JPH0629898Y2 - ア−ス線取付用フツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は例えばカラーテレビジョン受像機の受像管等に
アース線を取り付けるために使用されるアース線取付用
フックに関する。

（従来の技術） 一般に、カラーテレビジョン受像機においては、その受
像管（以下、ＣＲＴという）自体のアースをとるために
ＣＲＴ背面にアース線（以下、ＣＲＴアース線という）
を配置して、ＣＲＴアース線をシャーシ等に接続してあ
る。

ところで、上記のＣＲＴアース線の取付けにおいては、
小型の受像機ではＣＲＴのラグ板にＣＲＴアース線を固
定してあり、アース線は外れにくい構造とされており、
ＵＬ規格等の安全規格上に問題はない。しかし、大型の
受像機では第５図に示すようにＣＲＴアース線１１に第
６図に示すような鉤形のフック１２を接続し、その鉤形
フック１２をＣＲＴ外周囲のＣＲＴテンションバンド１
３の取付孔に引っ掛ける構造としてあり、アース線１１
はＣＲＴ背面に密着するように配置している。この場
合、フック１２は一端が開放された形状であるため、狭
いスペース内で取り付け易い反面、衝撃等で外れ易く、
上記安全規格を満足させることができないという問題が
あった。

（考案が解決しようとする問題点） 上記の如く、大型のテレビジョン受像機では、ＣＲＴア
ース線の取付けは、鉤形のフックを用いて行なうため、
振動や落下等の多少の衝撃力でもフックが外れる可能性
があり、信頼性に欠けるものであった。

そこで、本考案は上記の問題を除去するためのもので、
簡単な構造で、狭いスペースの中でアース線を容易に取
り付けることができ、しかも衝撃等で外れてしまうこと
なく確実に固定できるアース線取付用フックを提供する
ことを目的とする。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案は、アース線の取付用フックをループ形状にし、
かつそのループ面の円弧部分をループ面と斜交する方向
に折曲した構成としたものである。

（作用） 本考案においては、ループ形状の一部に設けた傾き部分
によって、フック部が取付枠等の被係合部分に容易に引
っ掛り、その後スライドすることによってループ部分で
確実に固定されるようにした。

（実施例） 以下、図面に示した実施例に基づいて本考案を説明す
る。

第１図は本考案の一実施例のアース線取付用フックを示
す斜視図である。

第１図において、アース線取付用のフック１は金属の線
体を用いて構成され、一端側には略長円形状のループを
形成してあり、そのループにおける開放端１ａを含むル
ープ面の先端部分１ｂは折曲してある。ここで、ループ
面とは、フック１の端部１ｃから延びた線体と同一平面
上にあって、この線体によって形成されたループ形状の
平面である。即ち、ループ面を形成するフック１の円弧
部分をループ面と斜交する方向に折曲してある。また、
フック１の他端側は延長されてその端部１ｃにはループ
状のアース線接続部が形成され、該接続部１ｃにＣＲＴ
アース線２の一端を巻き付けて半田付けしてある。第２
図(a),(b)に上記フック１の平面図及び側面図を示して
いる。開放端１ａは常時はループの一部にほぼ接触する
状態となっており、傾き部分１ｂはループの他端側を支
点として上下動可能な弾性構造となっている。即ち、傾
き部分１ｂは押圧力によって開放端１ａで開き、押圧力
を除けば閉じて元の接触状態に復帰する。

このように構成されたアース線取付用フック１を、例え
ばＣＲＴテレビジョンバンド３の取付孔３ａに取り付け
るには、第３図に示すように傾き部分１ｂをバンド３の
取付孔３ａ内壁に引っ掛けその状態のまま矢印Ａ方向に
スライドさせる。そうすると、第４図に示すようにフッ
ク１のループ形状の中にバンド３の一部が入って外れな
くなる。

以上のように本実施例のアース線取付用フック１はルー
プ状になっていてかつ傾き部分１ｂを引っ掛けて一定方
向にスライドさせるだけで取り付けられるので、狭いス
ペース内のシャーシ等の一部に容易に取り付けることが
できると共に、外れにくく、しかも極めて作業性は良好
となる。

尚、上記実施例では、テレビジョン受像機においてＣＲ
Ｔアース線をＣＲＴテンションバンドに取り付ける場合
について説明しているが、本考案はこれに限定されず一
般に電気装置内外で使用するアース線をアース導体の一
部に接続する場合に応用することができる。

［考案の効果］ 以上述べたように本考案によれば、アース線をシャーシ
等に確実にしかも容易に取り付けることができ、ＵＬ規
格等の安全規格を満足させることができると共にアース
線取付けの作業性を向上させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のアース線取付用フックを示
す斜視図、第２図は第１図のフックの平面図及び側面
図、第３図及び第４図は第１図のフックの取付方法を説
明する説明図、第５図は従来のアース線取付用フックを
示す斜視図、第６図は第５図のフックの平面図である。 １……フック、１ａ……開放端、 １ｂ……傾き部分、１ｃ……アース線接続部、 ２……ＣＲＴアース線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金属の線体の一端側をループ形状にしその
   ループ面の円弧部分をループ面と斜交する方向に折曲し
   て成るフック部を構成し、前記線体の他端側をアース線
   接続部とすることを特徴とするアース線取付用フック。