JP2003254298A - ジェットエンジン用翼と翼部の製造方法 - Google Patents

ジェットエンジン用翼と翼部の製造方法

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武志 中村
Hideo Morita
英夫 盛田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性の向上を図ると共に、成形性の向上
を図るようにしたジェットエンジン用翼と翼部の製造方
法を提供することにある。 【解決手段】 ジェットエンジン用翼41であって、翼
部43は翼厚方向に、配向度が0°の炭素繊維入り熱可
塑性マトリックス樹脂シート43Aと、配向度が+30
°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43
Bと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリ
ックス樹脂シート43Cと、配向度が+60°の炭素繊
維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート43Dと、配向
度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂
シート43Eとを組み合わせて積層し一体成形してなる
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ジェットエンジ
ン用翼と翼部の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の航空用ジェットエンジン1は、図
6に示されているように、筒状のエンジン本体3を備え
ており、このエンジン本体3の軸心位置には低圧圧縮機
駆動軸5が回転自在に配設されてる。この低圧圧縮機駆
動軸5の先端には低圧圧縮機7が取り付けられていると
共にこの低圧圧縮機駆動軸5の後端に低圧タービン9が
取り付けられている。また、前記低圧圧縮機駆動軸5の
中間部外周には中空の高圧圧縮機駆動軸11が回転自在
に外嵌されている。この高圧圧縮機駆動軸11の先端に
は高圧圧縮機13が取り付けられていると共にこの高圧
圧縮機駆動軸11の後端には高圧タービン15が取り付
けられている。さらに、前記エンジン本体3内部の高圧
圧縮機13と高圧タービン15との中間位置には燃焼器
17が設けられている。
【0003】前記低圧圧縮機7のディスク19には前記
エンジン本体3よりも外方へ突出する低圧圧縮機動翼2
1が回転自在に取り付けられていると共に前記エンジン
本体3の先端には低圧圧縮機動翼21を囲んで外筒23
が設けられ、前記エンジン本体3と外筒23との間には
ファン出口静翼25が設けられている。前記エンジン本
体3の内壁には静翼27、29、31が取り付けられて
いる。
【0004】上記構成により、前記燃焼器17に燃料を
供給し、この燃料に外部(図6の左部)から取り入れた
エア33を混合して燃焼させる。すると、燃焼により発
生した燃焼ガス35は、エンジン本体3内部を後方(図
6の右方)へ向かって流れ、燃焼器17の後方に設けら
れた高圧タービン15および低圧タービン9が回転さ
れ、その後、エンジン本体3後部から噴射されて推力が
発生されることになる。
【0005】そして、低圧タービン9が回転されると、
低圧圧縮機駆動軸5を介して低圧圧縮機7が駆動され、
低圧圧縮機7のディスク19に取り付けられた低圧圧縮
機動翼21が回転して外筒23へエア33が吸入され、
吸入されたエア33の一部がエンジン本体3内部へ導入
されて低圧圧縮機7で圧縮される。
【0006】低圧圧縮機7で圧縮されたエア33は、高
圧タービン15の回転により高圧圧縮機駆動軸11を介
して駆動される高圧圧縮機13によって高圧に圧縮され
る。高圧圧縮機13によって高圧に圧縮されたエア33
は、燃焼器17へ入って燃料の燃焼に使用される。
【0007】一方、低圧圧縮機動翼21によって外筒2
3内へ入ったエア33は、エンジン本体3と外筒23と
の間を流れ、ファン出口静翼25によって整流された
後、外筒23後部から噴射されて推力が発生されること
になる。
【0008】前記ファン出口静翼25は、図7に示され
ているように、翼部37とプラットフオーム部とから構
成されている。そして、前記翼部37は、樹脂基複合材
(PMC)としての例えば図8(A)に矢印で示されて
いるような、配向度が0°の炭素繊維入り熱硬化性マト
リックス樹脂シート37Aと、図8(B)に矢印で示さ
れているような、配向度が+45°の炭素繊維入り熱硬
化性マトリックス樹脂シート37Bと、図8(C)に矢
印で示されているような、配向度が−45°の炭素繊維
入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Cと、図8
(D)に矢印で示されているような、配向度が90°の
炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Dと
を組み合わせて積層し一体成形されている。そして、熱
硬化性マトリックス樹脂としてエポキシ系樹脂が一般的
に用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のファン出口静翼25を構成している翼部37は、エ
ポキシ系樹脂からなる熱硬化性マトリックス樹脂では、
靭性が低く、しかも、配向度が0°の炭素繊維入り熱硬
化性マトリックス樹脂シート37Aと、配向度が+45
°の炭素繊維入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37
Bと、配向度が−45°の炭素繊維入り熱硬化性マトリ
ックス樹脂シート37Cと、配向度が90°の炭素繊維
入り熱硬化性マトリックス樹脂シート37Dの組み合わ
せからなる積層構成では鳥などの吸い込みによる耐衝撃
性が十分でなかった。また、熱硬化性マトリックス樹脂
のため成形が難しく、コスト高であった。
【0010】この発明は上述の課題を解決するためにな
されたもので、その目的は、耐衝撃性の向上を図ると共
に、成形性の向上を図るようにしたジェットエンジン用
翼と翼部の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明のジェットエンジン用翼は翼
長さ方向に平行に、配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑
性マトリックス樹脂シートと、配向度が−30°の炭素
繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が
−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シー
トと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリ
ックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積層
し一体成形してなることを特徴とするものである。
【0012】したがって、配向度が0°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°
の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配
向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹
脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性
マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊
維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせ
て積層してあるから、繊維の積層構成が大きく変化しな
いので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼厚の両側
の層で合わせて荷重が負担でき、耐衝撃性の向上が図ら
れる。また、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたことで
更なる耐衝撃性の向上が図られる。
【0013】請求項2によるこの発明のジェットエンジ
ン用翼は、請求項1記載のジェットエンジン用翼におい
て、前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
層間にインターリーフが部分的に介在されていることを
特徴とするものである。
【0014】したがって、前記炭素繊維入り熱可塑性マ
トリックス樹脂シート層間にインターリーフが部分的に
介在されているから、層間の密着力が向上し、強度の低
下が防がれる。
【0015】請求項3によるこの発明のジェットエンジ
ン用翼は、請求項1または2記載のジェットエンジン用
翼において、前記熱可塑性マトリックス樹脂がポリエー
テルイミド樹脂であることを特徴とするものである。
【0016】したがって、前記熱可塑性マトリックス樹
脂をポリエーテルイミド樹脂とすることにより、耐衝撃
性の向上が図られる。
【0017】請求項4によるこの発明の翼部の製造方法
は、翼長さ方向に平行に、配向度が0°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°
の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配
向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹
脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性
マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊
維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせ
て積層した状態で、一対の金型内に入れて加熱状態で加
圧し、一体成形して翼部を製造することを特徴とするも
のである。
【0018】したがって、配向度が0°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°
の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配
向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹
脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性
マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊
維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせ
て積層してあるから、繊維の積層構成が大きく変化しな
いので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼厚の両側
の層で合わせて荷重が負担でき、耐衝撃性の向上が図ら
れる。また、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたので、
更なる耐衝撃性の向上が図られる。
【0019】請求項5によるこの発明の翼部の製造方法
は、請求項4記載の翼部の製造方法において、前記炭素
繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインタ
ーリーフが部分的に介在されていることを特徴とするも
のである。
【0020】したがって、前記炭素繊維入り熱可塑性マ
トリックス樹脂シート層間にインターリーフが部分的に
介在されているから、層間の密着力が向上し、強度の低
下が防がれる。
【0021】請求項6によるこの発明の翼部の製造方法
は、請求項4または5記載の翼部の製造方法において、
前記熱可塑性マトリックス樹脂がポリエーテルイミド樹
脂であることを特徴とするものである。
【0022】したがって、前記熱可塑性マトリックス樹
脂をポリエーテルイミド樹脂とすることにより、衝撃性
の向上が図られる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。
【0024】この発明の航空用ジェットエンジンは、従
来の技術で説明したものと同じであるから、重複するの
で、詳細な説明を省略する。
【0025】図1を参照するに、ジェットエンジン用翼
としての例えばファン出口静翼41は、翼部43とプラ
ットフォーム部とからなっていて、前記翼部43の具体
的な構造は、図2(A)および図2(B)に示されてい
るような構造となっている。前記翼部43は図3(A)
に矢印で示されているような、翼長手方向に、配向度が
0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
(プリプレーグ)43(A)と、図3(B)に矢印で示
されているような、配向度が+30°の炭素繊維入り熱
可塑性マトリックス樹脂シート43(プリプレーグ)
(B)と、図3(C)に矢印で示されているような、配
向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹
脂シート(プリプレーグ)43(C)と、図3(D)に
矢印で示されているような、配向度が+60°の炭素繊
維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート(プリプレー
グ)43(D)と、図3(E)に矢印で示されているよ
うな、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリ
ックス樹脂シート43(プリプレーグ)(E)とを組み
合わせて積層し一体成形されている。しかも、前記熱可
塑性マトリックス樹脂は例えば比重が約1.27、ガラ
ス転移温度217℃からなるポリエーテルイミド樹脂P
EIであることが比エネルギー吸収Es(K)/kgか
ら見て好ましい。このポリエーテルイミド樹脂PEI以
外の例えばPEEKの熱可塑性マトリックス樹脂などで
あっても構わない。また、炭素繊維は比重が約1.80
で、樹脂含有量は30%前後である。
【0026】前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹
脂シートの積層構成の具体的な一例としては、図4に示
されているように、翼厚中心部と翼厚の両側(図4にお
いて上下側)に配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マ
トリックス樹脂シート43(A)を設け、翼厚中心部と
翼厚の両側(図4において上下側)との間に配向度が+
30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
43(B)と、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑
性マトリックス樹脂シート43(C)と、配向度が+6
0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート4
3(D)と、配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性
マトリックス樹脂シート43(E)を設け、また、例え
ば配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹
脂シート43(A)と配向度が+30°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シート43(E)との間、配
向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹
脂シート43(D)と配向度が+60°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シート43(B)との間に、
ポリエーテルイミド樹脂(PEI)からなる熱可塑性マ
トリックス樹脂であるインターリーフを部分的に介在さ
れているものである。
【0027】この図4に示された炭素繊維入り熱可塑性
マトリックス樹脂シートを積層した状態で成形する加圧
装置47は図5に示されている。図5において、加圧装
置47はベース49とスライド51を備えており、この
ベース49の上部部分およびスライド51の下部部分に
はそれぞれ左右方向へ適宜な間隔でヒータ装置53が内
蔵されている。また、前記ベース49上には一対の金型
のうちの固定金型55が設けられていると共に前記スラ
イド51の下部には一対の金型のうちの可動金型57が
設けられている。
【0028】上記構成により、図4に示された炭素繊維
入り熱可塑性マトリックス樹脂シートを積層したもの
を、前記固定金型55内に入れて載置せしめる。そし
て、前記ヒータ装置53を作動せしめてベース49とス
ライド51を例えば300〜400℃程度に加熱せしめ
る。この状態でスライド51を下降せしめると可動金型
57も下降し、固定金型55と可動金型57との協動で
例えば0〜5MPa程度の加圧力で加圧することで溶融
および一体化することで成形されて、翼部43を製造す
ることができる。
【0029】したがって、繊維の積層構成が大きく変化
しないので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼厚の
両側の層で合わせて荷重が負担でき、耐衝撃性の向上を
図ることができる。また、熱可塑性マトリックス樹脂を
用いたので、更なる耐衝撃性の向上を図ることができ
る。
【0030】しかも、前記配向度が0°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シート43(A)が、前記翼
厚の中心部と、翼厚の両側に少なくとも設けられている
から、より一層の耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0031】前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹
脂シート層間、すなわち、配向度が0°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シート43(A)と配向度が
+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シー
ト43(E)との間、配向度が−30°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シート43(D)と配向度が
+60°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シー
ト43(B)との間に、ポリエーテルイミド樹脂(PE
I)からなる熱可塑性マトリックス樹脂であるインター
リーフを部分的が介在させることにより、層間の密着力
を向上することができると共に、強度の低下を防ぎ層厚
の調整をすることができる。また、前記熱可塑性マトリ
ックス樹脂をポリエーテルイミド樹脂とすることによ
り、従来より成形温度を下げることができ、より一層の
耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0032】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、その他の態様で実施し得るものであ
る。本実施の形態ではジェットエンジン用翼としてファ
ン出口静翼25を例にとって説明したが、ファン動翼な
どそれ以外の翼であっても構わない。
【0033】
【発明の効果】以上のごとき実施の形態から理解される
ように、請求項1の発明によれば、配向度が0°の炭素
繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が
+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シー
トと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリ
ックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入り
熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60°
の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組
み合わせて積層してあるから、繊維の積層構成が大きく
変化しないので、局所的にかかる衝撃荷重に対しても翼
厚の両側の層で合わせて荷重が負担でき、金属性のアル
ミニウム翼並の耐衝撃性の向上を図ることができる。ま
た、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたので、更なる耐
衝撃性の向上を図ることがてきる。
【0034】請求項2の発明によれば、前記炭素繊維入
り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリー
フを部分的に介在されているから、層間の密着力を向上
することができると共に強度の低下を防ぐことができ
る。
【0035】請求項3の発明によれば、前記熱可塑性マ
トリックス樹脂をポリエーテルイミド樹脂とすることに
より、請求項1よりも、より一層の耐衝撃性の向上を図
ることができる。
【0036】請求項4の発明によれば、配向度が0°の
炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向
度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂
シートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マ
トリックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維
入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−6
0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと
を組み合わせて積層してあるから、繊維の積層構成が大
きく変化しないので、局所的にかかる衝撃荷重に対して
も翼厚の両側の層で合わせて荷重が負担でき、金属性の
アルミニウム翼並の耐衝撃性の向上を図ることができ
る。また、熱可塑性マトリックス樹脂を用いたので、更
なる耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0037】請求項5の発明によれば、前記炭素繊維入
り熱可塑性マトリックス樹脂シート層間にインターリー
フを部分的に介在されているから、層間の密着力を向上
することがてきると共に強度の低下を防ぐことができ
る。
【0038】請求項6の発明によれば、前記熱可塑性マ
トリックス樹脂をポリエーテルイミド樹脂とすることに
より、請求項5よりも、より一層の耐衝撃性の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のジェットエンジン用翼としての例え
ばファン出口翼の側面図である。
【図2】(A)はファン出口翼における翼部の拡大正面
図、(B)は(A)における(B)失視図である。
【図3】(A)〜(E)は炭素繊維入り熱可塑性マトリ
ックス樹脂シートの配向を説明する説明である。
【図4】炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シート
を積層構成した一例図である。
【図5】加圧装置を用いて炭素繊維入り熱可塑性マトリ
ックス樹脂シートを積層したものを成形する製造方法の
説明図である。
【図6】従来の航空エンジンの側面断面図である。
【図7】従来のファン出口翼の側面図である。
【図8】(A)〜(D)は炭素繊維入り熱可塑性マトリ
ックス樹脂シートの配向を説明する説明である。
【符号の説明】
1 航空用ジェットエンジン 3 エンジン本体 23 外筒 41 ファン出口翼 43 翼部 43A 配向度が0°の炭素繊維入り熱可塑性マトリッ
クス樹脂シート 43B 配向度が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マト
リックス樹脂シート 43C 配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マト
リックス樹脂シート 43D 配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マト
リックス樹脂シート 43E 配向度が−60°の炭素繊維入り熱可塑性マト
リックス樹脂シート 47 加圧装置 49 ベース 51 スライド 53 ヒータ装置 55 固定金型(金型) 57 可動金型(金型)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 71:00 B29K 71:00 79:00 79:00 B29L 9:00 B29L 9:00 (72)発明者 盛田 英夫 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜第一工場内 (72)発明者 守屋 勝義 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜第一工場内 Fターム(参考) 3H034 AA02 AA16 BB03 BB08 BB17 BB19 CC03 DD07 DD12 DD22 DD24 EE11 4F204 AA32 AA40 AD08 AD16 AD20 AG03 AH31 FA01 FB01 FB11 FF01 FF50 FG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジェットエンジン用翼であって、翼部は
    翼長手方向に平行に、配向度が0°の炭素繊維入り熱可
    塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が+30°の炭
    素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度
    が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シ
    ートと、配向度が+60°の炭素繊維入り熱可塑性マト
    リックス樹脂シートと、配向度が−60°の炭素繊維入
    り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを組み合わせて積
    層し一体成形してなることを特徴とするジェットエンジ
    ン用翼。
  2. 【請求項2】 前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス
    樹脂シート層間にインターリーフが部分的に介在されて
    いることを特徴とする請求項1記載のジェットエンジン
    用翼。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性マトリックス樹脂がポリエ
    ーテルイミド樹脂であることを特徴とする請求項1また
    は2記載のジェットエンジン用翼。
  4. 【請求項4】 翼長さ方向に平行に、配向度が0°の炭
    素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度
    が+30°の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シ
    ートと、配向度が−30°の炭素繊維入り熱可塑性マト
    リックス樹脂シートと、配向度が+60°の炭素繊維入
    り熱可塑性マトリックス樹脂シートと、配向度が−60
    °の炭素繊維入り熱可塑性マトリックス樹脂シートとを
    組み合わせて積層した状態で、一対の金型内に入れて加
    熱状態で加圧し、一体成形して翼部を製造することを特
    徴とする翼部の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記炭素繊維入り熱可塑性マトリックス
    樹脂シート層間にインターリーフが部分的に介在されて
    いることを特徴とする請求項4記載の翼部の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性マトリックス樹脂がポリエ
    ーテルイミド樹脂であることを特徴とする請求項4また
    は5記載の翼部の製造方法。
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