JPH06208796A - 半導体メモリ - Google Patents

半導体メモリ

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JPH06208796A
JPH06208796A JP5317722A JP31772293A JPH06208796A JP H06208796 A JPH06208796 A JP H06208796A JP 5317722 A JP5317722 A JP 5317722A JP 31772293 A JP31772293 A JP 31772293A JP H06208796 A JPH06208796 A JP H06208796A
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memory
memory cell
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JP5317722A
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Katsumi Matsuno
勝己 松野
Yoshinobu Nakagome
儀延 中込
Miki Takeuchi
幹 竹内
Yuzuru Oji
譲 大路
Masakazu Aoki
正和 青木
Koji Hashimoto
孝司 橋本
Takao Watabe
隆夫 渡部
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、強誘電体を用い、低消費電
力、低雑音で、且つ安定な情報保持が可能な高集積の不
揮発性半導体メモリを提供することにある。 【構成】 動作終了時、データ線とプレート電極の電位
を等しくしてから選択トランジスタをオフにし、待機
時、選択トランジスタと強誘電体キャパシタのリークに
より情報蓄積ノードの電位をプレート電位近くに保つ。
読み出し時、センスアンプSAa1,…による増幅が終
了すると、データ線分離スイッチCSWa1,…を遮断
し、メモリセルアレイを待機状態に戻す。 【効果】 プレート電位が一定であっても、低消費電力
で安定な情報保持ができる。選択トランジスタと強誘電
体膜のリーク特性要求が緩く、製造が容易で高歩留りの
メモリを得られる。選択トランジスタに薄膜トランジス
タを用い、ウエル形成の不要なメモリを得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体メモリの構成に係
り、特に強誘電体を用いて、消費電力や雑音が小さく、
安定に情報を保持できる高集積の不揮発性メモリに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体メモリの一種であるダイナ
ミックランダムアクセスメモリ(DRAM)は、図36
に示すような構成を持つ。即ち、情報として電荷を蓄積
する1個のキャパシタと、1個のセル選択用トランジス
タからなるメモリセルMC11,…,MC1n,MC2
1,…,MC2n,…が、ワード線WL1,WL2,…
と、データ線DL1,…,DLnまたはDB1,…,D
Bnとが交差する位置にそれぞれ配置されてメモリセル
アレイが構成される。ワード線が選択されると、これに
接続されるメモリセルのトランジスタが導通して、DL
1〜DLnまたはDB1〜DBnに信号が読み出され
る。この信号をセンスアンプSA1〜SAnにより感知
・増幅する。入出力信号線I/Oと選択データ線との接
続は、データ線選択信号線YS1〜YSnにより制御さ
れるスイッチSW1〜SWnのいずれかを導通させて行
う。このメモリは、メモリセルの構成素子数が少なく、
小面積・高密度のメモリとして広く普及している。
【0003】しかし、DRAMには以下の問題があるこ
とが知られている。 ・セル選択トランジスタ、キャパシタのリーク電流のた
め、メモリセルにアクセスせず放置すると、記憶された
情報が失われる。このため、一定期間毎にリフレッシュ
動作が必要である。 ・電源を切ると、記憶された情報が失われる。 ・選択ワード線につながるメモリセルの情報は、それが
必要であるかないかに関わらず、全てデータ線に流出
し、メモリセルの情報は破壊される。よって、全てのデ
ータ線にセンスアンプを設け、信号電圧を増幅すること
により再書き込みを行う必要がある。これにより、高集
積化に障害が生じる上、不要のセンスアンプも動作する
ため、消費電力が大きい。 ・集積度向上に従って、構成素子の微細化やメモリセル
構造の複雑化によって高度の加工技術を要するようにな
り、工程数増加や歩留り低下によるコスト増大を引き起
こす。
【0004】これらの課題を解決する半導体メモリとし
て、例えば米国特許第4,873,664号,米国特許
第5,038,323号,特開平2−110895号,
特開平4−78098号等に開示されたような、強誘電
体メモリがある。即ち、キャパシタの誘電体膜として強
誘電体膜を用い、強誘電体の残留分極の方向を制御し
て、情報を記憶するものである。強誘電体は、適当な強
さの電界を印加すると分極を生じ、これを打ち消す向き
に適当な強さの電界を印加しない限り、この分極が残留
分極として保持される性質を持つ。よって、強誘電体を
キャパシタ絶縁膜として用いた強誘電体キャパシタにお
いて、その両端にかかる電圧VFEと充電電荷QFEと
の間には、図37に示すようなヒステリシス特性が存在
する。
【0005】図37を用いて、強誘電体キャパシタの特
性について説明する。強誘電体キャパシタにある大きさ
の電圧VM1を印加すると、強誘電体の分極方向が印加
電界に沿ってほぼ一定の向きになり、強誘電体キャパシ
タの状態は状態d1に遷移する。次に印加電圧を0にす
ると、残留分極を補償する電荷Qr1が極板上に残るた
め、強誘電体キャパシタの状態は状態s1になる。さら
に、VM1と逆向きにある大きさの電圧−VM0を印加
すると、分極が反転し、強誘電体キャパシタの状態は状
態d0となる。この後印加電圧を0にすると、補償電荷
−Qr0が極板上に残り、状態s0に遷移する。即ち、
印加電圧が0の場合において、強誘電体キャパシタは複
数の状態をとることができる。よって、例えば状態s1
を論理1に対応させ、状態s0を論理0に対応させるこ
とにより、情報を記憶することができる。
【0006】上記特性を持った、予め情報を記憶した強
誘電体キャパシタにある大きさの電圧を印加した時、例
えば状態s1から状態d1に遷移した場合と、状態s0
から状態d1に遷移した場合とでは、強誘電体キャパシ
タのみかけの容量値が異なる。即ち、状態s0から状態
d1に遷移した場合、分極反転に伴い、状態s1からの
遷移に比べ多量の電荷が強誘電体キャパシタに流入し、
その結果、みかけの容量値が大きくなる。つまり、分極
反転が起こった場合、分極反転が起こらなかった場合よ
り容量値が等価的に大きくなる。この特性を利用するこ
とにより、情報を読み出すことができる。例えば、デー
タ線の寄生容量等とメモリセルキャパシタを直列接続し
て電荷を分配させ、容量値の差異により発生する接続点
電位の違いを信号として読み出す等である。
【0007】残留分極は、ある程度の強さの電界がかか
らない限り保持されるので、上記の記憶方式によれば、
リフレッシュ動作が不要であり、電源を切った後も情報
が保持される不揮発性メモリを構成できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の強誘電
体メモリには、以下の問題があった。即ち、米国特許第
4,873,664号あるいは特開平4−78098号
に開示されたメモリには、情報を読み出す、または書き
込むためにメモリセルのプレート電極にパルスを印加す
る必要があるため、プレート電極をプレート線として微
細加工する必要が生じる点、プレート線を選択的に駆動
する回路を設ける必要があり、また特に特開平4−78
098号については周辺回路を選択する論理回路を設け
る必要もあるため、制御が複雑になり、また回路面積が
増大する点、プレート線の充放電に伴い消費電力が増大
し、電源雑音や寄生容量による線間雑音が発生する点に
問題があった。米国特許第5,038,323号に開示
されたメモリでは、プレート電極に印加される電位と待
機時データ線電位が異なるため、ワード線の雑音により
トランジスタが導通し、強誘電体キャパシタに電圧がか
かって情報が破壊される危険がある点、サブスレッショ
ルド電流等によるリーク電流が大きく、オフ抵抗の低い
トランジスタを用いた場合や、リーク電流が小さい強誘
電体キャパシタを用いた場合には、情報を安定に保持す
ることが困難である点に問題があった。特開平2−11
0895号に開示されたメモリでは、待機時においてデ
ータ線電位をプレート電位と等しくし、且つセル選択ト
ランジスタを弱く導通させることにより、情報破壊の危
険性を軽減する方式であったが、動作直前に全ワード線
電圧を下げてセル選択トランジスタを非導通とし、さら
に全データ線電圧をプリチャージする必要があるため、
消費電力、充放電時間および電源雑音が過度に大きくな
る点に問題があった。さらにまた、上記全てのメモリに
おいて、回路規模の縮小による面積低減と、非選択メモ
リセルについても読み出しを行うという不要な動作を省
くことによる消費電力低減を同時に達成する手法への考
慮はなされていなかった。
【0009】本発明の目的は、低消費電力、低雑音で高
集積化に適する構成を持ち、なおかつ安定に情報を保持
することのできる不揮発性半導体メモリを提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、トランジス
タと強誘電体キャパシタとを用いて構成されたメモリに
おいて、以下の事項を設けることにより達成される。 ・動作終了時、選択ワード線を非選択状態に戻す前に、
データ線電位をプレート電極の電位と等しくする。 ・待機時、トランジスタと強誘電体キャパシタのリーク
により、強誘電体キャパシタの両端の電圧を、分極反転
による情報破壊が起こらない範囲に保つ。 ・選択データ線が駆動され、プレート電極と異なる電位
にある時間を最小限にする手段を設ける。
【0011】
【作用】分極情報を安定に保持するためには、非選択セ
ルの強誘電体キャパシタの両端の電圧を、分極情報が保
持される範囲に維持すればよい。これを達成するため、
まず動作終了時においてデータ線電位をプレート電位と
等しくしてから選択ワード線を非選択状態にすると、ト
ランジスタと強誘電体キャパシタが接続されたノード
(情報蓄積ノード)の電位がプレート電位に等しくさ
れ、強誘電体キャパシタの両端の電圧が0Vになる。次
に待機時においてトランジスタと強誘電体キャパシタの
リークを用いて、情報蓄積ノードの電位をプレート電位
に近い値に維持し、分極情報が破壊されないようにす
る。ここで、読み出しあるいは書き込み動作に入ってデ
ータ線が駆動され、データ線電位がプレート電位と異な
る電位になると、トランジスタのリーク電流により非選
択セルの強誘電体キャパシタが充電されて情報蓄積ノー
ドの電位が変動し、分極情報が破壊されるおそれがあ
る。これを防止するため、データ線電位を増幅し、再書
き込みが行われた直後にメモリセルアレイをセンス回路
と分離してメモリセルアレイを待機状態に戻し、外部と
の情報のやりとりはセンス回路にラッチした情報を用い
て行う。また、この間に強誘電体キャパシタの両端の電
圧が分極情報を保持できる範囲を超えないようなリーク
特性を持つセル選択トランジスタを用いる。
【0012】以上の手段を適用することにより、過度の
充放電を伴う情報保持動作を行うことなく、低消費電
力、低雑音でありながら安定した情報保持ができる。
【0013】また、待機時において強誘電体キャパシタ
には充電電荷がほとんどなく、残留分極を補償する電荷
のみが残っている。よって、読み出し時にデータ線に発
生する信号電位を安定化することができ、特にダミーセ
ルを用いて参照電位を発生する場合等にS/Nを向上す
ることができると共に、トランジスタのリークによる非
選択セルからデータ線への電荷の漏出を低減できる。
【0014】さらにまた、プレート電極をプレート線と
して分離せず、高集積化に適したメモリを構成できる。
【0015】さらにまた、従来DRAM等に用いられた
セル選択トランジスタに比べ、リーク特性を大幅に許容
することができるので、製造が容易で、高歩留りのメモ
リを得ることができる。これを活かし、セル選択トラン
ジスタを薄膜トランジスタで形成すると、ウエル形成等
の工程のないメモリや、積層構造による高集積メモリを
形成することも可能である。
【0016】さらにまた、センスアンプを共有し、複数
のデータ線を有するメモリセルアレイに含まれる唯一の
メモリセルから情報を読み出す構成を容易にとることが
できるので、低消費電力、低雑音、高密度化を促進する
ことが可能であり、またセンスアンプのレイアウト余裕
を緩和することができる。
【0017】
【実施例】以下の実施例を用いて、本発明の概念を説明
する。初めに、メモリの構成およびその基本的な駆動方
法に関する基本概念について述べる。
【0018】(実施例1)図1は、本発明によるメモリ
の回路構成を示した一実施例である。図において、ワー
ド線WLax(x=1,…,m)とデータ線DLayお
よび相補データ線DBay(y=1,…,n)が行列状
に配置され、WLaxとDLayとの交点上にメモリセ
ルMCaxyが接続され、WLaxとDBayとの交点
上に相補メモリセルMBaxyが接続されて、メモリセ
ルアレイが構成される。ここでMBaxyは、MCax
yに対し相補の情報を記憶し、MCaxyに論理1が書
き込まれる場合(’1’W)、MBaxyには論理0が
書き込まれ、MCaxyに論理0が書き込まれる場
合(’0’W)、MBaxyには論理1が書き込まれ
る。プリチャージ回路PCayは、プリチャージ回路制
御線PCSaにより制御され、活性化時において、プリ
チャージ電位供給線VCSaの電位をDLay,DBa
yに供給する。図の構成においては、DLay,DBa
yが隣合って配置されており、両者を短絡することによ
りプリチャージを高速に行うことが容易である。データ
線分離スイッチCSWayは、データ線分離制御線CD
ayにより制御され、DLay,DBayと感知信号線
SLay,SBayとの接続・分離を行う。CDayは
共通でもよい。センスアンプSAayは、PMOS側セ
ンスアンプ制御線PPaおよびNMOS側センスアンプ
制御線PNaにより制御され、活性化時において、SL
ay,SBay間の電位差を感知し増幅する。列選択ス
イッチSWayは、列選択信号線YSayにより制御さ
れ、選択された感知信号線対を入出力信号線対I/Oa
に接続する。図ではI/Oaは一対のみ示したが、入出
力信号線対を複数組設け、感知信号線対をそのいずれか
に接続することにより、複数の情報を並列に読み出す構
成としてもよい。また、MCaxy,MBaxyのプレ
ート電極は、論理1に対応する電位VDD、論理0に対
応する電位VSSの中間にある定電位VPLを発生する
電位発生手段(図中省略)に接続され、メモリセルの強
誘電体キャパシタは、セル選択時において選択データ線
にVDDまたはVSSを加えることにより、分極状態を
制御され得るものとする。なお、以下の説明において、
各電位はVSSを基準電位とした値であるものとする。
【0019】上記のメモリに用いられるメモリセルの構
成を図2(a)に示す。図において、CFEは強誘電体
をキャパシタ絶縁膜として用いた強誘電体キャパシタで
ある。強誘電体としては、例えばジルコン酸チタン酸鉛
(PZT),チタン酸バリウム(BaTiO3),ニオ
ブ酸リチウム(LiNbO3)等のペロブスカイト酸化
物が適用可能である。抵抗RFEは、CFEの両端に接
続されたリーク抵抗である。RFEは、CFEに用いた
強誘電体膜のリーク成分を利用して形成してもよい。セ
ル選択トランジスタPTは、データ線DLとCFEの間
の電気伝導度をワード線WLにより制御する。プレート
電極PLは、論理1,論理0を表す電位の中間レベルの
電圧源に接続される。
【0020】上記メモリセルの待機状態における等価回
路を図2(b)に示す。図において、Roffはトラン
ジスタPTのオフ抵抗を表す。また、JlkはPTのp
n接合部における接合リーク電流等、情報蓄積ノードか
ら基板等へ流れるリーク電流を表す。
【0021】上記メモリの制御系の例について、図3を
用いて説明する。図3は、本発明によるメモリのブロッ
ク構成を示した一例である。図においてMCARYa
は、メモリセル、ワード線、データ線、プリチャージ回
路等を含むメモリセルアレイである。SAGaは、セン
スアンプ、感知信号線を含むセンス回路群である。メモ
リコントローラMCTLaは、外部からの制御信号を受
けてメモリ各部への制御信号CTLGaを発生し、また
内部アドレスを行アドレスバッファXABaおよび列ア
ドレスバッファYABaに供給する。XABaは行アド
レスバッファであり、MCTLaから受け取った行アド
レスをラッチする。XDECaは行デコーダであり、X
ABaにラッチされた行アドレスを元に、ワード線を選
択する。XDRVaはワード線ドライバであり、選択ワ
ード線を駆動する。YABaは列アドレスバッファであ
り、MCTLaから受け取った列アドレスをラッチす
る。YDECaは列デコーダであり、YABaにラッチ
された列アドレスを元に、感知信号線を選択する。YS
WGaは列選択スイッチ群であり、選択された感知信号
線と外部との接続・分離を行う。IDBaは入力データ
バッファであり、外部からの入力データを受ける。OD
Baは出力データバッファであり、読み出した信号を増
幅するメインアンプ、出力段を含んでなる。
【0022】次に図3のメモリに入力される制御信号に
ついて説明する。アドレス取り込み信号/CS1,/C
S2は、アドレス信号Adrsを取り込むタイミングを
制御する。なお以下の説明において、上部に線を記した
図中記号を、/CS1のように表記する。さて、書き込
み制御信号/WEは、読み出し・書き込み動作モードの
制御およびデータ入出力ピンDIOからの入力信号取り
込みのタイミングを制御する。出力制御信号/OEは、
読み出した信号のDIOへの出力のタイミングを制御す
る。パワーダウン制御信号/PWDは、電源オン・オフ
に対処し、情報破壊を起こさないよう各部電位を設定す
る動作モードを実行させる。
【0023】次に、本実施例に示した回路の読み出し動
作の一例を、図4を用いて説明する。図において、WL
ai(i=1,…,m)は選択されたワード線を表し、
SLaj,SBaj(j=1,…,n)は、選択された
感知信号線対を表し、DLaj,DBajは選択された
データ線対を表す。電位VCHはセル選択トランジスタ
のゲートに印加して導通させるための電位で、VDDよ
りもセル選択トランジスタのしきい値電圧程度かそれ以
上高い電位である。各電位は、例えばVSS=0V,V
DD=3V,VPL=1.5V,VCH=4Vとする。
また、Highはハイレベルで例えばVDD、Lowは
ローレベルで例えばVSSとする。初め、アレイ内のワ
ード線電位はVSS、データ線分離スイッチは導通状
態、センスアンプは非活性状態、プリチャージ回路は活
性状態、プリチャージ電位供給線VCSaの電位はVP
Lであり、データ線にはVPLが供給される。また、図
中の斜線部はドントケアとする。まずアドレス取り込み
信号/CS1の立ち下がりに同期してアドレスXAD1
を取り込むと共に、読み出し動作を開始する。時刻tr
a1において、VCSaの電位をVDDにして、各デー
タ線対DLay,DBayをVDDに充電する。この
時、データ線分離制御線CDay、プリチャージ回路制
御線PCSaの電位をVCHにすることにより、データ
線対への充電が十分行われる。次に時刻tra2におい
て、各プリチャージ回路PCayを非活性化し、DLa
y,DBayをフローティング状態にする。次に時刻t
ra3において、WLaiの電位をVSSからVCHに
上げ、WLaiに接続されたメモリセルMCaiy,M
Baiyのトランジスタをオンさせる。すると、MCa
iy,MBaiyの強誘電体キャパシタには、ほぼVD
D−VPLの電圧が印加される。ここで、例えばメモリ
セルMCaijの強誘電体キャパシタの分極が反転しな
い場合(’1’R)、データ線DLajの電位は、分極
非反転時のセル容量CFEaijとDLajの寄生容量
CDLajとで電荷を再分配した状態の値VDLaj1
になる。VDLaj1は以下の式で表される。
【0024】
【数1】
【0025】これに対し、分極が反転した場合(’0’
R)、これを補償する電荷ΔQraijが強誘電体キャ
パシタに流れ込む。ΔQraijは、十分な分極反転が
起こった時、図37に示した、残留分極を補償する電荷
の差Qr1−(−Qr0)に等しい。この時のDLaj
の電位VDLaj0は以下の式で表される。
【0026】
【数2】
【0027】相補メモリセルMBaijには、メモリセ
ルMCaijと相補の情報が記憶されているので、MC
aijとMBaijの強誘電体キャパシタの特性および
DLajとDBajの寄生容量がほぼ等しいとすると、
DLaj,DBajの電位差ΔVDLajは以下の式で
表される。
【0028】
【数3】
【0029】ここで時刻tra4において、PNa,P
Paにより各センスアンプSAayを活性化し、DLa
y,DBayの電位差ΔVDLayをそれぞれ感知・増
幅する。この増幅動作により、分極反転により情報が破
壊されたメモリセルに対し、再書き込みが行われる。十
分な増幅が行われた後、時刻tra5において、CDa
yによりデータ線分離スイッチCSWayがオフにな
り、メモリセルアレイとセンスアンプが分離されると共
に、PCSaによりプリチャージ回路PCayが活性化
される。これにより、データ線対DLay,DBayの
電位がVPLにされる。そして時刻tra6において、
WLaiの電位をVSSに戻し、メモリセルアレイが待
機状態になる。ここで、データ線電位をVPLにしてか
らワード線電位をVSSにすることにより、分極を補償
する電荷と共に書き込み時にメモリセルキャパシタに充
電され、キャパシタ両端の電圧を発生させている余分の
電荷を放電し、メモリセルキャパシタの両端の電圧を0
Vにしてから待機状態に移行することができる。これに
よって、特にトランジスタのオフ抵抗Roffが低い場
合に、余分な電荷がデータ線に漏出し、その後の動作に
影響を与えるのを防止できる。一方、SAayはCSW
ayがオフになった後も活性状態に保たれ、読み出され
た情報がラッチされている。ここで、アドレス取り込み
信号/CS2の立ち下がりに同期してアドレスYAD1
が取り込まれ、時刻tra5においてYSajによりス
イッチSWajが導通し、入出力線I/Oaに情報が出
力される。ここでアドレス信号Adrsの切り替えに同
期して列選択スイッチを切り替え、異なるアドレスの情
報を連続的に読み出すことも可能である。/CS2が立
ち上がると、これに同期してAdrsの取り込みを停止
し、全列選択スイッチをオフさせる。ここで/CS2を
再びLowにすると、またアドレス取り込みと情報出力
を再開する。/CS1が立ち上がると、これに同期して
メモリを待機状態に戻す。即ち、時刻tra8におい
て、センスアンプSAayを非活性状態にし、次いで時
刻tra9において、CSWayを導通させ、感知信号
線電位をデータ線と同じくVPLにする。これにより、
読み出し動作が終了する。なお、読み出した信号を増幅
する際、データ線対の電位はともに高電位側にあるの
で、センスアンプのPMOS側回路を省略して、NMO
S側のみの構成としても信号を読み出すことが可能であ
る。また、2値のプリチャージ電位を供給するためにプ
リチャージ電位供給線の電位を変動させる代わりに、少
なくとも同時に活性化されない2組のプリチャージ回路
を設けてもよい。
【0030】次に、図2(b)に戻って、非選択セルの
情報を保持する方法について以下に述べる。なお、以下
の説明において、読み出し動作および書き込み動作中に
データ線DLとプレート電極PLの間にかかる最大電圧
(絶対値)をVwとする。また、セル選択時におけるP
Tのオン抵抗RonはRFEに比べ十分低く、DL−P
L間にVwが印加された時、CFEに十分な大きさの電
圧がかかり、これによりCFEの分極方向が制御できる
ものとする。さらに、DLとPLの間に印加しても、動
作時間を超えるある時間内に分極反転がほとんど起こら
ない臨界電圧をα・Vwとする。係数αは0<α<1を
満たす。
【0031】まず、待機時における情報保持の方法につ
いて述べる。図2(b)において、DLとPLの電位を
等しいとおくと、定常状態において、接合リーク電流J
lkはRFEとRoffの並列合成抵抗を流れるのと等
価である。よって、この並列合成抵抗をRFE//Rof
fと表すと、CFEの両端にかかる電圧の最大値は、R
FE//RoffとJlkの積で表される。これによりC
FEの分極情報が破壊されないためには、以下の条件を
満たせばよい。
【0032】
【数4】
【0033】例えばα・Vw=0.1〔V〕、Jlk=
1〔fA〕とすると、RFE//Roff≦1014〔Ω〕
となる。
【0034】次に、動作時における非選択セルの情報保
持の方法について述べる。図4の下部に示したように、
一連の動作においてDLが活性化され、DLとPLの間
に電圧がかかる期間をTa、DLとPLが同電位にされ
てから次にDLが活性化されるまでの最短時間をTsと
する。簡単のため、期間TaにおいてDL−PL間の電
圧はVw一定であるとする。接合リーク電流が十分小さ
いとすると、CFEは期間TaにおいてRoffとRF
Eを流れる電流の差により充電され、期間Tsにおいて
RoffとRFEの並列合成抵抗を通して放電する。こ
の充放電の時定数は、RFE//RoffとCFEの積に
より表される。期間Taの始まりにおいてCFE両端の
電圧がほぼ0Vであり、且つ期間Taの間にDL−PL
間にVwがかかり続けたとすると、期間Taにおける充
電動作後のCFEの両端の電圧がα・Vw以下であり、
情報が破壊されないためには、以下の関係が満たされれ
ばよい。
【0035】
【数5】
【0036】RFE//Roffが低い場合、充電時定数
が小さいため、期間TaにおいてCFEへの充電がほぼ
終了し、定常状態に近い状態になる。この時、上式は次
の式に近似される。
【0037】
【数6】
【0038】例えばα=1/15とすると、Roff/
RFE≧14となる。一方、RFE//Roffが十分高
く、充電時定数がTaに比べて十分大きい場合、期間T
aの間にCFEはほとんど充電されず、情報が保持され
る。例えば充電時定数を1〔μs〕以上とし、分極非反
転時においてCFE=10〔fF〕とすると、RFE//
Roff≧100〔MΩ〕となる。
【0039】ここで、一連の動作終了後、期間Tsを経
て次の動作に移る時点で、CFEの放電が十分行われて
定常状態になり、CFE両端の電圧がほぼ0Vに戻るた
めには、期間Tsが期間Ta以上に長い必要がある。こ
れは以下の式で表される。
【0040】
【数7】
【0041】即ち、データ線が非活性状態に戻された
後、活性状態の期間以上の非活性期間をおいて、CFE
を放電させる必要がある。これは、図4に示したよう
に、データ線の信号電圧を増幅した後、直ちにデータ線
分離スイッチをオフにしてデータ線とセンス回路を分離
し、データ線を待機状態に戻すことにより達成すること
ができる。これは、例えばDRAMに適用されるスタテ
ィックカラムモードのように、複数ビットの情報を連続
的に読み出す場合に特に有効である。
【0042】上に述べた条件の他、読み出し動作時にお
いてRoff,RFEを通じてデータ線を放電させない
よう、Roff,RFEの最小値を決定する必要があ
る。即ち、図4に述べた動作において、データ線をプリ
チャージ後フローティング状態にする間に、データ線電
位が放電により大きく低下しないようにする必要があ
る。CDLはCFEの分極反転時容量に比べ十分大き
く、DLに接続された選択セルおよび非選択セルの並列
合成抵抗をRCPとおき、さらに、ある時間Tdの間に
おけるDLの電圧変動を例えば1%以内とすると、以下
の関係が必要である。
【0043】
【数8】
【0044】これより、RCPの最小値は以下の式で表
される。
【0045】
【数9】
【0046】上式の右辺をRCPminと定義する。P
Tのオン抵抗RonはRFEに比べ十分低いとし、非選
択セル数は図1のワード線数mを用いてm−1とする
と、上式は以下のように表される。
【0047】
【数10】
【0048】Roffが十分高い場合、RCP≒RFE
となる。例えばCDL=0.3〔pF〕、Td=100
〔ns〕とすると、RFEの最小値は、数9より約33
MΩとなる。また、数10において、Roff=0
〔Ω〕、m=128とおくと、RFE≧4.2〔GΩ〕
となり、これを満たすRFEを用いれば、Roffの値
の大小に関わらず、DLが放電する問題はない。
【0049】以上、数4,5,10を満たすRFE,R
offの値の範囲を、これまで述べた数値例を元に図5
に示す。図において、曲線4は数4に、曲線5は数5
に、破線6は数6に、曲線10は数10に対応する。ま
た、破線2は、RFE=Roffに対応する。図中の領
域1に含まれるRFE,Roffを有する素子を用いて
メモリセルを構成し、上に述べた動作を適用することに
より、非選択セルの情報が破壊されず、安定な情報保持
が可能となる。これに対し、例えばDRAMに用いられ
るようなセル選択トランジスタのオフ抵抗およびキャパ
シタのリーク抵抗には、ここに示したものより高いもの
が要求される。即ち、DRAMにおいてはキャパシタに
蓄積された電荷により情報を記憶するため、電荷流出に
よる情報の消失を抑え、十分な情報保持時間を得るため
には、オフ抵抗やリーク抵抗が十分大きくなければなら
ない。例えば、メモリセルキャパシタを30fFとし、
セル選択トランジスタのオフ抵抗と接合リーク抵抗およ
びキャパシタ絶縁膜のリーク抵抗の並列合成抵抗とキャ
パシタの放電時定数を2sとすると、並列合成抵抗は約
6.7×1013Ωとなる。従って、それぞれの抵抗はこ
れより高く、例えばキャパシタのリーク抵抗は1014Ω
のオーダ、トランジスタのオフ抵抗はそれよりさらに高
いものを用いなければならない。この値は、図5に示し
た領域1に含まれるRFEおよびRoffの値に比べ非
常に高く、きびしい要求値である。この要求を満たすた
め、例えばセル選択トランジスタのチャネルドーズ量を
周辺回路用トランジスタに比べ多くし、しきい値電圧を
高くすることにより、周辺回路よりオフ電流が3〜4桁
程度小さいトランジスタを用いる等の対策が必要であ
る。しかし、これによりイオン打ち込み工程が増えるば
かりでなく、選択セルのコンダクタンスを十分上げるた
め、選択ワード線に高電圧を印加する必要があり、電源
電圧の低電圧化に際し障害となる。さらに、トランジス
タの微細化が進むにつれて、チャネル長のばらつきによ
りしきい値電圧の制御が難しくなる、パンチスルーによ
りソース・ドレイン間のオフ電流が大きくなる等の問題
が生じ、上に述べたような対策も含め、所望の特性を得
るには高度の技術を要する。一方、図5に示した領域1
に含まれるRFEやRoffの条件は非常に緩い。従っ
て、例えば周辺回路と同時形成したトランジスタやパン
チスルー電流の無視できないトランジスタ等、リークの
比較的大きいトランジスタを用いても、安定した情報保
持ができ、またリーク特性のばらつきにも強いメモリが
得られる。
【0050】以上により、メモリセルに蓄えた情報を安
定に保持することができる。次に、上記メモリに適用可
能な図4の例と異なる動作と制御方法について説明す
る。
【0051】図6は、図1に示した実施例に有効な読み
出し動作制御法を示した図であり、アドレス信号の変化
に応じて複数の記憶情報を連続的に読み出す動作、即ち
DRAMにおいて用いられるスタティックカラムモード
と同様の動作のタイミング波形を表す。図において、ア
ドレス取り込み信号/CS1の立ち下がりに同期してア
ドレス信号Adrsにより入力されるアドレスXAD1
を取り込み、読み出し動作を開始する。基本的な動作は
図4に示した例と同様であり、プリチャージ回路をオフ
にし、XAD1に対応するワード線を選択駆動し、セン
スアンプを活性化してメモリセルから情報を読み出す。
読み出した後、メモリセルアレイはセンスアンプと分離
され、データ線電位がプレート電位と等しく充電されて
ワード線が非活性状態にされる。一方、センスアンプに
ラッチされた情報を取り出すため、アドレス取り込み信
号/CS2の立ち下がりに同期してアドレスYAD1が
取り込まれ、これに対応する列選択スイッチが導通す
る。出力制御信号/OEの立ち下がりに同期して、入出
力ピンDIOに情報RD11が出力される。ここで、ア
ドレス信号Adrsを変化させ、YAD2,YAD3,
…とアドレスを変えていくと、それぞれのアドレスに対
応する列選択スイッチに切り替わり、DIOにRD1
2,RD13,…のように連続して情報が出力される。
/OEが立ち上がると、DIOへの出力が停止され、D
IOはハイインピーダンスになる。また、/CS2が立
ち上がると、アドレスの取り込みが停止され、列選択ス
イッチが全て遮断される。さらに、/CS1が立ち上が
ると、センスアンプが非活性となり、データ線分離スイ
ッチを再び導通させて、動作が終了する。終了動作中
は、全ての制御信号はドントケアである。この動作を適
用すると、読み出し動作の高速化が図れるだけでなく、
連続読み出し動作中にメモリセルアレイを待機状態のま
まにしておけるので、これまで述べたように、メモリセ
ルの記憶情報をより安定に保持することができる。
【0052】図7は、図1に示した実施例に有効な書き
込み動作制御法を示した図であり、上に示したスタティ
ックカラムモードを用いて情報を書き込むディレイドラ
イト動作のタイミング波形を表す。図において、アドレ
ス取り込み信号/CS1の立ち下がり時、書き込み制御
信号/WEはHigh状態であるので、読み出し動作を
行うものと判定し、図6に示したと同様の読み出し動作
を行う。ここで動作の判定を/CS1の立ち下がり時に
行っているが、例えば/CS2の立ち下がり時でもよ
い。読み出し動作中において、出力制御信号/OEの立
ち上がりに同期して入出力ピンDIOへの出力が停止す
る。次いで/WEが立ち下がることにより、書き込み動
作に移り、DIOに外部から加えた情報WD13を、ア
ドレスYAD3に対応する列選択スイッチを介してセン
スアンプに書き込む。以後、アドレスがYAD4,…に
切り替わるのに同期して列選択スイッチが切り替わり、
/WEの立ち下がりに同期して取り込んだ情報WD1
4,…がセンスアンプに書き込まれる。/WEが立ち上
がると、情報の取り込みが停止される。ここで/OEを
立ち下げると、再び読み出し動作に移ることもできる。
/CS2が立ち上がると、アドレスの取り込みが停止さ
れ、全列選択スイッチが遮断される。さらに/CS1が
立ち上がると、センスアンプに書き込んだ情報をメモリ
セルに書き込む動作に移る。即ち、選択ワード線WLa
iによりセル選択トランジスタを導通させ、プリチャー
ジ回路を非活性状態にし、データ線分離スイッチを導通
させることにより、選択セルにセンスアンプの保持して
いる情報を書き込む。次いで、センスアンプを非活性化
し、プリチャージ回路を活性化し、ワード線を非活性状
態にすることにより、書き込み動作が終了する。メモリ
セルへの書き込み動作中は、全制御信号はドントケアで
ある。この動作により、読み出し動作のみならず連続的
書き込み動作も高速に行い、且つ非選択セルの情報を安
定に保持することが可能である。
【0053】図8は、図1に示した実施例に有効な書き
込み動作制御法を示した図であり、読み出し動作を行わ
ず、選択セルに直接的に情報を書き込むアーリーライト
動作のタイミング波形を表す。図において、アドレス取
り込み信号/CS1の立ち下がりに同期して、アドレス
信号AdrsよりアドレスXAD1を取り込むと同時
に、書き込み制御信号/WEがLow状態であることか
ら、読み出し用プリチャージ動作を行わず、書き込み動
作に入る。時刻twa1においてデータ線分離スイッチ
を遮断し、時刻twa2において選択ワード線WLai
の電位をVCHにしてセル選択トランジスタを導通さ
せ、時刻twa3においてプリチャージ回路を非活性化
し、さらに時刻twa4においてセンスアンプを活性化
する。また、アドレス取り込み信号/CS2の立ち下が
りに同期してアドレスYAD1を取り込むと、YSa
j,CDajにより、これに対応した列選択スイッチお
よびデータ線分離スイッチを導通させ、/WEに同期し
て外部より取り込んだ情報を選択セルに書き込む。ここ
でAdrsを変化させて異なるアドレスを入力すること
により、列選択スイッチおよびデータ線分離スイッチを
切り替え、複数のメモリセルに情報を書き込んでもよ
い。この間、一度も選択されないデータ線は駆動され
ず、VPLが充電されフローティング状態になってい
る。/WEの立ち上がりに同期して、時刻twa5にお
いてデータ線分離スイッチを遮断し、プリチャージ回路
を活性化することにより、全データ線電位がVPLにさ
れ、待機状態に戻される。さらに/CS2の立ち上がり
に同期して、時刻twa6においてアドレスの取り込み
が停止され、全列選択スイッチが遮断される。さらに/
CS1の立ち上がりに同期して、時刻twa7において
選択ワード線WLaiの電位がVSSにされて非活性状
態になると共に、センスアンプが非活性化され、次いで
時刻twa8においてデータ線分離スイッチが導通し、
感知信号線SLay,SBayの電位がVPLに戻され
て、動作が終了する。この動作では、読み出し動作を行
わず、また選択されないデータ線は動作しないので、高
速で低消費電力の動作を行える。また、新たに書き込ま
れた情報と予め記憶されていた情報が一致すると、分極
が反転されないので、膜疲労が軽減される。
【0054】図9は、図1に示した実施例に有効な書き
込み動作制御法を示した図であって、アーリーライト動
作のタイミング波形を表す別の例であり、全列アドレス
に対応するセンスアンプに情報を書き込んだ後、一度に
メモリセルに情報を書き込む動作である。図において、
アドレス取り込み信号/CS1の立ち下がりに同期し
て、アドレス信号AdrsよりアドレスXAD1を取り
込むと同時に、書き込み制御信号/WEがLow状態で
あることから、読み出し用プリチャージ動作を行わず、
書き込み動作と判定して、データ線分離スイッチを遮断
し、センスアンプを活性化する。ここで、メモリセルア
レイは待機状態を保つ。次にアドレス取り込み信号/C
S2の立ち下がりに同期して、アドレスYAD1を取り
込み、対応する列選択スイッチを導通させ、書き込み制
御信号/WEに同期して入出力ピンDIOから取り込ん
だ情報WD11を選択されたセンスアンプに書き込む。
その後、Adrsを切り替えて順次アドレスYAD2,
YAD3,…を取り込み、/WEに同期して取り込んだ
情報WD12,WD13,…をそれぞれセンスアンプに
ラッチする。ラッチ動作終了後、/CS1の立ち上がり
に同期して、選択ワード線WLaiを活性化し、プリチ
ャージ回路を非活性化し、データ線分離スイッチを導通
させて、WLaiに接続する全メモリセルに情報を書き
込む。そして、センスアンプを非活性化し、プリチャー
ジ回路を活性化し、WLaiを非活性状態に戻して、書
き込み動作が終了する。データ線を駆動せず、センスア
ンプにのみ書き込む動作は高速に行えるので、この動作
によれば、より高速な連続的書き込みを行える。また、
図8に示した動作と異なり、全てのデータ線分離スイッ
チを同時に駆動させればよいので、データ線分離スイッ
チを選択する必要がなく、回路構成を簡単にできる。
【0055】図10は、図1に示した実施例に有効な読
み出し動作制御法を示した図であり、ワード線電位をV
CHに上げる前に、データ線に待機時と異なる電位をプ
リチャージせず、センスアンプのNMOS側とPMOS
側の活性化のタイミングを変えることにより情報を読み
出す点で、上に述べた例と異なる。待機時における回路
内の各部電位は、これまで述べた例と同様である。時刻
traa1において、WLaiの電位をVSSからVC
Hに上げ、WLaiに接続されたメモリセルMCai
y,MBaiyのトランジスタをオンさせる。この時、
各データ線対DLay,DBayにはプリチャージ回路
PCayを通して電位VPLが供給されているため、M
Caiy,MBaiyの強誘電体キャパシタにはほとん
ど電圧がかからず、情報が読み出されることも破壊され
ることもない。次に時刻traa2において、PCay
を非活性化し、DLay,DBayをフローティング状
態にする。次に時刻traa3において、PNaにより
各センスアンプSAayのNMOS側のみを活性化す
る。すると、DLay,DBayはNMOSを通じて放
電し、その電位はともにVSSに向かって低下する。こ
の時の強誘電体キャパシタの状態を図11に示す。初
め、論理1が書き込まれたセルの強誘電体は状態s1に
あり、論理0が書き込まれたセルの強誘電体は状態s0
にある。NMOS側センスアンプを活性化すると、論理
1を記憶した側のメモリセルでは、データ線電位の低下
とともに強誘電体の分極が反転し始める。これより、こ
の側のNMOSの負荷容量が等価的に大きくなるため、
NMOS対の電流駆動能力がほぼ同等であれば、データ
線電位の低下が論理0を記憶した側に比べ遅くなる。よ
って、論理0側の強誘電体が状態s0から状態r0に移
る間に、論理1側の強誘電体は状態s1から状態r1に
移り、両者に電位差VDTが生じる。ここで時刻tra
a4において、PPaによりSAayのPMOS側を活
性化し、VDTを感知・増幅する。この時CDayの電
圧をVCHにすることにより、高電位側データ線の増幅
が十分行われる。信号が十分増幅されると、メモリセル
アレイとセンスアンプが分離され、メモリセルアレイが
待機状態に移る。即ち、時刻traa6においてデータ
線分離スイッチが遮断されると共にプリチャージ回路が
活性化され、時刻traa7においてWLaiの電位が
VSSにされて非活性状態になる。一方、時刻traa
5〜traa6の間、YSajによりSWajが導通
し、情報がI/Oaに読み出される。ここで前に述べた
例と同様に、アドレスを切り替えて連続的に情報を読み
出してもよいし、書き込み動作に移ってもよい。動作終
了の制御信号を受けると、時刻traa7においてセン
スアンプを非活性化し、時刻traa8においてデータ
線分離スイッチを導通させて、動作を終了する。書き込
み動作を行った場合、センスアンプからメモリセルへの
書き戻し動作を行ってからセンスアンプを非活性化すれ
ばよい。この例では、複数のプリチャージ電位を用いる
必要がないため、回路を簡単化し、消費電力を低減する
ことが可能となる。なお、PMOS側とNMOS側の活
性化のタイミングを逆順にして、データ線電位をVDD
に向けて上昇させてもよい。また、NMOS側センスア
ンプをPMOS側より先に活性化する代わりに、例えば
図12に示すように、プルダウン回路制御線SPDaに
より制御され、ほぼ同等の電流駆動能力を持つ2個のト
ランジスタによるデータ線電圧プルダウン回路NPDa
1,…を設け、プルダウン電位供給線VPDaの電位に
向けてデータ線を放電させることにより信号電圧を発生
させてもよい。あるいはまた、図13に示すように、プ
リチャージ回路を分割してもよい。図において、イコラ
イズ用プリチャージ回路PC1a1,…はプリチャージ
回路制御線PCS1aにより制御され、前記の動作例に
おけるプリチャージ回路と同じタイミングで動作する。
電位供給用プリチャージ回路PC2a1,…はプリチャ
ージ回路制御線PCS2aにより制御され、PC1a
1,…の活性時において同時に活性化してプリチャージ
電位を供給する他、読み出し時において上の例における
動作原理に基づく信号発生にも用いる。これにより、ト
ランジスタ数を増やすことなく、図12と同様の効果が
得られる。
【0056】本実施例によれば、プレート線を駆動した
り、セル選択トランジスタを全て導通させる等の動作を
行わないので、低消費電力、低雑音であり、なお且つ安
定な情報保持を行うことができる。また、DRAM等に
比べ、セル選択トランジスタのリーク特性を大きく許容
することができ、またリーク特性のバラツキにも強いこ
とから、製造が容易で歩留りを向上でき、低価格のメモ
リを得ることができる。
【0057】(実施例2)図14は、本発明によるメモ
リの回路構成を示した別の実施例である。本実施例は、
ワード線とデータ線の交点、ワード線と相補データ線の
交点の一方のみにメモリセルを設け、またダミーセルを
設けている点で、図1の例と異なる。図において、ワー
ド線WLex(x=1,…,m)およびダミーワード線
DWee,DWeoとデータ線DLeyおよび相補デー
タ線DBey(y=1,…,n)が行列状に配置され、
WLexとDLexまたはDBexとの交点上にメモリ
セルMCexyが接続され、DWeeとDLeyとの交
点上にダミーセルDMeeyが接続され、DWeoとD
Beyとの交点上にダミーセルDMeoyが接続され
て、メモリセルアレイが構成される。ここでダミーセル
は、読み出し時においてメモリセルが接続された側のデ
ータ線に信号電位を発生させる際、対をなす他方のデー
タ線に論理1,論理0に対応する信号電位の間にある参
照電位を発生させるためのセルであり、例えばメモリセ
ルと同じ回路構成で、面積の大きなキャパシタを用い、
予め論理1を書き込んだものを用いる。DLey,DB
eyは、それぞれプリチャージ回路PCeyに接続さ
れ、データ線分離制御線CDeyにより制御されるデー
タ線分離スイッチCSWeyを介して感知信号線SLe
y,SBeyに接続される。SLey,SBeyは、セ
ンスアンプSAey、データ線対選択スイッチSWey
に接続される。PCeyは、プリチャージ回路制御線P
CSeにより制御され、活性化時において、プリチャー
ジ電位供給線VCSeの電位をDLey,DBeyに供
給する。SAeyは、PMOS側センスアンプ制御線P
PeおよびNMOS側センスアンプ制御線PNeにより
制御され、活性化時において、SLey,SBey間の
電位差を感知し増幅する。SWeyは、列選択信号線Y
Seyにより制御され、選択された感知信号線対を入出
力信号線対I/Oeに接続する。
【0058】本実施例に示した回路の読み出し動作の一
例を、図15を用いて説明する。図において、WLei
(i=1,…,m)は選択されたワード線を表し、DL
ej,DBej(j=1,…,n)は、選択されたデー
タ線対を表す。DWeo/eは、選択セルが接続されな
い側のデータ線に接続されたダミーセルに接続されてい
るダミーワード線とする。待機時の状態は、これまで述
べたものと同じである。各データ線対DLey,DBe
yは、時刻tre1においてVDDにプリチャージさ
れ、時刻tre2においてフローティング状態にされ
る。時刻tre3において、WLeiとDWeo/eの
電位をVSSからVCHに上げ、WLeiに接続された
メモリセルMCeiyおよびDWeo/eに接続された
ダミーセルDMeo/eyのトランジスタをオンさせ
る。この時、ダミーセルが接続された側のデータ線に
は、メモリセルが接続された側に発生する論理1と論理
0に対応する信号電位の中間にある電位即ち参照電位が
発生される。次に時刻tre4において、PNe,PP
eにより各センスアンプSAeyを活性化し、データ線
対の電位差を感知・増幅する。ここで、ダミーセルに情
報が再書き込みされて、次回の参照電位発生に支障を来
たすこと、およびダミーセルの強誘電体キャパシタの疲
労が促進されることを防ぐため、DWeo/eの電位を
VSSに下げて、ダミーセルのトランジスタをオフさせ
る。十分な増幅が行われた後、時刻tre6においてデ
ータ線分離スイッチを遮断すると共にプリチャージ回路
を活性化し、時刻tre7においてWLeiの電位をV
SSにして、メモリセルアレイを待機状態に戻す。この
間、ダミーセルキャパシタの余分な充電電荷を放電する
ため、ダミーセルトランジスタを一時的に導通させる。
一方、センスアンプにラッチした情報は、時刻tre5
〜tre6においてYSejにより選択された列選択ス
イッチを導通させて出力する。ここで、これまで述べた
例と同様に、列アドレスを切り替えて、連続的に情報を
読み出したり、あるいはセンスアンプへの書き込みを行
ってもよい。動作終了の制御信号入力を受けると、時刻
tre7においてセンスアンプを非活性化し、時刻tr
e8においてデータ線分離スイッチを導通させて、動作
が終了する。ここで、センスアンプを非活性化する前
に、センスアンプにラッチした情報をメモリセルに書き
戻してもよい。また、時刻tre4においてダミーセル
のトランジスタをオフさせる代わりに、読み出し動作終
了後、ダミーセルの情報をリセットする動作を加えても
よい。
【0059】本実施例によれば、1個のメモリセルに1
ビットの情報を記憶することができるため、回路面積を
有効に利用し、集積度を向上することができる。なお、
参照電位を発生する手段はダミーセルに限らず、例えば
参照電位発生回路を設ける等してもよい。
【0060】次に、本発明の概念を適用してなるメモリ
において、消費電力や回路規模を低減することのできる
メモリ構成に関する実施例について述べる。
【0061】(実施例3)図16は、本発明によるメモ
リのブロック構成を示した実施例であり、メモリセルア
レイとセンス回路の間に列選択回路を挿入した構成を持
つ点で、図3に示した例と異なる。図においてMCAR
Yfは、メモリセル、ワード線、データ線、プリチャー
ジ回路等を含むメモリセルアレイである。SAGfは、
センスアンプ、感知信号線を含むセンス回路群である。
メモリコントローラMCTLfは、外部からの制御信号
を受けてメモリ各部への制御信号CTLGfを発生し、
また内部アドレスを行アドレスバッファXABfおよび
列アドレスバッファYABfに供給する。XABfは行
アドレスバッファであり、MCTLfから受け取った行
アドレスをラッチする。XDECfは行デコーダであ
り、XABfにラッチされた行アドレスを元に、ワード
線を選択する。XDRVfはワード線ドライバであり、
選択ワード線を駆動する。YABfは列アドレスバッフ
ァであり、MCTLfから受け取った列アドレスをラッ
チする。YDECfは列デコーダであり、YABfにラ
ッチされた列アドレスを元に、データ線および感知信号
線を選択する。YSWGf1は第一の列選択スイッチ群
であり、選択されたデータ線と感知信号線との接続・分
離を行う。YSWGf2は第二の列選択スイッチ群であ
り、選択された感知信号線と外部との接続・分離を行
う。IDBfは入力データバッファであり、外部からの
入力データを受ける。ODBfは出力データバッファで
あり、読み出した信号を増幅するメインアンプ、出力段
を含んでなる。制御信号は図3に示した例と同様であ
り、Adrsはアドレス信号、/CS1,/CS2はア
ドレス取り込み信号、/WEは書き込み制御信号、/O
Eは出力制御信号、/PWDはパワーダウン制御信号で
ある。列選択を2段階に分けて行うことにより、複数の
データ線でセンスアンプを共有する構成をとることがで
きる。
【0062】ここで、図17に示すように、列デコーダ
を分割して、YSWGf1,YSWGf2それぞれに設
けてもよい。図17において、列アドレスバッファYA
Bfにラッチされた列アドレスは、列デコーダYDEC
f1,YDECf2に適宜供給され、それぞれ列選択ス
イッチ群YSWGf1,YSWGf2を制御する。この
構成では、YDECf1からワード線方向に制御線を配
置することができるので、SAGfに含まれるセンスア
ンプにそれぞれ接続されるデータ線を、共通の制御線に
より同時に選択でき、効率がよい。
【0063】本実施例によれば、データ線が選択的にセ
ンスアンプに接続されるので、複数のデータ線でセンス
アンプを共用し、センスアンプ数を大幅に削減すること
が可能となる。これにより、さらなる低消費電力、低雑
音の効果が得られると共に、センスアンプの面積削減、
レイアウト余裕緩和の効果がある。
【0064】次に、上記実施例に基づいたメモリ回路構
成に関する実施例並びに読み出し・書き込み動作の例に
ついて述べる。
【0065】(実施例4)図18は、本発明によるメモ
リの回路構成を示した一実施例である。本実施例は、図
1と同様の相補メモリセルを用いて構成したメモリセル
アレイを用いて、実施例3に述べた概念を適用したメモ
リ回路を構成したものである。図において、ワード線W
Lfx(x=1,…,m)とデータ線DLfyおよび相
補データ線DBfy(y=1,…,n)が行列状に配置
され、WLfxとDLfyとの交点上にメモリセルMC
fxyが接続され、WLfxとDBfyとの交点上に相
補メモリセルMBfxyが接続されて、メモリセルアレ
イが構成される。DLfy,DBfyは、それぞれプリ
チャージ回路PCfy、データ線対選択スイッチSWf
yに接続される。PCfyは、プリチャージ回路制御線
PCSfyにより制御され、活性化時において、プリチ
ャージ電位供給線VCSfyの電位をDLfy,DBf
yに供給する。SWfyは、列選択信号線YSfyによ
り制御され、選択されたデータ線対を感知信号線対DL
f0,DBf0に接続する。DLf0,DBf0は、プ
リチャージ回路PCf0、センスアンプSAf、入出力
スイッチSWf0に接続される。SAfは、センスアン
プ制御線PPf,PNfにより制御され、活性化時にお
いて、DLf0,DBf0間の電位差を感知し増幅す
る。SWf0は、列選択信号線YSf0により制御さ
れ、DLf0,DBf0を入出力信号線対I/Ofに接
続する。なお、PCSf1〜PCSfnは全て個別のも
のである必要はなく、例えば全てつながっていてもよ
い。VCSf1〜VCSfnについても同様である。ま
た、PCf0を設けず、DLf0,DBf0のプリチャ
ージ動作をPCf1〜PCfnのいずれかにより行って
もよい。
【0066】本実施例に示した回路の読み出し動作の一
例を、図19を用いて説明する。この例は、選択された
データ線対に対しては読み出し動作を行うが、選択され
ないデータ線対を動作させず、待機時電位のままとする
ものである。図において、WLfi(i=1,…,m)
は選択されたワード線を表し、DLfj,DBfj(j
=1,…,n)は、選択されたデータ線対を表し、DL
fy,DBfyは、ここでは選択されないデータ線対を
表すものとする。待機時において、ワード線電位はVS
S、データ線電位はVPL、センスアンプは非活性、プ
リチャージ回路は活性、選択スイッチは非導通である。
また、プリチャージ電位供給線VCSf0の電位をVD
Dとし、信号線対DLf0,DBf0にはVDDを供給
する。時刻trf1において、選択データ線対に接続さ
れたプリチャージ回路PCfjを非活性化すると共に、
YSfjによりスイッチSWfjをオンさせ、DLfj
をDLf0に接続し(以下DLfj−DLf0と表
す)、DBfjをDBf0に接続する(以下DBfj−
DBf0と表す)。この時、VCSf0の電位VDDが
DLfj−DLf0,DBfj−DBf0に供給され
る。ここで、PCSf0の電位をVCHに上げると、V
DDの充電が十分行われる。この時、非選択データ線対
に接続されたプリチャージ回路PCfyは、待機時と同
様に活性化状態を保ち、DLfy,DBfyにVPLを
供給し続けてもよいし、PCfjと同時に非活性化し、
DLfy,DBfyをフローティング状態にしてもよ
い。
【0067】ここで図20に示すように、プリチャージ
回路制御線PCSf1,PCSf2にプリチャージ回路
を交互に接続すると、非活性のプリチャージ回路に隣接
するプリチャージ回路を活性状態に保つことが可能にな
る。この構成によれば、選択データ線に隣接する非選択
データ線の電位を固定することができ、選択データ線の
電位変動に伴い非選択データ線に発生する、データ線間
容量による干渉雑音を低減できる。なお、例えば3本以
上のプリチャージ回路制御線を設ける等してもよい。
【0068】さて、図19に戻って読み出し動作の説明
を続ける。時刻trf2において、PCf0を非活性化
し、DLfj−DLf0,DBfj−DBf0をフロー
ティング状態にする。次に時刻trf3において、WL
fiの電位をVSSからVCHに上げ、WLfiに接続
されたメモリセルMCfiy,MBfiyのトランジス
タをオンさせる。すると、選択されたメモリセル対MC
fij,MBfijの強誘電体キャパシタには、ほぼV
DD−VPLの電圧が印加され、DLfj−DLf0,
DBfj−DBf0に信号電位が現われる。この時、非
選択データ線対の電位はほぼVPLであるから、WLf
iに接続された非選択セルでは、WLfiによりトラン
ジスタがオンしても、強誘電体キャパシタにほとんど電
圧がかからない。よって、これらのメモリセルからは信
号が読み出されず、また情報が破壊されることもない。
ここで時刻trf4において、PNf,PPfによりセ
ンスアンプSAfを活性化し、DLfj−DLf0,D
Bfj−DBf0の電位差を感知・増幅する。この増幅
動作により、分極反転により情報が破壊されたメモリセ
ルMCfij,MBfijに対し、再書き込みが行われ
る。時刻trf5において、YSf0によりスイッチS
Wf0をオンさせ、DLfj−DLf0,DBfj−D
Bf0に読み出した信号をI/Ofに出力する。この
時、外部から書き込み信号を与えることにより、選択セ
ルに情報を書き込むことも可能である。時刻trf6に
おいてSWfj,SWf0をオフさせると共に、PCf
1〜PCfnを活性化してDLf1〜DLfn,DBf
1〜DBfnの電位をVPLに充電する。時刻trf7
において、WLfiの電位をVSSにしてセル選択トラ
ンジスタをオフさせることにより、メモリセルアレイが
待機状態に戻される。また、SAfが非活性化され、時
刻trf8においてPCf0を活性化させることにより
DLf0,DBf0の電位が待機状態に戻され、読み出
し動作が終了する。上記の読み出し動作において、WL
fiとDLfj,DBfjとの交点上にあるメモリセル
以外は情報が読み出されない。よって、不要のデータ線
対駆動を省き、低消費電力のメモリを構成できる。ま
た、不要のメモリセル駆動による強誘電体の膜疲労促進
を緩和し、信頼性の高いメモリを得ることができる。な
お、ここでは1対のメモリセルから情報を読み出す例を
示したが、複数のデータ線対にVDDプリチャージを行
い、WLfiをVCHとした後、データ線対を順次DL
f0,DBf0に接続して信号の増幅および入出力線へ
の読み出しを行ってもよい。
【0069】本実施例によれば、前記実施例3に示した
概念を適用して、複数のデータ線でセンス回路を共有
し、低消費電力、低雑音、面積削減等の効果を有するメ
モリを構成し、動作させることができる。また、選択さ
れないメモリセルキャパシタの不必要な分極反転を低減
して、強誘電体の疲労を緩和することができる。なお、
相補メモリセルを使用せず、ワード線とデータ線・相補
データ線のいずれかの交点にメモリセルを用いる構成を
メモリセルアレイに適用してもよい。この場合、本実施
例中に示したように、選択データ線に隣接する非選択デ
ータ線の電位を固定する等の効果により低雑音でありな
がら、さらに集積度を向上することができる。
【0070】(実施例5)図21は、本発明によるメモ
リの回路構成を示した一実施例であり、図18に示した
と同様の構成を持つ複数のメモリ回路を並列に動作させ
ることのできるメモリ構成例である。図において、メモ
リセルアレイMCAf1,MCAf2,…は、例えば図
18に示したようなワード線、データ線、メモリセル、
プリチャージ回路、データ線選択スイッチを含むメモリ
セルアレイである。ワード線WLf1,…,WLfm、
プリチャージ回路制御線PCSf1,PCSf2、プリ
チャージ電位供給線VCSfおよび列選択信号線群YS
SfはMCAf1,MCAf2,…に共有される。ま
た、センスアンプ制御線PPf,PNfは、センスアン
プSAf1,SAf2,…を同時制御し、プリチャージ
回路制御線PCSf0、プリチャージ電位供給線VCS
f0は、プリチャージ回路PCf01,PCf02,…
を同時制御する。列選択スイッチSWf01,SWf0
2,…は、列選択信号線YSf01,YSf02,…に
より制御され、信号線対DLf01,DBf01;DL
f02,DBf02;…を選択的に入出力信号線対I/
Ofに接続する。この構成により、例えばMCAf1,
MCAf2,…それぞれから1ビットずつ読み出した情
報をSAf1,SAf2,…にラッチした後、YSf0
1,YSf02,…に順次選択信号を与え、情報を連続
してI/Ofに出力することが可能である。この時、列
選択信号線群YSSfに接続されたスイッチを非導通に
し、センスアンプとメモリセルアレイを分離することに
より、メモリセルアレイを待機状態に戻す動作を同時に
行うことができる。
【0071】上記の如く、1組のセンス回路を有するメ
モリセルアレイを複数個備えたメモリにおけるアドレス
割当ての例を、図22を用いて説明する。図において、
メモリマットMM11,MM12,…,MM21,MM
22,…は、それぞれセンス回路SU11,SU12,
…,SU21,SU22,…を持つ。また、j本のアド
レスピンA0〜Aj−1から入力されるアドレスは、ア
ドレス取り込み信号/CS1,/CS2それぞれに同期
して取り込まれるものとする。まず/CS1に同期し
て、iビットのアドレスAG0がA0〜Ai−1から、
(j−i)ビットのアドレスAG1がAi〜Aj−1か
らそれぞれ取り込まれる。AG0はメモリマットの行ア
ドレスに対応し、AG1はメモリマットの列アドレスに
対応する。これにより、個々のメモリマットに含まれる
メモリセルMCS11,MCS12,…,MCS21,
MCS22,…がそれぞれ選択される。次に/CS2に
同期して、kビットのアドレスAG2がA0〜Ak−1
から、(h−k)ビットのアドレスAG3がAk〜Ah
−1からそれぞれ取り込まれる。この例ではj>hであ
り、/CS2でのアドレス取り込み時にはAh以後のピ
ンが余るため、これらはドントケアとする。AG2はセ
ンス回路の行アドレスに対応し、AG3はセンス回路の
列アドレスに対応する。これにより、センス回路SU1
1が選択される。このように、メモリマットそれぞれに
含まれるメモリセルを選択するアドレスと、メモリマッ
トを選択するアドレスとをマルチプレクス構成とする
と、前記実施例において述べたスタティックカラムモー
ドのような高速動作を容易に行うことができる。
【0072】次に、図21の構成において、共有された
列選択信号線群YSSfに適したデータ線選択スイッチ
の構成について以下に示す。図23は、データ線選択回
路の構成を示す一例である。図において、8組のデータ
線対DLPg1〜DLPg8は、3組のスイッチ制御線
対(YSg1,YBg1)〜(YSg3,YBg3)に
より制御されるスイッチにより選択され、データ線対D
LPg0に接続される。選択方法としては、例えばVC
Hを印加したスイッチ制御線に接続されたスイッチはオ
ンし、VSSを印加したスイッチ制御線に接続されたス
イッチはオフとなる等すればよい。YSgp,YBgp
(p=1,2,3)を同時にオンさせない1ビットの相
補制御線対として駆動し、p=1,2,3に対応する3
ビットのデコード信号を与えることにより、DLPg1
〜DLPg8から1組のデータ線対を選択することがで
きる。この構成によれば、スイッチ制御線とデータ線が
交差する構造をとることが容易で、スイッチ制御線を共
有する構成に適している。
【0073】図24は、データ線選択回路の構成を示す
別の例であり、スイッチ制御線と交差する毎にデータ線
を二者択一し、その都度結合する構成である。図におい
て、データ線対DLPh1〜DLPh8は、スイッチ制
御線対YSh1,YBh1により制御されるスイッチに
より選択される。次に、独立に選択可能なデータ線対を
2組ずつ接続し、4組のデータ線対とする。このデータ
線対は、さらにスイッチ制御線対YSh2,YBh2に
より制御されるスイッチにより選択される。次に、独立
に選択可能なデータ線対を2組ずつ接続し、2組のデー
タ線対とする。このデータ線対は、さらにスイッチ制御
線対YSh3,YBh3により制御されるスイッチによ
り選択され、データ線対DLPh0に接続される。この
構成によれば、図23に示した構成例より少ないスイッ
チ数で回路を構成できる。
【0074】図25は、データ線対選択回路の構成を示
す別の例であり、データ線を四者択一し、結合する構成
である。図において、データ線対DLPs1〜DLPs
8は、スイッチ制御線群YSs00,YSs01,YS
s10およびYSs11により制御されるスイッチによ
り選択される。次に、独立に選択可能なデータ線対を4
組ずつ接続し、2組のデータ線対とする。このデータ線
対は、さらにスイッチ制御線対YSs3,YBs3によ
り制御されるスイッチにより選択され、データ線対DL
Ps0に接続される。これと同様の手法により、16組
のデータ線対から1組を選択する回路を図26に示す。
図26は、データ線対DLPt1〜DLPt16を、8
本のスイッチ制御線YSt000〜YSt111と20
組のスイッチにより選択的にデータ線対DLPt0に接
続する回路である。この構成によれば、図23あるいは
図24に示した構成例よりさらに少ないスイッチ数で効
率的にデータ線を選択することの可能な回路を構成でき
る。
【0075】なお、図21において、例えば不良データ
線が選択された時に冗長データ線に置換する手段をYS
Sfとデータ線選択スイッチの間に設けることにより、
不良セルや不良データ線の冗長救済を行うこともでき
る。あるいは、列選択信号線群YSSfは共有せず、メ
モリセルアレイ毎に個別に設けることにより、同時選択
されるデータ線の組合せに自由度を持たせ、不良セルや
不良データ線の冗長救済を行いやすくしてもよい。
【0076】本実施例によれば、消費電力や回路面積が
小さく、かつ情報を連続的に読み出す動作を行うことが
容易で、高速データ転送に適したメモリを構成できる。
【0077】(実施例6)図27は、本発明によるメモ
リの回路構成を示した実施例であり、メモリセルアレイ
の構成および配置を変え、ダミーセルを設けた点、およ
びデータ線と相補データ線を並べず、ダミーデータ線を
設けた点で、図18に示した実施例と異なる。図におい
て、ワード線WLzx(x=1,…,m)とデータ線D
Lzy(y=1,…,n)が行列状に配置され、WLz
xとDLzyとの交点上にメモリセルMCzxyが接続
される。また、ダミーワード線DWLzとダミーデータ
線DDLzとの交点上にダミーセルDMz1が接続され
る。DLzyは、それぞれプリチャージ回路PCzy、
データ線選択スイッチSWzyに接続される。PCzy
は、プリチャージ回路制御線PCSzo,PCSzeに
より制御され、活性化時において、プリチャージ電位供
給線VCSzの電位をDLzyに供給する。図の例で
は、PCSzo、PCSzeに制御されるプリチャージ
回路は交互に配置され、1本おきのデータ線電位を固定
することができる。SWzyは、列選択信号線YSzy
により制御され、選択されたデータ線を感知・増幅用信
号線DLz0に接続する。また、ダミーデータ線DDL
zは、プリチャージ回路DPCz、スイッチDSWzに
接続される。DPCzは、プリチャージ回路制御線DP
CSzにより制御され、活性化時において、プリチャー
ジ電位供給線DVCSzの電位をDDLzに供給する。
DSWzは、ダミーデータ線選択信号線DYSzにより
制御され、DDLzを感知・増幅用信号線DDLz0に
接続する。DLz0,DDLz0は、プリチャージ回路
PCz0、センスアンプSAz、入出力スイッチSWz
0に接続される。PCz0は、DLz0,DDLz0に
充電を行う。SAzは、DLz0,DDLz0間の電位
差を感知し増幅する。SWz0は、列選択信号線YSz
0により制御され、DLz0,DDLz0を入出力信号
線対I/Ozに接続する。読み出し動作および書き込み
動作は、前に述べた実施例と同様の原理に基づいて行え
ばよい。
【0078】本実施例によれば、これまで述べたような
データ線対を基本とするアレイ構成に比べ、より高密度
のメモリを得ることができる。また、選択データ線に隣
接する非選択データ線の電位を固定することが可能であ
るので、このような構成においても、データ線間の干渉
雑音の影響を十分低減できる。なお、ダミーセルを複数
個アレイ状に接続する等の変更を行ってもよい。さら
に、図において、センス回路を挟んでダミーセル側に別
のメモリセルアレイを接続し、メモリセルアレイ側に別
のダミーセルを接続し、選択セルを含むメモリセルアレ
イの反対側のダミーセルを用いる構成としてもよい。
【0079】次に、本発明の概念を適用することによ
り、セル選択トランジスタのリーク特性許容範囲が大き
くなることから、本発明のメモリに用いることの可能な
構造に関する実施例について述べる。
【0080】(実施例7)図28は、本発明によるメモ
リセルの断面構造を示した一実施例であり、薄膜トラン
ジスタを用いて形成したメモリセルの一例である。図を
用いて、形成手順を説明する。絶縁体基板11上に、半
導体膜12aによるチャネルおよびソース・ドレイン領
域、ゲート絶縁膜16、ワード線12bを形成後イオン
打ち込みを行ってソース・ドレイン領域を形成すること
により、セル選択トランジスタを形成する。次いでデー
タ線14を形成し、表面を平坦化した後、コンタクト1
5を形成する。さらにトランジスタ側電極13a、強誘
電体膜13b、プレート電極13cを積層して強誘電体
キャパシタを形成し、これを適当な大きさ、例えばトラ
ンジスタとほぼ同じ大きさに加工する。以上の工程によ
り、メモリセルを形成できる。使用する材料としては、
例えば絶縁体基板11,ゲート絶縁膜16にシリコン酸
化物を、半導体膜12aにポリシリコンを、ワード線1
2b,データ線14にn型不純物をドープしたポリシリ
コンを、コンタクト15,電極13cにタングステン
を、電極13aに白金を、強誘電体膜13bにPZTを
用いればよい。一般にレーザ等を用いた再結晶化処理を
行わない薄膜トランジスタは半導体基板上に形成された
トランジスタに比べリーク電流が大きく、DRAMのセ
ル選択トランジスタ等への適用は困難である。しかし本
発明においては、前記実施例の説明において述べたよう
に、DRAMに比べセル選択トランジスタのリーク電流
を大きく許容できるので、ポリシリコン等により形成し
た薄膜トランジスタを用いてメモリセルを構成すること
も可能である。
【0081】本実施例によれば、構造が簡単でウエル形
成工程省略等により工程数が少なく、安価なメモリを得
られる。
【0082】(実施例8)図29は、本発明によるメモ
リセルの断面構造を示した別の実施例であり、薄膜トラ
ンジスタのソース・ドレインコンタクト孔上に強誘電体
キャパシタを形成した点で、図28の例と異なる。図に
おいて、絶縁体基板21上に、半導体膜22a,ゲート
絶縁膜26,ワード線22bを形成し、イオン打ち込み
を行うことによりセル選択トランジスタを形成し、次い
でデータ線24を形成する。次に、トランジスタのデー
タ線24と接続される反対側のソース・ドレインコンタ
クト孔に、トランジスタ側電極23a、強誘電体膜23
bおよびプレート電極23cを積層して強誘電体キャパ
シタを形成する。なお、1種類以上の金属を積層して電
極を形成してもよい。あるいは、トランジスタ側電極2
3aを設けず、コンタクト孔上に直接強誘電体膜23b
を形成してもよい。
【0083】本実施例によれば、コンタクト形成等の工
程を削減することが可能である。
【0084】(実施例9)図30は、本発明によるメモ
リセルの断面構造を示した別の実施例であり、強誘電体
層およびプレート電極層を複数のメモリセルにわたって
一体形成した点で、図28の例と異なる。図において、
絶縁体基板31上に、半導体膜32a,ゲート絶縁膜3
6,ワード線32bを形成し、イオン打ち込みを行うこ
とによりセル選択トランジスタを形成し、次いでデータ
線34を形成する。表面を平坦化した後、コンタクト3
5を形成する。さらにトランジスタ側電極33aを形成
し、これを適当な大きさ、例えばトランジスタとほぼ同
じ大きさに加工する。その上に、強誘電体膜33bおよ
びプレート電極33cを積層して強誘電体キャパシタを
形成する。
【0085】本実施例によれば、強誘電体膜、プレート
電極を微細加工する必要がなくなるので、工程数を削減
することができる。また、微細加工工程における強誘電
体の特性劣化を防ぐことができる。
【0086】(実施例10)図31は、本発明によるメ
モリの断面構造を示した一実施例であり、セル選択トラ
ンジスタおよび周辺回路のトランジスタを、共通のシリ
コン薄膜層で形成した断面構造を示す例である。図にお
いて、セル選択トランジスタAMNa1,AMNa2
と、周辺回路を構成するNMOSトランジスタPMN
a、PMOSトランジスタPMPaは、絶縁体基板11
1上に半導体層112a,112bを形成し、NMOS
トランジスタ、PMOSトランジスタそれぞれにイオン
打ち込みを行うことにより形成される。周辺回路の配線
は、データ線層114、あるいは配線層116により結
線される。図の例ではNMOSトランジスタPMNaの
ソース/ドレイン端子をデータ線層114で配線し、P
MOSトランジスタPMPaのソース/ドレイン端子を
配線層116により結線している。また、メモリセルの
構造として図30に示した例を用い、強誘電体キャパシ
タを、トランジスタ側電極層113a、強誘電体層11
3b、プレート電極層113cにより形成している。材
料としては、例えば絶縁体基板111にシリコン酸化物
を、半導体層112a,112bにポリシリコンを、デ
ータ線層114にn型不純物をドープしたポリシリコン
を、配線層116,電極層113cにタングステンを、
電極層113aに白金を、強誘電体層113bにPZT
を用いればよい。
【0087】本実施例によれば、ウエル形成等の工程が
不要な低コストのメモリを得ることができる。なお、本
実施例において、トランジスタ、キャパシタ、配線層の
上下関係等は、ここに挙げた例に限るわけではなく、例
えばキャパシタ電極層を配線層としても用いる、配線層
を全てキャパシタ層の下に設ける、周辺回路のNMOS
上にPMOSを積み上げて形成する等してもよい。ま
た、配線層を複数設けてもよい。
【0088】次に、薄膜トランジスタを用いて立体的に
形成される高集積メモリに関する実施例について述べ
る。
【0089】(実施例11)図32は、本発明による積
層型メモリの構造を概念的に示した一実施例である。図
において、絶縁体基板OXSu上に、薄膜トランジスタ
による周辺回路層PPCuを設ける。PPCu上に、配
線層PICuを介してメモリセルアレイ層PMAuを形
成する。PMAu上に、配線層MICuを形成する。材
料としては、例えば絶縁体基板OXSuにシリコン酸化
物を、周辺回路層PPCuに含まれる薄膜トランジスタ
にポリシリコンを、配線層PICuに不純物をドープし
たポリシリコンを、メモリセルアレイ層PMAuの構成
素子にポリシリコン,白金,PZTを、配線層MICu
にタングステンを用いればよい。積層構造形成の方法
は、例えば下層から順次形成し積層する、あるいは個別
に適当な数の層を形成後貼り合わせる等である。
【0090】本実施例によれば、薄膜トランジスタを用
いる利点を活かした積層型の高集積のメモリを得ること
ができる。なお、層の順序・上下関係はこれに限らな
い。また、層数をこれと異なる数にしてもよい。
【0091】(実施例12)図33は、本発明による積
層型メモリの構造を概念的に示した別の実施例であり、
半導体基板を用いてメモリを構成する点で、図32に示
した例と異なる。図において、半導体基板SPCw上
に、周辺回路を形成する。この時、例えばSPCw上に
ウエルを形成して、NMOS,PMOSともSPCw上
に形成してもよいし、NMOSをSPCw上に形成し、
PMOSを上のポリシリコン層上に形成してもよい。S
PCwの上に、配線層PICwを介してメモリセルアレ
イ層PMAwを形成する。PMAw上に配線層MICw
を形成する。半導体基板SPCwの材料としては、例え
ばp型シリコンを用いればよい。積層構造形成の方法
は、図32に示したと同様に、例えば下層から順次形成
し積層する、あるいは個別に適当な数の層を形成後貼り
合わせる等である。
【0092】本実施例によれば、周辺回路のトランジス
タの一部あるいは全部が半導体基板上に形成されるの
で、図32に示したメモリに比べ、より良好な特性を持
つ周辺回路が得られ、高速動作等の点で有利である。
【0093】次に、上記の概念に基づいた積層型メモリ
の層別ブロック構成に関する実施例について述べる。
【0094】(実施例13)図34は、積層型メモリの
ブロック構成を示した一実施例である。図において、メ
モリセルアレイ層PMAv上には、メモリセルアレイM
Avが形成される。また、周辺回路層PPCv上には、
ワード線デコーダXDECv、ワード線ドライバXDR
Vv、プリチャージ回路群およびデータ線分離スイッチ
群PCGv、センスアンプ群SAGv、データ線デコー
ダYDECv、入出力線I/Ovが形成され、また、こ
れらが配置されない部分PPPvに、電位発生回路等の
周辺回路が配置される。MAvのワード線群WLGv
は、コンタクト群WCTv1,WCTv2によりPPC
v上のXDRVvに接続され、データ線群DLGvは、
コンタクト群DCTv1,DCTv2によりPPCv上
のセンス回路に接続される。
【0095】本実施例によれば、従来平面的に構成され
ていたメモリを複数の層に分割し、高集積の積層型メモ
リを構成できる。
【0096】(実施例14)図35は、積層型メモリの
ブロック構成を示した別の実施例であり、センス回路を
メモリセルアレイのトランジスタと共通の層に設けた点
で、図34の例と異なる。図において、メモリセルアレ
イ層PMAvv上には、メモリセルアレイMAvv、プ
リチャージ回路群およびデータ線分離スイッチ群PCG
vv、センスアンプ群SAGvv、入出力線I/Ovv
が形成される。また、周辺回路層PPCvv上には、ワ
ード線デコーダXDECvv、ワード線ドライバXDR
Vvv、データ線デコーダYDECvvが形成され、ま
た、これらが配置されない部分PPPvvに、周辺回路
が配置される。MAvvのワード線群WLGvvは、コ
ンタクト群WCTvv1,WCTvv2によりPPCv
v上のXDRVvvに接続されるが、センス回路はPM
Avv上にあるため、データ線群DLGvvは、コンタ
クトを介さずにセンス回路に接続される。列選択信号線
群YSGvvは、コンタクト群DCTvv1,DCTv
v2によりPPCvv上のYDECvvに接続され、セ
ンス回路制御線群CSGvvは、コンタクト群CCTv
v1,CCTvv2によりPPCvv上のPPPvvに
接続される。
【0097】本実施例によれば、図34に述べた構成例
に比べ、データ線容量を小さくし、余分のコンタクト抵
抗によるデータ線抵抗を除くことができるので、データ
線に十分な大きさの電圧を供給できる。なお、上記実施
例13,14に示した構成以外の層別ブロック構成を用
いてもよい。
【0098】以上、本発明に関する実施例を示したが、
本発明の基本概念、即ち待機時データ線電位とプレート
電位を等しくし、セル選択トランジスタと強誘電体キャ
パシタのリークにより情報蓄積ノードの電位をプレート
電位近くに支持し、データ線の動作時間を実効的に短く
することにより、分極情報を安定に保持するという概念
を逸脱しないものであれば、本発明は上記実施例に限定
されるものではなく、例えばトランジスタに逆極性のも
のを適用する、読み出し時プリチャージ電位を変更す
る、例と異なる読み出し動作・書き込み動作を適用する
等の変更を行ってもよい。
【0099】
【発明の効果】これまで述べたように本発明によれば、
低消費電力、低雑音で高集積化に適する構成を持ち、な
おかつ安定に情報を保持することのできる不揮発性半導
体メモリを得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるメモリの回路構成を示す図であ
る。
【図2】本発明によるメモリに適用されるメモリセルの
回路構成および待機時におけるメモリセルの等価回路を
示す図である。
【図3】本発明によるメモリのブロック構成を示す図で
ある。
【図4】図1のメモリに適用可能な読み出し動作のタイ
ミングを示す図である。
【図5】本発明によるメモリに適用されるメモリセルを
構成することが可能な、強誘電体キャパシタのリーク抵
抗と、トランジスタのオフ抵抗の範囲を示す図である。
【図6】図1のメモリに適用可能な読み出し動作のタイ
ミングを示す図である。
【図7】図1のメモリに適用可能な書き込み動作のタイ
ミングを示す図である。
【図8】図1のメモリに適用可能な書き込み動作のタイ
ミングを示す図である。
【図9】図1のメモリに適用可能な書き込み動作のタイ
ミングを示す図である。
【図10】図1のメモリに適用可能な読み出し動作のタ
イミングを示す図である。
【図11】図10に示した読み出し動作時における強誘
電体キャパシタの状態を示す図である。
【図12】図10に示した読み出し動作を行うのに適す
るセンス回路の構成を示す図である。
【図13】図10に示した読み出し動作を行うのに適す
るセンス回路の構成を示す図である。
【図14】本発明によるメモリの回路構成を示す図であ
る。
【図15】図14のメモリに適用可能な読み出し動作の
タイミングを示す図である。
【図16】本発明によるメモリのブロック構成を示す図
である。
【図17】本発明によるメモリのブロック構成を示す図
である。
【図18】本発明によるメモリの回路構成を示す図であ
る。
【図19】図18のメモリに適用可能な読み出し動作の
タイミングを示す図である。
【図20】図18のメモリに適用可能なプリチャージ回
路の構成を示す図である。
【図21】本発明によるメモリの回路構成を示す図であ
る。
【図22】図21のメモリに適用可能なアドレス設定法
を示す図である。
【図23】本発明によるメモリに適用可能なデータ線選
択回路の構成を示す図である。
【図24】本発明によるメモリに適用可能なデータ線選
択回路の構成を示す図である。
【図25】本発明によるメモリに適用可能なデータ線選
択回路の構成を示す図である。
【図26】本発明によるメモリに適用可能なデータ線選
択回路の構成を示す図である。
【図27】本発明によるメモリの回路構成を示す図であ
る。
【図28】本発明によるメモリに適用可能なメモリセル
の断面構造を示す図である。
【図29】本発明によるメモリに適用可能なメモリセル
の断面構造を示す図である。
【図30】本発明によるメモリに適用可能なメモリセル
の断面構造を示す図である。
【図31】本発明によるメモリに適用可能なメモリの断
面構造を示す図である。
【図32】本発明によるメモリに適用可能なメモリの積
層構造を示す図である。
【図33】本発明によるメモリに適用可能なメモリの積
層構造を示す図である。
【図34】本発明による積層型メモリに適用可能なブロ
ック構成を示す図である。
【図35】本発明による積層型メモリに適用可能なブロ
ック構成を示す図である。
【図36】従来のDRAMの回路構成を示す図である。
【図37】強誘電体キャパシタの電圧電荷特性を示す図
である。
【符号の説明】
MCa11…メモリセル、MBa11…相補メモリセ
ル、WLa1…ワード線、DLa1…データ線、DBa
1…相補データ線、PCa1…プリチャージ回路、PC
Sa…プリチャージ回路制御線、VCSa…プリチャー
ジ電位供給線、CSWa1…データ線分離スイッチ、C
Da1…データ線分離制御線、SAa1…センスアン
プ、PPa,PNa…センスアンプ制御線、SWa1…
列選択スイッチ、YSa1…列選択線、I/Oa…入出
力信号線、CFE…強誘電体キャパシタ、PT…セル選
択トランジスタ、RFE…リーク抵抗、PL…プレート
電極、Roff…セル選択トランジスタのオフ抵抗、J
lk…リーク電流、11…絶縁体基板、12a,12b
…半導体薄膜、13a…下部電極、13b…強誘電体薄
膜、13c…上部電極、14…データ線、15…コンタ
クトプラグ、16…ゲート絶縁膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/10 451 7210−4M 29/784 29/788 29/792 9056−4M H01L 29/78 311 C 371 (72)発明者 大路 譲 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 青木 正和 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 橋本 孝司 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 渡部 隆夫 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メモリセル選択手段と、強誘電体キャパシ
    タとを有し、上記強誘電体キャパシタを構成する強誘電
    体の分極の状態により情報を記憶する複数のメモリセル
    と、上記メモリセルに接続するワード線と、上記メモリ
    セルに接続するデータ線と、上記メモリセルに接続する
    プレート電位供給手段を含んでなるメモリセルアレイを
    具備し、動作時において、選択された上記メモリセルに
    接続された上記ワード線を非選択状態に戻す前に、上記
    選択されたメモリセルに接続された上記データ線の電位
    を上記プレート電位供給手段の電位と等しくし、分極反
    転を防止する手段を有し、上記ワード線が上記非選択状
    態である間において、上記ワード線に接続された上記メ
    モリセルの有する強誘電体キャパシタの第一の電極と第
    二の電極との間の電圧を、上記強誘電体キャパシタの分
    極情報が正しく読み出される範囲に維持する手段を有す
    ることを特徴とする半導体メモリ。
  2. 【請求項2】上記プレート電位供給手段の供給する電位
    は、論理1に対応する電位と論理0に対応する電位の中
    間にある第一の定電位であることを特徴とする請求項1
    記載の半導体メモリ。
  3. 【請求項3】上記データ線の電圧を増幅する増幅手段
    と、上記データ線と上記増幅手段を接続・分離するスイ
    ッチング手段とを有することを特徴とする請求項1記載
    の半導体メモリ。
  4. 【請求項4】上記メモリセル選択手段は、薄膜トランジ
    スタであることを特徴とする請求項1記載の半導体メモ
    リ。
  5. 【請求項5】上記メモリセルアレイを駆動する周辺回路
    を有し、上記周辺回路を構成する素子は、上記薄膜トラ
    ンジスタと共通層の半導体薄膜を用いて同時形成される
    ものを含むことを特徴とする請求項4記載の半導体メモ
    リ。
  6. 【請求項6】上記メモリセルアレイを駆動する周辺回路
    を含んでメモリが構成され、上記メモリの一部分が他の
    部分に積層されてなることを特徴とする請求項4記載の
    半導体メモリ。
  7. 【請求項7】上記データ線を選択する選択手段と、選択
    された上記データ線に接続される信号線と、上記信号線
    の信号を感知する感知手段とを有し、複数の上記データ
    線が上記選択手段を介して上記感知手段を共有すること
    を特徴とする請求項1記載の半導体メモリ。
  8. 【請求項8】上記データ線に接続されたデータ線充電手
    段と、上記データ線充電手段を制御する複数のデータ線
    充電制御手段を有し、上記データ線充電手段は上記デー
    タ線充電制御手段のいずれかにより制御され、読み出し
    動作時若しくは書き込み動作時において、少なくとも選
    択された上記データ線に隣接する選択されない上記デー
    タ線に接続された上記データ線充電手段を活性化するこ
    とを特徴とする請求項7記載の半導体メモリ。
  9. 【請求項9】対をなすほぼ同等の電流駆動能力を持つ放
    電手段を具備し、対をなす選択された上記データ線から
    情報を読み出す場合、上記放電手段を上記選択されたデ
    ータ線に接続し、その放電過程において発生する上記選
    択されたデータ線の電位差を検出して情報を読み出すこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体メモリ。
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