JPH0628457Y2 - びん栓用パツキン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はびん栓用パッキンの形状に係る。

びんに密栓を施すのは、その内容を外気と遮断し、且つ
内容の漏出を阻止することを目的とし、殆どの場合に捻
じ栓とか嵌合栓とかを用い、種々工夫されたパッキンを
挿むことによって、上記目的を全うしようとするのであ
るが、複雑にして高価な改良品を用いるときは稍々その
目的を達せられるものの、簡便にして経済的なパッキン
で、その目的を完全に達成することは不可能なことであ
った。

びんの内容が特に液体であるとき、気密を果たし内容の
漏出を絶無ならしめる、しかも簡便にして経済的なパッ
キンの現出は、斯業界が永年希求して来た処であり、本
考案はその希求に完璧に応ずるものである。

本考案パッキンはプラスチック等の半硬質半可撓性材料
を以て簡単に成型できるものであり、その形状を図面に
ついて説明すると以下の通りである。まず第１及び２図
について説明する。

円板板パッキンはびん栓用パッキンの原始のものである
が、その上面（びんを床に置き、これに栓を施してパッ
キンを装着したときに、上側の面になる面をいう。）に
同心円状にＡ，Ｂ及びＣなる３条の隆起部（円堤又は環
状凸条といってもよい。）を形成させるのである。勿論
制作に当っては一体成型が可能である。隆起の高さは、
原始パッキンの厚さが例えば１mmである場合に、0.4〜
1.0mm程度もあれば良い。徒らに高くして脆弱化するこ
とはないし、低過ぎて原始パッキン同様にすることも避
けるべきである。

隆起円堤の直径はＡ＜Ｂ≦Ｃである。使用するびんのび
ん口即ち栓の大きさによって、換言すれば原始パッキン
の直径によって、これら円堤の直径は変えられるべきも
のであり、また極めて厳重にコントロールされたサイズ
にする必要はないが、Ａの外径はびん口の内径と大約同
じか又はそれより若干小さ目とし、Ｂの心直径はびん口
の心直径と大約同一とし、Ｃの内径はびん口の外径と大
約同じか又はそれより若干大き目とする。但しここにび
ん口の外径は、ねじその他の突起部を排した、それらの
基底で測定した外径を以てし、内径及び心直径もそれに
準ずるものとする。

隆起円堤の横断面は、角状であっても差支えないが、よ
り一層破損を防止するためには、適当な丸味を与えた方
が良く、図面もそれを示してある。

第３図は、びん口に施した栓に、本考案パッキンを装着
（挿着）した場合の縦断面を示す。材質が可撓性を帯び
るため、本考案パッキンはびん口に面に於いて密着し、
気密性と漏出防止とを完璧に達成するのである。図面か
ら明らかな通り、隆起部の高さは、Ｂの高さに於いてＡ
及びＣの高さ以下にするものである。

このように本考案パッキンは、容易に成型製造が可能で
あり、簡易に密閉の目的を完璧に達成する有用なもので
あるが、更に原始パッキンより全体としては丈が高いの
で、装着の有無を自動検知するにも便利である。また半
硬半可撓性材質として殆ど凡ゆる液状内容物に適用でき
る有用なものは、軟質のポリエチレンであるが、勿論そ
れに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案パッキンの立面断面図、第２図は同じく
平面図、第３図は本考案パッキンを、びん口部と栓との
間に挿着（装着）した図である。図中の符号は、１は原
始パッキンに当る部分、Ａ，Ｂ及びＣは同心円状隆起部
（円堤又は環状凸条）、２はびん口部、３は栓を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】円板状パッキンの上面に、同心円状に３条
   の、円堤又は環状凸条の隆起部Ａ、Ｂ及びＣを形成さ
   せ、Ａの外径はびん口の内径と大約同じか又は若干小さ
   目とし、Ｂの心直径はびん口の心直径と大約同一とし、
   Ｃの内径はびん口の外径と大約同じか又は若干大き目と
   し、且つそれらの隆起部のパッキン面からの高さは、Ｂ
   に於いてＡ及びＣの高さ以下に形成させたる、びん栓用
   半硬半可撓質材製パッキン。但し、びん口のサイズは常
   にねじ山その他の突起部を排した、それらの基底で測定
   したものを外径とする。