JPH0628948B2 - 化粧板及びその製造方法 - Google Patents

化粧板及びその製造方法

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JPH0628948B2
JPH0628948B2 JP63139242A JP13924288A JPH0628948B2 JP H0628948 B2 JPH0628948 B2 JP H0628948B2 JP 63139242 A JP63139242 A JP 63139242A JP 13924288 A JP13924288 A JP 13924288A JP H0628948 B2 JPH0628948 B2 JP H0628948B2
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    • B44C5/04Ornamental plaques, e.g. decorative panels, decorative veneers
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  • Finishing Walls (AREA)
  • Adornments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各種の木工材料や建築材料として有用な化粧
板及びその製造方法に関するものであり、特に表面に大
理石状の模様が生起された化粧板及びその製造方法に関
するものである。
〔従来の技術〕
近年、建築内装材や家具,その他のインテリアデザイン
の分野において、大理石状模様を付した外観デザインが
使われるようになってきており、大理石自体が非常に高
価であることから、表面に大理石状模様を印刷形成した
化粧板(いわゆるプリント合板)が使われている。
この大理石状模様を印刷形成した化粧板は、合板の表面
に印刷技術により大理石を模した塗装面が形成されたも
ので、大量生産が可能であること、安価であること等の
利点を有するものの、反面本物の質感を出すのは難しく
高級感に欠けること、画一な模様となること等の欠点を
有している。
そこで、前記欠点を解消する一手法として、大理石の表
面模様を模して手描きにより合板表面に独特の模様を具
現せしめることが考えられる。
しかしながら、手描きによる方法では作業者の労力が膨
大なものとなり、量産はほとんど不可能である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記従来の実情に鑑み提案されたものであっ
て、実際の大理石に近い質感,高級感を有し、しかもサ
ンプル毎に微妙に風合いの異なる化粧板を提供すること
を目的とする。
さらに本発明は、かかる化粧板を複雑な印刷工程や手描
きによることなく簡単に大量生産することが可能な製造
方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、破砕したコルク材を成形したコルク板の塗
料に対する吸収性の差を利用することで大理石状の濃淡
模様がその表面に生起されることを見出し本発明を完成
するに至ったものである。
すなわち、本発明の化粧板は、破砕されたコルク材が樹
脂バインダにより板状に成形されてなるコルク基板の表
面に樹脂成分と顔料を含有してなる不透明塗料の塗模層
が形成されてなり、前記塗膜層には前記コルク基板の吸
収性の差により生起された大理石状の濃淡模様が形成さ
れていることを特徴とするものである。
さらに、本発明の化粧板の製造方法は、破砕されたコル
ク材が樹脂バインダにより板状に成形されてなるコルク
基板の表面に、樹脂成分と顔料と溶剤よりなり粘度が10
0cps以下の不透明塗料を塗布し、前記コルク板の吸収性
の差により大理石状の濃淡模様を形成することを特徴と
するものである。
本発明の化粧板は、コルク板の地肌模様を利用してその
表面に大理石状模様を生起せしめたものである。
コルク基板の表面に通常用いられている白色その他の塗
料を塗布すると、顔料成分によりコルク基板の地肌模様
は隠蔽されてしまい、他の塗装板と異なるような塗装外
観を呈することはできない。そうかといって、ステイ
ン,ニス等の透明性に優れた塗料を用いると、単にコル
クの地肌模様が透明塗装膜を通して見えるだけである。
そこで、本発明では、コルク基板の表面に形成される塗
膜に含まれる顔料の量を規定することで、その表面に大
理石状模様を生起せしめるようにした。
コルク基板は、第1図に示すようにコルク原料(コルク
樫の樹皮)を製粒機で粉砕したものを接着剤(樹脂バイ
ンダー)を加えて加圧・加熱し板状に成形したものであ
る。したがって、当該コルク基板(1)は多数のコルク粒
(2)の成形体として構成されている。
コルク基板(1)を構成すするコルク粒(2)は、サイズや塗
料に対する吸収性等の点で多種類のものが混在している
ことが好ましく、例えば原料としてコルク樫の樹皮の内
側部分と外側部分等を混合して用いることが好ましい。
成形されたコルク基板(1)の表面(1A)は、多数の不揃い
のコルク粒(2)を加圧成形しているため、第2図に示す
ように、微細な凹状部(3)や虫喰い状の隙間状凹部(4)等
が残存している。
なお、コルク基板(1)の形態としては、パネル状,柱
状,ブロック状等、如何なるものであってもよい。
前述のコルク基板(1)の表面(1A)には、第3図に示す如
く樹脂成分及び顔料よりなる不透明塗料を塗布すること
により塗膜層(5)が塗布形成されており、第4図に示す
が如く大理石状の模様が生起されている。
すなわち、コルク基板(1)の表面(1A)に塗布された塗膜
層(5)は、コルク基板(1)に残存する凹部(3),(4)に吸い
込まれたり、或いは基板(1)のうち塗料に対する吸収性
の高いコルク粒(2a)に吸い込まれて、表面(1A)には塗膜
層(5)が淡い状態で残存し、場所によっては地肌色の一
部が透けて見える状態となる。また、塗料に対する吸収
性の低いコルク粒(2b)上に塗られた塗膜層(5)は、コル
ク粒(2b)への吸い込みが少ないので濃く残り、顔料の色
相が強く出る。このようにして、基板(1)の表面(1A)に
は、各部で色調に濃淡を有する塗膜層(5)が形成され、
大理石に近似した模様が生起される。
ここで、上記模様は、コルク基板(1)の成形状態(例え
ばコルク粒のサイズ等)を選択することにより種々の形
態に表示できる。
また、前記模様を生起せしめるには、塗膜層(5)に含ま
れる顔料の割合が重要で、顔料があまり多すぎると表面
全体のイメージが単一な色調となってしまう。そこで、
本発明では、塗膜層(5)中に含まれる樹脂成分の割合を7
0〜80重量%、顔料の割合を20〜30重量%とする。顔料
の割合が前記範囲を越えると、コルク基板(1)の地肌模
様が隠蔽され、逆に顔料の割合が前記範囲を下回ると地
肌模様が透けて見えすぎ、いずれにしても大理石状模様
が生起されない。
前記塗膜層(5)を形成するために使用される樹脂成分と
しては、従来より知られる樹脂材料がいずれも使用可能
であるが、柔軟性等の観点から特にウレタン系樹脂やア
クリル系樹脂等が好適である。顔料としては、白色或い
は灰色等、大理石の地色に近いものであればいずれも使
用可能であり、チタン白等が好適である。また、所望の
色調に応じてさらに他の色の顔料を併用することも可能
である。
コルク基板(1)の表面(1A)に前述の如き大理石状模様を
形成するには、何らかの手法により不透明塗料を基板
(1)に塗布すればよいが、量産性等を考慮するとフロー
コーターによるのが良い。スプレーコートやロールコー
ト等では良好な大理石状模様を生起せしめることが難し
い。
フローコーターは、例えば第5図に示すように、塗料を
一定幅の薄いカーテン状に流し落とすヘッド部(11)と、
前記ヘッド部(1)に塗料を供給するポンプ部(12)と、被
塗装物を前記カーテン状の塗料の間に搬送するコンベア
部(13)とから構成されるもので、塗料の有する粘性を利
用して被塗装物に塗料そのものがそのままの姿で塗着さ
れるものである。
上記ヘッド部(11)は、一対のヘッドブロック(14),(14)
が所定の隙間をもって前記コンベア部(13)の上方に配置
されてなるもので、定圧装置とストッパ機構によって前
記隙間が確実に設定されるようになっており、この隙間
を調節することで塗料の塗布量が調節されるようになっ
ている。
一方、塗料は、塗料溜(15)に一度入れられ、ポンプ(16)
により供給管(17)を介して前記ヘッド部(11)に送られ
る。
コンベア部(13)は、一対の幅広ロール(18),(18)間に樹
脂製ベルト(19)が掛け回されてなるもので、この上に前
記コルク基板(1)を載置し搬送することで、当該コルク
基板(1)は前記ヘッド部(11)のカーテン状の塗料(20)の
間を通過しその表面(1A)が塗装されることになる。
前記フローコーターによる塗装や、1回でもよいが、2
回以上数回繰り返すことが好ましい。いずれにしても、
この塗装回数は、コルク基板(1)の塗料の吸収割合によ
って適宜設定すればよい。
塗装に際しては、不透明塗料の組成,粘度並びに塗布量
が重要な要件となる。
先ず、不透明塗料の組成であるが、前述のごとく塗膜層
(5)に含まれる顔料の割合を考慮して、樹脂成分35〜40
重量%、顔料5〜10重量%、溶剤50〜60重量%とするこ
とが好ましい。ただし、樹脂成分の種類等に応じて若干
の変更は可能であり、特に溶剤に関しては不透明塗料の
粘度が100cps以下となるように適宜調整することが好ま
しい。これは、前記不透明塗料の粘度が100cpsを越える
と流動性が悪くなり、コルク基板(1)への吸収性が悪く
なるためである。
また、不透明塗料の塗布量は、あまり多すぎるとコルク
基板(1)の地肌模様が隠蔽されてしまうことから、塗布
直後の塗布量で15g/m2以下とする必要がある。ただ
し、逆に塗布量があまり少なすぎるとコルク基板(1)の
地肌が見えすぎて大理石の質感を出すことができなくな
るので、3g/m2以上,好ましくは5g/m2以上とす
る。
前述の如き不透明塗料は、各成分を同時に混合して調製
してもよいが、実際の取り扱い性等を考慮すると、例え
ば樹脂成分,顔料等を含む塗料部と、硬化剤を含む硬化
剤部と、各種溶剤を混合した溶剤部とに分け、塗装時に
これらを所定の比率で混合して使用するようにしてもよ
い。この場合、塗料部,硬化剤部,溶剤部の各組成は、
最終的に前述の組成となるように設定すればよく、した
がって例えば塗料部と硬化剤部の混合比率もそれぞれの
組成に応じて1:1,2:1,3:1,4:1,5:
1,10:1,15:1等とすればよい。
なお、不透明塗料を塗布した後、通常は乾燥工程を経て
塗膜層とされる。ここで、乾燥の手法としては、自然乾
燥,熱風乾燥等が挙げられるが、特に赤外線あるいは遠
赤外線を用いた乾燥が好適である。赤外線あるいは遠赤
外線を用いて乾燥を行えば、コルク基板の内部から乾燥
することができ、塗料の乾きが著しく速く、乾燥時間の
短縮や量産性の向上を図ることができる。
〔作用〕
破砕したコルク材を成形したコルク基板においては、コ
ルク粒自体の塗料に対する吸収性の差や虫食い状の凹部
等に起因して、不透明塗料の吸い込みに部分差が生ず
る。
その結果、塗料の吸い込みの多い部分では不透明塗料が
淡く残り、塗料の吸い込みの少ない部分では不透明塗料
が濃く残り、しかもこれら濃淡部分間には徐々に濃淡の
変化が生じ、全体としては大理石の表面模様に近似した
独特の模様が鮮明に具現される。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
先ず、コルク樫の樹皮を剥ぎ取り乾燥して得られたコル
ク原料を製粒機で破砕した後、樹脂バインダー(フェノ
ールレジンに微量のグリコールを添加したもの。)を加
えて混合攪拌し、加圧・加熱して凝固せしめた。
次いで、これを板状に栽断し、その表面を研磨してコル
ク基板を得た。得られたコルク基板は、多数のコルク破
砕粒の成形体として構成されるものであった。
一方、下記の組成を有する塗料Aと硬化剤Bとを4:1
の割合で混合し、さらに溶剤Cを加えて粘度カップ20
秒(約60cps)となる迄希釈して、不透明塗料を調製し
た。
塗料A アクリルウレタン樹脂 …50重量% 着色顔料(TiO) …10重量% 添加剤 …1.1重量% 芳香族炭化水素 …24.3重量% 酢酸エステル …8.3重量% メチルエチルケトン …8.3重量% 硬化剤B ポリイソシアネート …75.0重量% 芳香族炭化水素 …12.5重量% 酢酸エステル …12.5重量% 溶剤C 芳香族炭化水素 …55.0重量% 酢酸エステル …35.0重量% メチルエチルケトン …10.0重量% 次に、調製した塗料をフローコーター(岩田塗装機工社
製)を用いて前記コルク基板の表面全面に均一に2回塗
布し、遠赤外線乾燥機により乾燥した。
得られた化粧板は、表面に大理石状の模様が生起され、
実際の大理石に非常に近いものであった。すなわち、塗
料の吸い込みの多い部分(例えば虫喰い状の隙間状凹部
等)では塗料がコルク基板中に吸い込まれて淡く残ると
ともにコルクの地色が若干発現し、塗料の吸い込みの少
ない部分では不透明塗料が濃く残り、しかもこれら濃淡
部分間には徐々に濃淡の変化が生じ、その結果全体とし
ては大理石の表面模様に近似した独待の模様が鮮明に具
現された。
〔発明の効果〕
本発明の化粧板は、コルク基板の表面に塗膜層が形成さ
れるという極めて簡単な構成であるにも拘らず、複雑で
特有な大理石模様がその表面に具現され、装飾材の分野
での利用価値は高い。
また、本発明方法によれば、質感,高級感に優れた化粧
板を簡単に大量生産することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図はコルク基板の概略斜視図である。 第2図はコルク基板の要部拡大平面図である。 第3図は大理石状模様の生起状態を模式的に示す要部拡
大断面図である。 第4図は本発明を適用した化粧板の概略斜視図である。 第5図はフローコータの構成例を示す概略斜視図であ
る。 1……コルク基板 2……コルク粒 5……塗膜層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】破砕されたコルク材が樹脂バインダにより
    成形されてなるコルク基板の表面に樹脂成分と顔料とを
    含有してなる不透明塗料の塗膜層が形成されてなり、 前記塗膜層には前記コルク基板の不透明塗料に対する吸
    収性の差により生起された大理石状の濃淡模様が形成さ
    れていることを特徴とする化粧板。
  2. 【請求項2】塗膜層が70〜80重量%の樹脂成分と10〜20
    重量%の顔料とを含有することを特徴とする請求項1記
    載の化粧板。
  3. 【請求項3】破砕されたコルク材が樹脂バインダにより
    成形されてなるコルク基板の表面に樹脂成分と顔料と溶
    剤とを含有してなり塗料粘度100cps以下の不透明塗料を
    塗布し、 前記コルク基板の不透明塗料に対する吸収性の差により
    大理石状の濃淡模様を形成することを特徴とする化粧板
    の製造方法。
  4. 【請求項4】不透明塗料の塗布量が15g/m2以下である
    ことを特徴とする請求項3記載の化粧板の製造方法。
JP63139242A 1987-06-12 1988-06-08 化粧板及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0628948B2 (ja)

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JP (1) JPH0628948B2 (ja)
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DE (1) DE3871242D1 (ja)
ES (1) ES2031179T3 (ja)
GR (1) GR3004663T3 (ja)
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PT87708A (pt) 1989-05-31
ES2031179T3 (es) 1992-12-01
EP0294825B1 (en) 1992-05-20
EP0294825A3 (en) 1989-01-25
JPH01316261A (ja) 1989-12-21
DE3871242D1 (de) 1992-06-25
GR3004663T3 (ja) 1993-04-28
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