JPH0629020B2 - 管内自走車 - Google Patents

管内自走車

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JPH0629020B2
JPH0629020B2 JP60102756A JP10275685A JPH0629020B2 JP H0629020 B2 JPH0629020 B2 JP H0629020B2 JP 60102756 A JP60102756 A JP 60102756A JP 10275685 A JP10275685 A JP 10275685A JP H0629020 B2 JPH0629020 B2 JP H0629020B2
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roller mounting
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新太郎 池田
一広 高須
亨司 今井
徹 石崎
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Nippon Kokan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、管内を塗装、清掃する作業車等を牽引する
管内自走車、特に人が入ることのできない小径管の管内
を自走する管内自走車に関するものである。
[従来の技術] 上水道、下水道、石油類、空気等を搬送する管体内面の
腐食、堆積物、塗覆装、接合部の位置と状況調査並びに
これらを補修するために、TVカメラや各種センサ、補
修機器を搭載または係着して管内を走行する装置、所
謂、管内自走車が必要不可欠である。更に、立管やエル
ボが接続されている三次元配管内での走行ができるだけ
でなく、牽引力、走行速度とも実用的に満足できるもの
が必要とされている。
かかる必要性に鑑み、人が入ることのできない小径管の
管内を自走車によって調査・補修する工法は、近年一段
と活発に開発、実用化されつつある。
従来、例えば実開昭54−43064号公報に記載され
ているようなテレビカメラを搭載した管内自走車や、特
開昭59−43355号公報に記載されている管内自走
車のように、パイプ内面の腐食状況を調査する目的の検
出器(例えば、磁気探傷、渦電流、超音波またはレーザ
などによるもの)を搭載したものが知られている。これ
らの管内自走車の走行機構では、いずれも台車前後端に
装着された駆動プーリ及び従動プーリ間に無限軌道ベル
トが張設され、モータを駆動源とした回転力が前記ベル
トに減速機を介して伝達され、自走車の自重によって生
じる無限軌道ベルトとパイプ接触面との摩擦抵抗によっ
て自走車が前・後進するようになっている。
また特開昭59−147259号公報に記載された管内
自走車のように、搭載モータの回転を変速装置によって
切り替え、回転調整機構からベルト又はチェーンを介し
て左右の車輪列に伝達するようにしたものも公知であ
る。
更に、実開昭59−125469号公報(実願昭58−
19779号のマイクロフィルム)に示された管内自走
車のように、自走車の本体をなすモータケースに外側に
向ってばね付勢された1対のローラ取付用フレームを設
け、各フレームに駆動ローラを1個づつ設けると共に、
モータケースをばね付勢された多数の補助輪で管内に支
承して走行させるものも知られている。
更に、特開昭58−128955号公報に記載された管
内自走車のように、モータケースから外側に向ってばね
付勢された1対のローラ取付用フレームに駆動ローラを
1個ずつ設け、開脚面が90度ずつずれた4本1組のロ
ーラ取付用フレームをモータケースの前部および後部に
それぞれ配置して、モータケースを合計8本のローラ取
付用フレームで管内に支承しながら走行させるものも知
られている。
更にまた、特開昭58−217280号公報に記載され
た管内自走車のように、角度変更可能に連結した多数の
本体のそれぞれに、径方向外側に向かって伸縮可能な4
つ脚を設け、本体を前後の多数の脚の先端の駆動ローラ
で交互に管内に支承しつつ本体間の伸縮動作によって管
内を寸動的に移動させるようにしたものもある。
[発明が解決しようとする課題] 実開昭54−43064号、特開昭59−43355
号、あるいは特開昭59−147259号などの各公報
に記載されている従来の管内自走車では、いずれも傾斜
角が20度を越えるような配管内では管内自走車がその
自重により滑降してしまい、したがって水平配管や傾斜
角20度以下の比較的緩やかな配管しか適用できず、ま
た曲がりの半径が管径の1.5倍(所謂、1.5DR)程
度の比較的曲がりのきついエルボ内を通過することは、
管の口径に対して管内自走車の長さが相対的に長くなる
ことから一般にはこれらの形式の従来の管内自走車では
不可能であった。また、かかる形式の従来の管内自走車
において、例え1.5DR程度のエルボ及び三次元形状の
配管内での走行が可能なようにした場合であっても、走
行速度が遅く、長距離を一度に調査・補修することは困
難であり、走行速度を速くすると特に立向きエルボを通
過するときに牽引力が損なわれるという問題があった。
また、実開昭59−125469号公報に記載された管
内自走車では、駆動輪は一対の開脚付勢されたローラ取
付用フレームによってモータケースの前部のみに配置さ
れているだけであり、これに複数の補助輪が放射状に管
内面に押しつけられているので、特にエルボ内のような
曲り部では補助輪の圧力バランスが台車の自転を妨げ、
小口径で小曲率半径の曲り部を円滑に通過できないとい
う問題があった。
また、特開昭58−128955号公報に記載された管
内自走車では、主に凹凸のある起伏の激しい管内昇降路
を走行する目的で、モータケースの前部と後部に90度
間隔で合計4つずつのローラ取付用フレームを配置して
いるので、エルボ内の曲り部では、各4つのローラ取付
用フレームの開脚力のバランスによって駆動ローラが不
安定な位置に押上げられ、特定の駆動ローラで管壁に対
する圧力が高まり、不安定な位置に押上げられた駆動ロ
ーラによりローラ取付用フレームに対してその回動面に
垂直な方向に作用する力が台車の自転を妨げ、従って小
口径で小曲率半径の曲り部を円滑に通行できず、また前
部のローラ取付用フレームを前方に向って傾斜させてい
るため、曲り部において進行方向前方の壁面に接触する
駆動ローラに作用する壁面からの反力が管内自走車を進
行方向の後方へ押戻そうとする問題があった。
更に特開昭58−217280号公報に記載された管内
自走車では、本体を前後の多数の駆動ローラで交互に管
内に支承しつつ本体間の伸縮動作によって管内を寸動的
に移動させるので、その移動速度には限界があり、長大
な配管内を能率よく調査・補修するには難点があった。
この発明は、前述のような従来技術の問題点を解決する
ためになされたもので、人が入ることができない小径管
でエルボや立管が接続されている三次元配管でも円滑に
走行可能で、しかもエルボ通過時の牽引力も殆ど低下す
ることのない管内自走車を得ることを目的としている。
[課題を解決するための手段] この発明による管内自走車は、スプリングによって開脚
方向に常時付勢される対構成のローラ取付用フレームお
よび前記フレームの先端に軸支されて管内壁面上を転動
する転動ローラを有し、前記転動ローラを搭載モータに
よって駆動することにより牽引荷重等の負荷に抗して摩
擦粘着駆動によって小径管内を管軸心方向に自力走行す
る管内自走車において、自走車の搭載モータの前部に自
走車進行方向の後方に傾斜して両側へ開閉可能に枢支さ
れた一対の前部ローラ取付用フレームと、自走車の搭載
モータの後部に前部ローラ取付用フレームとは直交する
方向で自走車進行方向の後方に傾斜して両側へ開閉可能
に枢支された一対の後部ローラ取付用フレームと、前記
前部および後部ローラ取付け用フレームの各先端に回転
自在に取付けられた広幅軟質の駆動ローラとを備え、且
つ前記転動ローラとして前記二対の駆動ローラのみを含
む四輪駆動構成を有してなるものであり、これら四輪駆
動の変位可能な前部および後部駆動ローラだけで管内に
支持案内された管壁との粘着摩擦駆動により走行するよ
うにしたものである。
[作用] この発明においては、自走車の搭載モータの前部と後部
とに先端部に駆動ローラを有する一対ずつの開脚可能な
ローラ取付用フレームを設けるだけで他の案内ローラ等
を設けない。前後駆動ローラは管の曲り部や扁平部での
径方向の変位に追従して変位し、常に管内壁にスプリン
グで圧接されるので充分な牽引力を発揮する。自走車前
後方向の駆動ローラ間隔は例えば両軸タイプの搭載モー
タの前後の減速装置間の距離程度に短くできるから、曲
った管内での機動性は1.5DR程度のエルボでも充分な
ほどになる。前後の駆動ローラはその取付フレームの開
脚方向が互いに90度異なっているから、エルボ通過時
にも自走車としての牽引力の低下が殆ど生じない。
また、自走車は管内で前後の互いに90度異なる4点の
みで駆動ローラにより支持され、エルボ通過時のような
曲り部では牽引荷重のような負荷が進行方向に対して斜
めに作用することから、負荷荷重の増加に対してもロー
ラ取付フレームが管内面に駆動ローラを押し付ける方向
に突っ張り作用を生じ、これによって牽引力を補償す
る。また例えば牽引荷重の場合は負荷による後方張力が
自走車の姿勢を管の中心線に自動的に整列させるように
作用し、従って自走車の全長が短くても走行姿勢は安定
に保たれることになる。従って従来よりも全長が短く、
小口径且つ小曲率半径の曲り部分も安定して通過できる
管内自走車を設計することができる。
更に、管の曲り部分では各駆動ローラの走行軸長が異な
ることにより曲りの外側と内側に位置する一対の駆動ロ
ーラの一方に管壁との間の滑りが生じようとするが、こ
のときにも自走車の姿勢は曲りの接線と平行に自動調整
され、従って管内面に対する滑りの発生が少なくなる。
また進行方向の前方側にローラ取付フレームが傾斜して
いる場合のように曲りの正面側の管内壁面にローラ取付
フレームが突き当ることがなく、その突っ張りによる走
行の妨げも生じないから、不必要に大きい駆動力による
管内壁面の損傷の危険もない。
これらに加えて、本発明では幅広軟質の駆動ローラの断
面形状が管内壁面の曲率に倣って変形するから、駆動ロ
ーラのに対する管内壁面の負担は更に小さくて済むこと
になる。
[実施例] 第1図はこの発明の一実施例を管内配置状態で管側方か
ら示した側面図、第2図は管内自走車がエルボを通過す
る状態を示す平面図、第3図は第1図の進行方向から見
た管内自走車の正面図、第4図は第1図の進行方向後方
から見た管内自走車の背面図である。
第1図は直線状管体P内を走行中の管内自走車(1)を
示す。(2)は長方体形状のモータケースで、モータケー
ス(2)内には管体Pの中心軸上に両軸モータ(3)が位置
している。モータケース(2)の後部には両軸モータ(3)の
回転速度を実用的な走行速度まで減速する後部減速装置
(4a)が取付けられている。モータケース(2)の前部には
同様な前部減速装置(4b)が取付けられている。
後部減速装置(4a)は両軸モータ(3)の回転軸の一端から
回転を直角方向外部に取り出すための大傘歯車(図示せ
ず)を内蔵し、この大傘歯車の回転軸の両端は後部減速
装置(4a)の左右両側で外部に突出しており、その各軸端
には駆動歯車(5)が嵌入・固定されている。
モータケース(2)の後部の上下両側にそれぞれ装着した
軸受(23)(23)に回転自在に枢支されている上下一対の回
転軸(24)(24)は、駆動歯車(5)の回転軸と平行であり、
これら回転軸(24)(24)には上下で左右が逆となるように
左または右端部に歯車(図示せず)が軸着され、これら
各歯車と対応する側の駆動歯車(6)との間には、無端状
の歯付きベルト(9)が掛け回されている。
更に、各回転軸(24)には上記歯車の外側に中間歯車(25)
軸着され、該中間歯車(25)と後部駆動ローラ(6)の駆動
ローラ軸(7)の軸端に軸着した後部従動歯車(8)との間に
後部歯付きベルト(26)が張設されている。
後部駆動ローラ(6)(6)は上下一対のローラ取付用ベルト
付きフレーム(10a)(11a)の先端部に回転自在に設けら
れ、これらフレーム(10a)(11a)はそれぞれモータケース
(2)の後部の上下の前記軸受(23)(23)によりモータケー
ス(2)の上下方向に開脚自在に枢支され、管内では図示
のように後方へ傾斜した状態となるように構成されてい
る。
また、一対の開脚自在なローラ取付用ベルト付きフレー
ム(10a)(11a)は、夫々に取付けられたフック止め(12)と
前部減速装置(4b)に取付けられたフック固定板(13)に形
成されたフック穴(14)との間に張設された後部スプリン
グ(17)(17)によって常時開脚方向に付勢されている。
一方、モータケース(2)の前部にも前部駆動ローラ(18)
(18)が設けられている。即ち、前部駆動ローラ(18)(18)
は左右一対のローラ取付用ベルト付きフレーム(10b)(11
b)の先端部に回転自在に設けられており、各フレーム(1
0b)(11b)はそれぞれモータケース(2)の前部に配置され
た前部減速装置(4b)の外部左右に露呈した同様な駆動歯
車(28)(28)と同軸にモータケース(2)の左右方向に開脚
自在に枢支されると共に前部スプリング(19)(19)によっ
て常時開脚方向に付勢され、管内では図示のような後方
へ傾斜した状態となるように構成されている。
従って、モータケース(2)の後部に設けられたモータケ
ースの上下方向に開脚された一対のローラ取付用フレー
ム(10b)(11b)の開脚面と、モータケース(2)の左右方向
に開脚された一対のローラ取付用フレーム(10b)(11b)の
開脚面とは、互いに90度ずれている。
前部駆動ローラ(18)を回転駆動する前部回転力伝達手段
(15b)は、後部駆動ローラ(6)を回転駆動する後部回転力
伝達手段(15a)と同様であり、左右片側の夫々について
一本の前部歯付きベルト(27)によって前部減速装置(4a)
の大傘歯車の軸端に嵌入・固定された前部駆動歯車(28)
から前部従動歯車(29)に回転力が伝達されるようになっ
ている。
以上の機構によって、前部駆動ローラ(18)(18)及び後部
駆動ローラ(6)(6)の4輪は、回転方向及び回転数共に全
く同じにされている。(16)(16)は電力を供給する給電ケ
ーブルで、両軸モータ(3)に接続されている。また前部
駆動ローラ(18)(18)及び後部駆動ローラ(6)(6)はいずれ
も全て幅広に形成されており、ローラ外周部、即ちトレ
ッド部には深い横溝又は横溝V型トレッドパターンが設
けられており、且つ通常の自動車タイヤ硬度より硬度の
低いトレッドゴムで構成されている。
上記のように構成された管内自走車において、給電ケー
ブル(16)から供給された電力は、両軸モータ(3)によっ
て回転力に変換される。両軸モータ(3)の回転速度は後
部減速装置(4a)と前部減速装置(4b)によって減速され
る。後部減速装置(4a)で減速された回転力は後部駆動歯
車(5)から、歯付きベルト(9)、後部歯付きベルト(26)に
よって中間歯車(25)、後部従動歯車(8)を介し、後部駆
動ローラ(6)に伝達され、後部駆動ローラ(6)が回転す
る。
一方、前部減速装置(4b)で減速された回転力は前部駆動
歯車(28)から、前部歯付きベルト(27)によって、前部従
動歯車(29)を介して前部駆動ローラ(18)に伝達され、前
部駆動ローラ(18)が回転する。従って、管内自走車(1)
がこれら四輪駆動の変位可能な前部および後部駆動ロー
ラだけで管内に支持案内されて管壁との粘着摩擦駆動に
より走行する。
また、一対のローラ取付用ベルト付きフレーム(10a)と
ローラ取付用フレーム(11a)、及び一対のローラ取付用
ベルト付きフレーム(10b)とローラ取付用フレーム(11b)
は、夫々後部スプリング(17)と前部スプリング(19)によ
って各々開脚方向に付勢されているので、管体Pが多
少扁平になっていても支障なく走行することができる。
加えて、これら一対のフレーム(10a)(11a)と別の一対の
フレーム(10b)(11b)とは、それらの開脚面が互いに90
度で交叉した状態、即ち、管体Pの円周方向に対して
90度離れた状態でモータケース(2)に装着されている
ので、管断面の一方向、たとえば横方向あるいは縦方向
だけの扁平に追従するのみならず、両方向が複雑に重な
り合った扁平でも容易に追従して走行できると共に、断
面が正方形並びに長方形の管体であっても、駆動ローラ
(6)(6)間および(18)(18)間の拡開範囲であれば、スプリ
ング(17)(19)の張力を適宜定めておくことによって牽引
力を殆ど低下することなく走行可能である。
次に牽引力については、後部駆動ローラ(6)(6)と前部駆
動ローラ(18)(18)はいずれも幅広に形成され、ローラ外
周部、即ちトレッド部に深い横溝を設け、且つ通常の自
動車タイヤ硬度より低硬度のトレッドゴムで構成されて
いるので、管体Pの内壁に押圧された面のトレッドは
圧潰されて広がり、耐スキッド性が向上された駆動ロス
は少なくなり、牽引力が向上して傾斜配管内でも自走で
きる。更に、トレッド部がゴム等の有機質材料で構成さ
れているから、従来のマグネットローラ型のものと異な
って、マグネットローラ型のものでは走行できないよう
な非磁性の有機・無機質管体でも走行可能であるばかり
か、管体P内面に施された被覆を損傷することもな
い。
更にまた、前部駆動ローラ(18)(18)と後部駆動ローラ
(6)(6)との間隔を短くできたので、例えば1.5DR程度
の曲がりのきついエルボでも容易に通過でき、牽引力も
殆ど低下することがない。これを第2図と共に以下に説
明する。
第2図は、1.5DR程度の90度エルボP内を自走車
(1)が通過する様子をエルボPの曲がりを含む面内で
の平面図として示しており、エルボPの曲がりの外周
側の走行軸長をO−O′、内周側の走行軸長をI−I′
中心上の上下における走行軸長をそれぞれC−C′およ
びC″−Cとする。
今、一対の後部駆動ローラ(6)(6)が上下を向いて互いに
等しい上下の走行軸長(C−C′およびC″−C)の
上を通過していくものとすると、後部駆動ローラ(6)(6)
は管断面のほぼ中心上に位置するモータケース(2)を間
にして後部スプリング(17)(17)によって上下に開脚さ
れ、管内面の上下に押しつけられながら回転駆動により
転動してC−C′およびC″−C線上を走行し、この
場合の一対の後部駆動ローラ(6)(6)の走行性能、即ち牽
引力は、直線状の管内を通過する場合と変わりなく、牽
引力の低下はない。
一方、この場合において一対の前部駆動ローラ(18)(18)
の開脚面は後部駆動ローラ(6)(6)の開脚面から90度ず
れており、従って前部駆動ローラ(18)(18)は前部スプリ
ング(19)(19)によって自走車の左右方向に開脚された状
態で後部駆動ローラ(6)(6)の押付位置から90度ずれた
位置の管内面に押しつけられ、エルボの外周と内周との
互いに軸長の異なるO−O′およびI−I′線上を走行
する。
このような状態における一対の前部駆動ローラ(18)(18)
のそれぞれの動きをみると、モータケース(2)には一対
の後部駆動ローラ(6)(6)による前進力と、自走車が後方
に牽引している給電ケーブル(16)の張力とが作用してお
り、これによって管内面に対する一対の後部駆動ローラ
(6)(6)の押圧点同士を結ぶ軸線を中心としてモータケー
ス(2)に第2図で時計方向のモーメントが生じ、これに
より、エルボPの曲がりの外周側の前部駆動ローラ(1
8)では管内面への押圧力が増加し、逆にエルボPの曲
がりの内周側の前部駆動ローラ(18)では管内面への押圧
力が減少しようとする。この押圧力のアンバランスは、
一対の前部スプリング(19)(19)が互いの張力を均等にす
るように平衡運動することにより緩和され、この平衡運
動によってモータケース(2)は前記軸線を中心に曲がり
に沿って反時計方向に回頭し、結果として常にモータケ
ースの前部が管断面のほぼ中心上に整列されながらエル
ボを通過することになる。
この管内自走車では、後部駆動ローラ(6)(6)と前部駆動
ローラ(18)(18)とがいずれも後方へ傾斜して開脚されて
いるので、モータケース(2)に対して後方に作用する負
荷荷重が4輪駆動の全部の駆動ローラの管内面に対する
押付力を増加させ、これは配管内における走行距離が長
くなればなるほど給電ケーブル(16)の張力が増加するの
で、曲がり部における左右の前部駆動ローラ(18)(18)の
押付力のアンバランスを緩和する前記平衡運動およびそ
れによるモータケースの回頭運動に伴いながら、結果と
して長い距離の管内における曲がり部においても直線部
と大差のない十分な牽引力で走行が行われることにな
る。
尚、以上に述べた機能は管内自走車(1)が管体内で管円
周方向に第2図の状態から90度回転した状態で走行し
て、前部駆動ローラ(18)(18)がC−C′およびC″−C
線上を通過するようになっても前部駆動ローラと後部
駆動ローラの働きが入れ替わるだけで同様であり、ま
た、これらの場合の間の角度に回転した状態でエルボの
曲がりに進入した場合には、前部または後部のいずれか
の駆動ローラの対が互いの走行軸長を等しくする安定状
態へ向けて自走車を自転させる運動が生じるので、結果
的に牽引力は殆ど変化しない。
従ってこの実施例の管内自走車(1)は1.5DR程度の曲
がりのきつい90度エルボを含む三次元配管であって
も、配管形状に左右されずに、牽引力を殆ど低下するこ
となく走行可能である。
第5図は、この発明のもう一つの実施例を示すもので、
管内自走車が一台では牽引力が不足すると考えられた場
合に対応するためのものである。この場合、前方の自走
車(20)はその前部駆動ローラを上下に向け、後方の自走
車(21)はその前部駆動ローラを左右に向け、前後の自走
車で互いに周方向の向きを90度異ならせている。エル
ボP内における前方の管内自走車(20)と後方の管内自
走車(21)は、球関節継手(22)で連結し、三次元配管内を
走行通過する。尚、(30)は前方の管内自走車(20)に給電
するための連結用給電ケーブルである。
[発明の効果] この発明は、以上の説明したとおり、搭載モータの前部
と後部に開脚可能な一対のローラ取付用フレームをそれ
ぞれ設け、これら各一対のローラ取付用フレームの開脚
面を互いに90度ずらし、各一対のローラ取付用フレー
ムの線端部に駆動ローラを回転可能に設け、各一対のロ
ーラ取付用フレームをスプリングで常時開脚方向に付勢
し、搭載モータの回転力を回転力伝達手段で全ての駆動
ローラに伝達するようにし、これら四輪駆動の変位可能
な駆動ローラのみで管内を粘着摩擦駆動によって自力走
行するようにしたので、各一対のローラ取付用フレーム
に設けられた駆動ローラ間の距離が短くなり、管体内面
にスプリングの付勢力で駆動ローラが押圧されることと
なり、エルボや立管が接続されている三次元構造の配管
でも走行可能で、しかも駆動ローラが設けられた前後各
一対のローラ取付用フレームの開脚面が互いに90度ず
れているので、エルボ通過時に牽引力が殆ど低下しない
ことに加えて、管体の内面に対する負担が小さくて済む
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例を管内配置状態で管側方
から示した側面図、第2図は、管内自走車がエルボを通
過する状態を示す平面図、第3図は、第1図の進行方向
前方から見た管内自走車の正面図、第4図は、第1図の
進行方向後方から見た管内自走車の背面図、第5図は、
この発明のもう一つの実施例で、球関節継手を使って連
結された二台の管内自走車を示す概略平面図である。 図において、(1)は管内自走車、(2)はモータケース、
(3)は両軸モータ、(6)は後部駆動ローラ、(10a)(10b)は
ローラ取付用ベルト付きフレーム、(11a)(11b)はローラ
取付用フレーム、(15a)は後部回転力伝達手段、(15b)は
前部回転力伝達手段、(17)は後部スプリング、(19)は前
部スプリングである。 尚、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石崎 徹 神奈川県横浜市瀬谷区瀬谷4−17―11 ハ ルハイツ205号 (56)参考文献 特開 昭58−128955(JP,A) 特開 昭58−217280(JP,A) 実開 昭59−125469(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スプリングによって開脚方向に常時付勢さ
    れる対構成のローラ取付用フレームおよび前記フレーム
    の先端に軸支されて管内壁面上を転動する転動ローラを
    有し、前記転動ローラを搭載モータによって駆動するこ
    とにより牽引荷重等の負荷に抗して摩擦粘着駆動によっ
    て小径管内を管軸心方向に自力走行する管内自走車にお
    いて、 自走車の搭載モータの前部に自走車進行方向の後方に傾
    斜して両側へ開閉可能に枢支された一対の前部ローラ取
    付用フレームと、 自走車の搭載モータの後部に前部ローラ取付用フレーム
    とは直交する方向で自走車進行方向の後方に傾斜して両
    側へ開閉可能に枢支された一対の後部ローラ取付用フレ
    ームと、 前記前部および後部ローラ取付け用フレームの各先端に
    回転自在に取付けられた広幅軟質の駆動ローラ、 とを備え、且つ前記転動ローラとして前記二対の駆動ロ
    ーラのみを含む四輪駆動構成を有することを特徴とする
    管内自走車。
JP60102756A 1985-05-16 1985-05-16 管内自走車 Expired - Lifetime JPH0629020B2 (ja)

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JP6318933B2 (ja) * 2014-07-14 2018-05-09 株式会社豊田自動織機 無人搬送車の搬送システム
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JPS58217280A (ja) * 1982-06-04 1983-12-17 株式会社日立製作所 配管内移動装置
JPS59125469U (ja) * 1983-02-14 1984-08-23 住友金属工業株式会社 管内面自走台車

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