JPH06287210A - 光重合開始系増感色素 - Google Patents

光重合開始系増感色素

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JPH06287210A
JPH06287210A JP11514293A JP11514293A JPH06287210A JP H06287210 A JPH06287210 A JP H06287210A JP 11514293 A JP11514293 A JP 11514293A JP 11514293 A JP11514293 A JP 11514293A JP H06287210 A JPH06287210 A JP H06287210A
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JP
Japan
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dye
formula
sensitivity
pigment
benzene
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Pending
Application number
JP11514293A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Mitekura
裕文 見手倉
Sadaji Suga
貞治 菅
Shigeo Yasui
茂男 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kanko Shikiso Kenkyusho KK
Original Assignee
Nippon Kanko Shikiso Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】高感度な光重合開始系増感色素を提供するこ
と。 【構 成】下記一般式(1)で表されるスクアリリウム
色素からなる光重合開始系増感色素。 【化1】 (式中において、RおよびRは水素原子、アルキル
基またはアルコキシ基から選ばれ、少なくとも一方はア
ルキル基またはアルコキシ基を表す。またRおよびR
は炭素鎖中に酸素原子を含んでも良い同一または異種
の炭素数が1〜10のアルキル基を表す。)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の構造を有するスク
アリリウム色素からなる光重合開始系増感色素に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光重合性組成物は光エネルギーの感受に
より光照射部と末照射部に物性変化を示す材料であり、
印刷、超LSIなどの微細加工、プリント回路形成、U
V硬化塗料やインキ、ホログラム記録などの広い分野に
実用され、その用途はますます拡大されている。この組
成物は基本的には光重合開始剤、光重合可能な化合物お
よびバインダー樹脂からなり、通常は紫外域に分光感度
を有しており、水銀灯や高出力アルゴンレーザーの紫外
部発振線などを用いて画像の記録が行われている。近
年、可視光を用いて画像の記録を行う技術開発が盛んに
進められるようになってきた。ところが従来用いられて
いる光重合開始系組成物では可視光に感度を示さないか
または低感度であるためにこのままでは使用することが
できない。これを解決するために、かかる組成物に分光
増感色素を加えて可視光に対し十分な感度を付与する技
術が提案されている。この感度と光源の出力との間には
相関があり、出力が低い程高感度が要求され、また、高
速で露光する程高感度が要求される。最近、低出力可視
レーザーを使用する高速走査露光による画像記録技術の
開発研究が活発に進められるようになり、ますます高感
度な感光材料が要求され、とりわけ高感度な増感色素の
開発が重要な課題となっている。この要求に答える為
に、クマリン化合物、キサンテン系化合物、ピリリウム
塩化合物、シアニン色素、メロシアニン色素、スチリル
色素やスクアリリウム色素などのポリメチン系色素が提
案されている。なかでも特開平5−5005公報で開示
されているスクアリリウム色素はヘリウム−ネオンレー
ザーや発光ダイオードに感応する色素として注目されて
いる。しかしながらこれらの光源の出力は0.001−
0.01W程度と非常に低く、この光源に感応し、短時
間で所望の画像記録を達成する為には更に高感度な色素
が要望されているのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、増感
色素の構造と諸特性、特に感度との関係についてはほと
んど解明されておらず、近縁の構造を持つ類似化合物で
も全く異なった特性を示すことがしばしば認められる。
したがって、この分野の技術者にとっては高感度な増感
色素を見い出すことは容易なことではない。本発明者等
は鋭意検討した結果、特定の置換基を有する限られた範
囲の構造を有するスクアリリウム色素が高感度を示すこ
とを見い出し、本発明を完成した。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は下記一般式
(1)で表されるスクアリリウム色素からなる光重合開
始系増感色素に関する。
【化1】(1) 式中において、RおよびRは水素原子、アルキル基
またはアルコキシ基から選ばれ、少なくとも一方はアル
キル基またはアルコキシ基を表す。またRおよびR
は炭素鎖中に酸素原子を含んでも良い同一または異種の
炭素数1〜10のアルキル基を表す。RまたはR
側鎖状アルキル基でもよい。
【0005】本発明の増感色素が併用される光重合開始
剤としては各種有機過酸化物、2、4、6−トリクロロ
メチル−S−トリアジンで代表されるトリアジン化合
物、ベンゾインアルキルエーテル、ビスイミダゾール、
鉄−アレン錯体、N−フェニルグリシンやジフェニルヨ
ードニウム塩を挙げることができる。またこれらの数種
を組み合わせた多成分系開始剤でもよい。有機過酸化物
の例を挙げると、パーオキシエステルとしてはジ−t−
ブチルジパーオキシイソフタレート、3、3′4、4′
−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾ
フエノン、ジアルキルパーオキサイドとしては2、5−
ジメチル−2、5−ビス(t−ブチルジオキシ)−3−
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ヒドロパー
オキサイドとしては2、5−ビス(ヒドロパーオキシ)
−2、5−ジメチルヘキサン、t−ブチルヒドロパーオ
キサイド、パーオキシアセタールとしてはブチル−4、
4−ビス(t−ブチルジオキシ)バリレート、1、1−
ビス(t−ブチルジオキシ)−3、3、5−トリメチル
シクロヘキサン、ケトンパーオキサイドとしてはエチル
メチルケトンパーオキサイドなどがある。
【0006】光重合可能な化合物としては、1分子中に
エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する光重
合または光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリ
マーまたはこれらの混合物から構成される。このような
化合物の例としては、エチルアクリレート、ヒドロキシ
エチルアクリレート、エチレングリコールジメタアクリ
レート、ベンタエリスリトールトリアクリレート、ベン
タエリスリトールトリメタアクリレート、ポリエステル
メタアクリレート、ポリウレタンメタアクリレート、エ
ポキシメタアクリレートなど、通常この技術分野に用い
られる化合物を挙げることができる。
【0007】バインダー樹脂の例としてはポリ−N−ビ
ニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルプ
チラール、ポリビニルカルバゾール、ポリスチレン、ポ
リメチルメタアクリレート、ポリエチレンオキサイド、
ポリブチルメタアクリレート、スチレン−マレイン酸エ
スチル、ポリメチルメタアクリレート−メタアクリル酸
系、ポリ−N−ビニルピロリドン−グリシジルメタアク
リレート系樹脂などを挙げることができる。
【0008】本発明になる増感色素は光重合開始剤に対
して0.01〜10倍の割合で使用され、これらの混合
物に対しバインダー樹脂が0〜数100倍の割合で加え
られ、光重合性組成物が調整される。この組成物には必
要に応じて熱重合禁止剤や可塑剤等の添加物を加えても
よい。
【0009】次に実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。本発明の増感色素の具体例としては次によ
うな色素を挙げることができる。
【化2】色素1
【化3】色素2
【化4】色素3
【化5】色素4
【化6】色素5
【化7】色素6
【化8】色素7
【化9】色素8
【化10】色素9
【化11】色素10
【化12】色素11
【化13】色素12
【化14】色素13
【0010】本発明に用いるスクアリリウム色素は公知
の方法により製造することができる。すなわち、色素1
〜5などの対称型色素は活性メチレンベースまたは活性
メチル基を有するインドレニン四級塩化化合物とスクア
リック酸とをブタノール−ベンゼンなどの混合溶媒中で
加熱還流することにより合成することができる。一方、
色素9〜11などの非対称型色素は活性メチレンベース
または活性メチル基を持つ四級塩化合物と1、2−ジク
ロロ−1−シクロブテン−3、4−ジオンとを反応さ
せ、加水分解で得られる中間体
【化15】 を活性メチレンベースまたは活性メチル基を持つ四級塩
と反応させることにより合成することができる。
【参考例1】色素1の合成 1、3、3、5−テトラメチル−2−メチレンインドー
ル9.4g(0.05モル)と1、2−ジヒドロキシ−
1−シクロブテン−3、4−ジオン2.8g(0.00
25モル)とをn−ブタノール91mlとベンゼン13
mlの混合溶媒中で6時間加熱還流させる。氷水冷却後
析出する結晶を濾取し、冷メタノールでよく洗浄し乾燥
する。得られた粗結晶9.0gをクロロホルム−メタノ
ール(1:1)混合溶媒より再結晶いて精製品5.4g
を得る。このものは融点305℃、λmax642nm
(塩化メチレン)を示す。
【参考例2】1、3、3、5−テトラメチル−2−メチ
レンインドール18.9g(0.1モル)と1、2−ジ
クロロ−1−シクロブテン−3.4−ジオン7.6g
(0.05モル)をベンゼン中で20〜30℃で4時間
反応させ析出する固形物を濾取する。この生成物を酢酸
−水中で加熱還流し水解して中間体
【化16】 を得る。この中間体5.7gと1、3、3−トリメチル
−2−メチレンインドレニン3.5gをn−ブタノール
88mlとベンゼン13ml中で加熱還流し、生成する
結晶を濾別し、クロロホルム−メタノール混液より再結
晶して目的色素3gを得る。本発明になる他の色素も同
様にして合成することができる。
【0011】次に感度測定について説明する。 感光液処方: バインダー樹脂 (XL−44) 100部 多官能モノマー (PETA) 100部 有機過酸化物 (BTTB) 8部 増感色素 1部 エチルセロゾルブ 900部 上記の感光液を表面処理した砂目立てアミル板に回転塗
布し感光層を形成した。酸素による重合阻害を避けるた
めにポリビニルアルコールのオーバーコート層を設け
た。この感光層に、3KW超高圧水銀灯からの光をシャ
ープカットフィルター(R−61)、干渉フィルター
(KL−63)および熱線カットフィルター(HA−3
0)を通すことによりヘリウム−ネオンレーザーの発振
波長に近い630nmの光を取り出し、この光をグレー
スケールを密着させて照射した。その後アルカリ系現像
液により現像した。感度はグレースケール法により、光
硬化したステップ段数から求めた。第1表にその結果を
示す。
【第1表】 なお、略号および比較例色素の構造は以下のとおりであ
る。 XL−44:アクリル酸とメタアクリル酸エステルとの
共重合体 PETA :ペンタエリスリトールトリアクリレート BTTB :3、3′、4、4′−テトラ(t−ブチル
パーオキシカルボニル) ベンゾフェノン
【化17】比較例色素14
【化18】比較例色素15
【0012】第1表からも明らかなように、本発明に使
用される増感色素は類似構造を有する比較例色素に比べ
て約2〜10倍の高感度を示す。特に、インドレニン核
の窒素原子に炭素数3〜8のアルキル基やアルコキシア
ルキル基が結合する対称型色素や非対称型色素は非常に
高い感度を示す。この原因としては記録光の波長での吸
収効率に加えて各成分との相溶性の向上や色素の酸化電
位の低下により、励起状態での色素から開始剤への電子
移動が一層効率良く起こり、増感効率を高めるなどの複
合効果によるものと思われる。尚、本発明になる色素は
上述の感光液処方に従ったが、比較例1の色素14は同
処方において4部配合して表1の感度を得た。この原因
は不明だが、本発明色素はこの公知色素に比べて4分の
1量でより高い感度を示した。また、炭素数が11以上
のアルキル基が結合する色素では樹脂との相溶性が悪く
なるため所望の感度が得られない。
【0013】
【発明の効果】本発明になる増感色素は高い感度を有す
ることから600〜700nmの可視域の光源による高
速走査記録が可能となり、レーザーダイレクト製版用P
S版、ドライフィルムレジスト、デジタルカラープルー
フ、ホログラム記録材料などの材料系の増感色素として
極めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるスクアリ
    リウム色素からなる光重合開始系増感色素 【化1】 (1) (式中において、RおよびRは水素原子、アルキル
    基またはアルコキシ基から選ばれ、少なくとも一方はア
    ルキル基またはアルコキシ基を表す。またRおよびR
    は炭素鎖中に酸素原子を含んでも良い同一または異種
    の炭素数1〜10のアルキル基を表す。)。
JP11514293A 1993-04-05 1993-04-05 光重合開始系増感色素 Pending JPH06287210A (ja)

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Cited By (3)

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