JPH06294192A - 階段用組立具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 側桁を要することなく階段を構築することが
でき、また階段の施工の容易化，施工期間の短縮化，低
コスト化の向上を図ることができる階段セットを提供す
る。 【構成】 水平板２と起立板３とが交互に連続して階段
状に形成され、この各水平板２と各起立板３どうしがそ
の側面側において取付補強用側板４によって互いに連結
されている階段用組立具１であって、一対の前記階段用
組立具１どうしが所定の間隔をおいて互いに対向して配
置され、双方の前記階段用組立具１の前記水平板２の表
面側に踏板６ないし踊り場形成用板のいずれかが横架さ
れて固定されるとともに前記起立板３の表面側に蹴込板
７が横架されて固定される階段用組立具である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は階段用組立具に関し、特
に、組立式階段セットなどの階段用組立具に適用して有
効な技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば、側桁階段などの構築に際して
は、側桁間に踏板，踏込板，踊り場などの階段部材を介
在させて構築する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したよ
うな階段の構築法によれば、側桁を必要とし、この側桁
の上端側を上層階の梁に掛止して構築しなければならな
い。

【０００４】また、側桁に溝を設けこの溝に踏板を嵌合
させ位置決めして取り付けなければならないため、階段
の施工の容易化，施工期間の短縮化，低コスト化の向上
が妨げられる。

【０００５】本発明の目的は、側桁を要することなく階
段を構築することができ、また階段の施工の容易化，施
工期間の短縮化，低コスト化の向上を図ることができる
階段セットを提供することにある。

【０００６】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。

【０００８】すなわち、本発明の階段用組立具は、水平
板と起立板とが交互に連続して階段状に形成され、この
各水平板と各起立板どうしがその側面側において取付補
強用側板によって互いに連結されている階段用組立具で
あって、一対の前記階段用組立具どうしが所定の間隔を
おいて互いに対向して配置され、双方の前記階段用組立
具の前記水平板の表面側に踏板ないし踊り場形成用板の
いずれかが横架されて固定されるとともに前記起立板の
表面側に蹴込板が横架されて固定される構造としたもの
である。

【０００９】この場合に、前記水平板と前記起立板と前
記取付補強用側板の少なくともいずれかに取付用孔が貫
通・形成されている構造とすることができる。

【００１０】

【作用】前記した本発明の階段用組立具によれば、たと
えば、下層階の対向的な内壁やこの内壁が設けられた柱
などの構造材などに一対の階段用組立具どうしをその取
付補強用側板によって互いに対向させて配置させて取り
付けた後に、この双方の階段用組立具の水平板の表面側
に踏板ないし踊り場形成用板のいずれかを横架させて固
定させるとともに起立板の表面側に蹴込板を横架させて
固定させることにより階段が構築されるので、側桁を要
することなく階段を構築することができ、また階段の施
工の容易化，施工期間の短縮化，低コスト化の向上を図
ることができる。

【００１１】また、各水平板と各起立板どうしがその側
面側において取付補強用側板によって互いに連結されて
いる構造とされていることにより、強度に優れた階段を
構築することができる。

【００１２】この場合に、前記水平板と前記起立板と前
記取付補強用側板の少なくともいずれかに取付用孔が貫
通・形成されている構造とすると、その取付用孔に釘や
ねじなどを貫通させて踏板，蹴込板，下層階の対向的な
内壁，この内壁が設けられた柱などの構造材などの所定
個所に取り付けることができるので、より一層の階段の
施工の容易化，施工期間の短縮化，低コスト化の向上を
図ることができる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。

【００１４】（実施例１）図１は本発明の一実施例であ
る階段用組立具を示す斜視図、図２はその階段用組立具
を用いて組立られた階段を示す斜視図、図３はその階段
の組立に用いられる階段セットを示す斜視図である。

【００１５】たとえば、本実施例の階段用組立具１は一
般家屋などの建築物内の直線階段の組立に用いられてい
る。

【００１６】階段用組立具１は、鉄板などの金属などに
よって水平板２と起立板３とが交互に連続して階段状に
形成され、この各水平板２と各起立板３どうしがその側
面側において取付補強用側板４によって互いに連結され
ている。

【００１７】階段の組立に際しては、一対の階段用組立
具１どうしが所定の間隔をおいて互いに対向して配置さ
れ、双方の階段用組立具１の水平板２の表面側に踏板６
が横架されて固定されるとともに起立板３の表面側に蹴
込板７が横架されて固定されて階段１０が組立られる。

【００１８】前記水平板２と起立板３と取付補強用側板
４には、取付用孔５が貫通・形成され、この取付用孔５
に釘やねじ８などが貫通されて踏板６，蹴込板７，下層
階の対向的な内壁１１，この内壁１１が設けられた柱な
どの構造材などの所定個所に取り付けられるようになっ
ている。

【００１９】本実施例においては、図２，３に示すよう
な階段セットによって階段１０が組立られる。

【００２０】階段セットは、上層階（たとえば、２階な
ど）の対向する一対の梁９にそれぞれ固定されて階段１
０の両側に下層階（たとえば、１階など）の内壁１１を
構築する側壁板１２と、この対向的な側壁板１２に固定
され該側壁板１２間に介在されて階段１０を構築する踏
板６および蹴込板７とを備えている。

【００２１】たとえば、側壁板１２，踏板６，蹴込板７
は化粧シート張りの合板や集成材などによって形成され
ている。

【００２２】前記側壁板１２どうしの対向面には、本実
施例の階段用組立具１が互いに対向して取り付けられ
る。また、この階段用組立具１が隣接する側壁板１２に
わたって取り付けられることにより隣接する側壁板１２
どうしが互いに結合される。

【００２３】所定の側壁板１２には、明窓を形成する切
欠部ないし孔１３が形成されていて、この切欠部ないし
孔１３により内壁１１に明窓が形成されるようになって
いる。

【００２４】階段１０の両端側の内壁１１を構築する側
壁板１２は、それぞれ複数形成されていて、この複数の
側壁板１２が階段１０の両端側にそれぞれ横方向に列設
されて内壁１１が構築される。また、側壁板１２は下層
階の床面から立設されてその下層階の天井面まで延在さ
れて内壁１１が構築される。

【００２５】踏板６の底面側には嵌合溝６Ａが形成さ
れ、この嵌合溝６Ａに蹴込板７の上端側が嵌合されて固
定されるようになっている。

【００２６】踏板６によって形成された階段面の下方内
部空間は収納部１４とされ、このため、図３に示すよう
に、扉１５を有する背面板１６によって階段１０の背面
側開放部が閉塞されるようになっている。

【００２７】前記したような実施例の階段１０の組立に
際しては、上層階の対向する一対の梁９に側壁板１２を
釘打ちなどによってそれぞれ固定させるとともに、階段
用組立具１を隣接する側壁板１２にわたって取り付け
る。この階段用組立具１の側壁板１２への取付に際して
は、取付補強用側板４の取付用孔５に釘ないしねじ８を
貫通させ側壁板１２に差し込んで取り付ける。

【００２８】次いで、各踏板６を階段用組立具１の水平
板２に受けさせ該水平板２側からその取付用孔５に釘な
いしねじ８を貫通させ踏板６に差し込んで対向的な側壁
板１２間に取り付ける。また、各蹴込板７の上端側を各
踏板６の嵌合溝６Ａに嵌合させるとともに、各蹴込板７
の下端側を各踏板６の後端面側に釘打ちやねじ止めなど
によって取り付ける。あるいは、階段用組立具１におけ
る起立板３の取付用孔５に該起立板３側から釘ないしね
じ８を貫通させ各踏板６や蹴込板７などに差し込んで取
り付ける。

【００２９】本実施例の階段セットは、このような構造
からなる。

【００３０】この場合に、本実施例によれば、側壁板１
２によって形成された下層階の対向的な内壁１１に一対
の階段用組立具１どうしをその取付補強用側板４によっ
て互いに対向させて配置させて取り付けた後に、この双
方の階段用組立具１の水平板２の表面側に踏板６を横架
させて固定させるとともに起立板３の表面側に蹴込板７
を横架させて固定させることにより階段１０が構築され
るので、側桁を要することなく階段１０を構築すること
ができ、また階段１０の施工の容易化，施工期間の短縮
化，低コスト化の向上を図ることができる。

【００３１】また、本実施例によれば、水平板２と起立
板３と取付補強用側板４に取付用孔５が貫通・形成され
ていることにより、その取付用孔５に釘やねじ８などを
貫通させて踏板６，蹴込板７，下層階の対向的な内壁１
１，この内壁１１が設けられた柱などの構造材などの所
定個所に取り付けることができるので、より一層の階段
の施工の容易化，施工期間の短縮化，低コスト化の向上
を図ることができる。

【００３２】（実施例２）図４は本発明の他の実施例で
ある階段用組立具を示す斜視図である。

【００３３】この実施例２の階段用組立具１は、取付補
強用側板４の形状が前記した実施例１の階段用組立具１
と異なり、その他の構造は前記した実施例１と同様であ
る。

【００３４】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。

【００３５】たとえば、前記実施例の階段用組立具１
は、直線階段に適用されているが、本発明の階段セット
はそのような直線階段の適用に限定されるものではな
く、たとえば、折れ曲がり階段、折返し階段、ねじ上が
り階段、螺旋階段などに適用することが可能である。こ
の場合に、踊り場をも構築する階段用組立具１とする場
合には、水平板２の幅員を踊り場の幅員に対応させて長
尺に形成する。

【００３６】また、前記実施例の各階段用組立具１は３
段の階段を構築する構造（踏板６が３枚取り付けられる
構造）とされているが、本発明の階段用組立具１はその
ような３段の階段に限定されるものではなく、所要の複
数の段数の階段を構築する構造とすることが可能であ
る。

【００３７】また、前記実施例においては、側壁板１２
によって形成された内壁１１に階段用組立具１が取り付
けられる構造とされているが、本発明の階段用組立具１
はそのような側壁板１２によって形成された内壁１１の
適用に限定されるものではなく、通常の内壁１１に適用
することが可能である。このような通常の内壁１１に適
用する場合には、その対向的な内壁１１やこの内壁１１
が設けられた柱などの構造材などに一対の階段用組立具
１どうしが取り付けられる。

【００３８】

【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。

【００３９】(1) 本発明の階段用組立具によれば、たと
えば、下層階の対向的な内壁やこの内壁が設けられた柱
などの構造材などに一対の階段用組立具どうしをその取
付補強用側板によって互いに対向させ配置させて取り付
けた後に、この双方の階段用組立具の水平板の表面側に
踏板ないし踊り場形成用板のいずれかを横架させて固定
させるとともに起立板の表面側に蹴込板を横架させて固
定させることにより階段が構築されるので、側桁を要す
ることなく階段を構築することができ、また階段の施工
の容易化，施工期間の短縮化，低コスト化の向上を図る
ことができる。

【００４０】(2) 各水平板と各起立板どうしがその側面
側において取付補強用側板によって互いに連結されてい
る構造とされていることにより、強度に優れた階段を構
築することができる。

【００４１】(3) 前記した場合に、前記水平板と前記起
立板と前記取付補強用側板の少なくともいずれかに取付
用孔が貫通・形成されている構造とすると、その取付用
孔に釘やねじなどを貫通させて踏板，蹴込板，下層階の
対向的な内壁，この内壁が設けられた柱などの構造材な
どの所定個所に取り付けることができるので、より一層
の階段の施工の容易化，施工期間の短縮化，低コスト化
の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である階段用組立具を示す斜
視図である。

【図２】その階段用組立具を用いて組立られた階段を示
す斜視図である。

【図３】その階段の組立に用いられる階段セットを示す
斜視図である。

【図４】本発明の他の実施例である階段用組立具を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１ 階段用組立具 ２ 水平板 ３ 起立板 ４ 取付補強用側板 ５ 取付用孔 ６ 踏板 ６Ａ 嵌合溝 ７ 蹴込板 ８ 釘ないしねじ ９ 梁 １０ 階段 １１ 内壁 １２ 側壁板 １３ 切欠部ないし孔 １４ 収納部 １５ 扉 １６ 背面板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水平板と起立板とが交互に連続して階段
   状に形成され、この各水平板と各起立板どうしがその側
   面側において取付補強用側板によって互いに連結されて
   いる階段用組立具であって、一対の前記階段用組立具ど
   うしが所定の間隔をおいて互いに対向して配置され、双
   方の前記階段用組立具の前記水平板の表面側に踏板ない
   し踊り場形成用板のいずれかが横架されて固定されると
   ともに前記起立板の表面側に蹴込板が横架されて固定さ
   れることを特徴とする階段用組立具。
2. 【請求項２】 前記水平板と前記起立板と前記取付補強
   用側板の少なくともいずれかに取付用孔が貫通・形成さ
   れていることを特徴とする階段用組立具。