JPH06285143A - 蒸散装置 - Google Patents

蒸散装置

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JPH06285143A
JPH06285143A JP5101863A JP10186393A JPH06285143A JP H06285143 A JPH06285143 A JP H06285143A JP 5101863 A JP5101863 A JP 5101863A JP 10186393 A JP10186393 A JP 10186393A JP H06285143 A JPH06285143 A JP H06285143A
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JP
Japan
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cartridge
chemical liquid
shutter
drug
heater
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Application number
JP5101863A
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English (en)
Inventor
Yoichiro Tajima
陽一郎 田島
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06285143A publication Critical patent/JPH06285143A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紛失したりせず、使用しないときに外部に突
出した薬剤部を簡単かつ確実に覆って埃などの付着を防
ぐことのできる蒸散装置を提供する。 【構成】 薬液容器22内に収容された薬液23が浸出
する吸液芯25の薬剤部26を外部に突出させた薬剤カ
ートリッジ21を装置本体20のカートリッジ装填部4
5に着脱自在に装填させて、装置本体20の空気流通路
41内に薬剤部26を突出させ、加熱ヒータ71の発熱
により薬剤成分を蒸散させる蒸散装置において、薬剤カ
ートリッジ21に、薬剤部26を開閉可能に覆うシャッ
タ機構27を設けた。したがって、使用しないときには
簡単かつ容易に薬剤部26をシャッタ機構27で覆うこ
とができ、このため薬剤部26に埃などが付着するのを
防ぐことができ、これにより蒸散を再開したときに異臭
の発生を防ぐことができるとともに、従来のカバーキャ
ップのように取り外して紛失してしまうことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、芳香剤、消臭剤、殺
菌剤、殺虫剤等の薬剤を蒸散させる蒸散装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸散装置としては、図18および
図19に示したものが知られている。すなわち、蒸散装
置は、装置本体1と、この装置本体1に着脱自在に装填
される薬液カートリッジ2とから構成されている。薬液
カートリッジ2は、図19(b)に示すように、芳香性
などの所定の効能を有する薬液3が収容された断面円形
の薬液容器4を有している。この薬液容器4の上端開口
部にはキャップ5が嵌着されており、このキャップ5の
中心部には、上端部が薬液容器4の外部に突出し、かつ
下端部が薬液容器4の底面近傍まで延在された吸液芯6
が嵌装されている。また、薬液容器4の上部外周面には
雄ねじ部7が形成されている。なお、薬液容器4には、
使用しないときに、外部に突出した吸液芯6の上端部を
覆うカバーキャップ(図示せず)が着脱自在に取り付け
られている。一方、装置本体1は、図19(a)に示す
ような外部ケース8を有している。この外部ケース8の
上面には蒸散口9が設けられ、下面には装填口10が設
けられている。また、外部ケース8の内部には、薬液カ
ートリッジ2が装填されるカートリッジ装填部11が装
填口10に対応して設けられている。このカートリッジ
装填部11の上部には円筒状の取付部12が蒸散口9に
対応して設けられている。この取付部12の下部内周面
には薬液カートリッジ2の雄ねじ部7が螺合する雌ねじ
部13が形成されており、その上端部には中央に芯挿通
孔14を有する加熱ヒータ15が設けられている。な
お、加熱ヒータ15には電源コード口16から配索され
た電源コードが接続される。
【0003】このような蒸散装置を使用する際には、予
め、薬液カートリッジ2からカバーキャップを取り外し
て吸液心6の上端部を露出させ、この後、装置本体1を
持ち上げて、装填口10から薬液カートリッジ2を外部
ケース8内のカートリッジ装填部11に挿入して回転さ
せる。これにより、図18に示したように、薬液容器4
の上端部に設けられた雄ねじ部7が、外部ケース8内の
取付部12に設けられた雌ねじ部13に螺合して、薬液
カートリッジ2が装置本体1のカートリッジ装填部11
に装填される。このように、薬液カートリッジ2が装填
されると、吸液芯6の上端部は加熱ヒータ15の芯挿通
孔14内に遊挿され、その上端面が外部ケース8の蒸散
口9の真下に対応した状態となる。この状態で、電源コ
ードをコンセントに差し込んで加熱ヒータ15に電源を
供給すると、加熱ヒータ15が発熱動作し、吸液芯6の
上端部から薬液成分が蒸散して蒸散口9から外部に拡散
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の蒸散装置にあっては、使用しないときにその
まま放置すると、外部に突出した吸液芯6の上端部に埃
などが付着し、この埃が蒸散を再開したときに焦げたり
して異臭を発生するという問題がある。このため、使用
しないときには、薬液カートリッジ2をカートリッジ装
填部11から取り外して、薬液カートリッジ2の外部に
突出した吸液芯6の上端部をカバーキャップで覆わなけ
ればならず、取扱いが面倒であるという問題がある。ま
た、カバーキャップは、使用時に取り外しておかなけれ
ばならないため、紛失しやすいという問題もある。この
発明は、このような従来の課題に鑑みてなれたもので、
紛失したりせず、使用しないときに外部に突出した薬剤
部を簡単かつ確実に覆って埃などの付着を防ぐことので
きる蒸散装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、内部に収容された薬剤が露出する薬剤部
が外部に突出した薬剤カートリッジを装置本体に着脱自
在に装填し、発熱部の発熱により薬剤成分を蒸散させる
蒸散装置において、薬剤カートリッジに、外部に突出し
た薬剤部を開閉可能に覆うシャッタ機構を設けたもので
ある。
【0006】
【作用】この発明によれば、シャッタ機構により薬剤部
を開閉可能に覆うようにしたから、使用しないときに簡
単かつ容易に薬剤部を覆うことができ、薬剤部に埃など
が付着するのを防ぐことができ、これにより蒸散を再開
したときに異臭の発生を防ぐことができるとともに、従
来のカバーキャップのように取り外して紛失してしまう
ことがない。この場合、請求項5に記載の如く、装置本
体に設けられた駆動手段でシャッタ機構を開閉駆動させ
るようにすれば、薬液カートリッジを装置本体に装填し
た状態で薬剤部を自動的に露出させたり覆ったりするこ
とができるので、取扱いが簡単で便利である。
【0007】
【実施例】以下、図1〜図17を参照して、この発明の
一実施例を説明する。この蒸散装置は、図1に示すよう
に、装置本体20と、この装置本体20に着脱自在に装
填される薬液カートリッジ21とから構成されている。
薬液カートリッジ21は、図2(a)〜図2(c)に示
すように、薄い箱型状の薬液容器22を有している。こ
の薬液容器22の内部には、芳香剤、消臭剤、殺菌剤、
殺虫剤などの薬液23が収容されている。この薬液容器
22の一側面(図2(b)では左側面)の上部には、芯
取付口24が斜め上方に向けて突設されている。この芯
取付口24には、上端側の薬剤部26が外部に突出し、
かつ下端部が反対側の底部(同図では右側の底部)近傍
に延在された吸液芯25が嵌装されている。この吸液芯
25は、全体が斜め上方に向けて傾斜して配置されてお
り、これにより上端側の薬剤部26が薬液容器22の外
部に斜め上方に向けて突出し、この突出した薬剤部26
に薬液容器22内の薬液23が浸出するようになってい
る。なお、吸液芯25の下端部はカートリッジ底面とほ
ぼ水平に、また上端部はカートリッジ装填時に薬液面と
ほぼ水平になるように切断されている。
【0008】また、芯取付口24の先端部には、外部に
突出した吸液芯25の薬剤部26を開閉自在に覆うシャ
ッタ機構27が設けられている。このシャッタ機構27
は、芯取付口24の先端部に設けられた固定キャップ2
8と、この固定キャップ28に回転自在に設けられたシ
ャッタキャップ(シャッタ部材)29とからなってい
る。固定キャップ28は、外部に突出した薬剤部26を
覆う円筒状のものであり、その先端部が塞がれ、基端部
が薬剤部26に嵌挿して芯取付口24に嵌着されてい
る。この固定キャップ28の外周面の上下部には、軸方
向に沿ってスリット状の開口部30a、30bが設けら
れている。シャッタキャップ29は、固定キャップ28
の外周に回転自在に装着される円筒状のものであり、そ
の先端部が塞がれ、この塞がれた外面に連結溝31が設
けられ、基端部が芯取付口24の外周面に設けられた係
止突起32により回転自在に係止されている。このシャ
ッタキャップ29の外周面には、固定キャップ28の開
口部30a、30bに対応する開放口33a、33bが
設けられている。そして、このシャッタキャップ29
は、図5(a)に示すように連結溝31が水平方向に向
いているときは、図5(b)に示すように固定キャップ
28の開口部30a、30bを塞ぎ、また図6(a)に
示すようにシャッタキャップ29が90°回転して連結
溝31が垂直方向に向いているときは、図6(b)に示
すようにシャッタキャップ29の開放口33a、33b
が固定キャップ28の開口部30a、30bに対応し、
これにより内部の薬剤部26を露出させるようになって
いる。なお、薬剤容器22の上面と下面には、それぞれ
長手方向に沿って上部ガイド凸条34と下部ガイド凸条
35とが設けられている。
【0009】一方、装置本体20は、図3および図4に
示す外部ケース40を有している。この外部ケース40
の一側部(同図では左側部)における上部には、空気流
通路41が上下方向に設けられている。この空気流通路
41の下端部は外部ケース40の下面よりもかなり上方
に位置しており、この下端部には空気流通路41の内径
とほぼ同じ大きさで開口された空気取入口42が設けら
れている。また、空気流通路41の上端部には、空気流
通路41の内径よりも少し小径の蒸散口43が設けられ
ている。そして、空気流通路41の内部には後述するヒ
ータユニット44が配設されている。
【0010】外部ケース40の他側部(図3では右側
部)の上部側には、カートリッジ装填部45が設けられ
ている。カートリッジ装填部45は、薬液カートリッジ
21が着脱自在に装填される箱型状の空洞部であり、空
気流通路41の右側に仕切壁46を介して設けられてい
る。このカートリッジ装填部45は、右端部に縦長のカ
ートリッジ挿入口47が設けられ、この右端側のカート
リッジ挿入口47側が低く、空気流通路41側の仕切壁
46側が徐々に高くなるように、全体が左上がりに傾斜
した状態に形成され、これにより図1に示すように薬液
カートリッジ21が外部ケース40の右側外部からカー
トリッジ挿入口47を通して斜め上方に向けて装填され
る構造になっている。このため、カートリッジ装填部4
5に薬液カートリッジ21が装填されたときには、薬液
容器22の芯取付口24が薬液容器22の最も高い付近
に位置することになり、薬液容器22内の薬液23の漏
れが防げる。また、蒸散に伴って薬液容器22内の薬液
23の残量が少なくなっても、薬液容器22内の右下隅
部に薬液23が溜るので、吸液芯25によって薬液23
を残らず吸い上げることが可能となる。この場合、カー
トリッジ挿入口47の下端部の高さHは、カートリッジ
装填部45内から薬液カートリッジ21を斜め下方に向
けて引き出したときに、薬液カートリッジ21の右側下
端部が載置面に当接しない程度の高さに設定されてい
る。このため、薬液カートリッジ21の着脱時に薬液容
器22が載置面に邪魔されないためスムーズに着脱作業
が行なえる。
【0011】また、カートリッジ装填部45に対応する
仕切壁46の上部側には、薬液容器22の芯取付口24
が対応し、この芯取付口24から突出した吸液芯25の
薬剤部26が挿通する芯挿通孔48が空気流通路41と
カートリッジ装填部45とに貫通して設けられている。
この芯挿通孔48を挿通した吸液芯25の薬剤部26
は、空気流通路41内に斜め上方に向けて突出する。こ
の場合、薬剤部26の上端部が水平な面で切断されてい
るので、芯挿通孔48の大きさを最小限に小さくでき、
装置全体のコンパクト化が可能になる。
【0012】さらに、カートリッジ装填部45に対応す
る仕切壁46の下部側には、装填された薬液カートリッ
ジ21を取り出すための取出釦49が設けられている。
この取出釦49は、仕切壁46に設けられた貫通孔50
内にスライド自在に設けられた軸部51と、この軸部5
1の外端部に設けられた釦部52と、軸部51の内端部
に設けられた押圧部53とを備え、薬液カートリッジ2
1が装填されたときに押圧部53が押されて釦部52が
外部ケース40の外部に突出する構造となっている。こ
のため、カートリッジ装着部45に装填された薬液カー
トリッジ21を取り出すときに、外部ケース40から突
出した釦部52を押圧すると、カートリッジ装填部45
から薬液容器22が押し出されるので、容易に薬液カー
トリッジ21を取り出すことができる。
【0013】なお、カートリッジ装填部45内における
上壁54と下壁55とには、図3に示すように、薬液カ
ートリッジ21の上部ガイド凸条34と下部ガイド凸条
35をガイドする上部ガイド溝56と下部ガイド溝57
とが設けられている。これら各ガイド溝56、57は、
それぞれ一対の平行なリブによって形成され、各ガイド
溝46、47が異なった幅で形成されていることによ
り、カートリッジ装填部45に薬液カートリッジ21を
装填するときに、薬液カートリッジ21を上下反転させ
た装填ミスを防いでいる。しかし、これに限らず、例え
ば、薬液容器22の上部側と下部側の幅を異なる幅に形
成し、これに対応する形状にカートリジ装填部45を形
成することにより、薬液容器22を上下反転させて挿入
していまう装填ミスを防ぐようにしてもよい。
【0014】ところで、装置本体20の空気流通路41
の左側には、図1および図3に示すように、流路壁58
を介して空間部59が設けられている。この空間部59
内には蒸散開始スイッチSW1とシャッタ駆動装置61
とが設けられている。蒸散開始スイッチSW1は、空間
部59内に設けられたスイッチ基板62と、このスイッ
チ基板62に設けられた接点63と、スイッチ基板62
に接点63に対して接離可能に取り付けられ、かつ外部
ケース40の貫通孔64を通して外部に出没自在に突出
した押釦部65とからなっている。シャッタ駆動装置6
1は、スイッチ基板62に設けられた回転式ソレノイド
66と、この回転式ソレノイド66の出力軸に設けら
れ、流路壁58に回転自在に軸支されて空気流通路41
に突出した連結操作子67とからなり、薬液カートリッ
ジ21がカートリッジ装填部45に装填されたときにシ
ャッタキャップ29の連結溝31に連結操作子67が係
脱自在に係合し、この状態で回転式ソレノイド66が動
作して連結操作子67が回転することにより、シャッタ
キャップ29を回転させる構造となっている。
【0015】また、装置本体20の空気流通路41内に
配設されたヒータユニット44は、図1および図3に示
すように、取付片68によって空気流通路41の内面に
ほぼ垂直に固定された発熱用プリント基板69と、プリ
ント基板69に端子70を介して固定された発熱素子か
らなる加熱ヒータ71とから構成されている。加熱ヒー
タ71は、図1に示すように、空気流通路41内に斜め
上方に向けて突出した薬剤部26の下側に接近した状態
で、薬剤部26と平行に配置されている。また、この加
熱ヒータ71は、薬剤部26よりも幅広で、空気流通路
41より遥かに幅が狭く形成されている。
【0016】ここで、加熱ヒータ71と薬剤部26との
蒸散関係について説明する。薬液カートリッジ21がカ
ートリッジ装填部45内に装填され、シャッタ駆動装置
61の回転式ソレノイド66が動作して連結操作子67
が回転すると、シャッタ機構27のシャッタキャップ2
9が回転し、シャッタキャップ29の開放口33a、3
3bが固定キャップ28の開口部30a、30bに対応
する。これにより、吸液芯25の薬剤部が空気流通路4
1内に露出する。この状態で、加熱ヒータ71が発熱動
作すると、加熱ヒータ71の発熱により空気流通路41
内の空気が温められ、この温められた空気が空気流通路
41内を上昇するとともに、シャッタ機構27の下側の
開放口33bおよび開口部30bから固定キャップ28
内に流入した後、上側の開口部30aおよび開放口33
aから再び空気流通路41内の上部に流出して上昇し、
空気流通路41の上部の蒸散口43から流出する。これ
と同時に、外部の冷たい空気が空気流通路41の下端部
の空気取入口42から流入する。これにより、空気の対
流が生じる。このとき、吸液芯25の薬液部26は、シ
ャッタ機構27の開放口33a、33bと開口部30
a、30bとの対応により空気流通路41内に露出して
いるので、加熱ヒータ71からの熱で温められることに
なる。このため、薬剤部26に浸出した薬液23の薬液
成分が蒸散し、この蒸散した薬液成分が空気の対流に伴
って上昇して空気流通路41の上部の蒸散口43から外
部に放出されることになる。このように薬液成分が放出
されるときには、従来のように薬液カートリッジ21な
どによって空気の対流が妨げられることがないので、空
気の対流を有効に利用して効率良く広範囲に亘って蒸散
させることができ、これにより装置本体20を配置した
周囲に薬液成分を広範囲に亘って拡散させることができ
る。この場合、加熱ヒータ71と吸液芯25の薬剤部2
6とは、空気流通路41内に斜め上方に向けて配置され
ているので、加熱ヒータ71からの熱により薬剤部26
から蒸散した薬剤成分の気流が薬剤部26の基端側に回
り込むことがなく、しかも薬剤部26の上端部が水平な
面で切断されているから、薬剤部26の上端部における
蒸散気流の流れが良く、この結果、薬剤成分を効率的に
蒸散させることができる。
【0017】また、外部ケース40の他側部(図1では
右側部)におけるカートリッジ装填部45の下部には、
下壁55を介して空間部72が設けられている。この空
間部72内には、図3に示すように制御用プリント基板
73がほぼ水平に配置されている。制御用プリント基板
73の上面には、左側に容器検出スイッチSW2が設け
られているとともに、この容器検出スイッチSW2の右
隣に装填完了検出スイッチSW3が設けられている。ま
た、制御用プリント基板73には、空間部72の左壁に
設けられた貫通孔75内に配置された表示ランプ76が
電気的に接続されている。
【0018】制御用プリント基板73に設けられた容器
検出スイッチSW2および装填完了検出スイッチSW3
は、それぞれ、制御用プリント基板73上に設けられた
接点部77a、77bと、制御用プリント基板73上に
接点部77a、77bを囲んで立設されたコイルバネ7
8a、78bと、このコイルバネ78a、78bの上端
部に設けられ、空間部72とカートリッジ装填部45と
の間の下壁55に設けられた貫通孔79a、79b内に
挿入されてカートリッジ装填部45内に出没自在に突出
する操作子80a、80bとから構成されている。これ
ら2つのスイッチSW2、SW2は、それぞれ、操作子
80a、80bの上端部が貫通孔79a、79bからカ
ートリッジ装填部45内に突出した状態のときに接点部
77a、77bから操作子80a、80bが離間してオ
フとなり、また操作子80a、80bの上端部が貫通孔
79a、79b内に没入した状態のときに接点部77
a、77bに操作子80a、80bが接触してオンとな
るようになっている。この場合、各操作子80a、80
bの上端部は山形状に形成されている。また、装填完了
検出スイッチSW3は、図1に示すように、カートリッ
ジ装填部45に薬液カートリッジ21が装填されたとき
に、薬剤容器22の下部ガイド凸条28に設けられた切
欠部81に操作子80bの上端部が係合することによ
り、オフになるとともに、薬液カートリッジ21が不用
意に脱落しないように薬液カートリッジ21をカートリ
ッジ装填部45内にロックする構造となっている。
【0019】これら2つのスイッチSW2、SW3は、
以下のように動作する。すなわち、図7に示すように、
カートリッジ装填部45内に薬液容器22が挿入された
初期状態では両者ともオフとなる。そして、図8に示す
ように薬液容器22が挿入されて装填完了検出スイッチ
SW3に下部ガイド凸条35が到達した不完全挿入状態
では、容器検出スイッチSW2はオフのままで装填完了
検出スイッチSW3のみがオンとなる。さらに、図9に
示すように薬液容器22が挿入されて容器検出スイッチ
SW2に下部ガイド凸条35が到達した不完全挿入状態
では、両者ともオンとなる。この後、図10に示すよう
に薬液容器22がさらに挿入されて取出釦49の押圧部
53を押圧し、取出釦49の釦部52が外部ケース40
から外部に突出した挿入完了状態では、容器検出スイッ
チSW2はオンのままであるが、装填完了検出スイッチ
SW3の操作子60bの上端部が薬液容器22の下部ガ
イド凸条35に設けられた切欠部81に係合して装填完
了検出スイッチSW3がオフとなる。これにより、カー
トリッジ装填部45内に薬液容器22が完全に装填され
たことが確認される。このように、これら2つのスイッ
チSW2、SW3では、各スイッチSW2、SW3のオ
ン−オフ動作によりカートリッジ装填部45に対する薬
液容器22の未挿入状態、不完全挿入状態、および挿入
完了状態が検出できる。
【0020】次に、図11を参照して、この蒸散装置の
回路構成について説明する。図11において、82はC
PU(中央演算処理装置)である。このCPU82に
は、クロックデータが与えられているほか、蒸散開始ス
イッチSW1から蒸散開始信号が与えられるとともに、
容器検出スイッチSW2および装填完了検出スイッチS
W3から薬液カートリッジ21の装填状態に応じた検出
信号が与えられる。そして、CPU82は、容器検出ス
イッチSW2および装填完了検出スイッチSW3からの
検出信号が与えられるとともに、蒸散開始スイッチSW
1から蒸散開始信号が与えられると、ソレノイド制御回
路83およびヒータ制御回路84に動作開始指令を与え
るとともに、表示ランプ76を点滅させ、圧電ブザー8
5で警報音を放音させるようになっている。この場合、
ソレノイド制御回路83は、CPU82からの動作開始
指令に基づいて、電源を回転式ソレノイド66に供給し
て動作させてシャッタ機構27を開閉させる。ヒータ制
御回路84は、CPU82からの動作開始指令に基づい
て、電源を加熱ヒータ71に供給して加熱ヒータ71を
発熱させるとともに、その発熱状態を制御する。
【0021】次に、図12〜図17を参照して、蒸散装
置の動作フローについて説明する。図12はメインフロ
ーを示す。ステップS1では、装置本体20のカートリ
ッジ装填部45に薬液カートリッジ21が挿入されて動
作を開始する。このとき、薬液カートリッジ21が図7
に示すように装填完了検出スイッチSW3および容器検
出スイッチSW2に到達していない未挿入状態のときに
は、ステップS2で装填完了検出スイッチSW3がオフ
であると判断され、ステップS3に進んで容器検出スイ
ッチSW2がオフであると判断され、ステップS4に進
み、ここで蒸散開始スイッチSW1が押されたか否かが
判断される。そして、蒸散開始スイッチSW1がオフの
ときには再びステップS2に戻り、蒸散開始スイッチS
W1がオンになるまで待機状態となる。また、ステップ
S4で蒸散開始スイッチSW1がオンになると、ステッ
プS5に進んでレジスタのセット値Nが「3」にセット
され、ステップS6で圧電ブザー85により警報音を放
音させる。この状態をステップS7で0.1秒間継続さ
せた後、ステップS8で圧電ブザー85による警報音の
放音を停止させる。この後、ステップS9でレジスタの
セット値Nを「1」だけ少ないものにし、ステップS1
0に進んでセット値Nが「0」であるか否かが判断され
る。セット値Nが「0」でないときは再びステップS6
に戻り、セット値Nが「0」になるまで上述した動作を
繰り返す。そして、ステップS10でセット値Nが
「0」になると、再びステップS2に装填完了検出スイ
ッチSW3がオンするまで待機状態となる。
【0022】また、ステップS1で薬液カートリッジ2
1がカートリッジ装填部45に挿入されても、薬液カー
トリッジ21が図8および図9に示すような不完全挿入
状態のときには、装填完了検出スイッチSW3がオン状
態であるから、ステップS2で装填完了検出スイッチS
W3がオンであると判断され、ステップS11で2秒間
だけ待った後、ステップS12に進んで装填完了検出ス
イッチSW3がオンであるか否かが再び判断される。そ
して、ステップS12で装填完了検出スイッチSW3が
オンであると判断されたときには、ステップS13で表
示ランプ76を点灯させるとともに、ステップS14で
圧電ブザー85により警報音を放音させる。この状態を
ステップS15で1秒間継続させた後、ステップS16
で表示ランプ76を消灯させるとともに、ステップS1
7で圧電ブザー85による警報音の放音を停止させる。
この後、ステップS18で1秒間待ち、再びステップS
12に戻り、上述した動作を繰り返す待機状態となる。
この状態では、装填完了検出スイッチSW3がオフにな
るまで、1秒間隔で表示ランプ76が点滅するととも
に、これと同期して圧電ブザー85が警報音を断続的に
放音することになる。また、ステップS12で装填完了
検出スイッチSW3がオフであると判断されたときに
は、ステップS19で後述するシャッタ機構27とシャ
ッタ駆動装置61との連結処理を行なった後、ステップ
S3に進み、容器検出スイッチSW2がオンするまで待
機状態となる。
【0023】そして、ステップS1で薬液カートリッジ
21がカートリッジ装填部45に完全に挿入された図1
0に示す挿入完了状態のときには、ステップS12で装
填完了検出スイッチSW3がオフと判断され、ステップ
S3に進んで容器検出スイッチSW2がオンであると判
断されるから、今度はステップS20に進んで蒸散開始
スイッチSW1が押されたか否かが判断される。そし
て、ステップS20で蒸散開始スイッチSW1がオフの
ときには、再びステップS2に戻り、蒸散開始スイッチ
SW1がオンするまで待機状態となる。また、ステップ
S20で蒸散開始スイッチSW1がオンしたときには、
ステップS21に進んでシャッタ駆動装置61の回転式
ソレノイド66によりシャッタ機構27のシャッタキャ
ップ29を回転させてシャッタ機構27を開き、薬液カ
ートリッジ21の薬剤部26を露出させる。この後、ス
テップS22で表示ランプ76を点灯させ、ステップS
23で圧電ブザー85により警報音を放音させ、この状
態をステップS24で0.2秒間継続させた後、ステッ
プS25で圧電ブザー85による警報音の放音を停止さ
せ、ステップS26の蒸散制御処理に進む。
【0024】図13は蒸散制御処理フローを示す。薬液
カートリッジ21がカートリッジ装填部45に完全に挿
入された挿入完了状態になり、かつシャッタ機構27が
開いて薬剤部26が露出されると、ステップS27で蒸
散制御処理が開始される。すると、まずステップS28
でレジスタのセット値Nが「30」にセットされ、ステ
ップS29に進む。このステップS29では、吸液芯2
5が冷えきっているため、吸液芯25の薬剤部26を規
定の最低温度になるまで速やかに温める必要がある。し
たがって、ステップS29では、加熱ヒータ71を3秒
間発熱させた上、定常状態で5秒間発熱させ、この後1
0秒間休止させる。すなわち、このステップS29で
は、加熱ヒータ71が8秒間発熱した後、10秒間発熱
が休止することになる。この後、ステップS30に進ん
で0.1秒間だけ待った後、後述するステップS31の
スイッチ対応処理を経てステップS32でレジスタのセ
ット値Nを「1」だけ少ないものにし、ステップS33
に進んでセット値Nが「0」であるか否かを判断する。
ステップS33でセット値Nが「0」でないと判断され
たときには、再びステップS29に戻り、セット値Nが
「0」になるまで上述した動作を30回繰り返す。そし
て、ステップS33でセット値Nが「0」になったとき
には、吸液芯25の薬剤部26が規定の最低温度程度に
なるため、ステップS34に進む。
【0025】ステップS34では、レジスタのセット値
Nが「50」にセットされ、ステップS35に進む。こ
のステップS35では、吸液芯25の薬剤部26が規定
の最低温度程度になっているので、加熱ヒータ71を定
常状態で5秒間発熱させて10秒間休止させるだけでよ
い。この後、ステップS36に進んで0.1秒間だけ待
った後、後述するステップS37のスイッチ対応処理を
経てステップS38でレジスタのセット値Nを「1」だ
け少ないものにし、ステップS39に進んでセット値N
が「0」であるか否かを判断する。ステップS39でセ
ット値Nが「0」でないと判断されたときには、再びス
テップS35に戻り、セット値Nが「0」になるまで上
述した動作を50回繰り返す。そして、ステップS39
でセット値Nが「0」になったときには、薬剤部26が
規定の温度より高くなるため、ステップS40に進む。
【0026】ステップS40では、レジスタのセット値
Nが「100」にセットされ、ステップS41に進む。
このステップS41では、薬剤部26が規定の温度より
高いので、加熱ヒータ71を発熱させずに10秒間休止
させる。そして、ステップS42に進んで0.1秒間だ
け待った後、後述するステップS43のスイッチ対応処
理を経てステップS44でレジスタのセット値Nを
「1」だけ少ないものにし、ステップS45に進んでレ
ジスタのセット値Nが「0」であるか否かを判断する。
ステップS45でセット値Nが「0」でないと判断され
たときには、再びステップS41に戻り、セット値Nが
「0」になるまで上述した動作を0.1秒間隔で100
回繰り返す。そして、ステップS45でセット値Nが
「0」になったときには、薬剤部26が規定の最低温度
程度に下がるので、再びステップS44に戻り、ステッ
プS34からステップS45までの動作を繰り返す。
【0027】図14はステップS31、S37、S43
のスイッチ対応処理フローを示す。このスイッチ対応処
理は、蒸散中に薬液カートリッジ21がカートリッジ装
填部45に正しく装填されているか否かを検出して対処
するためのフローであり、ステップS46でスイッチ対
応処理が開始される。このとき、カートリッジ装填部4
5に薬液カートリッジ21が正しく装填されているとき
には、ステップS47で装填完了検出スイッチSW3が
オフであると判断され、ステップS48に進み、ここで
容器検出スイッチSW2がオンであると判断され、ステ
ップS49に進んで蒸散開始スイッチSW1が押された
か否かが判断される。そして、ステップS49で蒸散開
始スイッチSW1がオフであるときは、ステップS50
に進んでこのフローは終了する。また、ステップS49
で蒸散開始スイッチSW1がオンしたときは、ステップ
S51で表示ランプ76を点灯させるとともに、ステッ
プS52で圧電ブザー85により警報音を放音させる。
この状態をステップS53で0.2秒間継続させた後、
ステップS54で圧電ブザー85による警報音の放音を
停止させる。この後、ステップS55で後述する蒸散終
了処理を行なった後、図12のメインフローのステップ
S2に戻る。
【0028】また、薬液カートリッジ21が不用意に図
8および図9に示すような不完全挿入状態に引き出され
たときには、装填完了検出スイッチSW3がオン状態と
なるから、ステップS47で装填完了検出スイッチSW
3がオンであると判断され、ステップS56に進んで加
熱ヒータ71への通電を断って加熱ヒータ71の発熱を
停止させ、ステップS57で圧電ブザー85により警報
音を放音させる。この後、ステップS58で1秒間待っ
てから、ステップS59で表示ランプ76を消灯させ、
ステップS60で圧電ブザー85による警報音の放音を
停止させる。この後、ステップS61で1秒間待ち、ス
テップS62に進んで再び装填完了検出スイッチSW3
がオンであるか否かを判断する。ステップS62で装填
完了検出スイッチSW3がオンであると判断されると、
ステップS63で表示ランプ76を点灯させた後、再び
ステップS57に戻り、上述した点灯および放音を繰り
返す待機状態となる。なお、ステップS62で装填完了
検出スイッチSW3がオフであると判断されたときに
は、図12のメインフローのステップS2に戻る。
【0029】さらに、薬液カートリッジ21が図7に示
すような未挿入状態に引き出されたときには、装填完了
検出スイッチSW3および容器検出スイッチSW2がオ
フとなるから、ステップS47で装填完了検出スイッチ
SW3がオフであると判断され、ステップS48に進
み、ここでも容器検出スイッチSW2がオフであると判
断されるため、ステップS64に進んで加熱ヒータ71
への通電を断って加熱ヒータ71の発熱を停止させる。
そして、ステップS65でレジスタのセット値Nが「1
0」にセットされて、ステップS66で表示ランプ76
が消灯し、ステップS67で圧電ブザー85により警報
音が放音される。この後、ステップS68で0.5秒間
待った後、ステップS69で圧電ブザー85による警報
音の放音を停止し、ステップS70で0.5秒間待った
後、ステップS71でレジスタのセット値Nを「1」だ
け少ないものにし、ステップS72に進んで装填完了検
出スイッチSW3がオンであるか否かを判断する。この
ステップS72で装填完了検出スイッチSW3がオンで
あると判断されたときには、一旦引き出された薬液カー
トリッジ21、もしくは交換された新たな薬液カートリ
ッジ21が図8および図9に示すような不完全挿入状態
であることから、図12のメインフローのステップS2
に戻る。また、ステップS72で装填完了検出スイッチ
SW3がオフであると判断されたときには、ステップS
73に進み、ここで容器検出スイッチSW2がオンであ
るか否かが判断される。このステップS73で容器検出
スイッチSW2がオンであると判断されたときには、一
旦引き出された薬液カートリッジ21、もしくは交換さ
れた新たな薬液カートリッジ21が図10に示す完全挿
入状態であることから、図12のメインフローのステッ
プS2に戻る。また、ステップS73で容器検出スイッ
チSW2がオフであると判断されたときには、ステップ
S74に進み、ここでレジスタのセット値Nが「0」で
あるか否かが判断される。このステップS74でセット
値が「0」でないと判断されたときには、再びステップ
S67に戻り、セット値が「0」になるまで圧電ブザー
85による警報音の放音を断続的に10回繰り返す。そ
して、ステップS74でセット値が「0」になったとき
には、装置本体20のカートリッジ装填部25から薬液
カートリッジ21が抜き出されていることであるから、
ステップS75のヒータクリーニング処理に進む。
【0030】図15はヒータクリーニング処理フローを
示す。カートリッジ装填部25から薬液カートリッジ2
1が抜き出されていると、ステップS76でクリーニン
グ処理を開始する。まず、ステップS77でレジスタの
セット値Nが「50」にセットされ、ステップS78に
進む。このステップS78では、加熱ヒータ71に付着
した薬剤23を蒸発させるために、加熱ヒータ71を発
熱させる。そして、ステップS79で0.1秒間経過し
た後、ステップS80でレジスタのセット値Nを「1」
だけ少ないものにし、ステップS81でセット値Nが
「0」であるか否かを判断する。このステップS81で
セット値Nが「0」でないと判断されたときには、再び
ステップS78に戻り、加熱ヒータ71を0.1秒間発
熱させ、セット値Nが「0」になるまで加熱ヒータ71
の発熱動作を50回繰り返す。そして、セット値Nが
「0」になると、ステップS82に進んで加熱ヒータ7
1への通電を断って加熱ヒータ71の発熱を停止し、図
12のメインフローのステップS2に戻る。
【0031】図16はシャッタ機構27とシャッタ駆動
装置61との連結処理フローを示す。図12のメインフ
ローで装填完了検出スイッチSW3がオンした後、再び
オフになってステップS19に進むと、ステップS83
でシャッタ機構27とシャッタ駆動装置61との連結処
理を開始する。この状態では、シャッタ機構27のシャ
ッタキャップ29の連結溝31にシャッタ駆動装置61
の連結操作子67が連結されていないため、ステップS
84で回転式ソレノイド66を動作させて連結操作子6
7を回転させることにより、連結操作子67をシャッタ
キャップ29の連結溝31に連結させ、シャッタ機構2
7を開く。そして、ステップS85で1秒間待機した
後、ステップS86で再び回転式ソレノイド66を動作
させてシャッタ機構27を閉じ、ステップS87に進ん
でこのフローが終了する。
【0032】図17は蒸散終了処理フローを示す。図1
4のスイッチ対応処理で蒸散開始スイッチSW1が押さ
れてステップS55に進むと、ステップS88で蒸散終
了処理が開始される。すると、ステップS89に進んで
加熱ヒータ71への通電が断たれて加熱ヒータ71の発
熱が停止され、ステップS90でレジスタのセット値N
が「300」にセットされて、ステップS91で表示ラ
ンプ76が消灯し、ステップS92で0.1秒間待った
後、ステップS93でレジスタのセット値Nを「1」だ
け少ないものにし、ステップS94に進んで装填完了検
出スイッチSW3がオンであるか否かが判断される。こ
のステップS94で装填完了検出スイッチSW3がオン
であると判断されたときには、図12のメインフローの
ステップS2に戻る。また、ステップS94で装填完了
検出スイッチSW3がオフであると判断されたときに
は、ステップS95に進み、ここで容器検出スイッチS
W2がオンであるか否かが判断される。このステップS
95で容器検出スイッチSW2がオンであると判断され
たときには、ステップS96に進み、ここでレジスタの
セット値Nが「0」であるか否かが判断され、セット値
が「0」でないと判断されたときには、再びステップS
92に戻り、セット値が「0」になるまで圧電ブザー8
5による警報音の放音を断続的に300回繰り返す。そ
して、ステップS96でセット値が「0」になったとき
には、ステップS97に進んで回転式ソレノイド66を
動作させてシャッタ機構27を閉じ、ステップS98に
進んでこのフローが終了する。なお、ステップS95で
容器検出スイッチSW2がオフであると判断されたとき
には、ステップS97に進んで回転式ソレノイド66を
動作させてシャッタ機構27を閉じる。
【0033】このように、この実施例の蒸散装置では、
使用するときに装置本体20のカートリッジ装填部45
に薬液カートリッジ21を装填して、蒸散開始スイッチ
SW1をオンさせると、自動的にシャッタ駆動装置61
の回転式ソレノイド66が動作し、薬液カートリッジ2
1のシャッタ機構27のシャッタキャップ29を回転さ
せてシャッタ機構27を開き、これにより吸液芯25の
薬剤部26を露出させるので、加熱ヒータ71の発熱に
より薬剤部26から薬剤成分を良好に蒸散することがで
きる。また、使用しないときには蒸散開始スイッチSW
1をオフにすると、自動的にシャッタ駆動装置61の回
転式ソレノイド66が動作し、薬液カートリッジ21の
シャッタ機構27のシャッタキャップ29を回転させ、
このシャッタキャップ29で固定キャップ28の開口部
30a、30bを閉じ、これにより吸液芯25の薬剤部
26を覆うので、埃などが薬剤部26に付着するのを確
実に防ぐことができ、このため蒸散を再開したときに埃
などが焦げて異臭を発生するのを防ぐことができる。特
に、シャッタ機構27は、シャッタ駆動装置61によっ
て自動的に開閉するので、取扱いが簡単で便利である。
この場合、カートリッジ装填部45に薬液カートリッジ
21を装填したときに、回転式ソレノイド66を動作さ
せて連結操作子67を回転させるので、連結操作子67
とシャッタキャップ29の連結溝31とが対応していな
くても、連結操作子67をシャッタキャップ29の連結
溝31に挿入させて確実に両者を連結させることができ
る。また、シャッタ機構27は薬液カートリッジ21に
常に取り付けられているので、従来のカバーキャップの
ように紛失したりすることがない。
【0034】また、この蒸散装置では、容器検出スイッ
チSW2と装填完了検出スイッチSW3とによって、カ
ートリッジ装填部45に対する薬液カートリッジ21の
挿入完了状態であるか、あるいは未挿入状態または不完
全挿入状態であるかを検出し、この検出信号に基づいて
加熱ヒータ71の発熱を制御しているので、未挿入状態
または不完全挿入状態での加熱ヒータ71の発熱を防止
することができ、使用中に不用意に薬液カートリッジ2
1が引き出されたりして不完全挿入状態になっても、加
熱ヒータ71の発熱を停止させることができ、安全性が
極めて高い。この場合、薬液カートリッジ21の各挿入
状態に応じて、表示ランプ76を点灯させたり、圧電ブ
ザー85で警報を放音させたりして、使用者に警告する
ので、薬液カートリッジ21の挿入状態を容易に知るこ
とができ、これによっても安全性が高い。また、この蒸
散装置では、薬液カートリッジ21が装填した直後では
加熱ヒータ71の発熱時間を長くして吸液芯25を速や
かに温め、規定の最低温度程度になると発熱時間が短い
定常発熱となり、吸液芯25の薬剤部26が規定温度以
上に温まると加熱ヒータ71の発熱が停止され、薬剤部
26が規定の最低温度程度に下がると再び定常発熱とな
るように、加熱ヒータ71を制御しているので、薬液カ
ートリッジ21を装填した直後から薬液容器22内の薬
液23の薬液成分を蒸散させることができるとともに、
蒸散中に薬剤部26が加熱され過ぎて必要以上に薬剤成
分を蒸散させることがないので、長時間に亘って薬剤成
分を効率的に蒸散させることができ、しかも薬剤部26
が加熱され過ぎることがないので、火災の危険性がな
く、防火上においても安全性が高い。さらに、この蒸散
装置では、薬液カートリッジ21を取り出した後には加
熱ヒータ71が所定時間発熱するので、加熱ヒータ71
に付着した薬液23を蒸発させることができるととも
に、空気流通路41内に残留した薬液成分を外部に放出
させることができる。このため、薬液23の異なる新た
な薬液カートリッジ21を装填して再び蒸散するとき、
前回の薬液成分と今度の薬液成分とが混ざり合って、不
用意な化学反応を起こしたり、異臭を発生したりするの
を防ぐことができる。
【0035】なお、上述した実施例では、シャッタ駆動
装置61の駆動源として回転式ソレノイド66を用いた
が、これに限らず、モータなどを用いても良い。また、
上述した実施例のシャッタ機構27は、固定キャップ2
8の外周にシャッタキャップ29を回転可能に設け、こ
のシャッタキャップ29を回転させてその開放口33
a、33bを固定キャップ28の開口部30a、30b
に対応させるようにしたが、これに限らず、固定キャッ
プ28にシャッタ部材をスライド自在に設け、このシャ
ッタ部材をスライドさせることにより固定キャップ28
の開口部30a、30bを開閉するようにしても良い。
このようにすれば、上述した実施例のようなシャッタ駆
動装置61を用いる必要がなく、例えば空気流通路41
または芯挿通孔48に開閉突起を設け、この開閉突起で
カートリッジ装填部45に対する薬液カートリッジ21
の挿脱操作に応じてシャッタ部材を開閉させることがで
き、しかも構造が簡単なる。さらに、上述した実施例の
薬液カートリッジ21は、吸液芯25の薬剤部26が薬
液容器22から斜め上方に向けて突出されているが、こ
れに限らず、斜め下方に向けて突出するようにしてもよ
い。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、シャッタ機構により薬剤部を開閉可能に覆うように
したから、使用しないときに簡単かつ容易に薬剤部を覆
うことができ、薬剤部に埃などが付着するのを防ぐこと
ができ、これにより蒸散を再開したときに異臭の発生を
防ぐことができるとともに、従来のカバーキャップのよ
うに取り外して紛失してしまうことがない。この場合、
シャッタ機構を駆動手段で開閉させるようにすれば、薬
液カートリッジを装置本体に装填した状態で薬剤部を自
動的に露出させたり覆ったりすることができるので、取
扱いが簡単であり、便利なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図。
【図2】図2の薬液カートリッジを示し、(a)はその
平面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は
(a)のB−B断面図。
【図3】図1の装置本体の断面図。
【図4】図1の装置本体の右側面図。
【図5】シャッタ機構の閉状態を示し、(a)はその左
側面図、(b)は平面図。
【図6】シャッタ機構の開状態を示し、(a)はその左
側面図、(b)は平面図。
【図7】カートリッジ装填部に対する薬液カートリッジ
の未挿入状態を示す図。
【図8】カートリッジ装填部に対する薬液カートリッジ
の不完全挿入状態を示す図。
【図9】カートリッジ装填部に対する薬液カートリッジ
の不完全挿入状態を示す図。
【図10】カートリッジ装填部に対する薬液カートリッ
ジの挿入完了状態を示す図。
【図11】図1の蒸散装置の回路構成を示すブロック
図。
【図12】図11のメインフローを示す図。
【図13】図12における蒸散制御処理フローを示す
図。
【図14】図13のスイッチ対応処理フローを示す図。
【図15】図14のヒータクリーニング処理フローを示
す図。
【図16】図12のシャッタ機構とシャッタ駆動装置の
連結処理フローを示す図。
【図17】図14の蒸散終了処理フローを示す図。
【図18】従来の蒸散装置の断面図。
【図19】(a)は図18の装置本体の断面図、(b)
は図18の薬液カートリッジの断面図。
【符号の説明】
20 装置本体 21 薬液カートリッジ 23 薬液 25 吸液芯 26 薬剤部 27 シャッタ機構 28 固定キャップ 29 シャッタキャップ 30a、30b 開口部 33a、33b 対応口 41 空気流通路 45 カートリッジ装填部 61 シャッタ駆動装置 71 加熱ヒータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に収容された薬剤が露出する薬剤部
    が外部に突出した薬剤カートリッジを装置本体に着脱自
    在に装填し、発熱部の発熱により薬剤成分を蒸散させる
    蒸散装置において、 前記薬剤カートリッジに、外部に突出した前記薬剤部を
    開閉可能に覆うシャッタ機構を設けたことを特徴とする
    蒸散装置。
  2. 【請求項2】 前記シャッタ機構は、前記薬剤カートリ
    ッジに設けられ、所定個所に開口部が設けられた固定キ
    ャップと、この固定キャップに設けられて前記開口部を
    開閉自在に塞ぐシャッタ部材とからなることを特徴とす
    る請求項1記載の蒸散装置。
  3. 【請求項3】 前記シャッタ部材は、前記固定キャップ
    の外周に回転可能に設けられた円筒状のもので、その外
    周面に前記固定キャップの開口部に対応する開放口が設
    けられていることを特徴とする請求項2記載の蒸散装
    置。
  4. 【請求項4】 前記シャッタ部材は、前記固定キャップ
    にスライド可能に設けられ、スライド動作に応じて前記
    開口部を開閉自在に塞ぐことを特徴とする請求項2記載
    の蒸散装置。
  5. 【請求項5】 前記装置本体には、前記シャッタ部材を
    駆動するシャッタ駆動手段が設けられていることを特徴
    とする請求項2記載の蒸散装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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