JPH06293737A - 芳香族化合物のハロゲン化方法 - Google Patents
芳香族化合物のハロゲン化方法Info
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- JPH06293737A JPH06293737A JP28746893A JP28746893A JPH06293737A JP H06293737 A JPH06293737 A JP H06293737A JP 28746893 A JP28746893 A JP 28746893A JP 28746893 A JP28746893 A JP 28746893A JP H06293737 A JPH06293737 A JP H06293737A
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Abstract
Z1およびZ2は水素原子またはハロゲン原子、Rおよ
びYは一方が水素原子、他方がニトロ基、シアノ基また
はトリフルオロメチル基であり、Qは窒素原子または−
C(T)=基(Tは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基またはトリフルオロメチル基)を示す〕で
表される芳香族化合物とハロゲン化剤とを反応させ、前
記芳香族化合物の2位のXをハロゲン化したハロゲノ芳
香族化合物を生成させ、このものをプロトン供与体の存
在下に転位反応させて下記式(II) 〔式中R′およびY′は一方がハロゲン原子、他方がニ
トロ基、シアノ基またはトリフルオロメチル基を示す〕
で表される3−ハロゲノ芳香族化合物を製造する方法。 【効果】 上記化合物は医薬、農薬の中間体として有用
である。
Description
て有用な3−ハロゲノ芳香族化合物特に3−ハロゲノピ
リジン類の工業的有利な製造方法に関する。前記3−ハ
ロゲノピリジン類は例えば特開昭56−92272、特
開平4−270266、西独特許出願公開第39252
38号などの各公報にて記載された殺菌剤、殺虫剤の有
効成分であるアニリノピリジン類の中間体として有用で
ある。
トリフルオロメチルピリジンのような3−ハロゲノピリ
ジン類は種々の方法により製造することが知られてい
る。例えば特開昭56−97271公報の第654頁に
は2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジンを濃塩
酸に溶解させ、塩素ガスを吹き込んで反応させて2−ア
ミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを
製造する方法が記載されているが、この方法では目的の
2−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリ
ジンが少量生成するものの多くの種類の副生物が多量に
生成し、反応生成物から目的物を良好に分離することが
できないので目的物の収率が低いために工業的実施面で
難点がある。
フルオロメチルピリジンのようなピリジン類をハロゲン
化して目的の2−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオ
ロメチルピリジンなどの3−ハロゲノピリジン類を製造
する前述の従来方法において副生物が余り生成せず、目
的物を良好に製造し分離できる方法の出現が求められて
いる。
方法において特定のハロゲン化反応次いで転位反応をお
こなったところ、所期の反応が進み前述の課題を解決で
きることを見出し本発明を提案するに至った。
アミノ基であり、Z1 およびZ2 は水素原子またはハロ
ゲン原子であり、RおよびYは一方が水素原子、他方が
ニトロ基、シアノ基またはトリフルオロメチル基であ
り、Qは窒素原子または−C(T)=基(Tは水素原
子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基またはトリフル
オロメチル基)である〕で表される芳香族化合物とハロ
ゲン化剤とを反応させて一般式(II)
子、他方がニトロ基、シアノ基またはトリフルオロメチ
ル基であり、X、Z1 、Z2 およびQは前述のとおりで
ある)で表される3−ハロゲノ芳香族化合物を製造する
方法において、前記芳香族化合物とハロゲン化剤とを反
応させて一般式(III)
alはハロゲン原子)であり、Z1 、Z2 、R、Yおよ
びQは前述のとおりである〕で表されるハロゲノ芳香族
化合物を生成させ、このハロゲノ芳香族化合物をプロト
ン供与体の存在下に転位反応させて前記3−ハロゲノ芳
香族化合物を生成させる方法に関する。
アミノ基であり、Z1 およびZ2 は水素原子またはハロ
ゲン原子であり、RおよびYは一方が水素原子、他方が
ニトロ基、シアノ基またはトリフルオロメチル基であ
る〕で表されるピリジン類とハロゲン化剤とを反応させ
て一般式(II′)
子、他方がニトロ基、シアノ基またはトリフルオロメチ
ル基であり、X、Z1 およびZ2 は前述のとおりであ
る)で表される3−ハロゲノピリジン類を製造する方法
において、前記ピリジン類とハロゲン化剤とを反応させ
て一般式(III′)
alはハロゲン原子)であり、Z1 、Z2 、RおよびY
は前述のとおりである〕で表されるハロゲノピリジン類
を生成させ、このハロゲノピリジン類をプロトン供与体
の存在下に転位反応させて前記3−ハロゲノピリジン類
を生成させる方法に関し、
alはハロゲン原子)であり、Z1 およびZ2 は水素原
子またはハロゲン原子であり、RおよびYは一方が水素
原子、他方がニトロ基、シアノ基またはトリフルオロメ
チル基である〕で表されるハロゲノピリジン類をプロト
ン供与体の存在下に転移反応させて一般式(II′)
子、他方がニトロ基、シアノ基またはトリフルオロメチ
ル基であり、Xは水酸基、アミノ基またはアシルアミノ
基であり、Z1 およびZ2 は前述のとおりである)で表
される3−ハロゲノピリジン類を製造する方法ならびに
本発明は一般式(V)
たはハロゲノ原子、他方がニトロ基、シアノ基またはト
リフルオロメチル基であり、E、Z1 およびZ2 は前述
のとおりである)で表されるハロゲノピリジン誘導体に
も関する。
(III′)、(V)および後記(IV)においてZ1
およびZ2 で表されるハロゲン原子としては弗素、塩
素、臭素などが挙げられるが望ましくは塩素であり、X
で表されるアシルアミノ基としてはアルキルカルボニル
アミノが挙げられるが望ましくはアセチルアミノ基であ
り、またR′、Y′、R″、Y″およびHalで表され
るハロゲン原子としては塩素、臭素などが挙げられるが
望ましくは塩素である。
としては後記ピリジン類の他に2−クロロ−6−ニトロ
アニリン、2−クロロ−6−ニトロフェノールなどが挙
げられるが、ピリジン類が好ましい。前記一般式(I)
で表されるピリジン類としては例えば2−アミノ−5−
ニトロピリジン、2−アミノ−5−シアノピリジン、2
−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジン、2−アミ
ノ−6−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン、2
−アミノ−3−トリフルオロメチルピリジン、2−アミ
ノ−6−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンなど
のアミノトリフルオロメチルピリジン類、2−ヒドロキ
シ−5−トリフルオロメチルピリジン、2−ヒドロキシ
−3−トリフルオロメチルピリジンなどのヒドロキシト
リフルオロメチルピリジン類などが挙げられるが、なか
でもアミノトリフルオロメチルピリジン類が望ましい。
ノ芳香族化合物としては後記3−ハロゲノピリジン類の
他に2,4−ジクロロ−6−ニトロアニリン、2,4−
ジクロロ−6−ニトロフェノールなどが挙げられるが、
3−ハロゲノピリジン類が好ましい。また一般式(I
I)で表される3−ハロゲノピリジン類としては例えば
2−アミノ−3−クロロ−5−ニトロピリジン、2−ア
ミノ−3−クロロ−5−シアノピリジン、2−アミノ−
3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン、2−ア
ミノ−3,6−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリ
ジン、2−アミノ−5−クロロ−3−トリフルオロメチ
ルピリジンなどの3−ハロゲノアミノトリフルオロメチ
ルピリジン類、2−ヒドロキシ−3−クロロ−5−トリ
フルオロメチルピリジン、2−ヒドロキシ−5−クロロ
−3−トリフルオロメチルピリジンなどの3−ハロゲノ
ヒドロキシトリフルオロメチルピリジン類などが挙げら
れるが、なかでも3−ハロゲノアミノトリフルオロメチ
ルピリジン類が望ましい。
ロゲノ芳香族化合物としては後記ハロゲノピリジン類の
他に2−クロロアミノ−3−クロロニトロベンゼン、2
−クロロオキシ−3−クロロニトロベンゼンなどが挙げ
られるが、ハロゲノピリジン類が好ましい。一般式(I
II′)または(V)で表されるハロゲノピリジン類ま
たはハロゲノピリジン誘導体としてはそれぞれ、例えば
2−クロロアミノ−5−ニトロピリジン、2−クロロア
ミノ−5−シアノピリジン、2−クロロアミノ−5−ト
リフルオロメチルピリジン、2−クロロアミノ−6−ク
ロロ−5−トリフルオロメチピリジン、2−クロロアミ
ノ−3−トリフルオロメチルピリジンなどの2−ハロゲ
ノアミノトリフルオロメチルピリジン類、2−クロロア
ミノ−3−クロロ−5−ニトロピリジン、2−クロロア
ミノ−3−クロロ−5−シアノピリジン、2−クロロア
ミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン、
2−クロロアミノ−3,6−ジクロロ−5−トリフルオ
ロメチルピリジンなどの2−ハロゲノアミノ−3−ハロ
ゲノトリフルオロメチルピリジン類、2−クロロオキシ
−5−トリフルオロメチルピリジン、2−クロロオキシ
−3−トリフルオロメチルピリジンなどの2−ハロゲノ
オキシトリフルオロメチルピリジン類、2−クロロオキ
シ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンなど
の2−ハロゲノオキシ−3−ハロゲノトリフルオロメチ
ルピリジン類などが挙げられるが、なかでも2−ハロゲ
ノアミノトリフルオロメチルピリジン類、2−ハロゲノ
アミノ−3−ハロゲノトリフルオロメチルピリジン類が
望ましい。
ン類は種々の方法によって製造されたものを使用し得る
が、前記アミノトルフルオロメチルピリジン類にあって
は、ハロゲノトリフルオロメチルピリジン類をアンモニ
アによりアミノ化する際に、例えば反応触媒として、塩
化第一銅、酸化第一銅などの銅触媒または第4級アンモ
ニウム塩、第4級ホスホニウム塩などの相間移動触媒な
どを使用することによって当該反応処理を一層効率的に
行なうことができる。前記触媒使用量は、例えば、ハロ
ゲノトリフルオロメチルピリジン類1モルに対して0.
005〜0.1モル程度、望ましくは0.01〜0.0
5モル程度である。
化剤とを攪拌し混合することにより所期の反応を進行す
ることができる。ハロゲン化剤としては前記芳香族化合
物と反応して一般式(III)で表されるハロゲノ芳香
族化合物を生成するものであればいかなるものでも使用
できる。ハロゲン化剤としてN−ハロゲノコハク酸イミ
ドまたはN−ハロゲノフタル酸イミドを使用する場合、
例えばN−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸
イミド、N−クロロフタル酸イミド、N−ブロモフタル
酸イミドなどが使用できるが、N−クロロコハク酸イミ
ドまたはN−クロロフタル酸イミドが望ましい。またハ
ロゲン化剤としてtert−ブチルハイポクロライドな
どのtert−ブチルハイポハライド、塩素ガス、臭素
なども使用でき、さらにハロゲン化剤としてトリハロゲ
ノイソシアヌル酸、ジハロゲノイソシアヌル酸またはそ
れらの塩も使用でき、例えばトリクロロイソシアヌル
酸、トリブロモイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル
酸、ジブロモイソシアヌル酸、それらのナトリウム塩、
カリウム塩などが使用できるが、トリクロロイソシアヌ
ル酸またはジクロロイソシアヌル酸の塩が望ましい。さ
らにハロゲン化剤としては前記一般式(II)で表され
る3−ハロゲノ芳香族化合物の2位のXをハロゲン化し
たハロゲノ3−ハロゲノ芳香族化合物も使用できるが、
一般式(IV)
のとおりである)で表されるハロゲノ3−ハロゲノピリ
ジン類を使用することが望ましく、なかでも2−クロロ
アミノ−3−クロロ−5−ニトロピリジン、2−クロロ
アミノ−3−クロロ−5−シアノピリジン、2−クロロ
アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン
などが望ましい。これらハロゲン化剤は目的とする3−
ハロゲノ芳香族化合物の生成に応じて適切なものが選択
されるが、工業的にはN−クロロコハク酸イミド、トリ
クロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸の塩、
塩素ガス、臭素、前記一般式(IV)の化合物中クロロ
3−クロロピリジン類が望ましく、塩素ガス、臭素、ク
ロロ3−クロロピリジン類がより望ましい。
に不活性な溶媒の存在下に原料物質を溶解、懸濁ないし
分散させて反応をおこなう。その溶媒としては水:四塩
化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどの
ハロゲン化脂肪族炭化水素:ベンゼン、クロロベンゼ
ン、トルエン、シクロヘキサンなどの単環式または脂環
式芳香族炭化水素:アセトニトリル、プロピオニトリル
などのニトリル類:メタノール、エタノールなどのアル
コール類:酢酸エチル、酢酸プロピルなどのエステル
類:アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類
などが挙げられ、これらのものを一種または二種以上使
用することもできる。
ソブチロニトリル、2−アゾビス−2−メチルブチロニ
トリル、2,2′−アゾビスイソプロピオニトリル、
4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾビス
ニトリル系化合物または過酸化ベンゾイル、3,3′−
ジメチル過酸化ベンゾイルなどの過酸化ベンゾイル系化
合物を触媒として存在させた場合、所望のハロゲン化反
応の反応速度を増進させることができる。
芳香族化合物、ハロゲン化剤としてのN−ハロゲノコハ
ク酸イミド、N−ハロゲノフタル酸イミド、tert−
ブチルハイポハライドまたは前記ハロゲノ3−ハロゲノ
芳香族化合物、溶媒および触媒の使用量はこれら物質の
種類、反応条件などの相違により異なり一概に規定でき
ないが、原料物質としての前記芳香族化合物1モル当
り、普通N−ハロゲノコハク酸イミド、N−ハロゲノフ
タル酸イミド、tert−ブチルハイポハライドまたは
前記ハロゲノ3−ハロゲノ芳香族化合物は1.0〜1.
5モルであり、溶媒は0.5〜20重量部および触媒は
0.001〜0.02モルである。この場合反応温度お
よび反応時間は同様に原料物質、ハロゲン化剤の種類、
溶媒または触媒の有無、種類などの相異により異なる
が、反応は普通−20℃〜溶媒の還流温度で0.5〜2
4時間で終了する。
てトリハロゲノイソシアヌル酸、ジハロゲノイソシアヌ
ル酸またはそれらの塩を用いる場合、同様にこれら物質
の使用量はその種類、反応条件などの相違により異なり
一概に規定できないが、前記芳香物化合物1モル当り、
普通トリハロゲノイソシアヌル酸またはその塩は0.3
〜1.0モル、ジハロゲノイソシアヌル酸またはその塩
は普通0.5〜1.5モル使用される。この場合反応温
度および反応時間は種々の反応条件の相異により異なる
が、反応は普通−20℃〜溶媒の還流温度で0.5〜2
4時間で終了する。
して塩素ガスまたは臭素を用いる場合、その使用量は同
様に一概に規定できないが、前記芳香族化合物1モル当
り、普通塩素ガスまたは臭素を0.5〜1.0モル使用
される。この場合の反応温度および反応時間も同様に一
概に規定できないが、反応は普通−20℃ないし溶媒の
還流温度、望ましくは0℃〜溶媒の還流温度で0.5〜
24時間で終了する。また2−アミノ−5−トリフルオ
ロメチルピリジンを塩素ガスを用いて塩素化する場合は
同様に一概に規定できないが、反応は普通−20℃ない
し20℃で行なわれる。かくして本発明方法では前記一
般式(III)で表されるハロゲノ芳香族化合物を良好
に生成することができる。また前記一般式(IV)で表
されるハロゲノ3−ハロゲノピリジン類は前記ピリジン
類のハロゲン化方法の場合と殆んど同様にして製造され
る。
芳香族化合物をプロトン供与体の存在下に転位させる転
位反応がおこなわれる。この転位反応の反応温度および
反応時間は同様に原料物質の種類、プロトン供与体、溶
媒または触媒の有無、種類などの相違により異なるが、
反応は普通0℃〜溶媒の還流温度、望ましくは20℃〜
溶媒の還流温度で0.5〜24時間で終了し、目的の3
−ハロゲノ芳香族化合物を良好に生成することができ
る。前記プロトン供与体としては蟻酸、酢酸、プロピオ
ン酸、蓚酸、コハク酸、安息香酸などのカルボン酸類、
コハク酸イミド、フタル酸イミド、イソシアヌル酸など
が挙げられるが蟻酸、酢酸およびプロピオン酸からなる
群から選ばれた少くとも一種のカルボン酸が望ましい。
イミド、N−ハロゲノフタル酸イミド、トリハロゲノイ
ソシアヌル酸、ジハロゲノイソシアヌル酸またはそれら
の塩を使用する場合、それぞれコハク酸イミド、フタル
酸イミドまたはイソシアヌル酸が反応系内に副生しプロ
トン供与体として作用するので、プロトン供与体を別に
添加したりあるいは特別ハロゲン化反応と転位反応とを
分けておこなう必要はない。しかしながらハロゲン化剤
として塩素ガス、臭素、tert−ブチルハイポハライ
ド、前記ハロゲノ3−ハロゲノ芳香族化合物などを使用
する場合、プロトン供与体を前記ハロゲノ芳香族化合物
1モル当り少くとも0.01モル以上、望ましくは0.
01〜0.2モル添加する。この場合、転位反応は普通
0℃〜溶媒の還流温度で0.5〜24時間で終了する。
離手段に供することにより目的物を分離することができ
るが、N−ハロゲノコハク酸イミド、N−ハロゲノフタ
ル酸イミド、トリハロゲノイソシアヌル酸、ジハロゲノ
イソシアヌル酸またはそれらの塩を用いて前記芳香族化
合物をハロゲン化した場合、一般に反応生成物を冷却後
反応で副生したコハク酸イミド、フタル酸イミドまたは
イソシアヌル酸を濾過し、回収し、一方オイル層は酸性
水溶液を加えて目的物の塩を生成し、水層を中和して目
的物を分離すればよい。かくして目的物は例えば収率7
0%以上で取得することができる。
ミドまたはイソシアヌル酸に関しては反応生成物を冷却
後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
性水溶液を加えて水層とオイル層とに分液し、水層に塩
素ガスを吹き込んだりあるいは臭素を滴下してN−クロ
ロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、N−ク
ロロフタル酸イミド、トリクロロイソシアヌル酸、ジク
ロロイソシアヌル酸、それらの塩などを生成し、これを
リサイクルして使用することもできる。
素を用いてハロゲン化した場合、前記芳香族化合物のハ
ロゲン化水素酸塩を副生するが、このものはアルカリ性
物質で処理後芳香族化合物を生成し、これを原料として
例えば次のごとくリサイクルして使用することもでき
る。前述の方法により製造した前記3−ハロゲノ芳香族
化合物を、前記一般式(I)で表される芳香族化合物の
ハロゲン化反応の場合と同様にハロゲン化してハロゲノ
3−ハロゲノ芳香族化合物を生成させ、次いでこのハロ
ゲノ3−ハロゲノ芳香族化合物を用いて前記一般式
(I)で表される芳香族化合物をハロゲン化して前記一
般式(III)で表されるハロゲノ芳香族化合物を生成
させ、このハロゲノ芳香族化合物を転位反応させて3−
ハロゲノ芳香族化合物を製造する。このような3−ハロ
ゲノ芳香族化合物の製造方法と前記3−ハロゲノ芳香族
化合物を塩素ガス、臭素でハロゲン化する場合に副生す
る3−ハロゲノ芳香族化合物のハロゲン化水素酸塩を適
切なアルカリ性物質による処理方法とを組合せることに
より、理論的には2倍当量の3−ハロゲノ芳香族化合物
と当量の芳香族化合物から3倍当量の3−ハロゲノ芳香
族化合物を製造することができる。前述のごとく得られ
た3倍当量の3−ハロゲノ芳香族化合物の一部をリサイ
クルしながら、前記ハロゲン化反応および転位反応を順
次行ない、目的の3−ハロゲノ芳香族化合物を工業的有
利に製造することができる。
の方法は決してこれら記載により限定されるものではな
い。 実施例1 (1)内容積2リットルのSUS−316製オートクレ
ーブに、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン
363g(2.0モル)、塩化第一銅 19.8g
(0.2モル)、40%アンモニア水溶液1275g
(NH3 にして30.0モル)を加え、120℃で16
時間加熱、攪拌して反応を行なった。反応終了後室温に
冷却し、アンモニア水層とオイル層とを分液したとこ
ろ、原料の2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジ
ン1.5%、2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリ
ジン91%(液体クロマトグラフィーによる分析)を含
むオイル335gが得られた。さらにこのオイルを減圧
下で蒸留したところ、2−アミノ−5−トリフルオロメ
チルピリジン278g(融点42.5℃、液体クロマト
グラフィーによる純度99%、収率85%)が得られ
た。
付した300ml四つ口フラスコに、前述の工程に準じて
調整された2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジ
ン16.2g(0.1モル)、N−クロロコハク酸イミ
ド16.7g(0.125モル)およびアセトニトリル
150gを加え、50℃で5時間加熱攪拌して反応を行
なった。反応途中に2−クロロアミノ−5−トリフルオ
ロメチルピリジンの生成が確認された。反応終了後アセ
トニトリルを留去し、残った反応物中に、10%水酸化
ナトリウム水溶液100gおよび塩化メチレン100g
を加えて攪拌した。水層と塩化メチレン層を分液し、塩
化メチレン層を濃縮したところ、2−アミノ−3−クロ
ロ−5−トリフルオロメチルピリジン85%、原料の2
−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジン2%を含む
黄色結晶20.2g(2−アミノ−3−クロロ−5−ト
リフルオロメチルピリジンの収率:87.4%)が得ら
れた。
8g(0.2モル)に代えて、テトラ−n−ブチルアン
モニウムブロマイド32.2g(0.1モル)を用いた
以外は実施例1の工程(1)と同様にして反応、後処理
を行ない、2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジ
ン284g(液体クロマトグラフィーによる純度99
%、収率87%)が得られた。
ラスコに、前述の工程に準じて調整された2−アミノ−
5−トリフルオロメチルピリジン16.2g(0.1モ
ル)、N−クロロコハク酸イミド16.7g(0.12
5モル)および塩化メチレン150gを加え、40℃で
24時間加熱攪拌して反応を行なった。反応途中に2−
クロロアミノ−5−トリフルオロメチルピリジンの生成
が確認された。反応終了後、塩化メチレンを留去した。
コハク酸イミドと目的とする生成物と分離するため、残
った反応物中にジエチルエーテル150gを入れ、攪拌
した。析出したコハク酸イミドを濾別し、ジエチルエー
テル液を濃縮したところ、2−アミノ−3−クロロ−5
−トリフルオロメチルピリジン89%、原料の2−アミ
ノ−5−トリフルオロメチルピリジン0.3%を含む黄
色結晶18.2g(2−アミノ−3−クロロ−5−トリ
フルオロメチルピリジンの収率:82.4%)が得られ
た。また、濾過して得られたコハク酸イミドは乾燥後1
1.5g(ガスクロマトグラフィーによる純度98%、
回収率:93%)であった。
8g(0.2モル)に代えて、テトラ−n−ブチルホス
ホニウムブロマイド33.9g(0.1モル)を用いた
以外は、実施例1の工程(1)と同様にして反応、後処
理を行ない、2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリ
ジン288g(液体クロマトグラフィーによる純度99
%、収率88%)が得られた。
フラスコに、前述の工程に準じて調製された2−アミノ
−5−トリフルオロメチルピリジン16.2g(0.1
モル)、N−クロロコハク酸イミド16.7g(0.1
25モル)および1,2−ジクロロエタン150gを加
え、80℃で1時間加熱、攪拌して反応を行なった。反
応途中に2−クロロアミノ−5−トリフルオロメチルピ
リジンの生成が確認された。反応終了後、室温まで冷却
し、水100gを加えて攪拌した。水層とオイル層を分
液し、水層の水を減圧下で留去したところ、コハク酸イ
ミドの白色結晶10.4g(ガスクロマトグラフィーに
よる純度98.8%、回収率:84%)が得られた。
塩酸水溶液を加えて攪拌した。水層とオイル層を分液
し、水層を25%水酸化ナトリウム水溶液を用い中和し
た。析出した微黄色結晶を濾過し乾燥したところ、1
5.4gの2−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロ
メチルピリジン(液体クロマトグラフィーによる純度9
6%、収率:75%)が得られた。
gに代えてベンゼン150gを用い、さらに2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル0.1gを加えた以外は、
実施例3と同様にして反応、後処理を行なった。コハク
酸イミドの得量は10.9g(ガスクロマトグラフィー
による純度は98.7%、回収率:88%)であり、2
−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジ
ンの得量は15.9g(液体クロマトグラフィーによる
純度96%、収率:78%)であった。
gに代えてトルエン150gを用いた以外は、実施例3
と同様にして反応、後処理を行なった。コハク酸イミド
の得量は11.0g(ガスクロマトグラフィーによる純
度は98.7%、回収率:88%)であり、2−アミノ
−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの得量
は16.0g(液体クロマトグラフィーによる純度97
%、収率:79%)であった。
口フラスコに、前記実施例1の工程(1)に準じて調製
された2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジン1
6.2g(0.1モル)、トリクロロイソシアヌル酸
8.8g(0.038モル)およびアセトニトリル15
0gを加え、60℃で1時間加熱して反応を行なった。
反応途中に2−クロロアミノ−5−トリフルオロメチル
ピリジンの生成が確認された。反応終了後冷却し、析出
したイソシアヌル酸を濾過した。アセトニトリル液を濃
縮したところ、2−アミノ−3−クロロ−5−トリフル
オロメチルピリジン92.1%、原料の2−アミノ−5
−トリフルオロメチルピリジン0.6%を含む黄色結晶
19.9g(2−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオ
ロメチルピリジンの収率:93.3%)が得られた。
液100gとトルエン75gを加えて攪拌した。水層と
オイル層を分液し、水層を25%水酸化ナトリウム水溶
液を用い中和した。析出した微黄色結晶を濾過し、乾燥
したところ、15.9gの2−アミノ−3−クロロ−5
−トリフルオロメチルピリジン(液体クロマトグラフィ
ーによる純度96%、収率77.7%)が得られた。ま
た、濾過して得られたイソシアヌル酸は乾燥後4.7g
(回収率:96%)であった。
例1の工程(1)に準じて調製された2−アミノ−5−
トリフルオロメチルピリジン16.2g(0.1モ
ル)、トリクロロイソシアヌル酸10.1g(0.04
3モル)およびトルエン150gを加え、110℃で3
時間加熱、攪拌して反応を行なった。反応途中に2−ク
ロロアミノ−5−トリフルオロメチルピリジンの生成が
確認された。反応終了後、室温まで冷却し、25%水酸
化ナトリウム水溶液100gを加えて攪拌した。水層と
オイル層を分液し、オイル層に20%塩酸水溶液を加え
て攪拌した。さらに水層とオイル層を分液し、水層を2
5%水酸化ナトリウム水溶液を用い中和した。析出した
微黄色結晶を濾過し、乾燥したところ、17.6gの2
−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジ
ン(液体クロマトグラフィーによる純度95%、収率8
5%)が得られた。
ノ−5−トリフルオロメチルピリジン16.2g(0.
1モル)およびトルエン150gを加え、20℃で攪拌
しながら、30%ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム水
溶液42.2g(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム
0.0575モル)を1時間にわたって滴下した。滴下
後反応物を80℃に加熱し、攪拌しながら反応を10時
間行なった。反応途中に2−クロロアミノ−5−トリフ
ルオロメチルピリジンの生成が確認された。反応終了
後、室温まで冷却し、水層とオイル層を分液した。オイ
ル層に20%塩酸水溶液を加えて攪拌した。さらに水層
とオイル層を分液し、水層を25%水酸化ナトリウム水
溶液を用い中和した。析出した微黄色結晶を濾過し、乾
燥したところ、15.7gの2−アミノ−3−クロロ−
5−トリフルオロメチルピリジン(液体クロマトグラフ
ィーによる純度96%、収率77%)が得られた。
ノ−5−トリフルオロメチルピリジン16.2g(0.
1モル)、N−クロロフタル酸イミド20.9g(0.
115モル)およびトルエン150gを加え、80℃で
1時間加熱、攪拌して反応を行なった。反応途中に2−
クロロアミノ−5−トリフルオロメチルピリジンの生成
が確認された。反応終了後、室温まで冷却し、25%水
酸化ナトリウム水溶液50gを加えて攪拌した。さらに
水層とオイル層を分液し、オイル層に20%塩酸水溶液
を加えて攪拌した。水層とオイル層を分液し、水層を2
5%水酸化ナトリウム水溶液を用い中和した。析出した
微黄色結晶を濾過し、乾燥したところ、17.5gの2
−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジ
ン(液体クロマトグラフィーによる純度97%、収率8
6%)が得られた。
ノ−5−トリフルオロメチルピリジン16.2g(0.
1モル)およびトルエン150gを加え、0〜5℃に冷
却し攪拌しながらトリクロロイソシアヌル酸10.1g
(0.043モル)を1時間にわたって分割添加した。
添加後、同温度で3時間攪拌して反応を行なった。反応
物を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、
2−クロロアミノ−5−トリフルオロメチルピリジンが
91%、2−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメ
チルピリジンが6%生成していた。その後、反応物を8
0℃に加熱し、攪拌しながら転位反応を2時間行なっ
た。反応物を液体クロマトグラフィーを用いて分析した
ところ、2−クロロアミノ−5−トリフルオロメチルピ
リジンのピークは消失しており、2−アミノ−3−クロ
ロ−5−トリフルオロメチルピリジンが90%生成して
いた。反応終了後冷却し実施例9の場合と同様の後処理
を行なったところ、16.0gの2−アミノ−3−クロ
ロ−5−トリフルオロメチルピリジン(液体クロマトグ
ラフィーによる純度97%、収率79%)が得られた。
ノ−5−ニトロピリジン13.9g(0.1モル)、N
−クロロコハク酸イミド15.4g(0.115モル)
およびトルエン150gを加え、80℃で1時間加熱、
攪拌して反応を行なった。反応途中に2−クロロアミノ
−5−ニトロピリジンの生成が確認された。反応終了
後、室温まで冷却し、水100gを加えて攪拌した。水
層とオイル層を分液し、オイル層のトルエンを減圧下で
留去したところ、2−アミノ−3−クロロ−5−ニトロ
ピリジン91%、原料の2−アミノ−5−ニトロピリジ
ン0.7%を含む黄色結晶18.0g(2−アミノ−3
−クロロ−5−ニトロピリジンの収率94.4%)が得
られた。
300ml四つ口フラスコに、実施例1の工程(1)に
準じて調製された2−アミノ−5−トリフルオロメチル
ピリジン16.2g(0.1モル)およびトルエン75
gを加え、0〜5℃に冷却した。次にtert−ブチル
ハイポクロライド12.5g(0.115モル)および
トルエン75gの混合溶液を同温度で1時間にわたって
滴下ロートから滴下した。滴下後、同温度で30分攪拌
して反応をおこなった。反応物を液体クロマトグラフィ
ーを用いて分析したところ、2−クロロアミノ−5−ト
リフルオロメチルピリジンが95%、2−アミノ−3−
クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンが1%生成し
ていた。
70℃に加熱し、攪拌しながら転位反応を1時間おこな
った。反応物を液体クロマトグラフィーを用いて分析し
たところ、2−クロロアミノ−5−トリフルオロメチル
ピリジンのピークは消失しており、2−アミノ−3−ク
ロロ−5−トリフルオロメチルピリジンが89%生成し
ていた。反応終了後、室温まで冷却し、20%塩酸水溶
液を加えて攪拌した。水層とオイル層を分液し、水層を
25%水酸化ナトリウム水溶液を用い中和した。析出し
た微黄色結晶を濾過し、乾燥したところ、17.3gの
2−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリ
ジン(液体クロマトグラフィーによる純度98%、収率
86%)が得られた。
た300ml四つ口フラスコに、実施例1の工程(1)
に準じて調製された2−アミノ−5−トリフルオロメチ
ルピリジン32.4g(0.2モル)およびトルエン1
50gを加え、0〜5℃で冷却し、攪拌しながら塩素
7.1g(0.1モル)を30分にわたって吹込んだ。
吹込みと同時に、2−アミノ−5−トリフルオロメチル
ピリジンの塩酸塩が析出した。反応物を液体クロマトグ
ラフィーを用いて分析したところ、2−クロロアミノ−
5−トリフルオロメチルピリジンが48%、2−アミノ
−5−トリフルオロメチルピリジンの塩酸塩が49%生
成していた。
に加熱し、攪拌しながら転位反応を30分おこなった。
反応物を液体クロマトグラフィーを用いて分析したとこ
ろ、2−クロロアミノ−5−トリフルオロメチルピリジ
ンのピークは消失しており、2−アミノ−3−クロロ−
5−トリフルオロメチルピリジンが45%、2−アミノ
−5−トリフルオロメチルピリジンの塩酸塩が48%生
成していた。反応終了後冷却し、反応で生成し析出した
2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジンの塩酸塩
を濾過した。オイル層に20%塩酸水溶液を加えて攪拌
し、さらに水層とオイル層を分液し、水層を25%水酸
化ナトリウム水溶液を用い中和した。析出した微黄色結
晶を濾過し、乾燥したところ、16.7gの2−アミノ
−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(液体
クロマトグラフィーによる純度97%、収率41.2
%)が得られた。
−トリフルオロメチルピリジンの塩酸塩は乾燥したとこ
ろ18.9g(収率47.6%)であった。この塩酸塩
を水に溶解し中和後、トルエンで抽出することにより次
の反応の原料としてリサイクル使用することができる。
なお、この反応でのオイル収率は2−アミノ−5−トリ
フルオロメチルピリジンの塩酸塩47.6%、2−アミ
ノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン4
1.2%であり、トータル収率として88.8%とな
る。
た300ml四つ口フラスコに2−アミノ−3−クロロ−
5−トリフルオロメチルピリジン39.3g(0.2モ
ル)およびトルエン150gを加え0〜5℃に冷却し攪
拌しながら塩素ガス7.1g(0.1モル)を30分に
わたって吹込んだ。吹込みと同時に、2−アミノ−3−
クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの塩素塩が析
出した。反応物を液体クロマトグラフィーを用いて分析
したところ、2−クロロアミノ−3−クロロ−5−トリ
フルオロメチルピリジンが49%、2−アミノ−3−ク
ロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの塩酸塩が49
%生成していた。
フルオロメチルピリジン16.2g(0.1モル)を加
え、20℃に加熱し同温度で2時間攪拌した。反応物を
液体クロマトグラフィーで分析したところ、2−クロロ
アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン
は1%に減少し、あらたに2−クロロアミノ−5−トリ
フルオロメチルピリジンが31%、2−アミノ−3−ク
ロロ−5−トリフルオロメチルピリジンが30%生成し
ていた。残りは、2−アミノ−3−クロロ−5−トリフ
ルオロメチルピリジンの塩酸塩であった。
に加熱し、攪拌しながら転位反応を30分間おこなっ
た。反応物を液体クロマトグラフィーを用い分析したと
ころ、2−クロロアミノ−5−トリフルオロメチルピリ
ジンのピークは消失しており、2−アミノ−3−クロロ
−5−トリフルオロメチルピリジンが63%、2−アミ
ノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの塩
酸塩が32%生成していた。反応終了後冷却し、反応物
中に20%塩酸水溶液を加えて攪拌し、さらに水層とオ
イル層を分液し、水層を25%水酸化ナトリウム水溶液
を用い中和した。析出した微黄色結晶を濾過し、乾燥し
たところ55.9gの2−アミノ−3−クロロ−5−ト
リフルオロメチルピリジン(液体クロマトグラフィーに
よる純度98%、収率92.9%)が得られた。
口フラスコに2−アミノ−5−シアノピリジン6.0g
(0.05モル)、N−クロロコハク酸イミド8.3g
(0.0625モル)およびアセトニトリル200gを
加え50℃で1時間攪拌して反応を行った。反応途中で
反応物を液体クロマトグラフィーを用い分析したとこ
ろ、2−クロロアミノ−5−シアノピリジンの生成を確
認した。反応終了後、アセトニトリルを留去した。コハ
ク酸イミドと目的とする生成物とを分離するため、残っ
た反応物中に水50gを入れ攪拌した。析出した結晶を
濾過し、さらにトルエン50gでこの結晶を洗浄し乾燥
したところ、淡褐色結晶の2−アミノ−3−クロロ−5
−シアノピリジン6.9g(液体クロマトグラフィーに
よる純度98%、収率88%)が得られた。なお、この
ものの融点は193.9〜194.0℃(未補正)であ
り、また質量分析結果はM+ :153、M+ −Cl:11
8
合物から簡単な反応操作、反応工程により、一般式(I
I)の3−ハロゲノ芳香族化合物を、余り副反応を伴な
わずに良好に生成することができるので、本発明方法は
工業的に適用しうる。
Claims (12)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中Xは水酸基、アミノ基またはアシルアミノ基であ
り、Z1 およびZ2 は水素原子またはハロゲン原子であ
り、RおよびYは一方が水素原子、他方がニトロ基、シ
アノ基またはトリフルオロメチル基であり、Qは窒素原
子または−C(T)=基(Tは水素原子、ハロゲン原
子、ニトロ基、シアノ基またはトリフルオロメチル基)
である〕で表される芳香族化合物とハロゲン化剤とを反
応させて一般式(II) 【化2】 (式中R′およびY′は一方がハロゲン原子、他方がニ
トロ基、シアノ基またはトリフルオロメチル基であり、
X、Z1 、Z2 およびQは前述のとおりである)で表さ
れる3−ハロゲノ芳香族化合物を製造する方法におい
て、前記芳香族化合物とハロゲン化剤とを反応させて一
般式(III) 【化3】 〔式中Eは 【化4】 (Aは水素原子またはアシル基であり、Halはハロゲ
ン原子)であり、Z1 、Z2 、R、YおよびQは前述の
とおりである〕で表されるハロゲノ芳香族化合物を生成
させ、このハロゲノ芳香族化合物をプロトン供与体の存
在下に転位反応させて前記3−ハロゲノ芳香族化合物を
生成させることを特徴とする芳香族化合物のハロゲン化
方法。 - 【請求項2】 一般式(I′) 【化5】 (式中Xは水酸基、アミノ基またはアシルアミノ基であ
り、Z1 およびZ2 は水素原子またはハロゲン原子であ
り、RおよびYは一方が水素原子、他方がニトロ基、シ
アノ基またはトリフルオロメチル基である)で表される
ピリジン類とハロゲン化剤とを反応させて一般式(I
I′) 【化6】 (式中R′およびY′は一方がハロゲン原子、他方がニ
トロ基、シアノ基またはトリフルオロメチル基であり、
X、Z1 およびZ2 は前述のとおりである)で表される
3−ハロゲノピリジン類を製造する方法において、前記
ピリジン類とハロゲン化剤とを反応させて一般式(II
I′) 【化7】 〔式中Eは 【化8】 (Aは水素原子またはアシル基であり、Halはハロゲ
ン原子)であり、Z1 、Z2 、RおよびYは前述のとお
りである〕で表されるハロゲノピリジン類を生成させ、
このハロゲノピリジン類をプロトン供与体の存在下に転
位反応させて前記3−ハロゲノピリジン類を生成させる
ことを特徴とするピリジン類のハロゲン化方法。 - 【請求項3】 前記ハロゲン化剤がN−ハロゲノコハク
酸イミド、N−ハロゲノフタル酸イミド、tert−ブ
チルハイポハライド、塩素ガス、臭素、トリハロゲノイ
ソシアヌル酸、ジハロゲノイソシアヌル酸あるいはそれ
らの塩または一般式(IV) 【化9】 (R′、Y′、E、Z1 およびZ2 は前述のとおりであ
る)で表されるハロゲノ3−ハロゲノピリジン類であ
り、プロトン供与体がカルボン酸類、コハク酸イミド、
フタル酸イミドまたはイソシアヌル酸である請求項1又
は2の方法。 - 【請求項4】 前記ハロゲン化剤が前記ハロゲノ3−ハ
ロゲノピリジン類、塩素ガスまたは臭素であり、前記プ
ロトン供与体が蟻酸、酢酸およびプロピオン酸からなる
群から選ばれた少くとも一種のカルボン酸である請求項
1又は2の方法。 - 【請求項5】 前記ハロゲン化反応を−20℃ないし溶
媒の還流温度でおこない、前記転位反応を0℃ないし溶
媒の還流温度でおこなう請求項1又は2の方法。 - 【請求項6】 前記3−ハロゲノ芳香族化合物をハロゲ
ン化してハロゲノ3−ハロゲノ芳香族化合物を生成さ
せ、前記一般式(I)で表される芳香族化合物を、前記
ハロゲノ3−ハロゲノ芳香族化合物を用いてハロゲン化
してハロゲノ芳香族化合物を生成させ、このハロゲノ芳
香族化合物を転位反応させて3−ハロゲノ芳香族化合物
を製造する請求項1又は2の方法。 - 【請求項7】 前記3−ハロゲノピリジン類をハロゲン
化してハロゲノ3−ハロゲノピリジン類を生成させ、前
記一般式(I′)で表されるピリジン類を、前記ハロゲ
ノ3−ハロゲノピリジン類を用いてハロゲン化してハロ
ゲノピリジン類を生成させ、このハロゲノピリジン類を
転位反応させて3−ハロゲノピリジン類を製造する請求
項2、3、4または5の方法。 - 【請求項8】 2−アミノ−5−トリフルオロメチルピ
リジン、2−アミノ−5−ニトロピリジンまたは2−ア
ミノ−5−シアノピリジンと塩素ガスとを反応させて2
−クロロアミノ−5−トリフルオロメチルピリジン、2
−クロロアミノ−5−ニトロピリジンまたは2−クロロ
アミノ−5−シアノピリジンを生成させ、このものを蟻
酸、酢酸およびプロピオン酸からなる群から選ばれた少
くとも一種のカルボン酸の存在下に転位反応させて2−
アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジ
ン、2−アミノ−3−クロロ−5−ニトロピリジンまた
は2−アミノ−3−クロロ−5−シアノピリジンを製造
する請求項2、3、4、5または7の方法。 - 【請求項9】 2−アミノ−5−トリフルオロメチルピ
リジンと塩素ガスとを反応させて2−クロロアミノ−5
−トリフルオロメチルピリジンを生成させ、このものを
蟻酸、酢酸およびプロピオン酸からなる群から選ばれた
少くとも一種のカルボン酸の存在下に転位反応させて2
−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジ
ンを製造する請求項2、3、4、5または7の方法。 - 【請求項10】 前記塩素化反応を−20℃ないし20
℃でおこない、前記転位反応を0℃ないし溶媒の還流温
度でおこなう請求項2、3、4、7、8または9の方
法。 - 【請求項11】 一般式(III′) 【化10】 〔式中Eは 【化11】 (Aは水素原子またはアシル基であり、Halはハロゲ
ン原子)であり、Z1 およびZ2 は水素原子またはハロ
ゲン原子であり、RおよびYは一方が水素原子、他方が
ニトロ基、シアノ基またはトリフルオロメチル基であ
る〕で表されるハロゲノピリジン類をプロトン供与体の
存在下に転移反応させて一般式(II′) 【化12】 (式中R′およびY′は一方がハロゲン原子、他方がニ
トロ基、シアノ基またはトリフルオロメチル基であり、
Xは水酸基、アミノ基またはアシルアミノ基であり、Z
1 およびZ2 は前述のとおりである)で表される3−ハ
ロゲノピリジン類を製造することを特徴とする3−ハロ
ゲノピリジン類の製造方法。 - 【請求項12】 一般式(V) 【化13】 〔式中Eは 【化14】 (Aは水素原子またはアシル基であり、Halはハロゲ
ン原子)であり、Z1 およびZ2 は水素原子またはハロ
ゲン原子であり、R″およびY″は一方が水素原子また
はハロゲン原子、他方がニトロ基、シアノ基またはトリ
フルオロメチル基である〕で表されるハロゲノピリジン
誘導体。
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JP35227392 | 1992-11-20 | ||
JP35809392 | 1992-12-07 | ||
JP36202092 | 1992-12-26 | ||
JP4-336537 | 1993-02-15 | ||
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JP4-352273 | 1993-02-15 | ||
JP4-362020 | 1993-02-15 | ||
JP4-358093 | 1993-02-15 | ||
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JP28746893A Expired - Lifetime JP3311840B2 (ja) | 1992-11-04 | 1993-10-22 | 芳香族化合物のハロゲン化方法 |
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-
1993
- 1993-10-22 JP JP28746893A patent/JP3311840B2/ja not_active Expired - Lifetime
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