JPH0629016Y2

JPH0629016Y2 - 苗箱用播種プラントの土供給装置

Info

Publication number: JPH0629016Y2
Application number: JP4141789U
Authority: JP
Inventors: 弘藤本; 烈藤岡; 久仁雄川上
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1989-04-07
Filing date: 1989-04-07
Publication date: 1994-08-10
Anticipated expiration: 2004-04-07
Also published as: JPH02134843U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、育苗箱を第１水平移送路に沿わせて移送する
第１コンベア、前記第１水平移送路より低レベルに位置
する第２水平移送路に沿わせて育苗箱を移送する第２コ
ンベア、前記第１コンベアからの育苗箱を下降搬送して
前記第２コンベア(8)に供給するエレベータ装置を設け
ると共に、前記第１水平移送路に床土と水を各別に落下
供給する床土供給装置及び灌水装置、前記第２水平移送
路に種子と覆土を各別に落下供給する種子供給装置及び
覆土供給装置を設け、前記床土供給装置の床土タンクに
土を揚送供給する土揚げコンベアを設けた苗箱用播種プ
ラントの土供給装置に関する。

〔従来の技術〕

上記苗箱用播種プラントは，空の育苗箱を第１コンベア
に人為供給したり、自動的に供給させると、その育苗箱
が第１コンベア、エレベータ装置及び第２コンベアによ
り床土供給装置、潅水装置、種子供給装置及び覆土供給
装置の夫々による供給物供給箇所に移送され、育苗箱に
対する床土供給、種子供給、潅水及び覆土供給が自動的
にされるように構成したものである。また、床土供給か
ら覆土供給までの苗箱移送路を同一レベルに形成するに
比してプラント設置に必要な平面視スペースを少なく抑
えるように、第１水平移送路と第２水平移送路を平面視
で上下に重なる状態に設置することを可能にしたもので
ある。

この種苗箱用プラントにおいて、従来、例えば実開昭63
−191143号公報に示されるように、床土供給装置から供
給され、育苗箱からかき出された土や育苗箱に入らなか
った土を覆土供給装置に落下案内して供給するシュート
を設け、床土供給装置から供給された床土の余剰分を覆
土に使用して土損失を抑制すると共に、土揚げコンベア
として床土供給に対するもののみを設けるだけで経済的
に有利に床土供給装置及び覆土供給装置のいずれにも土
供給することが可能になったものがあった。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来、覆土供給装置に土不足が生じないようにすると、
床土供給装置から供給される床土の比較的多量がシュー
トにこぼれ落ちるように、第１コンベアによる苗箱移送
を先行育苗箱と後続育苗箱の間に比較的大きな間隙が存
在する状態で行わせる必要が生じ、作業能率が悪くなっ
ていた。

本考案の目的は、土損失を抑制できると共に経済的に有
利に土供給できるのでありながら、覆土供給装置におけ
る不足が作業能率低下を伴わないで防止できるように改
造することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、目的達成のために、冒頭に記した苗箱用播種
プラントの土供給装置において、前記床土供給装置から
落下供給されて前記第１水平移送路から落下する土を前
記覆土供給装置の覆土タンクに落下案内して供給するシ
ュートを設け、前記第１水平移送路を迂回させて前記覆
土タンクに土を落下供給するダクトを設けると共に、前
記土揚げコンベアから排出される土を前記ダクトの土受
入れ口に流入させる案内手段を設けてある。そして、そ
の作用及び効果は次のとおりである。

〔作用〕

床土供給装置から供給された床土がたとえ育苗箱からこ
ぼれ落ちても、覆土として使用できるようにシュートが
覆土タンクに案内供給する。

そして、床土タンクと覆土タンクに各別に土供給する一
対の土揚げコンベアを設けなくとも、かつ、覆土タンク
にシュートを介して土供給しなくとも床土タンク及び覆
土タンクのいずれにも土供給できるように、土揚げコン
ベアが床土タンクに土供給する他に案内手段とダクトと
に案内されて覆土タンクにも供給する。案内手段とダク
トによる供給のために、第１コンベアによる育苗箱移送
を箱間隙がないとか比較的少ない状態で行わせても、覆
土タンクに対する土供給が迅速にできる。

〔考案の効果〕

シュートにより土損失を抑制し、案内手段とダクトの作
用により覆土供給を床土供給装置に対する土揚げコンベ
アを利用して、しかも、貯留量不足が生じないように迅
速にし、移送育苗箱の間隙をなくしたり従来より少なく
して能率よく播種作業できるようになり、しかも、土損
失の抑制及び土揚げ供給装置の兼用が可能なことから経
済面で有利にできるようになった。

〔実施例〕

次に実施例を示す。

第１図に示すように、床土供給装置(1)と潅水装置(2)を
有した第１コンベア(3)、及び、苗箱供給装置(4)を上層
階フロア(5)に設置し、種子供給装置(6)と覆土供給装置
(7)を有した第２コンベア(8)、及び苗箱積重ね装置(9)
を下層階フロア(10)に設置すると共に、第１コンベア
(3)の搬送終端部と第２コンベア(8)の搬送終端部とをエ
レベータ装置(11)により接続してある。そして、シュー
ト(12)及び土揚げコンベア(13)等を有する土供給装置
(A)が床土供給装置(1)及び覆土供給装置(7)に自動的に
土供給するように構成し、もっと、空育苗箱を積重ね状
態で苗箱供給装置(4)に供給すると、育苗箱(B)に床土、
潅水、種子及び覆土をその順序で供給する播種作業が自
動的にされると共に播種済み育苗箱を設定段数の積重ね
状態にする処理が自動的にされるように苗箱用播種プラ
ントを構成してある。この播種プラントは主として田植
機用マット条苗の生産施設を構成するためのものであ
る。そして、詳しくは次の如く構成してある。

苗箱供給装置(4)は人為供給された積重ね育苗箱のうち
の最下段苗箱以外のものを支持する装置部分（図示せ
ず）を作用させながら最下段苗箱を送出し装置部分（図
示せず）によって第１コンベア(3)に送出するように構
成することにより、積重ねを解除すると共に空育苗箱を
１箱ずつ第１コンベア(3)の搬送始端部に自動的に繰出
し供給するようにしてある。

第１コンベア(3)は遊転型や駆動型の多数のコンベアロ
ーラ(3a)‥により第１水平移送路(R₁)を形成すると共
に、苗箱供給装置(4)から繰出し供給される育苗箱(B)を
順次、第１水平移送路(R₁)に沿わせてエレベータ装置(1
1)に向けて載置移送するように構成してある。

床土供給装置(1)はホッパー型の床土タンク(1a)の下部
に連設の繰出し供給部(1b)により床土を床土タンク(1a)
から繰出すと共に第１水平移送路(R₁)に落下供給するよ
うに構成してあり、この落下供給のために、第１コンベ
ア(3)が移送する空の育苗箱(B)に床土供給するようにし
てある。

潅水装置(2)は第１水平移送路(R₁)の上方に位置する散
水パイプ(2a)から散水することにより、第１水平移送路
(R₁)の床土供給箇所より下手側に位置する箇所に水を落
下供給するように構成してあり、この落下供給のため
に、第１コンベア(3)が移送する育苗箱(B)の内部床土に
潅水するようにしてある。

エレベータ装置(11)は第１コンベア(3)及び第２コンベ
ア(8)の両横側に別れて位置する一対の無端エレベータ
チェーン(11a)，(11a)で成り、そして一方のエレベータ
チェーン(11a)が有する多数の苗箱支持具(11b)‥の１つ
と、他方のエレベータチェーン(11a)が有する多数の苗
箱支持具(11b)‥の１つとによって育苗箱(B)を受止め支
持し、この支持状態で一対のエレベータチェーン(11
a)，(11a)が支持苗箱下降側に同一速度で回動駆動され
るように構成すると共に、苗箱支持具(11b)が下降に伴
い支持してきた育苗箱(B)をた２コンベア(8)に載置して
第２コンベア(8)の横側を通過するように構成すること
により、第１コンベア(3)からの潅水済みの育苗箱(B)を
順次下降搬送して第２コンベア(8)の搬送始端部に供給
するようにしてある。

第２コンベア(8)は第２図に示す如く平面視で第１コン
ベア(3)の下側に重なるように配置した遊転型の多数の
コンベアローラ(8a)‥を有し、第１水平移送路(R₁)より
低レベルに位置すると共に平面視で第１水平移送路(R₁)
の下側に重なる第２水平移送路(R₂)を形成すると共に、
エレベータ装置(11)からの潅水済みの育苗箱(B)を順
次、第２水平移送路(R₂)に沿わせて苗箱積重ね装置(9)
に向けて載置移送するように構成してある。

種子供給装置(6)はホッパー型の種子タンク(6a)の下部
に連設の繰出し供給部(6b)により種子を種子タンク(6a)
から繰出すと共に第２水平移送路(R₂)に落下供給するよ
うに構成してあり、この落下供給のために、第２コンベ
ア(8)が移送する育苗箱(B)の潅水済み床土に播種するよ
うにしてある。

覆土供給装置(7)はホッパー型の床土タンク(7a)の下部
に連設の繰出し供給部(7b)により、覆土を覆土タンク(7
a)から繰出すと共に第２水平移送路(R₂)の種子供給箇所
より下手側に位置する箇所に落下供給するように構成し
てあり、この落下供給のために、第２コンベア(8)が移
送する育苗箱(B)の内部床土に覆土供給するようにして
ある。

苗箱積重ね装置(9)は第２コンベア(8)からの播種済み育
苗箱をリフト装置部分(9a)が順次受入れると共に持上げ
操作し、設定高さに持上げられた育苗箱を押出し装置部
分(9b)がリフト装置部分(9a)から積重ねリフト装置部分
(9c)に押出し供給し、そして、積重ねリフト装置部分(9
c)が苗箱供給される都度設定ストローク下降して先受入
れ育苗箱の上に後続育苗箱を受入れるように構成するこ
とにより、第２コンベア(8)からの播種済み育苗箱を設
定数ずつ自動的に積重ねるようにしてある。

土供給装置(A)は前記シュート(12)及び土揚げコンベア
(13)の他に、第２図示す如く、下層階ピット(P)に設け
たメイン土タンク(14)、及び、前記床土タンク(1a)とシ
ュート(12)とにわたって設けたダクト(15)の夫々で成
り、メイン土タンク(14)に投入された土を床上タンク(1
a)及び覆土タンク(7a)に自動的に供給するように構成し
てある。

すなわち、メイン土タンク(14)にタンク内土を土揚げコ
ンベア(13)の土受入れ口(13a)に送り出し供給するコン
ベア(14a)を備えさせ、そして、土揚げコンベア(13)を
構成する無端回動帯状体に備えてある多数のバケット(1
3b)‥夫々がコンベア筒の下端部にて土受入れ口(13b)か
らの土をすくいとって搬送経路を上昇し、コンベア筒の
上端部に達して下降戻り経路に入るに伴い下向きになっ
て排出筒(13c)に排土するように、かつ、排出筒(13c)が
バケットからの土を床土タンク(1a)に落下案内するよう
に構成することにより、土揚げコンベア(13)が土をメイ
ン土タンク(14)から上層階に揚送して床土タンク(1a)に
落下供給するように構成してある。

シュート(12)は第１水平移送路(R₁)の床土供給箇所の下
方に上端側開口が位置し、かつ、覆土タンク(7a)の土受
入れ口に下端側開口が臨むように配置した筒体によって
形成することにより、床土供給装置(1)が落下供給する
床土のうち第１コンベア(3)による移送育苗箱の外側に
落下したもの、及び、床土供給装置(1)の均平回動体(1
c)によって育苗箱(B)から掻き出されたものを受入れ回
収し、覆土タンク(7a)に落下案内して供給するように構
成してある。つまり、床土供給装置(1)から供給されて
第１水平移送路(R₁)から落下した床土余剰分を回収し、
覆土として使用されるように覆土供給装置(7)に落下供
給するようにしてある。

ダクト(15)の上端側を床土タンク(1a)に連設することに
よってダクト(15)の土受入れ口(15a)を床土タンク(1a)
に連通させると共に、床土タンク(1a)とダクト(15)の分
岐部を形成する仕切り壁(16)が第２図に示す如き形状、
及び、前記排出筒(13c)に対する位置のために排出筒(13
c)からの排土を床土タンク(1a)と土受入れ口(15a)とに
分流させるように構成してある。そして、ダクト(15)を
第１水平移送路(R₁)をその横側に迂回するように配置し
てあると共に、ダクト(15)の下端側をシュート(12)の内
部に連通させることにより、土揚げコンベア(13)から排
出される土の一部が仕切り壁(16)の作用によって土受入
れ口(15a)に流入し、ダクト(15)により第１水平移送路
(R₁)を迂回すると共にシュート(12)の下端側部分を介し
て覆土タンク(7a)に落下供給されるように構成してあ
る。

床土タンク(1a)が満杯になると、土揚げコンベア(13)か
ら床土タンク(1a)に供給される土が床土タンク(1a)と土
受入れ口(15a)の連通のために床土タンク(1a)からダク
ト(15)にオーバーフロー流入して覆土タンク(7a)に供給
されるように構成してある。そして、覆土タンク(7a)が
満杯になると、満杯センサー(S₁)が作動して土揚げコン
ベア(13)が自動的に停止操作されるように構成してあ
る。

〔別実施例〕

第３図及び第４図は土供給装置(A)の別実施例を示し、
第３図に示すものにあっては、土揚げコンベア(13)から
排出される土を一対の供給切換え板(17)，(18)によって
床土タンク(1a)と土受入れ口(15a)とに択一的に流入さ
せるように構成すると共に、床土タンク(1a)の満杯セン
サ(S₂)、及び、覆土タンク(7a)の満杯センサ(S₁)夫々か
らの情報に基いて供給切換え板(17)及び(18)が自動的に
揺動切換え操作させると共に土揚げコンベア(13)が自動
的に操作されるように構成してある。すなわち、床土タ
ンク(1a)が満杯で覆土タンク(7a)が未満杯であるとダク
ト(15)に土供給する状態に操作され、床土タンク(1a)が
未満杯で覆土タンク(7a)が満杯であると床土タンク(1a)
に土供給する状態に操作され、床土タンク(1a)及び覆土
タンク(7a)のいずれもが満杯になると土揚げコンベア(1
3)が停止操作されるのである。供給切換え板(17)と(18)
とにより、床土タンク(1a)と覆土タンク(7a)への供給分
配比を変更調節する機構を構成し、供給切換え板(17)，
(18)の揺動角調節により供給分配比の変更をして両タン
ク(1a)，(7a)における土不足防止を回避するようにして
実施してもよい。

また、第４図に示すものになっては、覆土タンク(7a)が
満杯になっても土揚げコンベア(13)が駆動状態に維持さ
れると共に覆土タンク(7a)からのオーバーフロー土がオ
ーバーフローダクト(19)とコンベア(20)によりメイン土
タンク(14)に還元されるように構成することにより、ダ
クト(15)やシュート(12)における土詰まりを防止すると
共に、土揚げコンベア(13)の停止に起因する上固まりを
防止するように配慮してある。

土揚げコンベア(13)としては、バケット式の他にスクリ
ュー式を採用して実施してもよい。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る苗箱用播種プラントの土供給装置の
実施例を示し、第１図は播種プラント全体の一部切欠き
側面図、第２図は土供給装置の断面図、第３図及び第４
図は別実施土供給装置の断面図である。 (1)……床土供給装置、(1a)……床土タンク、 (2)……潅水装置、(3)……第１コンベア、 (6)……種子供給装置、(7)……覆土供給装置、 (7a)……覆土タンク、(8)……第２コンベア、 (11)……エレベータ装置、(12)……シュート、 (13)……土揚げコンベア、(15)……ダクト、 (15a)……土受入れ口、(16)，(17)，(18)……案内手
段、(R₁)……第１水平移送路、(R₂)……第２水平移送
路。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】育苗箱(B)を第１水平移送路(R₁)に沿わせ
て移送する第１コンベア(3)、前記第１水平移送路(R₁)
より低レベルに位置する第２水平移送路(R₂)に沿わせて
育苗箱(B)を移送する第２コンベア(8)、前記第１コンベ
ア(3)からの育苗箱(B)を下降搬送して前記第２コンベア
(8)に供給するエレベータ装置(11)を設けると共に、前
記第１水平移送路(R₁)に床土と水を各別に落下供給する
床土供給装置(1)及び潅水装置(2)、前記第２水平移送路
(R₂)に種子と覆土を各別に落下供給する種子供給装置
(6)及び覆土供給装置(7)を設け、前記床土供給装置(1)
の床土タンク(1a)に土を揚送供給する土揚げコンベア(1
3)を設けた苗箱用播種プラントの土供給装置であって、
前記床土供給装置(1)から落下供給されて前記第１水平
移送路(R₁)から落下する土を前記覆土供給装置(7)の覆
土タンク(7a)に落下案内して供給するシュート(12)を設
け、前記第１水平移送路(R₁)を迂回させて前記覆土タン
ク(7a)に土を落下供給するダクト(15)を設けると共に、
前記土揚げコンベア(13)から排出される土を前記タクト
(15)の土受入れ口(15a)に流入させる案内手段（16また
は17，18）を設けてある苗箱用播種プラントの土供給装
置。