JPH0519944A - 座標入力装置 - Google Patents
座標入力装置Info
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- JPH0519944A JPH0519944A JP16844891A JP16844891A JPH0519944A JP H0519944 A JPH0519944 A JP H0519944A JP 16844891 A JP16844891 A JP 16844891A JP 16844891 A JP16844891 A JP 16844891A JP H0519944 A JPH0519944 A JP H0519944A
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- line group
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- sense
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 センスライン群の周辺部においても精度よく
座標算出を行なうようにする。 【構成】 一部巻数を多くした補正センスライン1を第
1のセンスライン群S1と第2のセンスライン群S2の
周辺部に敷設し、補正センスライン1の励磁のオン・オ
フ手段を設ける。さらに補正センスラインは、補正セン
スライン1は第1のセンスライン群S1とは逆位相で励
磁する。第1のセンスライン群S1または第2のセンス
ライン群S2の周辺部では、座標算出時の誤差の原因と
なる誘導信号が発生する。補正センスライン1を設ける
ことにより、この誘導信号を減衰させる。
座標算出を行なうようにする。 【構成】 一部巻数を多くした補正センスライン1を第
1のセンスライン群S1と第2のセンスライン群S2の
周辺部に敷設し、補正センスライン1の励磁のオン・オ
フ手段を設ける。さらに補正センスラインは、補正セン
スライン1は第1のセンスライン群S1とは逆位相で励
磁する。第1のセンスライン群S1または第2のセンス
ライン群S2の周辺部では、座標算出時の誤差の原因と
なる誘導信号が発生する。補正センスライン1を設ける
ことにより、この誘導信号を減衰させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ等の情報
処理装置へ座標入力を行う座標入力装置に関し、特に電
磁誘導現象を応用した座標入力装置に関するものであ
る。
処理装置へ座標入力を行う座標入力装置に関し、特に電
磁誘導現象を応用した座標入力装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の座標入力装置としては、本出願人
の発明した特開平2−249019号がある。この座標
読取装置は、XY直交座標軸の各々の軸に沿って敷設さ
れた2つのセンスライン群のうち、第1のセンスライン
群から発生する交番磁界により座標指示器の共振回路が
共振し、第2のセンスライン群にはこの共振した座標指
示器から発生する交番磁界により誘導信号が誘起される
ことを利用し、選択された第1および第2のセンスライ
ンの位置にしたがいそのとき検出した誘導信号の振幅を
比較することにより座標指示器の位置すなわち座標を求
めている。
の発明した特開平2−249019号がある。この座標
読取装置は、XY直交座標軸の各々の軸に沿って敷設さ
れた2つのセンスライン群のうち、第1のセンスライン
群から発生する交番磁界により座標指示器の共振回路が
共振し、第2のセンスライン群にはこの共振した座標指
示器から発生する交番磁界により誘導信号が誘起される
ことを利用し、選択された第1および第2のセンスライ
ンの位置にしたがいそのとき検出した誘導信号の振幅を
比較することにより座標指示器の位置すなわち座標を求
めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】基本的には上記第1の
センスライン群と第2のセンスライン群は直交している
ので、第1のセンスライン群から発生する交番磁界によ
り第2のセンスライン群に直接誘導信号が発生すること
は無いが、第1または第2のセンスライン群の中の周辺
部のセンスラインを選択すると直接誘導信号が発生す
る。
センスライン群と第2のセンスライン群は直交している
ので、第1のセンスライン群から発生する交番磁界によ
り第2のセンスライン群に直接誘導信号が発生すること
は無いが、第1または第2のセンスライン群の中の周辺
部のセンスラインを選択すると直接誘導信号が発生す
る。
【0004】図6は、第1のセンスライン群と第2のセ
ンスライン群間の誘導の様子を説明する説明図であり、
磁界を発生するqrst部から成るセンスラインyk
と、誘導信号を検出するuvwx部から成るセンスライ
ンxkを1本ずつ示してある。また、図中示した磁界の
方向を示す記号は、センスラインykに矢印で示したq
rstの方向に電流が流れたときのものである。図6に
示したように距離ly1、ly2および距離lx1、l
x2が十分にあれば、センスラインykから発生する磁
界があってもセンスラインxkの鎖交磁束数の和はほぼ
ゼロとなるため、センスラインykから発生する磁界に
よる誘導は起きない。しかしながら、距離ly1、ly
2または距離lx1、lx2のいずれかが短いと上記鎖
交磁束数がゼロとなる条件が満たされなくなる。例え
ば、図6において距離ly1が短い場合、センスライン
ykから発生する磁界のうちqr部より上に示した磁界
(紙面上、表から裏方向の磁界)がセンスラインxkと
交鎖しなくなる部分が増えてくる。また、距離lx1が
短い場合、センスラインykのrs部から発生する磁界
(紙面上、裏から表方向の磁界)による影響を受ける。
したがって、距離ly1、ly2または距離lx1、l
x2のいずれかが短いと上記鎖交磁束数がゼロとならな
くなり、センスラインykから発生する磁界による誘導
信号がセンスラインxkに発生する。このためセンスラ
イン群の周辺部では座標指示器以外からの影響による誘
導信号、すなわち2つのセンスライン群間の結合により
発生する誘導信号のため、誘導信号の大きさを比較して
求める座標算出に誤差を生じさせる結果となる。
ンスライン群間の誘導の様子を説明する説明図であり、
磁界を発生するqrst部から成るセンスラインyk
と、誘導信号を検出するuvwx部から成るセンスライ
ンxkを1本ずつ示してある。また、図中示した磁界の
方向を示す記号は、センスラインykに矢印で示したq
rstの方向に電流が流れたときのものである。図6に
示したように距離ly1、ly2および距離lx1、l
x2が十分にあれば、センスラインykから発生する磁
界があってもセンスラインxkの鎖交磁束数の和はほぼ
ゼロとなるため、センスラインykから発生する磁界に
よる誘導は起きない。しかしながら、距離ly1、ly
2または距離lx1、lx2のいずれかが短いと上記鎖
交磁束数がゼロとなる条件が満たされなくなる。例え
ば、図6において距離ly1が短い場合、センスライン
ykから発生する磁界のうちqr部より上に示した磁界
(紙面上、表から裏方向の磁界)がセンスラインxkと
交鎖しなくなる部分が増えてくる。また、距離lx1が
短い場合、センスラインykのrs部から発生する磁界
(紙面上、裏から表方向の磁界)による影響を受ける。
したがって、距離ly1、ly2または距離lx1、l
x2のいずれかが短いと上記鎖交磁束数がゼロとならな
くなり、センスラインykから発生する磁界による誘導
信号がセンスラインxkに発生する。このためセンスラ
イン群の周辺部では座標指示器以外からの影響による誘
導信号、すなわち2つのセンスライン群間の結合により
発生する誘導信号のため、誘導信号の大きさを比較して
求める座標算出に誤差を生じさせる結果となる。
【0005】また、この誘導信号を小さくするために、
センスライン群の周辺部において上記距離ly1、ly
2または距離lx1、lx2を長くとると、センスライ
ン群全体の大きさが大きくなってしまい座標入力装置自
体が無駄に大きくなってしまう。本発明の目的は、この
ような従来の欠点を改善したものであり、座標入力装置
のセンスライン群の周辺部においても精度良く座標算出
を行なうようにした座標入力装置を提供することにあ
る。
センスライン群の周辺部において上記距離ly1、ly
2または距離lx1、lx2を長くとると、センスライ
ン群全体の大きさが大きくなってしまい座標入力装置自
体が無駄に大きくなってしまう。本発明の目的は、この
ような従来の欠点を改善したものであり、座標入力装置
のセンスライン群の周辺部においても精度良く座標算出
を行なうようにした座標入力装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】少なくともコイルとコン
デンサにより構成された共振回路を有する座標指示器
と、XY直交座標軸の一方の軸に平行に敷設された複数
のセンスラインを有する第1のセンスライン群と、他方
の軸に平行に敷設された複数のセンスラインを有する第
2のセンスライン群と、前記第1のセンスライン群を順
次選択する第1の走査回路と、該第1の走査回路に接続
され前記第1のセンスライン群を励磁する励磁回路と、
前記第2のセンスライン群を順次選択する第2の走査回
路と、該第2の走査回路に接続され前記第2のセンスラ
イン群に誘導される誘導信号を検出する誘導信号検出回
路と、該誘導信号検出回路により検出された前記誘導信
号から座標を求める制御回路とから構成される座標入力
装置において、前記第1および第2のセンスライン群の
周辺部に補正センスラインと該補正センスラインの励磁
のオン・オフ手段を設け、前記補正センスラインは前記
第1のセンスライン群のループの折り返し部側にて前記
第2のセンスライン群と交わらないように前記補正セン
スラインの巻数を多くし、さらに前記補正センスライン
は前記第1のセンスライン群とは逆位相で励磁される構
成としたものである。
デンサにより構成された共振回路を有する座標指示器
と、XY直交座標軸の一方の軸に平行に敷設された複数
のセンスラインを有する第1のセンスライン群と、他方
の軸に平行に敷設された複数のセンスラインを有する第
2のセンスライン群と、前記第1のセンスライン群を順
次選択する第1の走査回路と、該第1の走査回路に接続
され前記第1のセンスライン群を励磁する励磁回路と、
前記第2のセンスライン群を順次選択する第2の走査回
路と、該第2の走査回路に接続され前記第2のセンスラ
イン群に誘導される誘導信号を検出する誘導信号検出回
路と、該誘導信号検出回路により検出された前記誘導信
号から座標を求める制御回路とから構成される座標入力
装置において、前記第1および第2のセンスライン群の
周辺部に補正センスラインと該補正センスラインの励磁
のオン・オフ手段を設け、前記補正センスラインは前記
第1のセンスライン群のループの折り返し部側にて前記
第2のセンスライン群と交わらないように前記補正セン
スラインの巻数を多くし、さらに前記補正センスライン
は前記第1のセンスライン群とは逆位相で励磁される構
成としたものである。
【0007】
【作 用】本発明による座標入力装置では、第1または
第2のセンスライン群の中の周辺部のセンスラインを選
択すると2つのセンスライン群間の結合により誘導信号
が発生するが、補正センスラインから発生する磁界によ
り上記誘導信号を減衰させているためセンスライン群の
周辺部においても精度よく座標算出を行なうことが出来
る。
第2のセンスライン群の中の周辺部のセンスラインを選
択すると2つのセンスライン群間の結合により誘導信号
が発生するが、補正センスラインから発生する磁界によ
り上記誘導信号を減衰させているためセンスライン群の
周辺部においても精度よく座標算出を行なうことが出来
る。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1ないし図5に基
づき説明する。図1に、本発明による座標入力装置の構
成図を示す。図において、1は補正センスライン、S1
はセンスラインy1〜ynを有する第1のセンスライン
群、S2はセンスラインx1〜xmを有する第2のセン
スライン群、2は第1のセンスライン群S1を順次選択
する第1の走査回路、3は第2のセンスライン群S2を
順次選択する第2の走査回路、4は第1のセンスライン
群S1および補正センスライン1を励磁する励磁回路、
5は第2のセンスライン群S2に発生する誘導信号を検
出する誘導信号検出回路、6は一般的なCPU回路で構
成される制御回路、7は共振回路(図示しない)を有す
る座標指示器である。なお、図中のセンスラインは図が
煩雑になるのを避けるために簡略化して示してある。
づき説明する。図1に、本発明による座標入力装置の構
成図を示す。図において、1は補正センスライン、S1
はセンスラインy1〜ynを有する第1のセンスライン
群、S2はセンスラインx1〜xmを有する第2のセン
スライン群、2は第1のセンスライン群S1を順次選択
する第1の走査回路、3は第2のセンスライン群S2を
順次選択する第2の走査回路、4は第1のセンスライン
群S1および補正センスライン1を励磁する励磁回路、
5は第2のセンスライン群S2に発生する誘導信号を検
出する誘導信号検出回路、6は一般的なCPU回路で構
成される制御回路、7は共振回路(図示しない)を有す
る座標指示器である。なお、図中のセンスラインは図が
煩雑になるのを避けるために簡略化して示してある。
【0009】図2に、センスラインの詳細図を示す。図
中の記号は図1のものと同一である。図3に、補正セン
スライン1の基本的な効果の説明図を示す。図4に、本
実施例の補正センスライン1の効果の説明図を示す。図
5に励磁回路4の回路図を示す。
中の記号は図1のものと同一である。図3に、補正セン
スライン1の基本的な効果の説明図を示す。図4に、本
実施例の補正センスライン1の効果の説明図を示す。図
5に励磁回路4の回路図を示す。
【0010】以下本実施例の動作について説明する。図
1において、第1のセンスライン群S1は、第1の走査
回路2により順次選択され励磁されていく。座標指示器
7が第1のセンスライン群S1に近づくと、第1のセン
スライン群S1から発生する交番磁界により座標指示器
7の共振回路が共振し、第2のセンスライン群S2には
この共振した座標指示器7から発生する交番磁界により
誘導信号が誘起される。この誘導信号は、誘導信号検出
回路5により所定の処理が行なわれ制御回路6に入力さ
れる。制御回路6では、選択された第1および第2のセ
ンスラインの位置にしたがい、そのとき検出した誘導信
号の振幅を比較することにより座標指示器の位置すなわ
ち座標を求めている。なお、以上述べた動作および座標
算出方式の詳細については、特開平2−249019号
に述べられているのでここではこれ以上の説明は省略す
る。
1において、第1のセンスライン群S1は、第1の走査
回路2により順次選択され励磁されていく。座標指示器
7が第1のセンスライン群S1に近づくと、第1のセン
スライン群S1から発生する交番磁界により座標指示器
7の共振回路が共振し、第2のセンスライン群S2には
この共振した座標指示器7から発生する交番磁界により
誘導信号が誘起される。この誘導信号は、誘導信号検出
回路5により所定の処理が行なわれ制御回路6に入力さ
れる。制御回路6では、選択された第1および第2のセ
ンスラインの位置にしたがい、そのとき検出した誘導信
号の振幅を比較することにより座標指示器の位置すなわ
ち座標を求めている。なお、以上述べた動作および座標
算出方式の詳細については、特開平2−249019号
に述べられているのでここではこれ以上の説明は省略す
る。
【0011】次に、補正センスライン1の詳細について
説明する。図2は、図1に示した実施例のセンスライン
群S1、S2および補正センスライン1の詳細図であ
り、補正センスライン1は第1のセンスライン群S1と
第2のセンスライン群S2の周辺部に敷設されている。
さらに、補正センスライン1は第1のセンスライン群S
1のループの折り返し部側(図中、補正センスライン1
の左右)にて第2のセンスライン群S2と交わらないよ
うに補正センスライン1の巻数を1ターン多くしてあ
る。
説明する。図2は、図1に示した実施例のセンスライン
群S1、S2および補正センスライン1の詳細図であ
り、補正センスライン1は第1のセンスライン群S1と
第2のセンスライン群S2の周辺部に敷設されている。
さらに、補正センスライン1は第1のセンスライン群S
1のループの折り返し部側(図中、補正センスライン1
の左右)にて第2のセンスライン群S2と交わらないよ
うに補正センスライン1の巻数を1ターン多くしてあ
る。
【0012】補正センスライン1の基本的な効果につい
て説明するために、最初に補正センスライン1の巻数を
左右にて多くしていない場合について説明する。まず、
第1のセンスライン群S1の周辺部における補正センス
ライン1の効果について説明する。図3Aは図2のA部
の拡大図で、補正センスライン1の巻数を単純に1ター
ンとし、第1のセンスライン群S1および第2のセンス
ライン群S2のセンスラインを各1本づつ図示してい
る。第1のセンスライン群S1のセンスラインynに矢
印の方向に電流が流れているときは、センスラインyn
のループの内側では紙面上裏から表への磁界が、またル
ープの外側では紙面上表から裏への磁界が発生してい
る。この場合第2のセンスライン群S2のセンスライン
xjには、センスラインynから発生する磁界のうちセ
ンスラインxjの折り返し部から外の磁界(紙面上表か
ら裏)とは交鎖せず、この分誘導信号が発生することに
なる。この時、補正センスライン1に矢印方向に所定の
電流を流すと、補正センスライン1の内側すなわちセン
スラインxj側では、紙面上表から裏方向の磁界が発生
することになる。したがって、センスラインynから発
生する磁界のうちセンスラインxjと交鎖しなかった磁
界を補正センスライン1により補い、センスラインxj
に発生する誘導信号を減衰させることができる。
て説明するために、最初に補正センスライン1の巻数を
左右にて多くしていない場合について説明する。まず、
第1のセンスライン群S1の周辺部における補正センス
ライン1の効果について説明する。図3Aは図2のA部
の拡大図で、補正センスライン1の巻数を単純に1ター
ンとし、第1のセンスライン群S1および第2のセンス
ライン群S2のセンスラインを各1本づつ図示してい
る。第1のセンスライン群S1のセンスラインynに矢
印の方向に電流が流れているときは、センスラインyn
のループの内側では紙面上裏から表への磁界が、またル
ープの外側では紙面上表から裏への磁界が発生してい
る。この場合第2のセンスライン群S2のセンスライン
xjには、センスラインynから発生する磁界のうちセ
ンスラインxjの折り返し部から外の磁界(紙面上表か
ら裏)とは交鎖せず、この分誘導信号が発生することに
なる。この時、補正センスライン1に矢印方向に所定の
電流を流すと、補正センスライン1の内側すなわちセン
スラインxj側では、紙面上表から裏方向の磁界が発生
することになる。したがって、センスラインynから発
生する磁界のうちセンスラインxjと交鎖しなかった磁
界を補正センスライン1により補い、センスラインxj
に発生する誘導信号を減衰させることができる。
【0013】次に、第2のセンスライン群S2の周辺部
における補正センスライン1の効果について説明する。
図3Bは図2のB部の拡大図で、補正センスライン1の
巻数を単純に1ターンとし、第1のセンスライン群S1
および第2のセンスライン群S2のセンスラインを各1
本づつ図示している。センスラインyjに矢印の方向に
電流が流れているときは、センスラインyjのループの
内側では紙面上裏から表への磁界が、またループの外側
では紙面上表から裏への磁界が発生している。この場合
センスラインx1には、センスラインyjから発生する
磁界のうちセンスラインyjの折り返し部からの磁界
(紙面上裏から表)と交鎖し、この分誘導信号が発生す
ることになる。この時、補正センスライン1に矢印方向
に所定の電流を流すと、補正センスライン1の内側すな
わちセンスラインx1側では、紙面上表から裏方向の磁
界が発生することになる。したがって、センスラインy
jから発生する磁界のうちセンスラインx1と交鎖した
磁界を補正センスライン1により打ち消し、センスライ
ンx1に発生する誘導信号を減衰させることができる。
以上の説明から明らかなように、図3Aまたは図3Bい
ずれの場合でも、補正センスライン1には第1のセンス
ライン群S1に流す電流とは逆方向の電流を流す、すな
わち第1のセンスライン群S1とは逆相の磁界を発生さ
せることによりセンスラインx1に発生する誘導信号を
減衰させることができる。
における補正センスライン1の効果について説明する。
図3Bは図2のB部の拡大図で、補正センスライン1の
巻数を単純に1ターンとし、第1のセンスライン群S1
および第2のセンスライン群S2のセンスラインを各1
本づつ図示している。センスラインyjに矢印の方向に
電流が流れているときは、センスラインyjのループの
内側では紙面上裏から表への磁界が、またループの外側
では紙面上表から裏への磁界が発生している。この場合
センスラインx1には、センスラインyjから発生する
磁界のうちセンスラインyjの折り返し部からの磁界
(紙面上裏から表)と交鎖し、この分誘導信号が発生す
ることになる。この時、補正センスライン1に矢印方向
に所定の電流を流すと、補正センスライン1の内側すな
わちセンスラインx1側では、紙面上表から裏方向の磁
界が発生することになる。したがって、センスラインy
jから発生する磁界のうちセンスラインx1と交鎖した
磁界を補正センスライン1により打ち消し、センスライ
ンx1に発生する誘導信号を減衰させることができる。
以上の説明から明らかなように、図3Aまたは図3Bい
ずれの場合でも、補正センスライン1には第1のセンス
ライン群S1に流す電流とは逆方向の電流を流す、すな
わち第1のセンスライン群S1とは逆相の磁界を発生さ
せることによりセンスラインx1に発生する誘導信号を
減衰させることができる。
【0014】しかしながら、第1のセンスライン群S1
の周辺部の場合は、図3Aに示したように主にセンスラ
インxの折り返し部のみが補正センスライン1の発生す
る磁界の影響を受ける。また、図3Bに示した第2のセ
ンスライン群S2の周辺部の場合は、センスラインxの
ほぼ全長にわたって補正センスライン1の発生する磁界
の影響を受けることになり、この影響は前述した場合よ
りも大きい。したがって、第2のセンスライン群S2の
周辺部において2つのセンスライン群S1、S2間の結
合により発生する誘導信号を調度良く減衰させる様に補
正センスライン1に流す電流値を決定すると、第1のセ
ンスライン群S1の周辺部においては十分にこの誘導信
号を減衰させることができない。そこで、補正センスラ
イン1の巻数を左右にて1ターン多くし、第2のセンス
ライン群S2の周辺部における補正センスライン1の発
生する磁界の影響を小さくする。
の周辺部の場合は、図3Aに示したように主にセンスラ
インxの折り返し部のみが補正センスライン1の発生す
る磁界の影響を受ける。また、図3Bに示した第2のセ
ンスライン群S2の周辺部の場合は、センスラインxの
ほぼ全長にわたって補正センスライン1の発生する磁界
の影響を受けることになり、この影響は前述した場合よ
りも大きい。したがって、第2のセンスライン群S2の
周辺部において2つのセンスライン群S1、S2間の結
合により発生する誘導信号を調度良く減衰させる様に補
正センスライン1に流す電流値を決定すると、第1のセ
ンスライン群S1の周辺部においては十分にこの誘導信
号を減衰させることができない。そこで、補正センスラ
イン1の巻数を左右にて1ターン多くし、第2のセンス
ライン群S2の周辺部における補正センスライン1の発
生する磁界の影響を小さくする。
【0015】ここで、補正センスライン1の巻数を左右
にて1ターン多くた場合の効果について説明する。図4
は、本実施例の補正センスライン1の効果の説明図であ
る。補正センスライン1の巻数を1ターン多くた部分
は、bcdef部である。まず、補正センスライン1の
bc部とde部の長さがゼロとなった場合を仮定し、補
正センスライン1のab部、cd部、ef部が同一ライ
ン上にあった場合について考える。この場合、補正セン
スライン1のab部、cd部、ef部から発生する磁界
がセンスラインx1と交鎖する分をHab、Hcd、H
efとすると、 |Hab|=|‐Hcd|=|Hef| となる。これは、補正センスライン1のcd部には、a
b部およびef部と反対方向の励磁電流が流れるためで
ある。したがって、この場合センスラインx1と交鎖す
る磁界は、cd部とef部から発生する磁界が相殺しH
abのみとなり、補正センスライン1の巻数を1ターン
多くしていない場合と同じとなる。次に、図4に示すよ
うに補正センスライン1のbc部とde部がある所定の
長さを有した場合について考える。この場合、補正セン
スライン1のcd部がab部およびef部よりもセンス
ラインx1に近づくため、 |Hef|<|‐Hcd|
となる。したがって、 |Hab|>|Hab‐Hcd+Hef| となり、補正センスライン1の巻数を1ターン多くし、
第2のセンスライン群S2の周辺部における補正センス
ライン1の発生する磁界の影響を小さくすることができ
る。この様にすることにより、全体として2つのセンス
ライン群間の結合により発生する誘導信号をより減衰さ
せることができる。
にて1ターン多くた場合の効果について説明する。図4
は、本実施例の補正センスライン1の効果の説明図であ
る。補正センスライン1の巻数を1ターン多くた部分
は、bcdef部である。まず、補正センスライン1の
bc部とde部の長さがゼロとなった場合を仮定し、補
正センスライン1のab部、cd部、ef部が同一ライ
ン上にあった場合について考える。この場合、補正セン
スライン1のab部、cd部、ef部から発生する磁界
がセンスラインx1と交鎖する分をHab、Hcd、H
efとすると、 |Hab|=|‐Hcd|=|Hef| となる。これは、補正センスライン1のcd部には、a
b部およびef部と反対方向の励磁電流が流れるためで
ある。したがって、この場合センスラインx1と交鎖す
る磁界は、cd部とef部から発生する磁界が相殺しH
abのみとなり、補正センスライン1の巻数を1ターン
多くしていない場合と同じとなる。次に、図4に示すよ
うに補正センスライン1のbc部とde部がある所定の
長さを有した場合について考える。この場合、補正セン
スライン1のcd部がab部およびef部よりもセンス
ラインx1に近づくため、 |Hef|<|‐Hcd|
となる。したがって、 |Hab|>|Hab‐Hcd+Hef| となり、補正センスライン1の巻数を1ターン多くし、
第2のセンスライン群S2の周辺部における補正センス
ライン1の発生する磁界の影響を小さくすることができ
る。この様にすることにより、全体として2つのセンス
ライン群間の結合により発生する誘導信号をより減衰さ
せることができる。
【0016】図5に、励磁回路4の回路図を示す。図5
は励磁回路の最終段を示しており、周知の演算増幅器に
より構成されている。励磁信号41は、制御回路6から
出力される励磁信号40が正弦波に変換されたものであ
る。励磁信号41は、演算増幅器U1により所定の電圧
に増幅され電流制限抵抗R1を介して第1の走査回路2
へ励磁信号42として出力されると共に、演算増幅器U
2により所定の電圧に増幅されスイッチ素子SWおよび
電流制限抵抗R2を介して、補正センスライン1に励磁
信号43として出力され補正センスライン1を励磁す
る。スイッチ素子SWは、センスライン群S1およびS
2の周辺部のセンスライン、すなわち図1においてセン
スラインx1,xm,y1またはセンスラインynが選
択されているときのみ制御回路6から出力される制御信
号44によりオンされ、補正センスライン1を励磁す
る。この様にスイッチ素子SWを制御することにより、
センスライン群S1またはS2の周辺部において、座標
算出時の誤差の原因となる2つのセンスライン群間の結
合により発生する誘導信号を減衰させることができる。
は励磁回路の最終段を示しており、周知の演算増幅器に
より構成されている。励磁信号41は、制御回路6から
出力される励磁信号40が正弦波に変換されたものであ
る。励磁信号41は、演算増幅器U1により所定の電圧
に増幅され電流制限抵抗R1を介して第1の走査回路2
へ励磁信号42として出力されると共に、演算増幅器U
2により所定の電圧に増幅されスイッチ素子SWおよび
電流制限抵抗R2を介して、補正センスライン1に励磁
信号43として出力され補正センスライン1を励磁す
る。スイッチ素子SWは、センスライン群S1およびS
2の周辺部のセンスライン、すなわち図1においてセン
スラインx1,xm,y1またはセンスラインynが選
択されているときのみ制御回路6から出力される制御信
号44によりオンされ、補正センスライン1を励磁す
る。この様にスイッチ素子SWを制御することにより、
センスライン群S1またはS2の周辺部において、座標
算出時の誤差の原因となる2つのセンスライン群間の結
合により発生する誘導信号を減衰させることができる。
【0017】なお、図5に示した実施例では、励磁信号
42および励磁信号43は同相信号であるため、補正セ
ンスライン1の巻き方向は第1のセンスライン群S1と
逆方向にすることにより、センスライン群S1と逆相の
磁界を補正センスライン1から発生させることができ
る。また、図5に示した実施例では演算増幅器U2を用
いているが、演算増幅器U1の電流容量に余裕があれ
ば、演算増幅器U1の出力に直接スイッチ素子SWを接
続し、演算増幅器U2を省いてもかまわない。さらに、
図5に示した励磁回路4の実施例において、演算増幅器
U2を反転増幅器の構成として励磁信号43を励磁信号
42と逆相とし、補正センスライン1の巻き方向を第1
のセンスライン群S1と同じ方向としても同様の補正セ
ンスライン1の効果を得ることができる。
42および励磁信号43は同相信号であるため、補正セ
ンスライン1の巻き方向は第1のセンスライン群S1と
逆方向にすることにより、センスライン群S1と逆相の
磁界を補正センスライン1から発生させることができ
る。また、図5に示した実施例では演算増幅器U2を用
いているが、演算増幅器U1の電流容量に余裕があれ
ば、演算増幅器U1の出力に直接スイッチ素子SWを接
続し、演算増幅器U2を省いてもかまわない。さらに、
図5に示した励磁回路4の実施例において、演算増幅器
U2を反転増幅器の構成として励磁信号43を励磁信号
42と逆相とし、補正センスライン1の巻き方向を第1
のセンスライン群S1と同じ方向としても同様の補正セ
ンスライン1の効果を得ることができる。
【0018】また上記実施例では、センスライン群S
1,S2および補正センスライン1のセンスラインの卷
数を1ターンとした場合について説明したが、前述した
原理からそれぞれの巻数は上記数に限定されないことは
言うまでもない。
1,S2および補正センスライン1のセンスラインの卷
数を1ターンとした場合について説明したが、前述した
原理からそれぞれの巻数は上記数に限定されないことは
言うまでもない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1および第2のセンスライン群の周辺部に補正センスラ
インと補正センスラインの励磁のオン・オフ手段を設
け、補正センスラインは第1のセンスライン群のループ
の折り返し部側にて第2のセンスライン群と交わらない
ように補正センスラインの巻数を多くし、さらに補正セ
ンスラインは第1のセンスライン群とは逆位相で励磁さ
れるようにしたことにより、座標算出の誤差の原因とな
る2つのセンスライン群間の結合により発生する誘導信
号を減衰させることができ、センスライン群の大きさを
大きくすることなくセンスライン群の周辺部においても
精度よく座標算出を行なう座標入力装置を提供すること
が出来る。
1および第2のセンスライン群の周辺部に補正センスラ
インと補正センスラインの励磁のオン・オフ手段を設
け、補正センスラインは第1のセンスライン群のループ
の折り返し部側にて第2のセンスライン群と交わらない
ように補正センスラインの巻数を多くし、さらに補正セ
ンスラインは第1のセンスライン群とは逆位相で励磁さ
れるようにしたことにより、座標算出の誤差の原因とな
る2つのセンスライン群間の結合により発生する誘導信
号を減衰させることができ、センスライン群の大きさを
大きくすることなくセンスライン群の周辺部においても
精度よく座標算出を行なう座標入力装置を提供すること
が出来る。
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】センスラインの詳細図である。
【図3】補正センスラインの基本的な効果の説明図であ
る。
る。
【図4】本実施例の補正センスラインの効果の説明図で
ある。
ある。
【図5】走査回路の回路図である。
【図6】2つのセンスライン群間の誘導の説明図であ
る。
る。
1 補正センスライン 2、3 走査回路 4 励磁回路 5 誘導信号検出回路 6 制御回路 7 座標指示器 S1 第1のセンスライン群 S2 第2のセンスライン群
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくともコイルとコンデンサにより構
成された共振回路を有する座標指示器と、XY直交座標
軸の一方の軸に平行に敷設された複数のセンスラインを
有する第1のセンスライン群と、他方の軸に平行に敷設
された複数のセンスラインを有する第2のセンスライン
群と、前記第1のセンスライン群を順次選択する第1の
走査回路と、該第1の走査回路に接続され前記第1のセ
ンスライン群を励磁する励磁回路と、前記第2のセンス
ライン群を順次選択する第2の走査回路と、該第2の走
査回路に接続され前記第2のセンスライン群に誘導され
る誘導信号を検出する誘導信号検出回路と、該誘導信号
検出回路により検出された前記誘導信号から座標を求め
る制御回路とから構成される座標入力装置において、前
記第1および第2のセンスライン群の周辺部に補正セン
スラインと該補正センスラインの励磁のオン・オフ手段
を設け、前記補正センスラインは前記第1のセンスライ
ン群のループの折り返し部側にて前記第2のセンスライ
ン群と交わらないように前記補正センスラインの巻数を
多くし、さらに前記補正センスラインは前記第1のセン
スライン群とは逆位相で励磁し、前記誘導信号を補正す
ることを特徴とする座標入力装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16844891A JPH0519944A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 座標入力装置 |
EP19920111069 EP0525413A3 (en) | 1991-07-09 | 1992-06-30 | Coordinate input apparatus having correction sense line |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16844891A JPH0519944A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 座標入力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0519944A true JPH0519944A (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=15868302
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16844891A Pending JPH0519944A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 座標入力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0519944A (ja) |
-
1991
- 1991-07-09 JP JP16844891A patent/JPH0519944A/ja active Pending
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