JPH06302193A - 半導体メモリおよびその駆動方法 - Google Patents

半導体メモリおよびその駆動方法

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JPH06302193A
JPH06302193A JP5090044A JP9004493A JPH06302193A JP H06302193 A JPH06302193 A JP H06302193A JP 5090044 A JP5090044 A JP 5090044A JP 9004493 A JP9004493 A JP 9004493A JP H06302193 A JPH06302193 A JP H06302193A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】強誘電体を用いて、製造が容易でS/Nが高く
高集積化に適した不揮発性メモリを提供する。 【構成】メモリセルキャパシタCF1のプレート電極P
L1をHighとLowの中間電位に、ダミーセルキャ
パシタDCF2のプレート電極DPLをLowに、デー
タ線DL,DBをHighに充電してからトランジスタ
TR1,DTR2を導通させる。DCF2にはCF1よ
り大きな電圧がかかり、DBの電圧変動はCF1の分極
非反転時におけるDLの電圧変動より大きい。これを参
照電位として用いる。 【効果】メモリセルとダミーセルを同構造にすることが
でき、製造が容易で特性ばらつきが小さくなる。また、
メモリセルキャパシタのプレート電極をプレート線に加
工しないので高集積化に適する。さらに膜疲労による劣
化が軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強誘電体キャパシタを不
揮発性メモリとして有する半導体メモリの構成とその駆
動方法に係り、特に高集積化に適したメモリ技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】強誘電体は、ある強さの電界を印加する
と、それにより強誘電体内に分極を生じ、その分極はあ
る強さの逆方向電界を印加して分極を反転させない限り
残留分極として保持される性質を持つ。これをキャパシ
タ誘電体膜として用いた強誘電体キャパシタは、図25
に示すように、印加電圧VFEと蓄積電荷QFEとの間
にヒステリシス特性を有する。図25を用いて、強誘電
体キャパシタの特性について説明する。強誘電体キャパ
シタにある大きさの電圧VM1を印加すると、強誘電体
の分極方向が印加電界に沿ってほぼ一定の向きになり、
強誘電体キャパシタの状態は状態d1に遷移する。次に
印加電圧を0Vにすると、残留分極を補償する電荷Qr
1が極板上に残るため、強誘電体キャパシタの状態は状
態s1になる。さらに、VM1と逆向きにある大きさの
電圧−VM0を印加すると、分極が反転し、強誘電体キ
ャパシタの状態は状態d0となる。この後印加電圧を0
Vにすると、補償電荷−Qr0が極板上に残り、状態s
0に遷移する。即ち、印加電圧が0Vの場合において、
強誘電体キャパシタは複数の状態をとることができる。
よって、例えば状態s1を論理1に対応させ、状態s0
を論理0に対応させることにより、情報を記憶すること
ができる。残留分極は、ある程度の強さの電界がかから
ない限り保持されるので、この記憶方式によれば、リフ
レッシュ動作が不要であり、電源を切った後も情報が保
持される不揮発性メモリを構成できる。上に述べた特性
を持った、予め情報を記憶した強誘電体キャパシタにあ
る大きさの電圧、例えばVM1を印加した時、状態s1
から状態d1に遷移した場合と、状態s0から状態d1
に遷移した場合とでは、強誘電体キャパシタのみかけの
容量値が異なる。即ち、状態s0から状態d1に遷移し
た場合、分極反転に伴い、状態s1からの遷移に比べ多
量の電荷が強誘電体キャパシタに流入し、その結果、み
かけの容量値が大きくなる。つまり、分極反転が起こっ
た場合、分極反転が起こらなかった場合より容量値が等
価的に大きくなる。この特性を利用することにより、情
報を読み出すことができる。
【0003】上記の特性を持つ強誘電体キャパシタを用
いて構成した不揮発性メモリの例として、例えば米国特
許第4,873,664号に開示されたものが挙げられ
る。このメモリの構成を図26を用いて説明する。図に
おいて、強誘電体キャパシタCFEv1とトランジスタ
TRv1により構成されたメモリセルMCv1および強
誘電体キャパシタCFEBv1とトランジスタTRBv
1により構成されたメモリセルMBv1は、ワード線W
Lv1により選択され且つプレート線PLv1により駆
動され、データ線対DLv1,DBv1に信号電位を発
生させる。動作についてより具体的に述べる。DLv
1,DBv1,PLv1をローレベル(Low)とし、
WLv1をハイレベル(High)としてセルトランジ
スタを導通させた状態において、PLv1をHighに
すると、DLv1の電位は、HighとLowの電位差
を、CFEv1と、DLv1の寄生容量とで電圧分割し
たものとなる。同様に、DBv1の電位は、Highと
Lowの電位差を、CFEBv1と、DBv1の寄生容
量とで電圧分割したものとなる。この動作において、強
誘電体キャパシタの分極が反転した場合、強誘電体キャ
パシタのみかけの容量が大きくなるため、データ線に発
生する信号電位は、分極が反転しなかった場合よりも高
くなる。よって、CFEv1,CFEBv1の残留分極
の向きを互いに逆方向に設定し、MCv1,MBv1の
一方に論理1、他方に論理0を書き込んでおくことによ
り、DLv1,DBv1間に電位差が生じる。この電位
差をセンスアンプSAv1により感知し、情報を読み出
す。上記のメモリでは、2個のメモリセルを用いて1ビ
ットの情報を記憶するため、高集積のメモリを構成する
のに不利である。より集積度を向上させるためには、1
個のメモリセルに1ビットの情報を記憶する方式が望ま
しい。その場合、選択セルによりデータ線に発生させた
信号電位を検出するため、対をなすデータ線に論理1ま
たは論理0に対応する信号電位の中間の電位を発生する
手段が必要となる。その一つとして、ダミーセルを用い
る方法が挙げられる。上に述べたダミーセルの一つの構
成として、例えば上記米国特許第4,873,664号
に併記されたもの、あるいは特開平2−301093号
に開示されたものが挙げられる。即ち、ダミーセルの強
誘電体キャパシタの面積をメモリセルのそれと異なるも
のとすることにより、参照電位を発生させるものであ
る。これを、図27を用いて説明する。図において、メ
モリセルMCw1は、ワード線WLw1により選択され
且つプレート線PLw1により駆動され、データ線DL
w1に信号電位を発生させる。また、ダミーセルDMC
w1は、ワード線DWLw1により選択され且つプレー
ト線DPLw1により駆動され、データ線DDLw1に
参照電位を発生させる。ここで、米国特許第4,87
3,664号に開示されたように、ダミーセルDMCw
1の強誘電体キャパシタDCFEw1の面積をメモリセ
ルMCw1の強誘電体キャパシタCFEw1のそれより
も2倍以上大きくし、且つ参照電位を発生させる際に分
極反転が起こらないよう、分極の方向を設定しておく。
また、CFEw1には、分極反転時におけるみかけの容
量が、DCFEw1の分極非反転時の容量より大きいも
のを用いる。その結果、DCFEw1の容量は、CFE
w1の分極非反転時の容量より大きく、分極反転時の容
量より小さくなる。従って、DDLw1に論理1,論理
0に対応する信号電位の中間にある電位を発生させるこ
とができる。上記の手法ではDCFEw1の面積をCF
Ew1のそれより大きいものとしたが、特開平2−30
1093号に開示されたように、DCFEw1の面積を
CFEw1のそれより小さいものとし、且つ参照電位を
発生させる際に分極反転が常に起こるように分極の方向
を設定することにより、同様の効果を得ることが可能で
ある。
【0004】また、ダミーセルの別の構成として、例え
ば特開平2−110893号に開示されたものが挙げら
れる。即ち、2個の強誘電体キャパシタをデータ線に接
続し、一方の分極を反転させ、他方の分極を反転させな
いよう駆動することにより、参照電位を発生させるもの
である。これを、図28を用いて説明する。図におい
て、ダミーセルキャパシタDCx1,DCx2は、その
一方の電極が節点NDx1にて共通接続され、他方の電
極はそれぞれ異なる定電圧源PLx1,PLx2に接続
される。PLx1はHighとLowの中間電位であ
り、またPLx2はHighまたはLowの電位に設定
される。DCx1,DCx2の電極面積は、メモリセル
の強誘電体キャパシタのそれと等しいものとする。ま
た、データ線DLx1,DLx2はLow電位にプリチ
ャージされているものとする。さらに、節点NDx1に
は、リセット信号RESETxにより予めHigh電圧
を与え、DCx1,DCx2の残留分極の方向を設定し
ておく。さらにまた、別のデータ線に接続されるメモリ
セル(図では省略)のプレート電位は、PLx1と同様
に、HighとLowの中間電位であるとする。ここ
で、トランジスタYSWx1,YSWx2を導通させ
て、DLx1,DLx2にDCx1,DCx2を接続す
る。すると、節点NDx1の電位は、Low電位に近い
値となる。この時、DCx1の分極は反転するが、DC
x2の分極は反転しないため、節点NDx1からみたダ
ミーセル容量は、メモリセルの分極反転時容量と、分極
非反転時容量の和になる。これを2本のデータ線DLx
1,DLx2に接続すれば、データ線に分極反転時、分
極非反転時に発生する電位の中間電位を発生させること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ダミーセ
ルを用いたメモリ構成には以下の問題がある。即ち、図
27に示した第1のダミーセルを用いたメモリ構成に関
しては、プレート電極をプレート線として加工し、また
多数のプレート線駆動回路を設ける必要があるため、高
集積化が困難である点に問題がある。また、メモリセル
キャパシタとダミーセルキャパシタの面積が異なるの
で、メモリセルとダミーセルのパターンを共通とし、連
続したレイアウトパターンとして形成することができ
ず、別の構造を用いなければならない。そのため、所望
の容量値を得るためのプロセス条件設定が難しくなり、
容量ばらつきが大きくなって安定した電位を発生できな
くなる危険性が高く、S/Nや歩留りが低下する点にも
問題がある。また、図28に示した第2のダミーセルを
用いたメモリ構成に関しては、ダミーセルの構成がメモ
リセルと大きく異なるため、ダミーセルとメモリセルの
構造を異なるものとする必要があり、第1のダミーセル
を用いたメモリ構成と同様に、プロセス条件設定等が難
しいため、S/N、歩留りが低下する点に問題がある。
さらに、ダミーセルのアクセス頻度はメモリセルのそれ
に比べ非常に高いにも拘らず、ダミーセルキャパシタの
一方は、読み出し動作毎に常に分極反転を起こすため、
強誘電体膜に疲労の問題がある場合、ダミーセルの寿命
が非常に短くなる点にも問題がある。本発明の目的は、
強誘電体を用いて、製造が容易でS/Nが高く、高集積
化に適した不揮発性半導体メモリを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の半導体メモリでは、例えば図1(a)に示
すように、複数のワード線WL1,WL2,ダミーワー
ド線DWL1,DWL2と、複数のデータ線DL,DB
と、該データ線とワード線の交差位置に配置した強誘電
体キャパシタCF1とスイッチング素子TR1から成る
メモリセルMC1および強誘電体キャパシタDCF2と
スイッチング素子DTR2から成るダミーセルDMC2
のそれぞれを駆動するメモリセルプレート電位供給手段
(例えばMC1を駆動するプレート電極PL1への電位
供給手段)およびダミーセルプレート電位供給手段(例
えばDMC2を駆動するプレート電極DPLへの電位供
給手段)とを有するメモリセルアレイを具備する半導体
メモリにおいて、データ線対DLとDBからのデータの
読み出し時、選択された上記メモリセル例えばMC1に
第1のプレート電位(PL1への電位)を供給する上記
メモリセルプレート電位供給手段と、選択された上記ダ
ミーセルDMC2に上記第1のプレート電位と異なる第
2のプレート電位(DPLへの電位)を供給する上記ダ
ミーセルプレート電位供給手段を備え、さらに図1
(b)に示すように上記ダミーセルの強誘電体キャパシ
タDCF2にかかる電圧を上記メモリセルの強誘電体キ
ャパシタCF1にかかる電圧より高くすることとする。
【0007】ここで、上記第1のプレート電位(PL1
への電位)は、論理1に対応するハイ(High)の電
位と論理0に対応するロー(Low)の電位との中間に
ある第1の定電位にあり、上記第2のプレート電位(D
PLへの電位)は、少なくとも読み出し時例えばローま
たはハイの第2の定電位にあるようにすればよい。
【0008】あるいは、上記第1のプレート電位および
上記第2のプレート電位はそれぞれ少なくとも1つのメ
モリセルプレート電位供給手段および少なくとも1つの
ダミセルプレート電位供給手段により供給することがで
きる。
【0009】このような場合に、上記メモリセルの有す
る強誘電体キャパシタ例えばCF1と、上記ダミーセル
の有する強誘電体キャパシタ例えばDCF2は、同等の
電圧電荷特性を備えるものとすることができる。すなわ
ち、一方のキャパシタ容量を他方のそれより大きくする
ような必要はなく、同等の容量のものを使用することが
できる。
【0010】あるいは以上の場合に、例えば図11に示
すように、メモリセルアレイと、メモリセルアレイの有
するデータ線例えば(DLd1,DBd1)に読み出さ
れた信号を感知する感知手段(例えば感知信号線対DL
d0−DBd0とセンスアンプSAd)と、選択された
データ線を上記感知手段に接続するデータ線選択手段
(列選択スイッチYSWd1など)とを有し、上記感知
手段を複数の上記データ線により共有することとすれ
ば、これにより例えば回路面積を削減できることなどの
利点があり好ましい。
【0011】この場合に、さらに例えば図12に示すよ
うに、活性状態においてデータ線を電位供給線PCVd
の電位に充電するデータ線充電手段(PCCd1,PC
Cd2,…)と、データ線充電手段を制御線PCSd
1,PCSd2で制御する複数のデータ線充電制御手段
を有し、上記データ線充電手段は上記複数のデータ線充
電制御手段の何れかにより制御され、動作時において、
少なくとも選択された上記データ線に隣接する選択され
ない上記データ線に接続された上記データ線充電手段を
活性化するようにすれば、少なくとも選択データ線に隣
接する非選択データ線を一定電位に固定することも可能
で、これにより隣接データ線間の寄生容量による雑音を
低減し、S/Nを向上することが可能になり好ましい。
【0012】感知手段を共有とした場合に、アドレス構
成として、例えば図16に示すように、少なくとも2組
のアドレス(例えばAG0,AG1とAG2,AG3)
によりメモリセル(例えばMCS11)を選択する構成
をとり、個々の感知手段に接続されるデータ線を第1の
アドレス(例えばAG0とAG1)により選択し、上記
感知手段を第2のアドレス(例えばAG2とAG3)に
より選択するようにすれば、読み出した情報を感知手段
にラッチしたままアドレスを変更して情報を高速連続的
に読み出し得る利点がある。
【0013】この場合に、上記第1のアドレスによる選
択と上記第2のアドレスによる選択とを時分割により行
うのがよい。
【0014】さらにこの場合に、例えば図22に示すよ
うに、メモリセルを選択するワード線WLh1またはW
Lh2により、ダミーセルを同時に選択するようにすれ
ば、メモリセルとダミーセルを共通のワード線で駆動す
ることとなり、ワード線の充放電損失が低減されるなど
の利点があり好ましい。
【0015】また上記目的を達成するための本発明の半
導体メモリの駆動方法としては、例えば図1(b)に示
すように、少なくとも信号発生時(例えば時刻tr2)
ダミーセルの有する強誘電体キャパシタ(例えば上記D
CF2)に印加する電圧VDCF2を、メモリセルの有
する強誘電体キャパシタ(例えば上記CF1)に印加す
る電圧VCF1より高くし、上記メモリセルの有する強
誘電体キャパシタに流れ込む電荷量と、上記ダミーセル
の有する強誘電体キャパシタに流れ込む電荷量との差を
信号として検出することとする(例えば図1(b)で
は、この電荷量の差をセンスアンプSAにより増幅し検
出することを示す)。
【0016】
【作用】本発明では、読み出し時、選択されたメモリセ
ルに第1のプレート電位を供給し、選択されたダミーセ
ルには第1のプレート電位とは異なる第2のプレート電
位を供給し、さらに、上記ダミーセルの強誘電体キャパ
シタにかかる電圧を上記メモリセルの強誘電体キャパシ
タにかかる電圧より高くする。このためには、例えば、
メモリセルキャパシタのプレート電位は、HighとL
owの中間電位とし、ダミーセルキャパシタの読み出し
時プレート電位は、Low(またはHigh)とする。
このようにすることにより、読み出し時において、デー
タ線電位をHigh(またはLow)にプリチャージ
し、フローティング状態にした後、ワード線を駆動して
セルトランジスタを導通させると、ダミーセルの強誘電
体キャパシタには上記メモリセルの強誘電体キャパシタ
よりも高い電圧がかかることになる。これによりデータ
線電位は、充電電荷をメモリセルキャパシタあるいはダ
ミーセルキャパシタとデータ線の寄生容量とで再配分し
た状態の電位に変動する。その結果、メモリセルキャパ
シタとほぼ同等の容量値を持つダミーセルキャパシタを
用いても、メモリセルキャパシタの分極非反転時におい
て、ダミーセル側のデータ線電位を大きく変動させるこ
とができる。また、分極反転時におけるメモリセルキャ
パシタの容量値は大きく、この時のメモリセル側のデー
タ線電位変動はダミーセル側よりさらに大きいものとす
ることが容易にできる。これにより、ダミーセル側デー
タ線電位を、分極反転時・非反転時におけるメモリセル
側データ線電位の中間の値に設定することができるの
で、ほぼ同じセル構造、キャパシタ特性を持つメモリセ
ルおよびダミーセルを用いながら、情報を読み出すこと
が可能になる。また、以上の読み出し時の状態では、ダ
ミープレート線の電位は例えばLowの一定状態にあ
り、データ線電位はLow以上High以下にあるので
ダミーセルの強誘電体キャパシタにはその分極を反転さ
せるような方向の電圧はかからない。さらに本発明で
は、メモリセルに供給する第1のプレート電位およびダ
ミーセルに供給する第2のプレート電位はそれぞれ共通
にし得る。したがって、メモリセルプレート電位供給手
段およびダミーセルプレート電位供給手段はそれぞれ少
なくとも1つの供給手段によることが可能になる。また
本発明によれば、メモリセルおよびダミーセルは同じセ
ル構造を持ち得るので回路構成のパターンを共通にする
ことが可能になる。そして、これによりメモリセルおよ
びダミーセルを連続的レイアウトパターン上に形成する
ことが可能となり、プロセス条件の設定が容易で特性ば
らつきの小さい容量が得られやすくなり、歩留り向上に
寄与する。また安定した信号電位が得られることにより
S/N向上が可能である。さらにまた、メモリセルキャ
パシタのプレート電極をプレート線として分離加工せ
ず、一体的に形成することが可能で、これにより、高密
度のメモリセルアレイを有しながら多数のプレート線駆
動回路を設ける必要もなく高集積化に適したメモリが得
られる。さらにまた、ダミーセルの分極は反転しないの
で、ダミーセルへの集中アクセスによる強誘電体膜疲労
の問題を軽減することが可能になる。
【0017】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明する。 (実施例1)図1は、本発明の基本的な回路構成と読み
出し動作を示す一実施例図であり、図1(a)は回路構
成を、図1(b)は読み出し動作をそれぞれ示す。すな
わち、図1(a)はメモリセルアレイ中の1組のデータ
線対DL,DBと、それに接続される回路を示すもの
で、同図において、メモリセルMC1は、セルトランジ
スタTR1と強誘電体キャパシタCF1よりなり、ワー
ド線WL1とデータ線DLに接続される。強誘電体キャ
パシタCF1は、強誘電体を電極間に挟んで形成される
ものである。強誘電体の材料としては、例えばジルコン
酸チタン酸鉛(PZT),チタン酸バリウム(BaTi
3),ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等のペロブス
カイト酸化物が適用可能である。また、メモリセルMC
2は、セルトランジスタTR2と強誘電体キャパシタC
F2よりなり、ワード線WL2とデータ線DBに接続さ
れる。以下同様に、複数のワード線と、データ線DLま
たはDBの交点に、メモリセルが接続されるが、図では
省略する。強誘電体キャパシタCF1のプレート電極P
L1、強誘電体キャパシタCF2のプレート電極PL2
等、各メモリセルの強誘電体キャパシタのプレート電極
は、いずれもハイレベル(High)とローレベル(L
ow)の中間電位を発生する定電位発生手段(図では省
略)に接続される。それとともに、各メモリセルの強誘
電体キャパシタの分極は、Highと上記中間電位との
電位差および上記中間電位とLowとの電位差により反
転することが可能であるとする。一方、ダミーセルDM
C1は、セルトランジスタDTR1と強誘電体キャパシ
タDCF1よりなり、ダミーワード線DWL1とデータ
線DL、およびダミープレート線DPLに接続される。
また、ダミーセルDMC2は、セルトランジスタDTR
2と強誘電体キャパシタDCF2よりなり、ダミーワー
ド線DWL2とデータ線DB、およびダミープレート線
DPLに接続される。読み出し動作時において、データ
線DLに接続されたメモリセルが選択された場合にはダ
ミーセルDMC2を同時に選択し、データ線DBに接続
されたメモリセルが選択された場合にはダミーセルDM
C1を同時に選択する。メモリセル・ダミーセルは皆同
じセル構造を有し、強誘電体キャパシタの容量特性はほ
ぼ同等のものであるとする。センスアンプSAは、セン
スアンプ制御線SP,SNにより制御され、活性化時に
おいてデータ線DL,DBの電位差を感知・増幅する。
プリチャージ回路PCCは、プリチャージ回路制御線P
CSにより制御され、活性化時においてプリチャージ電
位供給線PCVの電位をデータ線DL,DBに供給す
る。列選択スイッチYSWは列選択線YSにより制御さ
れ、入出力線I/Oとデータ線DL,DBの接続・分離
を行う。次に、図1(a)の回路における基本的な読み
出し動作の例を、図1(b)を用いて説明する。図1
(b)は、図1(a)に示したメモリセルMC1および
ダミーセルDMC2を選択した場合の読み出し動作を表
す。図において、VDLPL1はデータ線DLとプレー
ト電極PL1の電位差を表し、VCF1はメモリセルキ
ャパシタCF1の両端の電位差を表す。またVDBDP
Lはデータ線DBとダミープレート線DPLの電位差を
表し、VDCF2はダミーセルキャパシタDCF2の両
端の電位差を表す。まず時刻tr1において、VDLP
L1を電圧VR1にする。同時に、VDBDPLを電圧
VR1より高い電圧VRDにする。次に時刻tr2にお
いて、セルトランジスタTR1,DTR2をonにす
る。この時、メモリセルキャパシタCF1には電圧VR
1がかかり、ダミーセルキャパシタDCF2には電圧V
RDがかかる。従って、ダミーセルキャパシタDCF2
には、分極が反転しない時(’1’R)のメモリセルキ
ャパシタCF1より多量の充電電荷を流れ込ませること
ができる。ここで、メモリセルキャパシタCF1には、
分極が反転した時(’0’R)に、さらに多量の電荷が
流れ込む特性のものを用いる。これらにより、時刻tr
2から時刻tr3の間におけるVDBDPLの変化量
を’1’R,’0’RそれぞれにおけるVDLPL1の
変化量の中間にすることができる。時刻tr3におい
て、センスアンプSAをonにしてこの差を増幅して検
出する。時刻tr4において、センスアンプSAをof
fにするとともに、VDLPL1,VDBDPLを0V
にし、次いで時刻tr5において、セルトランジスタT
R1,DTR2をoffにして、読み出し動作を終了す
る。ここに挙げた動作は、メモリセル、ダミーセルのプ
レートを分離して、別の電位を与えることにより可能に
なる。これによって、メモリセルキャパシタと同等の特
性を持つダミーセルキャパシタを用いて、情報の読み出
しを行うことができる。また、上記の動作を通じて、V
DCF2は0V以上であるため、ダミーセルキャパシタ
DCF2の分極は反転せず、強誘電体膜疲労の問題を回
避できる。
【0018】次に、非選択時におけるメモリセルの状態
および情報保持の方法を、図2を用いて説明する。図2
は、図1のメモリセルMC1の寄生素子を含めた回路構
成を示している。図において、DS1,DD1はソース
・ドレイン部のpn接合を表すダイオード、RF1は強
誘電体キャパシタCF1に並列接続されたリーク抵抗で
あるが、強誘電体のリークによる寄生抵抗を用いてよ
い。以下の説明において、プレート電極PL1の電位を
VPLとする。待機時においてメモリセルの分極情報を
保持するためには、ダイオードDS1の逆バイアスによ
る接合リーク電流がリーク抵抗RF1およびセルトラン
ジスタTR1のオフ抵抗Roffを通して供給される状
態、即ち定常状態において、節点SN1の電位がほぼV
PLであり、この時の節点SN1とプレート電極PL1
の電位差によって、強誘電体キャパシタCF1の分極反
転による情報破壊が起こらなければよい。よってこのよ
うな特性を持つ素子を用いてメモリセルを形成すれば、
安定な情報保持が可能である。ここで、待機時における
データ線DLの電位をVPLとすれば、定常状態におけ
る節点SN1の電位は、リーク抵抗RF1とオフ抵抗R
offの並列合成抵抗と、ダイオードDS1の抵抗との
比で決定される。通常、ダイオードDS1の逆バイアス
抵抗は上記の並列合成抵抗に比べ十分高くすることが可
能であるので、情報保持が容易になる。また、その状態
でトランジスタTR1が導通しても強誘電体キャパシタ
CF1に電圧がかからないので、ワード線の雑音にも強
くなる。動作時においてデータ線DLが駆動される場
合、オフ抵抗Roffがリーク抵抗RF1に比べ十分高
ければ、あるいはデータ線DLからオフ抵抗Roffを
通して行われる強誘電体キャパシタCF1への充電の時
定数が動作時間に比べ十分大きく、動作中に強誘電体キ
ャパシタCF1にほとんど電圧がかからなければ、情報
が破壊されることはない。さらに、リーク抵抗RF1
は、セルトランジスタTR1のオン抵抗Ronに比べ十
分高く、選択時において強誘電体キャパシタCF1に十
分な大きさの電圧がかかるものとする。
【0019】次に、制御系を含めたブロック構成の例に
ついて、図3を用いて説明する。図においてMCARY
aは、メモリセル、ワード線、データ線、プリチャージ
回路等を含むメモリセルアレイである。SAGaはセン
ス回路群である。メモリコントローラMCTLaは、外
部からの制御信号を受けてメモリ各部への制御信号CT
LGaを発生し、また内部アドレスを行アドレスバッフ
ァXABaおよび列アドレスバッファYABaに供給す
る。XABaは行アドレスバッファであり、MCTLa
から受け取った行アドレスをラッチする。XDECaは
行デコーダであり、XABaにラッチされた行アドレス
を基に、ワード線を選択する。XDRVaはワード線ド
ライバであり、選択ワード線を駆動する。YABaは列
アドレスバッファであり、MCTLaから受け取った列
アドレスをラッチする。YDECaは列デコーダであ
り、YABaにラッチされた列アドレスを基に、データ
線を選択する。YSWGaは列選択スイッチ群であり、
選択されたデータ線と外部との接続・分離を行う。ID
Baは入力データバッファであり、外部からの入力デー
タを受ける。ODBaは出力データバッファであり、読
み出した信号を増幅するメインアンプ、出力段を含んで
なる。次に図3に示した制御信号について説明する。ア
ドレス取り込み信号/CS1,/CS2は、アドレス信
号Adrsを取り込むタイミングを制御する。書き込み
制御信号/WEは、読み出し・書き込み動作モードの切
り替えおよびデータ入出力ピンDIOからの入力信号取
り込みのタイミングを制御する。出力制御信号/OE
は、読み出した信号のDIOへの出力のタイミングを制
御する。パワーダウン制御信号/PWDは、電源オン・
オフに対処し、情報破壊を起こさないよう各部電位を設
定する動作モードを実行させる。
【0020】図1の回路の読み出し動作の一例を、図4
を用いて説明する。図4は、メモリセルMC1とダミー
セルDMC2を選択した場合の読み出し動作波形を表
し、ダミープレート線DPLを駆動して、参照電位を発
生する手法である。待機状態において、各ワード線電位
は電位VSS、各データ線電位は電位VPLである。ま
た、NMOS側センスアンプ駆動線SNは電位VDD、
PMOS側センスアンプ駆動線SPは電位VSSであ
り、センスアンプSAは非活性状態である。さらにま
た、プリチャージ回路制御線PCSは電位VDD、プリ
チャージ電位供給線PCVは電位VPLであり、プリチ
ャージ回路PCCのトランジスタが導通して、データ線
DL,DBに電位VPLを供給している。さらにまた、
列選択線YSは電位VSSであり、列選択スイッチYS
Wは非導通状態にあって、入出力線I/Oとデータ線D
L,DBは分離されている。ここで電位VSSはLow
に対応する電位であり、電位VDDはHighに対応す
る電位である。また、電位VPLはHighとLowの
中間電位である。さらに、後述する電位VCHは電位V
DDに比べ少なくともセルトランジスタのしきい値電圧
程度高い電位であり、トランジスタのゲート電極にVC
Hを印加することにより、ソース・ドレイン端子間で電
位VDD程度の信号電位を十分伝達することができるも
のである。なお、以下の説明において、各電位は電位V
SSを基準電位とした値であるものとする。さて、図4
の読み出し動作波形に示すように、アドレス取り込み信
号/CS1の立ち下がりに同期して、行アドレスを取り
込むと共に読み出し動作を開始する。まず時刻tra1
において、プリチャージ電位供給線PCVの電位をVD
Dに上げ、データ線DL,DBの電位をVDDにする。
この際、プリチャージが十分行われるよう、プリチャー
ジ回路制御線PCSの電位をVCHにする。また、後の
動作のため、ダミープレート線DPLの電位をVSSに
しておく。次に時刻tra2において、プリチャージ回
路制御線PCSの電位をVSSにし、プリチャージ回路
PCCを非活性化して、データ線DL,DBをフローテ
ィング状態にする。次に時刻tra3において、ワード
線WL1とダミーワード線DWL2の電位をVCHと
し、セルトランジスタTR1,DTR2を導通させる。
この時、メモリセルキャパシタCF1には、ほぼVDD
−VPLの電圧がかかる。この向きに電圧がかかった時
にメモリセルキャパシタCF1の分極が反転しない場合
(’1’R)、定常状態における電位VSSからみたデ
ータ線DLの電位VDL1は以下の式で表される。
【0021】
【数1】
【0022】ここで、CDLはデータ線DLの寄生容量
を表し、CF1Nは強誘電体キャパシタCF1の非反転
時容量を表す。この電位VDL1は、データ線容量CD
Lにプリチャージされた電荷を、CDLとCF1Nとの
間で再分配した状態の電位である。一方、ダミーセルキ
ャパシタDCF2は’1’Rの状態に設定されており、
また、ダミープレート線DPLの電位はVSSである。
よって上と同様に、データ線DBの寄生容量CDBと強
誘電体キャパシタDCF2の非反転時容量DCF2Nと
の間で電荷の再分配が行われ、定常状態における電位V
SSからみたデータ線DBの電位VDBRは以下の式で
表される。
【0023】
【数2】
【0024】よって、CDL=CDB,CF1N=DC
F2Nが成り立つ場合、’1’Rにおける信号量即ちV
DL1とVDBRの電位差ΔV1は以下の式で表され
る。
【0025】
【数3】
【0026】一方、メモリセルキャパシタCF1の分極
が反転した場合(’0’R)、分極反転を補償する電荷
ΔQrがCF1に流入する。ΔQrは、十分な分極反転
が起こった時、図25に示した、残留分極を補償する電
荷の差Qr1−(−Qr0)に等しい。’0’Rにおい
て、定常状態での電位VSSからみたデータ線DLの電
位VDL0は以下の式で表される。
【0027】
【数4】
【0028】よって、CDL=CDB,CF1N=DC
F2Nが成り立つ場合、’0’Rにおける信号量即ちV
DL0とVDBRの電位差ΔV0は以下の式で表され
る。
【0029】
【数5】
【0030】故に、ΔQr>CF1N・VPLを満た
し、ΔV1,−ΔV0がセンスアンプSAにより検出可
能な大きさであれば、データ線DBの電位VDBRを参
照電位として、時刻tra4においてセンスアンプ制御
線SN,SPの電位を反転させてセンスアンプSAを活
性化し、データ線DL,DBの電位差を感知・増幅する
ことにより、情報を読み出すことが可能になる。ここ
で、アドレス取り込み信号/CS2の立ち下がりに同期
して列アドレスを取り込むと共に、時刻tra5におい
て列選択線YSの電位をVDDとして、列選択スイッチ
YSWを導通させ、入出力線I/Oに信号を出力する。
ここで、異なる列アドレスを入力して列選択スイッチを
切り替える等の操作により、複数の情報を連続的に読み
出すこともできる。また、出力制御信号/OE、書き込
み制御信号/WEを用いて動作を書き込みモードに切り
替え、入出力線I/Oから書き込み信号を入力すること
により、情報をメモリセルMC1に書き込むこともでき
る。これまでの動作において、ダミープレート線DPL
の電位はVSSのままであり、データ線電位はVSS以
上VDD以下であるので、ダミープレート線DPLの電
位はデータ線電位以下となり、ダミーセルキャパシタD
CF2に分極が反転する方向の電圧はかからない。アド
レス取り込み信号/CS2の立ち上がりに同期してアド
レスの取り込みを停止し、時刻tra6において列選択
スイッチを遮断する。さらに、アドレス取り込み信号/
CS1の立ち上がりに同期して、メモリを待機状態に戻
す動作に移る。まず時刻tra7において、センスアン
プ制御線SN,SPの電位を反転させて、センスアンプ
SAを非活性化する。また、後の動作のため、プリチャ
ージ電位供給線PCVの電位をVPLに戻す。次に時刻
tra8において、プリチャージ回路制御線PCSの電
位をVDDにしてプリチャージ回路PCCを活性化さ
せ、データ線DL,DBの電位をVPLにする。そし
て、ダミープレート線DPLの電位をVPLにする。す
ると、メモリセルMC1およびダミーセルDMC2のト
ランジスタと強誘電体キャパシタの接続された節点(情
報蓄積ノード)の電位はほぼVPLとなり、メモリセル
キャパシタCF1およびダミーセルキャパシタDCF2
の両端の電圧はほぼ0Vになる。これにより、残留分極
を補償する電荷以外の不要な電荷を放電し、次回の読み
出し動作時においてデータ線に発生させる信号電位を安
定化することができる。ここで、ダミープレート線DP
Lの電位をVPLに戻す際、過渡的にDPLの電位がデ
ータ線DBの電位より高くなり、ダミーセルキャパシタ
DCF2の分極方向が変化しないように動作させるのが
望ましい。さらに言えば、データ線DBの電位がほぼV
PLになった時に、ダミープレート線DPLの電位を動
かし、VPLにさせるとよい。最後に時刻tra9にお
いて、ワード線WL1,DWL2の電位をVSSにして
セルトランジスタTR1,DTR2を非導通にし、読み
出し動作が終了する。なお、例えば読み出し時のデータ
線プリチャージ電位をVSSにし、ダミープレート線電
位をVDDにする等、電位関係の適宜変更を行ってもよ
い。この場合、プリチャージ回路制御線の電位を一時的
にVCHにする必要がなく、駆動回路を簡単に構成でき
る。また、ダミープレート線の動作時における電位は、
VSSでなくてもよく、ダミープレート線電位を適当な
値にすることにより、参照電位を調整してもよい。ダミ
ープレート線電位をVSSまで下げずに参照信号を発生
させた場合には、信号増幅時に電位をVSSにすること
により、ダミーセルキャパシタの分極反転を防止でき
る。さらに、信号量ΔV1,−ΔV0は同じ大きさであ
る必要はなく、例えば強誘電体膜疲労による残留分極ひ
いてはΔQrの減少を見込んで、−ΔV0をΔV1より
予め大きくしてもよい。
【0031】次に、図1の回路の読み出し動作の別の例
を、図5を用いて説明する。図5は、ダミープレート線
DPLの電位を固定電位とした点で、図4に示した例と
異なる。待機時の状態は、図4の例と同様であり、また
時刻trb1〜trb8の動作も、図4の時刻tra1
〜tra8における動作とほぼ同様であるが、本例で
は、ダミープレート線DPLの電位がVSSに固定され
る。次に時刻trb9において、ワード線WL1の電位
をVSSに戻し、セルトランジスタTR1を非導通状態
にする。この時、ダミーワード線DWL2の電位はVC
Hのままであり、ダミーセルトランジスタDTR2は導
通状態である。次に、ダミーセルキャパシタDCF2の
両端の電圧をほぼ0Vにリセットする動作を行う。まず
時刻trb10において、プリチャージ電位供給線PC
Vの電位をVSSにし、データ線DL,DBの電位をV
SSにする。これにより、ダミーセルDMC2の情報蓄
積ノードの電位はほぼVSSになり、ダミーセルキャパ
シタDCF2の両端の電圧はほぼ0Vになる。次に時刻
trb11において、ダミーワード線DWL2の電位を
VSSに戻し、ダミーセルトランジスタDTR2を非導
通にする。最後に時刻trb12において、プリチャー
ジ電位供給線PCVの電位をVPLに戻し、リセット動
作が終了する。この読み出し動作では、ダミープレート
線DPLの充放電を行わないので、プレート線駆動回路
を設ける必要がない。また、特にプレート線に比較的高
抵抗の材質を用いた場合等では、プレート線を駆動する
方式に比べ、プレート線充放電により動作時間が長くな
る等の問題はない。
【0032】上記2通りの読み出し動作においては、プ
リチャージ電位供給線の電位を変えることにより複数値
のデータ線充電電位を供給しているが、図6に示すよう
に、複数のプリチャージ回路を使い分けて充電を行って
もよい。図6には、3個のプリチャージ回路PCC1,
PCC2,PCC3がデータ線対DL,DBに接続され
ている。プリチャージ回路PCC1は、プリチャージ回
路制御線PCS1により制御され、プリチャージ電位供
給線PCVPLの電位VPLをデータ線DL,DBに充
電する。同様に、プリチャージ回路PCC2,PCC3
はそれぞれプリチャージ回路制御線PCS2,PCS3
により制御され、プリチャージ電位供給線PCVDD,
PCVSSの電位VDD,VSSを充電する。これによ
れば、特に電位供給線の寄生容量が大きい場合等にも、
高速に充電を行うことができる。
【0033】本実施例によれば、メモリセルのものとほ
ぼ同じ容量特性を持つ強誘電体キャパシタを備えたダミ
ーセルを用いて、データ線に参照電位を発生させ、情報
を読み出すことができる。また、メモリセルのプレート
電位は全て共通の定電位であるので、プレート電極をプ
レート線として分離加工する必要がなく、高集積化に適
したメモリを形成することができる。さらに、ダミーセ
ルキャパシタの分極は反転しないので、ダミーセルへの
アクセス集中によるダミーセルキャパシタの膜疲労を軽
減できる。
【0034】(実施例2)図7は、本発明に基づき構成
したメモリセルアレイを示した一実施例であり、図1に
示したと同様のメモリ回路をアレイ状に配列した例であ
る。図において、MCcpq(p=1,2,3,4,
…;q=1,2,…)は、ワード線WLcpとデータ線
DLcqまたはDBcqに接続されたメモリセルであ
る。データ線DLcqとDBcqは対をなし、両者の電
位差を検出して信号を読み出すものである。以下、デー
タ線対をDLcq−DBcqのように表記する。各メモ
リセルキャパシタのプレート電極は、電位VPLを発生
するプレート電位発生手段(図中省略)に接続される。
また、DMCc11,DMCc12,…は、ダミーワー
ド線DWLc1とデータ線DLc1,DLc2,…にそ
れぞれ接続されたダミーセルであり、DMCc21,D
MCc22,…は、ダミーワード線DWLc2とデータ
線DBc1,DBc2,…にそれぞれ接続されたダミー
セルである。各ダミーセルキャパシタのプレート電極
は、ダミープレート線DPLcに接続される。図中に示
すように、メモリセルMCc11とMCc21等、2個
のメモリセルとデータ線との節点が共通接続される。こ
れにより、データ線とのコンタクト孔数を削減できるの
で、高密度のセルレイアウトが可能になる。図中のダミ
ーセルはデータ線との節点を他のセルと共有していない
が、メモリセル、あるいは不使用のセルと接続する等に
より、連続したレイアウトパターンとして形成すること
ができる。また、SAc1,SAc2,…は、データ線
対DLc1−DBc1,DLc2−DBc2,…に発生
させた信号を感知・増幅するセンスアンプであり、セン
スアンプ制御線SPc,SNcにより制御される。PC
Cc1,PCCc2,…は、データ線対DLc1−DB
c1,DLc2−DBc2,…にプリチャージ電位供給
線PCVcの電位を充電するプリチャージ回路であり、
プリチャージ回路制御線PCScにより制御される。Y
SWc1,YSWc2,…は、データ線対DLc1−D
Bc1,DLc2−DBc2,…と入出力線I/Ocと
の接続・分離を行う列選択スイッチであり、列選択線Y
Sc1,YSc2,…により制御される。
【0035】上記メモリセルアレイの断面構造の一例を
図8に示す。図8は、例えば特開平3−256358号
に開示されたように、セルトランジスタを形成し、表面
を平坦化した後、強誘電体膜を形成してなる構造のメモ
リセルを形成後、本発明の概念を適用し、メモリセルと
ダミーセルのプレート電極を分離してメモリセルアレイ
を形成した例である。図を用いて、形成手順を説明す
る。まず、半導体基板1上に、選択酸化等により素子分
離用絶縁膜2を形成し、ゲート絶縁膜3、ワード線4、
層間絶縁膜5、ソース・ドレイン拡散領域6を順に形成
し、セルトランジスタを形成する。次に、情報蓄積ノー
ドのコンタクトプラグ7、データ線8、層間絶縁膜9を
形成する。さらに、表面を絶縁膜10により平坦化した
後、情報蓄積ノードのコンタクトプラグ11、キャパシ
タ下部電極12、強誘電体膜13を形成する。その上に
キャパシタ上部電極即ちプレート電極を形成後メモリセ
ル上部とダミーセル上部との間で分離し、メモリセルプ
レート電極14、ダミープレート線15を形成する。以
上によりメモリセルおよびダミーセルを形成する。材料
としては、例えば半導体基板1にはp型シリコン、ソー
ス・ドレイン拡散領域6にはn型シリコン、ワード線
4,コンタクトプラグ7,データ線8にはn型ポリシリ
コン、絶縁膜2,3,5,9,10にはシリコン酸化
物、コンタクトプラグ11,プレート電極14,15に
はタングステン、下部電極12には白金、強誘電体膜1
3にはPZTを用いる。
【0036】上記メモリセルアレイの断面構造の別の例
を図9に示す。図9は、例えば特開平2−304984
号に開示されたように、ソース・ドレインコンタクト上
に強誘電体キャパシタを形成してなる構造のメモリセル
を形成後、本発明の概念を適用し、メモリセルとダミー
セルのプレート電極を分離してメモリセルアレイを形成
した例である。図を用いて、形成手順を説明する。ま
ず、半導体基板101上に、選択酸化等により素子分離
用絶縁膜102を形成し、ゲート絶縁膜103、ワード
線104、層間絶縁膜105、ソース・ドレイン拡散領
域106を順に形成し、セルトランジスタを形成する。
次に、中間導電膜107、下部電極108、強誘電体膜
109、上部電極110を形成し、強誘電体キャパシタ
を形成する。次に、層間絶縁膜111形成後、データ線
112を形成する。さらに、表面を絶縁膜113により
平坦化し、プレート導電膜を形成後メモリセル上部とダ
ミーセル上部との間で分離し、メモリセルプレート導電
膜114、ダミーセルプレート導電膜115を形成す
る。以上によりメモリセルおよびダミーセルを形成す
る。例えばチタンを用いた中間導電膜107は、白金に
よる下部電極108を用いた場合等、白金とシリコンと
の反応を防ぐ効果がある。その他の部分の材料は、図8
の例と同様のものを用いてよい。
【0037】上記メモリセルアレイの平面レイアウトの
一例を図10に示す。図において、素子分離領域2に囲
まれた拡散層6と、ゲート電極を兼ねるワード線4との
重なる位置にセルトランジスタがそれぞれ形成される。
隣合う2個のセルトランジスタのソース・ドレイン領域
の一方は共通化され、データ線コンタクト孔16を介し
てデータ線8に接続される。他方のソース・ドレイン領
域は、それぞれ情報蓄積ノードコンタクト孔7を介して
キャパシタ下部電極12に接続される。メモリセルプレ
ート14はメモリセル部の上を覆い、ダミーセルプレー
ト15はダミーセル部の上を覆ってダミープレート線を
形成する。図では、メモリセルプレート14とダミーセ
ルプレート15との間に使用しないセルを設けることに
より、繰り返しパターンを用いながら、プレートの分離
に余裕を持たせている。これにより面積は若干増加する
ものの、メモリセルプレートは分離しないため高密度の
メモリセルアレイを形成することができるので、この面
積増加は実際にはほとんど問題にならない。
【0038】本実施例によれば、本発明の基本構成に基
づく高集積の強誘電体メモリを形成することができる。
即ち、メモリセルとダミーセルは、両者間でプレート電
極が分離されていること以外は、構造や素子サイズが同
じであり、両者のレイアウトパターンを共通化すること
ができる。また、繰返しパターンとしてレイアウトされ
たメモリセルアレイ上にメモリセルとダミーセルを同時
形成することにより、キャパシタの特性ばらつきを小さ
くすることができるので、プロセス条件の設定が容易で
あり、且つ高S/Nのメモリを得られる。さらに、メモ
リセルプレート電極を複数のメモリセルにわたり一体形
成することにより、プレート電極分離用のスペースを必
要とせず、高集積化に適したメモリを形成することがで
きる。なお、読み出し動作は図4または図5に示したと
同様の動作により行うことができるので、ここでは省略
する。また、例えば強誘電体膜としてチタン酸バリウム
を用いる、上部電極としてアルミニウムを用いる等、上
記と異なる材料を用いてメモリを形成してもよい。
【0039】(実施例3)図11は、本発明の概念に基
づくメモリの回路構成を示した一実施例であり、センス
アンプを複数のデータ線対に共有した点で図1および図
7に示した例と異なる。図において、メモリセルMCd
pq(p=1,2,3,4,…;q=1,2,…)およ
びダミーセルDMCd1q,DMCd2qと、ワード線
WLdp、データ線DLdq,DBdq、ダミーワード
線DWLd1,DWLd2、ダミープレート線DPLd
との接続関係は、図7に示したメモリセルアレイと同様
である。PCCd1,PCCd2,…は、データ線対D
Ld1−DBd1,DLd2−DBd2,…にプリチャ
ージ電位供給線PCVdの電位を充電するプリチャージ
回路であり、複数のプリチャージ回路制御線PCSd
1,PCSd2,…により制御される点で、図7に示し
たプリチャージ回路と異なる。但し、プリチャージ回路
制御線はプリチャージ回路それぞれに個別に用意する必
要はなく、複数のプリチャージ回路で制御線を共有して
もよい。図12はその一例であり、プリチャージ回路を
プリチャージ回路制御線PCSd1,PCSd2に交互
に接続することにより、隣合うプリチャージ回路を個別
に制御できる。データ線対DLd1−DBd1,DLd
2−DBd2,…は、動作時において、列選択線YSd
1,YSd2,…により制御される第一の列選択スイッ
チYSWd1,YSWd2,…により、選択的に感知信
号線対DLd0−DBd0に接続される。センスアンプ
SAdは、センスアンプ制御線SPd,SNdにより制
御され、感知信号線対DLd0−DBd0の電位差を感
知・増幅する。プリチャージ回路PCCd0は、プリチ
ャージ回路制御線PCSd0により制御され、プリチャ
ージ電位供給線PCRdの電位を感知信号線対DLd0
−DBd0に供給する。第二の列選択スイッチYSWd
0は、列選択線YSd0により制御され、感知信号線対
DLd0−DBd0と入出力線I/Odとの接続・分離
を行う。
【0040】図11の回路を用いたメモリセルアレイの
構成例を、図13に示す。図において、メモリセルアレ
イMCAf1,MCAf2,…は、図11の回路中に示
したと同様に構成された、メモリセル,ダミーセル,プ
リチャージ回路,列選択スイッチを含むメモリセルアレ
イである。WLf1,…はワード線、DWLf1,DW
Lf2はダミーワード線、DPLfはダミープレート
線、PCSf1,PCSf2はプリチャージ回路制御
線、PCVfはプリチャージ電位供給線、YSSfは列
選択線である。プリチャージ回路制御系は、図12に示
したものを用いるものとする。感知信号線対DLf01
−DBf01,DLf02−DBf02,…は、メモリ
セルアレイMCAf1,MCAf2,…に含まれるデー
タ線対に選択的に接続される。センスアンプSAf1,
SAf2,…は、センスアンプ制御線SPf,SNfに
より制御され、それぞれ接続された感知信号線対の電位
差を感知・増幅する。プリチャージ回路PCCf01,
PCCf02,…は、プリチャージ回路制御線PCSf
0により制御され、プリチャージ電位供給線PCRfの
電位をそれぞれ接続された感知信号線対に充電する。列
選択スイッチYSWf01,YSWf02,…は、列選
択線YSf01,YSf02,…により制御され、それ
ぞれ接続された感知信号線対と入出力線I/Ofとの接
続・分離を行う。個々のメモリセルアレイは共通の駆動
線により同時に動作し、それぞれにつき1個のメモリセ
ルがアクセスされる。なお、予備データ線を設けて不良
を持つデータ線を救済するため、列選択線YSSfと列
選択スイッチの間に切り替え手段を設けてもよい。ある
いは、列選択線をメモリセルアレイMCAf1,MCA
f2,…毎に個々に設けてもよい。
【0041】次に、制御系を含めたブロック構成の例に
ついて、図14を用いて説明する。図においてMCAR
Ydは、メモリセル、ワード線、データ線、プリチャー
ジ回路等を含むメモリセルアレイである。SAGdはセ
ンス回路群であり、選択データ線に接続される感知信号
線と、感知信号線の信号を感知するセンスアンプを含ん
でなる。メモリコントローラMCTLdは、外部からの
制御信号を受けてメモリ各部への制御信号CTLGdを
発生し、また内部アドレスを行アドレスバッファXAB
dおよび列アドレスバッファYABdに供給する。XA
Bdは行アドレスバッファであり、MCTLdから受け
取った行アドレスをラッチする。XDECdは行デコー
ダであり、XABdにラッチされた行アドレスを元に、
ワード線を選択する。XDRVdはワード線ドライバで
あり、選択ワード線を駆動する。YABdは列アドレス
バッファであり、MCTLdから受け取った列アドレス
をラッチする。YDECdは列デコーダであり、YAB
dにラッチされた列アドレスを基に、データ線を選択す
る。YSWGd1は第一の列選択スイッチ群であり、選
択されたデータ線と感知信号線との接続・分離を行う。
YSWGd2は第二の列選択スイッチ群であり、選択さ
れた感知信号線と外部との接続・分離を行う。IDBd
は入力データバッファであり、外部からの入力データを
受ける。ODBdは出力データバッファであり、読み出
した信号を増幅するメインアンプ、出力段を含んでな
る。制御信号は図3に示した例と同様であり、Adrs
はアドレス信号、/CS1,/CS2はアドレス取り込
み信号、/WEは書き込み制御信号、/OEは出力制御
信号、/PWDはパワーダウン制御信号である。列選択
を2段階に分けて行うことにより、複数のデータ線でセ
ンスアンプを共有する構成をとることができる。
【0042】ここで、図15に示すように、列デコーダ
を分割して、YSWGd1,YSWGd2それぞれに設
けてもよい。図15において、列アドレスバッファYA
Bd1にラッチされた列アドレスは、列デコーダYDE
Cd1に供給され、列選択スイッチ群YSWGd1を制
御する。また、列アドレスバッファYABd2にラッチ
された列アドレスは、列デコーダYDECd2に供給さ
れ、列選択スイッチ群YSWGd2を制御する。この構
成では、YDECd1からワード線方向に制御線を配置
することができるので、SAGdに含まれるセンスアン
プにそれぞれ接続されるデータ線を、共通の制御線によ
り選択できる。
【0043】上記の如く、1組のセンス回路を有するメ
モリセルアレイを複数個備えたメモリにおけるアドレス
割当ての例を、図16を用いて説明する。図において、
メモリマットMM11,MM12,…,MM21,MM
22,…は、それぞれセンス回路SU11,SU12,
…,SU21,SU22,…を持つ。また、q本のアド
レスピンA0〜Aq−1から入力されるアドレスは、ア
ドレス取り込み信号/CS1,/CS2それぞれに同期
してメモリコントローラMCTLfに取り込まれるもの
とする。まず/CS1に同期して、pビットのアドレス
AG0がA0〜Ap−1から、(q−p)ビットのアド
レスAG1がAp〜Aq−1からそれぞれ取り込まれ
る。AG0はメモリマットの行アドレスに対応し、AG
1はメモリマットの列アドレスに対応する。これによ
り、個々のメモリマットに含まれるメモリセルMCS1
1,MCS12,…,MCS21,MCS22,…がそ
れぞれ選択される。次に/CS2に同期して、rビット
のアドレスAG2がA0〜Ar−1から、(s−r)ビ
ットのアドレスAG3がAr〜As−1からそれぞれ取
り込まれる。この例では図16(c)に示したA0〜A
s−1は、図16(b)のピンA0〜Aq−1のうちs
本を時分割で使用していることを示しており、残りのピ
ンAs〜Aq−1はドントケアとする。AG2はセンス
回路の行アドレスに対応し、AG3はセンス回路の列ア
ドレスに対応する。これにより、センス回路SU11が
選択される。このように、メモリマットそれぞれに含ま
れるメモリセルを選択するアドレスと、メモリマットを
選択するアドレスとのマルチプレクス構成とすると、上
に述べたようにセンスアンプを共有した構成を有しなが
ら、例えばスタティックカラムモードのように、読み出
した情報をセンスアンプにラッチしたままアドレスを変
更して、情報を連続的且つ高速に読み出す動作を容易に
行うことができる。
【0044】図11の回路の読み出し動作の一例を、図
17を用いて説明する。図17は、メモリセルMCd1
1とダミーセルDMCd21を選択した場合の読み出し
動作波形を表し、図4に示したと同様に、ダミープレー
ト線DPLdを駆動して、参照電位を発生する手法であ
る。但し、データ線対の波形は、’1’読み出しの場合
のみを示す。待機状態における各ワード線電位、各デー
タ線電位およびダミープレート線DPLdの電位は、図
4に示したものと同様である。また、センスアンプSA
dは非活性、プリチャージ回路は全て活性、列選択スイ
ッチは全て非導通状態であり、プリチャージ電位供給線
PCVdの電位はVPL、PCRdの電位はVDDであ
る。プリチャージ回路制御線PCSd0の電位はVDD
であり、プリチャージ電位VDDを十分に感知信号線対
DLd0−DBd0に供給できないため、感知信号線対
DLd0−DBd0の電位は、VDDよりもプリチャー
ジ回路PCCd0のトランジスタのしきい値電圧程度低
い電位になっている。さて、アドレス取り込み信号/C
S1の立ち下がりに同期してアドレスを取り込むと共
に、動作を開始する。まず時刻trd1において、プリ
チャージ回路駆動線PCSd1の電位をVSSにし、選
択データ線対DLd1−DBd1をフローティング状態
にする。この時、DLd2−DBd2等、少なくとも選
択データ線に隣接する非選択データ線に接続されるプリ
チャージ回路は活性状態を保つことにより、DLd2−
DBd2等の電位はVPLに固定される。これにより、
隣接するデータ線間の寄生容量による雑音を低減するこ
とができる。次に時刻trd2において、列選択線YS
d1の電位をVCHにし、データ線対DLd1−DBd
1と感知信号線対DLd0−DBd0とを接続すると共
に、プリチャージが十分に行われるよう、プリチャージ
回路制御線PCSd0の電位をVCHにする。これによ
り、感知信号線対DLd0−DBd0およびデータ線対
DLd1−DBd1の電位が、プリチャージ回路PCC
d0によりVDDにプリチャージされる。また、後の動
作のため、ダミープレート線DPLdの電位をVSSに
しておく。以下、時刻trd3〜trd10の動作は、
図4における時刻tra2〜tra9の動作と同様であ
り、データ線対DLd1−DBd1に読み出した信号を
増幅し、出力した後、回路各部の状態を元に戻す。ここ
で、待機時におけるデータ線側と感知信号線側のプリチ
ャージ電位が異なるため、時刻trd9におけるプリチ
ャージ動作の前に、時刻trd8において列選択線YS
d1の電位をVSSにして列選択スイッチYSWd1を
非導通にする。以上に述べた一連の動作を通じて、VD
Dプリチャージを行わないデータ線の電位はVPLであ
り、選択ワード線WLd1に接続される非選択メモリセ
ルのトランジスタは導通するにも関わらず、強誘電体キ
ャパシタにはほとんど電圧がかからない。よって非選択
メモリセルの情報は破壊されず、選択メモリセルのみか
ら情報を読み出すことができる。また、データ線側と感
知信号線側のプリチャージ電位供給線に異なる電位を与
えているので、プリチャージ電位供給線の電位を変動さ
せる必要がなく、スイッチを制御するだけで充電動作を
行うことができる。但し、データ線側プリチャージ電位
供給線電位を変動させ、信号線側プリチャージ回路を省
略してもよい。
【0045】次に、図11の回路の読み出し動作の別の
例を、図18を用いて説明する。図18は、図5と同様
に、ダミープレート線DPLdの電位を固定電位とし、
読み出し動作終了時に、ダミーセルキャパシタの状態を
リセットする動作を行う例である。但し、データ線対の
波形は’1’読み出しの場合のみを示す。待機時の状態
および時刻tre1〜tre9の動作は、図17におけ
る時刻trd1〜trd9の動作と同様である。但し、
ダミープレート線DPLdの電位はVSSに固定され
る。次に時刻tre10において、ワード線WLd1の
電位をVSSに戻し、メモリセルトランジスタを非導通
にする。但し、ここではダミーワード線DWLd2の電
位はVCHのままである。次に、ダミーセルキャパシタ
をリセットする動作を行う。まず時刻tre11におい
て、プリチャージ電位供給線PCVdの電位をVSSに
し、各データ線の電位をVSSにする。次に時刻tre
12において、ダミーワード線DWLd2の電位をVS
Sに戻し、ダミーセルトランジスタを非導通にする。最
後に時刻tre13において、プリチャージ電位供給線
PCVdの電位をVPLに戻し、リセット動作が終了す
る。
【0046】本実施例によれば、センスアンプを共有す
ることにより回路面積を削減すること、センスアンプ部
のレイアウト余裕を緩和することができる。これに加
え、メモリセルアレイにおいて必要な部分のみを動作さ
せるので、消費電力や電源等の雑音を大幅に低減するこ
とができる。さらに、選択されないメモリセルの強誘電
体キャパシタにおける不要な分極反転をなくすことがで
きるので、特に疲労の問題のある強誘電体膜を用いた場
合、特性劣化を抑制することが可能である。なお、図1
1において、ダミープレート線をさらに複数に分割し、
例えばダミーセル毎にダミープレート線を設けることに
より、容量負荷を軽減し、消費電力のさらなる低減、動
作の高速化を図ることも可能である。
【0047】(実施例4)図19は、本発明に基づき構
成したメモリセルアレイを示した一実施例であり、図1
1に示した例と同様に、複数のデータ線にセンスアンプ
を共用した構成を持つ回路構成であるが、ワード線とデ
ータ線の全交点にメモリセルを設けた点で異なる。図に
おいて、メモリセルMCgpq(p=1,2,…;q=
1,2,3,4,…)は、ワード線WLgpとデータ線
DLgqとの間に接続される。プリチャージ回路PCC
g1,PCCg3,…は、プリチャージ回路制御線PC
Sg1により制御され、プリチャージ回路PCCg2,
PCCg4,…は、プリチャージ回路制御線PCSg2
により制御され、共にプリチャージ電位供給線PCVg
の電位をそれぞれ接続されたデータ線に充電する。列選
択スイッチYSWg1,YSWg2,YSWg3,YS
Wg4,…は、列選択線YSg1,YSg2,YSg
3,YSg4,…により制御され、データ線を選択的に
感知信号線DLg0に接続する。一方、ダミーセルDM
Cg11は、ワード線DWLg1とデータ線DDLg1
との間に接続される。プリチャージ回路DPCCg1
は、プリチャージ回路制御線DPCSg1により制御さ
れ、プリチャージ電位供給線DPCVgの電位をデータ
線DDLg1に充電する。列選択スイッチDYSWg1
は、列選択線DYSg1により制御され、データ線DD
Lg1を感知信号線DDLg0に接続する。さらに、セ
ンスアンプSAgは、センスアンプ制御線SPg,SN
gにより制御され、感知信号線対DLg0−DDLg0
の電位差を感知・増幅する。プリチャージ回路PCCg
0は、プリチャージ回路制御線PCSg0により制御さ
れ、プリチャージ電位供給線PCRgの電位を感知信号
線対DLg0−DDLg0に充電する。列選択スイッチ
YSWg0は、列選択線YSg0により制御され、感知
信号線対DLg0−DDLg0と入出力線I/Ogとの
接続・分離を行う。読み出し動作については、図17な
いし図18に示したと同様の動作を適用することができ
る。なお、図に示した回路では、信号線DDLg0に接
続された側のメモリセルアレイにはダミーセルDMCg
11のみしか示されていないが、信号線DDLg0側に
もメモリセルアレイを設け、さらに信号線DLg0側に
もダミーセルを設け、一方のメモリセルが選択された時
に他方のダミーセルが選択される構成とすれば、面積効
率のよいメモリセルアレイを形成できる。
【0048】上記メモリセルアレイの断面構造の一例を
図20に示す。図20は、図8に示したと同様に、セル
トランジスタ形成後、表面を平坦化し、キャパシタを一
体形成してメモリセルを形成する構造において、メモリ
セルとダミーセルのプレート電極を分離してメモリセル
アレイを形成する例である。形成手順は図8と同様であ
る。まず、半導体基板201上に、素子分離用絶縁膜2
02を形成し、ゲート絶縁膜203、ワード線204、
層間絶縁膜205、ソース・ドレイン拡散領域206を
順に形成し、セルトランジスタを形成する。次に、デー
タ線208、層間絶縁膜209を形成する。さらに、表
面を絶縁膜210により平坦化した後、コンタクトプラ
グ211、キャパシタ下部電極212、強誘電体膜21
3を形成する。そして、メモリセルプレート214、ダ
ミーセルプレート215を形成し、メモリセルおよびダ
ミーセルを形成する。
【0049】上記メモリセルアレイの平面レイアウトの
一例を図21に示す。図において、素子分離領域202
に囲まれた拡散層206と、ゲート電極を兼ねるワード
線204との重なる位置にセルトランジスタがそれぞれ
形成される。隣合う2個のセルトランジスタのソース・
ドレイン領域の一方は共通化され、データ線コンタクト
孔216を介してデータ線208に接続される。他方の
ソース・ドレイン領域は、それぞれ情報蓄積ノードコン
タクト孔211を介してキャパシタ下部電極212に接
続される。メモリセルプレート214はメモリセル部の
上を覆い、ダミーセルプレート215はダミーセル部の
上を覆ってダミープレート線を形成する。図10と同様
に、ダミーセルプレート215の分離部に使用しないセ
ルを設け、繰り返しパターンを用いながら、プレートの
分離に余裕を持たせている。また、素子特性のばらつき
が大きい危険性の高い周縁部のメモリセルも使用しな
い。
【0050】本実施例によれば、ワード線とデータ線と
の全交点上にメモリセルを設けるため、より高密度のメ
モリセルアレイを構成できる。また、少なくとも隣合う
データ線の一方の電位は、動作中VPLに固定されるの
で、図のような構成をとりながら線間雑音等に強く、信
頼性の高い読み出し動作を行うことができる。
【0051】(実施例5)図22は、本発明に基づき構
成したメモリセルアレイを示した一実施例であり、図1
9に示した例と同様の構成を持つメモリセルアレイを用
い、さらにダミーセル用のデータ線を設け、メモリセル
およびダミーセルを共通のワード線により駆動する構成
としたものである。図において、メモリセルアレイを構
成するメモリセルMChpq(p=1,2,…;q=
1,2,3,4,…)、ワード線WLhp、データ線D
Lhq、プリチャージ回路PCChq、プリチャージ回
路制御線PCSh1,PCSh2、プリチャージ電位供
給線PCVh、列選択スイッチYSWhq、列選択線Y
Shq、および感知信号線対DLh0−DDLh0、セ
ンスアンプSAh、センスアンプ駆動線SPh,SN
h、プリチャージ回路PCCh0、プリチャージ回路制
御線PCSh0、プリチャージ電位供給線PCRh、列
選択スイッチYSWh0、列選択線YSh0、入出力線
I/Ohの接続関係は、図19に示した回路と同様であ
る。ダミーセルDMCh11,DMCh21,…は、そ
れぞれワード線WLh1,WLh2,…とダミーデータ
線DDLh1との間に接続され、さらにダミーセルキャ
パシタのプレート電極は、ダミープレート線DPLhに
接続される。プリチャージ回路DPCCh1は、プリチ
ャージ回路制御線DPCSh1により制御され、プリチ
ャージ電位供給線DPCVhの電位をダミーデータ線D
DLh1に充電する。列選択スイッチDYSWh1は、
列選択線DYSh1により制御され、ダミーデータ線D
DLh1と信号線DDLh0との接続・分離を行う。な
お、図19に示した実施例と同様に、メモリセルアレイ
側にもダミーセルアレイを設け、ダミーセルアレイ側に
もメモリセルアレイを設け、一方のメモリセルと他方の
ダミーセルを選択する構成としてもよい。
【0052】図22の回路の読み出し動作の一例を、図
23に示す。図23は、メモリセルMCh11とダミー
セルDMCh11を選択した場合の読み出し動作波形を
表し、図17に示したと同様に、ダミープレート線DP
Lhを駆動して、参照電位を発生する手法である。但
し、データ線対の波形は’1’読み出しの場合のみを示
す。時刻trh1〜trh10において、図17におけ
る時刻trd1〜trd10とほぼ同様の動作を行うこ
とにより、情報を読み出すことができる。但し、選択さ
れるワード線はWLh1のみである。
【0053】次に、図22の回路の読み出し動作の別の
例を、図24に示す。図24は、図18に示したと同様
に、ダミープレート線DPLhの電位を固定電位とした
例である。但し、データ線対の波形は’1’読み出しの
場合のみを示す。また、プリチャージ電位供給線PCV
hの電位はVPLであるが、ダミーデータ線プリチャー
ジ電位供給線DPCVhの電位はVSSである。これに
より、待機時において、データ線電位はVPLである
が、ダミーデータ線DDLh1の電位は、ダミープレー
ト線DPLhと同じVSSとなる。時刻tri1〜tr
i9まで、図18における時刻tre1〜tre9と同
様の動作が行われ、情報が読み出され、出力される。時
刻tri9においてプリチャージを行うと、ダミーデー
タ線DDLh1の電位はダミープレート線DPLhの電
位と同じVSSになり、メモリセルMCh11とダミー
セルDMCh11の強誘電体キャパシタの両端の電圧は
共にほぼ0Vとなる。よって、図18に示したような、
ダミーセルキャパシタのリセット動作を行わず、そのま
ま時刻tri10においてワード線WLh1の電位をV
SSにすることにより、ダミーセルキャパシタのリセッ
トが自動的に行われ、読み出し動作が終了する。ここで
は、データ線とダミーデータ線の待機時電位を異なるも
のとすることにより、リセット動作を付加せず、読み出
し動作が短縮される。
【0054】本実施例によれば、メモリセルとダミーセ
ルを共通のワード線により駆動するので、ワード線の充
放電による消費電力を低減することができる。また、ダ
ミープレート線とデータ線は交差しないので、ダミープ
レート線とデータ線との間の寄生容量によるカップリン
グ雑音を除くことができる。
【0055】以上、本発明の概念を実施例を用いて説明
したが、本発明の基本概念、即ちメモリセルとダミーセ
ルの強誘電体キャパシタにそれぞれ異なる電位を与える
ことにより参照電位を発生する概念の適用は、上記実施
例に限ったものではなく、例えばメモリセル側とダミー
セル側のデータ線の読み出し用プリチャージ電位に差を
もたせる等の手法を用いてもよい。また、逆極性のトラ
ンジスタを用いる、電圧の上下関係を逆にする等の変更
を行ってもよい。さらにまた、メモリセルキャパシタの
プレート電極がプレート線として駆動される型のメモリ
においても、メモリセルプレート線とダミーセルプレー
ト線の駆動電位を異ならしめることにより、本発明の概
念を活かし、参照電位を発生させることが可能である。
【0056】
【発明の効果】以上、述べたように本発明によれば、製
造が容易でS/Nが高く、高集積化に適した不揮発性半
導体メモリを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメモリの回路構成と読み出し動作を示
す図。
【図2】本発明によるメモリに用いられるメモリセルを
示す図。
【図3】本発明によるメモリのブロック構成を示す図。
【図4】図1に示した回路の読み出し動作波形を示す
図。
【図5】図1に示した回路の読み出し動作波形を示す
図。
【図6】本発明によるメモリに用いられるプリチャージ
回路の構成を示す図。
【図7】本発明によるメモリセルアレイの構成を示す
図。
【図8】本発明によるメモリセルアレイの断面構造を示
す図。
【図9】本発明によるメモリセルアレイの断面構造を示
す図。
【図10】本発明によるメモリセルアレイの平面レイア
ウトを示す図。
【図11】本発明によるメモリの回路構成を示す図。
【図12】本発明によるメモリに用いられるプリチャー
ジ回路の構成を示す図。
【図13】本発明によるメモリセルアレイの構成を示す
図。
【図14】本発明によるメモリのブロック構成を示す
図。
【図15】本発明によるメモリのブロック構成を示す
図。
【図16】本発明によるメモリのアドレス構成を示す
図。
【図17】図11に示した回路の読み出し動作波形を示
す図。
【図18】図11に示した回路の読み出し動作波形を示
す図。
【図19】本発明によるメモリセルアレイの構成を示す
図。
【図20】本発明によるメモリセルアレイの断面構造を
示す図。
【図21】本発明によるメモリセルアレイの平面レイア
ウトを示す図。
【図22】本発明によるメモリセルアレイの構成を示す
図。
【図23】図22に示した回路の読み出し動作波形を示
す図。
【図24】図22に示した回路の読み出し動作波形を示
す図。
【図25】強誘電体キャパシタの特性を示す図。
【図26】従来の強誘電体メモリの構成を示す図。
【図27】従来の参照電圧発生手法を示す図。
【図28】従来の参照電圧発生手法を示す図。
【符号の説明】
MC1,MC2…メモリセル DMC1,DMC
2…ダミーセル TR1,TR2,DTR1,DTR2…セルトランジス
タ CF1,CF2,DCF1,DCF2…強誘電体キャパ
シタ PL1,PL2…プレート電極 WL1,WL
2…ワード線 DWL1,DWL2…ダミーワード線 DL,D
B…データ線 DPL…ダミープレート線 S
A…センスアンプ SP,SN…センスアンプ制御線 PC
C…プリチャージ回路 PCS…プリチャージ回路制御線 PCV…プ
リチャージ電位供給線 YSW…列選択スイッチ Y
S…列選択線 I/O…入出力線 VCF1…メモリセルキャパシタCF1の両端の電位差 VDCF2…ダミーセルキャパシタDCF2の両端の電
位差 VDLPL1…データ線DLとプレート電極PL1の電
位差 VDBDPL…データ線DBとダミープレート線DPL
の電位差 1…半導体基板 2…素子分
離絶縁膜 3…ゲート絶縁膜 4…ワード
線 5,9…層間絶縁膜 6…ソース
・ドレイン拡散領域 7,11…コンタクトプラグ 8…データ
線 10…平坦化絶縁膜 12…下部電
極 13…強誘電体膜 14…メモリ
セルプレート 15…ダミーセルプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 正和 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のワード線と、複数のデータ線と、該
    データ線とワード線の交差位置に配置した強誘電体キャ
    パシタとスイッチング素子から成るメモリセルおよびダ
    ミーセルと、該メモリセルおよびダミーセルのそれぞれ
    を駆動するメモリセルプレート電位供給手段およびダミ
    ーセルプレート電位供給手段とを有するメモリセルアレ
    イを具備する半導体メモリにおいて、 読み出し時、選択された上記メモリセルに第1のプレー
    ト電位を供給する上記メモリセルプレート電位供給手段
    と、選択された上記ダミーセルに上記第1のプレート電
    位と異なる第2のプレート電位を供給する上記ダミーセ
    ルプレート電位供給手段を備え、さらに上記ダミーセル
    の強誘電体キャパシタにかかる電圧を上記メモリセルの
    強誘電体キャパシタにかかる電圧より高くする手段を備
    えることを特徴とする半導体メモリ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体メモリにおいて、上
    記第1のプレート電位は、論理1に対応するハイ(Hi
    gh)の電位と論理0に対応するロー(Low)の電位
    との中間にある第1の定電位にあり、上記第2のプレー
    ト電位は、少なくとも読み出し時ローまたはハイの第2
    の定電位にあることを特徴とする半導体メモリ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載の半導体メモ
    リにおいて、上記第1のプレート電位および上記第2の
    プレート電位はそれぞれ少なくとも1つのメモリセルプ
    レート電位供給手段および少なくとも1つのダミーセル
    プレート電位供給手段により供給するものであることを
    特徴とする半導体メモリ。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3の何れかに記載の半
    導体メモリにおいて、上記メモリセルの有する強誘電体
    キャパシタと上記ダミーセルの有する強誘電体キャパシ
    タは、同等の電圧電荷特性を備えるものであることを特
    徴とする半導体メモリ。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4の何れかに記載の半
    導体メモリにおいて、上記メモリセルアレイと、上記メ
    モリセルアレイの有するデータ線に読み出された信号を
    感知する感知手段と、選択された上記データ線を上記感
    知手段に接続するデータ線選択手段とを有し、上記感知
    手段を複数の上記データ線により共有することを特徴と
    する半導体メモリ。
  6. 【請求項6】請求項5記載の半導体メモリにおいて、活
    性状態において上記データ線を充電するデータ線充電手
    段と、上記データ線充電手段を制御する複数のデータ線
    充電制御手段を有し、上記データ線充電手段は、上記複
    数のデータ線充電制御手段の何れかにより制御され、動
    作時において、少なくとも選択された上記データ線に隣
    接する選択されない上記データ線に接続された上記デー
    タ線充電手段を活性化することを特徴とする半導体メモ
    リ。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6記載の半導体メモ
    リにおいて、少なくとも2組のアドレスにより上記メモ
    リセルを選択するアドレス構成をとり、個々の上記感知
    手段に接続される上記データ線を第1のアドレスにより
    選択し、上記感知手段を第2のアドレスにより選択する
    ことを特徴とする半導体メモリ。
  8. 【請求項8】請求項7記載の半導体メモリにおいて、上
    記第1のアドレスによる選択と上記第2のアドレスによ
    る選択とを時分割により行う手段を備えることを特徴と
    する半導体メモリ。
  9. 【請求項9】請求項5乃至請求項8の何れかに記載の半
    導体メモリにおいて、上記メモリセルを選択する上記ワ
    ード線により、上記ダミーセルを同時に選択する手段を
    備えることを特徴とする半導体メモリ。
  10. 【請求項10】強誘電体キャパシタを含んでなるメモリ
    セルと、強誘電体キャパシタを含んでなるダミーセルを
    有する半導体メモリの駆動方法において、読み出し動作
    における信号発生時、上記ダミーセルの有する強誘電体
    キャパシタに、上記メモリセルの有する強誘電体キャパ
    シタより高い電圧を印加し、上記メモリセルの有する強
    誘電体キャパシタに流れ込む電荷量と、上記ダミーセル
    の有する強誘電体キャパシタに流れ込む電荷量との差を
    信号として検出することを特徴とする半導体メモリの駆
    動方法。
JP09004493A 1993-04-16 1993-04-16 半導体メモリおよびその駆動方法 Expired - Fee Related JP3274220B2 (ja)

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