JPH06287320A - ポリエステル−軟質重合物ブロツク共重合体被覆繊維構造物及びその重合物マトリツクスへの利用 - Google Patents

ポリエステル−軟質重合物ブロツク共重合体被覆繊維構造物及びその重合物マトリツクスへの利用

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JPH06287320A
JPH06287320A JP5101768A JP10176893A JPH06287320A JP H06287320 A JPH06287320 A JP H06287320A JP 5101768 A JP5101768 A JP 5101768A JP 10176893 A JP10176893 A JP 10176893A JP H06287320 A JPH06287320 A JP H06287320A
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Frederick J Mcgarry
ジエイ マツクガリー フレデリツク
Douglas S Mcbain
エス マツクベイン ダグラス
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Abstract

(57)【要約】 [目的]本発明の目的は、良好な耐亀裂抵抗と改良され
た靱性を有する強固な繊維強化複合材料を提供するもの
である。 [構成]複合材料であって、ポリエステルマトリックス
中に分散させた被覆繊維構造物を有するものである。被
覆はエステルブロックに結合したエラストマーブロック
を有するブロック共重合体である。被覆は繊維構造物と
ポリエステルマトリックスとの間に軟質障壁を設けるも
のである。その複合材料は、特に、自動車車体パネル及
び構造物、航空機部品、スポーツ用品、電気製品および
種々の消費用品の容器、等の製造に際して、成型材料と
して用いるのに適している。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野]本発明は、強化複合材料を提供す
る軟質重合体ブロック共重合体被覆繊維強化物を有する
成型化合物に関する。 [従来の技術]マックガリーの米国特許第4、478、
963号は、充填粒子の表面に反応性液体重合物の薄膜
を付着させるために反応性液体重合物と充填粒子を混合
し、該被覆充填粒子と重合体マトリックスを混合して複
合材料を形成する方法にて製造した反応性液体重合物の
薄膜を有する充填粒子を重合体マトリックス中に含む複
合材料に係る。該特許は、破壊靱性を改善するために重
合体マトリックス中に混入される反応性重合物被覆充填
材料全般について開示しているが、繊維強化複合材料の
耐亀裂性および破壊エネルギーの改善については関連し
ていない。 [発明が解決しようとする課題]繊維強化複合材料は、
大きな重量対強度比、および複雑形状の簡便な成型性が
望まれる種々の応用分野で広く用いられている。特に、
重合体複合物は、熱硬化性あるいは熱可塑性樹脂マトリ
ックス中に分散した繊維状あるいは粒状の強化物を有す
る。その様な複合材料においては、荷重はマトリックス
から特に強固な物質である強化物へ伝達される。しか
し、強化物がマトリックスの強度を改善するのにひきか
え、複合体の靭性および耐亀裂性は一般に改善されず、
しばしば単独のマトリックス材料自体の靭性および耐亀
裂性よりも低い場合がある。この靭性および耐亀裂性の
低下は、負荷時に、通常、繊維−マトリックス間に生じ
る大きな応力集中、ならびに硬化過程においてマトリッ
クスと繊維の熱膨脹係数の差によって生じる繊維−マト
リックス間の内部応力に起因する。本発明は上記の点に
かんがみ、繊維強化複合材料の繊維−マトリックス間に
生じる内部応力ならびに応力集中を緩和し、靱性および
耐亀裂性の低下を防止した繊維強化複合材料を提供する
ことを目的とする。 [課題を解決するための手段]本発明においては、繊維
強化複合材料の繊維−マトリックス間に生じる内部応力
ならびに応力集中を緩和するため、軟質の障壁を繊維構
造物とマトリックス物質の間に設ける。特に、繊維構造
物をマトリックス中に分散する前に、軟質Bブロックと
不飽和ポリエステルAブロックを有するブロック共重合
体で被覆する。繊維構造物とマトリックス物質の間に軟
質の障壁を設けることによって、耐亀裂性が良好で、改
良された靱性を有する強化複合材料が得られる。更に詳
細に述べると、本発明に係る複合材料は、熱硬化性樹脂
マトリックス中に分散したエラストマーブロック共重合
体被覆繊維構造物を含有する。該繊維構造物は、0℃以
下、好ましくは−20℃以下のガラス遷移温度を有する
ブッロク共重合体の薄膜で被覆される。本発明に係る被
覆材は、好ましくは、少なくともエラストマー被覆材の
切断強度と同等の強度でマトリックスと結合し、繊維構
造物およびマトリックスのいずれよりも低い弾性率を有
するものでなければならない。本発明は、一般にABA
あるいはABで表される構造のブロック共重合体、ある
いはその混合物に係わり、ここでBブロックは、通常0
℃あるいはそれ以下、好ましくは−20℃以下のガラス
遷移温度を有する軟質の重合体あるいはセグメントであ
って、nが2から5、好ましくは2のA(BA)nタイ
プのブロック共重合体を少量含有しても良い。軟質ブロ
ックは一般に一または二の水酸基末端、アミン末端、あ
るいはカルボキシル末端を有し、したがって、一官能性
あるいは二官能性である。Aブロックは、一般に特定の
不飽和ポリエステルグループであり、好ましくは一の、
次善には二の水酸基、カルボキシル基、あるいはアミン
末端を有する。ポリエステルAブロックは、通常軟質重
合体Bブロックとエステル、アマイド、尿素、あるいは
ウレタン結合を形成して連結する。好ましい連結は、水
酸基末端を有するB軟質重合体とジイソシアネートとの
反応、引き続いて一水酸基末端を有するAポリエステル
との反応、で形成されるウレタン結合である。代案とし
て、特定の触媒を使用して、水酸基末端を有するB重合
体と環状無水物およびオキシレンとを反応させて、AB
Aブロック共重合体を得ることも可能である。本発明の
共重合体は全くのブロック共重合体であって、通常、線
形のABあるいはABAタイプの構造を持ち、一般に連
鎖の伸長あるいは分岐はほとんど無い。本発明に係るブ
ロック共重合体のB部分としては、一般に全ての軟質重
合体を用いることが可能である。その様な軟質重合体
は、一般に、約0℃あるいはそれ以下、好ましくは−2
0℃以下のガラス遷移温度を有し、多くは液状であり、
製造方法も含めて専門家及び文献で良く知られている重
合体と定義できる。その様な軟質重合体の一種類とし
て、4個から12個までの炭素原子、好ましくは、4個
から8個までの炭素原子を有する1個あるいはそれ以上
の単量体と4個あるいは5個の炭素原子で形成される種
々の共役ヂエンがある。そのヂエン類の特定例には、ブ
タヂエン、イソプレン、2,3−ジメチル、−1,3−
ブタヂエン、ペンタヂエン、ヘキサヂエン、4,5−ジ
エチル−1,3−オクタヂエン、およびその同類がある
が、ブタヂエンおよびイソプレンが特に好ましい。その
様な共役ヂエン構造物は、一般に上記範囲内のガラス遷
移温度を有する。これらの重合体は水酸基、アミン、あ
るいはカルボキシル基のいずれかの一または二を官能基
末端として有する。こように、Bブロックは、一あるい
は二水酸基末端軟質重合体、一あるいは二アミン末端軟
質重合体、または一あるいは二カルボキシル基末端軟質
重合体のいずれかであり得る。その様な重合体は専門家
及び文献で良く知られており、市場でもビーエフグッド
リッチ化学会社からハイカーの商品名で販売されてい
る。Bブロック軟質重合体の他の種類としては、一ある
いは二水酸基、カルボキシル基、あるいはアミンを末端
に有する種々の水素化ヂエンあるいはポリオレフィンが
ある。その様な重合体は、製造方法も含めて、専門家あ
るいは文献で良く知られている。代表的なヂエン重合体
は、4個から10個の炭素原子を有する一またはそれ以
上の共役ヂエンで形成される。たとえば、1,3−ブタ
ヂエン、イソプレン、ジメチルブタヂエン、およびその
同類である。ヂエン単量体の重合反応は、代表例では陰
イオン重合開始剤(たとえば二リチウムハイドロカルビ
ル開始剤)、あるいは自由ラヂカル重合、たとえば過酸
化水素による重合開始によっておこなわれるが、この場
合にも水酸基末端が得られる。陰イオン重合の場合に、
水酸基末端グループは重合体のカルバニオン連鎖端と酸
化エチレンとの反応によって有利に得られる。この技術
は文献で一般に良く知られている。水酸基官能性重合ヂ
エンは、専門家あるいは文献で良く知られている従来技
術によっても、たとえば、部分的あるいは本質的に(た
とえば、不飽和部分の少なくとも50、70、あるいは
90パーセント)水素化が可能であり、さらに完全な水
素化すら可能である。種々のヂエン重合体、たとえば
1,4−ポリイソプレン、の完全水素化は、代替的なエ
チレン/プロピレン炭化水素重合体と同等である。炭化
水素重合体は、通常、約500から15、000の数平
均分子量を有するが、約1、000から約8、000が
好適である。その重合体は望ましくは室温で液状である
が、融点が約80℃までは許容できる。望ましい重合体
は、重合分子(単位重合体)あたり2個から6個、好ま
しくは2個から4個の水酸基末端を含有する水酸基官能
性テレケリック水素化ヂエン重合体である。水酸基、カ
ルボキシル基、あるいはアミンを末端に有するポリオレ
フィンは、一般に、2個から6個の炭素原子を有する一
またはそれ以上のオレフィン、たとえば、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、および、その同類から製造され
る。その様な官能性ポリオレフィンは、また、少量の
(たとえば、50モル%以下、好ましくは20モル%以
下)エチレン状不飽和共単量体、たとえば、スチレン、
ビニルトルエン、アルファーメチルスチレン、ヂビニル
ベンゼン、および同様な芳香族単量体;あるいはビニル
単量体、たとえば、アクリロニトニル、メタアクリロニ
トリル、塩化ビニリデン、および同様な脂肪族ビニル単
量体;あるいは水酸基官能性エチレン状不飽和量体、た
とえば、アクリル酸−2−水酸化エチルおよびメタアク
リル酸−2−水酸化エチル、アクリル酸−2−水酸化ピ
ロピルおよびメタアクリル酸−2−水酸化ピロピル、お
よび同様なアクリル酸水酸化アルキル、を用いて製造出
来る。ポリオレフィンのタイプに関係なく、平均分子あ
たり一または二、いずれかの水酸基を含有する必要があ
る。特に好適な水素化ブタヂエン重合体は、ポリテール
エイチおよびポリテールエイチエイの商品名で三菱化成
株式会社から市販されており、極めて一般的な次の構造
を有している: ここで、xおよびyは無作為に分散しており、この構造
物は過剰な水酸基を含有し得る。さらに他の種類のBブ
ロック軟質重合体は、一あるいは二の水酸基、カルボキ
シル基、あるいはアミンを末端に有する種々のニトリル
を含有する共重合体である。この共重合体は、専門家及
び文献で良く知られている従来技術に従って製造される
が、通常、アクリロニトリル、および一または二の共役
ヂエンを有するそのアルキル誘導体、またさらに随意に
アクリル酸あるいはエステルの一またはそれ以上の単量
体を含有して製造される。アクリロニトリルの単量体、
あるいはそのアルキル誘導体の例としては、アクリロニ
トリル、および1個から4個の炭素原子を有するアルキ
ル誘導体、たとえばメタアクリロニトリル、およびその
同類がある。アクリロニトリル、あるいはそのアルキル
誘導体単量体の使用量は重量で約1%から約50%の間
であるが、ニトリル含有共重合体の全重量に対して約5
%から35%の間が好適である。共役ヂエンは、通常、
4個から10個の炭素原子を有するが、4個から6個の
炭素原子が好適である。代表的な共役ヂエン単量体の例
としては、ブタヂエン、イソプレン、ヘキサヂエン、お
よびその同類がある。共役ヂエンの使用量は、通常、重
量で約50%から99%の間であるが、ニトリルゴム形
成単量体の全重量に対して約55%から75%の間が好
適である。このような一あるいは二官能性ニトリルゴム
は、通常、水酸基あるいはカルボキシル基いづれかの末
端を有するものを用いて専門家及び文献で良く知られて
方法で容易に製造可能であり、また、市場でもビーエフ
グッドリッチ社の商品名ハイカーとして入手可能であ
る。更に他の種類のBブロック軟質重合体としては、8
個から12個の炭素原子を有するビニル置換芳香族物質
と通常4個から12個の炭素原子を有し、望ましくは4
個から8個の炭素原子、更に好適には4個から5個の炭
素原子を有する共役ヂエン単量体とから製造される種々
の共重合体がある。適当な芳香族単量体の例にはスチレ
ン、アルファメチルスチレン、およびその同類があり、
共役ヂエンの代表例としてはヘキサヂエン、イソプレ
ン、ブタヂエン、およびその同類がある。好適な共重合
体は、ランダムスチレン−ブタヂエン共重合体である。
スチレンのようなビニル置換芳香族成分の量は、通常、
共重合体の全重量に対して約1重量部から50重量部で
あり、好ましくは約1重量部から30重量部である。一
あるいは二の水酸基、カルボキシル基、あるいはアミン
を末端に有するこのようなビニル置換芳香族共役ヂエン
共重合体の製法は、専門家及び文献で良く知られてい
る。更に他の種類のBブロック軟質重合体としては、一
あるいは二の水酸基、カルボキシル基、あるいはアミン
のいづれかを末端に有する種々のポリエーテルがある。
そのようなポリエーテルポリオールは、通常、酸化プロ
ピレンのごとく2個から10個の炭素原子を有する酸化
アルキレンの一あるいはそれ以上と強塩基、たとえば水
酸化カリウム、との反応時に、水、グリコール、等が存
在すると好適である。ポリエーテルポリオールは、ま
た、酸触媒を用いたテトラヒドロフラン、あるいはエピ
クロロヒドリンの開還重合反応によっても製造できる。
利用できるポリエーテルの例としてはテトラヒドロフラ
ン、あるいはエポキサイド(たとえば、酸化エチレン、
酸化プロピレン、酸化ブチレン、酸化スチレン、あるい
はエピクロロヒドリン)の重合反応によって製造される
もの、あるいはエポキサイドで(酸化エチレン、あるい
は酸化プロピレンが好適である)を単独または混合物の
形で、あるいは連続添加して、水、多価アルコール、ア
ンモニア、あるいは多価アミンの如き活性水素原子の存
在で反応開始成分に添加することによって製造されるも
のがある。上記の一あるいは二の水酸基、カルボキシル
基、あるいはアミンのいづれかを末端に有する種々のポ
リエーテルは、その製法と共に専門家には良く知られて
おり、市場で入手可能である。水酸基を末端に有するポ
リテトラヒドロフランは、ヂュポン社からテレテインの
名前で市販されている。水酸基を末端に有するポリ酸化
プロピレンは、ダウ化学会社からボラノールの名前で、
またアミン末端のポリエーテルはテキサコ社からジェフ
ァミンの名前で市販されている。更に他の種類のBブロ
ック軟質重合体としては、種々の飽和ポリエステルがあ
り、それらは脂肪族ヂカルボン酸、あるいは脂肪族酸無
水物と、グリコールの反応で作られるが、それらの物質
は製法も含めて専門家および文献で良くしられており、
市場で入手可能である。脂肪族二カルボン酸、あるいは
脂肪族酸無水物は、1個から10個の炭素原子を含有
し、代表例としては、炭酸、マロン酸、琥珀酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、それぞれの無水物、およびその同類
があるが、通常、アジピン酸が好適である。上記脂肪族
二カルボン酸中に、任意で少量の、すなわち酸全重量の
20重量%までの芳香族ヂカルボン酸、たとえばフター
ル酸、イソフタール酸、テレフタール酸、およびその同
類も含有される。上記の酸全ての混合物も同様に利用で
きる。グリコールは、通常、2個から15個の炭素原子
を有し、代表例としては、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4
−ブチレングリコール、ペンタンヂオール、ヘキサンヂ
オール、シクロヘキサンヂメタノール、プロピレングリ
コール、ヂエチレングリコール、ピナコール、およびそ
の同類がある。好適なグリコールとしては、ヂエチレン
グリコール、あるいはエチレングリコールとプロピレン
グリコールの混合物がある。ポリエステル、あるいはA
ブロックは、一般に、不飽和ポリエステルで、100あ
るいは500から2、000あるいは5、000までの
平均分子量を有し、一あるいは、あまり好ましくはない
が二の水酸基、カルボキシル基、あるいはアミンの官能
末端を有する。これらのポリエステルは、通常、環内に
2乃至3個の炭素原子を含有する環状エーテルと不飽和
無水物、任意には飽和無水物、との二重金属シアナイド
複合体触媒を用いた共重合反応によって製造される。一
般にたとえば、1,2−エポキサイド、オキセテン、お
よびその同類のような、どのような環状酸化物も、全炭
素原子数18個まで、たとえば環内に2個、側鎖に16
個までの炭素原子を有する環状エーテルと共に用いるこ
とが可能である。そのような環状酸化物単量体は、ま
た、一あるいはそれ以上の数の脂肪族二重結合を有する
ことができるが、炭素二重結合に対して唯1個の脂肪族
炭素を含有することが好適である。適当な環状酸化物の
例としては、酸化エチレン(1,2−エポキシエタ
ン)、1,2−酸化プロピレン、1,2−酸化ブテン、
1,2−酸化ヘキセン、1,2−一酸化ドデカン、酸化
ブチレン、酸化スチレン、1,2−酸化ペンテン、酸化
イソペンテン、1,2−酸化ヘプテン、アリルグリシヂ
ルエーテル、酸化イソヘプテン、1,2−酸化オクテ
ン、メチルグリシヂルエーテル、エチルグリシヂルエー
テル、フェニルグリシヂルエーテル、一酸化ブタヂエ
ン、一酸化イソプレン、酸化スチレン、トリルグリシヂ
ルエーテル、1,2−酸化ペンタデセン、エピクロロヒ
ドリン、グリシドオキシプロピルトリメトオキシシラ
ン、およびその同類がある。通常、酸化エチレン、酸化
プロピレン、および酸化ブチレンが好適である。通常、
5員環無水物が好適であるが、特に、分子量98から4
00までのものが好適である。混合無水物は、無水物の
混合物と同様に用いることが出来る。好適な無水物の例
として、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸、ナヂック
酸、メチルナヂック酸、ヘキサヒドロフタール酸、修
酸、テトラヒドロフタル酸、1,2−ナフタレンヂカル
ボン酸、1,2−テトラヒドロナフタレンデカルボン
酸、およびその同類があげられる。他の例では、水素原
子がハロゲン、水酸基、あるいは、炭素数1から8まで
のアルキル、アリル、あるいは、アラルキル、で置換さ
れた無水物、たとえば、3,4−二塩化フタル酸、六塩
化ヂシクロヘプタヂエンヂカルボン酸(クロレンヂック
酸)、8−水酸化−1,2−ナフタレンヂカルバン酸、
2,3−ヂメチルマレイン酸、2−オクチル−3−エチ
ルマレイン酸、4,5−ヂメチルフタル酸、2−フェニ
ルエチルマレイン酸、2−トリルマレイン酸、およびそ
の同類の無水物がある。上記から明らかなように、飽和
あるいは不飽和無水物は、一般に好適にものとしての無
水マレイン酸と共に用いることが可能である。そのよう
なポリエステルは、専門家および文献で良く知られてお
り、通常、二重金属シアナイド複合触媒を用いて、製造
される。本発明に適した種々のタイプの不飽和ポリエス
テルの製法、範囲は米国特許第3、538、043号に
記述されており、その内容は全面的に参考として取り入
れている。たとえば、ポリエステルAブロック製造に適
した触媒として、種々の金属ポルフィリンと同様に、ヘ
キサシアノコバルト酸亜鉛、及びその同類が適している
ことなどである。一般に、反応温度は室温から約130
℃位までであるが、約40℃から約80℃位までが好適
である。マレイン酸を用いてポリエステルを製造した場
合、種々の従来からあるアミン、たとえばモルフォリ
ン、あるいはピペリヂンを用いて異性化することが可能
で、フマル酸異性体が得られるが、このことは、シュミ
ドルおよびシュマッカーの米国特許第3、576、90
9号に開示してあり、その内容は全面的に参考として取
り入れている。水酸基あるいはカルボキシル基の末端グ
ループは、単にグリコールあるいは酸、いずれかを過剰
に用いることによって、容易に得られる。アミングルー
プは、通常、反応後にエチレンヂアミン、あるいはその
同類のごときアミン化合物として加える。このようなこ
とは、勿論、専門家及び文献で良く知られている。一般
に、ポリエステルAブロックは500以上の大きな分子
量を有する。本発明における好適なエステルは、フマル
酸ポリプロピルである。一官能性末端を有する不飽和ポ
リエステルAブロックはBブロック軟質重合体と反応し
て、ブロック共重合体を生成する。もし、Bブロックが
一官能性末端であれば、AB型のブロック共重合体が形
成される。もし、Bブロックが二官能性末端であれば、
ABA型のブロック共重合体が形成される。しかしなが
ら、もし、二官能性末端を有するポリエステルAブロッ
クが二官能性末端Bブロックと共に用いられると、AB
A型のブロック共重合体が、通常、少量のnが2から5
までの、A(BA)n型ブロック共重合体を伴って生成
する。代表的な例では、この混合物中でABA型ブロッ
ク共重合体が大部分、すなわち少なくとも50重量%、
しばしば、70、80、あるいは90%までも占める。
軟質重合体Bブロックが水酸基末端を有する場合には、
エステル化反応によりエステル結合を形成するように、
不飽和ポリエステルAブロックは一官能性、もしくは次
善として二官能性、の酸末端を有することが好ましい。
同様に、軟質重合体Bブロックがカルボキシル基末端を
有する場合には、エステル結合を形成するように、不飽
和ポリエステルAブロックは水酸基末端を有することが
好ましい。上記いずれの場合でも、エステル化反応は専
門家に良く知られた従来の方法で行われる。その結果、
ブロック間がエステル結合されたABあるいはABAブ
ロック重合体が、少量のA(BA)nブロック共重合体
を伴って形成される。軟質重合体Bブロックがアミン末
端を有する場合には、ポリエステルAブロックはモノカ
ルボン酸官能性の末端を有することが好ましい。従来の
方法によって、反応しアマイド結合が形成される。反対
に、ポリエステルAブロックがアミン末端を有する場合
には、ヂイソシアナートが一あるいは二水酸基末端Bブ
ロックと反応可能であり、アミン末端Aブロックとの反
応生成物は尿素結合をする。AブロックとBブロックの
結合型に関わり無く、それらの結合を形成する反応条件
は専門家及び文献で良く知られているが、新規なブロッ
ク共重合体の形成をもたらすのである。その反応は、以
下に説明する結合反応のみならず、条件等を含めて、さ
らに詳しく”最新有機化学、反応、機構、および構造”
ジェー、マーチ、第2版、マックグロウヒル社、ニュウ
ヨーク市、ニュヨーク州、1977年、に明らかに述べ
てあり、その内容は後続版も含めて全画的に参考として
取り入れている。AおよびB型のブロックは、特に重合
体として挙動するということを理解する必要がある。そ
の重合体はお互いに反応し、AブロックあるいはBブロ
ックの重合反応はその場所では起こらないということで
ある。換言すれば、本発明はある場所における重合反
応、あるいはAブロックの分子量が約500あるいは6
00から約5、000の時に、現存するブロック上にお
ける他のブロックの重合反応とは一般に関係がない。ま
た、極めて分子量の小さい、たとえば約100から約5
00あるいは600といったポリエステルAの小部分を
利用することも本発明の範囲内である。、そのポリエス
テルAの小部分中には、単独もしくは数個のヂカルボン
酸無水物および環状酸化物、たとえば無水マレイン酸と
酸化プロピレン、の分子がその場所で反応して生成した
エステルの小部分あるいはAブロックが存在する。軟質
Bブロックとしては、水酸基を末端に有するものが好適
である。上記のように小さい分子量のポリエステルAブ
ロックの場合は軟質重合体Aブロックを高比率あるいは
多量に含有するブロック共重合体になるからである。そ
のような低分子量AブロックあるいはAの小部分の製造
の場合には、水酸基を末端に有する軟質Bブロックを、
環状無水物および酸化プロピレンへ直接反応させると有
利である。その反応の適当な触媒としては、種々のチタ
ン酸塩、およびヂブチル酸化錫のごときアルキル置換錫
化合物のみならず、上記した二重金属シアナイド複合体
が含まれる。そのような低分子量A小部分の製造に好適
な無水物はマレイン酸、テトラヒドロフタル酸、イタコ
ン酸、ナヂック酸、メチルナヂック酸、およびその同類
のごとく、不飽和部分を有する。しかし、不飽和および
飽和環状無水物の混合物も、また使用し得る。一般に、
エチレンおよびプロピレンの酸化物と共にいかなる環状
酸化物も使用可能で好適である。本発明の好適な実施例
によれば、水酸基末端を有する軟質重合体Bブロックと
一水酸基末端を有する不飽和ポリエステルAブロックと
を、ポリイソシアネートを用いて反応させると、最小分
子量500あるいは600のブリック共重合体を生じ
る。すなわち、ポリイソシアネートは軟質重合体Bブロ
ックの末端水酸基と反応し、引き続き、残存する自由な
イソシアネートと不飽和ポリエステルAブロックとが反
応する。使用し得るポリイソシアネートの例は、次の一
般式で表される。 R(NCO)n ここで、nは、通常、約2(すなわち、ヂイソシアナー
ト)であるが、混合物を使用するとき、若干のずれは許
容できる。Rは約2個から約20個の炭素原子、好まし
くは約6個から約15個の炭素原子を有する脂肪族化合
物、あるいは約6個から約20個の炭素原子、好ましく
は約6個から約15個の炭素原子を有するアルキル置換
芳香族化合物、あるいはそれらの組合せである。適当な
ヂイソシアナートの例には、1,6−ヂイソシアナート
ヘキサン、2,2,4−および/または2,4,4−ト
リメチルヘキサメチレンヂイソシアナート、パラおよび
メタテトラメチルキシレンヂイソシアナート、ヂシクロ
ヘキシルメタン−4,4’−ヂイソシアナート(水素化
MDI)、4,4−メチレンヂフェニルイソシアナート
(MDI)、パラ−およびメタ−フェニレンヂイソシア
ナート、2,4−および/または2,6−トルエンヂイ
ソシアナート(TDI)、ヂュレン−1,4−ヂイソシ
アナート、イソフォロヂイソシアナート(IPDI)、
イソプロピレン−ビス−(パラ−フェニルイソシアナー
ト)、およびスルフォン−ビス−(パラ−フェニルイソ
シアナート)が含まれる。また低分子量、すなわち30
0以下、のヂオール、エステルヂオール、エステルヂオ
ールあるいはヂアミンとの反応で得られるヂイソシアナ
ートも有用である。たとえば、1モルの1,4−ブタン
ヂオール、あるいはビス−(4−ヒドロキシブチル)−
琥珀酸塩(分子量=262)と2モルのヘキサメチレン
ヂイソシアナートとの反応生成物である。TDIおよび
IPDIは、以下に述べる理由で好適である。ヂイソシ
アナートと水酸基を末端に有する軟質重合体Bブロック
との反応は、窒素の如き不活性雰囲気中、室温から30
℃までの温度で、好ましくはウレタン触媒の存在下で行
われる。その触媒は、文献のみならず専門家に知られて
おり、一般には、種々の錫化合物、たとえば酢酸錫、オ
クト酸錫、ラウリン酸錫、オレイン酸錫、およびその同
類、あるいはカルボン酸のヂアルキル錫塩、たとえば二
酢酸ヂブチル錫塩、ヂラウリン酸ヂブチル錫塩、ヂマレ
イン酸ヂブチル錫塩、ヂ−2−エチルヘキソン酸ヂブチ
ル錫塩、二酢酸ヂラウリル錫塩、二酢酸ヂオクチル錫
塩、およびその同類である。同様に、水酸化トリアルキ
ル錫、酸化ヂアルキル錫、あるいは塩化ヂアルキル錫も
使用可能である。上記錫化合物の代替え、あるいは追加
として、種々の3級アミンが使用可能である。すなわち
トリエチルアミン、ベンジルヂメチルアミン、トリエチ
レンヂアミン、およびテトラメチルブタンヂアミンであ
る。錫触媒を用いるときは、通常、0.5部以下であ
る。すなわち、重合前物質100重量部あたり約0.0
1から0.5重量部の範囲である。3級アミン触媒を用
いるときは、重合前物質100重量部あたり0.01か
ら約5重量部使用出来る。ヂイソシアナートと一あるい
は二の水酸基を末端に有する軟質重合体Bブロックとの
反応が独立におこるということは、本発明の重要な点で
ある。すなわち、一あるいは二水酸基官能性不飽和ポリ
エステルAブロックの存在なしに起こるということであ
る。このことは、ブロックの小部分を任意に含む共重合
体が生成しないことを保証している。さらに、2個のイ
ソシアナート末端について、それぞれ異なる反応速度を
有するヂイソシアナアナート触媒を使用するということ
も、本発明の重要な点である。これは、ただ1個のイソ
シアナート末端が水酸基末端軟質重合体Bブロックと反
応し、残りのイソシアナート末端は、通常、そのまま残
り、引き続いて一水酸基末端不飽和ポリエステルAブロ
ックと反応することを保証するものである。この理由の
ため、TDIおよびIPDIが好適なのである。使用さ
れるヂイソシアナートの量は、一般に、軟質Bブロック
内の水酸基グループと当量であり、当量比として約0.
8から約1.2であり、好ましくは約0.9から約1.
1である。同様に、ポリエステルAブロックの量は、一
般に、Bブロック1個あたり1ないし2の結合となるよ
う軟質Bブロックのウレタン結合と当量である。引き続
いて、一あるいは二水酸基官能性不飽和ポリエステルA
ブロックを、ウレタン結合を末端に有する軟質重合体B
ブロックを含む容器あるいは溶液に加え、そこで専門家
および文献で良く知られた従来の方法で反応させる。そ
の結果、ポリエステルAブロックと軟質重合体Bブロッ
クとの間がウレタン結合する。ウレタン反応経由の方法
を用いる顕著な利点は、低温で反応が進み副反応が最少
であり、反応生成物から除去すべき未反応化合物が残ら
ないからである。多量のABブロック共重合体を含有す
るブロック共重合体の混合物を製造する他の方法は、1
個の自由なシアノ基を有すヂイソシアナート末端軟質重
合体Bブロックと、約当量の低分子量アルコールと反応
せしめ、引き続いて、その反応生成物と約当量の官能基
末端不飽和ポリエステルAブロックと反応せしめる方法
である。軟質重合体Bブロックはアルコール末端グルー
プ、未反応のウレタン末端グループ、およびその両者の
混合物を含有する。低分子量アルコールとしては、メタ
ノール、エタノール、ノルマル−プロパノール、イソプ
ロパノール、3級ブタノール、およびその同類である。
低分子量飽和アルコールの代わりに、エチレン状不飽和
重合性グループを含有する官能性化合物も使用し得る。
すなわち、水酸化スチレン、アクリル酸水酸化エチル、
メタアクリル酸エステル、あるいはアリルアルコールで
ある。他の望ましい実施例は、低分子量Aブロックの製
法に関するもので、上述したごとく水酸基末端Bブロッ
クと環状不飽和無水物および酸化アルカレンとの反応を
包含する。飽和および不飽和無水物の混合物も、また使
用可能である。本発明の他の面は、上述したAB、ある
いはABA、あるいはA(BA)nブロック共重合体が
硬化可能であることである。硬化反応は、エチレン状不
飽和化合物のごとき通常の化合物を用いて開始させるこ
とができる。たとえば、ビニルあるいはアリル化合物、
および通常の自由ラヂカル触媒である。エチレン状不飽
和化合物の例としては、好適なスチレン、ビニルトルエ
ン、ヂビニルベンゼン、フタル酸ヂアリル、およびその
同類、アクリル酸エステルおよびメタアクリル酸エステ
ルで、そのエステル部分は1個から10個の炭素原子を
有するアルキルである。たとえば、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ノルマルブチル、アクリ
ル酸−2−エチル−ヘキシル、メタアクリル酸メチル、
メタアクリル酸エチレングリコール、およびその同類で
ある。他の不飽和単量体としては、酢酸ビニル、マリイ
ン酸ヂアリル、フマル酸ヂアリル、プロピオン酸ビニ
ル、シアヌール酸トリアリル、およびその同類、ならび
にそれらの混合物である。ブロック共重合体100重量
部に対するそれらの化合物の混合量は、通常、約1から
約500重量部と変わるが、好ましくは約1から約10
0重量部である。自由ラヂカル重合開始剤には、有機過
酸化物および有機ヒドロ過酸化物、たとえば、過酸化ベ
ンゾイル、過酸化ヂクミール、ヒドロ過酸化キュメン、
ヒドロ過酸化パラメンタン、およびその同類で、単独あ
るいはレドックス系と共に用い、また、ヂアゾ化合物、
たとえばアゾビスイソブチロニトリルおよびその同類、
カロ−酸塩、たとえばカロ−酸のナトリウム塩、カリウ
ム塩、およびアンモニウム塩で、単独あるいはレドック
ス系と共に用い、また紫外光を感光剤、たとえばベンゾ
フェノン、トリフェニルフォスフィン、有機ヂアゾ化合
物、およびその同類と共に使用することが含まれる。 [作用]本発明においては、軟質の障壁を繊維構造物と
マトリックス物質の間に設ける。特に、繊維構造物をマ
トリックス中に分散する前に、軟質Bブロックと不飽和
ポリエステルAブロックを有するブロック共重合体で被
覆する。そのため、繊維構造物とマトリックス物質の間
に設けられた軟質障壁の弾性変形によって、繊維構造物
近傍部分のマトリックス内応力が緩和され、急速な亀裂
成長メカニズムが除去され、マトリックス中の繊維構造
物への荷重移行が継続される。そのため、繊維強化複合
材料の繊維−マトリックス間に生じる内部応力ならびに
応力集中が緩和され、耐亀裂性が良好で、改良された靱
性を有する強化複合材料が得られる。 [実施例]本発明は、以下に説明する不飽和ポリエステ
ルブロック軟質重合体組成物の製法の実施例を参考にす
ることによって、さらに理解される。 [実施例1]ポリ( フマル酸プロピル)−ビーポリ(ブタヂエン)−
ビーポリ(フマル酸プロピル)トリブロック 温度計、加熱器、および撹拌器、を備えた1リットル入
り樹脂用容器に、203g(70ミリモル水酸基)のビ
ーエフジーハイカー2、000エックス169(二水酸
化末端ポリビタヂエン)、263gのスチレン、15.
7g(141ミリモル全シアン基)のイソフォロンヂイ
ソシアネート、2.3gのステアリン酸亜鉛、および
1.4gのデ−エイビーシーオーのテー9触媒を入れ
た。窒素雰囲気下で原料を完全に混合し、70℃に加熱
した。2時間後、80g(70ミリモル水酸基)の一水
酸化不飽和ポリエステル(フマール酸ポリプロピル、8
50MW)の80%含有スチレン溶液を、2.5gのベ
ンゾキノンの10%フタル酸ヂアリル溶液、および0.
5gのデーエイビーシーオーのテー9触媒と共に反応生
成物に加えた。反応混合物を3時間に室温まで冷却し、
適当な容器に入れた。トリブロックは、不飽和ポリエス
テルに対して重量比で3.2から1.0の軟質重合体を
含有し、スチレン中に50%の濃度で存在した。 [実施例2]ポリ( フマル酸プロピル)−ビーポリ(ブタヂエン−シ
ーオーアクリロニトリル)−ビーポリ(フマル酸プロピ
)トリブロック 上記トリブロックは、上記と同様に2リットル入り樹脂
用容器に、600g(370ミリモル水酸基)のハイカ
ー1300エックス34(二酸化末端ポリ(ブタヂエン
−シーオーアクリロニトリル、26%AN含有)および
480gのスチレンを入れ、窒素雰囲気下で一夜撹拌し
て溶解させた。その後、溶液を撹拌しながら52g(6
00ミリモル全シアン基)のトルエンヂイソシアネー
ト、および2.0gのデーエイビーシーオーのテー12
触媒を加えた。混合物を30分撹拌し、その間に37℃
に昇温し、続いて、675g(350ミリモル水酸基)
の一水酸化不飽和ポリエステル(フマール酸ポリプロピ
ル、約1600MW)の80%含有スチレン溶液を加え
た。混合物を37℃に保ったまま6時間撹拌した後、適
当な容器に入れた。トリブロックは、不飽和ポリエステ
ルに対して重量比で1.1から1.0の軟質重合体を含
有し、スチレン中に65%の濃度で存在した。 [実施例3]ポリ( フマル酸プロピル)−ビーポリ(ブタヂエン)ブ
ロック共重合体 上記ブロック共重合体は、1リットル入り樹脂用容器
に、200g(70ミリモル水酸基)のハイカー2、0
00エックス169(二水酸化末端ポリブタヂエン)
を、234gのスチレン、12.5g(113ミリモル
全シアン基)のイソフォロンヂイソシアネート2.0g
のステアリン酸亜鉛、および2.0gのデーエイビーシ
ーオーのテー9触媒と共に入れた。窒素雰囲気下で原料
を完全に混合し、70℃に加熱した。90分後、1.7
g(28ミリモル水酸基)のノルマルプロパノールを加
え、さらに2.5時間後、36g(32ミリモル)の一
水酸化不飽和ポリエステル(フマール酸ポリプロピル、
約1400MW)の80%含有スチレン溶液を添加し
た。混合物をさらに3時間撹拌した後、室温まで冷却し
適当な容器に入れた。ブロック共重合体は、不飽和ポリ
エステルに対して重量比で7.0から1.0の軟質重合
体を含有し、スチレン中に53%の濃度で存在した。こ
の組成物は多量のABブロック共重合体を含む混合物で
あった。 [実施例4]ポリ( フマル酸プロピル)−ビーポリ(ブタヂエン−シ
ーオーアクリロニトリル)ブロック共重合体 上記ブロック共重合体は、上記と同様に1リットル入り
樹脂用容器に、361g(225ミリモル水酸基)のハ
イカー1300エックス34および175gの(210
ミリモル水酸基)二酸化不飽和ポリエステル(フマール
酸ポリプロピル、約1400MW)の濃度80%スチレ
ン溶液を入れ、それを真空中110℃でよく混合した。
混合物を窒素雰囲気下で80℃に冷却した後、21.6
g(250ミリモル全シアン基)のテーデーアイを加
え、引き続き10分撹拌した。0.8gのデーエイビー
シーオーのテー12触媒を加えたところ、急速に粘度が
増加した。撹拌を1時間継続して混合物を50℃に冷却
した後、531gのスチレンを加えた。溶液を適当な容
器に移した。この添加物の不飽和ポリエステルに対する
軟質重合体の重量比は2.6から1.0で、この溶液は
スチレン中に48%の固体を含有した。この組成物は多
量のA(BA)nブロック共重合体を含む混合物であっ
た。 [実施例5]ポリ( フマル酸プロピル)−ビーポリ(ブタヂエン−シ
ーオーアクリロニトリル)ブロック共重合体 上記ブロック共重合体は、上記と同様に500ミリリッ
トル入り樹脂用容器に、189gのハイカー1300エ
ックス31(ヂカルボキシ末端ポリブタチエン−シーオ
ーアクリロニトリル、10%AN含有;48.5重量
%、91.5g,51ミリモルカルボキシル基)および
二水酸化末端フマール酸ポリプロピル(1300MW:
51.5%、97.5g、150ミリモル水酸基)の溶
液を入れた。その容器を真空中で150℃から160℃
に2時間加熱して水分を除去した。生成物を適当な容器
に移した。このブロック共重合体は軟質重合体を不飽和
ポリエステルに対して、重量比で0.9から1.0含有
した。この組成物はABAブロック共重合体を含有し
た。 [実施例6]ポリ( フマル酸プロピル)−ビーポリ(ブタヂエン−シ
ーオーアクリロニトリル)ブロック共重合体 上記ブロック共重合体は、1.5リットル入り樹脂用容
器に、508g(726ミリモル水酸基)の不飽和ポリ
エステル(二水酸化末端フマール酸ポリプロピル、約1
400MW)、404g(234ミリモルカルボキシ
基)ハイカー1300エックス13(ヂカルボキシ末端
ポリブタヂエン−シーオーアクリロニトリル、26%A
N含有)0.4gのベンゾキノン、および0.4gのト
リフェニル臭化を入れて製造した。混合物を真空中で1
50℃に加熱しながら、4時間、撹拌した。室温に冷却
した後、508gのスチレンを添加し、重合物が溶解す
るように撹拌した。生成物を適当な容器に移した。この
ブロック共重合体は軟質重合体を不飽和ポリエステルに
対して、重量比で0.8から1.0含み、スチレン中に
57%の固体を含有した。この組成物はABAブロック
共重合体を含有した。 [実施例7]ポリ( フマル酸プロピル)−ビーポリ(テトラヒドロフ
ラン)−ビーポリ(フマル酸プロピル)トリブロック 上記のトリブロックは、窒素置換装置、加熱器、および
撹拌器、を備えた1リットル入り樹脂用容器中で、40
0gのイソシアナート末端ポリテトラヒドロフラン(3
47ミリモルシアン基)(エアプロダクト社からペット
90エイの名前で入手可能)、312gのトルエン、3
gのデーエイビーシーオーのテー9触媒(エアプロダク
ト化学会社から入手可能)、および224gの一水酸化
末端フマール酸ポリプロピル(80%含有スチレン溶
液、347ミリモル全水酸基)を反応させて製造した。
反応原料を窒素雰囲気下の室温で完全に混合した後、4
0℃に昇温し、反応が完結するまで維持した。反応の進
行はフーリエ変換赤外分光光度計を用いて監視した。反
応の終点は、赤外スペクトル中のシアン基吸収の消滅か
ら判断し、その時点で反応物を室温に冷却した。このト
リブロックは、不飽和ポリエステルに対して約2対1の
比率で軟質重合体を含有した。 [実施例8]ポリ( フマル酸プロピル)−ビーポリ(ブタヂエン)−
ビーポリ(フマル酸プロピル)トリブロック 上記のトリブロックは、窒素置換装置、加熱器、および
撹拌器、を備えた1リットル入り樹脂用容器中で、50
0gの水酸化末端ポリブタヂエン(137ミリモル水酸
基)(ビーエフグッドリッチ化学会社から商品名ハイカ
ー2、000エックス169として入手可能)、310
gのトルエン、279ミリモル全シアン基を有する31
gのイソフォロンヂイソシアネート、および3gのデー
エイビーシーオーのテー9触媒を反応させて製造した。
窒素雰囲気下で原料を完全に混合した後、60℃に加熱
し2.5時間維持した。次に、容器内に93gの一水酸
化末端フマール酸ポリプロピル溶液(80%含有スチレ
ン溶液、144ミリモル全水酸基)、および粘度を下げ
るためのトルエン150gを添加した。内容物の赤外ス
ペクトルからシアン基吸収が消滅するまで、60℃で3
時間反応させた後、室温まで冷却した。このトリブロッ
ク共重合体は、不飽和ポリエステルに対して重量比で
6.2から1.0の軟質重合体を含有した。 [実施例9]ポリ(マレイン酸水酸化プロピル)−ビーポリ(アヂピ
ン酸ヂエチレン)−ビーポリ(マレイン酸水酸化プロピ
ル)トリブロック 1.14リットル入り重合用容器に、156.5g(3
13ミリモル水酸基)のフォルムレズ11−112(二
水酸化ポリ(アヂピン酸ヂエチレン)、ウイトコ化学会
社から入手可能)、30.7gの無水マレイン酸(31
3ミリモル)、溶液として124gのトルエン、ならび
に0.3のチタン酸テトラブチル触媒を装荷した。容器
を密封し、湯浴中で80℃にに加熱した。無水マレイン
酸の反応終了をフーリエ変換赤外分光光度計で確認後、
19.1gの酸化プロピレン(329ミリモル)を容器
内に添加し、反応を65℃で完結させた。酸価および核
磁器共鳴測定によれば、無水マレイン酸が100%キャ
ッピングしたこと、そして約80%の水酸化プロピルエ
ステルが生成したことを示した。このトリブロック共重
合体中の軟質重合体と不飽和ポリエステルの比率は、約
3.1対1.0であった。 [実施例10]ポリ(マレイン酸水酸化プロピル)−ビーポリ(アヂピ
ン酸プロピル)−ビーポリ(マレイン酸水酸化プロピ
ル)トリブロック 1.14リットル入り重合用容器中に、407.3g
(1.63ミリモル水酸基)のフォルムレズ33−22
5(二水酸化ポリ(アヂピン酸プロピル)、ウイトコ化
学会社から入手可能)、160.1gの無水マレイン酸
(1.63ミリモル)、溶液として153gのトルエ
ン、ならびに1.7gのチタン酸テトラブチル触媒を装
荷した。容器を密封し、湯浴中で80℃にに加熱した。
無水マレイン酸の反応終了をフーリエ変換赤外分光光度
計で確認後、94.7gの酸化プロピレン(1.63ミ
リモル)を容器内に添加し、反応を65℃で完結させ
た。酸価および核磁気共鳴測定によれば、無水マレイン
酸が100%キャッピングしたこと、そして約80%の
水酸化プロピルエステルが生成したことを示した。この
トリブロック共重合体中の軟質重合体と不飽和ポリエス
テルの比率は、約1.6対1.0であった。上記実施例
は、本発明に用いるのに好適な軟質部分を有する被覆生
成法を示すものであり、したがって、本発明の範囲を制
約するものではない。 [繊維構造]繊維構造について考えると、一般に、たと
えばガラス、アラミド、ナイロン、ポリエステル、グラ
ファイト、ポロン、およびその同類のごとく、どんな強
化用繊維も本発明に使用可能である。マトリックス中に
混入するのに適した繊維構造は、一般に繊維個体、種々
のタイプの織繊維、あるいは普通のタイプの不織繊維で
ある。織繊維の種々のタイプには、普通のタイプの織
布、練紡布、およびその同類が含まれる。不織繊維に
は、一般に切断より糸、連続細糸あるいは太糸、強化マ
ット、非強度不配位マット、繊維束、紡糸、不織布、等
が含まれる。それぞれ約10から50の繊維をよりあわ
せたより糸を、約5本から約50本あるいは150本束
ね、従来からのにかわ剤、たとえば種々のアミノシラン
類で強固に固めた被覆繊維束は好適である。マトリック
ス中の繊維構造物は、ランダムに分布、あるいは、ある
方向へ配向して、たとえば平行、または直交して配置、
あるいは詰物状または不織布に配置して、分布してい
る。繊維は複合物の重量で約5%から約85%までを構
成するが、好ましい複合物中への混入量は重量で20%
から50%までである。複合物中への繊維構造物混入量
は、最終的な成型製品が必要とする物性に応じて変えら
れる。従来からのスプレー、浸潤、あるいはその他の被
覆技術は、繊維被覆に用いられるが、本発明の一部を構
成するものではない。被覆厚さを調整する一つの方法
は、希釈剤に分散させる被覆剤の量を変えることであ
る。ある望ましい厚さとするための浸潤液中のポリエス
テルエラストマーブロック共重合体被覆剤量は、エラス
トマー、希釈剤、および繊維の特性に依存して決まる。
ブロック共重合体被覆の厚さは、一般に、繊維直経の約
0.1%から約10%であるべきで、好ましくは繊維直
径の約0.5%から約2%である。繊維構造物が練紡
糸、繊維束、等、すなわち、複数の繊維である場合、被
覆の厚さは、一般に、練紡糸、繊維束、等の直径の約
0.1%から約10%であり、好ましくは0.5%から
約2%である。繊維構造物の被覆後に乾燥し、マトリッ
クス中への溶解を防止するため、通常、共重合体を交差
結合させるための硬化を行う。被覆材に適した硬化剤は
エチレン状不飽和単量体を含み、それは良く知られてい
る技術であるが、適切な反応開始剤と共に用いられる。
そのような触媒の例としては、有機過酸化物およびヒド
ロ過酸化物、たとえば過酸化ベンゾイル、過酸化ヂクミ
ル、ヒドロ過酸化キュミン、ヒドロ過酸化パラメタン、
およびその同類が、単独、あるいはレドックス系で;ま
た、ヂアゾ化合物、たとえばアゾビスイソブチロニトリ
ル、およびその同類;カロ−酸塩、たとえばナトリウム
塩、カリウム塩、およびアンモニウム塩が、単独、ある
いはレドックス系で;また、紫外線とベンゾフェノン、
トリフェニルフォスフィン、有機ヂアゾ化合物、および
その同類、の如き感光剤との併用法、が使用される。特
に適当な硬化剤はスチレンで、反応開始剤の過酸化ベン
ゾイルと共に用いられる。本発明マトリックス材料は、
一般に不飽和ポリエステル樹脂である。本発明のマトリ
ックス材料として使用し得る適当な不飽和ポリエステル
樹脂は、専門家および文献で良く知られているものであ
り、低分子量のヂオール(すなわち、2個から12個の
炭素原子、好ましくは2個から6個の炭素原子を含むヂ
オール)と、3個から12個の炭素原子、好ましくは4
個から8個の炭素原子を含むヂカルボン酸あるいはその
無水物との複合反応生成物であって、その酸あるいは無
水物の少なくとも50モル%は、エチレン状の不飽和性
を含むものである。たとえばヂオールの例としては、
1,2−プロピレングリコール、エチレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、ヂエチレングリコー
ル、ヂ−1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンヂオール、ネコペンチルグリコール、およびその同類
である。好適なヂオールはプロピレングリコールがあ
る。ヂオールの混合物も、また、有利に使用できる。好
適な酸としては、フマール酸、マレイン酸、好適な酸無
水物としては、無水マレイン酸がある。しばしば、酸お
よび/あるいは無水物の混合物が利用されるが、それに
好適な酸および無水物としては、無水フタル酸、イソフ
タル酸、アヂピン酸、グルタル酸、およびその同類があ
り、テトラブチルチタン酸塩、あるいはヂブチル酸化
錫、およびその同類の如き、有機チタン酸塩および有機
錫化合物を触媒として使用する。種々の他のタイプの不
飽和ポリエステルも使用可能である。他のタイプについ
ては、アール、ジェー、ハロルドの米国特許第3、53
8、043号に記載されており、全面的に参考として取
り入れた。代表的なものでは、ポリエステルは、無水マ
レイン酸と炭素原子数0個から4個のアルキルで置換し
たオキシランとの相互重合反応で製造される。オキシラ
ンの例としては、酸化エチレン、酸化プロピレン、およ
び酸化ブチレンがある。無水マレイン酸に加えて、他の
酸無水物も全無水物装荷量の50モル%(すなわち、0
から50モル%)までは使用可能である。その場合、そ
の無水物は4個から10個の炭素原子を有する。たとえ
ば、無水フタル酸、無水ナヂック酸、無水メチルナヂッ
ク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水琥珀酸、および
無水シクロヘキサン−1,2−ヂカルボン酸である。無
水物に対するオキシランのモル比は、約1.0から約
2.0が可能で、好ましくは1.0から1.3である。
ポリエステル製造上はオキシラン過剰が好ましいので、
最終製品の中にはカルボキシ酸末端の含有量は少なく、
水酸基末端の含有量は多い。オキシランと無水物から不
飽和ポリエステルを製造するに際しては、少量の反応開
始剤、すなわち、ポリエステル形成剤100重量部に対
して約5から約30重量部の反応開始剤を使用する。代
表的な反応開始剤には、ポリオール、たとえば炭素原子
数2個から12個のヂオール,トリオール、テトロー
ル、あるいは炭素原子数3個から10個のヂカルボン
酸、たとえばフマル酸、琥珀酸、グルタル酸、およびア
ヂピン酸が含まれる。ポリオールの分子量は、通常、5
00以下であり、好ましくは200以下である。ヂオー
ルおよびヂカルボン酸の反応開始剤を用いると、線状
で、重合体鎖あたり平均2個の水酸基末端を有する二官
能性ポリエステル鎖が形成する。トリオールを用いる
と、平均3本の分鎖と3個の水酸基末端を有するポリエ
ステル鎖が生成し、テトロールを用いると、平均4本の
分鎖と4個の水酸基末端を有するポリエステル鎖が生成
する。種々の触媒、たとえばヘキサシアノコバルト酸亜
鉛複合物、およびその同類も使用可能であり、そのこと
は米国特許第3、5383、043号の記載されてお
り、全面的に参考とした。不飽和ポリエステルがオキシ
ランあるいはヂオールのいづれから製造されたかに関係
なく、その分子量は約1、000から約10、000で
あり、好ましくは約1、200から約5、000であ
る。本発明の代表的な成型組成物の他の重要な成分は、
エチレン状不飽和単量体、あるいは交差結合剤である。
たとえば、重合性ビニルあるいはアリル化合物、炭素原
子8個から12個を有するビニル置換芳香族化合物であ
り、具体例としては、好適な単量体であるスチレン、ビ
ニルトルエン、ヂビニルベンゼン、フタル酸ヂアリル、
およびその同類:アクリル酸エステルおよびメタアクリ
ル酸エステル、それのエステル部分は炭素原子1個から
10個を有するアルキルであって、具体例としては、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ノルマ
ルブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリ
ル酸メチル、ヂメタアクリル酸エチレングリコール、お
よびその同類である。他の不飽和単量体には、酢酸ビニ
ル、マレイン酸ヂアリル、フマル酸ヂアリル、プロピオ
ン酸ビニル、シアヌル酸トリアリル、およびその同類が
含まれる。上記化合物の混合物も、同様に使用可能であ
る。使用する不飽和単量体の全量は、一般に、エチレン
状不飽和単量体およびポリエステルの合計重量に対し
て、重量で約20%から約50%まで変わるが、望まし
くは約30%から約40%までである。種々の他の成分
あるいは添加物が、成型化合物の組成構成に使用され
る。たとえば、種々の熱可塑性重合体(低形状化合物あ
るいは低収縮化合物)は、参考として全面的にとりいれ
た米国特許第4、525、498号に記載されているよ
うに使用し得る。代表的な低形状化合物としては、ポリ
酢酸ビニル、飽和ポリエステル、ポリアクリル酸あるい
はポリメタアクリル酸、飽和ポリエステルウレタン、お
よびその同類が含まれる。上記の重合体の使用量は、一
般に、混合物中の不飽和ポリエステルおよびエチレン状
不飽和単量体の合計重量に対して、約10重量部から約
50重量部であるが、好適にはは約20重量部から約4
0重量部である。使用できる他の添加物はこの分野の専
門家および文献で良く知られているもので、ステアリン
酸亜鉛のごとき離形剤、炭酸カルシウム、ドロマイト、
粘土、タルク、硼酸亜鉛、パーライト、バーミキュライ
ト、中空ガラス、ガラス小球、水和アルミナ、およびそ
の同類のごとき無機充填剤が含まれる。ポリエステルに
加えて、他の適当なマトリックス材料としてビニルエス
テル樹脂が挙げられる。代表的なビニルエステル樹脂の
構造を次に示す。 ここで、Rは水素原子、あるいはアルキル基である。ビ
ニルエステル樹脂は、1−塩化−2.3−エポキシプロ
パンと2,2’−ビス(4−水酸化フェニル)プロパン
との添加反応物のようなエポキシ樹脂と、メタクリル酸
あるいはアクリル酸のいずれかとの反応で製造される。
末端の不飽和性によって、スチレンとも不飽和ポリエス
テルと同様に交差結合する。マトリックスの硬化には従
来の触媒が使用できる。不飽和ポリエステルあるいはビ
ニルエステル樹脂の硬化用触媒の例としては、有機過酸
化物およびヒドロ過酸化物、たとえば過酸化ベンゾイ
ル、ヒドロ過酸化キュメン、ヒドロ過酸化パラメタン、
およびその同類の、単独、あるいはレドックス系での使
用;アゾビスイソブチロニトリルのような化合物、およ
びその同類;カロー酸ナトリウム、カリウム、およびア
ンモニウムのようなカロー酸塩の、単独、あるいはレド
ックス系での使用;ならびに、ベンゾフェノン、トリフ
ェニルフォスフィン、有機ヂアゾ化合物、およびその同
類のような感光剤と紫外線との併用が挙げられる。本発
明に係わる複合材料は、さらに良好な耐亀裂性を有する
強化成型材料を提供し、その材料は、自動車車体パネ
ル、荷重軸受支持部材などの自動車構造部品、航空機部
品、電気製品及び家庭用品のケース、ゴルフクラブのシ
ャフト、ラッケットなどのスポーツ用品、などのモール
ド成型に使用出来る。この複合材料は、加圧成型工程に
よって成形及び硬化されるシート状成型化合物の形で用
いられるのが好適であるが、本発明による組成物は湿式
合板製作法、樹脂注形成型法、バルク成型法、およびそ
の同類にも使用可能である。本発明は次の例を参考にす
ると、さらに良く理解される。 [試料の製作]本発明に従って製作した複合物の靱性に
関係する種々の物理的パラメータに対する軟質被覆の効
果を調べるために、被覆なし繊維とトリブロック被覆繊
維をそれぞれ含有するシート状成型化合物を製作した。
トリブロック被覆繊維のひとつは、軟質ブロックがポリ
テトラヒドロフランであって、いわゆるテーエイチエフ
トリブロックと呼ばれるトリブロックを使用した。他の
トリブロックとして、軟質部分がポリブタヂエンで、い
わゆるピービートリブロックと呼ばれるものを使用し
た。ガラス繊維30本ないし40本からなる練糸約20
本を有する練紡布にして固くのり付けしたガラス繊維
を、テーエイチエフトリブロック溶液ならびにピービー
トリブロック溶液を用いて被覆した。各溶液は、テーエ
イチエフトリブロックあるいはピービートリブロック、
トリブロック重量100部に対して40重量部のスチレ
ン、およびトリブロックとトルエンの合計重量100部
に対して1.5重量部の過酸化ベンゾイルで構成した。
ステレンは交差結合剤、過酸化ベンゾイルは交差結合反
応を開始させるために用いた。トルエンはガラス繊維練
糸の被覆厚さを調節するため用いた。繊維試料は、テー
エイチエフトリブロックを重量%で、それぞれ4%、6
%、8%、および10%含有するテーエイチエフトリブ
ロック溶液を用いて製作した。被覆繊維試料は、また、
ピービートリブロックを重量で4%および6%含有する
ピービートリブロック溶液を用いても製作した。繊維を
被覆後、乾燥した。次に、80℃で2時間、100℃で
1時間、120℃で1時間、硬化させた。硬化後、繊維
を長さ約2.54センチの小部分に切断し、シート状成
型化合物を形成するペースト中に結合した。ペーストの
組成を第1表に示す。 ポリエステル、低形状添加剤、スチレン、反応開始剤お
よびハイドロキノンは、高速混合機を用いて混合した。
次に、ステアリン酸亜鉛と炭酸カルシウムを少量づつ混
合物に添加した。炭酸カルシウムの全量を分散させた
後、酸化マグネシウムを加えた。シート状成型化合物
は、ペースト約200グラムをテフロンシート上に注
ぎ、もう1枚のテフロンシートでそのペーストを覆い、
2枚のテフロンシートの間にペーストを一様に広げた。
上部のシートをペーストからはがし、無作為に配向した
繊維の層を一様に広げた。その操作を、ペーストと繊雑
の層が交互に全部で9層になるまで繰り返した。その
後、端をテープで密封した2枚のテフロンシートの間で
その層を加圧し、混合して、完全かつ一様な複合材料で
十分に濡れた繊維を得た。混合操作の後、複合材料を室
温で48時間、硬化させた。その結果、粘度は約100
ポイズから約10ポイズまで増加した。仕上がったシ
ート状成型化合物の各々から、170グラムづつ切り出
し、15.2センチ×17.8センチのくぼみを有する
よくワックスをひいた鋳型に入れた。鋳型は装填の前に
約150℃に加熱しておいた。装填物の成型を70kg
/cm、90秒の条件で行った。装填物170グラム
から厚さ2.54ミリの複合物を製作した。鋳型を開
き、複合物に冷風を15秒間吹き付けた後、取り出しピ
ンを用いてすばやく鋳型か取り出した。成型体からダイ
ヤモンド鋸で7.62センチ×1.9センチの試料を切
り出し、試料の角を60グリット、次に400グリット
の各研磨紙で、磨きあげた。試料を調べ、亀裂あるいは
ひっかき傷のあるものは、取り除いた。 [第1亀裂発生のひずみ]第1亀裂発生のひずみは、試
料を曲げ装置の上に滑らないように載せ、試料に荷重を
かけて測定した。各試料について、マイクロメータの最
初の読みを取った。ひずみ増加率0.003で荷重を徐
々に増加させた。ひずみの増加ごとに、各試料をインヂ
アンインキで拭き、光学顕微鏡で表面からねじれ部分に
かけて発生する欠陥を調べた。最初の亀裂が発見された
時の、最後のマイクロメータの読みを取った。ひずみ%
に対する最初の亀裂発生の累積確率を、各組成物および
エラストマーの厚さ毎に測定した。ある型の試料の第1
亀裂発生の累積確率は、ある与えられた一定のひずみ
で、あるいはそれ以下ひずみで亀裂が生じたその型の試
料数を、試験したその型の全試料数で除することで求め
られる。各被覆および無被覆繊維についての集積分布関
数を図1及び2に示す。図1に示した結果は、試料があ
る与えられたひずみにおいて亀裂を発生する確立におい
て、ピービー被覆繊維は実質的に減少していることを、
明らかに示している。また、これらの結果は、最大の差
は被覆及び無被覆試料の間に認められ、型あるいは被覆
厚さの差はそれより小であることを示している。図2に
おいて、図1に示したデータを、テーエイチエフ被覆繊
維強化複合材料試料についてのデータとあわせて再度示
した。これらの結果は,一般的に云って、厚い被覆のほ
うが良好で、また、ピービー被覆のほうがテーエイチエ
フ被覆よりも僅かに良好であることを示しているが、さ
らに、本発明に基づく被覆繊維構造は無被覆繊維構造よ
りも顕著な改良効果を有することを明確に示している。 [たわみ強度試験]第1亀裂発生ひずみ実験に使用しな
かった試料は、たわみ強度試験に使用した。結果を第2
表に示す。たわみ係攻試験は、本発明に基づいて被覆した複合材料
と無被覆繊雄で強化した複合材料とは、実験誤差の範囲
内で、ほぼ同じであることを示している。すなわち、本
発明の被覆によって,複合材料のたわみ係数は悪影響を
受けないということである。複合材料について、破壊エ
ネルギーの累積確率曲線を測定して、図3および4にそ
れぞれ示した。図3には、ピービーエラストマー被覆は
たわみ破壊を生じるのに必要なエネルギー量において、
顕著な改良硬化をもたらすことが示されている。たとえ
ば、破壊確率0.5において、無被覆試料の破壊エネル
ギーは約4.8インチーポンド、4%ピービー被覆は
5.5インチーポンド、そして6%ピーピー被覆は約
7.2インチ−ポンドである。図4において、図3に示
したデータを、テーエイチエフ被覆繊維強化複合材料試
料についてのデータとあわせて再度示した。その結果
は、第1亀裂発生の累積確率の場合と同様に、被覆繊維
構造は無被覆繊維構造に対して顕著な改良効果を示し、
厚さ、およびテーエイチエフ対ピービー効果の差はそれ
に比べると小さいことが示されている。上記の結果は、
エラストマー被覆繊維が複合材料に用いられると、シー
ト状成型化合物の機械的性質が顕著に改善されることを
示している。 [発明の効果]本発明によれば、複合材料を構成する繊
維構造物とマトリックス材料の間に軟質障壁を設けるこ
とにより、繊維−マトリックス間の内部応力と過度の応
力集中をを緩和する構造としたので、向上した耐亀裂性
と改良された高い靱性を有する複合材料が得られる。以
上、特許法の定めるところにより、最善かつ好適な実施
例を説明したが、発明の範囲はそれで制約されるもので
はなく、特許請求の範囲によるものである。
【図面の簡単な説明】 [図1]本発明に基づいて製作した試料と、無被覆繊維
を有し、他は本発明に基づいて製作した試料と本質的に
同一の試料とを比較して、第1亀裂発生の累積確率をひ
ずみ%の関数として示したグラフである。 [図2]本発明に基づいて製作した試料と、無被覆繊維
を有し、他は本発明に基づいて製作した試料と本質的に
同一の試料とを比較して、第1亀裂発生の累積確率をひ
ずみ%の関数として示したグラフである。 [図3]本発明に基づいて製作したエラストマー被覆試
料と無被覆試料とを比較して、破壊の累積確率を破壊エ
ネルギーの関数として示したグラフである。 [図4]本発明に基づいて製作したエラストマー被覆試
料と無被覆試料とを比較して、破壊の累積確率を破壊エ
ネルギーの関数として示したグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:08

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [請求項1]式ABあるいはABAで表されるブロック
    共重合体、あるいはその混合物および少量のA(BA)
    nで表される化合物、ここでAは約100から約5、0
    00の分子量を有する不飽和ポリエステル、Bは約0℃
    あるいはそれ以下のガラス遷移温度を有する軟質重合
    物、nは1から5までの整数、を任意含有するブロック
    共重合体で被覆された繊維構造物から成る複合材料にお
    いて、被覆繊維構造物がポリエステルマトリックス内に
    分散していることを特徴とする複合材料。 [請求項2]請求項1において、繊維構造物が繊維個
    体、織布、あるいは不織布である複合材料。 [請求項3]請求項1において、繊維が、ガラス、アラ
    ミド、ナイロン、炭素、ポリエステル、グラファイト、
    あるいは硼素である複合材料。 [請求項4]請求項1において、Bブロックが、共重合
    体を含有するニトリル、8個内至12個の炭素原子を有
    するビニール置換芳香族物質および4個内至12個の炭
    素原子を有する共役ヂエン共重合体、4個内至12個の
    炭素原子を有する1あるいは1以上の共役ヂエンから成
    る重合体、4個内至10個の炭素原子を有する1あるい
    は1以上の共役ヂエンから成る水素化重合体、2個内至
    6個の炭素原子を有する1あるいは1以上のオレフィン
    から成る水素化重合体、2個内至20個の炭素原子を有
    する1あるいは1以上の環状エーテルから成る重合体、
    あるいは1個内至10個の炭素原子を有する1あるいは
    1以上のヂカルボン酸あるいは無水物と2個内至15個
    の炭素原子を有するグリコールから成る飽和ポリエステ
    ルである複合材料。 [請求項5]請求項4において、AブロックおよびBブ
    ロックがエステル結合、アミド結合、尿素結合、あるい
    はウレタン結合によって結合し、Bブロックのガラス遷
    移温度が約−20℃あるいはそれ以上であり、不飽和ポ
    リエステルの分子量が約500から約2000である複
    合材料。 [請求項6]請求項1において、被覆材とマトリックス
    間の結合強度が少なくとも被覆材の剪断強度と同等であ
    り、繊維構造物が切断糸、マット、織布、繊維束、ある
    いは練紡布である複合材料。 [請求項7]請求項1において、AブロックおよびBブ
    ロックはウレタン結合によって結合し、Bブロックはポ
    リブタヂエン、ポリブタヂエン−アクリロニトリル共重
    合物、あるいはポリテトラヒドロフランであり、Aブロ
    ックはポリフマール酸ピロピルである複合材料。 [請求項8]成型化合物において、繊維構造物、繍維構
    造物を被覆するブロック共重合物、被覆繊維構造物が内
    部に分散したポリエステルマトリックス、ならびに成型
    化合物が高温に熱せられた時にマトリックス物質を硬化
    させるためのマトリックス中に均一に分散した硬化剤、
    から成る成型化合物。 [請求項9]請求項8において、繊維構造物が繊維個
    体、織布、あるいは不織布である成型化合物。 [請求項10]請求項9において、繊維が、ガラス、ア
    ラミド、ナイロン、炭素、ポリエステル、グラファイ
    ト、あるいは硼素である成型化合物。 [請求項11]請求項10において、ブロック共重合物
    がポリエステルブロックを端部に有する一あるいは二官
    能基性水酸化、カルボキシル、アミン、あるいはイソシ
    アネート化合物と0℃あるいはそれ以下のガラス遷移温
    度を有する軟質重合物ブロックを端部に有する一あるい
    は二官能基性水酸化、カルボキシル、アミン、あるいは
    イソシアネート化合物との反応生成物であり、軟質ブロ
    ックは共重合体を含有するニトリル、8個内至12個の
    炭素原子を有するビニール置換芳香族物質および4個内
    至12個の炭素原子を有する共役ヂエン共重合体、4個
    内至12個の炭素原子を有する1あるいは1以上の共役
    ヂエンから成る重合体、4内至10個の炭素原子を有す
    る1あるいは1以上の共役ヂエンから成る水素化重合
    体、2個内至6個の炭素原子を有する1あるいは1以上
    のオレフィンから成る水素化重合体、2個内至20個の
    炭素原子を有する1あるいは1以上の環状エーテルから
    成る重合体、あるいは1個内至10個の炭素原子を有す
    る1あるいは1以上のヂカルボン酸あるいは無水物と2
    個内至15個の炭素原子を有するグリコールから成る飽
    和ポリエステルである成型化合物。 [請求項12]請求項11において、軟質重合物ブロッ
    クは、ポリブタヂエン、ポリブタヂエン−アクリロニト
    リル共重合物、あるいはポリテトラヒドロフランであ
    り、ポリエステルブロックはフマール酸ポリプロピルで
    ある成型化合物。 [請求項13]請求項12において、被覆材とマトリッ
    クス間の結合強度が少なくとも被覆材の剪断強度と同等
    である成型化合物。 [請求項14]請求項13において、、ポリエステルブ
    ロックは不飽和、軟質重合物ブロックは飽和ポリエステ
    ルである成型化合物。 [請求項15]請求項13において、硬化剤がスチレン
    である成型化合物。 [請求項16]請求項14において、硬化剤がスチレン
    である成型化合物。 [請求項17]複合材料を成型して製造する物品におい
    て、繊維構造物、繊維構造物を被覆するブロック共重合
    物、および被覆繊維構造物が内部に分散した硬化ポリエ
    ステルマトリックスから成る物品。 [請求項18]請求項17において、加圧成型によって
    製造する物品。 [請求項19]複合材料を製造する方法において、繊維
    構造物のブロック共重合物による被覆、不飽和ポリエス
    テルを末端に有する一あるいは二官能基性水酸化、カル
    ボキシル、アミン、あるいはイソシアネート化合物と軟
    質重合物ブロックを末端に有する一あるいは二官能基性
    水酸化、カルボキシル、アミン、あるいはイソシアネー
    ト化合物との反応によるブロック共重合物の生成、およ
    びAB、ABA、あるいは、A(BA)nブロック共重
    合物の形成、ここで、nは2から5であり、軟質重合物
    ブロックは0℃あるいはそれ以下のガラス遷移温度を有
    し、ブロック共重合物は少なくとも50重量%のBブロ
    ックを含有、から成ることを特徴とする複合材料の製造
    方法。 [請求項20]マトリック強化構造物において、式AB
    あるいはA(BA)nで表されるブロック共重合体、こ
    こでAは100から5000の分子量を有する不飽和ポ
    リエステル、Bは0℃あるいはそれ以下のガラス遷移温
    度を有する軟質重合物、nは1から5までの整数、から
    成るブロック共重合体で被覆された繊維構造物から成る
    ことを特徴とするマトリック強化構造物。 [請求項21]請求項20において、繊維構造物が繊維
    個体、織布、あるいは不織布であるマトリック強化構造
    物。 [請求項22]請求項21において、繊維が、ガラス、
    アラミド、ナイロン、炭素、ポリエステル、グラファイ
    ト、あるいは硼素であるマトリック強化構造物。 [請求項23]請求項22において、Bブロックが、共
    重合体を含有するニトリル、8個内至12個の炭素原子
    を有するビニール置換芳香族物質および4個内至12個
    の炭素原子を有する共役ヂエン共重合体、4内至12個
    の炭素原子を有する1あるいは1以上の共役ヂエンから
    成る重合体、4個内至10個の炭素原子を有する1ある
    いは1以上の共役ヂエンから成る水素化重合体、2個内
    至6個の炭素原子を有する1あるいは1以上のオレフィ
    ンから成る水素化重合体、2個内至20個の炭素原子を
    有する1あるいは1以上の環状エーテルから成る重合
    体、あるいは1個内至10個の炭素原子を有する1ある
    いは1以上のヂカルボン酸あるいは無水物と2個内至1
    5個の炭素原子を有するグリコールから成る飽和ポリエ
    ステルであるマトリック強化構造物。 [請求項24]請求項23において、Aブロックおよび
    Bブロックがエステル結合、アミド結合、尿素結合、あ
    るいはウレタン結合によって結合し、Bブロックのガラ
    ス遷移温度が−20℃あるいはそれ以下であるマトリッ
    ク強化構造物。 [請求項25]請求項21において、被覆材とマトリッ
    クス間の結合強度が少なくとも被覆材の剪断強度と同等
    であり、繊維構造物が切断糸、マット、織布、繊維束、
    あるいは練紡布であるマトリック強化構造物。
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