JPH06286336A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JPH06286336A
JPH06286336A JP5098655A JP9865593A JPH06286336A JP H06286336 A JPH06286336 A JP H06286336A JP 5098655 A JP5098655 A JP 5098655A JP 9865593 A JP9865593 A JP 9865593A JP H06286336 A JPH06286336 A JP H06286336A
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Takashi Murayama
隆 村山
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猛 相良
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バーコードパターン等の情報を、種々の性状
のラベル紙やタグ紙に対して、任意の印字方向に、面状
剥離なく鮮明に記録でき、また、転写した画像の耐擦過
性を向上させる熱転写記録媒体を提供する。 【構成】 基材3上に、熱溶融性樹脂11、ワックス1
0、柔軟剤及び着色剤を含有してなる熱溶融性インク層
4を有する熱転写性記録媒体9において、熱溶融性樹脂
11がワックスに非相溶なα−アルキルスチレン系樹脂
を含有し、熱溶融性インク層4中でドメインとして存在
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バーコードパターン
等の情報を、種々のラベル紙やタグ紙に対して、任意の
印字方向に面状剥離なく、鮮明に記録できるようにする
熱転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写記録方式を利用したプリンター
は、装置をコンパクトにでき、保守も容易であり、低騒
音であることなどの利点を有するため、近年、ラベルプ
リンター、ワードプロセッサー等において広く使用され
るようになっている。中でも、着色剤とワックスからな
る熱溶融性インク層を基材上に設けた熱転写記録媒体を
使用し、記録時にこの熱転写記録媒体の熱溶融性インク
層を加熱溶融して記録紙等の被転写体に転写させるタイ
プ(熱溶融型転写記録方式)のものが広く使用されてい
る。
【0003】一方、このような熱転写記録媒体に対して
は、プリンターの高速化へ対応できルようにし、また、
印字品質を向上させることが求められている。例えば、
ラベルプリンターによりラベル紙にバーコードを記録す
る場合に、熱転写記録媒体としては、バーコードの黒バ
ーを、所定の幅と長さに正確に記録できるようにするこ
と、種々の性状のラベル紙に記録できること、かつ印刷
されたバーコードが擦過により欠落しないということ
(耐擦過性)が必要とされる。
【0004】そのため、熱転写記録媒体の改良が進めら
れており、例えば、耐擦過性を向上させるため、熱溶融
性インク層を、着色剤とワックスに加えて、凝集力の高
い熱溶融性樹脂も使用して形成することが考えられ、ま
た、基材と熱溶融性インク層との間に熱溶融性樹脂から
なる剥離層を形成し、記録後にこの剥離層を転写画像の
オーバーコート層として機能させることが考えられてい
る(特開昭62−30091号公報、特開平1−978
4号公報等)(以下、第1の熱転写記録媒体と称す
る)。
【0005】一方、第1の熱転写記録媒体のように、凝
集力の高い熱溶融性樹脂を多く使用すると転写された画
像は強靭になり、耐擦過性も向上するが、通常のプリン
ターのサーマルヘッドにより加えられる熱量では、その
インク層は軟化はするものの溶融するまでには至らな
い。そのため、被転写体がポリエステル、合成紙等のよ
うに表面が平滑な場合には、軟化によるある程度の接着
性によって転写が可能となるが、被転写体が、バーコー
ド印刷用に一般に使用されるコート紙(塗工量10〜2
5g/m)や軽量コート紙(塗工量5〜10g/
)等のように表面が平滑でない場合には、その被転
写体内に熱溶融性インク層が溶融して浸透しないと良好
に転写を行うことができないので、結果的にボイド(印
字されずに白抜けになる部分)が目立つこととなる。
【0006】そこで、熱溶融性インク層中に熱溶融性樹
脂を微粒子状態又はドメインで含有させ、それにより加
熱部では熱溶融性インク層を十分に溶融させてコート紙
への転写も可能とすると共に、非加熱部では熱溶融性イ
ンク層が溶融しないようにし、加熱部と非加熱部との境
界で熱溶融性インク層が切れ易くして転写性を改善する
こと、また転写した熱溶融性インク層の耐擦過性を向上
させることが提案されている(特開昭62−16968
6号公報、特開昭63−45091号公報、特開昭63
−98491号公報)(以下、第2の熱転写記録媒体と
称する)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
第1の熱転写記録媒及び第2の熱転写記録媒体のいずれ
においても、記録すべき本来の部分に加えて、それ以外
の部分が箔状に熱転写性インク層から脱落して転写され
るという面状剥離(所謂、尾引き)の問題が生じた。例
えば、図3に示したように、コート紙1にバーコードを
記録した場合、得られるバーコードの各バー2は、本来
のバー2a以外に尾引き部2bも有するものとなる。
【0008】このような面状剥離は、一般に次のように
して生じる。即ち、図4に示したように、基材3と熱溶
融性インク層4からなる熱転写記録媒体5を、その熱溶
融性インク層4がコート紙等の被転写体1に接するよう
に重ね、基材3側からプリンターのサマールヘッド6で
加熱し、熱転写記録媒体5と被転写体1とをサマールヘ
ッド6に対して矢印の方向に移動させながら熱溶融性イ
ンク層4の一部4aを転写する場合(図4(a))、サ
マールヘッド6への発熱印加信号を切った後もそのサマ
ールヘッド6には相当の余熱が残存するため、熱転写記
録媒体5の移動方向の後方に位置する熱溶融性インク層
の本来転写すべきでない部分4bにも熱が伝わり、その
部分4bも半溶融もしくは溶融状態になる(図4
(b))。この半溶融もしくは溶融状態の部分4bは、
基材3に対する接着力が弱くなっている。そのため、熱
転写記録媒体5が被転写体1から引き剥がされると、本
来の転写部分4aに加えてこの部分4bも被転写体1に
転写され、本来の転写画像2aに加えてギザギザの面状
剥離部(尾引き部)2bが形成される(図4(c))。
【0009】このような面状剥離は、熱溶融性インク層
中に熱溶融性樹脂が微粒子状態又はドメインで含有され
ており、熱溶融性インク層が加熱部と非加熱部との境界
の切れ易いと考えられていた前述の第2の熱転写記録媒
体においても生じる。即ち、従来の第2の熱転写記録媒
体においては、微粒子状態又はドメインで含有される樹
脂として、加熱により周囲のワックス等の熱溶融物質と
相溶性になるものが使用されているため、転写時にサー
マルヘッドにより加熱すると、図4(b)に示した場合
と同様に、本来の転写部分及びその後方の部分では粒子
同志又はドメイン同士が融着して粒界又はドメインが解
消した半溶融もしくは溶融状態になり、熱溶融性インク
層が本来の加熱部と非加熱部との境界では切れなくな
る。そのため、被転写体から熱転写記録媒体を剥離する
ときに、本来の転写部分に加えて不要な部分も転写さ
れ、尾引き部が形成されることとなる。
【0010】さらに、この場合、熱溶融性樹脂の粒界又
はドメインが解消して転写されることとなるので、結果
的に、凝集力の高い熱溶融性樹脂を熱溶融性インク層に
均一に含有させた従来の熱転写記録媒体と同様に、転写
時の熱溶融性インク層の粘度が高くなり、転写性が低下
するという問題も生じた。
【0011】この発明は以上のような従来技術の問題点
を解決しようとするものであり、バーコドパターンの等
情報を、種々の性状のラベル紙やタグ紙に対して、任意
の印字方向に面状剥離なく、鮮明に記録できるように
し、転写した記録の耐擦過も向上させる熱転写記録媒体
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、熱溶融
性インク層中に熱溶融性樹脂をドメインとして含有させ
るにあたり、熱溶融性樹脂としてワックスに非相溶な特
定の樹脂を使用することにより、面状剥離を生じさせる
こと無く、転写時の溶融粘度を低くして良好な転写性を
得ることができ、更に転写後の画像の対擦過性を向上さ
せられることを見出し、この発明を完成させるに至っ
た。
【0013】即ち、この発明は、基材上に、熱溶融性樹
脂、ワックス、柔軟剤及び着色剤を含有してなる熱溶融
性インク層を有する熱転写記録媒体において、熱溶融性
樹脂がワックスに非相溶なα−アルキルスチレン系樹脂
を含有し、熱溶融性インク層中でドメインとして存在す
ることを特徴とする熱転写記録媒体を提供する。
【0014】以下、この発明の熱転写記録媒体を図面を
参照しながら詳細に説明する。なお、前述の従来例も含
めて各図中同一符号は同一又は同等の要素を表してい
る。
【0015】図1は、この発明の好ましい態様の熱転写
記録媒体9の断面図である。この熱転写記録媒体9は、
基材3上に、プライマー層7を介して熱溶融性インク層
4が設けられており、更に基材3の熱溶融性インク層4
と反対側の面には耐熱滑性層8が設けられている。
【0016】ここで、基材3としては、熱転写記録媒体
の基材として一般に使用されているものを使用すること
ができ、例えば、ポリエステルフィルム、ポリイミドフ
ィルム、ポリカーボネートフィルム等のフィルムシート
あるいはコンデンサーペーパー等のペーパー類を使用す
ることができる。
【0017】プライマー層8は、この発明において、熱
溶融性インク層4と基材3との接着性を高めると共に、
転写時には熱溶融性インク層4をより低エネルギ−で転
写できるようにするために、必要に応じて設けられる。
このプライマー層7は、ポリエステル、ポリウレタン、
EVA、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹
脂、エチルセルロース等の樹脂類から形成することでき
る。
【0018】熱溶融性インク層4は、ワックス、ワック
スに非相溶なα−アルキルスチレン系樹脂からなる熱溶
融性樹脂、柔軟剤及び着色剤を主成分として形成され、
この発明に特徴的な構成を有している。
【0019】ここで、ワックスとしては、従来より熱転
写記録媒体の熱溶融性インク層に使用されているものを
使用することができる。例えば、キャンデリラワック
ス、カルナバワックス、ライスワックス、木ロウ、蜜ロ
ウ等の天然ワックス、パラフィンワックス、ペトロラタ
ム、セレシン等の石油ワックス、モンタンワックス、ポ
リエチレンワックス、脂肪酸、酸アミド等の合成ワック
スを単独又は二種以上を配合して使用することができ
る。このようなワックスは、融点が80℃以下のものを
使用することが好ましい。ワックスの融点が80℃を超
えると、印字エネルギーが14mJ/mm程度の通常
のプリンターで良好に転写させることが困難になる。
【0020】このようなワックスと共に熱溶融性インク
層4を構成する熱溶融性樹脂は、ワックスに非相溶なα
−アルキルスチレン系樹脂を主成分として形成される。
また、このα−アルキルスチレン系樹脂からなる熱溶融
性樹脂は、熱溶融性インク層4中でワックスを媒体とし
てドメインとして存在する。
【0021】このようなα−アルキルスチレン系樹脂と
しては、α−メチルスチレン等のα−低級アルキルスチ
レンの単独重合体や、α−低級アルキルスチレンと他の
モノマーとの共重合体を使用することができ、例えば、
α−メチルスチレンとビニルトルエンとの共重合体を好
適に使用することができる。この場合、α−アルキルス
チレン系樹脂として、単独又は二種以上の樹脂を配合し
て使用することができる。
【0022】また、α−アルキルスチレン系樹脂として
は、その重合度を適宜選択することにより軟化点が環球
法(JIS K2531)で90℃以上、特に100〜
140℃のものを使用することが好ましい。α−アルキ
ルスチレン系樹脂の使用量は、熱溶融性インク層全体に
対して5〜45重量%含有されるようにすることが好ま
しい。α−アルキルスチレン系樹脂が熱溶融性インク層
に過剰に含有されると転写性が低下し、一方少なすぎる
と転写時に面状剥離が発生し、転写画像の耐擦過性も低
下したものとなる。
【0023】α−アルキルスチレン系樹脂からなる熱溶
融性樹脂を、熱溶融性インク層4中でワックスを媒体と
してドメインとして存在させる方法は、特に制限はな
く、常法によることができる。
【0024】熱溶融性インク層4に含有させる柔軟剤と
しては、DOP、アマニ油、オレイン酸等のオイル状の
ものや、EVA、EEA(エチレン−エチルアクリレー
ト)、SBR等のゴム状のものを使用することができ
が、特に、ワックスと相溶性の良好なEVA、EEA等
を使用することが好ましい。
【0025】着色剤は、従来より熱転写記録媒体の熱溶
融性インク層の着色材として一般に使用されているもの
を使用することができ、カーボンブラックその他の無機
顔料、有機顔料、染料等の種々の着色剤を使用すること
ができる。また、必要に応じて、シリカ、マイカ等の充
填剤を併用してもよい。
【0026】この発明の熱転写記録媒体9において、耐
熱滑性層8は、基材3のスティッキングを防止し、熱転
写記録媒体9の走行性を向上させるために必要に応じて
設けられる。この耐熱滑性層8は、シリコーン樹脂、フ
ッ素樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、ニトロセルロー
ス樹脂等の耐熱性に優れた樹脂、あるいはこれらの樹脂
にシリコーンオイル、フッ素パウダー等の滑剤を添加し
たものから形成することができる。
【0027】以上説明したような各層を有する熱転写記
録媒体9は、常法に従って製造できる。例えば、基材3
の片面に耐熱滑性層用の組成物をワイヤーバー等を用い
て塗布乾燥して耐熱滑性層8を形成し、基材3の他方の
面にワイヤーバー等を用いてプライマー層用の組成物を
塗布乾燥してプライマー層7を形成し、更にその上に熱
溶融性インクをグラビアコーターを用いて塗布乾燥して
熱溶融性インク層4を形成することにより製造できる。
【0028】
【作用】この発明の熱転写記録媒体においては、熱溶融
性インク層中に熱溶融性樹脂として含有させるα−アル
キルスチレン系樹脂がワックスと非相溶であり、図2に
示したように、熱溶融性インク層中4でワックス10を
媒体としてドメイン11として存在する。
【0029】同図に示したように、転写時にサーマルヘ
ッド6の余熱により本来転写すべき以外の部分4bが加
熱されても、このα−アルキルスチレン系樹脂からなる
ドメイン11はワックス10よりも高軟化点を有するの
で、その部分でワックス10は溶融するがドメイン11
が完全に溶融することはない。そして、本来の転写すべ
き部分4aとそれ以外の部分4bとの境界付近では、溶
融状態で凝集力が小さいワックス10中に溶融〜非溶融
状態で凝集力が高いα−アルキルスチレン系樹脂のドメ
イン11が存在することとなる(図中、半溶融及び溶融
状態のドメインを塗り潰して示す)。したがって、熱溶
融性インク層は基材3に対して高い接着力を保持する。
【0030】一方、サーマルヘッド6により本来転写す
べき部分4aとして強く加熱された部分では、ワックス
10だけでなくα−アルキルスチレン系樹脂からなるド
メイン11も溶融し、その粘度は低下する。なお、この
場合でもα−アルキルスチレン系樹脂はワックスと非相
溶であるためドメイン11は維持される。
【0031】したがって、サーマルヘッド6による加熱
後に被転写体1から熱転写記録媒体を剥離するとき、熱
溶融性インク層の切断面xは、α−アルキルスチレン系
樹脂のドメイン11間を通ってワックス10部分を通る
こととなる。このため、本来の転写部分から余分に熱溶
融性インク層4が剥離する面状剥離が抑制できる。
【0032】また、本来転写すべき部分4aとしてサー
マルヘッド6により強く加熱された部分では、上述のよ
うにワックス10だけでなくα−アルキルスチレン系樹
脂からなるドメイン11も溶融し、その粘度が大きく低
下する。したがって、表面が平滑な被転写体だけでなく
種々の性状の被転写体に対して良好な印字品質で転写で
きるものとなり、例えば、コート紙に対してバーコード
を正確に印字することが可能となる。
【0033】さらに、被転写体に転写された熱溶融性イ
ンク層にはα−アルキルスチレン系樹脂からなるドメイ
ンが存在することとなるので、転写画像の耐擦過性が優
れたものとなる。
【0034】
【実施例】以下、この発明を実施例により具体的に説明
するが、これらの実施例に限定されるものではない。
【0035】実施例1 片面が背面処理されている厚さ5μのポリエステルフィ
ルム(帝人(株)製)の他面に、ポリエステル樹脂(バ
イロン#200、東洋紡(株)製)の10重量%MEK
溶液を乾燥厚が0.3μmとなるようにワイヤーバーを
使用して塗布し、110℃で乾燥させ、プライマー層を
形成した。
【0036】次に、表1に示した組成のインク溶液を調
製し、このインク溶液をプライマー層の上に塗布乾燥し
て厚さ約3.5μmのインク層を形成し、熱転写記録媒
体を作成した。
【0037】実施例2〜7、比較例1〜6 インク層を形成するためのインク溶液の組成を表1に示
したようにする以外は実施例1と同様にして熱転写記録
媒体を作成した。
【0038】
【表1】 表中の注 *1 カルナバ2号、野田ワックス(株)製 *2 HNP−10、日本精ロウ(株)製 *3 α−メチルスチレン/ビニルトルエン共重合体(軟
化点120℃)、ピコテックス120、理化ハーキュレ
ス(株)製 *4 α−メチルスチレン/ビニルトルエン共重合体(軟
化点100℃)、ピコテックス100、理化ハーキュレ
ス(株)製 *5 α−メチルスチレン重合体(軟化点140℃)、ク
リスタレックス5140、理化ハーキュレス(株)製 *6 α−メチルスチレン/ビニルトルエン共重合体(軟
化点90℃)、ピコテックスLC、理化ハーキュレス
(株)製 *7 スチレン重合体(軟化点75℃)、ピコラスチック
A75、理化ハーキュレス(株)製 *8 スチレン重合体(軟化点125℃)、ピコラスチッ
クD125、理化ハーキュレス(株)製 *9 テルペン樹脂(軟化点80℃)、YSレジンPx#
800、安原ケミカル(株)製 *10 テルペン樹脂(軟化点115℃)、YSレジンPx
#1150、安原ケミカル(株)製 *11 エチレン−酢酸ビニル共重合体、KA−31、住友
化学(株)製 *12 カーボンブラック *13 コート紙からなるバーコードラベル、1C、FAS
SON社製 *14 コート紙からなるバーコードラベル、C6TB、三
菱製紙(株)製 評価 実施例および比較例で得た熱転写記録媒体を使用して、
サーマルヘッドを有するプリンター(B−30、TEC
(株)製)を用い、2種のコート紙にそれぞれドット密
度7.6dot/mm、印字速度50.4mm/秒とい
う条件で、図5に示したようにバーコードパターンの一
種であるCode39パターンの3:9dotパターン
(narrow bar:wide bar=3:9)をシリアル方向に印
字した。なお、印字エネルギーは、Code39の3:
9dotパターンをパラレル方向に印字した場合に指定
寸法通りにバーコードの幅が印字できるエネルギーとし
た。
【0039】得られたバーコードパターンについて、
(i) 面状剥離、(ii)転写性、(iii) 耐擦過性を次のよう
に評価し、さらに(iv)総合評価を次のように行い、これ
らの結果を表1に示した。
【0040】(i) 面状剥離 印字したCode39をバーコード検証機を用いて、黒
バー幅及びスペース幅(白バ−幅)のそれぞれの規格幅
からの偏差を測定し、得られた値を平均することにより
バーコードパターン全体の規格値から偏差とした。この
数値はバーコードパターンの指定寸法からのずれを示す
もので、面状剥離が大きく生じているほど大きな値とな
る。
【0041】次にバーコードパターンの上から粘着テー
プ(セロテープ、ニチバン(株)製)を貼付け、面状剥
離の部分だけをはぎ取るように転写紙から粘着テープを
剥離し、再度、黒バー幅とスペース幅のそれぞれの規格
値からの偏差をバーコード検証機を用いて測定した。
【0042】そして、得られた値から次式にしたがって
面状剥離値を求めた。
【0043】
【数1】(面状剥離値)=(印字後のバー幅の規格値か
らの偏差値)−(粘着テープ剥離後のバー幅の規格値か
らの偏差値) このようにして得られる面状剥離値は、Code39の
3:9dotパターンの場合、許容可能な規格値からの
偏差値は、次式により±136μmと算出でき、これよ
りも偏差値が大きくなるとバーコードの読取誤差が生じ
るか、読取が不可能になる。
【0044】
【数2】 (式中、N=(wide bar)/(narrow bar) 、Xは設定した
narrow bar幅を表す)実施例および比較例について得ら
れた面状剥離値を、その大きさによって次のように4段
階に評価し、その評価結果を表1に示した。
【0045】 面状剥離値 10μm未満 ◎ 10μm以上50μm未満 ○ 50μm以上100μm未満 △ 100μm以上 × (ii)転写性 バーコードパターンの転写状態を目視にて観察した。そ
して、転写状態が非常に良好な場合を◎、良好な場合を
○、好ましくない場合を△、非常に好ましくない場合を
×で示した。
【0046】(iii) 耐擦過性 染色堅ろう度用摩擦試験機(JIS LO823)を用
いて、200gの荷重をかけて綿布と印刷物とを面接触
させ、荷重部分を100回往復させて綿布の汚染度を観
察した。そして、綿布の汚染度が低く非常に良好な場合
を◎、良好な場合を○、好ましくない場合を△、非常に
好ましくない場合を×で示した。
【0047】(iv)総合評価 バーコードの誤読や読取不能が生じる可能性がなく、鮮
明にしかも転写性、印字物の耐擦過性が良好な場合を
○、そうでない場合を×で示した。なお、(i) 〜(iii)
の評価項目中1つでも×がある場合には、その総合評価
は×となる。
【0048】表1に示した結果から、この発明の実施例
はコート紙に対して、面状剥離することなく良好にバー
コードを印字することができ、印字したバーコードの耐
擦過性も優れていることがわかる。
【0049】
【発明の効果】この発明の熱転写記録媒体によれば、バ
ーコードパターン等の情報を、種々の性状のラベル紙や
タグ紙に対して、任意の印字方向に、面状剥離なく鮮明
に記録できるようになり、また、転写した画像の耐擦過
性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の熱転写記録媒体の一態様を示す断面
図である。
【図2】この発明の熱転写記録媒体の転写時の作用の説
明図である。
【図3】従来の熱転写記録媒体により印字したバーコー
ドパターンの説明図である。
【図4】従来の熱転写記録媒体の転写時の作用の説明図
である。
【図5】バーコードパターン及びその印字方向の説明図
である。
【符号の説明】
1 コート紙 2 バーコード 3 基材 4 熱溶融インク層 5 熱転写記録媒体 6 サーマルヘッド 7 プライマー層 8 耐熱滑性層 9 熱転写記録媒体 10 ワックス 11 α−アルキルスチレン系樹脂からなる熱溶融性
樹脂のドメイン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、熱溶融性樹脂、ワックス、柔
    軟剤及び着色剤を含有してなる熱溶融性インク層を有す
    る熱転写記録媒体において、熱溶融性樹脂がワックスに
    非相溶なα−アルキルスチレン系樹脂を含有し、熱溶融
    性インク層中でドメインとして存在することを特徴とす
    る熱転写記録媒体。
  2. 【請求項2】 α−アルキルスチレン系樹脂が、α−メ
    チルスチレンの単独重合体又はα−メチルスチレンとビ
    ニルトルエンとの共重合体である請求項1記載の熱転写
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 α−アルキルスチレン系樹脂が、熱溶融
    性インク層全体に対して5〜45重量%含有される請求
    項1又は2記載の熱転写記録媒体。
  4. 【請求項4】 α−アルキルスチレン系樹脂の軟化点が
    環球法で100〜140℃である請求項1〜3のいずれ
    かに記載の熱転写記録媒体。
JP05098655A 1993-03-31 1993-03-31 熱転写記録媒体 Expired - Lifetime JP3128778B2 (ja)

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