JPH06285836A - 薄片状粒子の配向成型方法 - Google Patents

薄片状粒子の配向成型方法

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JPH06285836A
JPH06285836A JP7400793A JP7400793A JPH06285836A JP H06285836 A JPH06285836 A JP H06285836A JP 7400793 A JP7400793 A JP 7400793A JP 7400793 A JP7400793 A JP 7400793A JP H06285836 A JPH06285836 A JP H06285836A
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JP
Japan
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solution
orientation
molding
particles
flaky particles
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JP7400793A
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Inventor
Tamotsu Senna
保 仙名
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SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な処理操作により高い配向性を有する成
型体を製造する。 【構成】 内側に濾紙5を配置した外筒4と円柱体3と
の間の円筒状の空間内に、ボールミル等により剥離粉砕
した薄片状タルクを溶媒中に分散させた溶液10を収容
し、モーター9により外筒を回転させて、溶液に剪断応
力を発生させるとともに溶液中の薄片状粒子に遠心力を
作用させ、濾紙上に薄片状粒子を配向成型することによ
り、ランダム配向の粉末に比較して非常に良好な配向度
を有する成型体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄片状粒子の配向成型方
法に係り、特に層状結晶を有する薄片状粒子の結晶軸を
一定方向に高配向させた成型体を効率よく製造するため
の薄片状粒子の配向成型方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス等の材料は、一般に原料粉
末を成形した後、焼成することにより作成されるが、焼
成したままの状態では巨視的には等方性であり、異方性
が要求されるものにおいては、その性質を最大に引き出
せる粒子配向技術が近年注目されている。
【0003】このような異方性を有する結晶性材料の電
磁気的な性質は、一般に完全な単結晶の状態でその性質
を最大限に利用することができる。しかしながら、超伝
導酸化物のような多成分系の材料の単結晶を経済的な条
件で製造することは極めて困難である。従って、できる
だけ均一で、かつ緻密な高い配向性を有する多結晶の成
型体を得ることが技術上、工業上の観点から望まれてお
り、このため、セラミックス等に関しては、結晶粒子の
結晶方向が配向した高配向性を有する成型体を製造する
ことが従来から種々検討されている。
【0004】特に、異方性を有する結晶性材料として層
状構造を有する結晶体の場合には、層状結晶の層間結合
は層内の結合に比較して弱く層間で剥離し易いため、こ
のような結晶体から作成した薄片状粒子を成型すること
により配向性を高めることができる。このような結晶粒
子を配向する方法として、(イ)ホット・ワーキング法
および(ロ)原料粉末の形状とそれに基くトポタキシャ
ル反応を利用する方法が代表的なものとして知られてい
る。
【0005】上記(イ)の方法は、高温で一軸性圧力を
加えて変形中の結晶粒界でのすべりを利用するもので、
また(ロ)の方法は、針状、板状の原料粉末を濾過成形
等により配向させた後、焼結するものである。この場
合、原料粉末を水に分散させてスラリー状とし、型中で
脱液しながら加圧成形すると、例えば板状粒子ではその
板面が圧力方向に垂直に配列するため、配向性が向上す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(イ)の方法では結晶粒界でのすべり変形を利用するた
め、その配向性は変形度に依存し、このため高温で高加
工度の圧力を付加する必要があるため、処理操作が複雑
になるという難点がある。また、上記(ロ)の方法で
は、粒子の分布状態によっては加圧成形の際にその板面
と圧力方向とが垂直に配列しない粒子が存在するため、
高配向度の成型体が得難いという問題がある。この場合
自然沈降による方法も行われているが、脱液に時間を要
するという難点がある。
【0007】本発明は、以上の問題点を解決するために
なされたもので、簡単な処理操作により高い配向性を有
する成型体を得ることのできる薄片状粒子の配向成型方
法を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の薄片状粒子の配向成型方法は、薄片状粒子
を溶媒中に分散させた溶液を、外側に溶液の濾過可能な
基材を配置した円筒状の空間内に収容し、溶液に剪断応
力を発生させて、基材上に薄片状粒子を配向成型するよ
うにしたものである。
【0009】この場合、薄片状粒子の通過不可能な細孔
を多数形成した濾紙または金属シート等のフィルターを
内側に配置した外筒と、固定された円柱体との円筒状空
間内に溶液を収容し、外筒を回転させて溶液に剪断応力
を発生させるとともに薄片状粒子に常に遠心力を作用さ
せることにより、配向度の高い成型体が得られる。上記
発明における薄片状粒子としては、層状結晶を有する薄
片状の粒子または微粒子を用いることが好ましく、この
ような粒子としてはタルクや酸化物超伝導物質して知ら
れているビスマス系の超伝導物質を挙げることができ
る。特に後者の場合には、仮焼結体を剥離粉砕した薄片
状粒子を用いて、上記の方法により成型体を製造した
後、この成型体に熱処理を施し、この熱処理中にさらに
圧延等により圧縮力を加えることにより臨界電流密度
(Jc)の高い超伝導体を製造することができる。
【0010】このような層状結晶を有する薄片状粒子は
剥離粉砕により作成されるが、この剥離粉砕には微粉砕
機が用いられる。微粉砕機としては、数mm程度以下の
粒子を数μm程度まで粉砕できるものとして、高速回転
式衝撃粉砕機、ローラーミル、圧縮摩砕式ミル、媒体撹
拌型粉砕機、ボールミル等のいずれも用いることができ
るが、ボールミルのうち、ボールなどの粉砕媒体を入れ
た円筒を回転させる転動ボールミルが簡便である上、乾
式、湿式等操作範囲が広いため適している。
【0011】薄片状粒子を溶媒中に分散させた溶液を用
いて成形を行う場合、薄片状粒子を液体中に良好に分散
させるために、溶媒に分散媒を添加して用いることが行
われる。
【0012】
【作用】上記構成により、本発明の方法によれば、薄片
状粒子が剪断流中に分散するため、剪断応力により粒子
の結晶軸が一定方向に配向し、またこの薄片状粒子に常
に遠心力が作用するため、基材上に配向度の高い成型体
が形成される。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。図2
は本発明の方法に用いられる剪断遠心濾過成型装置1の
概略を示したもので、2は容器、3は円柱体、4は外
筒、5は濾紙である。同図において、容器2、円柱体
3、外筒4は断面円形を有し、円柱体3および外筒4は
容器2内に同心状に配置されている。容器2および外筒
4の蓋体2aおよび4aは、それぞれボルト2b、4b
によりその本体2c、4cに結合されており、取り外し
可能に構成されている。
【0014】円柱体3はその中心軸に一致する支持軸3
aが上部に結合されており、この支持軸は容器2の蓋体
2aにボルト6により結合されている。外筒4の内側に
は円筒状に濾紙5が配置され、その下部には、外筒の中
心軸に一致する回転軸7が結合されており、この回転軸
7は容器2の下部との間に配置されたベアリング8によ
り支持され、外筒4はモーター9により回転軸7を介し
て回転される。
【0015】以上の成型装置1において、外筒4と円柱
体3との間の円筒状の空間内に、ボールミル等により剥
離粉砕した層状結晶を有する薄片状粒子を溶媒中に分散
させた溶液10を収容し、モーター9により外筒4を回
転させて、溶液に剪断応力を発生させるとともに溶液中
の薄片状粒子に遠心力を作用させることにより、濾紙5
上に薄片状粒子が配向成型される。
【0016】具体例 以下本発明の一具体例について説明する。タルク[3M
gO・4SiO2 ・H2O;浅田製粉(株)社製インド
産タルク]を用い、これを平均粒径58μmに予備粉砕
したものを出発原料とした。分散媒として0.01Nの
NH4Cl水溶液を用い、タルクに対して5wt%のD
ISPEX A40を分散剤として体積分率Φp=0.
15のサスペンションを調製した。
【0017】このサスペンションを外径φ=10.24
mmのアルミナボールを用いて回転ボールミルにより剥
離粉砕を行ない、層状結晶を有する薄片状微粒子を得
た。この薄片状微粒子を含むサスペンションをΦp=
0.05に希釈し、図2に示す装置を用いて配向成型を
行った。この場合、基材として濾紙を用い、この濾紙上
に円筒状に成型した。
【0018】このようにして得られた成型体とランダム
配向のタルク粉末のXRD(X線回折)プロファイルを
図1に示す。この図から明らかなように、ランダム配向
の粉末(b)においては(00l)以外のピークが認め
られるのに対し、上記の方法により作成した成型体
(a)においては(00l)以外のピークは認められな
い。
【0019】また、その配向度をロットゲーリングの配
向度f、即ち f=(P−Po)/(1−Po) Po=ΣI(00l)/ΣI(hkl) (ここで、Pは実測値、Poはランダム配向時のP(=
0.294)、I(hkl)は(hkl)面の回折強度
を示す。)でその配向度を表すと、(00l)面以外の
ピークは無視できる程度であるため、f=1となり非常
に良好な配向成型体が得られたことを示している。
【0020】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
の方法によれば、簡単な処理操作により高い配向性を有
する成型体を得ることができ、異方性が要求されるセラ
ミックス等の材料への応用に多大の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により得られた成型体(a)およ
びランダム配向の粉末(b)のX線回折のプロファイル
を示す図。
【図2】本発明の方法に用いられる剪断遠心濾過成型装
置の一実施例を示す概略図。
【符号の説明】
1…剪断遠心濾過成型装置 2…容器 3…円柱体 4…外筒 5…濾紙 7…回転軸 9…モーター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄片状粒子を溶媒中に分散させた溶液を、
    外側に前記溶液の濾過可能な基材を配置した円筒状の空
    間内に収容し、前記溶液に剪断応力を発生させて、前記
    基材上に前記薄片状粒子を配向成型することを特徴とす
    る薄片状粒子の配向成型方法。
  2. 【請求項2】薄片状粒子を溶媒中に分散させた溶液を、
    外側に前記溶液の濾過可能な基材を配置した円筒状の空
    間内に収容し、前記基材側を回転させることにより前記
    溶液に剪断応力を発生させて、前記基材上に前記薄片状
    粒子を配向成型することを特徴とする薄片状粒子の配向
    成型方法。
  3. 【請求項3】薄片状粒子は、剥離粉砕した層状結晶を有
    する微粒子よりなる請求項1または2記載の薄片状粒子
    の配向成型方法。
JP7400793A 1993-03-31 1993-03-31 薄片状粒子の配向成型方法 Withdrawn JPH06285836A (ja)

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