JPH06282143A - 画像形成装置における電位測定値補正方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】電位の均一性の悪い感光体においても、安定し
た電位コントロールが可能となり高画質を維持する。 【構成】画像を感光体１６の任意の位置に形成する画像
形成装置において、感光体１６の表面電位を検知する電
位センサ３１と、感光体の位置を検知する感光体位置検
知センサ３２とを備え、感光体１周分の表面電位を前記
電位センサにより検出し、感光体１周分の表面電位の平
均値および複数のエリアに分割した各エリア毎の表面電
位の平均値を求め、前記感光体１周分の平均値と各エリ
ア毎の平均値との差をオフセット値として記憶し、以後
の電位測定は、測定時の感光体のエリアを感光体位置検
知センサにより検出し、電位測定値を各エリア毎のオフ
セット値に応じて補正する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式による複
写機、プリンター、ファックス等の画像形成装置におい
て、感光体の任意の位置に画像を形成する場合における
電位測定補正方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真法を用いるカラー画像形成装置
においては、例えば、転写材搬送ベルトの上面に対向し
て、ブラック用、イェロー用、マゼンタ用、シアン用の
４組の画像形成ユニットを配設し、各画像形成ユニット
Ｋ、Ｙ、Ｍ、Ｃにおいて、感光体上に帯電、露光により
静電潜像を形成し、この潜像を現像させて各色のトナー
像を形成し、この各色のトナー像を転写材搬送ベルト上
の転写材に順次重ね合わせて転写し、４色フルカラーコ
ピーを得る方式が知られている。

【０００３】このようなカラー画像形成装置において
は、感光体に静電潜像を形成する前に、感光体の潜像電
位特性、例えば暗電位、明電位等を測定し、この潜像電
位特性に基づいて各色毎の像形成パラメータ、例えば帯
電量、露光量、現像バイアス等を決定し画像形成を行う
ようにしている。ところで、感光体は、その面内で帯電
特性のばらつきをもっており、そのため、１回目に形成
される画像と２回目以降に形成される画像のカラー濃度
バランスを同程度にするためには、感光体の位置による
帯電特性の変動が少ない感光体を使用しなければならな
い。

【０００４】従来、この問題を解決するために、特開昭
６４−８８５６８号公報においては、前処理サイクルに
おける各色毎の暗電位の推定計算において、各色毎に異
なった領域Ｅ１、Ｅ２、Ｅ３での測定値を基礎にし、２
回目以降の測定領域Ｅ１での帯電量と当該領域Ｅ２、Ｅ
３での帯電量との差を修正して、１回目の複写における
潜像電位特性と２回目以降における潜像電位特性を同等
にすることにより、１回目と２回目以降で測定位置が異
なっていてもカラー濃度バランスを同程度にするように
している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方式においては、予め設定された各色毎に異なった
領域での測定値を基礎にしている関係上、各色の画像を
感光体の同一位置に形成する必要があるため、コピー間
のインターイメージ部の長さが大きくなる場合が生じ、
単位時間当たりの生産枚数が減少するという問題を有し
ている。また、前回のサイクルの測定値を基礎にして次
回の画像形成条件を設定しているため、高精度な補正が
できないとともに、これに要する処理が複雑でかつ処理
時間が増大するという問題を有している。

【０００６】本発明は上記問題を解決するものであっ
て、画像を感光体の任意の位置に形成する画像形成装置
において、電位の均一性の悪い感光体においても、安定
した電位コントロールが可能となり高画質を維持するこ
とができるとともに、コピー間のインターイメージ部お
よび処理時間を短縮させることができる画像形成装置に
おける電位測定値補正方法を提供することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における電位測定値補正方法は、画像を感光
体の任意の位置に形成する画像形成装置において、感光
体の表面電位を検知する電位センサと、感光体の位置を
検知する感光体位置検知センサとを備え、感光体１周分
の表面電位を前記電位センサにより検出し、感光体１周
分の表面電位の平均値および複数のエリアに分割した各
エリア毎の表面電位の平均値を求め、前記感光体１周分
の平均値と各エリア毎の平均値との差をオフセット値と
して記憶し、以後の電位測定は、測定時の感光体のエリ
アを感光体位置検知センサにより検出し、電位測定値を
各エリア毎のオフセット値に応じて補正することを特徴
とする。

【０００８】

【作用】本発明においては、感光体の任意の位置に画像
を形成しても、その位置で検知した電位を感光体１周分
の電位平均値に対応して直ちに補正できるため、安定し
た電位コントロールが可能となり高画質を維持すること
ができるとともに、コピー間のインターイメージ部およ
び処理時間を短縮させる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図３は、本発明が適用されるカラー電子写真画
像形成装置の例を示す全体構成図である。なお、本発明
はこのようなカラー画像形成装置に限定されるものでは
なく、単色の画像形成装置にも適用可能である。

【００１０】転写材担持体である転写材搬送ベルト１１
は、誘電体フィルムをコーティングした光透過型の無端
ベルトで構成され、少なくとも駆動ロール１２および張
力付与ロール１４を有する複数のロール１２、１３、１
４、１５に張架され、図示矢印Ａ方向に回動される。転
写材搬送ベルト１１の上面に対向して、ブラック用、イ
ェロー用、マゼンタ用、シアン用の４組の画像形成ユニ
ットＫ、Ｙ、Ｍ、Ｃが配設されている。

【００１１】各画像形成ユニットＫ、Ｙ、Ｍ、Ｃは、感
光体１６、帯電装置１７、露光装置１８、現像装置１
９、転写装置２０、クリーニング装置２１等からなり、
像担持体１６は図示矢印方向に回転される。最終段の画
像形成ユニットＣの下流側には、剥離コロトロン２３、
剥離爪２４および定着装置２５が設けられる。駆動ロー
ル１２の上流側には、搬送ベルト除電コロトロン２６お
よびクリーニングブレード２７が配設される。給紙トレ
イ２８内の転写材３０は、フィードロール２９により転
写材搬送ベルト１１に搬送、吸着される。

【００１２】上記カラー画像形成装置においては、感光
体１６は帯電装置１７により一様に帯電され、露光装置
１８により原稿の像露光が行われ、感光体１６上に静電
潜像が形成される。現像装置１９においてトナーが感光
体１６表面に接触されトナー像が形成され、現像された
トナー像を転写装置２０において転写材搬送ベルト１１
上の転写材３０に転写後、感光体１６上に残留している
トナーをクリーニング装置２１により掻き落とすことに
より、一連の画像形成サイクルを行い、このサイクルを
４組の画像形成ユニットＫ、Ｙ、Ｍ、Ｃにて行い、転写
材搬送ベルト１１により吸着搬送される転写材３０上に
各色のトナー像を順次重ね合わせて転写するものであ
る。

【００１３】図１は、本発明における制御系の構成図で
ある。感光体１６に対向して感光体の表面電位を検知す
る電位センサ３１が配設されるとともに、感光体１６の
回転軸にはエンコーダ等の感光体位置検知センサ３２が
装着されている。感光体１６は、その周方向にｎ個のエ
リアに仮想的に分割され、感光体位置検知センサ３２
は、電位センサ３１が検知するエリアの番号を判定可能
にしている。電位センサ３１の検知信号は、Ａ／Ｄコン
バータ３３においてデジタル値に変換され、制御装置３
５に入力され、また、感光体位置検知センサ３２の信号
も制御装置３５に入力される。制御装置３５において
は、センサ入力値に基づいて後述する演算処理を行っ
て、補正用のセットアップ値を計算して記憶装置３４に
記憶しておき、画像形成時には、このセットアップ値に
基づいて測定電位を補正し、画像形成条件を決定する各
パラメータの制御値を決定し、この制御値はＤ／Ａコン
バータ３６でアナログ値に変換され、それぞれ帯電量可
変装置３７、露光量可変装置３８および現像バイアス可
変装置３９に出力され、それぞれ帯電装置１７、露光装
置１８および現像装置１９が制御される。

【００１４】図２は、本発明の電位測定値補正方法の１
実施例を示し、図１の制御装置３５における処理の流れ
を示している。本発明の電位測定値補正方法は、全体と
して、画像形成サイクルの前処理で行われる表面電位オ
フセット値設定手段４０と、画像形成時に行われる表面
電位補正手段４１からなる。

【００１５】先ず、ステップｓ１でドラム１周をｎ箇所
のエリアに分割し、ステップｓ２で帯電装置に基準設定
値を出力し、ステップｓ３で電位センサ３１により感光
体１周分の電位ＶHを検知する。次に、ステップｓ４で
ドラム１周分の電位ＶHの全平均値ＶH＊を計算し、ステ
ップｓ５で各エリア毎の平均値ＶHn（テーブルａ）を計
算する。ステップｓ６では各エリア毎の平均値ＶHnと全
平均値ＶHn＊との差、すなわちオフセット値αを計算
し、ステップｓ７で各エリア毎のオフセット値αを記憶
する。その結果、記憶装置３４にはテーブルｂで示すオ
フセット値αが記憶される。

【００１６】画像形成サイクルにおいては、ステップｓ
８で帯電装置を出力し、電位センサ３１により感光体の
任意の位置の電位ｘが測定され、感光体位置検知センサ
３２によりエリア番号が検知される。次にステップｓ９
で、電位測定値ｘをテーブルｂに記憶したエリア番号に
対応するオフセット値αで補正する。そして、この補正
値に基づいて、帯電量、露光量および現像バイアス等の
画像形成条件が周知の方法で修正される。従って、感光
体の任意の位置に画像を形成しても、その位置で検知し
た電位を感光体１周分の電位平均値に対応して直ちに補
正できるため、安定した電位コントロールが可能となり
高画質を維持することができるとともに、コピー間のイ
ンターイメージ部および処理時間を短縮させることがで
きる。

【００１７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、画像を感光体の任意の位置に形成する画像形成
装置において、電位の均一性の悪い感光体においても、
安定した電位コントロールが可能となり高画質を維持す
ることができるとともに、コピー間のインターイメージ
部および処理時間を短縮させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電位測定値補正方法における制御系の
構成図である。

【図２】本発明の電位測定値補正方法の１実施例を示
し、図１の制御装置における処理の流れを示す図であ
る。

【図３】本発明が適用されるカラー電子写真画像形成装
置の例を示す全体構成図である。

【符号の説明】

１６…感光体、１７…帯電装置、１８…露光装置、１９
…現像装置 ３１…電位センサ、３２…感光体位置検知センサ、３５
…制御装置 ３７…帯電量可変装置、３８…露光量可変装置、３９…
現像バイアス可変装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚田 茂 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 宍倉 俊一郎 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 富田 聡 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像を感光体の任意の位置に形成する画像
   形成装置において、感光体の表面電位を検知する電位セ
   ンサと、感光体の位置を検知する感光体位置検知センサ
   とを備え、感光体１周分の表面電位を前記電位センサに
   より検出し、感光体１周分の表面電位の平均値および複
   数のエリアに分割した各エリア毎の表面電位の平均値を
   求め、前記感光体１周分の平均値と各エリア毎の平均値
   との差をオフセット値として記憶し、以後の電位測定
   は、測定時の感光体のエリアを感光体位置検知センサに
   より検出し、電位測定値を各エリア毎のオフセット値に
   応じて補正することを特徴とする電位測定値補正方法。