JPH06286037A - ジェットエンジン用樹脂部品 - Google Patents

ジェットエンジン用樹脂部品

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JPH06286037A
JPH06286037A JP7706193A JP7706193A JPH06286037A JP H06286037 A JPH06286037 A JP H06286037A JP 7706193 A JP7706193 A JP 7706193A JP 7706193 A JP7706193 A JP 7706193A JP H06286037 A JPH06286037 A JP H06286037A
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thermoplastic resin
blade
resin film
jet engine
erosion
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JP7706193A
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Hideo Morita
英夫 盛田
Misao Kondo
操 近藤
Atsushi Hirose
淳 広瀬
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐エロージョン性を向上し得るようにする。 【構成】 靭性が高く、衝撃力に対して粘り強さを備え
ている熱可塑性樹脂を、フィルム状にして積層し、熱融
着によって一体化することにより、耐エロージョン性に
優れたジェットエンジン用樹脂部品本体17を得ると共
に、熱融着前の熱可塑性樹脂フィルムにおけるジェット
エンジン用樹脂部品本体17の表面部分の層間に、耐エ
ロージョン性を有する網状体25を介在させることによ
り、万一、ジェットエンジン用樹脂部品本体17表面の
熱可塑性樹脂が砂によってエロージョンを起こした場合
に、表面近傍に強固に埋込まれた網状体25が外部に露
出して、それ以上のエロージョンを食止めるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェットエンジン用樹
脂部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、ジェットエンジンの一例を示す
ものである。
【0003】筒状のエンジン本体1の軸心位置に低圧圧
縮機駆動軸2を回転自在に配設し、該低圧圧縮機駆動軸
2の先端に低圧圧縮機3を取付けると共に、低圧圧縮機
駆動軸2の後端に低圧タービン4を取付け、低圧圧縮機
駆動軸2の中間部外周に中空の高圧圧縮機駆動軸5を回
転自在に外嵌し、該高圧圧縮機駆動軸5の先端に高圧圧
縮機6を取付けると共に、高圧圧縮機駆動軸5の後端に
高圧タービン7を取付け、更に、エンジン本体1内部の
高圧圧縮機6と高圧タービン7との中間位置に燃焼器8
を設ける。
【0004】又、低圧圧縮機3のディスク9にエンジン
本体1よりも外方へ突出する低圧圧縮機動翼10を取付
けると共に、エンジン本体1の先端に低圧圧縮機動翼1
0を囲む外筒11を配設し、エンジン本体1と外筒11
との間にファン出口案内翼12を設ける。
【0005】尚、13は空気、14は燃焼器8で発生さ
れた燃焼ガスである。
【0006】そして、エンジン本体1内部に設けられた
燃焼器8に燃料を供給し、該燃料に空気13を混合して
燃焼させる。
【0007】すると、燃焼により発生した燃焼ガス14
は、エンジン本体1内部を後方へ向かって流れ、燃焼器
8の後方に設けられた高圧タービン7及び低圧タービン
4を回転し、その後、エンジン本体1後部から噴射され
て推力が発生されるようになっている。
【0008】そして、低圧タービン4が回転されると、
低圧圧縮機駆動軸2を介して低圧圧縮機3が駆動され、
低圧圧縮機3のディスク9に取付けられた低圧圧縮機動
翼10が回転して空気13が外筒11へ吸入され、吸入
された空気13のうちの一部がエンジン本体1内部へ導
入されて低圧タービン4で圧縮される。
【0009】低圧タービン4で圧縮された空気13は、
高圧タービン7の回転により高圧圧縮機駆動軸5を介し
て駆動される高圧圧縮機6によって高圧に圧縮される。
【0010】高圧タービン7で圧縮された空気13は、
燃焼器8へ入って、前述のように燃料の燃焼に使用され
る。
【0011】一方、低圧圧縮機動翼10によって外筒1
1内へ導入された残りの空気13は、エンジン本体1と
外筒11との間を流れ、ファン出口案内翼12によって
整流された後、外筒11後部から噴射されて推力が発生
されるようになっている。
【0012】上記したジェットエンジンでは、軽量化の
ため、樹脂製の部品を使用することが検討されており、
先ず、燃料の燃焼によって高温化されるエンジン本体1
内部に比べて低温に保たれるファン出口案内翼12から
樹脂化が着手されている。
【0013】尚、ファン出口案内翼12の材料として
は、エポキシ樹脂系などの熱硬化性樹脂が代表的なもの
である。
【0014】そして、ファン出口案内翼12を樹脂化し
た場合、低圧圧縮機動翼10によって空気13と共に外
筒11内へ入込む砂によるエロージョンが問題となり、
エロージョン対策として現在の所、図5に示すように、
ファン出口案内翼12の前縁部15の表面に金属箔16
などを接着することが考えられている。
【0015】尚、ファン出口案内翼12の前縁部15の
表面に金属の厚板を取付けることは、複雑且つ微妙な翼
の前縁部形状を厚板で再現することが難かしいなどの理
由で、技術的に困難となっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ファン
出口案内翼12などのジェットエンジン用樹脂部品の表
面に金属箔16などを接着した場合、薄い金属箔16で
はすぐに摩滅してしまってエロージョンを十分に防止す
ることができないという問題や、樹脂と金属との熱膨張
率の違いなどによって金属箔16が剥がれ易いという問
題があった。
【0017】本発明は、上述の実情に鑑み、耐エロージ
ョン性を向上し得るようにしたジェットエンジン用樹脂
部品を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
フィルムを積層し互いに熱融着させてジェットエンジン
用樹脂部品本体を形成すると共に、熱融着前の熱可塑性
樹脂フィルムにおけるジェットエンジン用樹脂部品本体
の表面部分の層間に、耐エロージョン性を有する網状体
を介在させたことを特徴とするジェットエンジン用樹脂
部品にかかるものである。
【0019】
【作用】本発明の作用は以下の通りである。
【0020】熱可塑性樹脂は、靭性が高く、衝撃力に対
して粘り強さを備えているので、耐エロージョン性に優
れたジェットエンジン用樹脂部品本体が得られる。
【0021】又、熱可塑実施例樹脂をフィルム状にし
て、積層するようにしたので、耐エロージョン性を有す
る網状体などを自在に配置することができる。
【0022】更に、熱可塑性樹脂フィルムを熱融着させ
ることにより、各組織が一体的に結合されたジェットエ
ンジン用樹脂部品本体が得られ、特に、ジェットエンジ
ン用樹脂部品本体の表面部分を構成する熱可塑性樹脂フ
ィルムの層間に耐エロージョン性を有する網状体を配置
しておくことにより、網状体の網目内に熱可塑性樹脂フ
ィルムの熱可塑性樹脂から入込んで強固な結合状態が得
られるので、網状体の剥がれが防止される。
【0023】そして、万一、ジェットエンジン用樹脂部
品本体表面の熱可塑性樹脂が砂によってエロージョンを
起こした場合、表面近傍に埋込まれた網状体が外部に露
出するので、網状体によってそれ以上のエロージョンが
食止められる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。
【0025】図1〜図3は、本発明の一実施例である。
【0026】又、図中、17はジェットエンジン用樹脂
部品本体としてのファン出口案内翼、18はファン出口
案内翼17のプリフォーム、19はファン出口案内翼1
7及びプリフォーム18の翼中心部、20はファン出口
案内翼17及びプリフォーム18の翼周縁部、21はフ
ァン出口案内翼17及びプリフォーム18の翼前縁部で
ある。
【0027】ポリ・エーテル・エーテル・ケトン(以
下、PEEKという)系の熱可塑性樹脂をフィルム状に
した熱可塑性樹脂フィルム22と、PEEK系の熱可塑
性樹脂に炭素繊維23を含有させて成る炭素繊維強化樹
脂を、フィルム状にした炭素繊維強化樹脂フィルム24
を設け、炭素繊維強化樹脂フィルム24を積層して、或
いは、積層した炭素繊維強化樹脂フィルム24間に適
宜、熱可塑性樹脂フィルム22を介在させて翼中心部1
9を形成し、該翼中心部19の外周に熱可塑性樹脂フィ
ルム22を積層させて翼周縁部20を形成し、プリフォ
ーム18とする。
【0028】又、翼周縁部20を構成する熱可塑性樹脂
フィルム22のうち、少くとも翼前縁部21の表面部分
を構成する熱可塑性樹脂フィルム22の層間に、ステン
レス或いはセラミック繊維製などの耐エロージョン性を
有する網状体25を介在させる。
【0029】そして、形成されたプリフォーム18を図
示しない金型に入れて、加圧下で加熱溶融させた後、金
型ごと冷却して硬化させることにより、ファン出口案内
翼17とする。
【0030】次に、作動について説明する。
【0031】本発明では、ジェットエンジン用樹脂部品
本体としてのファン出口案内翼17の翼中心部19に、
PEEK系の熱可塑性樹脂に炭素繊維23を含有させて
成る炭素繊維強化樹脂を用い、翼周縁部20にPEEK
系の熱可塑性樹脂を用いているが、PEEK系の熱可塑
性樹脂やこれに炭素繊維23を含有させて成る炭素繊維
強化樹脂は、靭性が高く、衝撃力に対して粘り強さを備
えているので、強度はあるが脆いエポキシ樹脂系などの
熱硬化性樹脂に比べて、耐エロージョン性に優れたファ
ン出口案内翼17を作成することができる。
【0032】又、熱可塑性樹脂や炭素繊維強化樹脂をフ
ィルム状として、熱可塑性樹脂フィルム22や炭素繊維
強化樹脂フィルム24などを、図3に示すように積層し
てファン出口案内翼17のプリフォーム18を構成する
ようにしたので、取扱及び積層が簡単となり、しかも、
積層時に熱可塑性樹脂フィルム22や炭素繊維強化樹脂
フィルム24の間に、ステンレス或いはセラミック繊維
製などの、耐エロージョン性を有する網状体25や、そ
の他の機能素材を配置して、任意に位置調整することが
可能となり、所望の形状、構造、機能を有するファン出
口案内翼17を自在に作成することができる。
【0033】更に、図3に示すプリフォーム18を図示
しない金型に入れて、加圧下で加熱溶融させた後、金型
ごと冷却して硬化させることにより、図1・図2に示す
ように、各組織が一体的に結合されたファン出口案内翼
17が形成され、特に、プリフォーム18の翼前縁部2
1表面部分における熱可塑性樹脂フィルム22の層間に
網状体25を配置しておくことにより、網状体25の網
目内に熱可塑性樹脂フィルム22の熱可塑性樹脂が入込
み、網状体25が熱可塑性樹脂内に埋込まれて強固な結
合状態が得られるので、網状体25が剥がれることが防
止される。
【0034】そして、万一、ファン出口案内翼17の翼
前縁部21表面の熱可塑性樹脂が砂によってエロージョ
ンを起こした場合、翼前縁部21の表面近傍に埋込まれ
た網状体25が外部に露出するので、網状体25によっ
てそれ以上のエロージョンが食止められる。
【0035】尚、本発明は、上述の実施例にのみ限定さ
れるものではなく、ファン出口案内翼17以外のジェッ
トエンジン用樹脂部品にも適用可能であること、その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のジェット
エンジン用樹脂部品によれば、耐エロージョン性を向上
し得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるファン出口案内翼の
全体概略断面図である。
【図2】図1の部分の拡大図である。
【図3】図2のプリフォームの拡大図である。
【図4】ジェットエンジンの概略側方断面図である。
【図5】樹脂製のファン出口案内翼の前縁部の概略拡大
図である。
【符号の説明】
17 ジェットエンジン用樹脂部品本体(ファン出口案
内翼) 22 熱可塑性樹脂フィルム 25 網状体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルムを積層し互いに熱
    融着させてジェットエンジン用樹脂部品本体を形成する
    と共に、熱融着前の熱可塑性樹脂フィルムにおけるジェ
    ットエンジン用樹脂部品本体の表面部分の層間に、耐エ
    ロージョン性を有する網状体を介在させたことを特徴と
    するジェットエンジン用樹脂部品。
JP05077061A 1993-04-02 1993-04-02 ジェットエンジン用樹脂部品 Expired - Fee Related JP3127657B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU667821B2 (en) * 1991-07-29 1996-04-18 Basf Aktiengesellschaft Block copolymer composition
JP7051064B1 (ja) * 2021-10-15 2022-04-11 株式会社The MOT Company 金属-プリプレグ複合体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU667821B2 (en) * 1991-07-29 1996-04-18 Basf Aktiengesellschaft Block copolymer composition
JP7051064B1 (ja) * 2021-10-15 2022-04-11 株式会社The MOT Company 金属-プリプレグ複合体
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