JPH06283778A - 圧電素子組立体 - Google Patents
圧電素子組立体Info
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- JPH06283778A JPH06283778A JP5067805A JP6780593A JPH06283778A JP H06283778 A JPH06283778 A JP H06283778A JP 5067805 A JP5067805 A JP 5067805A JP 6780593 A JP6780593 A JP 6780593A JP H06283778 A JPH06283778 A JP H06283778A
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- piezoelectric element
- diaphragm
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- Pending
Links
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Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 絶縁信頼性における特に耐湿度信頼性の著し
く優れた積層電歪素子を供給すること。 【構成】 一端が閉塞されダイヤフラムとして機能し、
他端が開放されたケースの開放端から圧電素子を挿入
し、前記開放端を閉塞した圧電素子組立体において、前
記圧電素子と前記ダイヤフラムの内壁との間に荷重印加
保持手段を設けたことを特徴とする圧電素子組立体であ
る。
く優れた積層電歪素子を供給すること。 【構成】 一端が閉塞されダイヤフラムとして機能し、
他端が開放されたケースの開放端から圧電素子を挿入
し、前記開放端を閉塞した圧電素子組立体において、前
記圧電素子と前記ダイヤフラムの内壁との間に荷重印加
保持手段を設けたことを特徴とする圧電素子組立体であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電素子に関わり、特に
低コストで耐湿性を改善し信頼性を向上したものに関す
る。
低コストで耐湿性を改善し信頼性を向上したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】薄板状または膜状の圧電材料を、内部電
極を介在させて複数積層してなる積層体でなる積層型圧
電素子は変位が大きく信頼性の高い圧電素子として知ら
れている(特開昭58−196074号公報参照)。し
かし、この素子は水分の侵入によりエレクトロマイグレ
ーションを起こして急激に絶縁抵抗が低下し、しまいに
は異極間が短絡を起こす重大な欠点がある。そこで、圧
電素子を金属缶に密封して耐湿性を向上した圧電素子組
立体が知られている(特開平1−146379号公報参
照)。この圧電素子組立体は、両端が開口した筒の一端
を蓋部材で蓋をして、前記蓋部材に接着剤で圧電素子を
固着し、他端を端子部材で封止すると共に圧電素子のリ
ード線を引き出す構造を有するものである。
極を介在させて複数積層してなる積層体でなる積層型圧
電素子は変位が大きく信頼性の高い圧電素子として知ら
れている(特開昭58−196074号公報参照)。し
かし、この素子は水分の侵入によりエレクトロマイグレ
ーションを起こして急激に絶縁抵抗が低下し、しまいに
は異極間が短絡を起こす重大な欠点がある。そこで、圧
電素子を金属缶に密封して耐湿性を向上した圧電素子組
立体が知られている(特開平1−146379号公報参
照)。この圧電素子組立体は、両端が開口した筒の一端
を蓋部材で蓋をして、前記蓋部材に接着剤で圧電素子を
固着し、他端を端子部材で封止すると共に圧電素子のリ
ード線を引き出す構造を有するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、金属缶に密封
した圧電素子組立体でさえも過酷な環境条件(例えば、
85℃,90%RH)においては、その耐湿性が十分で
はない。それは、管の内部に使用した接着剤からのアウ
トガス(加熱によって接着剤の有機物から発生するガ
ス)が圧電素子の電極を汚染しエレクトロマイグレーシ
ョンを加速するためであると考えられる。また、組立性
も悪くコストが嵩むという問題点もある。筒と、蓋部
材、端子部材が別部品であるために、接着等の工程が必
須なためである。更に、圧電素子組立体の致命的な問題
点として、圧電素子で発生した変位が端子部材によって
殆ど吸収されてしまい、外部に取り出せる変位が減少し
てしまうという問題点がある。これは、他のハーメチッ
クシールをした電子部品と根本的に違う圧電素子組立体
固有の問題点である。従って、本発明は低コストで耐湿
性を顕著に改善した圧電素子組立体を提供することを目
的とする。
した圧電素子組立体でさえも過酷な環境条件(例えば、
85℃,90%RH)においては、その耐湿性が十分で
はない。それは、管の内部に使用した接着剤からのアウ
トガス(加熱によって接着剤の有機物から発生するガ
ス)が圧電素子の電極を汚染しエレクトロマイグレーシ
ョンを加速するためであると考えられる。また、組立性
も悪くコストが嵩むという問題点もある。筒と、蓋部
材、端子部材が別部品であるために、接着等の工程が必
須なためである。更に、圧電素子組立体の致命的な問題
点として、圧電素子で発生した変位が端子部材によって
殆ど吸収されてしまい、外部に取り出せる変位が減少し
てしまうという問題点がある。これは、他のハーメチッ
クシールをした電子部品と根本的に違う圧電素子組立体
固有の問題点である。従って、本発明は低コストで耐湿
性を顕著に改善した圧電素子組立体を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一端が閉塞さ
れダイヤフラムとして機能し、他端が開放されたケース
の開放端から圧電素子を挿入し、前記開放端を閉塞した
圧電素子組立体において、前記圧電素子と前記ダイヤフ
ラムの内壁との間に荷重印加保持手段を設けたことを特
徴とする圧電素子組立体である。
れダイヤフラムとして機能し、他端が開放されたケース
の開放端から圧電素子を挿入し、前記開放端を閉塞した
圧電素子組立体において、前記圧電素子と前記ダイヤフ
ラムの内壁との間に荷重印加保持手段を設けたことを特
徴とする圧電素子組立体である。
【0005】
【作用】本発明に於て前記荷重印加保持手段を設けたの
で、圧電素子には変位方向と逆向きの圧力(予圧)が印
加されるので積層圧電素子に全く接着剤を使用せずに単
に載置しておくだけで電圧無印加時でも適当な圧力で圧
電素子が保持される。その結果、本発明に係る圧電素子
組立体ではケース内部に全く接着剤を使用しないからア
ウトガス(接着剤から発生するガス)の発生が皆無であ
り、従ってそれによる腐食等の不具合はない。本発明に
於て例えば図1のように、リードピン9をガラスで固着
封入したアクチュエータベース10を用意する。この際
に、本実施例では、ガラス封着が容易に行えるようにア
クチュエータベース10の材質をコバールにした。さら
に、積層電歪素子8にハンダ付けされたリード線の長さ
を、既アクチュエータベース10に突出したリードピン
9にハンダ付けした際に、適度なテンション(引張力)
がかかる長さに切断し、リードピン9にハンダ付けす
る。ここで、適度なテンションとは、ハンダ付けが終了
した段階で、アクチュエータベースに軽い振動や衝撃を
加えても、電歪素子の位置がずれない程度のものとし
た。これにより、従来接着工程を設けていた電歪素子の
固定に接着剤を用いる必要が無くなる。これにより得ら
れたアクチュエータベース10と積層電歪素子8を垂直
に立て、その上部から、ベローズ状のハウジング11
(肉厚=0.5mm)をかぶせる。ただし、この際にハ
ウジング11の入り口近傍と、アクチュエータベース1
0の接触部分は、締まりばめになるよう公差を設けてあ
るゆえ、圧入治具等を用いて、圧入を行った。さらに、
アクチュエータベース10のテーパー部まで、ハウジン
グを圧入すると、電歪素子におよそ5kgfの荷重がか
かるようにハウジングの長さを設計した。上記の素子の
基本特性並びに耐湿特性を測定したが、良好な特性が得
られた。以上の工程により、缶の内部に発ガス性樹脂や
接着剤を用いずに、缶封入型の電歪アクチュエータを構
成することが出来た。
で、圧電素子には変位方向と逆向きの圧力(予圧)が印
加されるので積層圧電素子に全く接着剤を使用せずに単
に載置しておくだけで電圧無印加時でも適当な圧力で圧
電素子が保持される。その結果、本発明に係る圧電素子
組立体ではケース内部に全く接着剤を使用しないからア
ウトガス(接着剤から発生するガス)の発生が皆無であ
り、従ってそれによる腐食等の不具合はない。本発明に
於て例えば図1のように、リードピン9をガラスで固着
封入したアクチュエータベース10を用意する。この際
に、本実施例では、ガラス封着が容易に行えるようにア
クチュエータベース10の材質をコバールにした。さら
に、積層電歪素子8にハンダ付けされたリード線の長さ
を、既アクチュエータベース10に突出したリードピン
9にハンダ付けした際に、適度なテンション(引張力)
がかかる長さに切断し、リードピン9にハンダ付けす
る。ここで、適度なテンションとは、ハンダ付けが終了
した段階で、アクチュエータベースに軽い振動や衝撃を
加えても、電歪素子の位置がずれない程度のものとし
た。これにより、従来接着工程を設けていた電歪素子の
固定に接着剤を用いる必要が無くなる。これにより得ら
れたアクチュエータベース10と積層電歪素子8を垂直
に立て、その上部から、ベローズ状のハウジング11
(肉厚=0.5mm)をかぶせる。ただし、この際にハ
ウジング11の入り口近傍と、アクチュエータベース1
0の接触部分は、締まりばめになるよう公差を設けてあ
るゆえ、圧入治具等を用いて、圧入を行った。さらに、
アクチュエータベース10のテーパー部まで、ハウジン
グを圧入すると、電歪素子におよそ5kgfの荷重がか
かるようにハウジングの長さを設計した。上記の素子の
基本特性並びに耐湿特性を測定したが、良好な特性が得
られた。以上の工程により、缶の内部に発ガス性樹脂や
接着剤を用いずに、缶封入型の電歪アクチュエータを構
成することが出来た。
【0006】
【実施例】(実施例1)本発明に於て図1のように、リ
ードピン9をガラスで固着封入したアクチュエータベー
ス10を用意する。この際に、本実施例では、ガラス封
着が容易に行えるようにアクチュエータベース10の材
質をコバールにした。さらに、積層電歪素子8にハンダ
付けされたリード線の長さを、既アクチュエータベース
10に突出したリードピン9にハンダ付けした際に、適
度なテンション(引張力)がかかる長さに切断し、リー
ドピン9にハンダ付けする。ここで、適度なテンション
とは、ハンダ付けが終了した段階で、アクチュエータベ
ースに軽い振動や衝撃を加えても、電歪素子の位置がず
れない程度のものとした。これにより、従来接着工程を
設けていた電歪素子の固定に接着剤を用いる必要が無く
なる。これにより得られたアクチュエータベース10と
積層電歪素子8を垂直に立て、その上部から、ベローズ
状のハウジング11(肉厚=0.5mm)をかぶせる。
ただし、この際にハウジング11の入り口近傍と、アク
チュエータベース10の接触部分は、締まりばめになる
よう公差を設けてあるゆえ、圧入治具等を用いて、圧入
を行った。さらに、アクチュエータベース10のテーパ
ー部まで、ハウジングを圧入すると、電歪素子におよそ
5kgfの荷重がかかるようにハウジングの長さを設計
した。上記の素子の基本特性並びに耐湿特性を測定した
が、良好な特性が得られた。以上の工程により、缶の内
部に発ガス性樹脂や接着剤を用いずに、缶封入型の電歪
アクチュエータを構成することが出来た。
ードピン9をガラスで固着封入したアクチュエータベー
ス10を用意する。この際に、本実施例では、ガラス封
着が容易に行えるようにアクチュエータベース10の材
質をコバールにした。さらに、積層電歪素子8にハンダ
付けされたリード線の長さを、既アクチュエータベース
10に突出したリードピン9にハンダ付けした際に、適
度なテンション(引張力)がかかる長さに切断し、リー
ドピン9にハンダ付けする。ここで、適度なテンション
とは、ハンダ付けが終了した段階で、アクチュエータベ
ースに軽い振動や衝撃を加えても、電歪素子の位置がず
れない程度のものとした。これにより、従来接着工程を
設けていた電歪素子の固定に接着剤を用いる必要が無く
なる。これにより得られたアクチュエータベース10と
積層電歪素子8を垂直に立て、その上部から、ベローズ
状のハウジング11(肉厚=0.5mm)をかぶせる。
ただし、この際にハウジング11の入り口近傍と、アク
チュエータベース10の接触部分は、締まりばめになる
よう公差を設けてあるゆえ、圧入治具等を用いて、圧入
を行った。さらに、アクチュエータベース10のテーパ
ー部まで、ハウジングを圧入すると、電歪素子におよそ
5kgfの荷重がかかるようにハウジングの長さを設計
した。上記の素子の基本特性並びに耐湿特性を測定した
が、良好な特性が得られた。以上の工程により、缶の内
部に発ガス性樹脂や接着剤を用いずに、缶封入型の電歪
アクチュエータを構成することが出来た。
【0007】(実施例2)本発明に関する第2の実施例
について述べる。図2に第2の実施例に関わる断面図を
示した。本実施例には、第一の実施例で用いた仕様と同
様の積層電歪素子8ならびにアクチュエータベース10
を用いた。前述同様に、積層電歪素子8のリード線7を
適度なテンションがかかる長さに切断し、電歪素子8を
アクチュエータベース上に位置決めする。そして、円筒
状ハウジング11の一端にダイアフラム13を固着し
た、ハウジング11を第一の実施例同様に圧入する。こ
の工程により、ハウジング11に固着されたダイアフラ
ム13が適度な荷重を電歪素子8に印加し、缶内部に発
ガス性樹脂・接着剤を用いずに電歪素子の位置ズレを防
ぐことが出来る。
について述べる。図2に第2の実施例に関わる断面図を
示した。本実施例には、第一の実施例で用いた仕様と同
様の積層電歪素子8ならびにアクチュエータベース10
を用いた。前述同様に、積層電歪素子8のリード線7を
適度なテンションがかかる長さに切断し、電歪素子8を
アクチュエータベース上に位置決めする。そして、円筒
状ハウジング11の一端にダイアフラム13を固着し
た、ハウジング11を第一の実施例同様に圧入する。こ
の工程により、ハウジング11に固着されたダイアフラ
ム13が適度な荷重を電歪素子8に印加し、缶内部に発
ガス性樹脂・接着剤を用いずに電歪素子の位置ズレを防
ぐことが出来る。
【0008】(実施例3)本発明に関する第3の実施例
について述べる。図3は本実施例の断面図である。積層
電歪素子8は前述と同様のものを用いた。本実施例で
は、缶外部への電極の取り出し端子に、予めガラスによ
り封着されたハーメチックシール14を用いた。このハ
ーメチックシール14を取り付け穴を設けたアクチュエ
ータベース10にハンダで固着し、缶の内外の気密を図
った。これにより得られたアクチュエータベース10上
に、適度にリード線7がテンションのかかる状態で電歪
素子8のリード線を切断し、ハンダ付けする。次に、上
記のアクチュエータベース10を垂直に立て、積層電歪
素子8の上に、アクチュエータキャップ12とOリング
16を図3のように順次重ねて積み上げ、ハウジングを
その上からかぶせ、圧入する。ここで、ハウジングは基
本的に熱膨張係数の小さい材質のものが適しており、本
実施例ではコバールを用いたが、他に42Ni合金やイ
ンバー等の材質を用いても同様の結果が得られること
は、容易に考えられる。この工程により、電歪素子に
は、常にOリング16によるプリ荷重がかかり、缶内部
に発ガス性樹脂や接着剤を用いずに電歪素子の位置ズレ
を防ぐことが出来る。ここでOリング16は気密性を保
つために用いているのではなく、前述のようにプリ荷重
をかける為と、素子への復元力を与えるために用いてい
るので、同様の作用をするコイルバネやサラバネ等の純
粋なバネを用いても何等支障はない。本実施例では更
に、この圧入を終えた部品の上部開口部に真球(φ4m
m)18を置き、図3の様に削り出し加工により、一端
を厚さ0.3mmにダイアフラム化したムービングキャ
ップ17を、共にネジ切りしたハウジングとムービング
キャップで接合し、ネジを廻すことで、真球18がダイ
アフラム13に触れるようにセッティングする。これに
より、電歪素子の変位がダイアフラに伝達される。更に
缶の気密性を保つべく、本実施例では、ハウジング11
とアクチュエータベース10の圧入部、並びにハウジン
グ11とムービングキャップのネジ止め部に低温クリー
ムハンダでろうづけを行ったが、基本的には、缶内部に
加熱することにより、変質・変形するものが無い以上
は、高温のハンダやろう付けを用いても構わない。ま
た、ダイアフラムの復元性やハンダろう付けの容易さを
考慮して、本実施例ではムービングキャップの材質にC
r−Cuを用いたが、他にリン青銅やBe−Cu等のバ
ネ材を用いても良い。 以上の工程より、ダイアフラム
13と真球18の接触部に置いても、位置ズレが生じ
ず、再現性良く変位が得られ、かつ外部との気密性を維
持できるため、高い信頼性の電歪素子を実現することが
出来た。本実施例により得られた素子の基本特性を表1
に示した。
について述べる。図3は本実施例の断面図である。積層
電歪素子8は前述と同様のものを用いた。本実施例で
は、缶外部への電極の取り出し端子に、予めガラスによ
り封着されたハーメチックシール14を用いた。このハ
ーメチックシール14を取り付け穴を設けたアクチュエ
ータベース10にハンダで固着し、缶の内外の気密を図
った。これにより得られたアクチュエータベース10上
に、適度にリード線7がテンションのかかる状態で電歪
素子8のリード線を切断し、ハンダ付けする。次に、上
記のアクチュエータベース10を垂直に立て、積層電歪
素子8の上に、アクチュエータキャップ12とOリング
16を図3のように順次重ねて積み上げ、ハウジングを
その上からかぶせ、圧入する。ここで、ハウジングは基
本的に熱膨張係数の小さい材質のものが適しており、本
実施例ではコバールを用いたが、他に42Ni合金やイ
ンバー等の材質を用いても同様の結果が得られること
は、容易に考えられる。この工程により、電歪素子に
は、常にOリング16によるプリ荷重がかかり、缶内部
に発ガス性樹脂や接着剤を用いずに電歪素子の位置ズレ
を防ぐことが出来る。ここでOリング16は気密性を保
つために用いているのではなく、前述のようにプリ荷重
をかける為と、素子への復元力を与えるために用いてい
るので、同様の作用をするコイルバネやサラバネ等の純
粋なバネを用いても何等支障はない。本実施例では更
に、この圧入を終えた部品の上部開口部に真球(φ4m
m)18を置き、図3の様に削り出し加工により、一端
を厚さ0.3mmにダイアフラム化したムービングキャ
ップ17を、共にネジ切りしたハウジングとムービング
キャップで接合し、ネジを廻すことで、真球18がダイ
アフラム13に触れるようにセッティングする。これに
より、電歪素子の変位がダイアフラに伝達される。更に
缶の気密性を保つべく、本実施例では、ハウジング11
とアクチュエータベース10の圧入部、並びにハウジン
グ11とムービングキャップのネジ止め部に低温クリー
ムハンダでろうづけを行ったが、基本的には、缶内部に
加熱することにより、変質・変形するものが無い以上
は、高温のハンダやろう付けを用いても構わない。ま
た、ダイアフラムの復元性やハンダろう付けの容易さを
考慮して、本実施例ではムービングキャップの材質にC
r−Cuを用いたが、他にリン青銅やBe−Cu等のバ
ネ材を用いても良い。 以上の工程より、ダイアフラム
13と真球18の接触部に置いても、位置ズレが生じ
ず、再現性良く変位が得られ、かつ外部との気密性を維
持できるため、高い信頼性の電歪素子を実現することが
出来た。本実施例により得られた素子の基本特性を表1
に示した。
【表1】 さらに本実施例素子の耐湿性を確認するため、85℃/
90%RHの雰囲気でDC150Vの通電試験をおこな
い、絶縁抵抗を連続的に測定した。その結果を図8に示
した。今回は比較のため、表2に示すような3種類の素
子を作製し、耐湿試験を行ったが、アクチュエータベー
スに接着剤を用いて素子を固定した素子は絶対値も低く
絶縁劣化も確実に生じている。本発明の実施例によるも
のは、絶縁抵抗の絶対値も高く絶縁の劣化が確認され
ず、本発明の耐湿性における優位性を示す結果となっ
た。
90%RHの雰囲気でDC150Vの通電試験をおこな
い、絶縁抵抗を連続的に測定した。その結果を図8に示
した。今回は比較のため、表2に示すような3種類の素
子を作製し、耐湿試験を行ったが、アクチュエータベー
スに接着剤を用いて素子を固定した素子は絶対値も低く
絶縁劣化も確実に生じている。本発明の実施例によるも
のは、絶縁抵抗の絶対値も高く絶縁の劣化が確認され
ず、本発明の耐湿性における優位性を示す結果となっ
た。
【表2】
【0009】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば絶
縁信頼性における特に耐湿度信頼性の著しく優れた積層
電歪素子を供給することが出来る。
縁信頼性における特に耐湿度信頼性の著しく優れた積層
電歪素子を供給することが出来る。
【図1】本発明に関する電歪素子の一実施例を示す断面
図である。
図である。
【図2】本発明に関する電歪素子の別の実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図3】本発明に関する電歪素子のさらに別の実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】グリーンシートの外観図である。
【図5】積層圧電素子作製の途中工程におけるブロック
を示す図である。
を示す図である。
【図6】積層圧電素子作製の途中工程におけるブロック
の切断指定図である。
の切断指定図である。
【図7】本実施例に用いた積層電歪素子である。
【図8】本実施例で得られた電歪素子の耐湿特性を示す
図である。
図である。
1 圧電グリーンシート、2 圧電グリーンシート、3
内部電極、4 内部電極、 5 外部電極、6 ハン
ダ、7 リード線、8 積層電歪素子、9 リードピ
ン、10 アクチュエータベース、11 ハウジング、
12 アクチュエータキャップ、13 ダイアフラム、
14 ハーメチックシール、15 ろうづけ材、16
Oリング、17 ムービングキャップ、18 真球
内部電極、4 内部電極、 5 外部電極、6 ハン
ダ、7 リード線、8 積層電歪素子、9 リードピ
ン、10 アクチュエータベース、11 ハウジング、
12 アクチュエータキャップ、13 ダイアフラム、
14 ハーメチックシール、15 ろうづけ材、16
Oリング、17 ムービングキャップ、18 真球
Claims (1)
- 【請求項1】 一端が閉塞されダイヤフラムとして機能
し、他端が開放されたケースの開放端から圧電素子を挿
入し、前記開放端を閉塞した圧電素子組立体において、
前記圧電素子と前記ダイヤフラムの内壁との間に荷重印
加保持手段を設けたことを特徴とする圧電素子組立体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5067805A JPH06283778A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 圧電素子組立体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5067805A JPH06283778A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 圧電素子組立体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06283778A true JPH06283778A (ja) | 1994-10-07 |
Family
ID=13355541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5067805A Pending JPH06283778A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 圧電素子組立体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06283778A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004297042A (ja) * | 2003-03-13 | 2004-10-21 | Denso Corp | 圧電アクチュエータ、その製造方法及びインジェクタ |
JP2014193035A (ja) * | 2013-03-27 | 2014-10-06 | Taiheiyo Cement Corp | 圧電アクチュエータ |
JP2017034396A (ja) * | 2015-07-30 | 2017-02-09 | 京セラ株式会社 | 音響発生器 |
US20210249584A1 (en) * | 2018-06-28 | 2021-08-12 | Kyocera Corporation | Piezoelectric actuator |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP5067805A patent/JPH06283778A/ja active Pending
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US12048249B2 (en) * | 2018-06-28 | 2024-07-23 | Kyocera Corporation | Piezoelectric actuator |
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