JP4100005B2 - ジェットエンジン用翼と翼部の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
この発明は、ジェットエンジン用翼と翼部の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の航空用ジェットエンジン1は、図6に示されているように、筒状のエンジン本体3を備えており、このエンジン本体3の軸心位置には低圧圧縮機駆動軸5が回転自在に配設されてる。この低圧圧縮機駆動軸5の先端には低圧圧縮機7が取り付けられていると共にこの低圧圧縮機駆動軸5の後端に低圧タービン9が取り付けられている。また、前記低圧圧縮機駆動軸5の中間部外周には中空の高圧圧縮機駆動軸11が回転自在に外嵌されている。この高圧圧縮機駆動軸11の先端には高圧圧縮機13が取り付けられていると共にこの高圧圧縮機駆動軸11の後端には高圧タービン15が取り付けられている。さらに、前記エンジン本体3内部の高圧圧縮機13と高圧タービン15との中間位置には燃焼器17が設けられている。
【0003】
前記低圧圧縮機7のディスク19には前記エンジン本体3よりも外方へ突出する低圧圧縮機動翼21が回転自在に取り付けられていると共に前記エンジン本体3の先端には低圧圧縮機動翼21を囲んで外筒23が設けられ、前記エンジン本体3と外筒23との間にはファン出口静翼25が設けられている。前記エンジン本体3の内壁には静翼27、29、31が取り付けられている。
【0004】
上記構成により、前記燃焼器17に燃料を供給し、この燃料に外部(図6の左部)から取り入れたエア33を混合して燃焼させる。すると、燃焼により発生した燃焼ガス35は、エンジン本体3内部を後方(図6の右方)へ向かって流れ、燃焼器17の後方に設けられた高圧タービン15および低圧タービン9が回転され、その後、エンジン本体3後部から噴射されて推力が発生されることになる。
【0005】
そして、低圧タービン9が回転されると、低圧圧縮機駆動軸5を介して低圧圧縮機7が駆動され、低圧圧縮機7のディスク19に取り付けられた低圧圧縮機動翼21が回転して外筒23へエア33が吸入され、吸入されたエア33の一部がエンジン本体3内部へ導入されて低圧圧縮機7で圧縮される。
【0006】
低圧圧縮機7で圧縮されたエア33は、高圧タービン15の回転により高圧圧縮機駆動軸11を介して駆動される高圧圧縮機13によって高圧に圧縮される。高圧圧縮機13によって高圧に圧縮されたエア33は、燃焼器17へ入って燃料の燃焼に使用される。
【0007】
一方、低圧圧縮機動翼21によって外筒23内へ入ったエア33は、エンジン本体3と外筒23との間を流れ、ファン出口静翼25によって整流された後、外筒23後部から噴射されて推力が発生されることになる。
【0008】
前記ファン出口静翼25は、図7に示されているように、翼部37とプラットフオーム部とから構成されている。そして、前記翼部37は、樹脂基複合材(PMC)としての例えば図8(A)に矢印で示されているような、配向度が0°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Aと、図8(B)に矢印で示されているような、配向度が+45°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Bと、図8(C)に矢印で示されているような、配向度が−45°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Cと、図8(D)に矢印で示されているような、配向度が90°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Dとを組み合わせて積層し一体成形されている。そして、熱硬化性マトリックス樹脂としてエポキシ系樹脂が一般的に用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のファン出口静翼25を構成している翼部37は、エポキシ系樹脂からなる熱硬化性マトリックス樹脂では、靭性が低く、しかも、配向度が0°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Aと、配向度が+45°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Bと、配向度が−45°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Cと、配向度が90°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Dの組み合わせからなる積層構成では鳥などの吸い込みによる耐衝撃性が十分でなかった。また、熱硬化性マトリックス樹脂のため成形が難しく、コスト高であった。
【0010】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、耐衝撃性の向上を図ると共に、成形性の向上を図るようにしたジェットエンジン用翼と翼部の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明のジェットエンジン用翼は翼長さ方向に平行に、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層し一体成形してなることを特徴とするものである。
【0012】
したがって、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層してあるから、繊維の積層構成が大きく変化しないので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼厚の両側の層で合わせて荷重が負担でき、耐衝撃性の向上が図られる。また、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたことで更なる耐衝撃性の向上が図られる。
【0013】
請求項2によるこの発明のジェットエンジン用翼は、請求項1記載のジェットエンジン用翼において、前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリーフが部分的に介在されていることを特徴とするものである。
【0014】
したがって、前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリーフが部分的に介在されているから、層間の密着力が向上し、強度の低下が防がれる。
【0015】
請求項3によるこの発明のジェットエンジン用翼は、請求項1または2記載のジェットエンジン用翼において、前記熱可塑性マトリックス樹脂がポリエーテルイミド樹脂であることを特徴とするものである。
【0016】
したがって、前記熱可塑性マトリックス樹脂をポリエーテルイミド樹脂とすることにより、耐衝撃性の向上が図られる。
【0017】
請求項4によるこの発明の翼部の製造方法は、翼長さ方向に平行に、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層した状態で、一対の金型内に入れて加熱状態で加圧し、一体成形して翼部を製造することを特徴とするものである。
【0018】
したがって、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層してあるから、繊維の積層構成が大きく変化しないので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼厚の両側の層で合わせて荷重が負担でき、耐衝撃性の向上が図られる。また、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたので、更なる耐衝撃性の向上が図られる。
【0019】
請求項5によるこの発明の翼部の製造方法は、請求項4記載の翼部の製造方法において、前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリーフが部分的に介在されていることを特徴とするものである。
【0020】
したがって、前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリーフが部分的に介在されているから、層間の密着力が向上し、強度の低下が防がれる。
【0021】
請求項6によるこの発明の翼部の製造方法は、請求項4または5記載の翼部の製造方法において、前記熱可塑性マトリックス樹脂がポリエーテルイミド樹脂であることを特徴とするものである。
【0022】
したがって、前記熱可塑性マトリックス樹脂をポリエーテルイミド樹脂とすることにより、衝撃性の向上が図られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
この発明の航空用ジェットエンジンは、従来の技術で説明したものと同じであるから、重複するので、詳細な説明を省略する。
【0025】
図1を参照するに、ジェットエンジン用翼としての例えばファン出口静翼41は、翼部43とプラットフォーム部とからなっていて、前記翼部43の具体的な構造は、図2(A)および図2(B)に示されているような構造となっている。前記翼部43は図3(A)に矢印で示されているような、翼長手方向に、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート(プリプレーグ)43(A)と、図3(B)に矢印で示されているような、配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(プリプレーグ)(B)と、図3(C)に矢印で示されているような、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート(プリプレーグ)43(C)と、図3(D)に矢印で示されているような、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート(プリプレーグ)43(D)と、図3(E)に矢印で示されているような、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(プリプレーグ)(E)とを組み合わせて積層し一体成形されている。しかも、前記熱可塑性マトリックス樹脂は例えば比重が約1.27、ガラス転移温度217℃からなるポリエーテルイミド樹脂PEIであることが比エネルギー吸収Es(K)/kgから見て好ましい。このポリエーテルイミド樹脂PEI以外の例えばPEEKの熱可塑性マトリックス樹脂などであっても構わない。また、炭素繊維は比重が約1.80で、樹脂含有量は30%前後である。
【0026】
前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートの積層構成の具体的な一例としては、図4に示されているように、翼厚中心部と翼厚の両側(図4において上下側)に配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(A)を設け、翼厚中心部と翼厚の両側(図4において上下側)との間に配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(B)と、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(C)と、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(D)と、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(E)を設け、また、例えば配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(A)と配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(E)との間、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(D)と配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(B)との間に、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)からなる熱可塑性マトリックス樹脂であるインターリーフを部分的に介在されているものである。
【0027】
この図4に示された炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートを積層した状態で成形する加圧装置47は図5に示されている。図5において、加圧装置47はベース49とスライド51を備えており、このベース49の上部部分およびスライド51の下部部分にはそれぞれ左右方向へ適宜な間隔でヒータ装置53が内蔵されている。また、前記ベース49上には一対の金型のうちの固定金型55が設けられていると共に前記スライド51の下部には一対の金型のうちの可動金型57が設けられている。
【0028】
上記構成により、図4に示された炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートを積層したものを、前記固定金型55内に入れて載置せしめる。そして、前記ヒータ装置53を作動せしめてベース49とスライド51を例えば300〜400℃程度に加熱せしめる。この状態でスライド51を下降せしめると可動金型57も下降し、固定金型55と可動金型57との協動で例えば0〜5MPa程度の加圧力で加圧することで溶融および一体化することで成形されて、翼部43を製造することができる。
【0029】
したがって、繊維の積層構成が大きく変化しないので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼厚の両側の層で合わせて荷重が負担でき、耐衝撃性の向上を図ることができる。また、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたので、更なる耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0030】
しかも、前記配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(A)が、前記翼厚の中心部と、翼厚の両側に少なくとも設けられているから、より一層の耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0031】
前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間、すなわち、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(A)と配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(E)との間、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(D)と配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43(B)との間に、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)からなる熱可塑性マトリックス樹脂であるインターリーフを部分的が介在させることにより、層間の密着力を向上することができると共に、強度の低下を防ぎ層厚の調整をすることができる。また、前記熱可塑性マトリックス樹脂をポリエーテルイミド樹脂とすることにより、従来より成形温度を下げることができ、より一層の耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0032】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形態ではジェットエンジン用翼としてファン出口静翼25を例にとって説明したが、ファン動翼などそれ以外の翼であっても構わない。
【0033】
【発明の効果】
以上のごとき実施の形態から理解されるように、請求項1の発明によれば、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層してあるから、繊維の積層構成が大きく変化しないので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼厚の両側の層で合わせて荷重が負担でき、金属性のアルミニウム翼並の耐衝撃性の向上を図ることができる。また、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたので、更なる耐衝撃性の向上を図ることがてきる。
【0034】
請求項2の発明によれば、前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリーフを部分的に介在されているから、層間の密着力を向上することができると共に強度の低下を防ぐことができる。
【0035】
請求項3の発明によれば、前記熱可塑性マトリックス樹脂をポリエーテルイミド樹脂とすることにより、請求項1よりも、より一層の耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0036】
請求項4の発明によれば、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層してあるから、繊維の積層構成が大きく変化しないので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼厚の両側の層で合わせて荷重が負担でき、金属性のアルミニウム翼並の耐衝撃性の向上を図ることができる。また、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたので、更なる耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0037】
請求項5の発明によれば、前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリーフを部分的に介在されているから、層間の密着力を向上することがてきると共に強度の低下を防ぐことができる。
【0038】
請求項6の発明によれば、前記熱可塑性マトリックス樹脂をポリエーテルイミド樹脂とすることにより、請求項5よりも、より一層の耐衝撃性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のジェットエンジン用翼としての例えばファン出口翼の側面図である。
【図2】(A)はファン出口翼における翼部の拡大正面図、(B)は(A)における(B)失視図である。
【図3】(A)〜(E)は炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートの配向を説明する説明である。
【図4】炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートを積層構成した一例図である。
【図5】加圧装置を用いて炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートを積層したものを成形する製造方法の説明図である。
【図6】従来の航空エンジンの側面断面図である。
【図7】従来のファン出口翼の側面図である。
【図8】(A)〜(D)は炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートの配向を説明する説明である。
【符号の説明】
1 航空用ジェットエンジン
3 エンジン本体
23 外筒
41 ファン出口翼
43 翼部
43A 配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
43B 配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
43C 配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
43D 配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
43E 配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
47 加圧装置
49 ベース
51 スライド
53 ヒータ装置
55 固定金型(金型)
57 可動金型(金型)
Claims (6)
- ジェットエンジン用翼であって、翼部は翼長手方向に平行に、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層し一体成形してなることを特徴とするジェットエンジン用翼。
- 前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリーフが部分的に介在されていることを特徴とする請求項1記載のジェットエンジン用翼。
- 前記熱可塑性マトリックス樹脂がポリエーテルイミド樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載のジェットエンジン用翼。
- 翼長さ方向に平行に、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層した状態で、一対の金型内に入れて加熱状態で加圧し、一体成形して翼部を製造することを特徴とする翼部の製造方法。
- 前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリーフが部分的に介在されていることを特徴とする請求項4記載の翼部の製造方法。
- 前記熱可塑性マトリックス樹脂がポリエーテルイミド樹脂であることを特徴とする請求項4または5記載の翼部の製造方法。
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