JPH0628527B2

JPH0628527B2 - 移植装置

Info

Publication number: JPH0628527B2
Application number: JP60124802A
Authority: JP
Inventors: 石田　　伊佐男
Original assignee: Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Current assignee: Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date: 1985-06-07
Filing date: 1985-06-07
Publication date: 1994-04-20
Anticipated expiration: 2009-04-20
Also published as: JPS61282009A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、苗植機に用るものである。

（従来の技術）特公昭４９−３５５２８号、特公平１−１９６２２０号
などで見られるように、車速を上げて作業能率を向上す
るため、クランク式の苗の移植装置に代えて、１対の移
植爪が同じ苗取口を交互に通過するロータリー式の苗の
移植装置が用いられるようになった。

（発明が解決しようとする課題）移植爪の先端に一定の大きさの軌道を与えるため、前者
は、回転ケースの外径を大きくし、後者は、旋回中の移
植ケースを横から見て駆動軸の中心に重複させる手段を
採用している。

このため、前者では、移植装置が著しく大型化するおそ
れがある。また、後者では、回転する移植ケースの偏心
量が大きくなる。ここに、太陽歯車と遊星歯車との間に
はバックラッシュを防止手段を施すが、後者は大きな慣
性力が偏心して作用するので、その防止手段を強力化し
て動力伝達の効率が低下したり、長期の使用でバックラ
ッシュが発生して移植爪の先端に振れを生じ、苗の取り
量を不安定にするおそれがあった。

（課題を解決するための手段）この発明は、上記の課題を解決するため、横向の駆動軸
の突端に固定された回転ケースと、駆動軸が無い側の回
転ケースの外端の側方に配置された１対の移植ケース
と、それぞれの移植ケースから突出した２組の移植爪を
備え、１対の移植ケースは駆動軸を中心とする円周上に
等間隔に配置されて回転ケースの中心で静止している太
陽歯車に移植ケースに固定されている遊星歯車が中間歯
車を介して咬み合って回転ケースが回転するときに地面
に対して同じような姿勢を保って旋回するように設けら
れ、それぞれの移植爪は回転ケースに対する移植ケース
の回転で作動して旋回中の上部で苗を保持し下部でその
苗を離すように設けられ、横から見てそれぞれの移植ケ
ースは旋回中に駆動軸の中心に重複しないが移植爪は旋
回中の上昇行程で先端部が駆動軸の中心を越えて更に他
方の移植ケースの１部に重複するように設けられている
ことを特徴とする移植装置とした。

（作用）上記のように構成された移植装置は、横向の駆動軸がエ
ンジンその他の動力を受けて回転すると、その先で回転
ケースが回転する。このとき、１対の移植ケースは、回
転ケースの外端の側方において、地面に対して同じよう
な姿勢を保って旋回する。なお、回転しない太陽歯車と
移植ケースに固定された遊星歯車が中間歯車を介して咬
み合っていることによって移植ケースの上記の姿勢が保
たれる。ここに、移植ケースの旋回中の上昇行程におい
て１方の移植爪の先端が、横から見て、他方の移植ケー
スの１部に重複する位置にまで突出しているので、その
移植爪の先端は、下降行程において移転ケースの外端か
ら大きく突出し、所定の大きさの軌道が得られる。

そして、移植爪は、回転ケースに対する移植ケースの回
転運動を利用して作動し、旋回の上部において１株分の
苗を取り出し、下端部においてその苗を離して泥土に移
植する。

（効果）以上のように、この発明によると、それぞれの移植ケー
スは、旋回中に駆動軸の軸心に重複しない。すなわち、
移植ケースは、その中に移植爪を作動するカム機構が収
容されて比較的重くなるが、この発明によると、回転ケ
ースに対する取付軸に対して大きく偏心することがない
ので旋回が安定する。そして、移植爪のみがその先端部
が上昇中に他方の移植ケースに重複する位置にまで突出
して所定の大きさの軌道ハが得られる。ここに、この移
植爪は、移植ケースよりねはるかに軽く構成されるの
で、移植ケースの取付軸に対して大きく偏位していて
も、慣性力によって振れを生じる原因となることが少な
く、移植装置の旋回が安定した。

（実施例）つぎに、この発明の実施例を説明する。

第３図のように、走行車体（図示していない）の後端か
ら昇降リンク２が後に伸び、その後端に伝動ケース１が
ローリング軸３で揺動自在に取付けられている。先が上
った斜の苗載台７が伝動ケース１の上で左右に往復駆動
されるように設けられている。この苗載台７は、複数の
前後方向の側枠８（第４図）を備え、その間のそれぞれ
の底板９上に複数のマット苗が載せられるようになって
いる。それぞれの底板９の１部がベルト１０で構成され
ている。このベルト１０は、枠１１の上下に配置された
ローラ１２，１３に巻き掛けられ、テンションローラ１
４で張られている。

複数のケース４が伝動ケース１から苗載台７の下を通っ
て後に伸びている。支柱１９が伝動ケース１から上に伸
びてその上端にレール１５が横向に固定されている。レ
ール１６が縦伝動ケース４の上に横向に固定され、これ
らのレール１５，１６に枠１１の両端のスライダ１７，
１８が係合し、苗載台７が左右に移動し得るように出来
ている。左右に往復駆動される横移動棒21が伝動ケース
１から両横に突出し、この突端と苗載台７の下腹部とが
杆２０で連結されて、苗載台７が左右に往復駆動され
る。下のローラ１２の軸にラチエット（図示しない）が
設けられ、これを作動するアーム２２が後に伸び、苗載
台７が横端に来たときにその先が回転子２３に当ってベ
ルト１０が旋回し、その上のマット苗を繰り下げるよう
に出来ている。

受止枠２４がレール１６と１体に作られ、苗載台７の下
端を閉じるように配置されている。この受止枠２４に
は、それぞれのマット苗に対応する取出口２５（第４
図）がおうけられている。

第１図のように、駆動軸５が縦ケース４の後端部に横向
に配置され、これに固定された歯車６とともに回転する
ように出来ている。この駆動軸５は、両端が縦ケース４
から突出し、それぞれの突端に回転ケース２６の外壁が
固定される。

以下は、左右が対称のため、左側について説明する。

メタル２７が縦ケース４の側面に固定され、回転ケース
２６の中央に配置された太陽歯車２８がキー２９で固定
されている。１対の遊星歯車３１が回転ケース２６の外
周部に等間隔で配置され、それぞれの中間歯車３０を介
して太陽歯車２８に咬み合っている。以下同一のため、
１つについて説明すると、筒軸３１ａが遊星歯車３１と
一体に作られ、回転ケース１６の外壁を突き抜けるよう
にして外に伸び、その突端に移植具３２の取付メタル３
２ｂがコッター４０が固定されている。上記の移植具３
２は、移植ケース３２ａ、前記の取付メタル３２ｂおよ
びカバー３２ｃからなり、その移植ケース３２ａがボル
ト４１で前記の取付メタル３２ｂに固定されている。そ
して、太陽歯車２８と遊星歯車３１の歯数が同数に作ら
れていて、回転したとき、移植ケース３２ａが地面に対
して同じような姿勢を保って旋回するようになってい
る。

軸３４が移植ケース３２ａに上下方向に配置され、移植
爪３３ａが移植ケース３２ａの突出した外壁面に固定さ
れるとともに他の移植爪３３ｂがこの軸３４の突端にメ
タル３４ａを介して固定されている。カム３８が移植ケ
ース３２ａ内に配置され、このカム３８が固定されたカ
ム軸３８が筒軸３１ａ内を通って回転ケース２６の内壁
の外に達し、板３９でこの回転ケース２６に固定され、
回転ケース２６が回転したとき、カム３７が移植ケース
３２ａ内で回転するように出来ている。カムホロア３６
が軸３４に固定されてばね３５で上記のカム３７押し付
けられ、上記のカム３７の回転で軸３４が回動し、移植
爪３３ｂが移植爪３３ａに近寄ったり離れたりするよう
になっている。

ここに、第２図のように、それぞれの移植ケース３２ａ
は、回転ケース２６が回転するとき、この回転ケース２
６に対して筒軸３１ａの回りに回転するが、このとき、
横から見て、駆動軸５の軸心に重複しない大きさと形状
に作られている。また、それぞれの移植ケース３２ａか
ら突出されている１対の移植爪３３ａ，３３ｂは、移植
ケース３２ａの外端に偏った位置において上から見て同
じ平面上に位置し、その先端は、軌道ハを通って上昇す
る行程で、横から見て、他方の移植ケース３２ａの１部
に重複するように出来ている。そして、それぞれの移植
爪３３ａ，３３ｂは、下降行程の初期に取出口２５を交
互に通過する。この通過時点に移植爪３３ｂが移植爪３
３ａに近寄ってマット苗の１株分を取り出し、軌道ハの
下端において移植爪３３ａから離れてその苗を泥土に移
植するようになっている。

フロート４２が伝動ケース１の下方に配置され、泥面を
滑走し、前部で横に突出した部分が上記の苗を移植する
部分をあらかじめ整地するように出来ている。

第５図は、上記の変型を示している。すなわち、１対の
移植爪３３ａ，３３ｂの先を上から見て外側に曲げるこ
とによって、その先が移植ケース３２ａの外側で前後に
揃うようになっている。そして、遊星歯車３１と一体の
軸３１ａを筒軸としないで移植ケース３２ａの外側に延
長させ、カム軸３８を筒軸として回転ケース２６に固定
している。

なお、図の太陽歯車２８は、歯形のピッチサークルの中
心口が駆動軸５の中心イに対して、偏心した不等速歯車
になっている。そのため、中間歯車２９および遊星歯車
３０も偏心し、回転中の移植ケース３２ａが移植ケース
２６に対して不等速に回転し、旋回中に地面に対して揺
動する。そして、軌道ハにおける上部において移植爪３
３ａ，３３ｂがやや横倒れの姿勢となり、その下部にお
いて直立し、先端の軌道ハが上下に長い長円となってい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を施した苗植機の１部の拡大した切断
平面図、第２図はその側面図、第３図はその苗植機の後
部の側面図、第４図はその平面図、第５図は他の実施例
を示す切断平面図である。図中の符号は、つぎの通り。５……駆動軸、２６……回転ケース２８……太陽歯車、２９……中間歯車３０……遊星歯車、３２ａ……移植ケース３３ａ……移植爪、３３ｂ……移植爪ハ……軌道

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】横向の駆動軸の突端に固定された回転ケー
スと、駆動軸が無い側の回転ケースの外端の側方に配置
された１対の移植ケースと、それぞれの移植ケースから
突出した２組の移植爪を備え、１対の移植ケースは駆動
軸を中心とする円周上に等間隔に配置されて回転ケース
の中心で静止している太陽歯車に移植ケースに固定され
ている遊星歯車が中間歯車を介して咬み合って回転ケー
スが回転するときに地面に対して同じような姿勢を保っ
て旋回するように設けられ、それぞれの移植爪は回転ケ
ースに対する移植ケースの回転で作動して旋回中の上部
で苗を保持し下部でその苗を離すように設けられ、横か
ら見てそれぞれの移植ケースは旋回中に駆動軸の中心に
重複しないが移植爪は旋回中の上昇行程で先端部が駆動
軸の中心を越えて更に他方の移植ケースの１部に重複す
るように設けられていることを特徴とする移植装置。