JPH06302395A - 除電シート - Google Patents

除電シート

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JPH06302395A
JPH06302395A JP25856191A JP25856191A JPH06302395A JP H06302395 A JPH06302395 A JP H06302395A JP 25856191 A JP25856191 A JP 25856191A JP 25856191 A JP25856191 A JP 25856191A JP H06302395 A JPH06302395 A JP H06302395A
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JP
Japan
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fibers
sheet
adhesive
fiber
nonwoven fabric
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Pending
Application number
JP25856191A
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English (en)
Inventor
Noboru Tanaka
昇 田中
Daisuke Ito
大輔 伊藤
Toshiaki Takase
俊明 高瀬
Hiroaki Yamazaki
洋昭 山崎
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Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
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Publication date
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  • Elimination Of Static Electricity (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐磨耗性および除電性に優れたシートを提供
すること。 【構成】 乾燥重量で15〜45%の接着剤により、全
面的に接着固定された極細繊維からなる絡合不織布表面
に、ポリピロール皮膜を形成させたシートであり、コロ
ナ放電により除電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機などのOA機器、
或いはプラスチック製造業などで発生する静電気除去に
使用できる、耐磨耗性に優れた除電シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から複写機などOA機器の静電気を
除去する方法として、特公昭56−30960号に記載
されているように、金属製のバーを折り曲げて、その間
にカーボン繊維を所定間隔毎に束状に挟み込んで突出さ
せた除電バーが知られている。しかしながら、このよう
にカーボン繊維を突出させた除電バーは、帯電物と接触
すると折れてしまい、除電性能がなくなるばかりでな
く、折れたカーボン繊維は異物となり、悪影響を及ぼ
す。例えば、複写機等の感光ドラムにおいて、紙の搬入
側に設置した除電バーのカーボン繊維が折れると、感光
ドラムに付着して、感光状態が悪くなったり、感光ドラ
ムにかかる高電圧のために、電流がリークして感光ドラ
ムを損傷してしまうという問題が生じていた。
【0003】上記以外にも、特開昭63−26999
号、特開昭56−50346号には、導電性繊維を植毛
した除電材が開示されているが、上記と同様の問題が生
じていた。
【0004】また、実開昭60−161373号や、実
願平1−114145号、特願平2−142085号に
も不織布からなる除電材が開示されているが、いずれも
耐磨耗性に乏しく、前記と同様の問題が生じていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本考案は上記の問題を
解決するためになされたものであり、耐磨耗性および除
電性に優れたシートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は乾燥重量で15
〜45%の接着剤により全面的に接着固定した絡合不織
布表面に、導電層を形成した除電シートであり、電子共
役系ポリマーにより導電層を形成したものは、より耐磨
耗性、除電性に優れた除電シートである。
【0007】
【作用】本発明の除電シートは絡合不織布を使用してい
るため、繊維の配向方向は厚み方向であり、繊維ウエブ
を単に接着剤で接着固定した時のように、層間で剥離す
ることはなく、しかも帯電物に対して直角に立毛した繊
維が存在するため、コロナ放電により除電する。
【0008】また、本発明の除電シートは乾燥重量で1
5%以上(以下、乾燥重量を意味する)の接着剤により
全面的に接着固定しているため、繊維の脱落が生じず、
45%以下の接着剤を使用しているため、接着剤によっ
て絡合不織布の立毛が横たわり、コロナ放電が生じ難く
するという悪影響も及ぼさないので、耐磨耗性、除電性
に優れたシートである。
【0009】更に、電子共役系のポリマーは全面的に接
着固定した絡合不織布表面の繊維、或いは接着剤の凹部
に侵入して、導電層を形成するため、より耐磨耗性に優
れた除電シートが得られる。
【0010】以下、本発明の除電シートについて詳しく
説明する。
【0011】本発明の絡合不織布に使用する繊維は特に
限定するものではなく、例えば、絹、羊毛、綿、麻など
の天然繊維、レーヨン繊維などの再生繊維、アセテート
繊維などの半合成繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルア
ルコール繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリ
塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリウレ
タン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維など
の合成繊維を使用することができる。なお、上記の繊維
のように一成分からなる繊維のみではなく、2成分以上
の樹脂成分からなる芯鞘型、サイドバイサイド型の複合
繊維も使用することができる。
【0012】また、機械的および/または化学的処理を
施すことにより、繊度が0.5デニール以下の極細繊維
に分割可能な繊維を使用し、該繊維を極細繊維に分割す
ると、コロナ放電が生じやすくなり、より除電性に優れ
たシートが得られるので、該繊維は好適に使用される。
【0013】この繊度が0.5デニール以下の極細繊維
に分割可能な繊維としては、一成分中に他成分を島状に
配置した断面をもつ海島型繊維、異なる成分を交互に層
状に積層した断面をもつ多重バイメタル型繊維、或いは
一成分を他成分中に放射状に配した断面をもつ菊花型繊
維を例示することができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0014】前記の分割可能な繊維を構成する樹脂成分
の組み合わせとして、ポリアミド系樹脂とポリエステル
系樹脂、ポリアミド系樹脂とポリオレフィン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂とポリオレフィン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂とポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアミド系
樹脂とポリアクリロニトリル系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂とポリアクリロニトリル系樹脂などを例示すること
ができるが、これらに限定されるものではない。
【0015】このような極細繊維は20重量%以上含ま
れているのが好ましいが、多ければ多いほどコロナ放電
しやすく、除電性能が向上するので、100重量%極細
繊維であるのが最も好ましい。
【0016】また、絡合不織布を構成する繊維として高
巻縮繊維を使用すると、シートが帯電物と接触して折り
曲がっても、高巻縮繊維の巻縮が引き伸ばされるのみで
あり、繊維自体が引き伸ばされるわけではないので、導
電層の金属、或いは電子共役系のポリマーが剥離せず、
除電性が低下することもない。
【0017】この本発明でいう高巻縮繊維とは潜在化し
ていても顕在化していても良いが、巻縮が顕在化した段
階で、巻縮数が15〜100個/インチの繊維であり、
より好ましくは20〜90個/インチの繊維である。
【0018】この高巻縮繊維としては、2種類の収縮率
の異なる樹脂からなり、スパイラル状の巻縮をもつ複合
繊維、或いは単一成分からなり、特定の熱履歴で巻縮を
もつ繊維が例示でき、これらの中でも、高融点ポリエス
テルと低融点ポリエステルからなるサイドバイサイド型
の複合繊維は巻縮数が多く、優れた伸縮性を示すので好
ましく使用できる。
【0019】本発明では上記のような繊維を絡合させて
不織布を得る。絡合させることにより繊維の配向方向は
厚み方向となるため、絡合不織布表面には立毛が数多く
存在し、コロナ放電が生じやすく、除電性に優れる。ま
た、繊維の配向方向は厚み方向となるため、接着剤もよ
り内部に侵入しやすく、絡合不織布内部でも接着するた
め、より強度的に優れ、耐磨耗性に優れたシートが得ら
れる。具体的には、カード法、エアレイ法、湿式法、ス
パンボンド法などにより得られる繊維ウエブを水流、或
いはニードルを作用させることにより繊維同士を絡合さ
せる方法が例示できるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0020】なお、前述の極細繊維を得ることのできる
分割可能な繊維を使用すると、水流或いはニードルパン
チによって繊維を絡合すると同時に繊維を分割すること
ができるので、好ましい絡合不織布の形成方法である。
【0021】以上のようにして得られた絡合不織布を接
着剤で全面的に接着固定する。
【0022】接着剤は固形であっても良いし、水分散型
のものであっても良いし、溶液型のものであっても良
く、特に限定するものではないが、これらの中でも水分
散型の接着剤は絡合不織布の内部まで浸透し、絡合不織
布の内部で接着固定しやすく、製造上比較的安全である
ため、好適に使用できる。
【0023】この水分散型の接着剤として、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、アクリル系、ポリスチレン、ポリオレ
フィン、及びこれらの共重合体などの熱可塑性合成樹
脂、天然ゴム、天然合成ゴム、ニトリルゴム、スチレン
・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴムなど
のゴム、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン
樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を例示できる
が、これらに限定されるものではない。
【0024】この接着剤は乾燥重量で15%未満である
と、絡合不織布の繊維が脱落することを防止することが
できず、逆に45%を越えると、接着剤によって絡合不
織布の立毛が横たわり、コロナ放電が生じ難くなるとい
う悪影響が生じるため、接着剤は15〜45%の範囲で
使用することが必要であり、より好ましくは、20〜4
0%の範囲で使用する。
【0025】また、これら接着剤を絡合不織布の片面の
み或いは部分的に接着固定したのでは、接着固定してい
ない部分によって繊維の脱落の恐れがあるので、絡合不
織布両面の全面に亘って接着固定する。なお、接着剤は
絡合不織布に含浸したり、塗布したり、スプレーするこ
とにより接着固定すれば良く、特に限定するものではな
い。
【0026】以上のようにして全面的に接着固定した絡
合不織布に導電加工を施して、導電層を形成し、本発明
の除電シートを得る。
【0027】本発明の導電加工として金属メッキ処理、
蒸着処理、スパッタリング処理、イオンプレーティン
グ、金属溶射、電子共役系ポリマーによる被覆処理など
が例示できるが、これらに限定するものではない。な
お、電子共役系ポリマーによる被覆処理は密着性が良
く、しかも全面的に接着固定した絡合不織布表面の繊
維、或いは接着剤の凹部に侵入して導電層を形成するた
め、導電層が剥がれ落ちず、耐久性、柔軟性に優れてい
ると共に、複写機等の感光ドラムにおける、紙の搬入側
に設置し、万が一、剥離した繊維が感光ドラムに付着し
たとしても、導電性が比較的低いため、電流がリークし
て感光ドラムを損傷する心配もない。
【0028】この電子共役系ポリマーにより不織布表面
に導電層を形成する方法として、少なくとも塩化鉄(II
I)、塩化銅(II)などの酸化剤を含む溶液を、前述の
全面的に接着固定した絡合不織布に含浸した後、モノマ
ーに接触させることにより重合させる方法、或いは少な
くとも塩化鉄(III)、塩化銅(II)などの酸化剤を前
述の接着剤と混合しておき、接着剤の接着固定と同時に
酸化剤を絡合不織布に付着させた後、モノマーに接触さ
せることにより重合させる方法などが例示できるが、こ
れらに限定されるものではない。また、モノマーとの接
触方法は、モノマーが液体状態の場合、酸化剤の付着し
た絡合不織布にモノマーを含浸したり、塗布したり、ス
プレーすれば良く、モノマーが気体状態の場合、モノマ
ーで充填した容器内に、酸化剤の付着した絡合不織布を
載置すれば良い。
【0029】この重合させるモノマーとしては、アセチ
レン、ベンゼン、アニリン、フェニルアセチレン、ピロ
ール、フラン、チオフェン、インドール及びこれらモノ
マーの誘導体などを例示することができる。これらの中
でも、ピロールは導電性、重合性に優れ、特に好適に使
用できる。
【0030】以上のようにして得られた除電シートは、
例えば複写機などのOA機器やプラスチック製造業など
で発生する静電気除去に使用することができ、適宜裁断
して使用する。
【0031】以下に、本発明の実施例を記載するが、以
下の実施例に限定されるものではない。
【0032】
【実施例】
(実施例1〜2)ポリエステル成分を主体とし、該ポリ
エステル成分をポリアミド成分により接合した繊度2デ
ニール、繊維長38mmで、0.1デニールに分割でき
る、断面が菊花型の繊維100%を、カーディングして
繊維ウエブとした後、水圧50〜95kg/cm2の水流によ
り絡合し、絡合不織布を得た。
【0033】この絡合不織布に水分散型のアクリル系接
着剤(固形分20%、粘度300cps)を、乾燥重量で
20%(実施例1)及び40%(実施例2)含浸し、温
度150℃で5分間乾燥し、目付100g/m2、厚み0.
5mmの全面的に接着固定した絡合不織布を得た。
【0034】その後、全面的に接着固定した絡合不織布
に30%濃度の塩化鉄(III)を含浸した後、ピロール
溶液を蒸発させたピロールモノマーガスに接触させるこ
とにより、全面的に接着固定した絡合不織布表面にポリ
ピロール導電層を形成させて除電シートを得た。
【0035】(実施例3)実施例1と同様の絡合不織布
に、水分散型の酢酸ビニル系接着剤(固形分40%)
と、濃度60重量%の塩化鉄(III)とを1:1の比率
で混合した接着剤を乾燥重量で20%含浸した後、温度
150℃で5分間乾燥し、目付105g/m2、厚み0.5m
mの全面的に接着固定した絡合不織布を得た。その後、
実施例1と同様にしてポリピロールの導電層を形成させ
て、除電シートを得た。
【0036】(比較例1〜3)実施例1と同様のアクリ
ル系接着剤の乾燥重量を0%(比較例1)、10%(比
較例2)及び50%(比較例3)とした以外は、実施例
1と全く同様にして除電シートを得た。
【0037】(比較例4)実施例1と同じ繊維ウエブ
を、水流による絡合処理を施さずに、実施例1と同様の
アクリル系接着剤で全面的に接着固定(乾燥重量で20
%)した後、実施例1と同様に導電加工を行ない除電シ
ートを得た。
【0038】(比較例5)実施例1と同様のアクリル系
接着剤をロータリー式スクリーンプリント機により、部
分的に接着固定した(乾燥重量で20%)以外は実施例
1と全く同様にして除電シートを得た。
【0039】(比較例6)実施例1と同様のアクリル系
接着剤を使用し、ドクターブレード法により裏面のみに
塗布して接着固定した(乾燥重量で20%)以外は、実
施例1と全く同様にして除電シートを得た。
【0040】(耐磨耗性試験)実施例1〜3及び比較例
1〜6の除電シートを、JIS規格、L1076に準ず
る、C法(アピアランス、リテンション試験機)によ
り、荷重20g/cm2、摩擦回数50回行ない、目視によ
り表面状態の評価を行なう。この評価はH<M<L<N
の順に耐磨耗性に優れていることを示す。この結果は表
1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】(除電効果試験)ポリイミドフィルムを羊
毛布で摩擦することにより、13.0KVの静電気を帯電
させ、この帯電ポリイミドフィルム上に、2×30cmに
裁断した実施例1〜3及び比較例1〜6の除電シート
を、3mmの間隔を設けて、速度30cm/secで移動させた
時に、残留した帯電圧を測定する。なお、この摩擦帯電
方法及び帯電圧測定はJIS規格、L1092参考法に
準拠の摩擦帯電圧試験装置(カネボウエンジニアリング
株式会社製、EST−7)により行なう。また、この測
定は温度20℃、湿度50%の条件下で行なう。この結
果も表1に示す。
【0043】
【発明の効果】本発明の除電シートは繊維が厚み方向に
配向した絡合不織布を使用しているため、層間で剥離す
ることはなく、しかも帯電物に対して直角に立毛した繊
維が存在するため、コロナ放電により除電する。
【0044】また、本発明の除電シートは乾燥重量で1
5〜45%の接着剤により全面的に接着固定しているた
め、繊維の脱落がなく、しかも接着剤によってコロナ放
電による除電を妨げることがない。
【0045】更に、電子共役系のポリマーにより導電層
を形成すると、より耐磨耗性に優れた除電シートが得ら
れる。
フロントページの続き (72)発明者 山崎 洋昭 茨城県猿島郡総和町大字北利根7番地 日 本バイリーン株式会社東京研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥重量で15〜45%の接着剤により
    全面的に接着固定した絡合不織布表面に、導電層を形成
    していることを特徴とする除電シート。
  2. 【請求項2】 電子共役系ポリマーにより導電層を形成
    していることを特徴とする請求項1記載の除電シート。
JP25856191A 1991-09-10 1991-09-10 除電シート Pending JPH06302395A (ja)

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JP25856191A JPH06302395A (ja) 1991-09-10 1991-09-10 除電シート

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0685696A1 (en) * 1993-12-15 1995-12-06 Nisshin Steel Co., Ltd. Sealing device for doorways of partitions of continuous annealing furnace, continuous coating equipment, and the like
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