JP3303410B2 - 樹脂部品の製造方法 - Google Patents

樹脂部品の製造方法

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JP3303410B2
JP3303410B2 JP7706093A JP7706093A JP3303410B2 JP 3303410 B2 JP3303410 B2 JP 3303410B2 JP 7706093 A JP7706093 A JP 7706093A JP 7706093 A JP7706093 A JP 7706093A JP 3303410 B2 JP3303410 B2 JP 3303410B2
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英夫 盛田
操 近藤
淳 広瀬
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェットエンジンなど
に用いられる樹脂部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、ジェットエンジンの一例を示す
ものである。
【0003】筒状のエンジン本体1の軸心位置に低圧圧
縮機駆動軸2を回転自在に配設し、該低圧圧縮機駆動軸
2の先端に低圧圧縮機3を取付けると共に、低圧圧縮機
駆動軸2の後端に低圧タービン4を取付け、低圧圧縮機
駆動軸2の中間部外周に中空の高圧圧縮機駆動軸5を回
転自在に外嵌し、該高圧圧縮機駆動軸5の先端に高圧圧
縮機6を取付けると共に、高圧圧縮機駆動軸5の後端に
高圧タービン7を取付け、更に、エンジン本体1内部の
高圧圧縮機6と高圧タービン7との中間位置に燃焼器8
を設ける。
【0004】又、低圧圧縮機3のディスク9にエンジン
本体1よりも外方へ突出する低圧圧縮機動翼10を取付
けると共に、エンジン本体1の先端に低圧圧縮機動翼1
0を囲む外筒11を配設し、エンジン本体1と外筒11
との間にファン出口案内翼12を設ける。
【0005】尚、13は空気、14は燃焼器8で発生さ
れた燃焼ガス、15,16,17はエンジン本体1の内
周に取付けられた静翼である。
【0006】そして、エンジン本体1内部に設けられた
燃焼器8に燃料を供給し、該燃料に空気13を混合して
燃焼させる。
【0007】すると、燃焼により発生した燃焼ガス14
は、エンジン本体1内部を後方へ向かって流れ、燃焼器
8の後方に設けられた高圧タービン7及び低圧タービン
4を回転し、その後、エンジン本体1後部から噴射され
て推力を発生するようになっている。
【0008】そして、低圧タービン4が回転されると、
低圧圧縮機駆動軸2を介して低圧圧縮機3が駆動され、
低圧圧縮機3のディスク9に取付けられた低圧圧縮機動
翼10が回転して外筒11へ空気13が吸入され、吸入
された空気13のうちの一部がエンジン本体1内部へ導
入されて低圧圧縮機3で圧縮される。
【0009】低圧圧縮機3で圧縮された空気13は、高
圧タービン7の回転により高圧圧縮機駆動軸5を介して
駆動される高圧圧縮機6によって高圧に圧縮される。
【0010】高圧圧縮機6で圧縮された空気13は、燃
焼器8へ入って、前述のように燃料の燃焼に使用され
る。
【0011】一方、低圧圧縮機動翼10によって外筒1
1内へ導入された残りの空気13は、エンジン本体1と
外筒11との間を流れ、ファン出口案内翼12によって
整流された後、外筒11後部から噴射されて推力を発生
するようになっている。
【0012】上記したジェットエンジンでは、軽量化の
ため、樹脂製の部品を使用することが検討されており、
燃料の燃焼によって高温化されるエンジン本体1の内部
に比べて低温に保たれるファン出口案内翼12や、エン
ジン本体1内部でも比較的温度の低い位置に固定される
静翼15,16から樹脂化が着手されている。
【0013】そして、上記のうち静翼15,16は、図
5に示すような、翼部18とプラットホーム部19とか
ら成る複雑形状をしていて、全体を一様に製造すること
が困難なため、高い強度等が要求される翼部18は繊維
強化樹脂フィルム20を積層して形成し、翼部18ほど
の強度等は要求されないプラットホーム部19は積層以
外の方法によって形成することが考えられている。
【0014】より具体的に説明すると、図6に示すよう
に、予め繊維強化樹脂フィルム20を積層して翼部18
を作っておき、該翼部18を静翼15,16の形状をし
た空間21を有する金型22,23内に入れ、前記空間
21のプラットホーム部19に相当する部分に樹脂や繊
維の粉末24を充填してゲート25で押え、金型22,
23及びゲート25を図示しないヒータ装置付き加圧装
置にセットして、加熱しつつ加圧させることにより、繊
維強化樹脂フィルム20及び樹脂や繊維の粉末24を溶
融・一体化し、静翼15,16を成形するようにする。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た静翼の製造方法には、以下のような問題があった。
【0016】即ち、繊維強化樹脂フィルム20と樹脂や
繊維の粉末24を金型22,23内に入れて加熱及び加
圧していたため、加圧中に樹脂や繊維の粉末24が流動
して、プラットホーム部19の繊維強化樹脂フィルム2
0に、図7に示すような剥がれや、図8に示すような偏
り、すなわち繊維の不整を生じさせ、設計された強度が
得られない原因となっていた。
【0017】本発明は、上述の実情に鑑み、繊維の不整
などを発生させないようにした樹脂部品の製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維強化樹脂
フィルムを積層して積層部品を形成すると共に、樹脂を
射出成形して射出成形部品を形成し、積層部品と射出成
形部品を、得ようとする樹脂部品の形状に組合せて金型
内に入れ、両者を加熱状態で加圧すると共に、金型内で
射出成形部品などの収縮によってできた空隙に外部から
樹脂を補給することにより、積層部品と射出成形部品と
を一体化して樹脂部品とすることを特徴とする樹脂部品
の製造方法にかかるものである。
【0019】
【作用】本発明の作用は以下の通りである。
【0020】繊維強化樹脂フィルムを積層して積層部品
を形成すると共に、樹脂を射出成形して射出成形部品を
形成しておき、積層部品と射出成形部品を、得ようとす
る樹脂部品の形状に組合せて金型内に入れ、両者を加熱
状態で加圧することにより、溶融させて一体化する。
【0021】同時に、金型内で射出成形部品などの収縮
によってできた空隙に外部から樹脂を補給する。
【0022】以上の後、金型を冷却し、脱型することに
より樹脂部品が成形される。
【0023】このように本発明によれば、予め成形して
おいた射出成形部品が金型内でほとんど流動することな
く積層部品と一体化されるので、積層部品に剥がれや偏
りが無く、繊維不整のない樹脂部品が歩留り良く製造さ
れる。
【0024】又、金型内で射出成形部品の収縮によって
できた空隙に外部から樹脂を補給させることにより、ヒ
ケなどの欠陥のない樹脂部品が製造される。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。
【0026】図1〜図3は、本発明の一実施例である。
【0027】尚、図5の静翼15,16を製造する場合
について説明する。
【0028】又、図中、26はポリ−エーテル−エーテ
ル−ケトン(PEEK)系の熱可塑性樹脂、或いは該熱
可塑性樹脂に連続炭素繊維等を混入して成る繊維強化樹
脂を、フィルム状にした樹脂フィルム(プリプレグ)、
27は樹脂フィルム26を翼形状に積層して成る積層部
品27、28は射出装置、29は射出装置28から射出
された樹脂を成形する型、30は型29によって成形さ
れたプラットホームを半割りにした形状の射出成形部
品、31,32は得ようとする樹脂部品の形状をした金
型空間を有する金型、33はベース34とスライド35
を備えた加圧装置、36は加圧装置33のベース34と
スライド35にそれぞれ設けられたヒータ装置、37は
金型32に形成された樹脂供給口、38は樹脂供給口3
7に取付けられた樹脂注入装置、39は樹脂注入装置3
8のピストン40を所定の圧力で加圧するシリンダなど
の収縮追従装置39である。
【0029】そして、ポリ−エーテル−エーテル−ケト
ン(PEEK)系の熱可塑性樹脂、或いは、該熱可塑性
樹脂に連続炭素繊維等を混入して成る繊維強化樹脂を、
フィルム状にして樹脂フィルム(プリプレグ)26を構
成し、該樹脂フィルム26を翼形状に積層して積層部品
27を形成する。
【0030】同時に、上記と同系統の熱可塑性樹脂、或
いは、繊維強化樹脂を、射出装置28を用いて型29に
射出し、プラットホームを半割りにした形状の射出成形
部品30を成形する。
【0031】そして、積層部品27と射出成形部品30
を、得ようとする樹脂部品の形状に組合せて金型31,
32内に入れ、該金型31,32をヒータ装置36付き
加圧装置33のベース34とスライド35間にセットし
て、両者を加熱状態で加圧して溶融及び一体化させる。
【0032】同時に、収縮追従装置39によって樹脂注
入装置38のピストン40に圧力を掛け、金型32に形
成した樹脂供給口37から、金型31,32内で射出成
形部品30の収縮によってできた空隙に外部から上記熱
可塑性樹脂或いは炭素繊維強化樹脂を補給させる。
【0033】以上の後、金型31,32を冷却し、脱型
することによりジェットエンジンの静翼となる樹脂部品
(図5の静翼15,16)を成形する。
【0034】このように本発明によれば、予め成形して
おいた射出成形部品30が金型31,32内でほとんど
流動することなく積層部品27と一体化されるので、プ
ラットホーム部の積層部品27に剥がれや偏りのような
繊維不整のない樹脂部品が歩留り良く製造される。
【0035】又、収縮追従装置39及び樹脂注入装置3
8によって、金型31,32内で射出成形部品30の収
縮によってできた空隙に外部から上記熱可塑性樹脂或い
は炭素繊維強化樹脂を補給させることにより、ヒケのよ
うな欠陥のない樹脂部品が製造される。
【0036】本発明の方法は、PEEK系の熱塑性樹脂
による樹脂部品の製造に適しており、現在、主流となっ
ているエポキシ系の熱硬化樹脂による樹脂部品に比べ
て、衝撃に対するねばりや靭性が強い高機能な樹脂部品
を製造することができる。
【0037】尚、本発明は、上述の実施例にのみ限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々変更を加え得ることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂部品
の製造方法によれば、繊維の不整などを発生させないよ
うにできるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる積層部品を示す図で
ある。
【図2】本発明の一実施例にかかる射出成形部品を成形
する様子を示す図である。
【図3】本発明の一実施例にかかる樹脂部品を製造する
過程を示す図である。
【図4】ジェットエンジンの概略側断面図である。
【図5】図4中の静翼の拡大図である。
【図6】図4の静翼を製造する過程を示す図である。
【図7】図6によって製造された静翼の、翼部を構成す
る積層部の一部が剥がれた状態を示す図である。
【図8】図6によって製造された静翼の、翼部を構成す
る積層部の一部が偏った状態を示す図である。
【符号の説明】
15,16 樹脂部品(静翼) 26 樹脂フィルム 27 積層部品 30 射出成形部品 31,32 金型
フロントページの続き (72)発明者 広瀬 淳 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社 技術研究所 内 (56)参考文献 実開 平3−37203(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 65/00 - 65/82 B29C 69/00 B29C 45/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂フィルムを積層して積層部
    品を形成すると共に、樹脂を射出成形して射出成形部品
    を形成し、積層部品と射出成形部品を、得ようとする樹
    脂部品の形状に組合せて金型内に入れ、両者を加熱状態
    で加圧すると共に、金型内で射出成形部品などの収縮に
    よってできた空隙に外部から樹脂を補給することによ
    り、積層部品と射出成形部品とを一体化して樹脂部品と
    することを特徴とする樹脂部品の製造方法。
JP7706093A 1993-04-02 1993-04-02 樹脂部品の製造方法 Expired - Lifetime JP3303410B2 (ja)

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