JPH06290638A - 難燃性電気絶縁組成物，及びそれを用いた絶縁電線 - Google Patents
難燃性電気絶縁組成物，及びそれを用いた絶縁電線Info
- Publication number
- JPH06290638A JPH06290638A JP5095526A JP9552693A JPH06290638A JP H06290638 A JPH06290638 A JP H06290638A JP 5095526 A JP5095526 A JP 5095526A JP 9552693 A JP9552693 A JP 9552693A JP H06290638 A JPH06290638 A JP H06290638A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、焼却時のハロゲン系ガスの発生を
防ぐと同時に、耐磨耗性，及び耐白化性の向上を図るこ
とを目的とする。 【構成】 本発明の難燃性電気絶縁組成物は、ポリオレ
フィン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で変性
されたポリオレフィン，及びスチレンユニットを有する
コポリマより成る混合物に、その合計量１００重量部に
対して金属水酸化物を３０〜１５０重量部混和して成
り、本発明の絶縁電線は導体外周上の電気絶縁層をこの
難燃性電気絶縁組成物より構成して成る。
防ぐと同時に、耐磨耗性，及び耐白化性の向上を図るこ
とを目的とする。 【構成】 本発明の難燃性電気絶縁組成物は、ポリオレ
フィン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で変性
されたポリオレフィン，及びスチレンユニットを有する
コポリマより成る混合物に、その合計量１００重量部に
対して金属水酸化物を３０〜１５０重量部混和して成
り、本発明の絶縁電線は導体外周上の電気絶縁層をこの
難燃性電気絶縁組成物より構成して成る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用ワイヤーハーネ
ス電線等の絶縁体に有用な難燃性電気絶縁組成物，及び
それを用いた絶縁電線に関し、特に、焼却時のハロゲン
系ガスの発生を防ぐと共に、耐磨耗性，及び耐白化性を
向上させた難燃性電気絶縁組成物，及びそれを用いた絶
縁電線に関する。
ス電線等の絶縁体に有用な難燃性電気絶縁組成物，及び
それを用いた絶縁電線に関し、特に、焼却時のハロゲン
系ガスの発生を防ぐと共に、耐磨耗性，及び耐白化性を
向上させた難燃性電気絶縁組成物，及びそれを用いた絶
縁電線に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、自動車の高性能，高機能化が急激
に進められており、これによって車両で使用される電気
・電子回路の量が増加している。このような傾向から現
在、車両用のワイヤーハーネスの肥大化が問題になって
おり、その対策が要求されている。
に進められており、これによって車両で使用される電気
・電子回路の量が増加している。このような傾向から現
在、車両用のワイヤーハーネスの肥大化が問題になって
おり、その対策が要求されている。
【０００３】そこで、この一環としてワイヤーハーネス
電線の細径，薄肉化が進められており、現在ではポリ塩
化ビニル絶縁電線の芯線径と絶縁厚の低減が図られるよ
うになってきている。
電線の細径，薄肉化が進められており、現在ではポリ塩
化ビニル絶縁電線の芯線径と絶縁厚の低減が図られるよ
うになってきている。
【０００４】一方、最近では地球環境の保全が世界的課
題として注目を浴びるようになり、自動車を始めとする
広範囲の分野で資源や加工品のリサイクル化，産業廃棄
物処理が地球レベルで重大視されるようになってきた。
このため、自動車用ワイヤーハーネス電線に対しても、
焼却時にポリ塩化ビニルから腐食性のハロゲン系ガスが
発生することから環境汚染の観点で問題化されつつあ
る。
題として注目を浴びるようになり、自動車を始めとする
広範囲の分野で資源や加工品のリサイクル化，産業廃棄
物処理が地球レベルで重大視されるようになってきた。
このため、自動車用ワイヤーハーネス電線に対しても、
焼却時にポリ塩化ビニルから腐食性のハロゲン系ガスが
発生することから環境汚染の観点で問題化されつつあ
る。
【０００５】このような社会的動向から、ハロゲン系ガ
スを発生しないノンハロゲン難燃材料が注目されるよう
になってきている。
スを発生しないノンハロゲン難燃材料が注目されるよう
になってきている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ノンハロゲン
難燃材料は金属水酸化物を混和しているため、ポリ塩化
ビニルに比べて強靱性に劣り、耐磨耗性が低く、また、
巻付等により白化し易い等の問題があり、ワイヤーハー
ネスの肥大化対策として要求されている細径，薄肉電線
へ適用することが困難であるという不都合がある。
難燃材料は金属水酸化物を混和しているため、ポリ塩化
ビニルに比べて強靱性に劣り、耐磨耗性が低く、また、
巻付等により白化し易い等の問題があり、ワイヤーハー
ネスの肥大化対策として要求されている細径，薄肉電線
へ適用することが困難であるという不都合がある。
【０００７】従って、本発明の目的は焼却時のハロゲン
系ガスの発生を防ぐと同時に、耐磨耗性，及び耐白化性
を向上させることができる難燃性電気絶縁組成物，及び
それを用いた絶縁電線を提供することである。
系ガスの発生を防ぐと同時に、耐磨耗性，及び耐白化性
を向上させることができる難燃性電気絶縁組成物，及び
それを用いた絶縁電線を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み、焼却時のハロゲン系ガスの発生を防ぐと同時に、耐
磨耗性，及び耐白化性の向上を図るため、ポリオレフィ
ン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で変性され
たポリオレフィン，及びスチレンユニットを有するコポ
リマより成る混合物に、その合計量１００重量部に対し
て金属水酸化物を３０〜１５０重量部混和した難燃性電
気絶縁組成物を提供するものである。
み、焼却時のハロゲン系ガスの発生を防ぐと同時に、耐
磨耗性，及び耐白化性の向上を図るため、ポリオレフィ
ン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で変性され
たポリオレフィン，及びスチレンユニットを有するコポ
リマより成る混合物に、その合計量１００重量部に対し
て金属水酸化物を３０〜１５０重量部混和した難燃性電
気絶縁組成物を提供するものである。
【０００９】また、本発明の絶縁電線は、導体の外周に
電気絶縁層が設けられた絶縁電線において、電気絶縁層
をポリオレフィン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘
導体で変性されたポリオレフィン，及びスチレンユニッ
トを有するコポリマより成る混合物に、その合計量１０
０重量部に対して金属水酸化物３０〜１５０重量部混和
した樹脂組成物より構成している。
電気絶縁層が設けられた絶縁電線において、電気絶縁層
をポリオレフィン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘
導体で変性されたポリオレフィン，及びスチレンユニッ
トを有するコポリマより成る混合物に、その合計量１０
０重量部に対して金属水酸化物３０〜１５０重量部混和
した樹脂組成物より構成している。
【００１０】上記ポリオレフィンとして、低密度ポリエ
チレン，中密度ポリエチレン，高密度ポリエチレン，ポ
リプロピレン，ポリブテン等が挙げられるが、中でもポ
リプロピレンを適用することが最も好ましい。また、こ
れらを２種以上併用することも可能である。
チレン，中密度ポリエチレン，高密度ポリエチレン，ポ
リプロピレン，ポリブテン等が挙げられるが、中でもポ
リプロピレンを適用することが最も好ましい。また、こ
れらを２種以上併用することも可能である。
【００１１】不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で
変性したポリオレフィンとは、ポリオレフィン重合時，
或いは重合後のポリオレフィンに不飽和カルボン酸，若
しくはその誘導体を反応させ、共重合，或いはグラフト
変性させたものである。このポリオレフィンとしては、
ポリエチレン，ポリプロピレン，ポリブテン，エチレン
酢酸ビニルコポリマ，エチレンエチルアクリレートコポ
リマ，エチレンメチルアクリレート，エチレンプロピレ
ンゴム，エチレンブテンコポリマ等を用いることができ
る。ポリオレフィンとポリアミドに対する混合比率は任
意であるが、ポリオレフィンとポリアミドの総量に対し
て重量比で１〜３０が最も好ましい。
変性したポリオレフィンとは、ポリオレフィン重合時，
或いは重合後のポリオレフィンに不飽和カルボン酸，若
しくはその誘導体を反応させ、共重合，或いはグラフト
変性させたものである。このポリオレフィンとしては、
ポリエチレン，ポリプロピレン，ポリブテン，エチレン
酢酸ビニルコポリマ，エチレンエチルアクリレートコポ
リマ，エチレンメチルアクリレート，エチレンプロピレ
ンゴム，エチレンブテンコポリマ等を用いることができ
る。ポリオレフィンとポリアミドに対する混合比率は任
意であるが、ポリオレフィンとポリアミドの総量に対し
て重量比で１〜３０が最も好ましい。
【００１２】上記不飽和カルボン酸としては、アクリル
酸，マレイン酸，フマル酸等が挙げられ、不飽和カルボ
ン酸の誘導体としては、上記不飽和カルボン酸の金属
塩，アミド，エステル，無水物等が挙げられるが、中で
も無水マレイン酸を用いるのが最も好ましい。
酸，マレイン酸，フマル酸等が挙げられ、不飽和カルボ
ン酸の誘導体としては、上記不飽和カルボン酸の金属
塩，アミド，エステル，無水物等が挙げられるが、中で
も無水マレイン酸を用いるのが最も好ましい。
【００１３】上記スチレンユニットを有するコポリマと
しては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンコポ
リマ，スチレンブタジエンゴム，水添スチレンブタジエ
ンゴム等が挙げられるが、中でもスチレンブタジエンゴ
ム，水添スチレンブタジエンゴムが好ましい。ポリオレ
フィンと不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で変性
したポリオレフィンに対する混合比率は任意であるが、
ポリオレフィンと不飽和カルボン酸，若しくはその誘導
体で変性したポリオレフィンの総量に対して重量比で１
〜１０が最も好ましい。
しては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンコポ
リマ，スチレンブタジエンゴム，水添スチレンブタジエ
ンゴム等が挙げられるが、中でもスチレンブタジエンゴ
ム，水添スチレンブタジエンゴムが好ましい。ポリオレ
フィンと不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で変性
したポリオレフィンに対する混合比率は任意であるが、
ポリオレフィンと不飽和カルボン酸，若しくはその誘導
体で変性したポリオレフィンの総量に対して重量比で１
〜１０が最も好ましい。
【００１４】上記金属水酸化物としては、水酸化アルミ
ニウム，水酸化マグネシウム，ハイドロタルサイト，水
酸化カルシウム，アルミン酸カルシウム等が挙げられる
が、中でも難燃効果が最も高い水酸化マグネシウムが好
ましい。また、このような難燃剤は、分散性，及びポリ
マとの親和性向上のために表面処理したものを用いるの
が一般的であり、特に、ビニル基又はメタクリロキシ基
を有するシランカップリング剤によって表面処理された
ものが、耐磨耗性，及び耐白化性の向上に著しい効果を
示す。
ニウム，水酸化マグネシウム，ハイドロタルサイト，水
酸化カルシウム，アルミン酸カルシウム等が挙げられる
が、中でも難燃効果が最も高い水酸化マグネシウムが好
ましい。また、このような難燃剤は、分散性，及びポリ
マとの親和性向上のために表面処理したものを用いるの
が一般的であり、特に、ビニル基又はメタクリロキシ基
を有するシランカップリング剤によって表面処理された
ものが、耐磨耗性，及び耐白化性の向上に著しい効果を
示す。
【００１５】このようなシランカップリング剤として
は、ビニルトリメトキシシラン，ビニルトリエトキシシ
ラン，ビニルトリス（βメトキシエトキシ）シラン，γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン，γ−メ
タクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ
る。
は、ビニルトリメトキシシラン，ビニルトリエトキシシ
ラン，ビニルトリス（βメトキシエトキシ）シラン，γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン，γ−メ
タクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ
る。
【００１６】シランカップリング剤の添加量は任意であ
るが、金属水酸化物に対して０．５〜３重量％の範囲で
添加するのが好ましい。このシランカップリング剤の表
面処理方法としては、コンパウンディング時に直接添加
する方法と、金属水酸化物の表面に処理する方法の２通
りあるが、後者の方が効果的である。金属水酸化物に表
面処理する場合には、シランカップリング剤をアルコー
ル等の有機溶，或いは酢酸水等で希釈した後、金属水酸
化物粉体に噴霧するか，或いは水スラリ中に添加して行
うのが一般的である。このようにして表面処理した金属
水酸化物は、他のもので表面処理したもの、例えば、脂
肪酸やリン酸エステルで処理したものと併用されても良
い。
るが、金属水酸化物に対して０．５〜３重量％の範囲で
添加するのが好ましい。このシランカップリング剤の表
面処理方法としては、コンパウンディング時に直接添加
する方法と、金属水酸化物の表面に処理する方法の２通
りあるが、後者の方が効果的である。金属水酸化物に表
面処理する場合には、シランカップリング剤をアルコー
ル等の有機溶，或いは酢酸水等で希釈した後、金属水酸
化物粉体に噴霧するか，或いは水スラリ中に添加して行
うのが一般的である。このようにして表面処理した金属
水酸化物は、他のもので表面処理したもの、例えば、脂
肪酸やリン酸エステルで処理したものと併用されても良
い。
【００１７】この金属水酸化物の混和量を、ポリオレフ
ィン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で変性さ
れたポリオレフィン，及びスチレンユニットを有するコ
ポリマの混合物の合計量１００重量部に対して３０〜１
５０重量部とする理由は、混和量が限定値未満では目的
とする難燃性を付与できず、限定値を越えた場合には耐
磨耗性や耐寒性が著しく損なわれるからである。
ィン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体で変性さ
れたポリオレフィン，及びスチレンユニットを有するコ
ポリマの混合物の合計量１００重量部に対して３０〜１
５０重量部とする理由は、混和量が限定値未満では目的
とする難燃性を付与できず、限定値を越えた場合には耐
磨耗性や耐寒性が著しく損なわれるからである。
【００１８】また、本発明の難燃性電気絶縁組成物は、
上記成分に加えて架橋剤，酸化防止剤，銅害防止剤，滑
剤，顔料，核剤等を適宜添加しても良く、これらを添加
した組成物を電子線照射等で架橋しても良い。
上記成分に加えて架橋剤，酸化防止剤，銅害防止剤，滑
剤，顔料，核剤等を適宜添加しても良く、これらを添加
した組成物を電子線照射等で架橋しても良い。
【００１９】
【実施例】以下、本発明の難燃性電気絶縁組成物，及び
それを用いた絶縁電線を表１に基づいて詳細に説明す
る。
それを用いた絶縁電線を表１に基づいて詳細に説明す
る。
【００２０】表１に示す配合の組成物を２２０℃に設定
した３０ｍｍ２軸混練機で混練し、この後、これを２２
０℃に設定された４０ｍｍ押出器を用いて芯線外径０．
８７ｍｍの銅導体上に厚さ０．２０ｍｍで押出被覆し
て、実施例１から５と比較例１から５の合計９種類の試
料を得た。また、押出被覆の際、銅導体上をガスバーナ
で１３０℃に予熱した。
した３０ｍｍ２軸混練機で混練し、この後、これを２２
０℃に設定された４０ｍｍ押出器を用いて芯線外径０．
８７ｍｍの銅導体上に厚さ０．２０ｍｍで押出被覆し
て、実施例１から５と比較例１から５の合計９種類の試
料を得た。また、押出被覆の際、銅導体上をガスバーナ
で１３０℃に予熱した。
【００２１】次に、これらの試料に対し、引張特性，耐
磨耗性，耐白化性，及び難燃性についての評価を行っ
た。各評価方法は以下の通りである。
磨耗性，耐白化性，及び難燃性についての評価を行っ
た。各評価方法は以下の通りである。
【００２２】(1) 引張特性 導体を除いた管状試験片を用い、温度２３℃，引張速度
２００ｍｍ／ｍｉｎで測定した。 (2) 耐磨耗性 日本自動車規格（ＪＡＳＯ）−Ｄ６０８−８７に準拠
し、荷重５１０ｇのブレードを用いた往復法による磨耗
試験をそれぞれ５回行い、導体が露出する回数を調べ
た。表１はその最小値を示す。 (3) 耐白化性 ＪＡＳＯ−Ｄ６０８−８７の耐熱試験１記載の巻付け方
法に準拠し、常温で円筒外径１２．５ｍｍ，及び３．０
ｍｍに３回巻付け、白化の有無を目視で観察して、白化
なしのものを○とし、白化したものを×とした。 (4) 難燃性 ＪＡＳＯ−Ｄ６０８−８７に準拠し、試料３００ｍｍを
水平に支持させ、ブンゼンバーナの還元炎を１０秒間当
てた後の残炎時間を測定した。残炎時間が３０秒以内を
合格，３０秒を越えるものを不合格と判定した。
２００ｍｍ／ｍｉｎで測定した。 (2) 耐磨耗性 日本自動車規格（ＪＡＳＯ）−Ｄ６０８−８７に準拠
し、荷重５１０ｇのブレードを用いた往復法による磨耗
試験をそれぞれ５回行い、導体が露出する回数を調べ
た。表１はその最小値を示す。 (3) 耐白化性 ＪＡＳＯ−Ｄ６０８−８７の耐熱試験１記載の巻付け方
法に準拠し、常温で円筒外径１２．５ｍｍ，及び３．０
ｍｍに３回巻付け、白化の有無を目視で観察して、白化
なしのものを○とし、白化したものを×とした。 (4) 難燃性 ＪＡＳＯ−Ｄ６０８−８７に準拠し、試料３００ｍｍを
水平に支持させ、ブンゼンバーナの還元炎を１０秒間当
てた後の残炎時間を測定した。残炎時間が３０秒以内を
合格，３０秒を越えるものを不合格と判定した。
【００２３】
【表１】
【００２４】表１から判るように、実施例１から５の各
試料は、耐磨耗性，及び耐白化性に優れ、且つ、引張特
性，及び難燃性が良好になっている。これに対し、金属
水酸化物の混和量が限定値から外れた比較例１，２で
は、それぞれ難燃性，或いは伸び，耐磨耗性が著しく低
下している。また、不飽和カルボン酸，若しくはその誘
導体で変性されたポリオレフィン，及びスチレンユニッ
トを有するコポリマの両者を併用していない比較例３か
ら５は、何れも耐白化性が低下している。
試料は、耐磨耗性，及び耐白化性に優れ、且つ、引張特
性，及び難燃性が良好になっている。これに対し、金属
水酸化物の混和量が限定値から外れた比較例１，２で
は、それぞれ難燃性，或いは伸び，耐磨耗性が著しく低
下している。また、不飽和カルボン酸，若しくはその誘
導体で変性されたポリオレフィン，及びスチレンユニッ
トを有するコポリマの両者を併用していない比較例３か
ら５は、何れも耐白化性が低下している。
【００２５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の難燃性電
気絶縁組成物，及びそれを用いた絶縁電線によると、ポ
リオレフィン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体
で変性されたポリオレフィン，及びスチレンユニットを
有するコポリマより成る混合物に、その合計量１００重
量部に対して金属水酸化物３０〜１５０重量部混和した
ため、焼却時のハロゲン系ガスの発生を防ぐと同時に、
耐磨耗性，及び耐白化性の向上を図ることができる。
気絶縁組成物，及びそれを用いた絶縁電線によると、ポ
リオレフィン，不飽和カルボン酸，若しくはその誘導体
で変性されたポリオレフィン，及びスチレンユニットを
有するコポリマより成る混合物に、その合計量１００重
量部に対して金属水酸化物３０〜１５０重量部混和した
ため、焼却時のハロゲン系ガスの発生を防ぐと同時に、
耐磨耗性，及び耐白化性の向上を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０８Ｌ 53/02 ＬＬＹ 7308−4Ｊ Ｈ０１Ｂ 7/02 Ｅ 8936−5Ｇ 7/34 Ｂ 7244−5Ｇ
Claims (5)
- 【請求項１】 ポリオレフィン，不飽和カルボン酸，若
しくはその誘導体で変性されたポリオレフィン，及びス
チレンユニットを有するコポリマより成る混合物に、そ
の合計量１００重量部に対して金属水酸化物を３０〜１
５０重量部混和して成ることを特徴とする難燃性電気絶
縁組成物。 - 【請求項２】 前記ポリオレフィンが、ポリプロピレン
である請求項１の難燃性電気絶縁組成物。 - 【請求項３】 前記不飽和カルボン酸若しくはその誘導
体が、無水マレイン酸である請求項１の難燃性電気絶縁
組成物。 - 【請求項４】 前記金属酸化物が、ビニル基又はメタク
リロキシ基を有するシランカップリング剤で表面処理さ
れている構成の請求項１の難燃性電気絶縁組成物。 - 【請求項５】 導体の外周に電気絶縁層が設けられた絶
縁電線において、 前記電気絶縁層が、ポリオレフィン，不飽和カルボン
酸，若しくはその誘導体で変性されたポリオレフィン，
及びスチレンユニットを有するコポリマより成る混合物
に、その合計量１００重量部に対して金属水酸化物３０
〜１５０重量部混和した樹脂組成物より成ることを特徴
とする難燃性電気絶縁組成物を用いた絶縁電線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5095526A JPH06290638A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 難燃性電気絶縁組成物，及びそれを用いた絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5095526A JPH06290638A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 難燃性電気絶縁組成物，及びそれを用いた絶縁電線 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06290638A true JPH06290638A (ja) | 1994-10-18 |
Family
ID=14140003
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5095526A Pending JPH06290638A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 難燃性電気絶縁組成物，及びそれを用いた絶縁電線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06290638A (ja) |
Cited By (11)
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|---|---|---|---|---|
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| US6452106B1 (en) | 2001-01-29 | 2002-09-17 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Resin composition, method of making it and electrical wire covered with it |
| US6475628B2 (en) | 2001-01-09 | 2002-11-05 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Resin composition, method of making it and electrical wire covered with it |
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-
1993
- 1993-03-30 JP JP5095526A patent/JPH06290638A/ja active Pending
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