JPH0628918B2 - 直進貼り製袋機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は胴貼りした後底貼りする際底貼り用糊代部に糊
付けする糊付装置を改良した直進貼り製袋機に関する。

従来より封筒の自動製袋機の１種として直進貼り製袋機
が使用されている。この製袋機は封筒型紙を進行方向に
対して胴貼り用の糊代部長さ方向がその進行方向を向
き、かつ底貼り用の糊代物が進行方向に直角でしかも先
端になるように配置して、それを直進させることにより
胴貼りおよび底貼りを順次行うようにしたもので、通常
２００〜３００枚／分の製袋能力を有している。

ところで従来この直進貼り製袋機の底貼り部は第１図に
示すように複数段配置された相対向する送りロール１の
出側近傍に往復間歇回転する軸２を配置して、この軸２
にガイド板３を固着するとともに、ガイド板３の先端側
にアーム４を介してフレーム５に軸架された往復円弧運
動する円弧状の折り刃６と、この折り刃６が侵入できる
程度にガイド板３より離されていて、下面７が折り刃６
の円弧運動面に沿つた円弧面で、平な上面にストツパー
８を有する固定台９とを配置して、送りロール１より胴
張り済の封筒型紙が送られてくるときはガイド板３と折
り刃６とは図示の如く上がつていて、封筒型紙がストツ
パー８に到達するようにする一方、封筒型紙がストツパ
ー８に当つて停止したときは折り刃６が降下して固定台
９の下面７との間で封筒型紙をその底貼り用糊代部の折
曲げ位置から折曲げて、糊代部を引掻けた状態で次の圧
着ロール１０に食込ませ、その後上昇して元の位置に復
帰するようにしてある。またガイド板３も糊代部折曲げ
開始とともに降下した後折り刃６の上昇とともに上昇す
るようになつている。したがつてストツパー８の位置は
封筒型紙が当つたとき、底貼り用糊代部の折曲げ位置が
折り刃６の円弧運動面に位置するように調整してある。

この底貼り部においては底貼り用糊代部を以上のように
して折曲げる際糊代部に糊付けして圧着ロール１０で貼
付けるようにしてある。従来この糊付けする際の糊付装
置としては無端ベルト状の糸を回転途中で糊つぼ内に案
内して、糸に糊を付着させ、糸が糊つぼより出るときハ
ケなどで糊を掻取つて糊の付着量を調整する糊糸式のも
のが使用され、糊代部への糊付は糊の付着した糊糸１１
が固定台９の上面上側で、ストツパー８よりガイド板３
側を通過するようにして、糊代部が折り刃６により折曲
げられて、立上る際糊糸１１と触れさせることにより行
つていた。

しかしながらこの糊糸代の糊付装置で底貼りの際糊付け
した場合、糊糸１１の糊付着量はハケなどで物理的に行
つているため、糊の粘度やハケの材質および使用中劣化
などにより変化してしまうものであつた。このため糊付
が安定せず、製袋中常に糊糸１１の状態を鑑視し、糊付
着量を調整する必要があつた。また糊代部は立上りの際
移動中の糊糸１１に触れるため片側のエツジで糊を掻取
り、糊代部の表側にも糊が付着して、製袋時封筒を積重
ねると上下のものが相互に貼付き、アコーデオン状にな
る場合もあつた。

本発明は従来の直進貼り製袋機の底貼り部における上述
のような問題を解決した直進貼り製袋機を提供するもの
で、底貼り部またはその近傍に糊つぼと、該糊つぼに下
部が浸漬された糊の汲上げロールと、必要に応じて中間
ロールを介して汲上げロールより転写された糊を糊代部
に塗布する糊付ロールを備えたロール方式の糊付装置を
配置して、該糊付装置の糊付ロールの一部にロール軸方
向に伸長したゴム版を突設するとともに、糊付ロールを
ストッパーの折り刃の前方又は後方に位置させ、前方に
位置させた場合には、糊付ロールをゴム版が直進封筒用
紙と接触する高さに配置して、糊付ロールの駆動伝達機
構にゴム版が糊代部と一致するように糊付ロールを間歇
回転させるタイミング装置を設け、後方に位置させた場
合には、糊付ロールを固定台上方に配置して、糊付ロー
ル高さをゴム版が下方に回転したときに折り刃で封筒用
紙糊代部の折曲げ位置を折曲げたときに立ち上がる糊代
部と接触する高さにし、かつ、糊付ロールの駆動伝達機
構に折り刃がストッパーで停止させられた封筒用紙糊代
部の折曲げ位置を折曲げ開始のときにゴム版が固定台側
に位置するように糊付ロールを間歇回転させるタイミン
グ装置を設けたことを特徴としている。

本発明における糊付装置の糊付ロール配置は従来の糊付
装置の糊糸１１の如く固定台９の上面上方で、ストツパ
ー８のガイド板３側に配置してもよく、また送りロール
１の最も出側のものの出側に配置してもよい。また使用
するロールとしては汲上げロール、中間ロールとも表面
が平滑なものを使用するが糊付ロールは円周方向の１部
に軸方向に沿つた凸部を設けたものを使用する。この場
合凸部の位置を胴貼り済封筒型紙の通過や折り刃６によ
る折曲げ動作に合せる必要があるが、この場合のタイミ
ング調整は機械的手段によつてもよく、電気的手段によ
つてもよい。

次に実施例により本発明を具体的に説明する。

第２〜４図は本発明の第１実施例を示すもので、送りロ
ール１，軸２，ガイド板３，折り刃６，ストツパー８，
固定台９および圧着ロール１０は従来の製袋機の場合と
同様に配置されている。

圧着ロール１０を支承するフレーム１２には支柱１３が
固着されていて、この支柱１３の上部にはガイドフレー
ム１４が水平に固着されている。ガイドフレーム１４は
外側が支柱１３に固着されているのであるが、内側には
ガイドレール１５が長さ方向に突設されていて、そこに
ブロツク体１６がビスなどで固定できるように嵌合され
ている。ブロツク体１６にはギア軸１７が固着されてい
て、そこにタイミングプーリ１８とギア１９とが嵌合さ
れている。ギア１９の上側にはこのギア１９と係合する
ギア２０が配置されていて、このギア２０はモーター軸
２１に嵌合されている。

ガイドフレーム１４のガイドレール１５にはまた他のブ
ロツク体２２が摺動自在に嵌合されていて、そのブロツ
ク体２２の内側にギア１９の上方および折り刃６の方向
に伸長したフレーム２３が固着されている。ギア１９の
上方に伸長した部分にはモーター軸２１を有するモータ
ー２４が載置されており、折り刃６の方向に伸長した部
分には汲上げロール２５とこの汲上げロール２５と接触
して回転される中間ロール２６とが取付けられている。
そして汲上げロールの軸２７にはプーリ２８が嵌合され
ていて、このプーリ２８とタイミングプーリ１８との間
にタイミングベルト２９が張設されている。

汲上げロール２５の下側にはその下部が浸漬されるよう
にフレーム２３に固着された糊つぼ３０が配置され、さ
らにこの糊つぼ３０の上にはドクター装置３１が配置さ
れている。このドクター装置３１はフレーム２３に水平
に固着された桟３２の下側に固着され、ブレード３３を
汲上げロール２５に対して進退できるようになつてい
る。桟３２の上方にはタイミングベルト２９の張力調整
装置３４が配置されている。この張力調整装置３４は支
柱１３の頭部に螺合されたねじ棒３５の先端が桟３２の
上側に立設された突起体３６に抜けないように回動自在
に埋込まれたものである。

中間ロール２６の下方にはゴム版３７が軸方向に沿つて
１部貼付けられた糊付ロール３８が配置されている。こ
の糊付ロール３８はフレーム１２に斜設されたスクリユ
ー式の上下位置調整装置３８ａにその軸３９が支承され
ていて、上下位置が調整できるようになつているととも
に、軸３９にはギア４０が嵌合されている。このギア４
０は以下に述べるタイミング装置４１により間歇回転さ
れ、ゴム版３７の位置が折り刃６による封筒用紙の底貼
り用糊代部折曲げと同期するようにされている。

さて本実施例におけるタイミング装置４１は折り刃６を
連続的に往復円弧運動させる駆動軸４２より動力を得る
のであるが、タイミング機構としてはギア比とゼネバ機
構によつている。すなわちタイミング装置４１のギアボ
ツクス４３には３本のギア軸４４，４５および４６が平
行に配置されていて、ギア軸４４に嵌合されたギア４７
はヘリカルギアであつて、フレーム１２に沿つてその下
方に配置された駆動軸４２のギア（ヘリカル）４８と係
合している。またギア軸４４および４５にそれぞれギア
４９および５０が嵌合されて、両者は係合しており、さ
らにギア軸４５および４６にはそれぞれ片面に回転ピン
５１を有する円板５２および切欠け部５３を有する切欠
け円板５４が嵌合され、ピン５１が切欠け部５３と係合
できるようになつている。そしてギア軸４６のギアボツ
クス４３外側にはギア５５が嵌合され、前記糊付ロール
３８を駆動するギア４０と係合している。

以上のように構成された本実施例においてモーター２４
によりギア２０を第２図において時計方向に回転させれ
ば汲上げロール２５は反時計方向に回転されるので、汲
上げロール２５が糊つぼ３０より汲上げた過剰の糊はド
クター装置３１のブレード３３により掻取られ、中間ロ
ール２６へと転写される。一方糊付ロール３８はタイミ
ング装置４１を介して駆動軸４２により間歇回転させら
れるので、ゴム版３７が中間ロール２６と接したときに
ゴム版３７の部分のみに糊が転写される。

ところで糊付ロール３８はゴム版３７が折り刃６が上が
つていて、封筒型紙がストツパー８に当るときは下方に
位置せず、折り刃６が封筒型紙の底貼り用糊代部を折曲
げ始めたとき下方に位置するようにタイミング装置４１
により調整されているので、糊代部が折曲げられて立上
るときゴム版３７に触れ、糊付けされる。

本実施例の場合、ゴム版３７の糊付着量はドクター装置
３１により調整するのであるが、これは従来の糊糸式の
糊付装置より正確で、経時変化することがないので、糊
付は安定している。またゴム版３７は糊付ロール３８の
軸方向に移動するものでないので、糊代部の片側エツジ
に糊が過剰に付着するようなことはなく、封筒のアコー
デイオン状貼付きは防止される。

なお本実施例においてはブロツク体２２およびフレーム
２３がガイドフレーム１４を移動できるようになつてい
るので、圧着ロール１０を取替えたり、その本数を増減
させたりする場合、これらを移動させれば、容易に取替
えることができる。

また糊付ロール３８を間歇回転させるタイミング装置と
してギア比とゼネバ機構によるものを示したが、これは
駆動軸４２またはギア軸４４にタイミングプーリあるい
はスプロケツトホイルを嵌合させる一方、ギア軸４６ま
たは軸３９ににも同様なプーリ、あるいはホイルを嵌合
させて、これらの間にタイミングベルトあるいはチエー
ンを張設しても均等である。一方タイミング装置を電気
的手段によつたものにすることも可能で、その１例を第
５図に示せば、駆動軸４２にロータリーエンコーダー５
６を取付け、これよりパルスコントローラー５７に信号
を送つて、ギア４０と係合するギア５８の軸５９に取付
けられたパルスモーター（サボモーター、セルシンモー
ター、シンクロナスモーターでも可）６０を制御するの
である。

第６図は第２実施例を示すもので、汲上げロール２５，
中間ロール２６，糊つぼ３０，ドクター装置３１および
糊付ロール３８が第１実施例同様に配置されたロール式
糊付装置を底貼り部近傍に配置して、その糊付ロール３
８を送りロール１の最も出側のもののところに位置させ
て、あらかじめ糊付するようにしたものである。この場
合糊付ロール３８は第５図に１例を示すような電気的タ
イミング装置により制御されている。なお糊付ロール３
８の制御は第７図に示す電気的タイミング装置によつて
もよい。すなわち糊付ロール３８の入側に封筒型紙検出
装置（例えば光電検出器など）６１を配置して、この装
置６１が封筒型紙６２の到来を検知したとき、電磁ソレ
ノイド６３を動作させて糊付ロール３８の１回転クラツ
チ６４を作動させるようにする。そして１回転クラツチ
６４が作動したとき糊付ロール３８が１回転し、糊付ロ
ール３８が１回転した後は電磁ソレノイド６３が復帰し
て１回転クラツチ６４が待期状態になるようにする。こ
の場合封筒型紙６２に対する糊付位置の調整は封筒型紙
６２の流れ方向に対する封筒型紙検出装置６１の位置を
調整するかまたは封筒型紙検出装置６１と電磁ソレノイ
ド６２との間にタイマー６５を設けて、これにより調整
するようにすればよい。

以上の如く本発明によれば従来問題となつていた糊付の
安定性および封筒相互のアコーデイオン状貼付きは解消
される。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の直進貼り製袋機の底貼り部断面である。
第２〜５図は本発明の第１実施例を示すもので、第２図
は底貼り部断面図、第３図はタイミング装置の断面図、
第４図は第３図IV−IVでの断面図である。第５図は電気
的タイミング装置の配置図である。第６図は第２実施例
の断面図である。第７図は第５図と異なる他の電気タイ
ミング装置の配置図である。 １……送りロール、２……軸、３……ガイド板、４……
アーム、５……フレーム、６……折り刃、７……下面、
８……ストツパー、９……固定台、１０……圧着ロー
ル、１１……糊糸、１２……フレーム、１３……支柱、
１４……ガイドフレーム、１５……ガイドレール、１６
……ブロツク体、１７……ギア軸、１８……タイミング
プーリ、１９……ギア、２０……ギア、２１……モータ
ー軸、２２……ブロツク体、２３……フレーム、２４…
…モーター、２５……汲上げロール、２６……中間ロー
ル、２７……汲上げロールの軸、２８……プーリ、２９
……タイミングベルト、３０……糊つぼ、３１……ドク
ター装置、３２……桟、３３……ブレード、３４……張
力調整装置、３５……ねじ棒、３６……突起体、３７…
…ゴム版、３８……糊付ロール、３８ａ……上下位置調
整装置、３９……軸、４０……ギア、４１……タイミン
グ装置、４２……駆動軸、４３……ギアボツクス、４４
〜４６……ギア軸、４７〜５０……ギア、５１……回転
ピン、５２……円板、５３……切欠け部、５４……切欠
け円板、５５……ギア、５６……ロータリーエンコーダ
ー、５７……パルスコントローラー、５８……ギア、５
９……軸、６０……パルスモーター、６１……封筒型紙
検出装置、６２……封筒型紙、６３……電磁ソレノイ
ド、６４……１回転クラツチ、６５……タイマー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】底貼り部に円弧運動する円弧状の折り刃
   と、該折り刃の円弧運動面に沿った円弧面を有しその円
   弧面が折り刃の内側と対向するように配置された固定台
   と、該固定台の上に固着され、直進して来た胴貼り済封
   筒用紙を停止させて、底貼り用糊代部の折曲げ位置を折
   り刃の円弧運動面と一致させるストッパーとを備えた直
   進貼り製袋機において、底貼り部またはその近傍に糊つ
   ぼと、該糊つぼに下部が浸漬された糊の汲上げロール
   と、必要に応じて中間ロールを介して汲上げロールより
   転写された糊を糊代部に塗布する糊付ロールを備えたロ
   ール方式の糊付装置を配置して、該糊付装置の糊付ロー
   ルの一部にロール軸方向に伸長したゴム版を突設すると
   ともに、糊付ロールをストッパーの折り刃の前方又は後
   方に位置させ、前方に位置させた場合には、糊付ロール
   をゴム版が直進封筒用紙と接触する高さに配置して、糊
   付ロールの駆動伝達機構にゴム版が糊代部と一致するよ
   うに糊付ロールを間歇回転させるタイミング装置を設
   け、後方に位置させた場合には、糊付ロールを固定台上
   方に配置して、糊付ロール高さをゴム版が下方に回転し
   たときに折り刃で封筒用紙糊代部の折曲げ位置を折曲げ
   たときに立ち上がる糊代部と接触する高さにし、かつ、
   糊付ロールの駆動伝達機構に折り刃がストッパーで停止
   させられた封筒用紙糊代部の折曲げ位置を折曲げ開始の
   ときにゴム版が固定台側に位置するように糊付ロールを
   間歇回転させるタイミング装置を設けたことを特徴とす
   る直進貼り製袋機。