404 波形発生回路 405 直交変調器 406 伝送信号出力端子 501,806,905,1009 90°移相器 1008,1010 ±45°移相器 502,503,802,902,906,1002〜10
05 乗算器 504 合波器 601 グレイ符号逆変換回路 602 加算器 603 遅延器 604 グレイ符号変換回路 605 シリアル・パラレル変換回路 701 2進カウンタ 702 I軸データ入力端子 703 Q軸データ入力端子 704,706 シフトレジスタ 705 16進カウンタ 707 データクロック出力端子 708 クロック発生器 709,710 D/A変換器 808,915,1023 クロック再生回路 711,712,803,907,908,1011〜10
14 低域通過フィルタ 713 I軸変調出力端子 714 Q軸変調出力端子 801,901,1001 入力端子 804,904,1006 遅延線 805,909,910,1016〜1018 データ出
力端子 807,911,912,1019〜1022 サンプラ 809,913,914,1024〜1027 判定器 810,916,1028 クロック出力端子 1015 比較器 1101 伝送信号生成回路 1102 第1空中線 1103 第2空中線 1104 第k空中線 1105〜1107 レベル調節器 1108 第1遅延器 1109 第2遅延器 1110 第k−1遅延器

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二値以上のデータ列によって搬送波を位
    相変調した伝送信号にして伝送するディジタル伝送方法
    であって、 前記伝送信号は、ディジタルデータ列に対応する各々の
    タイムスロットの中央部分の中央区間と、各々の中央区
    間の間を繋ぐ接続区間とにより、交互に構成されてお
    り、 前記中央区間における位相波形は、位相が連続してお
    り、かつ1次微係数が一定でない変化位相波形であり、
    所定のタイムスロット数だけ離れた位相波形と形状が同
    一で、かつ、データ列に応じた位相シフト量が両者の前
    記変化位相波形間に位相差として与えられ、 前記接続区間における位相波形は、両端の中央区間との
    接続点を含めて位相が連続していることを特徴とするデ
    ィジタル信号伝送方法。
  2. 【請求項2】 前記中央区間における伝送信号の位相波
    形は、 凸状関数あるいは凹状関数で表わされる変化位相波形で
    あることを特徴とする請求項1記載のディジタル信号伝
    送方法。
  3. 【請求項3】 前記凸状関数あるいは凹状関数は、 2次関数であることを特徴とする請求項2記載のディジ
    タル信号伝送方法。
  4. 【請求項4】 前記接続区間における伝送信号の位相波
    形は、 直線または折れ線で表わされることを特徴とする請求項
    1記載のディジタル信号伝送方法。
  5. 【請求項5】 前記接続区間における伝送信号の位相波
    形は、 両端の中央区間との接続点を含めて、1次微係数が連続
    している曲線であることを特徴とする請求項1に記載の
    ディジタル信号伝送方法。
  6. 【請求項6】 前記所定のタイムスロット数は1あるい
    は2以上であり、かつ、請求項1における中央区間にお
    ける伝送信号の位相波形は唯一の形状の変化位相波形で
    あることを特徴とする請求項1記載のディジタル信号伝
    送方法。
  7. 【請求項7】 前記所定のタイムスロット数は、 2以上であり、かつ、請求項1における中央区間におけ
    る伝送信号の位相波形は複数の形状の変化位相波形を有
    することを特徴とする請求項1に記載のディジタル信号
    伝送方法。
  8. 【請求項8】 前記接続区間における伝送信号の位相波
    形は、 両端の中央区間との接続点において、両者の位相差が1
    80度以外の位相差を持つことを特徴とする請求項1記
    載のディジタル信号伝送方法。
  9. 【請求項9】 複数の空中線から、請求項1ないし8記
    載の何れかの伝送信号を空間に同時に送出することを特
    徴とするディジタル信号伝送方法。
  10. 【請求項10】 二値以上のデータ列によって搬送波を
    位相変調した信号を伝送するディジタル信号伝送装置で
    あって、 元のデータ列を、所定のタイムスロット数だけ離れた2
    つのデータ間の差分に情報を常に持たせた送信データ列
    に変換する差動符号化手段と、 送信データ列の各送信データに対応する各々のタイムス
    ロットの中央部分の中央区間と、中央区間の間をつなぐ
    接続区間とにおいて、中央区間の位相波形を対応するデ
    ータに応じて発生し、接続区間の位相波形を両隣の中央
    区間との接続点を含めて位相が連続するように発生する
    波形生成手段と、 波形生成手段により発生された波形を持つ信号に従って
    搬送波を変調する変調手段とを備えたことを特徴とする
    ディジタル信号伝送装置。
  11. 【請求項11】 前記波形生成手段は、波形記憶手段
    と、読出制御手段と、D/A変換手段とからなり、 読出制御手段は、波形記憶手段に対して、現在の送信デ
    ータの他にその前後の送信データを読出アドレスとして
    与え、順次読み出す制御を行い、 波形記憶手段は、現在の送信データに応じて中央区間の
    ディジタル化された位相波形を、その前後の送信データ
    に応じて接続区間のディジタル化された位相波形を記憶
    し、読出制御手段から与えられる読出アドレスに従っ
    て、中央区間及び接続区間の波形を出力し、 D/A変換手段は、波形記憶手段から読み出されたディ
    ジタル化された位相波形をアナログ値に変換することを
    特徴とする請求項10記載のディジタル信号伝送装置。
  12. 【請求項12】 前記波形記憶手段は、 前記中央区間における伝送信号の位相波形として、凸状
    関数あるいは凹状関数で表わされる位相波形を記憶する
    ことを特徴とする請求項11記載のディジタル信号伝送
    装置。
  13. 【請求項13】 前記波形記憶手段は、 前記凸状関数あるいは凹状関数として、2次関数で表さ
    れる位相波形を記憶することを特徴とする請求項12記
    載のディジタル信号伝送装置。
  14. 【請求項14】 前記波形記憶手段は、 前記接続区間における伝送信号の位相波形として、直線
    または折れ線で表わされる位相波形を記憶することを特
    徴とする請求項11記載のディジタル信号伝送装置。
  15. 【請求項15】 前記波形記憶手段は、 前記接続区間における伝送信号の位相波形として、 両端の中央区間との接続点を含めて、1次微係数が連続
    している曲線で表される位相波形を記憶することを特徴
    とする請求項11に記載のディジタル信号伝送装置。
  16. 【請求項16】 前記波形記憶手段は、 中央区間における伝送信号の位相波形として唯一の形状
    の変化位相波形を記憶することを特徴とする請求項11
    記載のディジタル信号伝送装置。
  17. 【請求項17】 前記作動符号化手段における前記所定
    のタイムスロット数は、2以上であり、 前記波形記憶手段は、中央区間における伝送信号の位相
    波形として複数の形状の変化位相波形を記憶することを
    特徴とする請求項11に記載のディジタル信号伝送装
    置。
  18. 【請求項18】 前記波形記憶手段は、 前記接続区間における伝送信号の位相波形として、両端
    の中央区間との接続点において、両者の位相差が180
    度でない位相波形を記憶することを特徴とする請求項1
    1記載のディジタル信号伝送装置。
  19. 【請求項19】 複数の請求項11ないし19記載の何
    れかのディジタル信号伝送装置からなり、それぞれの装
    置は空中線を備え、互いに、距離をおいて、中央区間の
    時間より小さい遅延時間を持って同じ伝送信号を送出す
    ることを特徴とするディジタル信号伝送装置。
  20. 【請求項20】 二値以上のデータ列によって搬送波を
    位相変調した伝送信号を伝送するディジタル伝送方法に
    用いるディジタル信号伝送波形であって、 前記伝送信号は、ディジタルデータ列に対応する各々の
    タイムスロットの中央部分の中央区間と、各々の中央区
    間の間を繋ぐ接続区間とにより、交互に構成されてお
    り、 前記中央区間における位相波形は、位相が連続してお
    り、かつ1次微係数が一定でない変化位相波形であり、
    所定のタイムスロット数だけ離れた位相波形と形状が同
    一で、かつ、データ列に応じた位相シフト量が両者の前
    記変化位相波形間に位相差として与えられ、 前記接続区間における位相波形は、両端の中央区間との
    接続点を含めて位相が連続していることを特徴とするデ
    ィジタル信号伝送波形。
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