JPH06287392A - 高含水高弾性透明ヒドロゲル - Google Patents
高含水高弾性透明ヒドロゲルInfo
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- JPH06287392A JPH06287392A JP5220949A JP22094993A JPH06287392A JP H06287392 A JPH06287392 A JP H06287392A JP 5220949 A JP5220949 A JP 5220949A JP 22094993 A JP22094993 A JP 22094993A JP H06287392 A JPH06287392 A JP H06287392A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】有機溶媒の残留が無い、また冷却工程あるいは
ゲル中の溶媒置換工程等の繁雑な製造工程を必要としな
い、弾性あるいは透明性にも優れた高含水ヒドロゲル及
びその製法を提供する。 【構成】重合度が35以上でケン化度が90mol%以
上のポリビニルアルコール系重合体とその他の親水性高
分子との混合水溶液を加圧下加熱溶解し、得られた均一
水溶液を風乾後、再度吸水して得られるヒドロゲルにお
いて、該ポリビニルアルコール系重合体と該親水性高分
子との重量比が99.9:0.1〜50:50である。
また、該ヒドロゲルの引張弾性率が2kg/cm2 以
上、可視光線透過率が50%以上である
ゲル中の溶媒置換工程等の繁雑な製造工程を必要としな
い、弾性あるいは透明性にも優れた高含水ヒドロゲル及
びその製法を提供する。 【構成】重合度が35以上でケン化度が90mol%以
上のポリビニルアルコール系重合体とその他の親水性高
分子との混合水溶液を加圧下加熱溶解し、得られた均一
水溶液を風乾後、再度吸水して得られるヒドロゲルにお
いて、該ポリビニルアルコール系重合体と該親水性高分
子との重量比が99.9:0.1〜50:50である。
また、該ヒドロゲルの引張弾性率が2kg/cm2 以
上、可視光線透過率が50%以上である
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
系重合体を主成分とする高含水高弾性透明ヒドロゲル、
及びその製法に関する。
系重合体を主成分とする高含水高弾性透明ヒドロゲル、
及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール系重合体からなる
ヒドロゲルは従来から知られているが大半は脆く強靭性
に欠けるか透明性に欠けるものであった。そこでポリビ
ニルアルコールからなる強靭な透明ヒドロゲルを得るた
めの研究が行われており、その1つとしてポリビニルア
ルコールのジメチルスルホキシド/水混合溶液を0℃以
下に冷却し、低温結晶化させたのちゲル中の溶媒を水に
置換する事により高弾性透明ヒドロゲルが得られる方法
が提案されている。しかしながらこの方法では冷却工程
が必要なこと、ゲル中の溶媒交換が必要な為、有機溶媒
の残留など種々の問題を有している。
ヒドロゲルは従来から知られているが大半は脆く強靭性
に欠けるか透明性に欠けるものであった。そこでポリビ
ニルアルコールからなる強靭な透明ヒドロゲルを得るた
めの研究が行われており、その1つとしてポリビニルア
ルコールのジメチルスルホキシド/水混合溶液を0℃以
下に冷却し、低温結晶化させたのちゲル中の溶媒を水に
置換する事により高弾性透明ヒドロゲルが得られる方法
が提案されている。しかしながらこの方法では冷却工程
が必要なこと、ゲル中の溶媒交換が必要な為、有機溶媒
の残留など種々の問題を有している。
【0003】一方、本出願人らはポリビニルアルコール
系重合体と他の水溶性高分子を含有する高濃度混合水溶
液を105℃以上の温度に加熱、加圧し得られるゲル状
不溶解物をアルコール等で溶媒置換後、再度水置換する
ことにより強靭なゴム状高含水ゲルとなることを見いだ
して先に出願した(特開平3−161046号)。しか
し、この方法による場合は、溶媒置換に長時間かかる
事、得られるゲルが白色不透明である事などの問題点が
あった。
系重合体と他の水溶性高分子を含有する高濃度混合水溶
液を105℃以上の温度に加熱、加圧し得られるゲル状
不溶解物をアルコール等で溶媒置換後、再度水置換する
ことにより強靭なゴム状高含水ゲルとなることを見いだ
して先に出願した(特開平3−161046号)。しか
し、この方法による場合は、溶媒置換に長時間かかる
事、得られるゲルが白色不透明である事などの問題点が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
溶媒の残留が無い、また冷却工程あるいはゲル中の溶媒
置換工程等の繁雑な操作を必要としない強靭性に優れ、
また透明性にも優れた高含水ヒドロゲル及びその製法を
提供することにある。
溶媒の残留が無い、また冷却工程あるいはゲル中の溶媒
置換工程等の繁雑な操作を必要としない強靭性に優れ、
また透明性にも優れた高含水ヒドロゲル及びその製法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
1)〜4)の本発明により達成される。 1)重合度が35以上でケン化度が90mol%以上の
ポリビニルアルコール系重合体とその他の親水性高分子
とを加圧下加熱溶解して得られた均一水溶液からなるヒ
ドロゲルにおいて、該ポリビニルアルコール系重合体と
該親水性高分子との重量比が99.9:0.1〜50:
50、該ヒドロゲルの引張弾性率2kg/cm2以上で
光透過率が50%以上のヒドロゲル。 2)ポリビニルアルコール系重合体とその他の親水性高
分子との混合水溶液を加圧下加熱溶解し、得られた均一
水溶液を風乾後、再度吸水して得られる第1項記載のヒ
ドロゲル。 3)混合水溶液中のポリビニルアルコール系重合体の濃
度が2〜45wt%である第1、2項記載のヒドロゲ
ル。 4)その他の親水性高分子がポリエチレングリコール、
ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸塩であ
る第1、2、3項記載のヒドロゲル。
1)〜4)の本発明により達成される。 1)重合度が35以上でケン化度が90mol%以上の
ポリビニルアルコール系重合体とその他の親水性高分子
とを加圧下加熱溶解して得られた均一水溶液からなるヒ
ドロゲルにおいて、該ポリビニルアルコール系重合体と
該親水性高分子との重量比が99.9:0.1〜50:
50、該ヒドロゲルの引張弾性率2kg/cm2以上で
光透過率が50%以上のヒドロゲル。 2)ポリビニルアルコール系重合体とその他の親水性高
分子との混合水溶液を加圧下加熱溶解し、得られた均一
水溶液を風乾後、再度吸水して得られる第1項記載のヒ
ドロゲル。 3)混合水溶液中のポリビニルアルコール系重合体の濃
度が2〜45wt%である第1、2項記載のヒドロゲ
ル。 4)その他の親水性高分子がポリエチレングリコール、
ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸塩であ
る第1、2、3項記載のヒドロゲル。
【0006】本発明で使用するポリビニルアルコール系
重合体とは、ビニルアルコールを主たる繰り返し単位と
するビニルアルコールの単独重合体又はビニルアルコー
ルと他のビニルモノマーとの共重合体を言う。共重合体
の場合には他のビニルモノマーの割合が約35mol%
である事が望ましい。該ビニルモノマーとしては例えば
エチレン;スチレン;スチレンスルホン酸;(メタ)ア
クリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチル等の(メ
タ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)ア
クリルアミド等の(N−置換)(メタ)アクリルアミド
類;(メタ)アクリロニトリル;N−ビニルピロリド
ン;ピリジン;ビニルスルホン酸;ビニルアセトアミ
ド、N−メチルアセトアミド等のビニルアセトアミド類
等を挙げることが出来るが、これらに限定されるもので
はない。該共重合体に於いては該ビニルモノマーの1種
類または2種類以上がビニルアルコールと共重合してい
てもかまわない。
重合体とは、ビニルアルコールを主たる繰り返し単位と
するビニルアルコールの単独重合体又はビニルアルコー
ルと他のビニルモノマーとの共重合体を言う。共重合体
の場合には他のビニルモノマーの割合が約35mol%
である事が望ましい。該ビニルモノマーとしては例えば
エチレン;スチレン;スチレンスルホン酸;(メタ)ア
クリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチル等の(メ
タ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)ア
クリルアミド等の(N−置換)(メタ)アクリルアミド
類;(メタ)アクリロニトリル;N−ビニルピロリド
ン;ピリジン;ビニルスルホン酸;ビニルアセトアミ
ド、N−メチルアセトアミド等のビニルアセトアミド類
等を挙げることが出来るが、これらに限定されるもので
はない。該共重合体に於いては該ビニルモノマーの1種
類または2種類以上がビニルアルコールと共重合してい
てもかまわない。
【0007】本発明に於いてはポリビニルアルコール系
重合体は重合度が35以上である事が必要である。重合
度は約500以上であることが望ましく、更には100
0〜5000の範囲にあることが望ましい。重合度が3
5未満であると得られるヒドロゲルの強度は劣ったもの
となる。又、ポリビニルアルコール系共重合体のケン化
度は90mol%以上であることが望ましく、更にはケ
ン化度が95mol%以上であることが望ましい。ケン
化度が90mol%未満であると、やはり得られる高含
水ヒドロゲルの強度が低くなる。
重合体は重合度が35以上である事が必要である。重合
度は約500以上であることが望ましく、更には100
0〜5000の範囲にあることが望ましい。重合度が3
5未満であると得られるヒドロゲルの強度は劣ったもの
となる。又、ポリビニルアルコール系共重合体のケン化
度は90mol%以上であることが望ましく、更にはケ
ン化度が95mol%以上であることが望ましい。ケン
化度が90mol%未満であると、やはり得られる高含
水ヒドロゲルの強度が低くなる。
【0008】ポリビニルアルコール系重合体に混合する
他の水溶性高分子としては、例えばスチレンスルホン酸
塩、(メタ)アクリルアミドおよびN−(ジ)アルキル
(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、(メ
タ)アクリル酸及びその塩、メチルビニルエーテルやエ
チルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル、ビニ
ルアセトアミドやN−メチルビニルアセトアミド等のビ
ニルアルキルアミド類等の極性ビニルモノマーの単独重
合体または共重合体;ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコールなどのポリエーテル類;ポリグルタ
ミン酸等のアミノ酸及びその塩;アルギン酸塩;ペクチ
ン酸塩;キトサン塩及びその水溶性誘導体;デンプン、
プルラン等の水溶性多糖類;メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体;ポ
リアリルアミン及びその塩;コラーゲン及びその変成
物;ポリエチレンイミン及びその塩などを挙げることが
出来る。上記した水溶性高分子のうち、特にポリビニル
ピロリドン、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリエチレン
グリコールが好ましい。該水溶性高分子は1種類のみを
使用しても、又、2種類以上をポリビニルアルコール系
重合体に混合してもよい。
他の水溶性高分子としては、例えばスチレンスルホン酸
塩、(メタ)アクリルアミドおよびN−(ジ)アルキル
(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、(メ
タ)アクリル酸及びその塩、メチルビニルエーテルやエ
チルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル、ビニ
ルアセトアミドやN−メチルビニルアセトアミド等のビ
ニルアルキルアミド類等の極性ビニルモノマーの単独重
合体または共重合体;ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコールなどのポリエーテル類;ポリグルタ
ミン酸等のアミノ酸及びその塩;アルギン酸塩;ペクチ
ン酸塩;キトサン塩及びその水溶性誘導体;デンプン、
プルラン等の水溶性多糖類;メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体;ポ
リアリルアミン及びその塩;コラーゲン及びその変成
物;ポリエチレンイミン及びその塩などを挙げることが
出来る。上記した水溶性高分子のうち、特にポリビニル
ピロリドン、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリエチレン
グリコールが好ましい。該水溶性高分子は1種類のみを
使用しても、又、2種類以上をポリビニルアルコール系
重合体に混合してもよい。
【0009】本発明に於いて、ポリビニルアルコール系
重合体とその他の水溶性高分子の混合割合は、重量比で
99.9:0.1〜50:50、より好ましくは99.
8:0.2〜60:40であり、この時透明で強靭な高
含水ゲルを得る事が出来る。
重合体とその他の水溶性高分子の混合割合は、重量比で
99.9:0.1〜50:50、より好ましくは99.
8:0.2〜60:40であり、この時透明で強靭な高
含水ゲルを得る事が出来る。
【0010】本発明に於ける高含水高弾性透明ヒドロゲ
ルは通常、ポリビニルアルコール系重合体とその他の水
溶性高分子を高温加圧下、水に溶解し、得られる透明均
一水溶液をガラス板等に流延し、風乾後、水中に浸漬し
再膨潤させることにより得られる。ポリビニルアルコー
ル系重合体とその他の水溶性高分子を混合するに当たっ
ては、両者の水溶液をあらかじめ調製しておいて混合
後、加熱しても、又、固体状態の両ポリマーを適当量の
水に加えた後、加熱溶解してもかまわない。この時、加
熱温度としては105℃から160℃が好ましく、更に
は110℃から130℃が望ましい。この時雰囲気圧は
特に加圧する必要はなく飽和蒸気圧による自然加圧で十
分である。従って、混合溶解時には耐圧容器を用いる必
要がある。溶解に当たって、ポリビニルアルコール系重
合体はその濃度が2〜45wt%、更に好ましくは5〜
30wt%になるように調製する事が望ましい。45w
t%を越えると得られる混合溶液の粘度が高すぎ取り扱
いが難しくなる。該混合溶液の風乾に当たっては、室温
放置が簡便であるが、加温したり、減圧にしたりして乾
燥速度を速める事も出来る。又、これらの方法を組み合
わせることは自由である。更に、他の水溶性高分子を溶
解しないアルコール、ケトンなどの水溶性有機溶媒中に
該混合溶液を注ぎ、脱水する事も出来る。こうして得ら
れる乾燥したゲル前駆体は水中に浸漬、再膨潤させるこ
とにより、高弾性、高含水の透明ゲルとなる。
ルは通常、ポリビニルアルコール系重合体とその他の水
溶性高分子を高温加圧下、水に溶解し、得られる透明均
一水溶液をガラス板等に流延し、風乾後、水中に浸漬し
再膨潤させることにより得られる。ポリビニルアルコー
ル系重合体とその他の水溶性高分子を混合するに当たっ
ては、両者の水溶液をあらかじめ調製しておいて混合
後、加熱しても、又、固体状態の両ポリマーを適当量の
水に加えた後、加熱溶解してもかまわない。この時、加
熱温度としては105℃から160℃が好ましく、更に
は110℃から130℃が望ましい。この時雰囲気圧は
特に加圧する必要はなく飽和蒸気圧による自然加圧で十
分である。従って、混合溶解時には耐圧容器を用いる必
要がある。溶解に当たって、ポリビニルアルコール系重
合体はその濃度が2〜45wt%、更に好ましくは5〜
30wt%になるように調製する事が望ましい。45w
t%を越えると得られる混合溶液の粘度が高すぎ取り扱
いが難しくなる。該混合溶液の風乾に当たっては、室温
放置が簡便であるが、加温したり、減圧にしたりして乾
燥速度を速める事も出来る。又、これらの方法を組み合
わせることは自由である。更に、他の水溶性高分子を溶
解しないアルコール、ケトンなどの水溶性有機溶媒中に
該混合溶液を注ぎ、脱水する事も出来る。こうして得ら
れる乾燥したゲル前駆体は水中に浸漬、再膨潤させるこ
とにより、高弾性、高含水の透明ゲルとなる。
【0011】そして、上記により形成された本発明の高
含水ヒドロゲルは、通常透明であり、機械的強度の優れ
た強靭なゴム状物質であり、押圧してもその含有水分を
外部に放出しない。該ゲルは水不溶性であり、含水時の
重量を基準にして、通常60〜95%という多量の水分
を保有しており、切削等により任意の形状や大きさにす
る事が出来る。又、該ゲルは透明であると共に、酸素透
過性が高いためコンタクトレンズ等の素材として適当で
ある。更にその極めて高い弾性率、含水率により人工関
節、人工皮膚、超音波診断装置用プローブ等への利用も
可能である。更に、該ゲルの製造時にあらかじめ揮発性
の香料、防臭剤、殺菌剤、殺虫剤等を含有させておくこ
とによって、徐放性の香料ゲル、防臭ゲル、殺菌・殺虫
ゲル等として使用することも可能である。
含水ヒドロゲルは、通常透明であり、機械的強度の優れ
た強靭なゴム状物質であり、押圧してもその含有水分を
外部に放出しない。該ゲルは水不溶性であり、含水時の
重量を基準にして、通常60〜95%という多量の水分
を保有しており、切削等により任意の形状や大きさにす
る事が出来る。又、該ゲルは透明であると共に、酸素透
過性が高いためコンタクトレンズ等の素材として適当で
ある。更にその極めて高い弾性率、含水率により人工関
節、人工皮膚、超音波診断装置用プローブ等への利用も
可能である。更に、該ゲルの製造時にあらかじめ揮発性
の香料、防臭剤、殺菌剤、殺虫剤等を含有させておくこ
とによって、徐放性の香料ゲル、防臭ゲル、殺菌・殺虫
ゲル等として使用することも可能である。
【0012】更に、該ゲルを乾燥して含水率を約0〜3
0%にしたものは、水に浸す事により再度上記約65〜
95%の高い含水率とすることが出来るので吸水性のヒ
ドロゲルとして利用したり、再膨潤の時に体積変化を起
こすことから機械力の発生源として利用する事も出来
る。
0%にしたものは、水に浸す事により再度上記約65〜
95%の高い含水率とすることが出来るので吸水性のヒ
ドロゲルとして利用したり、再膨潤の時に体積変化を起
こすことから機械力の発生源として利用する事も出来
る。
【0013】又、本発明の高含水ヒドロゲルの製造時に
は、ゲル形成の妨げにならない限りは、意図する用途に
応じて、染料、顔料、種々の薬剤、その他の添加剤を加
えることが出来る。
は、ゲル形成の妨げにならない限りは、意図する用途に
応じて、染料、顔料、種々の薬剤、その他の添加剤を加
えることが出来る。
【0014】
【実施例】以下の実施例で本発明をより具体的に説明す
るが、本発明における高含水ヒドロゲルの含水率は下式
(I)により定義される。 含水率(%)={(A−B)/A}×100 (I) 但し A:高含水ヒドロゲルの重量(g) B:乾燥後の高含水ゲルの重量(g) 又、該ゲルの引張弾性率は、東洋精機製のストログラフ
−Tを使用して、20mm/分の割合で試料を引っ張り
求めた。可視光線透過率は自記分光光度計を用い、55
0nmに於ける可視光線透過率を求めた。尚、試料は厚
さ0.5mmのフィルム状のものを供し、25℃水中に
て測定した。
るが、本発明における高含水ヒドロゲルの含水率は下式
(I)により定義される。 含水率(%)={(A−B)/A}×100 (I) 但し A:高含水ヒドロゲルの重量(g) B:乾燥後の高含水ゲルの重量(g) 又、該ゲルの引張弾性率は、東洋精機製のストログラフ
−Tを使用して、20mm/分の割合で試料を引っ張り
求めた。可視光線透過率は自記分光光度計を用い、55
0nmに於ける可視光線透過率を求めた。尚、試料は厚
さ0.5mmのフィルム状のものを供し、25℃水中に
て測定した。
【0015】(実施例1〜6)重合度1200、ケン化
度99.85mol%のポリビニルアルコール(クラレ
(株)製)及び分子量10000のポリスチレンスルホ
ン酸ナトリウム(東ソー(株)製)をそれぞれ全ポリマ
ー濃度及び、全ポリマーに対するPSSS分率が表1に
示すよう調整し、オートクレーブに入れ、120℃、2
気圧で30分間保持した。これを徐冷し、得られた透明
均一溶液をガラス板上に流延し、十分に風乾したのち、
水に浸漬し再膨潤させた。得られたゲルは表1に示す諸
物性を有していた。
度99.85mol%のポリビニルアルコール(クラレ
(株)製)及び分子量10000のポリスチレンスルホ
ン酸ナトリウム(東ソー(株)製)をそれぞれ全ポリマ
ー濃度及び、全ポリマーに対するPSSS分率が表1に
示すよう調整し、オートクレーブに入れ、120℃、2
気圧で30分間保持した。これを徐冷し、得られた透明
均一溶液をガラス板上に流延し、十分に風乾したのち、
水に浸漬し再膨潤させた。得られたゲルは表1に示す諸
物性を有していた。
【0016】
【表1】
【0017】(実施例7)重合度が1200、ケン化度
99.85mol%のポリビニルアルコール10g、及
び分子量2000のポリエチレングリコール(和光純薬
社製)0.3gを蒸留水90gに加え、120℃、2気
圧の条件で撹拌溶解した。これを徐冷し、得られた透明
均一な溶液をガラス板上に流延し、十分風乾した後、水
に浸漬させた。得られたゲルは弾性率が6.3kg/c
m2,含水率が86%、光線透過率が90%であった。
99.85mol%のポリビニルアルコール10g、及
び分子量2000のポリエチレングリコール(和光純薬
社製)0.3gを蒸留水90gに加え、120℃、2気
圧の条件で撹拌溶解した。これを徐冷し、得られた透明
均一な溶液をガラス板上に流延し、十分風乾した後、水
に浸漬させた。得られたゲルは弾性率が6.3kg/c
m2,含水率が86%、光線透過率が90%であった。
【0018】(実施例8〜12)重合度1200、ケン
化度99.85mol%のポリビニルアルコール(クラ
レ(株)製)及びポリビニルピロリドンK90(PV
P)(和光純薬工業(株)製)を、全ポリマー濃度15
wt%としPVPを全ポリマー量に対し表2に示す分率
となるように調整し、オートクレーブに入れ、120
℃、2気圧で30分間保持した。これを徐冷し、得られ
た透明均一なゲルは、すべて透明で表2に示す諸物性を
有していた。
化度99.85mol%のポリビニルアルコール(クラ
レ(株)製)及びポリビニルピロリドンK90(PV
P)(和光純薬工業(株)製)を、全ポリマー濃度15
wt%としPVPを全ポリマー量に対し表2に示す分率
となるように調整し、オートクレーブに入れ、120
℃、2気圧で30分間保持した。これを徐冷し、得られ
た透明均一なゲルは、すべて透明で表2に示す諸物性を
有していた。
【0019】
【表2】
【0020】(比較例1)重合度が1200、ケン化度
98.5mol%のポリビニルアルコールに水を加え、
105℃、5気圧で溶解して20wt%のポリビニルア
ルコール水溶液を得た。また、分子量3000のポリエ
チレングリコールに水を加え、105℃、5気圧で溶解
して20wt%のポリエチレングリコール水溶液を得
た。このようにして得たポリビニルアルコールとポリエ
チレングリコールの20wt%水溶液を全ポリマーに対
しポリエチレングリコールが20wt%となるように混
合し、120℃、2気圧オートクレーブ中にで1時間保
持した後、得られたゲル状不溶解物をメタノール中で1
週間放置し、その後、水に浸漬させた。得られたゲルは
弾性率が3.5kg/cm2、含水率が76%、白色不
透明であった。
98.5mol%のポリビニルアルコールに水を加え、
105℃、5気圧で溶解して20wt%のポリビニルア
ルコール水溶液を得た。また、分子量3000のポリエ
チレングリコールに水を加え、105℃、5気圧で溶解
して20wt%のポリエチレングリコール水溶液を得
た。このようにして得たポリビニルアルコールとポリエ
チレングリコールの20wt%水溶液を全ポリマーに対
しポリエチレングリコールが20wt%となるように混
合し、120℃、2気圧オートクレーブ中にで1時間保
持した後、得られたゲル状不溶解物をメタノール中で1
週間放置し、その後、水に浸漬させた。得られたゲルは
弾性率が3.5kg/cm2、含水率が76%、白色不
透明であった。
【0021】
【発明の効果】本発明では、ポリビニルアルコール系重
合体及びその他の水溶性高分子を高温加圧下、混合溶解
させた均一溶液を一旦脱水乾燥させた後、再度水中に浸
漬し再膨潤させることに因り、強靭なゴム状を呈する透
明な高含水ヒドロゲルが得られる。そして、本発明で得
られる弾性を有する高含水透明ヒドロゲルは、高い含水
率を有し、機械的強度が大きく、酸素透過性が高いので
ソフトコンタクトレンズ素材、人工関節、人工皮膚、超
音波診断装置用プローブ等の種々の用途に利用できる。
合体及びその他の水溶性高分子を高温加圧下、混合溶解
させた均一溶液を一旦脱水乾燥させた後、再度水中に浸
漬し再膨潤させることに因り、強靭なゴム状を呈する透
明な高含水ヒドロゲルが得られる。そして、本発明で得
られる弾性を有する高含水透明ヒドロゲルは、高い含水
率を有し、機械的強度が大きく、酸素透過性が高いので
ソフトコンタクトレンズ素材、人工関節、人工皮膚、超
音波診断装置用プローブ等の種々の用途に利用できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61L 27/00 W 7252−4C
Claims (1)
- 【請求項1】重合度が35以上でケン化度が90mol
%以上のポリビニルアルコール系重合体とその他の親水
性高分子とを加圧加熱溶解して得られた均一水溶液から
なるヒドロゲルにおいて、該ポリビニルアルコール系重
合体と該親水性高分子との重量比が99.9:0.1〜
50:50、該ヒドロゲルの引張弾性率が2kg/cm
2以上、可視光線透過率が50%以上であることを特徴
とする高含水高弾性透明ヒドロゲル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5220949A JPH06287392A (ja) | 1993-02-03 | 1993-09-06 | 高含水高弾性透明ヒドロゲル |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-16164 | 1993-02-03 | ||
JP1616493 | 1993-02-03 | ||
JP5220949A JPH06287392A (ja) | 1993-02-03 | 1993-09-06 | 高含水高弾性透明ヒドロゲル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06287392A true JPH06287392A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=26352430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5220949A Pending JPH06287392A (ja) | 1993-02-03 | 1993-09-06 | 高含水高弾性透明ヒドロゲル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06287392A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08266615A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-15 | Agency Of Ind Science & Technol | 細胞非接着・非増殖性医療用物品 |
JP2002212452A (ja) * | 2001-01-22 | 2002-07-31 | Hokkaido Technology Licence Office Co Ltd | 直鎖状高分子を有する低摩擦ハイドロゲルおよびその製造方法 |
JP2011513571A (ja) * | 2008-03-13 | 2011-04-28 | スティヒティング ダッチ ポリマー インスティテュート | 低減された結晶性を有するポリアミド |
-
1993
- 1993-09-06 JP JP5220949A patent/JPH06287392A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08266615A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-15 | Agency Of Ind Science & Technol | 細胞非接着・非増殖性医療用物品 |
JP2002212452A (ja) * | 2001-01-22 | 2002-07-31 | Hokkaido Technology Licence Office Co Ltd | 直鎖状高分子を有する低摩擦ハイドロゲルおよびその製造方法 |
JP2011513571A (ja) * | 2008-03-13 | 2011-04-28 | スティヒティング ダッチ ポリマー インスティテュート | 低減された結晶性を有するポリアミド |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031224 |