JPH06295220A - 座標読取装置 - Google Patents

座標読取装置

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JPH06295220A
JPH06295220A JP8224293A JP8224293A JPH06295220A JP H06295220 A JPH06295220 A JP H06295220A JP 8224293 A JP8224293 A JP 8224293A JP 8224293 A JP8224293 A JP 8224293A JP H06295220 A JPH06295220 A JP H06295220A
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JP
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sense line
line group
excitation
coordinate
sense
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JP8224293A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Mitsuoka
靖幸 光岡
Hideki Kitajima
秀樹 北島
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検出装置本体と座標指示器との間を信号線で
接続する必要のないワイヤレス座標読取装置において、
検出装置本体を座標読み取り領域よりもさほど大きくす
ることなく、周辺部においても精度よく座標を算出でき
るようにする。 【構成】 励磁ラインykおよびセンスラインxkの折
り返し部近傍に、閉ループであるところのショートコイ
ル1を敷設する。そして、励磁ラインyk−ショートコ
イル1−センスラインxkの結合によりセンスラインx
kに生じる誘導信号によって、励磁ラインykとセンス
ラインxkの直接結合によりセンスラインxkに生じる
誘導信号を打ち消す構成とする。 【効果】 座標読み取り精度を悪化させる励磁ラインy
kとセンスラインxkの直接結合による誘導信号成分が
減少するので、周辺部においても精度よく座標算出がで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ等の外部
装置へ座標情報を入力する座標読取装置に関し、特に検
出装置本体と座標指示器との間を信号線で接続する必要
のないワイヤレス座標読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2に従来の座標読取装置の構成図を示
す。この図をもとに、まず従来の座標読取装置の座標を
検出する動作について説明する。励磁ライン903に代
表される励磁ライン群とセンスライン902に代表され
るセンスライン群を直交して敷設し、それぞれを第1の
走査回路908および第2の走査回路909に接続して
順次選択するように構成する。第1の走査回路908に
は励磁回路915から励磁信号s906が供給されてい
るので、これにより選択された励磁ライン903は交番
磁界を発生する。座標指示器906は前記励磁信号s9
06の周波数に共振する共振回路(図示していない)を
有するので、これをセンスライン上に置くと、励磁ライ
ン903、座標指示器906、センスライン902の三
者間の結合によってセンスライン902には誘導信号s
901が発生する。この誘導信号s901を第2の走査
回路909によって順次選択し、信号処理回路904に
導いて振幅信号s905とし、さらにこの信号を座標検
出回路905に入力して誘導信号s901の分布状態か
ら座標を算出する。ここで制御回路911は、励磁回路
915、第1および第2の走査回路908、909、座
標検出回路905を制御するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の座標
読取装置においては、励磁ライン群とセンスライン群と
は直交しているので、座標指示器906がない場合に、
基本的には励磁ライン群から発生する交番磁界によって
センスライン群に直接誘導信号s901が発生すること
はない。しかし、検出装置本体の周辺部の励磁ライン群
またはセンスライン群を選択した場合、励磁ライン90
3とセンスライン902との電磁的な直接結合が発生す
るので、座標指示器906が存在しなくても誘導信号s
901が発生していた。
【0004】図3は、励磁ライン群とセンスライン群間
の直接結合による誘導の様子を説明する説明図であり、
磁界を発生するqrst部から成る励磁ラインykと、
誘導信号を検出するuvwx部から成るセンスラインx
kを1本ずつ示している。また、図中示した磁界の方向
を示す記号は、励磁ラインykに矢印で示したqrst
の方向に電流が流れたときのものである。図3に示した
ように距離ly1 、ly2 および距離lx1 、lx2 が
十分にあれば、励磁ラインykから発生する磁界があっ
てもセンスラインxkの鎖交磁束数の和はほぼゼロとな
るため、励磁ラインykから発生する磁界による誘導は
起きない。しかしながら、距離ly1 、ly2 または距
離lx1 、lx2 のいずれかが短いと上記鎖交磁束数が
ゼロとなる条件が満たされなくなる。
【0005】例えば、図3において距離ly1 が短い場
合、励磁ラインykから発生する磁界のうちqr部より
上に示した磁界(紙面上、表から裏方向の磁界)がセン
スラインxkと交鎖しなくなる部分が増えてくる。ま
た、距離lx1 が短い場合、励磁ラインykのrs部か
ら発生する磁界(紙面上、裏から表方向の磁界)による
影響を受ける。したがって、距離ly1 、ly2 または
距離lx1 、lx2 のいずれかが短いと上記鎖交磁束数
がゼロとならなくなり、励磁ラインykから発生する磁
界による誘導信号がセンスラインxkに発生する。
【0006】上述した励磁ライン群とセンスライン群と
の直接結合の強さは、選択される励磁ラインykとセン
スラインxkの位置関係、つまり組合せによって決ま
り、この直接結合による誘導信号成分が座標指示器90
6による誘導信号s901に加わる。そのため、誘導信
号s901の大きさを比較して求める座標算出方法にお
いては、検出装置周辺部での座標検出精度が悪化すると
いう問題が生じていた。
【0007】逆に考えると、従来は所定の座標検出精度
を確保するため、励磁ラインykやセンスラインxk
は、距離ly1 、ly2 または距離lx1 、lx2 が所
定の値より短くならないように配置し、励磁ライン群と
センスライン群との直接結合を小さくしていた。その結
果、座標読み取り領域900と比較して検出装置本体の
大きさがかなり大きくなるという問題があった。
【0008】そこで本発明の目的は、従来のこのような
課題を解決するために、検出装置本体と座標指示器90
6との間を信号線で接続する必要のないワイヤレス座標
読取装置において、検出装置本体を座標読み取り領域よ
りさほど大きくすることなく、周辺部においても精度よ
く座標を算出できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明による第1の構成では、共振回路を有する座標
指示器と、XY直交座標軸の一方の軸に平行に敷設され
た複数の励磁ラインを有するセンスライン群と、他方の
軸に平行に敷設された複数のセンスラインを有するセン
スライン群と、前記励磁ライン群を順次選択する第1の
走査手段と、該第1の走査手段に接続され前記励磁ライ
ン群を励磁する励磁手段と、前記センスライン群を順次
選択する第2の走査手段と、該第2の走査手段に接続さ
れ前記センスライン群に誘導される誘導信号を処理する
誘導信号処理手段と、該誘導信号処理手段により処理さ
れた前記誘導信号から前記座標指示器が指示する座標を
求める制御手段と、前記励磁ライン群および前記センス
ライン群の周辺部の近傍に敷設され、閉ループ形状を有
するショートコイルとから座標読取装置を構成した。
【0010】また本発明による第2の構成では、共振回
路を有する座標指示器と、XY直交座標軸の一方の軸に
平行に敷設した複数のセンスラインからなる第1のセン
スライン群と、他方の軸に平行に敷設された複数のセン
スラインからなる第2のセンスライン群と、増幅手段
と、前記増幅手段の出力に接続され、前記第1のセンス
ライン群を順次選択する第1の走査手段と、前記増幅手
段の入力に接続され、第2のセンスライン群を順次選択
する第2の走査手段と、前記増幅手段の入力あるいは出
力に接続される発振信号処理手段と、該発振信号処理手
段の出力データから座標を求める制御手段と、前記第1
および第2のセンスライン群の周辺部の近傍に敷設さ
れ、閉ループ形状を有するショートコイルとから座標読
取装置を構成した。
【0011】
【作用】図4をもとに本発明で設けるショートコイルの
作用を説明する。ここでは上記第1の構成を例にとり説
明するが、第2の構成でも同様に考えることができる。
ykは励磁ライン、xkはセンスライン、1は励磁ライ
ンykおよびセンスラインxkの折り返し部(rs,t
q、vw,xu)近傍に設けられる閉ループ(以下ショ
ートコイルと呼ぶ)である。
【0012】励磁ラインykにおいて、流れる電流をi
1 、印加電圧をE、自己インダクタンスをL1 、抵抗を
R1 、印加電圧の角周波数をω、時間をtとする。ま
た、センスラインxkにおいて、流れる電流をi2 、自
己インダクタンスをL2 、抵抗をR2 とする。さらにシ
ョートコイル1において、流れる電流をi3 、自己イン
ダクタンスをL3 、抵抗をR3 とする。そして、励磁ラ
インykとショートコイル1の相互インダクタンスおよ
びショートコイル1とセンスラインxkの相互インダク
タンスをともにM、励磁ラインykとセンスラインxk
の相互インダクタンスをMslとすると、励磁ラインy
k、センスラインxk、ショートコイル1に対してそれ
ぞれ次式のように表せる。
【0013】
【数1】
【0014】これらの式をi2 について解くと次のよう
になる。 i2 ∝(Msl3 −M2 2 +Msl 2 3 2 この式からわかるように、できるだけショートコイル1
の抵抗R3 を小さくするとともに、励磁ラインykとシ
ョートコイル1およびショートコイル1とセンスライン
xkの相互インダクタンスMとショートコイル1の自己
インダクタンスL3 を適切な値に設定することにより、
センスラインxkに誘導される電流i2を小さくするこ
とができる。すなわち、センスラインxkと励磁ライン
ykとの直接結合が弱まるので、周辺部においても精度
よく座標算出を行うことができる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図に基づき説明
する。図1に、本発明による座標読取装置の構成図を示
す。図において、S1は励磁ラインy1 〜yn を有する
励磁ライン群、S2はセンスラインx1 〜xm を有する
センスライン群、1は励磁ライン群S1およびセンスラ
イン群S2の折返し部近傍に設けた閉ループであるとこ
ろのショートコイル、2は励磁ライン群S1を順次選択
する第1の走査回路、3はセンスライン群S2を順次選
択する第2の走査回路、4は励磁ライン群S1を励磁す
る励磁回路、5はセンスライン群S2に発生する誘導信
号を処理する誘導信号処理回路、6は一般的なCPU回
路で構成される制御回路、7はコイルやコンデンサなど
で構成された共振回路(図示しない)を有する座標指示
器、s51は励磁信号、s52は誘導信号、s53は励
磁ライン群S1を選択する選択信号、s54はセンスラ
イン群s2を選択する選択信号、s55は励磁回路を制
御する励磁制御信号である。なお、図中の励磁ラインや
センスラインは図が煩雑になるのを避けるために簡略化
して示してある。
【0016】また、図5は本実施例における誘導信号処
理回路5の構成を示す構成図である。図において、11
は整流回路、12は平滑回路、13はAD変換回路であ
る。以下本実施例の動作について説明する。図1におい
て、制御回路6からの励磁制御信号s55に応じて励磁
回路4から励磁信号s51が出力され、励磁ライン群S
1は第1の走査回路2により順次選択され励磁されてい
く。座標指示器7が励磁ライン群S1に近づくと、励磁
ライン群S1から発生する交番磁界により座標指示器7
の共振回路が共振し、センスライン群S2にはこの共振
した座標指示器7から発生する交番磁界により誘導信号
s52が誘起される。誘導信号処理回路5では、センス
ライン群S2を順次選択することによって得られた誘導
信号s52を、図5に示す整流回路11及び平滑回路1
2にて波形整形し、その大きさ(振幅)をAD変換回路
13で順次デジタル化し、制御回路6に入力する。そし
て、制御回路6では、選択信号s53、s54に応じて
選択された励磁ラインおよびセンスラインの位置にした
がい、そのとき検出した誘導信号の振幅を比較すること
により座標指示器7の位置すなわち座標を求めている。
【0017】ここで簡単に座標算出方法について図6か
ら図9を用いて説明する。図6は励磁ライン群S1とセ
ンスライン群S2の一部を拡大したものである。図7と
図8はそれぞれ、座標指示器7がセンスラインx4の中
心線L0上にあるときと、センスラインx4とx5から
等距離にある線L1上にある場合の、各センスラインx
3からx5に誘導される誘導信号の大きさを示す。
【0018】まず、座標指示器7が図6に示すセンスラ
インx4の中心線L0上に位置する場合について説明す
る。このとき、センスラインx3からx5の誘導信号の
振幅は、図7に示すようにセンスラインx4の誘導信号
の振幅Vx4が最も大きくなり、センスラインx3とx5
の誘導信号の振幅Vx3、Vx5は、座標指示器7とセンス
ラインx3および座標指示器7とセンスラインx5の距
離が同じため等しくなる。
【0019】次に、座標指示器7が図6に示すセンスラ
インx4とx5から等距離にある線L1上に位置する場
合について説明する。このとき、センスラインx4とx
5の誘導信号の振幅Vx4とVx5は、座標指示器7とセン
スラインx4および座標指示器7とセンスラインx5の
距離が同じため等しくなる。
【0020】ここで、本出願人が提案した方式(特開昭
55−96411号)を適用し座標を算出することがで
きる。すなわち上記誘導信号の振幅を基に次式で定義さ
れる計算を行う。 Q=(Vp −Vp+1 )/(Vp −Vp-1 ) ・・・(式2) ただし、Vp+1 >Vp-1 上式において、Vx4をVp に、Vx3をVp-1 に、Vx5を
Vp+1 に代入し、座標指示器7をx軸に平行にL0から
L1へ移動させたときの(式2)に示すQの変化を図9
に示す。座標指示器7がL0の位置にあるときQ=1と
なり、座標指示器7がL1の位置にあるときQ=0とな
る事は上述した説明より明らかである。また、座標指示
器7がL0とL1の間に位置するとき、Qはこの位置と
1対1に対応した0<Q<1の範囲の値をとる。したが
って、このQの特性をあらかじめ実験的に求めておくこ
とにより、誘導信号の振幅からQを算出し、このQから
L0−L1間における座標指示器7の詳細な位置を求め
ることができる。
【0021】つまり誘導信号の振幅が最大となるセンス
ラインの位置により、座標指示器7のx方向(図6の横
方向)の大まかな位置がわかり、さらにQから求められ
る詳細な位置を前記大まかな位置に加減算することによ
り、x方向の正確な座標を求めることができる。y座標
についても同様であるので説明を省略する。
【0022】次に、ショートコイル1の詳細について説
明する。図4は、図1に示した実施例の励磁ライン群S
1、センスライン群S2およびショートコイル1を模式
的に表したショートコイルの説明図である。ショートコ
イル1は励磁ライン群S1とセンスライン群S2の周辺
部、つまり励磁ラインykの折り返し部(rsやtq)
およびセンスラインxkの折り返し部(vwやxu)の
近傍に敷設されている低抵抗の閉ループである。
【0023】このショートコイル1は、励磁ライン群S
1やセンスライン群S2が形成されているプリント基板
上に配線パターンとして設けてもよいし、低抵抗の銅テ
ープなどをプリント基板上に貼り付けて閉ループを構成
するようにしてもよい。さらには、導電性塗料などを用
いて閉ループパターンを形成してもよいことはいうまで
もない。
【0024】このようにショートコイル1を敷設する
と、既に作用で述べたように、ショートコイル1の抵抗
をできるだけ小さくするとともに、ショートコイル1と
励磁ライン群S1およびショートコイル1とセンスライ
ン群S2との相互インダクタンスと、ショートコイル1
の自己インダクタンスを適切に設定した場合、励磁ライ
ン群S1−ショートコイル1−センスライン群S2の結
合によりセンスライン群S2に生じる誘導信号によっ
て、励磁ライン群S1とセンスライン群S2との直接の
電磁結合によりセンスライン群S2に生じる誘導信号を
大きく減少させることができる。
【0025】このショートコイル1の有用性について以
下に定量的に述べる。励磁ライン群S1とセンスライン
群S2との直接結合の強さを評価するために、励磁ライ
ン群S1に100kHzから1MHzの励磁信号をスイ
ープさせながら印加し、その時センスライン群S2に生
じる誘導信号から帰還量(誘導信号と励磁信号との比)
をネットワークアナライザを用いて測定した。その結
果、ショートコイル1のない場合では、帰還量は約−4
0dBであったが、ショートコイル1を設けた場合に
は、約−60から−70dBまで低下させることが出来
た。
【0026】既に述べたセンスライン群S2に生じる誘
導信号分布によって座標を算出する場合、励磁ライン群
S1とセンスライン群S2との電磁気的な直接結合によ
る誘導信号成分が座標誤差を悪化させる。ところが、シ
ョートコイル1を設けることにより、その直接結合によ
る誘導信号成分を1桁(−20dB)以上小さくするこ
とが出来るため、座標読取装置周辺部での精度を大きく
向上させることが出来た。
【0027】以上は第1の実施例について説明してきた
が、以下に他の実施例について述べる。図10は本発明
の他の実施例の構成図である。図において、6は制御回
路、7は座標指示器、8は増幅回路、9は増幅回路8の
出力に接続される発振信号処理回路、S1' はセンスラ
インy1〜ynを有する第1のセンスライン群、2は増
幅回路8の出力に接続され第1のセンスライン群S1'
を順次選択する第1の走査回路、S2' はセンスライン
x1〜xmを有する第2のセンスライン群、3は増幅回
路8の入力に接続され第2のセンスライン群S2' を順
次選択する第2の走査回路、1は第1および第2のセン
スライン群S1' 、S2' の折り返し部近傍に敷設され
た低抵抗の閉ループであるところのショートコイル、s
101は発振信号、s102は入力信号、s103は第
1のセンスライン群S1' を選択する選択信号、s10
4は第2のセンスライン群S2' を選択する選択信号で
ある。また、発振信号処理回路9は、第1の実施例にお
いて既に述べた図5と同じ構成をしているので説明を省
略する。
【0028】以下にこの実施例の動作について説明す
る。第1の走査回路2は制御回路6より出力される選択
信号s103により、まず第1のセンスライン群S1'
のセンスラインykを選択する。第2の走査回路3は制
御回路6より出力される選択信号s104により第2の
センスライン群S2' のセンスラインxkを選択する。
このように、第1及び第2の走査回路によって、第1及
び第2のセンスライン群をマトリクス状に選択すること
ができる。
【0029】第1のセンスライン群S1' と第2のセン
スライン群S2' は平面上に直交した状態に敷設され、
第1のセンスラインykは増幅回路8の出力に接続さ
れ、第2のセンスラインxkは増幅回路8の入力に接続
されている。このように第1と第2のセンスラインが直
交した状態においては互いに結合はなく、座標指示器7
がなければ増幅回路8の入出力間で帰還は発生せず、発
振は発生しない。しかし、座標指示器7を各センスライ
ン群に近づけることにより座標指示器7に設けられた共
振回路(図示しない)が第1および第2のセンスライン
と結合すると、ここに増幅回路8の出力、第1のセンス
ラインyk、共振回路、第2のセンスラインxk、増幅
回路8の入力を一連の経路とした正帰還ループが構成さ
れ、共振回路の共振周波数による発振が発生する。
【0030】この正帰還ループに現れる発振振幅は、第
1および第2のセンスラインと共振回路との距離で決ま
る帰還量に応じて変化し、距離が近いほど帰還量は増加
し大きな発振振幅が得られる。従って、発振信号s10
1を発振信号処理回路9を経て制御回路6で処理するこ
とにより、この発振振幅から座標指示器7の位置情報を
得ることができる。ただし、発振信号処理回路9では、
第1の実施例での説明と同様に、発振信号s101を図
5に示す整流回路11及び平滑回路12にて波形整形
し、その大きさ(振幅)をAD変換回路13で順次デジ
タル化する。
【0031】以上により、発振信号の分布状態を得るこ
とができるので、第1の実施例の場合と同様に座標を算
出することができる。ところで、本実施例においても第
1の実施例で述べたと同様に、第1のセンスライン群S
1' と第2のセンスライン群S2' との電磁結合が座標
精度を悪化させる。そこで、前述の実施例と同様に、低
抵抗のショートコイル1を各センスライン群の折り返し
部近傍に敷設し、第1のセンスライン群S1' とショー
トコイル1および第2のセンスライン群S2' とショー
トコイル1の相互インダクタンスとショートコイルの自
己インダクタンスを適切な値に設定することにより、第
1と第2のセンスラインの直接結合による帰還量を1桁
(−20dB)以上低下させることが出来たため、周辺
部での精度を大きく向上させることが出来た。
【0032】上記実施例では、増幅回路8の出力に発振
信号処理回路9が接続されているが、発振信号s101
の振幅情報が入力できればよいので、例えば増幅回路8
の入力に接続することも可能である。ただし、この場合
は入力信号s102の振幅が小さいので、図5に示した
整流回路11の前に増幅回路を設ける必要がある。
【0033】上記実施例では、第1と第2のセンスライ
ンは互いに直交するように敷設したが、共振回路との結
合がない場合に第1と第2のセンスラインが直接結合し
ない様にしたものであればどのような形態であってもよ
い。上記2つの実施例では、ショートコイル1のコイル
の卷数を簡単のため1ターンとした図に基づいて説明し
たが、前述した原理から巻数は上記巻数に限定されない
ことは言うまでもない。
【0034】また、このショートコイル1は上述の2つ
の実施例では簡単のため1個であったが、ショートコイ
ル1の自己インダクタンスや各センスライン群との相互
インダクタンスを適切な値に設定するためには、1個で
もよいし複数個あってもよい。
【0035】さらに、各センスライン群の折り返し部分
とショートコイル1は同一平面上に設ける必要はなく、
三次元的に近傍であればよい。そしてさらに、座標指示
器に設けられた共振回路は、コイルとコンデンサで構成
されたものだけではなく、既知の種々の構成が適用可能
である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、励
磁ライン群とセンスライン群の周辺部にショートコイル
を設けることにより、座標算出の誤差の原因となる励磁
ライン群とセンスライン群間の直接結合により発生する
誘導信号を減衰させることができるため、検出装置本体
を大きくすることなく周辺部においても精度よく座標算
出を行なう座標読取装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座標読取装置一実施例を示す構成図で
ある。
【図2】従来の座標読取装置の構成図である。
【図3】励磁ライン群とセンスライン群間の誘導の説明
図である。
【図4】本発明の座標読取装置におけるショートコイル
の効果の説明図である。
【図5】本発明の座標読取装置における第1の実施例に
おける誘導信号処理回路の構成図である。
【図6】本発明の座標読取装置における座標算出方法を
説明するための説明図である。
【図7】図6のL0上に座標指示器がある場合の誘導信
号の振幅を示す図である。
【図8】図6のL1上に座標指示器がある場合の誘導信
号の振幅を示す図である。
【図9】座標指示器が図6のL0からL1の間にある場
合のQの変化を示す図である。
【図10】本発明の座標読取装置における他の実施例を
示す構成図である。
【符号の説明】
1 ショートコイル 2 第1の走査回路 3 第2の走査回路 4 励磁回路 5 誘導信号処理回路 6 制御回路 7 座標指示器 8 増幅回路 9 発振信号処理回路 s51 励磁信号 s52 誘導信号 s53、s54 選択信号 s55 励磁制御信号 s101 発振信号 s102 入力信号 s103、s104 選択信号 S1 励磁ライン群 S2 センスライン群 S1' 第1のセンスライン群 S2' 第2のセンスライン群

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振回路を有する座標指示器と、XY直
    交座標軸の一方の軸に平行に敷設された複数の励磁ライ
    ンを有する励磁ライン群と、他方の軸に平行に敷設され
    た複数のセンスラインを有するセンスライン群と、前記
    励磁ライン群を順次選択する第1の走査手段と、該第1
    の走査手段に接続され前記励磁ライン群を励磁する励磁
    手段と、前記センスライン群を順次選択する第2の走査
    手段と、該第2の走査手段に接続され前記センスライン
    群に誘導される誘導信号を処理する誘導信号処理手段
    と、該誘導信号処理手段により処理された前記誘導信号
    から前記座標指示器が指示する座標を求める制御手段
    と、 前記励磁ライン群およびセンスライン群の周辺部の近傍
    に敷設され、閉ループ形状を有するショートコイルとか
    ら構成されることを特徴とする座標読取装置。
  2. 【請求項2】 共振回路を有する座標指示器と、XY直
    交座標軸の一方の軸に平行に敷設した複数のセンスライ
    ンからなる第1のセンスライン群と、他方の軸に平行に
    敷設された複数のセンスラインからなる第2のセンスラ
    イン群と、増幅手段と、前記増幅手段の出力に接続さ
    れ、前記第1のセンスライン群を順次選択する第1の走
    査手段と、前記増幅手段の入力に接続され、前記第2の
    センスライン群を順次選択する第2の走査手段と、前記
    増幅手段の入力あるいは出力に接続される発振信号処理
    手段と、該発振信号処理手段の出力データから座標を求
    める制御手段と、前記第1および第2のセンスライン群
    の周辺部の近傍に敷設され、閉ループ形状を有するショ
    ートコイルと、から構成され、 前記共振回路が前記第1および第2のセンスライン群の
    それぞれのセンスラインと電磁結合したときに、前記増
    幅手段と前記第1および第2のセンスライン群と前記共
    振回路とが正帰還ループをなし、前記共振回路の共振周
    波数によって発振する発振回路を形成し、前記正帰還ル
    ープによって発生する発振の振幅情報から前記座標指示
    器が指示する座標情報を得ることを特徴とする座標読取
    装置。
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