JPH06294078A - ポリエステル繊維とポリウレタン繊維との混用布帛の染色法 - Google Patents

ポリエステル繊維とポリウレタン繊維との混用布帛の染色法

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JPH06294078A
JPH06294078A JP5079366A JP7936693A JPH06294078A JP H06294078 A JPH06294078 A JP H06294078A JP 5079366 A JP5079366 A JP 5079366A JP 7936693 A JP7936693 A JP 7936693A JP H06294078 A JPH06294078 A JP H06294078A
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polyurethane
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Kiyoshi Yoshida
義田  潔
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 今までは得られなかった汗アルカリ堅牢度に
優れたもので、しかも、染色堅牢度性能に優れ、ドライ
クリ−ニング液汚染の極めて少ないポリエステル繊維と
ポリウレタン繊維との混用布帛の染色物を得ることがで
きる染色方法を提供する。 【構成】 染色の温度が130℃であってpHが5のと
きの染着率に対するpHが11ののときの染着率の割合
が60%以下であり、かつアセトアミド基またはシアノ
基を含有する分散染料を用いて染色することを特徴とす
るポリエステル繊維とポリウレタン繊維との混用布帛の
染色法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル繊維とポ
リウレタン繊維との混用布帛の染色法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン繊維はすぐれた伸縮弾性を
有することから、ポリアミド繊維等と混用されて水着、
レオタ−ド、スポ−ツニット、インナ−、靴下等の布帛
形態で幅広く使用されている。しかしながら、混用され
るポリアミド繊維には形態安定性や寸法安定性に乏しい
という問題点があるばかりか混用布帛を染色しようとす
ると染色の際使用するタンニン酸によってポリウレタン
繊維が劣化してしまうなどの問題もある。その上、更に
ポリアミド繊維には、含金染料で均染性が得られ難いこ
と、緊締力が弱いことガスや光による黄変が生じ易いこ
と、耐光堅牢度や湿潤堅牢度が低いこと、塩素水による
変褪色が大きいこと等の多くの問題がある。
【0003】しかし、ポリアミド繊維にかえてポリエス
テル繊維を混用する場合には、ポリアミド繊維でのこの
ような問題の大部分は解決される。ところがこの場合に
はポリエステル用分散染料を用いて染色すると、分散染
料がポリウレタン繊維に過度に染着するために染色堅牢
度が著しく低下するという問題が発生する。この問題
を、染色した布帛を更に還元洗浄して、ポリウレタンに
染着している分散染料を除去することで解決し、従来の
スポ−ツウエア、インナ−、靴下のみならず、ブラウ
ス、スカ−ト、パンツ、ボトムなどのアウタ−用途への
拡大も図ることができるようになってきている。
【0004】しかしながら、このようにして得られたポ
リエステル繊維とポリウレタン繊維との混用布帛の染色
物をアウタ−に利用したところ、ドライクリ−ニング時
にドライクリ−ニング液が著しく汚れ、白場あるいは他
繊維に逆汚染するという問題があるということが判って
きた。そしてこのドライクリ−ニング液汚染の原因は、
ポリウレタン繊維中に残存している分散染料にあるこ
と、更に液汚染の程度が分散染料の残存濃度にほぼ比例
することが明らかになってきた。
【0005】従って、このように染色後にポリウレタン
繊維中に分散染料が残存し、それを還元洗浄によって充
分に除去することが困難なため、染色堅牢度が高く、ド
ライクリ−ニング液汚染の極めて少なく、発色性が高く
見栄えよく、品質のよいポリエステル繊維とポリウレタ
ン繊維との混用布帛の染色物は得られていないのが現状
である。
【0006】また、ポリエステル系伸縮性繊維構造物の
染色に関しては特開平4−240277号公報でアルカ
リ抜染用の分散染料を用いて染色することが提案されて
いる。しかしながら、上記アルカリ抜染用の分散染料で
染色した場合は 洗濯堅牢度に優れ、ドライクリーニン
グ液汚染が少ない反面、汗アルカリ堅牢度が悪く発色性
が低いことから見栄えが悪く、しかも、染料コストが高
いという問題があり、アウターウエァ用途には使用でき
ないという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情を背景としてなされたものであり、分散染料で染色
しても染色堅牢度性能が優れ、ドライクリ−ニング液汚
染が極めて少なく、しかも、汗アルカリ堅牢度が極めて
高い、品質の優れたポリエステル繊維とポリウレタン繊
維との混用布帛の染色法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
繊維とポリウレタン繊維との混用布帛の染色において、
上記染色の温度が130℃であってpHが5のときの染
着率に対するpHが11のときの染着率の割合が60%
以下であり、かつアセトアミド基またはシアノ基を含有
する分散染料を用いて染色することを特徴とするポリエ
ステル繊維とポリウレタン繊維との混用布帛の染色法、
である。
【0009】本発明に用いるポリエステル繊維は、例え
ばポリエチレンテレフタレ−ト、ポリオキシエチレンベ
ンゾエ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、もしくはこ
れらと他成分とを共重合し変性したポリエステル、ある
いはイソフタル酸ナトリウムスルフォネ−トを共重合成
分としたポリエステル、またはこれらポリエステルに変
性剤をブレンドしたポリエステルからなる繊維であり、
分散染料により染色されるポリエステルであればいずれ
でも使用できる。
【0010】本発明に用いるポリエステル繊維は、単繊
維繊度が0.1〜3dであることが好ましく、総繊度が
30〜250dであることが好ましい。これらの繊維を
使用すると染色性及び風合に優れる布帛が得られる。ま
た、本発明におけるポリエステル繊維の強度は、交撚、
交絡などの糸加工上の問題および布帛の耐久性の点から
3〜6g/dが好ましい。
【0011】本発明に用いるポリエステル繊維は、長繊
維、短繊維等繊維の形態その他に特に限定されるもので
はないが、長繊維を用いたとき特に好ましい結果が得ら
れる。また嵩高加工糸を用いてもよい。本発明に用いる
ポリウレタン繊維は、その組成、タイプ、糸使い等は特
に限定されず、一般の衣料用として用いられているポリ
エ−テル系ポリウレタン繊維、ポリエステル系ポリウレ
タン繊維を好ましく適用できる。例えば水着用途では耐
塩素性が改善されたポリエ−テル系ポリウレタン繊維が
特に好ましく使用できる。ポリウレタン繊維のタイプは
鮮明性の高いブライト系、あるいは光沢を抑えたセミダ
ル系等、いずれも用途によって適宣選択して使用するこ
とができる。かかるタイプは例えば酸化チタンの添加量
によって制御することができる。
【0012】本発明に用いる、ポリエステル繊維と混用
する、ポリウレタン繊維の割合は、特に限定されない
が、用途により適宜決められ、おおむねポリウレタン繊
維を40重量%以下混用させるときに好ましい結果が得
られる。本発明の染色法で得られる、ポリエステル繊維
とポリウレタン繊維との混用布帛の染色物は、ポリエス
テル繊維とポリウレタン繊維以外にウ−ル、綿、絹、レ
−ヨン、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊維等を少量混
用しても構わない。この場合にはそれぞれの繊維に通常
用いられている染料を用い染色しても構わない。
【0013】本発明に用いるポリエステル繊維とポリウ
レタン繊維との混用布帛の形態は、特に限定されない
が、ポリウレタン繊維の裸糸(10〜500d)をその
まま用いる、または、かかる裸糸にポリエステル繊維を
巻き付けた被覆糸の形態が好ましい。裸糸の場合は編成
や製織時に2〜4倍程度に伸長させながら、ポリエステ
ル繊維と引き揃えて混用することができる。被覆糸の場
合は通常の被覆加工機で同様に伸長して加工する。また
別の混用形態として交撚、合糸、交絡、交織、交編であ
ってもよい。布帛形態は特に限定されず、編物や織物の
ほか不織布も含まれる。
【0014】本発明は、ポリエステル繊維とポリウレタ
ン繊維との混用布帛を染色する際に染色の温度が130
℃であってpHが5のときの染着率に対するpHが11
のときの染着率の割合が60%以下であり、かつアセト
アミド基(−NHCOCH3)またはシアノ基(−C
N)を含有する分散染料を用いて染色することに特徴が
ある。
【0015】本発明においては、ポリエステル繊維とポ
リウレタン繊維との混用布帛を本発明の染色方法で染色
後、熱アルカリ剤存在下に還元洗浄を実施する。この
際、ポリウレタン繊維中の本発明に用いる分散染料は還
元分解されポリウレタン繊維中からほぼ完全に除去でき
る。このことにより本発明の目的とする染色堅牢度に優
れ、ドライクリ−ニング液汚染の少ない品質のよいポリ
エステル繊維とポリウレタン繊維との混用布帛の染色物
が得られる。
【0016】また、本発明に用いるポリエステル繊維と
ポリウレタン繊維との混用布帛は経済的に優れているこ
とも明らかである。さらに、本発明によると発色性の再
現性の高い染色物が得られ、染色バッチごとの色のバラ
ツキが少なく、染色機の操業率が向上するという効果も
得られる。なお、ポリエステル繊維とポリウレタン繊維
との混用布帛を通常の分散染料を用い染色した場合に
は、ドライクリ−ニング液が汚染される。このため還元
剤濃度、及びアルカリ剤濃度を通常を濃度より高めた条
件下での還元洗浄が必要となる。通常の還元洗浄は夫々
薬剤濃度1〜2g/リットルで実施されるのに対して例
えば8〜10g/リットルへそれらの濃度を各々高める
必要がある。そのためコスト高となるばかりか還元洗浄
条件の強化により、ポリエステル繊維の発色性が低下し
たり、染色バッチごとの色のバラツキが大きくなるなど
の問題が生じることになる。
【0017】また、カバ−リングヤ−ンなどのようにポ
リウレタン繊維の被覆度合いの高い編織物においては、
還元洗浄条件を例え強化してもポリウレタン繊維中の分
散染料を充分満足できる程度に除去することはできず、
そのためドライクリ−ニング液は汚染され、またこれが
原因で他繊維が更に汚染されるなどの問題がある。本発
明に用いる染色の温度が130℃であってpHが5のと
きの染着率に対するpHが11のときの染着率の割合が
60%以下であり、かつアセトアミド基またはシアノ基
を含有する分散染料とは、例えば、C.I.ディスパ−
スイエロ−5、C.I.ディスパ−スイエロ−64、
C.I.ディスパ−スイエロ−192、C.I.ディス
パ−スイエロ−186、C.I.ディスパ−スイエロ−
76、C.I.ディスパ−スイエロ−42、C.Iディ
スパ−スイエロ−163、C.I.ディスパ−スイエロ
−79、C.I.ディスパ−スオレンジ29、C.I.
ディスパ−スオレンジ30、C.I.ディスパ−スオレ
ンジ73、C.I.ディスパ−スオレンジ55、C.
I.ディスパ−スオレンジ61、C.I.ディスパ−ス
レッド43、C.I.ディスパ−スレッド191、C.
I.ディスパ−スレッド288、C.I.ディスパ−ス
レッド192、C.I.ディスパ−スレッド135、
C.I.ディスパ−スレッド92、C.I.ディスパ−
スレッド221、C.I.ディスパ−スレッド154、
C.I.デイスパ−スレッド323、C.I.ディスパ
−スレッド91、C.I.ディスパ−スレッド258、
C.I.ディスパ−スレッド73、C.I.ディスパ−
スレッド54、C.I.ディスパ−スレッド126C.
I.ディスパ−スレッド72、C.I.ディスパ−スレ
ッド127、C.I.ディスパ−スレッド205、C.
I.ディスパ−スレッド111、C.I.ディスパ−ス
レッド76、C.I.ディスパ−スバイオレット28、
C.I.ディスパ−スブル−54、C.I.ディスパ−
スブル−60、C.I.ディスパ−スブル−87:1、
C.I.ディスパ−スブル−198、C.I.ディスパ
−スブル−266、C.I.ディスパ−スブル−26
8、C.I.ディスパ−スブル−301、C.I.ディ
スパ−スブル−142、C.I.ディスパ−スブル−1
46、C.I.ディスパ−スブル−270、C.I.デ
ィスパ−スブル−128、C.I.ディスパ−スブル−
148、C.I.ディスパ−スブル−211、C.I.
ディスパ−スブル−106、C.I.ディスパ−スブル
−167、C.I.ディスパ−スブル−205、C.
I.ディスパ−スブル−94、C.I.ディスパ−スブ
ル−207、C.I.ディスパ−スブル−186、スミ
カロン イエロ− S−RPD、ダイアニックスイエロ
−UN−SE、ダイアニックス オレンジ UN−S
E、スミカロン レッドSE−RPD、スミカロン レ
ッド S−RPD、ダイアニックス カルミン UN−
SE、ダイアニックス スカ−レット 3R−SE、ダ
イアニックス ルビン UN−SE、ダイアニックス
ルビン NB−SE、スミカロン ブル− SE−RP
D、スミカロン ブル− S−RPD、ダイアニックス
ブル− UN−SE、ダイアニックス ブル− KR
N−FS、ダイアニックス ダ−ク ブル−B−SE、
カヤロンポリエステル ブル− B−SF、スミカロン
ネ−ビ−ブル− SE−RPD、スミカロン ネ−ビ−
ブル− S−RL、ダイアニックス ネ−ビ−ブル−B
G−SE、ダイアニックス ネ−ビ−ブル− UN−S
E、ダイアニックスネ−ビ−ブル−K−SF、ダイアニ
ックス ネ−ビ−ブル−TK−SF、スミカロン ブラ
ックS−3BL、スミカロン ブラック S−BGL、
スミカロンブラック S−BB、スミカロン ブラック
S−2BF、スミカロン ブラック S−BL、ダイア
ニックス ブラックRN−SE、ダイアニックス ブラ
ック BN−SE、ダイアニックス ブラックHG−F
S、カヤロンポリエステルブラック S、カヤロンポリ
エステル ブラック BR−SF、カヤロンポリエステ
ル ブラック G−SFなどがある。
【0018】次に、本発明に用いるポリエステル繊維と
ポリウレタン繊維との混用布帛は、編成、製織後、リラ
ックス精練してから、染色することず好ましい。精練は
60〜98℃の温度で、できるだけ布帛をリラックスさ
せた状態で行うことが布帛の伸縮回復性を高めるなどの
理由から好ましい。なお、染色前に形態固定を行いたい
場合は、170〜200℃の温度で乾熱でプレセットを
行えばよい。特にツ−ウエイトリコットのようにカ−リ
ングが問題となるような布帛の場合には、190〜20
0℃の高温で乾熱プレセットを行うのが好ましい。
【0019】本発明における、ポリエステル繊維とポリ
ウレタン繊維との混用布帛を本発明に用いる分散染料に
よって染色する際の染色温度は130℃以下が好まし
い。また染色時間はポリウレタンの脆化、コスト面より
20〜40分が好ましい。本発明の染色法による染色操
作は、ウインス、ジッガ−、ビ−ム染色機、液流染色機
等の装置を用い、バッチ方式、連続方式のいずれによっ
ても実施することができる。なお、浸染以外にパディン
グ染色法、プリント法であっても実施することができ
る。
【0020】本発明の染色法による染色操作において、
染色温度以外の染色条件については、ポリエステル繊維
に通常使用される染色条件であればいずれでも適用で
き、染色助剤の種類とその使用濃度、染色pH、染色浴
比、染色時間等は被染色品の種類、用いられる処理装
置、および染色法を勘案して適宜設定してよい。染色後
の後処理としては還元剤を用いた還元洗浄を実施する。
【0021】還元剤としてはハイドロサルファイトナト
リウム、二酸化チオ尿素が好ましく、併用するアルカリ
剤としては水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化
物、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化
物、リン酸水素二ナトリウムなどのアルカリ金属リン酸
塩、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩を好まし
いく使用できる。それぞれの使用濃度は、通常ポリエス
テル繊維で実施されている還元洗浄条件の濃度でよい。
【0022】次に還元洗浄後は、常法に従って仕上げれ
ばよいが、ファイナルセット温度はプレセット温度より
10℃以上低くしてセットすると好ましい結果が得られ
る。また、必要に応じて染色前にアルカリ減量処理を実
施しても構わない。アルカリ減量処理を施す場合は、バ
ッチ方式(浸漬方式)、連続方式(パッド方式)を問わ
ずいずれの加工方式においても100℃以下で実施する
のが好ましい。処理温度が100℃以上の場合には、ポ
リウレタン繊維の物性が低下する傾向を示すためであ
る。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例中の評価項目は次のようにして測定
した。 (1)染着率 ポリエステル繊維とポリウレタン繊維との混用布帛を染
料使用量4%owf浴比50倍、pH5(酢酸にて調
整)、分散剤(日華化学工業(株)製 商品名ニッカサ
ンソルトRM−340)0.5g/リットルの染浴で1
30℃にて60分間染色する。次にpH11(炭酸ナト
リゥムにて調整)にするほかは同様にして染色する。ジ
メチルホルムアミドにてpH5、pH11の染色布から
それぞれ染料を抽出し、比色分析にて染着染料量を測定
し下式により染着率を求めた。
【0024】染着率=(pH11の染着量/pH5の染
着量)×100(%) (2)汗アルカリ堅牢度 JIS L−0848 A法に従ってアルカリ性人工汗
液にて評価した。褪色がなく、良好なものを5級とし、
順次1級(劣るもの)に判定した。 (3)洗濯堅牢度 JIS L−0884に従って評価した。褪色がなく、
良好なものを5級とし、順次1級(劣るもの)に判定し
た。 (4)ドライクリ−ニング液の汚染 JIS L−0860に従ってドライクリ−ニング試験
を実施し、ドライクリ−ニング液とドライクリ−ニング
試験後の汚れ液を磁器容器(20m/m×40m/m×
10m/m)に8cc採り、液汚染程度を汚染用グレ−
スケ−ルと比較してその色落ち度を判定した。 (5)ポリウレタン繊維の着色度 布帛からポリウレタン繊維を抜き取り、その着色度をJ
IS Z−8730に準拠し、分光測色計(Kollm
orgen社製 型式マクベスMS−2020)を使用
し評価した。着色度Dは、染色前と染色仕上後のポリウ
レタン繊維の着色度差を示すものであり、Lab表色系
において、下記(式1)により求めた値である。
【0025】
【数1】
【0026】ここに△Lは染色前のポリウレタン繊維の
明度指数Lの測定値から、染色仕上後の同指数Lの測定
値を差し引いた値である。同様に、△a、△bはクロマ
ティクネス指数の両状態における測定値の差を示す。
【0027】
【実施例1〜7】紡糸巻取速度3750m/分で巻取ら
れた50d/48f(伸度98%)のポリエステル繊維
と通常のポリエステル延伸糸75d/24f(伸度28
%)をインタ−レ−スノズル(阿波スビンドル(株)製
商品名 MK2)を用い、糸速150m/分、エア−
圧力2.0kg/ G、フィ−ド率+1.5%でインタ
−レ−スを付与し、続いて仮撚方向ZまたはS、仮撚数
2300T/M、フィ−ド率−1%、仮撚温度150℃
で加工を行った。得られた糸長差のある捲縮加工糸にS
またはZに1000T/Mの追撚を施した。
【0028】次に、40dのボリエ−テル系ポリウレタ
ン繊維(旭化成工業(株)製 商品名 ロイカSC)に
通常のポリエステル延伸糸150d/96fを被覆して
ポリエステル/ポリウレタンのカバ−リング糸に加工し
た。カバ−リング加工条件はポリウレタン繊維の加工伸
長率3.5倍、撚数400回/mとした。次いで、タテ
糸に糸長差のある捲縮加工糸を用いて、ヨコ糸に被覆糸
を用いてポリエステル/ポリウレタンの交撚交織サテン
織物を製織した。(ポリウレタン繊維の混率は10%で
あった)次いで、拡布状で40℃から段階的に温度をあ
げ98℃でリラックスしたのち200℃でプレセットを
行い、アルカリ減量加工を行った。アルカリ減量加工条
件は、苛性ソ−ダ濃度230g/リットルに浸漬後、9
8℃のスチ−ムで約4分処理し、常法により仕上げた
(減量率は22%であった)。
【0029】次いで、表1に示す染料を使用して下記条
件で各々染色した。 染色条件:染料 ; 4%owf 均染剤; (日華化学工業(株)製 商品名 ニッカサンソルトRM−340) 0.5g/リットル 酢酸 ; 0.5cc/リットル 酢酸ナトリュム; 1g/リットル 浴比 ; 1:20 染色温度、時間; 130℃、30分 染色完了後、染色機から染色残液を排出し、染色機に水
を入れの温度を80℃まで昇温し、これに下記薬剤を添
加し、下記の濃度に調整した。
【0030】 ハイドロサルファイトナトリゥム; 2g/リットル 苛性ソ−ダ; 2g/リットル 非イオン洗浄剤;(日華化学工業(株)製、商品名 サンモ−ルRC-700) 0.5g/リットル ジメチルポリシロキサン;(信越化学工業(株)製、信越シリコ−ンKM-73) 0.2g/リットル 浴 比 ; 1:30 この還元洗浄液で、染色物に80℃、10分間の還元洗
浄を施し、残液を排出し、温湯および水により染色物を
十分にすすぎ洗いを施したのち170℃、30秒間の乾
熱セットで仕上げた。
【0031】得られた染色物の汗褪色堅牢度、洗濯堅牢
度、ドライクリ−ニング液汚染の評価をした。その結果
を表1に示す。なお得られた染色物のポリウレタン繊維
の着色度Dはいずれも3.5以下であり、ポリウレタン
繊維はほとんど着色していなかった。
【0032】
【比較例1〜5】実施例1〜7と同様の織物を用い、表
1の染料を用いて染色するほかは全く実施例1〜7と同
様に染色加工を施し仕上げた。得られた染色物について
同様の評価をし、その結果を表1に示す。表1の結果よ
り、本発明の染色法によるポリエステル繊維とポリウレ
タン繊維との混用布帛の染色物は、汗褪色堅牢度が極め
て高く、染色堅牢度が著しく良好であり、ドライクリ−
ニング液汚染の少ない商品価値の高いものが得られてい
ることが明らかである。
【0033】これに対して、比較例1〜5による染色物
のポリウレタン繊維は汗褪色堅牢度が低く、洗濯堅牢
度、ドライクリ−ニング汚染性のいずれにおいても本発
明による染色物よりも劣り、その上着色度Dは、90以
上の高い数値を示した。事実得られたポリウレタン繊維
は著しく着色していた。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の染色法によれば、 今までは得
られなかった汗アルカリ堅牢度に優れたもので、しか
も、色堅牢度性能に優れ、ドライクリ−ニング液汚染の
極めて少ないポリエステル繊維とポリウレタン繊維との
混用布帛の染色物が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル繊維とポリウレタン繊維と
    の混用布帛の染色において、上記染色の温度が130℃
    であってpHが5のときの染着率に対するpHが11の
    ときの染着率の割合が60%以下であり、かつアセトア
    ミド基またはシアノ基を含有する分散染料を用いて染色
    することを特徴とするポリエステル繊維とポリウレタン
    繊維との混用布帛の染色法。
JP5079366A 1993-04-06 1993-04-06 ポリエステル繊維とポリウレタン繊維との混用布帛の染色法 Withdrawn JPH06294078A (ja)

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CN108226029A (zh) * 2016-12-13 2018-06-29 青岛海尔洗衣机有限公司 一种检测纺织物褪色度的方法

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