JPH06297120A - タンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置 - Google Patents
タンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置Info
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- JPH06297120A JPH06297120A JP11115093A JP11115093A JPH06297120A JP H06297120 A JPH06297120 A JP H06297120A JP 11115093 A JP11115093 A JP 11115093A JP 11115093 A JP11115093 A JP 11115093A JP H06297120 A JPH06297120 A JP H06297120A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋳型内の溶融金属プールにタンディッシュス
トッパーの貫通孔を通して溶融金属成分を合金ワイヤー
として供給しながら連続鋳造する際、合金ワイヤーの曲
がりを矯正するとともに、雰囲気ガスが溶融金属プール
内へ侵入するのを防止する。 【構成】 タンディッシュストッパー4の上部に合金ワ
イヤー矯正装置19を設ける。合金ワイヤー矯正装置1
9は矯正ダイス20と合金ワイヤー導入金具23とで構
成される。矯正ダイス20は合金ワイヤー14の送り方
向に向かって内径が小さくなり、その後内径が一定とな
る形状を有し、不活性ガスを合金ワイヤー14の周囲に
噴出させるガスノズル孔24を有する。合金ワイヤー導
入金具23は、矯正ダイス20と一体化して上下方向に
移動可能である。
トッパーの貫通孔を通して溶融金属成分を合金ワイヤー
として供給しながら連続鋳造する際、合金ワイヤーの曲
がりを矯正するとともに、雰囲気ガスが溶融金属プール
内へ侵入するのを防止する。 【構成】 タンディッシュストッパー4の上部に合金ワ
イヤー矯正装置19を設ける。合金ワイヤー矯正装置1
9は矯正ダイス20と合金ワイヤー導入金具23とで構
成される。矯正ダイス20は合金ワイヤー14の送り方
向に向かって内径が小さくなり、その後内径が一定とな
る形状を有し、不活性ガスを合金ワイヤー14の周囲に
噴出させるガスノズル孔24を有する。合金ワイヤー導
入金具23は、矯正ダイス20と一体化して上下方向に
移動可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属の連続鋳造に
おいて、鋳型内湯面レベルの下方に設けた静磁場帯によ
って上下に分離された溶融金属プールのそれぞれに異な
る組成の溶融金属を注入し、表層と内層が異なる組成の
複合金属材を鋳造する際、目的とする溶融金属の組成を
合金ワイヤーによって得るためのタンディッシュストッ
パー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置に関する。
おいて、鋳型内湯面レベルの下方に設けた静磁場帯によ
って上下に分離された溶融金属プールのそれぞれに異な
る組成の溶融金属を注入し、表層と内層が異なる組成の
複合金属材を鋳造する際、目的とする溶融金属の組成を
合金ワイヤーによって得るためのタンディッシュストッ
パー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、連続鋳造によって複合金属材を製
造する方法として、例えば特願平4−129888号明
細書には、連続鋳造鋳型内に設けた直流磁界帯によって
上下に分断される溶融金属プールの各々に溶鋼を供給し
て、表層と内層とからなる複合金属材を製造する方法に
おいて、1種類の組成の溶鋼を2台のタンディッシュに
分注し、一方のタンディッシュからは、浸漬ノズルを経
由してそのまま上下いずれかの溶融金属プール内に溶鋼
を供給し、他方のタンディッシュからは、浸漬ノズルを
経由して溶鋼を溶融金属プールに供給する際、タンディ
ッシュストッパーの軸に設けたチューブを通じて合金ワ
イヤーを浸漬ノズル内に挿入し、該浸漬ノズル内で合金
ワイヤーを溶解させて、目的とする組成の溶鋼を得、こ
れを浸漬ノズルより溶融金属プール内に供給して複合金
属材料を製造する方法(図7)、それぞれのタンディッ
シュストッパーの軸に設けたチューブを通じて相異なる
合金ワイヤーを浸漬ノズル内に挿入し、該浸漬ノズル内
でワイヤーを溶解させて、目的とする組成の溶鋼を得、
これを浸漬ノズルより溶融金属プール内に供給して複合
金属材料を製造する方法(図8)、同種類の組成の溶鋼
を1台のタンディッシュに注入し、このタンディッシュ
から2本の浸漬ノズルを経由して溶鋼を別々の上記溶融
金属プールに供給する際に、一方の浸漬ノズルからは、
そのまま上下いずれかの溶融金属プールに溶鋼を供給
し、他方の浸漬ノズルからは、そのタンディッシュスト
ッパーの軸に設けたチューブを通じて合金ワイヤーを浸
漬ノズル内に挿入し、該浸漬ノズル内で合金ワイヤーを
溶解させて、目的とする組成の溶鋼を得、これを浸漬ノ
ズルの吐出孔よりもう一つの溶融金属プール内に供給し
て複合金属材を製造する方法(図9)、さらに、同種類
の組成の溶鋼を1台のタンディッシュに注入し、このタ
ンディッシュから2本の浸漬ノズルを経由して溶鋼を別
々の上記溶融金属プールに供給する際に、それぞれのタ
ンディッシュストッパーの軸に設けたチューブを通じて
相異なる合金ワイヤーを各々の浸漬ノズル内に挿入し、
該浸漬ノズル内で合金ワイヤーを溶解させて、目的とす
る組成の溶鋼を得、これをそれぞれの浸漬ノズルの吐出
孔より別々の溶融金属プール内に供給して複合金属材を
製造する方法(図10)が記載されている。
造する方法として、例えば特願平4−129888号明
細書には、連続鋳造鋳型内に設けた直流磁界帯によって
上下に分断される溶融金属プールの各々に溶鋼を供給し
て、表層と内層とからなる複合金属材を製造する方法に
おいて、1種類の組成の溶鋼を2台のタンディッシュに
分注し、一方のタンディッシュからは、浸漬ノズルを経
由してそのまま上下いずれかの溶融金属プール内に溶鋼
を供給し、他方のタンディッシュからは、浸漬ノズルを
経由して溶鋼を溶融金属プールに供給する際、タンディ
ッシュストッパーの軸に設けたチューブを通じて合金ワ
イヤーを浸漬ノズル内に挿入し、該浸漬ノズル内で合金
ワイヤーを溶解させて、目的とする組成の溶鋼を得、こ
れを浸漬ノズルより溶融金属プール内に供給して複合金
属材料を製造する方法(図7)、それぞれのタンディッ
シュストッパーの軸に設けたチューブを通じて相異なる
合金ワイヤーを浸漬ノズル内に挿入し、該浸漬ノズル内
でワイヤーを溶解させて、目的とする組成の溶鋼を得、
これを浸漬ノズルより溶融金属プール内に供給して複合
金属材料を製造する方法(図8)、同種類の組成の溶鋼
を1台のタンディッシュに注入し、このタンディッシュ
から2本の浸漬ノズルを経由して溶鋼を別々の上記溶融
金属プールに供給する際に、一方の浸漬ノズルからは、
そのまま上下いずれかの溶融金属プールに溶鋼を供給
し、他方の浸漬ノズルからは、そのタンディッシュスト
ッパーの軸に設けたチューブを通じて合金ワイヤーを浸
漬ノズル内に挿入し、該浸漬ノズル内で合金ワイヤーを
溶解させて、目的とする組成の溶鋼を得、これを浸漬ノ
ズルの吐出孔よりもう一つの溶融金属プール内に供給し
て複合金属材を製造する方法(図9)、さらに、同種類
の組成の溶鋼を1台のタンディッシュに注入し、このタ
ンディッシュから2本の浸漬ノズルを経由して溶鋼を別
々の上記溶融金属プールに供給する際に、それぞれのタ
ンディッシュストッパーの軸に設けたチューブを通じて
相異なる合金ワイヤーを各々の浸漬ノズル内に挿入し、
該浸漬ノズル内で合金ワイヤーを溶解させて、目的とす
る組成の溶鋼を得、これをそれぞれの浸漬ノズルの吐出
孔より別々の溶融金属プール内に供給して複合金属材を
製造する方法(図10)が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では、タンディッシュストッパーの軸に設けられ
たチューブからの空気の溶鋼プールへの侵入により酸化
物が生成し、鋳片品質の悪化をきたす。また、図6に示
すように、連続鋳造設備のタンディッシュ5の上方には
溶鋼をいれた鍋1や鍋を支える鍋支持装置2があり、タ
ンディッシュ5の上部の空間はワイヤー供給装置の設置
上の制約が多い。そのため、合金ワイヤー14を供給す
る際、合金ワイヤー供給装置からタンディッシュストッ
パー4bまでの間合金ワイヤー14を案内する合金ワイ
ヤーガイドパイプ15に一定の曲率を設け、タンディッ
シュストッパー軸に設けたチューブと合金ワイヤーガイ
ドパイプ15を接続する必要がある。ここで、合金ワイ
ヤー14をそのままタンディッシュストッパー軸に設け
たチューブに供給した場合、合金ワイヤー14には合金
ワイヤーガイドパイプ15の曲率に応じた曲がりが生じ
ており、タンディッシュストッパー軸に設けたチューブ
およびチューブ下方の耐火物孔の内面と接触が生じ、摩
耗や亀裂が発生する。また、タンディッシュストッパー
4bの合金ワイヤー出側先端の穴径の拡大を助長し、溶
鋼の侵入も考えられ、安定して複合金属材料を製造する
ことが困難となる。
の方法では、タンディッシュストッパーの軸に設けられ
たチューブからの空気の溶鋼プールへの侵入により酸化
物が生成し、鋳片品質の悪化をきたす。また、図6に示
すように、連続鋳造設備のタンディッシュ5の上方には
溶鋼をいれた鍋1や鍋を支える鍋支持装置2があり、タ
ンディッシュ5の上部の空間はワイヤー供給装置の設置
上の制約が多い。そのため、合金ワイヤー14を供給す
る際、合金ワイヤー供給装置からタンディッシュストッ
パー4bまでの間合金ワイヤー14を案内する合金ワイ
ヤーガイドパイプ15に一定の曲率を設け、タンディッ
シュストッパー軸に設けたチューブと合金ワイヤーガイ
ドパイプ15を接続する必要がある。ここで、合金ワイ
ヤー14をそのままタンディッシュストッパー軸に設け
たチューブに供給した場合、合金ワイヤー14には合金
ワイヤーガイドパイプ15の曲率に応じた曲がりが生じ
ており、タンディッシュストッパー軸に設けたチューブ
およびチューブ下方の耐火物孔の内面と接触が生じ、摩
耗や亀裂が発生する。また、タンディッシュストッパー
4bの合金ワイヤー出側先端の穴径の拡大を助長し、溶
鋼の侵入も考えられ、安定して複合金属材料を製造する
ことが困難となる。
【0004】一方、通常使用されるシール機構としてラ
ビリンスやパッキン方式があるが、合金ワイヤー通過に
伴う接触により摩耗・摩滅が生じる。さらにシール材と
合金ワイヤーの接触で合金ワイヤーの安定供給が阻害さ
れる。
ビリンスやパッキン方式があるが、合金ワイヤー通過に
伴う接触により摩耗・摩滅が生じる。さらにシール材と
合金ワイヤーの接触で合金ワイヤーの安定供給が阻害さ
れる。
【0005】本発明はこのような従来の技術における課
題を解決し、優れた品質の複合金属材料を安定して連続
鋳造によって得るタンディッシュストッパー及び浸漬ノ
ズル内ワイヤー供給装置を提供することを目的とする。
題を解決し、優れた品質の複合金属材料を安定して連続
鋳造によって得るタンディッシュストッパー及び浸漬ノ
ズル内ワイヤー供給装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、連続鋳
造ストランドの鋳型内湯面レベルから下方の一定の位置
に形成した静磁場帯を境界として上下いずれかの溶融金
属プールにまたは両方の溶融金属プールに、内部に貫通
孔のあるタンディッシュストッパーの該貫通孔内を通し
て溶融金属成分を合金ワイヤーとして供給し、タンディ
ッシュストッパーの下方に位置する浸漬ノズル内で合金
ワイヤーを溶解させ、溶融金属プールに注湯することに
より異種の溶融金属を鋳造する複合金属材連続鋳造装置
のタンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内合金ワイ
ヤー供給装置において、合金ワイヤーリールと、合金ワ
イヤー送り出し装置と、送り出されてきた合金ワイヤー
をタンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内に誘導す
る合金ワイヤー矯正装置とからなる合金ワイヤー供給装
置を有し、該合金ワイヤー矯正装置が、貫通孔を設けた
タンディッシュストッパー上部の合金ワイヤーの送り方
向に向かって内径が小さくなりかつそれに続いて内径が
一定となる形状を有し、不活性ガスを合金ワイヤー周囲
に噴出させるガスノズル孔を有する矯正ダイスと、その
上方の矯正ダイスと一体化して上下方向に移動可能な合
金ワイヤー導入金具とで構成された合金ワイヤー矯正装
置であることを特徴とするタンディッシュストッパー及
び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置である。
造ストランドの鋳型内湯面レベルから下方の一定の位置
に形成した静磁場帯を境界として上下いずれかの溶融金
属プールにまたは両方の溶融金属プールに、内部に貫通
孔のあるタンディッシュストッパーの該貫通孔内を通し
て溶融金属成分を合金ワイヤーとして供給し、タンディ
ッシュストッパーの下方に位置する浸漬ノズル内で合金
ワイヤーを溶解させ、溶融金属プールに注湯することに
より異種の溶融金属を鋳造する複合金属材連続鋳造装置
のタンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内合金ワイ
ヤー供給装置において、合金ワイヤーリールと、合金ワ
イヤー送り出し装置と、送り出されてきた合金ワイヤー
をタンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内に誘導す
る合金ワイヤー矯正装置とからなる合金ワイヤー供給装
置を有し、該合金ワイヤー矯正装置が、貫通孔を設けた
タンディッシュストッパー上部の合金ワイヤーの送り方
向に向かって内径が小さくなりかつそれに続いて内径が
一定となる形状を有し、不活性ガスを合金ワイヤー周囲
に噴出させるガスノズル孔を有する矯正ダイスと、その
上方の矯正ダイスと一体化して上下方向に移動可能な合
金ワイヤー導入金具とで構成された合金ワイヤー矯正装
置であることを特徴とするタンディッシュストッパー及
び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置である。
【0007】
【作用】以下、本発明の作用を詳細に説明する。
【0008】前記課題を解決するため、本発明のタンデ
ィッシュストッパー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置
は、合金ワイヤーリールと、合金ワイヤー送り出し装置
と、送り出されてきた合金ワイヤーをタンディッシュス
トッパー及び浸漬ノズル内に誘導する合金ワイヤー矯正
装置とからなる合金ワイヤー供給装置を有する。さら
に、該合金ワイヤー矯正装置は、貫通孔を設けたタンデ
ィッシュストッパーの上部の合金ワイヤーの送り方向に
向かって内径が小さくなりかつそれに続いて内径が一定
となる形状を有し、不活性ガスを合金ワイヤー周囲に噴
出させるガスノズル孔を有する矯正ダイスと、その上方
の矯正ダイスと一体化して上下方向に移動可能な合金ワ
イヤー導入用金具とで構成された合金ワイヤー矯正装置
である。そして、この矯正ダイスの形状で送られてくる
合金ワイヤーの曲がりを矯正するとともに、ガスノズル
孔から不活性ガスを噴出させて雰囲気ガスからシールす
るのである。
ィッシュストッパー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置
は、合金ワイヤーリールと、合金ワイヤー送り出し装置
と、送り出されてきた合金ワイヤーをタンディッシュス
トッパー及び浸漬ノズル内に誘導する合金ワイヤー矯正
装置とからなる合金ワイヤー供給装置を有する。さら
に、該合金ワイヤー矯正装置は、貫通孔を設けたタンデ
ィッシュストッパーの上部の合金ワイヤーの送り方向に
向かって内径が小さくなりかつそれに続いて内径が一定
となる形状を有し、不活性ガスを合金ワイヤー周囲に噴
出させるガスノズル孔を有する矯正ダイスと、その上方
の矯正ダイスと一体化して上下方向に移動可能な合金ワ
イヤー導入用金具とで構成された合金ワイヤー矯正装置
である。そして、この矯正ダイスの形状で送られてくる
合金ワイヤーの曲がりを矯正するとともに、ガスノズル
孔から不活性ガスを噴出させて雰囲気ガスからシールす
るのである。
【0009】以下、図面を参照しながら本発明をさらに
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0010】図5は、本発明のタンディッシュストッパ
ー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置を採用した複合金
属材製造のための連続鋳造機の例を示す図である。浸漬
ノズル7a、7bは長さが相違し、それぞれ溶融金属8
を鋳型9内に注入する。11aは上部溶融金属プール、
11bは下部溶融金属プール、12aは複合金属材の表
層部、12bは複合金属材の内層凝固部である。磁石1
0は鋳造方向(A)に垂直な方向、即ち鋳片の厚みを横
切る方向に直流磁束を付与して静磁場を形成する。13
は複合金属材である。
ー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置を採用した複合金
属材製造のための連続鋳造機の例を示す図である。浸漬
ノズル7a、7bは長さが相違し、それぞれ溶融金属8
を鋳型9内に注入する。11aは上部溶融金属プール、
11bは下部溶融金属プール、12aは複合金属材の表
層部、12bは複合金属材の内層凝固部である。磁石1
0は鋳造方向(A)に垂直な方向、即ち鋳片の厚みを横
切る方向に直流磁束を付与して静磁場を形成する。13
は複合金属材である。
【0011】本発明の実施例を図6に示す。合金ワイヤ
ー供給装置は、合金ワイヤーリール17と、合金ワイヤ
ー送り出し装置16から送り出される合金ワイヤー14
を案内する合金ワイヤーガイドパイプ15と、合金ワイ
ヤー14をタンディッシュストッパー4b及び浸漬ノズ
ル7b内に誘導する合金ワイヤー矯正装置19からなっ
ている。図1に示すように、合金ワイヤー矯正装置19
は、タンディッシュ5に設置された内部に貫通孔6のあ
るタンディッシュストッパー4のタンディッシュストッ
パー軸18に設けられたねじにより接続されている。
ー供給装置は、合金ワイヤーリール17と、合金ワイヤ
ー送り出し装置16から送り出される合金ワイヤー14
を案内する合金ワイヤーガイドパイプ15と、合金ワイ
ヤー14をタンディッシュストッパー4b及び浸漬ノズ
ル7b内に誘導する合金ワイヤー矯正装置19からなっ
ている。図1に示すように、合金ワイヤー矯正装置19
は、タンディッシュ5に設置された内部に貫通孔6のあ
るタンディッシュストッパー4のタンディッシュストッ
パー軸18に設けられたねじにより接続されている。
【0012】図1は本発明の実施例の一部分を示す。ま
た、図2は合金ワイヤー矯正装置部分の拡大図である。
合金ワイヤー矯正装置19は、貫通孔6を設けたタンデ
ィッシュストッパー4の上部に、合金ワイヤー14の送
り方向に向かって内径が小さくなり、かつそれにつづい
て内径が一定となる形状を有して、送られてくる合金ワ
イヤー14の合金ワイヤーガイドパイプ15の曲がりに
より規制される曲がりを矯正すると共に、図5に示す溶
融金属プール11b内部への雰囲気ガスの侵入を防ぎ、
雰囲気ガスと遮断するため不活性ガス供給配管21より
不活性ガスを供給して合金ワイヤー14の周囲に噴出す
るガスノズル孔24を有する矯正ダイス20と、その上
方の矯正ダイス20を支持する円筒状のケース33と一
体化して上下方向に移動可能な合金ワイヤー導入金具2
3とで構成されている。
た、図2は合金ワイヤー矯正装置部分の拡大図である。
合金ワイヤー矯正装置19は、貫通孔6を設けたタンデ
ィッシュストッパー4の上部に、合金ワイヤー14の送
り方向に向かって内径が小さくなり、かつそれにつづい
て内径が一定となる形状を有して、送られてくる合金ワ
イヤー14の合金ワイヤーガイドパイプ15の曲がりに
より規制される曲がりを矯正すると共に、図5に示す溶
融金属プール11b内部への雰囲気ガスの侵入を防ぎ、
雰囲気ガスと遮断するため不活性ガス供給配管21より
不活性ガスを供給して合金ワイヤー14の周囲に噴出す
るガスノズル孔24を有する矯正ダイス20と、その上
方の矯正ダイス20を支持する円筒状のケース33と一
体化して上下方向に移動可能な合金ワイヤー導入金具2
3とで構成されている。
【0013】図4に合金ワイヤー導入金具23の構造を
示す。合金ワイヤー導入金具23は、連続鋳造作業にお
けるタンディッシュ5移動時に合金ワイヤーガイドパイ
プ15との脱着のため、図2に示す円筒状のケース33
の上部に接合された装着及び取り外し用のアーム支持ピ
ン29を支点として、固定及び取り外し用のアーム25
を上に上げる(図2(B)側)ことにより締め付けリン
グ32が下がり、円周上に分割された金属製の筒のメス
側23bが拡がり、合金ワイヤーガイドパイプ15の先
端に接合された一部にくびれ部34を設けたオス側23
aを挿入しやすい状態としたうえで、合金ワイヤーガイ
ドパイプ15を挿入する。その後、固定及び取り外し用
アーム25を下に下げる(図2(C)側)ことにより締
め付けリング32が上がり、円周上に分割された金属製
筒のメス側23bが狭められ、メス側23bの凸部35
がオス側のくびれ部34と密着し、オス側23aとメス
側23bが接合される。図2に示すように、合金ワイヤ
ー導入金具23のメス側23bは固定支持治具30に周
囲を囲まれ、固定支持治具30の締め付けボルト31に
よって固定支持治具30に押しつけられ固定されてい
る。
示す。合金ワイヤー導入金具23は、連続鋳造作業にお
けるタンディッシュ5移動時に合金ワイヤーガイドパイ
プ15との脱着のため、図2に示す円筒状のケース33
の上部に接合された装着及び取り外し用のアーム支持ピ
ン29を支点として、固定及び取り外し用のアーム25
を上に上げる(図2(B)側)ことにより締め付けリン
グ32が下がり、円周上に分割された金属製の筒のメス
側23bが拡がり、合金ワイヤーガイドパイプ15の先
端に接合された一部にくびれ部34を設けたオス側23
aを挿入しやすい状態としたうえで、合金ワイヤーガイ
ドパイプ15を挿入する。その後、固定及び取り外し用
アーム25を下に下げる(図2(C)側)ことにより締
め付けリング32が上がり、円周上に分割された金属製
筒のメス側23bが狭められ、メス側23bの凸部35
がオス側のくびれ部34と密着し、オス側23aとメス
側23bが接合される。図2に示すように、合金ワイヤ
ー導入金具23のメス側23bは固定支持治具30に周
囲を囲まれ、固定支持治具30の締め付けボルト31に
よって固定支持治具30に押しつけられ固定されてい
る。
【0014】図3に矯正装置19の他の例を示す。この
例は、図1の実施例における矯正ダイス20のガスノズ
ル孔24を、合金ワイヤーガイドパイプ15の方向に向
け周囲に配置し、不活性ガスを強制的に合金ワイヤーガ
イドパイプ15の方向に向け噴射し、合金ワイヤー14
と共に侵入する空気を遮断し、かつ溶鋼プール内へ雰囲
気ガスとともに不活性ガスが混入するのを最小限に防
ぎ、溶融金属湯面の雰囲気ガス及び不活性ガスによる波
立ちを防止し、安定鋳造を図るものである。
例は、図1の実施例における矯正ダイス20のガスノズ
ル孔24を、合金ワイヤーガイドパイプ15の方向に向
け周囲に配置し、不活性ガスを強制的に合金ワイヤーガ
イドパイプ15の方向に向け噴射し、合金ワイヤー14
と共に侵入する空気を遮断し、かつ溶鋼プール内へ雰囲
気ガスとともに不活性ガスが混入するのを最小限に防
ぎ、溶融金属湯面の雰囲気ガス及び不活性ガスによる波
立ちを防止し、安定鋳造を図るものである。
【0015】図11には、合金ワイヤーの曲がり矯正を
モデル化して示す。
モデル化して示す。
【0016】前述したように、通常、連続鋳造設備では
タンディッシュの上方に溶融金属を入れた鍋や鍋を支え
る鍋支持装置があり、タンディッシュの上部の空間には
制約があるため、タンディッシュストッパー上部と鍋の
底との寸法Lと、合金ワイヤーガイドパイプ15の曲げ
半径Rと、矯正装置長さL1との関係は式L>R+L1
で示される。
タンディッシュの上方に溶融金属を入れた鍋や鍋を支え
る鍋支持装置があり、タンディッシュの上部の空間には
制約があるため、タンディッシュストッパー上部と鍋の
底との寸法Lと、合金ワイヤーガイドパイプ15の曲げ
半径Rと、矯正装置長さL1との関係は式L>R+L1
で示される。
【0017】使用する合金ワイヤー14の仕様は、例え
ば外径dが5〜12mm、合金成分がS、Cu、Fe−
Ti等である。このとき、合金ワイヤーガイドパイプ1
5の内径Dは10mm(5.0mm≦d<8.0m
m)、15mm(8.0mm≦d≦12mm)である。
タンディッシュストッパー上部と鍋の底との寸法LはL
=500〜1000mmである。矯正装置19の長さL
1と合金ワイヤーガイドパイプ15の内径Dおよび合金
ワイヤー外径dから決まる合金ワイヤー14曲げ矯正半
径R1は、R1=(D/2)+(L12 /8(D−
d))で表される。一方、合金ワイヤー14にはその合
金成分により許容曲げ強度σがあり、この強度σを越し
て曲げた場合には、合金ワイヤー14の折れが発生する
ので、安定して合金ワイヤー14を供給するためにはお
のずと曲げ半径Rおよび曲げ矯正半径R1に限界があ
る。この許容曲げ強度σと曲げ半径Rおよび曲げ矯正半
径R1の限界との関係は、R1=(R・d・E)/(d
・E−2σf)で表わされる。ここで、Eは合金ワイヤ
ーの縦弾性係数である。したがって、合金ワイヤー14
の曲げ矯正半径R1は、R1>(R・d・E)/(d・
E−2σf)の条件で合金ワイヤー14の折れ等が発生
せず安定供給が可能となる。
ば外径dが5〜12mm、合金成分がS、Cu、Fe−
Ti等である。このとき、合金ワイヤーガイドパイプ1
5の内径Dは10mm(5.0mm≦d<8.0m
m)、15mm(8.0mm≦d≦12mm)である。
タンディッシュストッパー上部と鍋の底との寸法LはL
=500〜1000mmである。矯正装置19の長さL
1と合金ワイヤーガイドパイプ15の内径Dおよび合金
ワイヤー外径dから決まる合金ワイヤー14曲げ矯正半
径R1は、R1=(D/2)+(L12 /8(D−
d))で表される。一方、合金ワイヤー14にはその合
金成分により許容曲げ強度σがあり、この強度σを越し
て曲げた場合には、合金ワイヤー14の折れが発生する
ので、安定して合金ワイヤー14を供給するためにはお
のずと曲げ半径Rおよび曲げ矯正半径R1に限界があ
る。この許容曲げ強度σと曲げ半径Rおよび曲げ矯正半
径R1の限界との関係は、R1=(R・d・E)/(d
・E−2σf)で表わされる。ここで、Eは合金ワイヤ
ーの縦弾性係数である。したがって、合金ワイヤー14
の曲げ矯正半径R1は、R1>(R・d・E)/(d・
E−2σf)の条件で合金ワイヤー14の折れ等が発生
せず安定供給が可能となる。
【0018】さらに、これらの式をもとに以下の関係が
判明した。
判明した。
【0019】合金ワイヤー外径dおよび合金ワイヤーガ
イドパイプ内径Dの条件において、合金ワイヤーガイド
パイプの曲げ半径Rが300mm以上であれば、合金ワ
イヤー14の折れもなく安定して供給が可能であった。
よって、R1>(R・d・E)/(d・E−2σf)=
350mmとなり、矯正装置の長さL1と合金ワイヤー
ガイドパイプ内径Dおよび合金ワイヤー外径dから決ま
る合金ワイヤー曲げ矯正半径R1は、R1=(D/2)
+(L12 /8(D−d))=1000〜49000m
mとなり、合金ワイヤー14の曲げが矯正される。
イドパイプ内径Dの条件において、合金ワイヤーガイド
パイプの曲げ半径Rが300mm以上であれば、合金ワ
イヤー14の折れもなく安定して供給が可能であった。
よって、R1>(R・d・E)/(d・E−2σf)=
350mmとなり、矯正装置の長さL1と合金ワイヤー
ガイドパイプ内径Dおよび合金ワイヤー外径dから決ま
る合金ワイヤー曲げ矯正半径R1は、R1=(D/2)
+(L12 /8(D−d))=1000〜49000m
mとなり、合金ワイヤー14の曲げが矯正される。
【0020】さらに、合金ワイヤーガイドパイプ15の
曲がりにより曲げられた合金ワイヤー14は、合金ワイ
ヤー導入金具23による直管部分でR1=(D/2)+
(L12 /8(D−d))式によりL1に合金ワイヤー
導入金具部長さL2を代入した値だけ矯正されるが、安
定して矯正を確実なものとするため、図2、3に示すよ
うに、矯正装置長さL1の略中央部分の矯正ダイス20
の合金ワイヤー14の送り方向に向かって内径を小さく
した部分36は、合金ワイヤー14の残った未矯正曲が
り半径R2をさらに矯正し易くするために設けられてい
る。このとき、合金ワイヤー14の残った未矯正曲がり
中心軸と合金ワイヤー導入金具23の直管部内径の壁面
とのなす角度θ2と、内径を小さくした部分36の角度
θ1との関係は、tan{θ1+sin-1(θ2)}<
μ、θ2=L2/(2(R2−(d/2)))で表わさ
れる。μは摩擦係数で、0.3である。この式より内径
を小さくした部分の角度θ1が35〜10°であれば、
合金ワイヤー14の残った未矯正曲がり半径R2をさら
に大きくし、ほぼ直線状に矯正可能である。
曲がりにより曲げられた合金ワイヤー14は、合金ワイ
ヤー導入金具23による直管部分でR1=(D/2)+
(L12 /8(D−d))式によりL1に合金ワイヤー
導入金具部長さL2を代入した値だけ矯正されるが、安
定して矯正を確実なものとするため、図2、3に示すよ
うに、矯正装置長さL1の略中央部分の矯正ダイス20
の合金ワイヤー14の送り方向に向かって内径を小さく
した部分36は、合金ワイヤー14の残った未矯正曲が
り半径R2をさらに矯正し易くするために設けられてい
る。このとき、合金ワイヤー14の残った未矯正曲がり
中心軸と合金ワイヤー導入金具23の直管部内径の壁面
とのなす角度θ2と、内径を小さくした部分36の角度
θ1との関係は、tan{θ1+sin-1(θ2)}<
μ、θ2=L2/(2(R2−(d/2)))で表わさ
れる。μは摩擦係数で、0.3である。この式より内径
を小さくした部分の角度θ1が35〜10°であれば、
合金ワイヤー14の残った未矯正曲がり半径R2をさら
に大きくし、ほぼ直線状に矯正可能である。
【0021】以上より、使用する合金ワイヤー14の仕
様が、例えば外径dが5〜12mm、合金成分がS、C
u、Fe−Ti等で、合金ワイヤーガイドパイプ内径D
が10mm(5.0mm≦d<8.0mm)、15mm
(8.0mm≦d≦12mm)であるとき、タンディッ
シュストッパー上部と鍋の底との寸法L=500〜10
00mmにおいて、合金ワイヤーガイドパイプの曲げ半
径Rは最小300mm、矯正装置長さL1は最小199
mm(L1<L−R)、内径を小さくした部分の角度θ
1は35〜10°である。
様が、例えば外径dが5〜12mm、合金成分がS、C
u、Fe−Ti等で、合金ワイヤーガイドパイプ内径D
が10mm(5.0mm≦d<8.0mm)、15mm
(8.0mm≦d≦12mm)であるとき、タンディッ
シュストッパー上部と鍋の底との寸法L=500〜10
00mmにおいて、合金ワイヤーガイドパイプの曲げ半
径Rは最小300mm、矯正装置長さL1は最小199
mm(L1<L−R)、内径を小さくした部分の角度θ
1は35〜10°である。
【0022】
【実施例】本発明のタンディッシュストッパー及び浸漬
ノズル内ワイヤー供給装置を使用し、複合金属材の連続
鋳造を実施した。
ノズル内ワイヤー供給装置を使用し、複合金属材の連続
鋳造を実施した。
【0023】図5に示すように、長片が1500mm、
短片が200mmの複合金属材13を製造するために銅
製の鋳型9の下方に最大磁束密度約5500ガウスの直
流磁界発生用磁石10を配置し、溶融金属8は転炉で溶
製された鋼を真空脱ガス装置を用いて精錬した低炭素鋼
を図7、8に示すように2つのタンディッシュ5a、5
bに分注した。一方のタンディッシュ5aより表層用と
して浸漬ノズル7aを通して上部溶融金属プール11a
に注入した。他方のタンディッシュ5bからは、内部の
直径20mmで溶融金属8と接触するタンディッシュス
トッパー先端部の径が10mmと先端ほど貫通孔径を小
さくしたタンディッシュストッパー4bの貫通孔6内に
直径7.0mmのFe−Ti合金を封入した合金ワイヤ
ー14を38.9g/secの速度で供給し、タンディ
ッシュストッパー4bを通過後、その下方に位置する浸
漬ノズル7b内で合金ワイヤー14を溶解させ、溶融金
属プール11bに注湯した。ここで、鋳造速度は1.0
m/minで、凝固シェルを下方に引き抜きながら表層
用の溶鋼の注入量が7.75kg/sec、内層用の溶
鋼の注入量が27.25kg/secになるように注入
量を制御しつつ注入を行った。
短片が200mmの複合金属材13を製造するために銅
製の鋳型9の下方に最大磁束密度約5500ガウスの直
流磁界発生用磁石10を配置し、溶融金属8は転炉で溶
製された鋼を真空脱ガス装置を用いて精錬した低炭素鋼
を図7、8に示すように2つのタンディッシュ5a、5
bに分注した。一方のタンディッシュ5aより表層用と
して浸漬ノズル7aを通して上部溶融金属プール11a
に注入した。他方のタンディッシュ5bからは、内部の
直径20mmで溶融金属8と接触するタンディッシュス
トッパー先端部の径が10mmと先端ほど貫通孔径を小
さくしたタンディッシュストッパー4bの貫通孔6内に
直径7.0mmのFe−Ti合金を封入した合金ワイヤ
ー14を38.9g/secの速度で供給し、タンディ
ッシュストッパー4bを通過後、その下方に位置する浸
漬ノズル7b内で合金ワイヤー14を溶解させ、溶融金
属プール11bに注湯した。ここで、鋳造速度は1.0
m/minで、凝固シェルを下方に引き抜きながら表層
用の溶鋼の注入量が7.75kg/sec、内層用の溶
鋼の注入量が27.25kg/secになるように注入
量を制御しつつ注入を行った。
【0024】この合金ワイヤー14は溶融温度が110
0℃であるため、約50℃の加熱度を持った溶鋼が高速
度で流動している浸漬ノズル7b内部では瞬時に溶解
し、かつ、ノズル7b内を溶鋼が流れる際に攪拌が生じ
てノズル7b内部で均一に溶解した。鋳造された複層鋳
片の内層はTiが均一に濃度0.1%で分布しており、
また空気の巻き込みによる鋳片内窒素量の増加も見られ
なかったし、欠陥も検出されなかった。この鋳造の間、
合金ワイヤーは供給速度10m/minで合金ワイヤー
矯正装置19により曲がりが矯正され、貫通孔6内の摩
耗・割れ等もなく安定して供給された。空気を遮断する
ため、シール用不活性ガスとしてArを圧力1.0kg
/cm2 、流量0.5Nl/minで供給した。
0℃であるため、約50℃の加熱度を持った溶鋼が高速
度で流動している浸漬ノズル7b内部では瞬時に溶解
し、かつ、ノズル7b内を溶鋼が流れる際に攪拌が生じ
てノズル7b内部で均一に溶解した。鋳造された複層鋳
片の内層はTiが均一に濃度0.1%で分布しており、
また空気の巻き込みによる鋳片内窒素量の増加も見られ
なかったし、欠陥も検出されなかった。この鋳造の間、
合金ワイヤーは供給速度10m/minで合金ワイヤー
矯正装置19により曲がりが矯正され、貫通孔6内の摩
耗・割れ等もなく安定して供給された。空気を遮断する
ため、シール用不活性ガスとしてArを圧力1.0kg
/cm2 、流量0.5Nl/minで供給した。
【0025】一連の鋳造作業において、合金ワイヤー1
4の合金ワイヤーガイドパイプ15と合金ワイヤー矯正
装置19との脱着は30秒以内で完了し、鋳造作業は順
調に行われた。
4の合金ワイヤーガイドパイプ15と合金ワイヤー矯正
装置19との脱着は30秒以内で完了し、鋳造作業は順
調に行われた。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、タンディッシュ上の狭
い空間においても送られてくる合金ワイヤーの曲がりを
矯正するとともに溶融金属への雰囲気ガスの侵入を防止
し、複合金属材の連続鋳造作業に支障を来たすことな
く、安定した操業と品質の達成が可能となる。
い空間においても送られてくる合金ワイヤーの曲がりを
矯正するとともに溶融金属への雰囲気ガスの侵入を防止
し、複合金属材の連続鋳造作業に支障を来たすことな
く、安定した操業と品質の達成が可能となる。
【図1】本発明の実施例のタンディッシュストッパーと
合金ワイヤー矯正装置の部分を示す図である。
合金ワイヤー矯正装置の部分を示す図である。
【図2】本発明の実施例の合金ワイヤー矯正装置部分の
拡大図である。
拡大図である。
【図3】本発明の実施例の合金ワイヤー矯正装置部分の
拡大図である。
拡大図である。
【図4】本発明の実施例の合金ワイヤー導入金具の構造
を示す図である。
を示す図である。
【図5】本発明のタンディッシュストッパー及び浸漬ノ
ズル内ワイヤー供給装置を採用した複合金属材製造のた
めの連続鋳造機の例の一部分を示す図である。
ズル内ワイヤー供給装置を採用した複合金属材製造のた
めの連続鋳造機の例の一部分を示す図である。
【図6】本発明の実施例を示す図である。
【図7】複合金属材を連続鋳造する方法の例を示す図で
ある。
ある。
【図8】複合金属材を連続鋳造する方法の例を示す図で
ある。
ある。
【図9】複合金属材を連続鋳造する方法の例を示す図で
ある。
ある。
【図10】複合金属材を連続鋳造する方法の例を示す図
である。
である。
【図11】合金ワイヤーの曲がり矯正をモデル化して示
す図である。
す図である。
1 鍋 2 鍋支持装置 3 ロングノズル 4 タンディッシュストッパー 4a タンディッシュストッパー 4b タンディッシュストッパー 5 タンディッシュ 5a タンディッシュ 5b タンディッシュ 6 貫通孔 7 浸漬ノズル 7a 浸漬ノズル 7b 浸漬ノズル 8 溶融金属 9 鋳型 10 磁石 11a 上部溶融金属プール 11b 下部溶融金属プール 12a 複合金属材の表層部 12b 複合金属材の内層凝固部 13 複合金属材 14 合金ワイヤー 15 合金ワイヤーガイドパイプ 16 合金ワイヤー送り出し装置 17 合金ワイヤーリール 18 タンディッシュストッパー軸 19 合金ワイヤー矯正装置 20 矯正ダイス 21 不活性ガス供給配管 22 不活性ガスの溜まり部 23 合金ワイヤー導入金具 23a オス側 23b メス側 24 ガスノズル孔 25 アーム 26 タンディッシュストッパー固定用アーム 27 矯正装置固定ナット 28 タンディッシュストッパー固定ナット 29 アーム支持ピン 30 固定支持治具 31 締め付けボルト 32 締め付けリング 33 ケース 34 くびれ部 35 凸部 36 内径を小さくした部分 L タンディッシュストッパー上部と鍋の底との寸
法 L1 矯正装置長さ L2 合金ワイヤー導入金具部長さ D 合金ワイヤーガイドパイプ内径 d 合金ワイヤー外径 R 合金ワイヤーガイドパイプの曲げ半径 R1 合金ワイヤー曲げ矯正半径 R2 未矯正曲がり半径 θ1 内径を小さくした部分の角度 θ2 未矯正曲がり中心軸と合金ワイヤー導入金具の
直管部内径の壁面とのなす角度
法 L1 矯正装置長さ L2 合金ワイヤー導入金具部長さ D 合金ワイヤーガイドパイプ内径 d 合金ワイヤー外径 R 合金ワイヤーガイドパイプの曲げ半径 R1 合金ワイヤー曲げ矯正半径 R2 未矯正曲がり半径 θ1 内径を小さくした部分の角度 θ2 未矯正曲がり中心軸と合金ワイヤー導入金具の
直管部内径の壁面とのなす角度
フロントページの続き (72)発明者 北 美次 北九州市戸畑区大字中原46−59 日鐵プラ ント設計株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 連続鋳造ストランドの鋳型内湯面レベル
から下方の一定の位置に形成した静磁場帯を境界として
上下いずれかの溶融金属プールにまたは両方の溶融金属
プールに、内部に貫通孔のあるタンディッシュストッパ
ーの該貫通孔内を通して溶融金属成分を合金ワイヤーと
して供給し、タンディッシュストッパーの下方に位置す
る浸漬ノズル内で合金ワイヤーを溶解させ、溶融金属プ
ールに注湯することにより異種の溶融金属を鋳造する複
合金属材連続鋳造装置のタンディッシュストッパー及び
浸漬ノズル内合金ワイヤー供給装置において、合金ワイ
ヤーリールと、合金ワイヤー送り出し装置と、送り出さ
れてきた合金ワイヤーをタンディッシュストッパー及び
浸漬ノズル内に誘導する合金ワイヤー矯正装置とからな
る合金ワイヤー供給装置を有し、該合金ワイヤー矯正装
置が、貫通孔を設けたタンディッシュストッパー上部の
合金ワイヤーの送り方向に向かって内径が小さくなりか
つそれに続いて内径が一定となる形状を有し、不活性ガ
スを合金ワイヤー周囲に噴出させるガスノズル孔を有す
る矯正ダイスと、その上方の矯正ダイスと一体化して上
下方向に移動可能な合金ワイヤー導入金具とで構成され
た合金ワイヤー矯正装置であることを特徴とするタンデ
ィッシュストッパー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11115093A JPH06297120A (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | タンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11115093A JPH06297120A (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | タンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06297120A true JPH06297120A (ja) | 1994-10-25 |
Family
ID=14553733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11115093A Withdrawn JPH06297120A (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | タンディッシュストッパー及び浸漬ノズル内ワイヤー供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06297120A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114669722A (zh) * | 2022-05-27 | 2022-06-28 | 东北大学 | 一种提升铸坯纯净度的避渣方法 |
CN115161433A (zh) * | 2022-07-22 | 2022-10-11 | 北京科技大学 | 一种双层气幕保护的钢包喂线装置 |
-
1993
- 1993-04-15 JP JP11115093A patent/JPH06297120A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114669722A (zh) * | 2022-05-27 | 2022-06-28 | 东北大学 | 一种提升铸坯纯净度的避渣方法 |
CN115161433A (zh) * | 2022-07-22 | 2022-10-11 | 北京科技大学 | 一种双层气幕保护的钢包喂线装置 |
CN115161433B (zh) * | 2022-07-22 | 2023-12-15 | 北京科技大学 | 一种双层气幕保护的钢包喂线装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000704 |