JPH0628505U - 加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】管状容器内に支持されたフィラメントと、この
フィラメントの両端との電気的接続手段を備えたピンチ
シール部１３を両端部に有する少なくとも１本の赤外線
ランプ３を具備し、筐体内に収容されるようにした加熱
装置において、筐体は、１つの面に複数の第１の開口を
備えた実質的に中空な部材を有し、この中空の部材は第
１の開口の少なくとも１つが筐体周辺を取巻く大気に接
するように設けられており、筐体の底板には、その少な
くともピンチシール部１３の実質的に下方の領域におい
て複数の第２の開口が設けられており、これにより空気
が第２の開口を通って筐体内に流入し、ピンチシール部
の周辺を流動し、第１の開口を通って筐体の外部へ流出
する。 【効果】赤外線ランプのピンチシール部を自然冷却する
ための簡易かつ安価な手段が提供され、これによりラン
プの寿命を実質的に延ばすことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は加熱装置に関し、特に、本出願人の出願になる英国特許出願第８３２ ０７１７号明細書に記載されたような、１つまたはそれ以上の赤外線放射源を含 む加熱装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上記英国出願においては、赤外線放射源は石英管内に支持されたフィラメント を有する赤外線ランプよりなる。赤外線ランプは、ソーン イーエムアイ ピー エルシー（ＴＨＯＲＮ ＥＭＩ ｐｌｃ）を出願人とするヨーロッパ特許出願第 ８４３０１６３６．１号明細書に詳細に示されており、このランプの両端には、 そこに封入されたフィラメントに電気的に接続されたリード線を伴なうピンチシ ール部を備えており、リード線は適当な電気コネクタに溶着されている。ピンチ シール部は、このランプを加熱装置内の正しい位置に位置決めしうる形状を有す るセラミックキャップ内に収容されている。

【０００３】 しかしながら、ピンチシール部の酸化を回避してランプの寿命を延ばすために は、ピンチシール部の温度を、例えば３５０℃以下のような比較的低い温度に保 つ必要がある。 このような、ピンチシール部を低い温度に保つための方法が本出願人の出願に なる英国特許出願第８３１６３０６号およびソーン イーエムアイ ピーエルシ ー（ＴＨＯＲＮ ＥＭＩ ｐｌｃ）の出願になる英国特許出願第８３１６３０４ 号明細書に記載されているが、そこには、ピンチシール部から、加熱装置のホッ トプレートを構成する上方のセラミック材料層に向って熱を伝導させる手段が示 されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、上記問題に対する他の解決手段を提供するもので、ある環境 においては実施がより容易であるが、もし必要であれば、前記英国特許出願第８ ３１６３０４号および第８０１６３０６号の構成と併用してもよい。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば管状容器内に支持されたフィラメントと、このフィラメントの 両端との電気的接続手段を備えたピンチシール部を両端部に有する少なくとも１ 本の赤外線ランプを具備していて、筐体内に収容されるようになされた加熱装置 において、前記筐体は、１つの面に複数の第１の開口を備えた実質的に中空な部 材を有し、この中空の部材は前記第１の開口の少なくとも１つが前記筐体周辺を 取巻く大気に接するように設けられており、前記筐体の底板には、その少なくと も前記ピンチシール部の実質的に下方の領域において複数の第２の開口が設けら れており、これにより空気が前記第２の開口を通って前記筐体内に流入し、前記 ピンチシール部の周辺を流動し、前記第１の開口を通って前記筐体の外部へ流出 するようになされていることを特徴とする加熱装置が提供される。

【０００６】

【実施例】

以下本考案による加熱装置の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。 図１を参照すると、上記英国特許出願第８３２０７１７号明細書に記載された ような加熱装置が示されており、この加熱装置は、マイクロサーム（Ｍｉｃｒｏ ｔｈｅｒｍ）として知られている絶縁材よりなる層２を底部に備えた「フラン ケーシング」（ｆｌａｎ ｃａｓｉｎｇ）とも呼ばれるほぼ円形の盆状体１と、 その上に配設された多数の赤外線ランプ３とを有する。赤外線ランプ３はタング ステンフィラメント５を内部に支持した石英管４よりなり、この石英管４の両端 はセラミックファイバーリング６内に支持されている。

【０００７】 この加熱装置の上方には、この加熱装置のホットプレートを形成するガラスセ ラミック材料よりなる層７が配設されており、この加熱装置は底板が符号８で示 されている筐体内に収容されている。 盆状体１はねじ９および１０によって支持板１１に連結されており、この支持 板１１は、この支持板１１を位置決めしかつ上方へ偏倚力を与えるための多数の ピン・スプリング組合せ体１２によって弾性的に底板８に取付けられており、こ れによって加熱装置は、その盆状体１の頂縁がガラスセラミック層７の下面に当 接するようにガラスセラミック層７に向って上方へ偏倚され、かくしてランプ３ による熱の発生位置が位置決めされそこに維持される。

【０００８】 ランプ３の各端部にはピンチシール部１３が形成され、このピンチシール部１ ３内に封入されたフィラメント５の端部にそれぞれ接続されたタグコネクタ１４ がピンチシール部１３に設けられている。赤外線ランプ３に電力を供給するため に、各タグコネクタ１４にはリード線（図示せず）が接続される。 ランプ３の各ピンチシール部１３は、盆状体１の側壁に取付けられたフランジ １６および１７によって支持されたセラミック・エンドキャップ１５内に収容さ れている。

【０００９】 この加熱装置は、４本の赤外線ランプ３が互いに平行にかつ盆状体１の底部が 形成する円形領域を横切って配設されているのが好ましい。またこのような複数 のランプ３を上方に配設した盆状体１の複数個、例えば４個がガラスセラミック 層７の下に配設されて調理台（ｃｏｏｋｉｎｇ ｈｏｂ）を構成するのが好まし い。このような調理台の平面図が図２に示されており、そこには、使用者が調理 に必要な熱を調節しうるコントロール・パネル１８と、４個の盆状体１９〜２２ とが示され、各盆状体１９〜２２には各４本のランプ２３〜２６が配設されてい る。４個の盆状体１９〜２２は、基板８に弾性的に設けられた支持板１１に取付 けられている。理解を容易にするために、図２においては、ホットプレートを構 成するガラスセラミック層７は調理台から取り外された状態が示されている。

【００１０】 赤外線ランプ３の寿命を延ばすためには、ランプのピンチシール部１３の温度 を比較的低い温度に保つことが必要であり、このことは、セラミック・エンドキ ャップ１５が限られた量ではあるが、熱をピンチシール部１３から各フランジ１ ６および１７に伝達することによって或る程度は達成されている。 本考案は、ピンチシール部１３からの熱の放散を良好にするためになされたも ので、そのための手段として、図１に符号２７および２８で示されているような 開口が、底板８のピンチシール部１３の下方部分にあけられている。また、支持 板１１にも、底板８にあけられたこれら開口２７および２８の上方の領域におい て、開口２９および３０にあけるのがよい。このような開口２７〜３０に加えて 、本考案では、スロット状の開口３２を側面３４に備え、かつ下面にスロット４ ５を備えた中空の穴あきバー３１が設けられている。

【００１１】 バー３１は、支持板１１に取付けられた加熱装置とコントロールパネル１８と の間に設けられている。 バー３１の一端３３は調理台を取巻く大気に対して開放しておくのがよい。 開口２７〜３０は、底板８および必要に応じて支持板１１に、図２に符号３５ 〜４０で示されている領域の、セラミック・エンドキャップ１５内に収容された ピンチシール部１３のなす列の下方部分に設けられている。

【００１２】 このような構成により、調理台周辺の比較的冷い空気が少なくとも底板８の開 口から調理台内に流入し、ピンチシール領域３５〜４０を流動し、スロット４５ からバー３１内に入り、次にバー３１の側面３４のスロット状の開口３２から外 部へ流出し、これによって、比較的冷い空気の流れの通過によるピンチシール部 領域の自然冷却がなされる。

【００１３】 底板８にあけられた開口に加えて、必要な場合は、支持板１１にも開口が設け られるが、さらに、各ランプ３のセラミック・エンドキャップ１５を支持するフ ランジ１６および１７（図１）にも、またセラミック・エンドキャップ１５自体 にも開口を設けてもよい。 穴あきバー３１は、図２に破線で示されているような、調理台の背部の延長領 域４１に設けてもよい。

【００１４】

【考案の効果】 以上の説明で明らかなように、本考案によれば、赤外線ランプのピンチシール 部を自然冷却するための簡易かつ安価な手段が提供され、これによりランプの寿 命を実質的に延ばすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による加熱装置の一実施例を示す断面図
である。

【図２】図１の加熱装置を備えた調理台の平面図であ
る。

【符号の説明】

１…盆状体 ３…赤外線ランプ ４…石英管 ５…タングステンフィラメント ７…ガラスセラミック層 ８…底板 １３…ピンチシール部 １５…セラミック・エンドキャップ １６，１７…フランジ １８…コントロールパネル ２７，２８，２９，３０，３２…開口 ３１…中空のバー

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 管状容器内に支持されたフィラメント
   と、このフィラメントの両端との電気的接続手段を備え
   たピンチシール部を両端部に有する少なくとも１本の赤
   外線ランプを具備していて、筐体内に収容されるように
   なされた加熱装置において、 前記筐体は、１つの面に複数の第１の開口を備えた実質
   的に中空な部材を有し、この中空の部材は前記第１の開
   口の少なくとも１つが前記筐体周辺を取巻く大気に接す
   るように設けられており、前記筐体の底板には、その少
   なくとも前記ピンチシール部の実質的に下方の領域にお
   いて複数の第２の開口が設けられており、これにより空
   気が前記第２の開口を通って前記筐体内に流入し、前記
   ピンチシール部の周辺を流動し、前記第１の開口を通っ
   て前記筐体の外部へ流出するようになされていることを
   特徴とする加熱装置。
2. 【請求項２】 前記加熱装置は前記筐体内の支持板に取
   付けられており、この支持板の前記第２の開口の実質的
   な上方の領域に複数の開口が設けられていることを特徴
   とする請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】 前記実質的に中空の部材がその下面に１
   つまたはそれ以上のスロットを備えていることを特徴と
   する請求項１又は２に記載の装置。
4. 【請求項４】 前記実質的に中空の部材の少なくとも一
   端が、前記筐体周辺を取巻く大気に開放されていること
   を特徴とする請求項１から３のいずれか１項に記載の装
   置。
5. 【請求項５】 前記ランプの両端がフランジによって支
   持され、これらフランジに複数の開口が設けられている
   ことを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載
   の装置。
6. 【請求項６】 前記筐体はコントロールパネルを備えて
   おり、前記実質的に中空の部材が前記コントロールパネ
   ルと前記加熱装置との間に設けられていることを特徴と
   する請求項１から５のいずれか１項に記載の装置。
7. 【請求項７】 前記筐体は調理台を構成し、この調理台
   の上面には、ガラスセラミック材料よりなる層が、この
   調理台のホットプレート領域を形成すべく設けられてい
   ることを特徴とする請求項１から６のいずれか１項に記
   載の装置。