JPH06282099A - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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JPH06282099A
JPH06282099A JP5067096A JP6709693A JPH06282099A JP H06282099 A JPH06282099 A JP H06282099A JP 5067096 A JP5067096 A JP 5067096A JP 6709693 A JP6709693 A JP 6709693A JP H06282099 A JPH06282099 A JP H06282099A
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particle
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英一 加賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低エネルギーでの転写材への定着が可能な、
クリーニング性の良好な、良好なフルカラー画像を得る
ことのできる、かつ長寿命の現像剤を提供することを目
的とする。 【構成】 軟化点の異なる2種以上の樹脂を含有し、低
軟化点樹脂の粒子と高軟化点樹脂の粒子とが凝集一体化
されたもの、低軟化点樹脂の粒子を複数個凝集融着した
不定型の核粒子の周囲に高軟化点の樹脂層を連続的に被
覆したもの、低軟化点樹脂の不定型核粒子の周囲に複数
の高軟化点樹脂領域を有し、高軟化点樹脂領域の外周側
の外形線を包絡する直線が核粒子の外周と交わらないも
の、及び高軟化点樹脂により外周の少なくとも1部が被
覆された低軟化点樹脂の粒子を複数個凝集一体化してな
るもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像の可視像化に
よる画像形成に用いられる電子写真用現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真画像形成法は、非常に一般的な
画像形成法であり、この方法による画像形成は、以下の
プロセスで行なわれる。まず、導電性支持体上に光導電
性絶縁体を積層してなる感光体の上に静電潜像を形成
し、次に、この静電潜像に帯電粒子であるトナーを静電
的に付着させることにより現像を行ない、更に、このト
ナー画像を紙等の転写材に転写後、熱および圧力などに
より定着し、転写材上の画像を得る。転写後、感光体上
に残留するトナーは、弾性ブレードやブラシ等のクリー
ニング手段により除去される。
【0003】帯電粒子であるトナーを帯電する方法に
は、鉄粉、フェライト等、又はこれに樹脂コートしたキ
ャリヤとともに摩擦させる二成分現像法とよばれる方
式、及びキャリヤを用いずに磁性あるいは非磁性のトナ
ーを現像器中の摩擦帯電部材と接触させる一成分現像法
と呼ばれる方式がある。
【0004】この電子写真プロセスの中で最もエネルギ
ーを消費するプロセスは、転写材上のトナーパターンの
熱による定着である。しかし、定着エネルギを下げるた
め、単にトナーの溶融性を高めると、定着ローラー上に
トナーが転移するオフセット現像が生じたり、保存性が
低下したり、機械的強度の低下による破砕・凝集(ブロ
ッキング)・固着等の問題が生ずることになる。このた
め、低温で定着できるマイクロカプセルトナー等が使用
されているが、マイクロカプセルトナーは、一般に球形
であることが多く、8μm以下の比較的粒子径の小さい
ものの場合は、転写後、弾性プレード等のクリーニング
部材で感光体上の残留トナーを除去する際、クリーニン
グ部材と感光体の間をすり抜けることにより、クリーニ
ング不良が生じ易い。同時に、定着の容易性は向上する
ものの、熱安定性、機械的強度等は比較的低く、機械的
ストレスの多い現像器中で長期間の使用に耐え得るもの
は無かった。
【0005】また、近年、電子写真でもフルカラー化が
進展しており、フルカラー用のトナー、現像剤も多く商
品化されている。一般に、フルカラー用の現像剤には、
トナー自体は非磁性である二成分現像剤が用いられてい
る。これは、磁性トナーが着色に制限を生じるためであ
る。カラートナーには以下の特性が要求される。第1
に、定着されたトナーは光に対し乱反射を起こして色再
現性を損なうことが無いように、定着時にトナーが十分
に溶融され、定着画像表面が平滑になることである。第
2に、複数色のトナー層が積層されたトナー粒子の集合
体の定着が必要であるため、上層のトナーがその下層の
トナー色を妨げないように光の透過性があることであ
る。このため、フルカラー用トナーは、モノクロトナー
が転写材に固定されれば十分であったものが、更に十分
に溶融する必要があるため、比較的低温で溶融する熱的
特性をもつことが必要である。しかしながら、トナー
は、トナーホッパー、現像器、感光体、クリーナー等に
おいて、機械的ストレスにさらされることはモノクロト
ナーと同等であり、機械的強度も十分に高いことが要求
される。
【0006】一方、前述の一成分現像剤を用いる現像法
の場合、特に非磁性の一成分現像剤を用いる場合は、ト
ナー濃度の制御が不要であり、現像器の小型化、簡素
化、軽量化が可能であるなどのメリットが多い。しかし
ながら、この現像方式では、トナーへの電荷の付与は現
像ローラー上のトナー層にブレード、ローラー、ブラシ
などの摩擦帯電部材を圧接させ、トナーと摩擦帯電部材
との摩擦帯電により行われる。トナーに十分な電荷を安
定して与えるためには、摩擦帯電部材の材料・圧力等を
適正化する必要がある。しかしながら、トナーには大き
な機械的ストレスを与えることになり、トナーが摩擦帯
電部材、現像ローラー等に固着あるいはフィルミングし
易くなり、この固着、フィルミングにより、帯電の安定
性、均一性の維持が困難になる。
【0007】このため、トナーには、二成分現像剤用ト
ナー以上に機械的ストレスに対する高い強度が要求され
る。他方、定着性プロセスから見た場合は、熱的に溶融
しやすいことも要求される。この非磁性一成分現像方式
は、簡便なフルカラー画像形成にも適用できるが、この
場合は前述のカラートナーとしての特性も兼ね備える必
要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、第1
に低エネルギーでの転写材への定着が可能な現像剤を提
供することであり、第2にクリーニング性の良好な現像
剤を提供することであり、第3に良好なフルカラー画像
を得ることのできる現像剤を提供することであり、第4
に長寿命の非磁性一成分現像剤を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様(請
求項1)は、低軟化点の樹脂を主成分とする第1の粒子
と、この第1の粒子と凝集一体化した前記低軟化点の樹
脂よりも高軟化点の樹脂を主成分とする第2の粒子とを
含むことを特徴とする電子写真用現像剤を提供する。
【0010】本発明の第2の態様(請求項2)は、軟化
点の異なる2種以上の樹脂を含有し、低軟化点の樹脂を
含む粒子を複数個凝集融着することにより形成した不定
型の核粒子と、この核粒子の周囲に連続的に被覆された
前記低軟化点の樹脂より高軟化点の樹脂層とを含むこと
を特徴とする電子写真用現像剤を提供する。
【0011】本発明の第3の態様(請求項3)は、軟化
点の異なる2種以上の樹脂を含有し、低軟化点の樹脂を
含む不定型の核粒子と、この核粒子の周囲に形成され
た、前記低軟化点の樹脂よりも高軟化点の樹脂を含有す
る複数の樹脂領域とを含むトナーであって、前記複数の
樹脂領域の外周側の外形線を包絡する直線が、前記核粒
子の外周と交わらないことを特徴とする電子写真用現像
剤を提供する。
【0012】本発明の第4の態様(請求項4)は、軟化
点の異なる2種以上の樹脂を含有し、高軟化点の樹脂に
より外周の少なくとも1部が被覆された、前記高軟化点
の樹脂よりも低軟化点の樹脂を含む粒子を、複数個凝集
一体化してなることを特徴とする電子写真用現像剤を提
供する。
【0013】
【作用】本発明の第1の態様に係る電子写真トナーは、
軟化点の異なる2種以上の樹脂をそれぞれ主成分として
含む2種以上の粒子を凝集させて一体としたものであ
る。このトナーによると、トナー中に高軟化点の領域と
低軟化点の領域が存在することにより、高軟化点の領域
で機械的強度を維持し、低軟化点の領域でその低温定着
性、特にカラートナーにおいては定着時の透明性を維持
することができる。一般に、トナー用のバインダ樹脂と
して高軟化点樹脂と低軟化点樹脂をトナー用バインダと
して均一に混合し、分子量に2つのピークを有する工夫
がなされている場合が多いが、本発明のトナーは、これ
とは本質的に異なるものであり、本発明のトナーによる
と、定着性・機械的特性はともに改善され、特に機械的
強度の面の効果は著しい。この効果は、高軟化点樹脂の
領域一個あたりの体積が大きい程大きく、高軟化点樹脂
領域の径がほぼ0.1μm以上、好ましくは0.5μm
以上の場合に効果が高い。但し、逆に高軟化点樹脂領域
の径がトナー粒径の0.5倍以上の大きさでは、溶融性
が不十分となり、定着性、透明性において問題となる。
【0014】また、これに類似したものとして、特開平
2−1869号に開示されているように、低軟化点樹脂
中に高軟化点高分子微粒子を分散させたトナーも開示さ
れているが、これは、低軟化点粒子を溶融混練時に高軟
化点粒子と分散混合させる製法により得たものであり、
基本的には溶融混練時に高軟化点粒子が軟化あるいは溶
融しないこと、すなわち2種の軟化点に十分な差がある
ことが必要である。
【0015】これに対し、本発明で開示している高軟化
点粒子と低軟化点粒子を凝集させてトナー粒子を形成す
る方法では、2種の粒子間の軟化点の差に依らず、任意
の分子量・軟化点の設定が可能であり、更に、より粒子
の分散性が良好なものとなる。また、本発明により従来
のカプセルトナーと異なって不定型のトナーが形成さ
れ、5〜8μmの粒子径のトナーであっても良好なクリ
ーニング性を発揮できる。
【0016】本発明の第2の態様に係る電子写真用トナ
ーは、軟化点の異なる少なくとも2種類の樹脂を含有成
分とし、低軟化点の樹脂を含む粒子を複数個凝集するこ
とにより形成した不定型の核粒子の周囲に、高軟化点の
樹脂を連続的に被覆したものである。このトナーによる
と、トナー粒子径が8μm以下と小さい場合でも、ブレ
ードクリーニング等によるクリーニング性が低下するこ
とがなく、同時に高軟化点の被覆層により機械的強度を
維持し、低軟化点の樹脂領域でその低温定着性、特にカ
ラートナーにおいては定着時の透明性を維持することが
出来る。
【0017】本発明の第2の態様に係るトナーでは、主
に機械的強度とクリーニング性に重点をおいたトナーが
形成できる。なお、このトナーで機械的強度を保つため
には、被覆樹脂の厚さは0.7μm以上が特に有効であ
る。低軟化点粒子の周囲を高軟化点材料で被覆するマイ
クロカプセルの考え方は従来からあり、また低軟化点粒
子の周囲に高軟化点粒子を付着させる考え方も、特開昭
56−66856号、特開昭58−3444号等で開示
されているが、本発明の第2の態様に係るトナーでは、
核粒子が粉砕法によって得られた粒子ではなく、複数の
粒子を凝集することによって得られた不定型粒子である
ことから、低コストでかつクリーニング性の良好なトナ
ーが得られる。
【0018】本発明の第3の態様に係る電子写真用トナ
ーは、軟化点の異なる少なくとも二種類の樹脂を含有成
分とし、低軟化点の樹脂を含む粒子の周囲に高軟化点の
樹脂を含有する複数の領域が存在するトナーにおいて、
高軟化点樹脂を含む領域の外周側の外形線を包絡する直
線が、低軟化点樹脂を含む領域の外周と交わらないこと
を特徴とするものである。このトナーによると、トナー
が他の部材たとえばキャリア、現像ローラー、現像器内
壁、トナーホッパー、感光体、ドクターブレード、撹拌
羽根等と接触した場合に、内側の低軟化点樹脂領域が直
接他の部材に接触することが無く、そのため固着・破砕
という問題が生じにくく、同時に高軟化点の樹脂のトナ
ー全体に占める割合を最小限に抑えることができる。本
トナーでは、クリーニング性と低温での高い定着性、特
にカラートナーにおいては定着時の透明性に重点を置い
たトナーとなる。
【0019】本発明の第4の態様に係る電子写真用トナ
ーは、軟化点の異なる少なくとも二種類の樹脂を含有成
分とし、高軟化点の樹脂により外周の一部または全てが
被覆された低軟化点の樹脂を含む一次粒子を凝集させ、
一体としたものである。このトナーによると、一般の低
軟化点の樹脂を含む粒子の周囲を高軟化点の殻で被覆し
た単一のマイクロカプセルトナーが外殻でのみ強度を保
っているため、実質的に機械的強度が十分に得られない
のに対し、微小なマイクロカプセルトナーを複数凝集さ
せ一体化しているため、一個のトナー内部に3次元網目
構造の高軟化点樹脂領域が形成されるため、高軟化点樹
脂成分量を最小としつつ、かつ機械的強度を十分に維持
する構造となっている。本トナーでは、機械的強度、定
着強度、トナーの透明性、クリーニング性いずれの特性
も合わせ持つものである。本発明のお第4の態様に係る
トナーを構成する一次粒子の粒径は、好ましくは0.2
〜9μm、より好ましくは0.5〜5μmであり、また
一次粒子の殻壁の厚さは一次粒子粒径の2〜40%が望
ましい。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明をより
詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明の電子写真用のトナーを使
用する画像形成装置を概略的に示す図である。図1に示
すように、感光体1に近接して帯電装置2が設けられ、
この帯電装置2によって一様に帯電された感光体1に、
露光装置3からの光Lを照射することにより静電潜像が
形成される。ここで、感光体1は、アルミニウム合金な
どの円筒に感光層を塗布したドラム状のものが用いられ
ることが多いが、金属ベルトあるいは表面を導電処理し
た樹脂・紙などのベルト状のものも使用される。ベルト
状の場合は特にシームレスのものが望ましい。
【0022】帯電装置2は、一般にコロトロン、スコロ
トロンなどの非接触のコロナ放電を利用するものが用い
られるが、発生オゾン量を減少させるために、ローラ
ー、ブラシ、ブレード等を用いた接触型の帯電装置も使
用可能である。一般に、接触型の帯電装置を使用する場
合の方が、クリーニング不良による残留トナーの画質へ
の影響が大きい。即ち、残留トナーが接触型帯電装置と
感光体の間に挟まった場合に帯電ムラを生じさせるため
である。
【0023】露光装置3としては、半導体レーザー等の
レーザー走査ヘッド、LED素子,蛍光管,EL素子の
ような固体走査ヘッド、更には原稿にハロゲンランプや
蛍光灯などの光を照射させた反射光をなどを用いること
が出来る。
【0024】静電潜像は、感光体1に近接あるいは接触
して設けられた、本発明のトナーを内蔵する現像器4か
ら、トナーを供給することにより現像され、トナー像が
得られる。次に、感光体上のトナー像は、感光体1に近
接あるいは接触して設けられている転写装置5によって
紙・フィルム等の転写材6上に転写され、トナー像の転
写された転写材6は、定着装置7により定着される。一
方、感光体1上に残留した未転写のトナーは、クリーニ
ング装置8により感光体から回収除去され、更に、感光
体1は、除電装置9により電荷を除去され、次のサイク
ルに移行することになる。
【0025】ここで現像方式は、磁性キャリアと非磁性
トナーとからなる二成分現像剤を用いるもの、磁性キャ
リアと磁性及び非磁性のトナーからなる現像剤を用いる
もの、磁性トナーのみからなる磁性−成分現像剤を用い
るもの、非磁性トナーのみからなる一成分非磁性現像剤
を用いるもの等の各種方式がある。この中で、トナーに
対する機械的ストレスが生ずる原因は、磁性粒子を用い
た現像剤の場合はトナー同士またはキャリヤとの衝突・
摩擦によるもの、あるいは現像剤の層厚を規制するドク
ターブレードなどとの摩擦によるもの、さらに現像器中
での撹拌手段との衝突・摩擦によるものがある。なお、
非磁性一成分現像方式については、以下で他の図面を用
い、更に詳細に説明する。
【0026】定着装置7は、2本の弾性ローラー、ある
いは一方は金属ローラーからなり、熱源は両ローラーに
ある場合と片側にのみある場合とがある。トナーが高温
で溶融するとオフセット現象が生ずるため、ローラー表
面に固体状あるいは液体状の離型剤が塗布されている。
特に、定着時に透明性の要求されるカラートナーにおけ
る場合は、常時シリコンオイルなどの離型剤を補給して
いる。
【0027】また、クリーニング装置8は、支持部材1
1に固定された弾性体であるクリーニングブレード10
が感光体1に当接されており、矢印Aの方向に回転する
感光体1上の残留トナーは、クリーニングブレード10
によりクリーニング装置8内にかきおとされる。この方
式はブレードクリーニング方式と呼ばれる最も一般的か
つコンパクトなクリーニング方式であるが、クリーニン
グが十分に行われないときにはファーブラシ、磁気ブラ
シ等のブラシによりかきおとす方式も、それ単独あるい
はブレード方式との併用により使用されることもある。
【0028】感光体1上の残留トナーは、クリーニング
ブレード10に静電的に強く付着しており、感光体1と
クリーニングブレード10の間に残留しやすく、これが
クリーニング不良を起こす原因となるが、図1に示すよ
うにクリーニング装置8にかきおとされる方法では、ト
ナーは重力により落下し、クリーニングブレードの先端
部に残留しにくい構造となっている。しかし、クリーニ
ングブレードが感光体1上の残留トナーをかきあげる方
法を採用する構造では、トナーはクリーニングブレード
先端部に残留し易く、クリーニング不良はより発生し易
い。
【0029】また、クリーニング不良は、クリーニング
ブレード10と感光体1の均一な接触が確保されている
必要があるため、感光体1の曲率半径が小さい程生じ易
い。具体的には、曲率半径が30mm以下でクリーニン
グ不良は顕著となる。なおクリーニング不良は、当然の
ことながら、トナーの粒径が短く具体的には8μm以
下、特に6μm以下で顕著となる。またトナーの形状が
真球形に近いほど、クリーニングブレード10と感光体
1のすり抜けによりクリーニング不良が発生し易い。
【0030】図2は、接触一成分現像法に用いられる代
表的現像器の断面図である。接触一成分現像法は、キャ
リヤ、磁性ローラ、トナー濃度制御などが不用であり、
小型化、低価格化が可能な現像方式である。以下、図2
を参照して現像プロセスについて簡単に説明する。
【0031】この現像装置では、導電性と弾性を有する
現像ローラー109の表面に非磁性一成分接触現像トナ
ーの薄層を形成し、これを感光体ドラム102の表面に
接触させることにより現像がなされる。トナー容器11
2内の非磁性トナー113は、ミキサ114により撹拌
されつつトナー供給ローラー111に送られる。トナー
供給ローラー111により現像ローラー109にトナー
が供給された後、トナー粒子は現像ローラー109表面
との摩擦により帯電し、静電的に吸着して搬送される。
その後、ブレード110によりトナーの搬送量が規制さ
れると同時に、両者の摩擦帯電が行なわれる。
【0032】ここでは、負帯電型の有機感光ドラムを使
用した反転現像とし、トナーは負帯電型トナーを、ブレ
ード110も負帯電を付与しやすい材質を使用し、感光
体表面電位は−400〜−600Vとしている。現像バ
イアス−300〜−450Vの電圧を負荷抵抗を介して
現像ローラー109のシャフト109aに給電し、現像
ローラー109は感光体ドラム102と約1.2〜4倍
程度の速度で矢印方向に感光ドラム102と1〜4mm
の接触幅を有して接触回転している。なお、トナー粒子
は、現像位置でも摩擦帯電されるため、かぶりが少なく
極めてシャープな画像がえられる。
【0033】現像残りトナーは、リカバリーブレード1
15をすり抜けて現像器内に戻る。また落下したトナー
が装置内あるいは転写紙を汚すことのないように、部材
116を取り付けている。更に、図2に示す現像装置
は、置全体が上下反対に置かれることがあっても、トナ
ーが落下しないという利点を有している。なお、参照符
号121は、ブレードホルダーに取り付けられたバッフ
ル板を示し、ブレード110表面に取り付けられたモル
トプレン等からなる発泡材123と当接させることによ
り、トナーの漏れおよびブレードの振動を抑えることが
でき、良好なトナー層を現像ローラー109上に形成す
ることができる。なお、図2の説明では、負帯電型の感
光体を用い反転現像を行なっているが、正帯電型の感光
体を用いても、また正規現像を行なってもよい。
【0034】次に、カラー画像形成装置について説明す
る。図3は、本発明の一実施例に係るカラー画像形成装
置を示す。本装置では、感光体201、帯電装置20
2、レーザー露光装置203、現像装置200、転写装
置209、ブレードクリーニング装置204、除電ラン
プ205が、黒、イエロー、マゼンタ、シアンの4色に
ついて4セット配列されている。
【0035】矢印の方向から紙やOHPシートなどの転
写材213が転写ベルト208上にのって搬送され、感
光体202に接触する部分で転写ベルト208の下側か
ら転写装置209によって転写電圧が印加され、図1で
説明したプロセスで感光体202上に現像されたトナー
が転写材213に転写される。これが各色について順次
行なわれ、転写材213上にトナー画像が重ね合わされ
る。
【0036】転写装置209としては、弾性ローラにバ
イアス電圧を印加するものなどが用いられている。転写
材213上に重ね合わされたトナー画像は、定着装置2
10の中の加熱ローラ211、加圧ローラ212の間を
通過することによりトナーに熱が加えられ、画像支持体
上に定着される。このようにしてフルカラー画像が得ら
れる。
【0037】図4は、図3に示すカラー画像形成装置で
使用されている接触型非磁性一成分現像装置200の断
面図である。本現像装置は、基本的構造は図2に示す接
触型非磁性一成分現像装置と同一であるが、よりコンパ
クトな構造となっている。本現像装置では、ブレード1
10に厚さ0.2mmのリン青銅板を用い、現像ローラ
ー109との接触部109aにJIS−A規格80°の
ウレタンゴムを使用している。
【0038】図5は、図3に示すカラー画像形成装置で
使用されている定着装置210の概念断面図である。加
熱ローラ211は、中空芯金上にシリコンゴム層が形成
された構造を有し、参照符号214はヒータランプ、2
12は加圧ローラをそれぞれ示す。加圧ローラ212
は、芯金上に表面にフッ素樹脂の被覆が施してあるシリ
コンゴム層が形成されており、ヒートローラに圧接回転
するように構成されている。加熱ローラ211が加熱さ
れると、離型剤塗布部材215も加熱され、シリコンオ
イルが浸出し、加熱ローラ211に供給される。やや過
剰に供給されたシリコンオイルは加熱ローラ211が回
転するとクリーニングブレード216によって過剰分が
かきとられ、加熱ローラ211の表面に薄膜状に塗布さ
れる。離型剤としては、粘度300cs付近のジメチル
シリコンオイルが望ましい。定着ローラ間を画像支持体
213が通過すると、シリコンオイルの一部は画像支持
体に付着し、シリコンオイルは消費される。
【0039】以下、本発明の電子写真用トナーの種々の
態様について、図面を参照して説明する。
【0040】図6は、本発明の第1の態様に係る、軟化
点の異なる2種以上の樹脂をそれぞれ主成分とする粒子
を凝集一体とすることを特徴とする電子写真用トナーお
よびその製造法の概念図である。図中、黒塗部は、高軟
化点の樹脂を含む粒子及び領域であり、白部は、低軟化
点の樹脂を含む粒子および領域である。なお、以後の図
おいても、この区分は共通とする。
【0041】図6(a)は、凝集前の一次粒子が懸濁重
合・乳化重合・分散重合などにより形成された球形粒子
の場合を示し、図6(b)は、凝集前の一次粒子が粉砕
により形成された不定型粒子の場合を示す。各粒子内に
は、樹脂の他、一般には顔料等の着色剤、電荷制御物
質、ワックスなどの添加剤が含まれており、粒子の種類
ごとにこれら添加剤の種類をかえても良い。
【0042】例えば、高軟化点の樹脂を含有する粒子A
と低軟化点の樹脂を含有する粒子Bを凝集させるとき、
粒子Aにはワックス及び電荷制御物質を、粒子Bには着
色剤を含有させる方式、又は粒子Aには電荷制御物質
を、粒子Bには着色剤を含有させ、ワックスは含有させ
ない方式等、多くの組み合わせが可能である。これによ
り、定着溶融時に、着色剤を含有する低軟化点側の粒子
の方が、溶融時の粘性がより低いため、より透明性のよ
いトナー像が得られることになる。また、相互に分散が
困難な添加剤をトナー粒子に均一に分散することが可能
となり、更に、3種類以上の添加剤の異なる粒子を凝集
することも可能である。
【0043】粒子の凝集法は、第1に最も有効な方法と
しては、液中に均一に分散させた状態から、PHなどの
化学的環境条件、撹拌速度などの機械的条件、熱的条件
など分散性を制御する条件を変えることにより、制御さ
れた凝集状態を形成し、更にこれを融着一体化する方式
である。最初の凝集状態の形成時の温度は、少なくとも
高軟化点温度以下であることが望ましく、同時に低軟化
点粒子の軟化点以上であっても良い。第2に、粉体状態
で混合器によりオーダードミクスチャーを形成後、高速
気流中で衝突させるなどの機械的方式で一体化する方式
がある。さらに第3に、熱気流中に粉体群を通過させ、
溶着させる方式がある。
【0044】ここで、これらの粒子を凝集させる場合の
留意点に言及する。単純に2種類ないしそれ以上の軟化
点の異なる粒子を任意に凝集させると、必ず成分分布を
生じてしまい、結果としてはたとえ微量でも、低軟化点
のみの凝集粒子や、高軟化点のみの凝集粒子が、ある確
率で形成されることになる。この中で特に、低軟化点の
粒子の凝集体が、現像器中での固着、トナー同士の凝集
であるブロッキングなどの好ましくない現象を引き起こ
すことになる。この点については、第2及び第3の機械
的凝集方式の場合にその制御が困難であるのに対し、第
1の液中の凝集を用いる方式が最も制御し易い。
【0045】具体的には、第2の方式では、弾性体同士
の衝突が反発再分離を起こすのに対し、低軟化点量粒子
同士では、一旦衝突すると一体化が起こり易く、低軟化
点粒子の含有量が統計的分布以上に多い粒子が形成され
易い。これを回避するためには、例えば、低軟化点粒子
の周囲をシリカ、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機物を
含む高軟化点粒子で被覆した後、二次粒子を形成するな
どの方法を採ることが出来る。
【0046】第1の方式で低軟化点のみの凝集粒子、及
び高軟化点のみの凝集粒子の形成を防止するためには、
図6(c)に示すように、例えば低軟化点粒子と高軟化
点粒子を、界面活性剤等で異極性に帯電させた状態で液
中に分散させ、低軟化点粒子と高軟化点粒子を一定比率
で凝集させ、更にこれを複数単位凝集させ、所望の粒径
の粒子を得る方法がある。この場合は、両粒子の凝集比
率が1:1となり易いが、一方が多い比率の凝集体を形
成するためには、図6(d)に示すように、いったん
1:1で形成した粒子を再度帯電させ、これといずれか
一方の一次粒子を異極性に帯電し、凝集させる手段を1
回乃至複数回行えばよい。
【0047】このように、第1の方式は、粒子径の制
御、低軟化点粒子と高軟化点粒子の選択的接着が容易で
あり、更に、粒子同士を最も強固に融着し得るため、現
像器中での機械的ストレヤ下でも脱離を起こす事がな
い。他方、第2及び第3の方式では、粒子同士の接着が
不十分になり、またコスト的にも第1の方式に比して不
利になる。
【0048】図7は、本発明の第2の態様に係る、低軟
化点の樹脂を含む複数の粒子を凝集させて得た不定型の
粒子の周囲に、高軟化点の樹脂を被覆したトナーおよび
トナーの製造法の概念図である。まず、軟化点の樹脂を
含む不定型の粒子を得るには、乳化重合・懸汚重合等に
より得られた実質的に球形の粒子を凝集融着させる方
式、また重合時に溶剤・気泡などを粒子中に含有させて
おき、加熱により溶剤・ガスなどを放出して凹部を形成
する方式がとり得る。
【0049】不定型粒子の周囲を高軟化点の樹脂で被覆
する方式としては、不定型粒子の周囲に高軟化点の樹脂
を含む粒子を付着させ、更に固定する方法がある。具体
的方法としては、図7(a)に示すように、液中に均一
に分散させた状態から、PH・撹拌速度など分散性を制
御する条件を変えることにより、制御された凝集状態を
形成し、融着一体化する方式がある。図7(a)の他の
方式としては、粒子を粉体状態で混合器によりオーダー
ドミクスチャーを形成後、高速気流中で衝突させるなど
の機械的方式で一体化する方式、熱気流中に粉体群を通
過させ溶着させる方式などが可能である。
【0050】また、液中で一体化する方式としては、図
7(b)に示すように、液中で静電的に粒子同士を凝集
させる方式が取り得る。
【0051】更に、図7(c)に示すように、不定型粒
子の周囲に液体あるいは気体を作用させることにより成
膜する方式もあり、例えば、スプレードライ法、液中乾
燥法、液中硬化被覆法、in−situ重合法、相分離
法、気中懸濁被覆法等が挙げられる。この場合は、不定
型粒子の周囲は角がとれた幾分球形に近い形状となる。
【0052】一般に、図7(a)、(b)の方式は、図
7(c)の方式に較べ不定型となり易く、クリーニング
性は高い。更に図7(a)、(b)の方式の中でも、液
中に分散させてから凝集一体化させる方式の方が、機械
的に凝集させる方式より機械的強度が高く有利である。
【0053】図8及び図9は、本発明の第3の態様に係
る、低軟化点の樹脂を含む粒子の周囲に高分子量または
高軟化点の樹脂を含有する複数の領域を存在させ、かつ
高軟化点の樹脂の領域の外周側の外形線を包絡する直線
(破線で図示)が低軟化点樹脂を含む領域の外周と交わ
らないことを特徴とする電子写真トナーおよびその製造
法の概念図を示す。図8(a)、(b)、(c)、
(d)に、本発明の第3の態様に係るトナーの形状の概
念図を示す。図中、破線は高軟化点樹脂を含む領域の外
周側の外形線を包絡する直線であり、破線は低軟化点樹
脂を含む領域の外周と交わっていない。
【0054】一方、図8(e)、(f)、(g)は、高
軟化点の樹脂の領域の数が相対的に少ないか、あるいは
体積が小さいかいずれかの理由で、低軟化点樹脂を含む
領域の外周と交わっている状態を示す。低軟化点の樹脂
を含む粒子は、その形状が図8(a)、(d)、
(e)、(f)に示すように実質的に球形であっても、
図8(b)、(c)、(g)に示すように不定型であっ
てもよいが、クリーニング性を考慮した場合は、不定型
の方が望ましい。
【0055】図8(a)、(b)、(c)、(d)に示
す低軟化点樹脂を含む粒子及び高軟化点樹脂を含む粒子
の製造方法は、重合法であっても粉砕法であってもよ
い。低軟化点樹脂を含む領域の周囲に高軟化点樹脂を含
有する領域を形成させる方法は、本発明の第1の態様と
同様の方法を採用し得る。
【0056】即ち、図9(a)に示すように、低軟化点
樹脂を含む粒子と高軟化点樹脂を含む粒子を液中に均一
に分散させた状態から、PH・撹拌速度など分散性を制
御する条件を変えることにより、制御された凝集状態を
形成し、融着一体化する方式、あるいは粉体状態で混合
器によりオーダードミクスチャーを形成後、高速気流中
で衝突させるなどの機械的方式で一体化する方式、熱気
流中に粉体群を通過させ溶着させる方式などが可能であ
る。これらの方式の中では、液中に均一に分散させた状
態から凝集させる方式が最も機械的強度の高いトナーが
形成される。
【0057】液中で凝集させる方式の中では、図9
(b)に示すように、両粒子を静電的に凝集させること
も、粒子比率の精度を高めるために有効である。また気
中・水中にかからわず低軟化点の粒子同士が付着を防ぐ
ためには、予め低軟化点粒子を高軟化点樹脂あるいはシ
リカ、酸化亜鉛、酸化チタンなど無機物で被覆すること
が有効である。更に、低軟化点樹脂を含む粒子が不定型
の場合も、図9(c)に示すように、球形の場合と製法
は同一である。
【0058】図10は、本発明の第4の態様に係る、高
軟化点の樹脂により外周の全てあるいは一部を被覆され
た低軟化点の樹脂を含む粒子を凝集させ、一体とした電
子写真トナーおよびトナーの製造法の概念図である。高
軟化点の樹脂により外周の全てまたは一部が被覆された
低軟化点の樹脂を含む粒子の形成法は、図10(a)、
(b)に示すように、球形あるいは不定型粒子に液体ま
たは気体を作用させることによりシェルを形成するもの
と、図10(c)、(d)示すように、粒子を付着さ
せ、さらに固定化するものであり、具体的カプセル化法
は、図7及び図9で説明したものと同様である。また、
これらを凝集し一体化する手段としては、図6で説明し
たものと同様な方法で得ることができる。この場合で
も、粒子を液中で凝集させる方式のほうが、トナーとな
った場合、機械的ストレスによる脱離・破砕が少なく優
れている。
【0059】本発明で使用するトナー用の樹脂として
は、スチレン、スチレン−アクリル共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、ポリエステル系樹脂、エポキシ
系樹脂などが挙げられる。また着色剤としては、無機顔
料(天然、クロム酸塩、フェロシアン化合物、酸化物、
塩化物、硫酸塩、珪酸塩、金属粉等)、有機顔料(天然
染料レーキ、ニトロソ系、アゾ系、フタロシアニン系、
縮合多環系、塩基性染料レーキ、媒染染料系、建染染料
系等)、染料では水溶性染料、油溶性染料などがあげら
れる。
【0060】無機顔料の具体例としては、例えば、黄土
色等の天然顔料、黄鉛、ジンクイエロー、バリウムイエ
ロー、クロムオレンジ、モリブデンレッド、クロムグリ
ーン等のクロム酸塩、紺青等のフェロシアン化合物、酸
化チタン、チタンイエロー、チタン白、ベンガラ、黄色
酸化鉄、亜鉛フェライト、亜鉛華、鉄黒、コバルトブル
ー、酸化クロム、スピネルグリーン等の酸化物、カドミ
ウムイエロー、カドミウムオレンジ、カドミウムレッ
ド、等の硫化物、硫酸バリウム等の硫酸塩、珪酸カルシ
ウム、群青等の珪酸塩、ブロンズ、アルミニウム等の金
属粉、カーボンブラック等が挙げられる。
【0061】有機顔料の具体例としては、例えば、マダ
レーキ等の天然レーキ、ナフトールグリーン、ナフトー
ルオレンジ等のニトロン系顔料、ベンジジンイエロー
G、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G,バルカ
ンオレンジ、レーキレッドR、レーキレッドC、レーキ
レッドD、ウオッチングレッド、ブリリアンカーミン6
B、ピラロゾンオレンジ、ボルドー10G、(ホルマル
ーン)等の溶性アゾ系、ピラロゾンレッド、パラレッ
ド、トルイジンレッド、ITRレッド、トルイジンレッ
ド(レーキレッド4R)、トルイジンマルーン、ブリリ
アントファイストスカーレッド、レーキボルドー5B、
等の不溶性アゾ系、縮合アゾ系等のアゾ系顔料、フタロ
シアニンブルー、フタロシアニングリーン、ブロム化フ
タロシアニングリーン、ファストスカイブルー等のフタ
ロシアニン顔料、スレンブルー等のアントラキノン系、
ペリレンマルーン等のペリレン系、ペリノオオレンジ等
のペリノン系、キナクリドン、ジメチルキナクリドン等
のキナクリドン系、ジオキサジンバイオレット等のジオ
キサジン系、イソインドリン系、キノフタロン系等の縮
合多環系顔料、ローダミン6B、レーキ、ローダミンレ
ーキB、マラカイトグリーン等の塩基性染料レーキ、ア
リザリンレーキ、等の媒染染料系顔料、インダスレンブ
ルー、インジゴブルー、アントアントロンオレンジ等の
建染染料系顔料、蛍光顔料、アジン顔料(ダイヤモンド
ブラック),グリーンゴールド等が挙げられる。
【0062】水溶性染料の具体例としては、例えば、ー
ダミンB等の塩基性染料、酸性染料、蛍光染料等、油溶
性染料の具体例としては、たとえばファストオレンジ
R、オイルレッド、オイルイエロー等のモノアゾ染料、
アントラキノンブルー、アントラキノンバイオレット、
等のアントラキノン系染料、ニグロシン、インジュリン
等のアジン染料、塩基性、酸性、金属錯化合物系染料等
が挙げられる。
【0063】更に、使用可能なワックスとしては、低分
子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、パラフィ
ン等である。帯電制御剤としては、負帯電制御剤として
ニグロシン系染料、4級アンモニウム等の電子供与性物
質、正帯電性制御剤としてモノアゾ系染料の金属塩のよ
うな電子吸引性物質が挙げられる。また、トナーの流動
性の向上、帯電量の環境安定性の向上、クリーニング性
の向上、さらには感光体上の堆積物の除去のため、外添
剤を使用することが出来るが、外添剤の例としては、酸
化珪素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸
化錫、酸化インジウム、酸化セリウム等の金属酸化物の
ほか、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステリ
ン酸鉛等の脂肪酸金属塩、その他チタン酸バリウム、チ
タン酸ストロンチウム、塩基性酢酸ビスマス等の無機
物、PMMA、スチレン−アクリル共重合体、フッ化ビ
ニリデン、4フッ化エチレン等のフッ素樹脂を挙げるこ
とが出来る。
【0064】以下、本発明の種々の実施例と比較例を示
し、本発明の効果をより具体的に説明する。
【0065】実施例1 スチレンモノマー 85重量部 アクリル酸ブチル 15重量部 アクリル酸 3重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1重量部 ベンゾイルオキシド 1重量部 20%アニオン樹脂エマルジョン 30重量部 10%アニオン系カーボンブラック分散液 40重量部 Cr計負帯電電荷制御剤(CCA) 0.5重量部 イオン交換水 150重量部 以上の原料を、ボールミル(HDポットミルtypeA
−3(株)=ニツカー製)およびナノマイザー(LA3
0=コスモ計装製)により分散し、これを1000ml
の4つ口フラスコに移し、PHを燐酸水素ナトリウムで
約4に調整し、撹拌速度を600rpmで撹拌しながら
温度を70℃に上昇させ、8時間、この状態を保ち、重
合反応を行ない、球形粒子Aを含む分散液a得た。
【0066】この球形粒子Aの粒径をレーザー回析型粒
度分布測定装置により測定したところ、体積平均粒径は
1.3μmであった。また、GPCにより粒子Aの分子
量を測定したところ、数平均分子量(Mn)は2.1×
104 、重量平均分子量(Mw)は4.5×104であ
った。更に、軟化点として、フローテスター(島津製作
所製CFT500)を用いフロー開始温度を測定したと
ころ、142℃であった。フロー開始温度の測定では、
樹脂粒子を一旦溶融後、10kgf/cm2 の圧力条件
を用いた。
【0067】次に、上記原料に、連鎖移動剤である四塩
化炭素子を3重量部追加し、粒子Aと同様の条件で分
散、PH調整、重合を行い、球形粒子Bを含む分散液b
を得た。この粒子Bの体積平均粒径は1.5μmであ
り、分子量は、数平均分子量(Mn)で0.6×1
4 、重量平均分子量(Mw)で1.3×104 であっ
た。また、軟化点は94℃であった。分散液aとbを各
々50〜60℃まで冷却し、1:1の比率で混合し、撹
拌速度を200rpmとして2種類の粒子を凝集させ、
二次粒子とし、更に98℃まで昇温し、二次粒子を熟成
させ、体積平均粒径6.4μmの粒子を得た。これをろ
過・洗浄し、45℃で真空乾燥を10時間行い、トナー
を得た。このトナーに疎水性シリカを1.0重量%添加
し、ヘンシェルミキサーで混合し最終的なトナーを得
た。
【0068】このようにして得たトナーを、図2に示す
構造の一成分接触分現像器、表面温度127℃のヒート
ローラー熱定着器(ニップ幅7.5mm)、及びブレー
ドクリーニング装置を具備するプリンタの現像剤として
使用し、プロセススピード105mm/secで文字、
線、及び20mm角のべた黒、網点ハーフトーンのパッ
チの画像出力を行なった。べた黒パッチの画像濃度をM
ACBETH−R918反射濃度計により測定したとこ
ろ1.42の高濃度を得た。また、網点ハーフトーンパ
ッチ画像について、定着強度の測定を行ない良好な結果
を得た。定着強度の測定はトナー定着部を堅牢度試験器
により布300回の条件で摩擦し、試験前後の画像濃度
を反射濃度計で測定し、その比率で評価し、85%以上
を良好とした。
【0069】現像器内のトナー固着の評価は、現像ロー
ラおよび帯電ブレード表面のSEM観察を行ない、帯電
ブレードおよび現像ローラ上にトナー固着が発生してい
るかどうかで判断した。クリーニング性の評価は印字率
6%で一定枚数の印字後、画像上に文字メモリーあるい
はすじ状の不良画像の有無で判定した。これに続き、3
万枚の印字を行ったところ、初期から1.5万枚までは
安定した濃度・均一性の画像が得られ、クリーニング不
良も無く、帯電ブレード等現像器などへのトナーの固着
も見られなかったが、その後、ハーフトーン画像に白ス
ジを発生した。このとき現像器スリーブをSEMにより
観察したところ、無数のトナー固着がみられた。
【0070】また、本トナーを、平均粒径数60μmの
フェライトキャリヤと重量比100:4で混合し、二成
分現像器、表面温度120℃のヒートローラー熱定着器
(ニップ幅7.5mm)、及びブレードクリーニング装
置を具備する、プロセススピード65mm/secのプ
リンタの現像剤のトナーとして使用し、上記と同様な評
価をおこなったところ、画像濃度1.45が得られ、定
着強度が高かった。また、6万枚の印字を行ったとこ
ろ、初期から4万枚までは安定した画質の画像が得られ
たが、その後画像上にトナー凝集が原因の黒点を生じ
た。
【0071】実施例2 原料にカーボンブラックを用いなかったことを除いて、
実施例1で得た粒子Bと同様にして粒子B′を得た。な
お、粒子B′の粒径は1.5μmであり、分子量、軟化
点も粒子Bと同様であった。その後、実施例1で得た球
形粒子Aをアニオン界面活性剤であるアルキル硫酸エス
テルナトリウム塩(サンデットLNM:三洋化成製)、
粒子B′はカチオン界面活性剤である塩化ベンザルコニ
ウム(カチオンG50:三洋化成製)をそれぞれ粒子に
対し0.3%の重量比で溶解した水溶液中に分散した。
【0072】両分散液を1:1の比率で混合し、25℃
で400rpmの回転速度で撹拌しながら30分経過し
た後、液をサンプリングし、レーザー顕微鏡(レーザー
テック社製)で観察したところ、2〜4個の粒子同士が
凝集し、この内ほぼ半数がカーボン含有の粒子であっ
た。これをそのまま90℃まで昇温し、2時間維持し、
凝集粒子を融着させた粒子Cを得た。この粒子Cの分散
液の温度を30℃迄下げ、回転速度を200rpmに落
とし、30分経過したところ、得られた二次粒子C同士
が凝集した。この後、更に温度を95℃まで上げ、4時
間維持し、粒子Cの凝集した二次粒子が融着一体化し、
粒子Dとなった。
【0073】粒子Dの分散液の温度が30℃まで低下し
た後、粒子Dをろ過、洗浄し、45℃で8時間の真空乾
燥を行なった。粒子Dの粒径は体積平均粒径で6.4μ
mであった。この粒子Dにヘンシェルミキサーを用い、
疎水性シリカを1.0重量%添加して、最終的にトナー
を得た。このトナーを実施例1で用いた一成分現像器を
搭載したプリンタの現像剤に使用し、印字テストをおこ
なった。その結果、ベた黒パッチの画像濃度は1.18
であり、ハーフトーンの均一性も良く、良好な定着強度
を得た。これに続き、5万枚の印字を行ったところ、初
期から最後まで安定した濃度・均一性の画像が得られ、
クリーニング不良も無く、帯電ブレード等、現像器など
へのトナーの固着も見られなかった。
【0074】実施例3 実施例2において粒子B′の代わりに、実施例1で使用
したカーボン含有の粒子Bを用いた以外全く同様にトナ
ーを作製した。得られたトナーを実施例1で用いた一成
分現像器を搭載したプリンタに充填し、印字テストを行
った。この結果、べた黒パッチの画像濃度は1.42の
鮮明な画像を得た。また、網点ハーフトーンパッチ画像
について、定着強度の測定を行ない、良好な結果を得
た。
【0075】画像についてこれに続き5万枚の印字を行
ったところ、初期から最後まで安定した濃度・均一性の
画像が得られ、クリーニング不良も無く、帯電ブレード
等現像器などへのトナーの固着も見られなかった。ま
た、本トナーを実施例1で用いた二成分現像器を有する
プリンタのトナーとして充填して、印字テスト・画像評
価もおこなった。その結果、画像濃度1.45が得ら
れ、定着強度も高かった。また、6万枚の印字を行った
ところ、初期から最後まで安定した画質の画像が得られ
た。
【0076】実施例4および比較例1 実施例3において、粒子Aおよび粒子B作製時の重合時
間をかえて粒子Aおよび粒子Bの粒径を変化させ、ま
ず、粒子AとBを1〜2個ずつ凝集させ、粒子Cを形成
し、ついで粒子Cを凝集させ、粒子Dを形成する、とい
う同様の方式でトナーを作製した。なお、疎水性シリカ
の外添量も実施例1と同じく1%とした。得られたトナ
ーを上記一成分現像器を搭載したプリンタを用い、定着
強度・現像器固着・クリーニング性の評価を行なった。
その結果を下記表1に示す。
【0077】なお、定着強度の測定は前記測定法を用
い、試験前後の画像濃度の比率が90%以上を○、85
〜90%を△、85%以下を×とした。クリーニング性
の評価は3万枚の印字後における画像上の文字メモリー
あるいはすじ状の不良画像の有無で判定した。
【0078】3万枚で発生しなかった場合を○、1〜3
万枚で発生した場合を△、一万枚以下で発生した場合を
×とした。
【0079】 表1 粒子A 粒子B 粒子 最終 定着 現像 クリー 粒径 粒径 A/B 平均 強度 器 ニング (μm) (μm) 混合比 粒径 (μm)固着 性 実施例1 1.3 1.5 1:1 6.4 ○ ○ ○ 実施例4−1 0.7 0.8 1:1 6.5 ○ ○ ○ 実施例4−2 0.5 0.5 1:1 6.5 ○ ○ ○ 実施例4−3 0.3 0.3 1:1 6.2 ○ ○ ○ 実施例4−4 0.1 0.1 1:1 6.3 ○ △ △ 比較例1−1 0.07 0.08 1:1 6.4 ○ × △ 実施例4−5 0.05 0.03 1:1 6.1 ○ × △ 実施例4−6 2.3 2.4 1:1 6.4 ○ ○ ○ 実施例4−7 3.1 2.7 1:2 7.3 ○ ○ ○ 実施例4−8 3.5 3.2 1:2 7.5 ○ ○ ○ 実施例4−9 4.8 4.6. 1:2 9.7 △ ○ ○ 比較例1−2 5.3 5.0 1:2 12.3 × × ○ 比較例1−2 5.7 5.1 1:2 12.1 × × ○ 実施例5 実施例3において、粒子AとBを1〜2個ずつ1:1で
凝集・融着した粒子Cを洗浄し、粒子Aを分散させたの
と同様のアニオン界面活性剤を粒子Cの固形分に対し
0.3重量%含有した水溶液に、粒子Cを分散させた。
この分散液に粒子Bを分散し、この分散液とカチオン界
面活性剤分散液とを固形分比1:1の比率で混合し、2
5℃で400rpmの回転速度で撹拌しながら30分経
過させ、粒子CとBを凝集させた。更に、液温を90℃
まで加熱し、3時間維持し、凝集粒子を融着・一体化さ
せ、粒子Eを得た。
【0080】その後、温度を30℃迄下げ、攪拌の回転
速度を100〜300rpmに落とし、30分経過した
ところ、得られた粒子Eが凝集した。その後、更に温度
を95℃まで上げ、4時間維持し、粒子Eの凝集体を融
着一体化させ、粒子Fを得た。その後、温度が30℃ま
で低下した後、得られた粒子Fを分散した液をろ過、洗
浄し、45℃で8時間の真空乾燥を行なった。粒子F
は、粒子Aと粒子Bが1:2の比率で凝集したトナーで
ある。
【0081】これと同様の手法で、粒子AとBの比率を
変えて9種類のトナーを作製した。粒径は体積平均粒径
でいずれも6.2〜6.8μmになるようにしたが、こ
の制御は撹拌速度の調整で行った。このトナーに疎水性
シリカを1.0重量%添加し、ヘンシェルミキサーで混
合した。得られたトナーを実施例4と同様に評価した。
その結果を下記表2に示す。なお、比較例2−3と2−
4は、各々粒子Aのみと粒子Bのみの凝集体からなるト
ナーであり、粒子AまたはBを形成後、そのまま撹拌速
度を落とし、凝集させた。
【0082】 表2 粒子A 粒子B 粒子 最終 定着 現像 クリー 粒径 粒径 A/B 平均 強度 器 ニング (μm) (μm) 混合比 粒径 (μm)固着 性 実施例5−1 1.3 1.5 1:2 6.2 ○ ○ ○ 実施例5−2 1.3 1.5 1:4 6.5 ○ △ ○ 実施例5−3 1.3 1.5 1:6 6.4 ○ △ ○ 比較例2−1 1.3 1.5 1:7 6.6 ○ × ○ 実施例5−4 1.3 1.5 2:1 6.3 △ ○ ○ 実施例5−5 1.3 1.5 4:1 6.4 △ ○ ○ 実施例5−6 1.3 1.5 6:1 6.8 △ ○ ○ 比較例2−2 1.3 1.5 7:1 6.5 × ○ ○ 比較例2−3 1.3 1:0 6.2 × ○ ○ 比較例2−4 1.5 0:1 6.6 ○ × ○ 実施例6及び比較例3 実施例3において、粒子A及びBを作製する際の連鎖移
動剤の量を変え、粒子Aおよび粒子Bの分子量を変化さ
せ、これらを同様な方法で凝集させてトナーを作製し
た。なお、粒子Aおよび粒子Bの粒子径、及び二次粒子
の最終粒径は同一(20%以下の誤差範囲)とした。こ
れらを実施例1で用いた一成分現像器を搭載したプリン
タを用い、定着強度、現像器内の固着状態(顕微鏡観
察)、及びクリーニング性の評価を行った。その結果を
下記表3に示す。
【0083】 表3 粒子A 粒子A 粒子B 粒子B 定着 現像 クリー Mn Mw Mn Mw 強度 器 ニング (×104 )(×104 )(×104 )(×104 ) 固着 性 実施例6−1 9.8 89 0.3 0.7 ○ ○ ○ 実施例6−2 4.5 21 0.2 0.5 ○ ○ ○ 実施例6−3 1.6 2.8 0.3 0.7 ○ ○ ○ 実施例6−4 1.3 3.2 0.8 1.5 ○ ○ ○ 比較例3−1 2.1 4.5 1.2 2.7 × ○ ○ 比較例3−2 0.8 1.5 0.6 1.3 ○ × ○ 実施例7 実施例3において、カーボンブラックの代わりにベンジ
ジンイエローを用いてイエロートナーを、パーマネント
ローダミンを用いてマゼンタトナーを、フタロシアニン
ブルーを用いてシアントナーをそれぞれ得た。各色のト
ナーの分子量、軟化点は、着色剤にカーボンブラックを
用いたものとほぼ同一であり、粒径も約6.5μmであ
った。これらトナーを図3に示すカラープリンタに用
い、画像出力を行った。このプリンターのプロセス速度
は92cm/sec、定着ニップ幅7mm、定着温度は
120℃である。
【0084】各色のべたパッチ部の反射濃度を前記反射
濃度計でSIPフィルターを使用して測定したところ、
イエロー:1.72、マゼンタ:1.81、シアン:
1.74の高い画像濃度を得た。また、出力画像の定着
性評価を行なった。定着性評価は定着画像の光沢度およ
び色彩値の測定により行なった。光沢度の測定はVG−
1001型光沢度計(日本電色製)を用い、ベタ画像を
試料とし、投光角度、受光角度をそれぞれ75°の条件
で、イエロー、マゼンタ、シアンの3色トナーによるレ
ッド、クリーン、ブルーの光沢度を測定した。一般に光
沢度は25%以上で視覚的にも良好な色調が与えられ
る。
【0085】混色の測定は、CR−100型色彩色差計
(ミノルタ製)を用い、光沢度測定に用いたベタ画像を
試料とし、カラートナーが溶融混色され、色再現性を確
かめる目安とした。その結果、各色の光沢度はいずれも
28%を越え、また、混色状態でも十分な色彩値が得ら
れた。更に、転写材として市販のPETフィルムを用い
たところ、透明性が高く、かつ混色状態での色彩値も良
好であった。更にまた、5万枚の画像出力後も、現像機
内のトナー固着、フィルミングもなく、安定した色彩・
均一性の画像が得られ、クリーニング性も良好であっ
た。
【0086】実施例8 結着樹脂として数平均分子量Mn4.0×103 、重量
平均分子量Mw:6.2×103 、軟化点96℃のポリ
エステル樹脂を用い、着色剤として各色、イエロー:
C.I.ピグメントイエロー17、マゼンタ:C.I.
ソルベントレッド52およびC.I.ソルベントレッド
49、シアン:フタロシアニン顔料、黒:カーボンブラ
ックを用い、以下の方法で4色の粒子を作製した。
【0087】即ち、樹脂93重量部、着色剤5重量部、
4級アンモニウム塩系CCA0.7重量部をナウターに
より予備混合し、連続供給型混練器(PCM30 池貝
鉄工製)により溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用い
て約1〜2mm程度の粒径に粗粉砕し、次に、エアージ
ェット方式による微粉砕機で40μm以下の粒径に微粉
砕した。得られた微粉砕物を分級して、平均粒径3.7
μmのカラー粒子を得た。次に、上述の実施例4−8に
おいて粒子Aを作製する際、原料の中からカーボンブラ
ックを除いたもので平均粒径3.5μmの粒子A′を作
製した。なお粒子A′の分子量および軟化点は粒子Aと
同一であった。
【0088】以上のようにして得たカラー粒子と粒子
A′を、実施例5に示す方法で2:1の比率で凝集一体
化し、4色のカラー粒子を得た。これをカラーレーザー
顕微鏡(レーザーテック社製)により観察したところ、
カラー粒子と無色粒子がほぼ2:1に混合し、2次粒子
を形成していた。各トナーの体積平均粒径は、約8.5
μmであった。これに流動性向上剤として疎水性シリカ
微粉末をトナー100重量部に対して0.6重量部添加
してカラートナーを得た。
【0089】このトナーを実施例7と同様のカラープリ
ンタの現像器に充填し、普通紙上画像出力を行ない、実
施例7と同様の評価を行った。その結果、各色の光沢度
はいずれも28%を越え、また混色状態でも十分な色彩
値が得られた。また、転写材として市販のPETフィル
ムを用いたところ、透明性が高くかつ、混色状態での色
彩値も良好であった。更に、5万枚の画像出力を行った
ところ、最後まで画像欠陥、トナー固着、クリーニング
不良もない安定した画像が得られた。
【0090】実施例9 (原料−1) スチレン−アクリル共重合体樹脂 200重量部 (数平均分子量6000、軟化点94℃) フタロシアニンブルー 10重量部 4級アンモニウム塩系帯電CCA 1重量部 (原料−2)スチレン−アクリル共重合体樹脂(数平均
分子量19800、軟化点147℃)のみ 上記原料1をナウターにて混合後、加熱混練機にて溶融
混練し、冷却固化した後、ジェット式粉砕機および気流
式分級機を用い粉砕・分級し、体積平均粒径3μmの粒
子Gを得た。一方、原料2(ピーズ状)はそのまま粉砕
分級を行い、平均粒径3μmの粒子Hを得た。粒子Gを
アニオン界面活性剤であるアルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸ナトリウムを粒子Gに対し0.25重量%
含有した水中に分散し、分散液gを形成した。また、粒
子Hをカチオン界面活性剤である塩化ジステアリルジメ
チルアンモニウムを粒子Hに対し0.25重量%含有す
る水中に分散し、混合し、分散液hを形成した。
【0091】分散液gと分散液hを1:1の比率で混合
し、40℃で450rpmの撹拌速度で30分経過した
ところ、粒子の凝集体が得られた。これをこのまま93
℃に昇温し、5時間放置し、更に凝集融着させた。これ
をろ過・洗浄した後、真空乾燥を45℃で10時間行な
い、シアン粒子Iを得た。得られたシアン粒子Iは体積
平均粒径6.8μmであり、カラーレーザー顕微鏡(レ
ーザーテック社製)により観察したところ、カラー粒子
と無色粒子がほぼ1:1に混合された2次粒子を形成し
ていた。
【0092】次に、疎水性シリカをヘンシェルミキサー
を用いて0.8重量%添加し、これを実施例7と同様に
カラープリンタにシアントナーとして充填し、画像評価
を行った。その結果、各色の光沢度はいずれも28%を
越え、混色状態でも十分な色彩値が得られた。また、転
写材として市販のPETフィルムを用いたところ、透明
性が高かった。更に5万枚の画像出力後も、現像機内の
トナー固着、フィルミングもなく、安定した色彩・均一
性の画像が得られ、クリーニング性も良好であった。
【0093】比較例4 樹脂88%、着色剤6重量部、CCA0.5重量部、ワ
ックス3.5重量部からなる原料を用いて、粉砕法によ
りトナーを作製した。結着樹脂としては、以下に示す5
種類の分子量のポリエステル樹脂を用いた。ただし、M
wは重量平均分子量、Mnは数平均分子量を表す。
【0094】 (1)Mn:5.6×103 、Mn:1.1×106 (2)Mn:4.1×103 、Mn:3.0×105 (3)Mn:2.8×103 、Mn:5.4×104 (4)Mn:2.2×103 、Mn:1.4×104 (5)Mn:2.0×103、Mn:6.2×103 着色剤としては、イエロー:C.I.ピグメントイエロ
ー17、マゼンタ:C.I.ソルベントレッド52、シ
アン:フタロシアニン顔料、黒:カーボンブラックを、
CCAには4級アンモニウム系、さらにポリプロピレン
ワックスを用い、5種類の結着樹脂についてそれぞれ4
色のトナーを製作した。トナーの製造方法は、原料をナ
ウターにより予備混合し、連続式混練器で溶融混練し、
冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕
し、次に、エアージェット方式による微粉砕機で40μ
m以下の粒径の微粉砕した。得られた微粉砕物を分級し
て、平均粒径約7.5μmのカラー粒子を得た。このカ
ラー粒子に、流動性向上剤として疎水性シリカ微粉末を
トナー100重量部に対して1.2重量部添加し、トナ
ーを得た。
【0095】得られたトナーを実施例7と同様にカラー
プリンタの現像器に充填し、画像出力を行った。また、
5万枚のランニングテストを行った。下記表4に、各樹
脂を用いて製作したトナーの現像器内の固着性及び、定
着性の評価結果を示した。表中、トナー固着の○は3万
枚後に全く現像器内への固着が見られなかったものであ
り、×は固着が見られ、画像の均一性も悪化したもので
ある。また光沢度は、イエロー、シアン、マゼンタの3
色の測定結果の平均値をとった。
【0096】 表4 トナー樹脂 トナー固着 光沢度 [%] (1) ○ 7(×) (2) ○ 11(×) (3) △ 19(×) (4) × 32(○) (4) × 46(○) 上記表4から、高分子量の樹脂を用いた場合は、現像器
への固着は起きないが光沢度が不十分であること、低分
子量の樹脂を用いた場合には、光沢度は問題ないが現像
器へのトナー固着が問題になることが明らかである。
【0097】実施例10 20%アニオン樹脂エマルジョン 30重量部 10%アニオン系カーボンブラック分散液 40重量部 4級アンモニウム系CCA 0.2重量部 エマルジョン型ワックス 2重量部 イオン交換水 150重量部 以上の原料をボールミルおよびナノマイザーにより分散
し、樹脂エマルジョンの分散液を形成し、これを100
0mlの4つ口フラスコに移した。次に、下記の組成の
モノマー混合液を前記樹脂エマルジョンの分散液に撹拌
しながら滴下することにより、粒径約2μmのコロイド
油滴を得た。
【0098】 スチレンモノマー 85重量部 アクリル酸ブチル 15重量部 アクリル酸 3重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1重量部 ベンゾイルペルオキシド 1重量部 四塩化炭素 3.5重量部 PHを燐酸水素ナトリウムで約4に調整し、撹拌速度3
50rpmで撹拌しながら温度を70℃に上昇させ、8
時間この状態を保ち、重合反応を行ない、不定型の粒子
Jを得た。これをろ過・洗浄し、45℃で真空乾燥を1
0時間行い、SEMにて観察したところ、じゃがいも状
の形状の不定型粒子が見られた。この不定型粒子Jの粒
径をレーザー回析型粒度分布測定装置により測定したと
ころ、体積平均粒径は5.1μmであった。またGPC
により粒子Jの分子量を測定したところ、数平均分子量
(Mn)は0.8×104 、重量平均分子量(Mw)は
3.1×104 であった。また軟化点は92℃であっ
た。
【0099】実施例1において得られた粒子Aと粒子J
を、各々粒子の重量に対して0.3重量%のノニオン界
面活性剤であるポリオキシエチレン脂肪酸エステル(三
洋化成製エマルミン180)を溶解した水中に分散し
た。得られた2つの分散液を3:1の比率で混合し、4
つ口フラスコ中で60℃で400rpmの条件で撹拌
し、30分経過したところ、粒子凝集体が得られた。こ
れをSEMにより観察したところ、粒子Jの周囲に実施
例1の粒子Aが隙間無く付着した状態の二次粒子が見ら
れた。
【0100】この分散液を撹拌しながら、99℃に加熱
し、4時間経過させ、融着し一体化させた。これをろ過
・洗浄・真空乾燥を行ない、トナーを得た。得られたト
ナーの体積平均粒径は7.1μmであった。また9μm
以上の体積分布は8.0%であった。これにヘンシェル
ミキサーを用い、疎水性シリカを0.8重量%添加し混
合した。得られたトナーを、実施例1と同様に接触一成
分現像器を有するプリンタ及び二成分現像器に投入し、
127℃の温度で定着を行ったところ、定着性が高く、
トナー画像の光沢が有り、かつ5万枚の印字を行ったと
ころ、初期から最後まで安定した画質の画像が得られ、
現像器へのトナーの固着、クリーニング不良も見られな
かった。
【0101】実施例11 実施例10において、粒子AおよびJの分散剤として、
ノニオン界面活性剤の代わりに30重量%エタノールを
用い、他は実施例10と同様にして分散、凝集、融着一
体化、シリカ添加を行ない、トナーを得た。このトナー
の体積平均粒径は7.2μmであり、9μm以上の体積
分布は8.2%であった。これを同様の接触一成分現像
器を有するプリンタ及び二成分現像器に投入し、127
℃の温度で定着を行ったところ、定着性が高く、トナー
画像の光沢が有り、かつ5万枚の印字を行ったところ、
初期から最後まで安定した画質の画像が得られ、現像器
へのトナーの固着、クリーニング不良も見られなかっ
た。
【0102】実施例12 実施例11において、粒子Jのエタノールへの分散時
に、エタノールとして予めシリカを粒子Jに対し5.0
%分散させたものを用いた。エタノール中に分散した粒
子JをサンプリングしてSEMで観察したところ、粒子
Jの周囲一面にシリカが付着していた。その他は実施例
11と同様にして粒子Jと粒子Aを凝集させ、トナーを
得た。得られたトナーの体積平均粒径は7.1μmmで
あり、9μm以上の体積分布は4.4%であった。
【0103】このトナーを実施例11と同様に接触一成
分現像器を有するプリンタ及び二成分現像器に投入し、
127℃の温度で定着を行ったところ、定着性が高く、
トナー画像の光沢が有り、かつ5万枚の印字を行ったと
ころ、初期から最後まで安定した画質の画像が得られ、
現像器へのトナーの固着、クリーニング不良も見られな
かった。
【0104】実施例13 実施例11において、粒子Aと粒子Lを乾燥状態で3:
1の比率で混合し、OMダイザー(奈良機械製)により
1000rpmで5分間処理し、二次粒子を得た。これ
をSEMで観察したところ、粒子Lの周囲を粒子Aが隙
間無く付着した二次粒子であった。これをハイブリダイ
ザー(奈良機械製)を用い、10000rpmの条件で
10分間処理、し融着一体化させ、最終的に体積平均粒
径7.3μmの粒子を得た。なお、9μm以上の体積分
布は18%であった。これにヘンシェルミキサーを用
い、疎水性シリカを0.8重量%添加してトナーを得
た。
【0105】得られたトナーを実施例1と同様に接触一
成分現像器を有するプリンタに充填し、127℃の温度
で定着を行ったところ、定着性が高く、トナー画像の光
沢が有り、その後印字テストを行ったところ、初期から
4万枚まで安定した画質の画像が得られ、現像器へのト
ナーの固着、クリーニング不良も見られなかった。しか
し、その後ハーフトーン部分で白スジを発生したため、
現像スリーブをSEMで観察したところ、1部にトナー
の固着が見られた。
【0106】実施例14 スチレンモノマー 80重量部 アクリル酸ブチル 20重量部 アクリル酸 2重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1重量部 ベンゾイルペルオキシド 1重量部 20%アニオン樹脂エマルジョン 30重量部 10%アニオン系カーボンブラック分散液 40重量部 4級アンモニウム系CCA 0.5重量部 四塩化炭素 3重量部 イオン交換水 150重量部 以上の原料をボールミルおよびナノマイザーにより分散
し、これを1000mlの4つ口フラスコに移し、PH
を燐酸水素ナトリウムにより約4に調整し、撹拌速度4
50rpmで撹拌しながら温度を90℃に上昇させ、8
時間この状態を保ち、重合反応を行ない、球形粒子Kを
含む分散液を得た。球形粒子Kの粒径をレーザー回析型
粒度分布測定装置により測定したところ、体積平均粒径
は2.1μmであった。
【0107】次に、温度を60℃に下げ、撹拌速度を2
00rpmとして粒子Kを凝集させ二次粒子とし、さら
に98℃まで昇温し、二次粒子を熟成させた。これをろ
過・洗浄し、45℃で真空乾燥を10時間行い、体積平
均粒径0.5μmの粒子Lを得た。GPCにより粒子L
の分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)は
0.59×104 、重量平均分子量(Mw)は1.1×
104 であった。また、軟化点は94℃であった。
【0108】実施例4−1において得られた粒子Aをカ
チオン界面活性剤である塩化ジデシルジメチルアンモニ
ウム(カチオンDDC80=三洋化成製)に、粒子Lを
アニオン界面活性剤であるジオクチルスルホコハク酸ナ
トリウム(カラボンDA72=三洋化成製)に、各々対
固形分重量比0.3%で分散し、両分散液を固形分重量
比3:1で4つ口フラスコ中で混合し、67℃、撹拌速
度400rpmで30分経過させたところ、粒子Lの凝
集体した二次粒子Mが得られた。粒子Mを液中からサン
プリングし、SEMにより観察したところ、不定型粒子
である粒子Lの周囲に球形の実施例4−1の粒子Aが隙
間無く付着していた。
【0109】粒子Mを分散した液をそのまま撹拌しなが
ら98℃に加熱し、4時間経過させたところ、粒子Mが
融着一体化した粒子Nが得られた。これをろ過、洗浄、
真空乾燥し、粒子Nを分離した。粒子Nは体積平均粒径
6.7μmの粒子であった。これにヘンシェルミキサー
を用い、疎水性シリカを0.8重量%添加し、トナーを
得た。これを実施例1と同様に接触一成分現像器を有す
るプリンタに充填し、127℃の温度で定着を行ったと
ころ、定着性が高く、トナー画像の光沢が有り、かつ5
万枚の印字を行ったところ、初期から最後まで安定した
画質の画像が得られ、現像器へのトナーの固着、クリー
ニング不良も見られなかった 実施例15 実施例14において、粒子Lおよび粒子Aの水中への分
散を、ノニオン界面活性剤であるポリオキシエチレン・
ポリオキシプロピレン・ブロックポリマー(三洋化成
製)を用いて行なったところ、実施例14と同様に、良
好な結果が得られた。
【0110】実施例16 実施例8において、微粉砕後のイエロー、シアン、マゼ
ンタ、ブラックの4種のカラー不定型粒子を分級して平
均粒径5.2μmのものを得た。これを粒子P1、P
2、P3、P4とする。実施例4−1の粒子Aを形成す
る際、カーボンブラックを含有させずに粒径0.7μm
の無色透明粒子Qを得た。粒子P1、P2、P3、P4
および粒子Qを、ノニオン界面活性剤であるポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックポリマーの
対固形分濃度0.3重量%の水溶液に分散し、5種類の
粒子分散液を形成した。
【0111】得られた粒子分散液P1とQ、P2とQ、
P3とQ、P4とQをそれぞれ1:2の重量比で混合
し、600rpmの攪拌羽根の回転速度で撹拌しながら
30分保持し、凝集粒子を形成した。更に温度を95℃
にあげて4時間保持し、凝集粒子を融着一体化させた。
これを各々純水で洗浄、ろ過した後、45℃で10時間
乾燥を行い、4種類のカラー粒子を得た。得られた粒子
は平均粒径6.4μmの不定型粒子であり、カラーレー
ザー顕微鏡により観察を行なったところ、カラー芯粒子
の周囲に、無色の樹脂層が隙間無く形成されていた。
【0112】得られた4色のカラー粒子に疎水性シリカ
を1.3重量%外添し、実施例7と同様にカラープリン
タの現像器に充填し、カラー画像の出力をおこない、カ
ラー画像の定着性を評価した。その結果、3色とも光沢
度は30%を越え、かつ混色部の色再現性も良好であ
り、PETフィルムを転写材に用いた場合でも、カラー
画像の透明性、混色性の色調も良好であった。更に5万
枚の画像出力後も、現像器内でのトナー固着もみられ
ず、均一性の良い安定した画像が得られた。
【0113】実施例17 ポリエステル樹脂(数平均分子量Mn4.0×103
重量平均分子量Mw:6.2×103 、軟化点96℃)
96.5重量部、ポリプロピレンワックス3.5重量部
をナウターにより予備混合し、連続供給型混練器(PC
M30 池貝鉄工製)で溶融混練し、冷却後ハンマーミ
ルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いで、エア
ージェット方式による微粉砕機で40μm以下の粒径に
微粉砕した。得られた微粉砕物を分級し、平均粒径5.
0μmの無色不定型粒子Rを得た。
【0114】粒子Rと実施例1の粒子Aを1:3の比率
で、実施例10と同様の界面活性剤に分散させ、分散液
中で静電的に凝集させ、二次粒子を得た。分散液中から
二次粒子をサンプリングし、SEMにより観察したとこ
ろ、粒子Rの周囲に実施例1の粒子Aが隙間無く付着し
た状態の二次粒子であった。この分散液を撹拌しながら
94℃まで昇温し、凝集粒子を融着一体化させ、最終的
に体積平均粒径7.1μmの粒子Sを得た。
【0115】この粒子の断面をTEM観察すると、カー
ボンは粒子周囲のほぼ1μm厚の領域にのみ存在してい
た。これに疎水性シリカを0.9重量%添加し、ヘンシ
ェルミキサーで混合し、黒色トナーを得た。この黒色ト
ナーを、実施例1と同様に接触一成分現像器を有するプ
リンタ及び二成分現像器に投入し、127℃の温度で定
着を行ったところ、定着性が高く、トナー画像の光沢が
有り、かつ5万枚の印字を行ったところ、初期から最後
まで安定した画質の画像が得られ、現像器へのトナーの
固着、クリーニング不良も見られなかった 実施例18 実施例1の粒子Aと実施例14においてカーボンを含有
させずに得られた粒子L′とを重量比1:2の比率で混
合し、OMダイザーにより処理し、二次粒子を得た。粒
子L′の分子量および軟化点は粒子Lと同一であった。
これをSEMにより観察したところ、粒径5〜7μmの
粒子の周囲に粒径1〜1.5μmの粒子が表面を完全に
覆うことなく付着していた。
【0116】これをハイブリダイザーによって1000
0rpmの条件で10分処理し、融着一体化させ、最終
的に体積平均粒径7.0μmの粒子を得た。これをTE
Mにより断面観察を行ったところ、粒径5〜7μもの粒
子の周囲に径1〜1.5μmのカーボン含有領域が存在
し、かつカーボン含有領域の外周側の外形線を包絡する
直線は内核粒子の外形線の外側に位置していた。これに
疎水性シリカを0.8重量%添加しヘンシェルミキサー
で混合し、トナーを得た。
【0117】このトナーを実施例1と同様に接触一成分
現像器を有するプリンタ及び二成分現像器に充填し、1
27℃の温度で定着を行ったところ、定着性が高く、ト
ナー画像の光沢が有り、その後印字テストを行ったとこ
ろ、初期から3.5万枚まで安定した画質の画像が得ら
れた。その後、更に印字テストを続けたところ、現像器
へのトナーの固着によりハーフトーン部分の白スジが発
生した。またクリーニング不良と思われる横スジもメモ
リーも発生した。なおこの時点で現像器中のトナーの粒
径を測定したところ、6.6μmとなっていた。
【0118】実施例19 実施例1−1の粒子Aおよび実施例14においてカーボ
ンブラックを含有させないで形成した粒子L′をノニオ
ン界面活性剤でありポリオキシエチレン・ポリオキシプ
ロピレン・ブロックポリマーを各固形分に対し0.4重
量%含有した水溶性に分散し、両者を固形分比1:2で
混合し、1000ml 4つ口フラスコ中で60℃、回
転速度350rpmで30分撹拌したところ、両粒子が
凝集した二次粒子が得られた。この分散液を撹拌しなが
ら温度99℃まで上げ、3時間その状態を保持したとこ
ろ、二次凝集粒子が一体化した粒子が得られた。
【0119】これを純水で洗浄、ろ過し、更に45℃で
10時間の乾燥を行い、最終的に体積平均粒径7.2μ
mの粒子を得た。なお、9μm以上の体積分布は7.4
%であった。これをTEMにより断面観察を行ったとこ
ろ、粒径5〜7μmの粒子の周囲に径1〜1.5μmの
カーボン含有領域が独立して存在し、かつこの含有領域
の外周側の外形線を包絡する直線は内核粒子の外形線の
外側に位置していた。これに疎水性シリカを0.8重量
%添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーを得
た。
【0120】このトナーを実施例1と同様に接触一成分
現像器を有するプリンタ及び二成分現像器のトナーとし
て充填し、127℃の温度で印字を行ったところ、定着
性が高く、かつ5万枚の印字を行ったところ、初期から
最後まで安定した画質の画像が得られ、現像器へのトナ
ーの固着、クリーニング不良も見られなかった。
【0121】実施例19−2 実施例19において、粒子L′を分散させる界面活性剤
として、予めシリカを5重量%分散含有させた界面活性
剤水溶液を用い、トナーを作製した。分散した粒子L′
をSEM観察したところ、表面に均一にシリカが付着し
ていた。得られたトナーの体積平均粒径は7.2μmで
あった。なお、9μm以上の体積分布は4.3%であっ
た。これをTEMにより断面観察を行ったところ、粒径
5〜7μmの粒子の周囲に径1〜1.5μmのカーボン
含有領域が独立して存在し、かつこの含有領域の外周側
の外形線を包絡する直線は内核粒子の外形線の外側に位
置していた。
【0122】これに疎水性シリカを0.8重量%添加
し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーを得た。これ
を同様に接触一成分現像器を有するプリンタ及び二成分
現像器のトナーとして充填し、評価を行ったところ、定
着性が高く、かつ5万枚の印字を行ったところ、初期か
ら最後まで安定した画質の画像が得られ、現像器へのト
ナーの固着、クリーニング不良も見られなかった。
【0123】実施例20 実施例19において、粒子L′と実施例1−1の粒子A
の混合比率1:1、3:1、4:1、5:1とし、同様
の方法で2種類の粒子が凝集一体となった粒子を得た。
これをTEM観察したところ、いずれも粒径5〜7μm
の粒子の周囲に粒径1〜1.5μmの粒子が表面を完全
に覆うことなく埋め込まれ、かつ外周粒子の外周側の外
形線を包絡する直線は、内核粒子の外形線の外側に位置
していた。これに疎水性シリカを0.8重量%添加し、
ヘンシェルミキサーで混合し、トナーを得た。
【0124】このトナーを実施例1−1と同様に接触一
成分現像器を有するプリンタ及び二成分現像器に投入
し、127℃の温度で定着を行ったところ、定着性が高
く、かつ5万枚の印字を行ったところ、初期から最後ま
で安定した画質の画像が得られ、現像器へのトナーの固
着、クリーニング不良も見られなかった。また、実施例
14よりもトナー画像の光沢性は優れていた。
【0125】比較例5 実施例19において、粒子L′と実施例1−1の粒子A
の混合比率10:1、20:1とし、同様の方法で2種
類の粒子が凝集一体となった粒子を得た。これをTEM
観察したところ、いずれも粒径5〜7μmの粒子の周囲
に粒径1〜1.5μmの粒子が実施例20のトナーより
もまばらに埋め込まれ、かつ外周粒子の外周側の外形線
を包絡する直線は内核粒子の外形線の交わったいた。こ
れに疎水性シリカを0.8重量%添加しヘンシェルミキ
サーで混合しトナーを得た。
【0126】このトナーを実施例1と同様に接触一成分
現像器を有するプリンタ及び二成分現像器に投入し、1
27℃の温度で定着を行ったところ、クリーニング不良
も見られず、定着性は高く、トナー画像の光沢も優れて
いたが、5千枚の印字でべたパッチ黒部分に白筋と白地
に黒筋を発生しており、現像ローラーの表面をSEM観
察すると、黒トナーの固着が見られた。
【0127】実施例21 実施例16において、粒子P1、P2、P3、P4とQ
の混合比率を変えてカラートナーを形成した。これらの
粒子の断面をTEM観察したところ、いずれも粒径5〜
7μmの粒子の周囲に粒径1〜1.5μmの粒子がまば
らに埋め込まれ、かつ外周粒子の外周側の外形線を包絡
する直線は内核粒子の外形線の外側に位置していた。こ
れに疎水性コロイドリカルシリカを1.3重量%添加
し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーを得た。
【0128】このトナーを実施例7と同様にカラープリ
ンタの現像器に充填し、定着温度120℃にて5万枚の
カラー画像の出力を行い、定着画像の定着強度、光沢度
および現像器内へのトナー固着状態を調べたところ、下
記図5に示す結果を得た。なお、定着強度は3色の中で
最も弱いものを、固着発生枚数は最も早く発生したもの
を、光沢度は3色の平均値とした。
【0129】 表5 粒子E:粒子A′ 定着強度 光沢度 固着発生枚数 No.21−1 1:1 △ 21 発生せず No.21−2 2:1 ○ 25 発生せず No.21−3 3:1 ○ 27 発生せず No.21−4 4:1 ○ 30 発生せず No.21−5 5:1 ○ 33 4.6万枚 No.21−6 6:1 ○ 32 4万枚 また、このトナーを実施例1と同様に、2成分現像器を
搭載するプリンタの現像器に粒径60μmのフェライト
キャリアと混合した現像剤、及び補給トナーとして充填
したところ、定着強度が高く、かつ光沢度が30%以上
の画像が初期から8万枚まで安定して得られ、ムラ等の
画像欠陥も発生しなかった。
【0130】比較例6 実施例21において、P1、P2、P3、P4の各々と
粒子Qとを10:1、及び20:1にて混合し、カラー
トナーに得た。これらの粒子の断面をTEM観察したと
ころ、いずれも粒径5〜7μmの粒子の周囲に粒径1〜
1.5μmの粒子がさらにまばらに埋め込まれ、かつ外
周粒子の外周側の外形線を包絡する直線は内核粒子の外
形線と交差していた。これに疎水性シリカを0.9重量
%添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーを得
た。
【0131】このトナーを実施例7と同様にカラープリ
ンタの現像器に充填し、定着温度120℃にて5万枚の
カラー画像の出力を行い、定着画像の定着強度、光沢度
および現像器内へのトナーの固着状態を調べた。その結
果、いずれも定着強度は十分であり、かつ光沢度は30
%を越えたが、1万枚以下の出力枚数で現像ローラーへ
の固着が発生した。
【0132】実施例22 実施例1で得られた黒色粒子Bと、粒子B形成の際カー
ボンの代わりに実施例3で使用したイエロー、マゼン
タ、シアンの3色の着色剤を用いて作製した3色のカラ
ー粒子をコア粒子として、以下の方法でマイクロカプセ
ルを形成した。なお、各粒子の分子量はいずれもMn:
6×103 、Mw:1.3×104 であり、また軟化点
は94℃であった。
【0133】各コア粒子を、コア粒子100重量部に対
し0.7重量部のエチルセルロースを溶解した水溶液中
にナノマイザーにより分散させ、分散液sとした。次
に、以下の原料をボールミルおよびナノマイザーにより
分散した。これを分散液tとする。
【0134】 スチレンモノマー 90重量部 負帯電性電荷制御剤 0.5重量部 過酸化ベンゾイル 2重量部 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5重量部 水 200重量部 分散液sと分散液tを混合し、1000mlの4つ口フ
ラスコに移し、PHを燐酸水素ナトリウムにて約4に調
整し、撹拌速度を600rpmとし、温度を70℃に上
昇させて8時間重合反応を行った。得られた粒子は、平
均粒径1.7μmの着色粒子であり、採取後TEMによ
り断面を観察したところ、層厚約0.2μmのシェルが
形成されていた。この後、PHを7、撹拌速度を270
rpmとし粒子同士を凝集させ二次粒子を形成し、95
℃に昇温し4時間加熱したところ、凝集状態で融着一体
となった。得られた粒子をろ過・洗浄し、45℃で10
時間真空乾燥を行い、4種類の体積平均粒径7.2μm
のじゃがいも状の不定型カラー粒子を得た。これに疎水
性シリカを0.8重量%添加し、ヘンシェルミキサーで
混合し、トナーを得た。
【0135】このトナーを実施例7と同様にカラープリ
ンタの現像器に充填し、定着温度120℃にて8万枚の
カラー画像の出力を行った。各色のベタパッチ部の画像
濃度はイエロー:1.80、マゼンタ:1.77、シア
ン:1.81と高い濃度が得られ、定着画像の定着強度
はいずれも90%以上、光沢度も30%を越えていた。
また、最後までハーフトーンも含め均一で安定した画像
が得られ、現像器内へのトナーの固着も全く見られなか
った。
【0136】実施例23 スチレン−アクリル共重合体 1.0 重量部 (Mn=48000、Mw=20000、軟化点138℃) 負帯電性電荷制御剤 0.02重量部 以上を溶解したアセトン溶液2000mlを、4個の1
000ml 4つ口のフラスコに各々500mlづつ入
れ、この中に、実施例4−2で得られた黒色粒子B及び
粒子B形成の際、カーボンの代わりに実施例7で使用し
たイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラー着色剤を
使用して得た3種のカラー粒子を各々別個に投入し、6
00rpmで撹拌しながら、更にn−ヘキサン300g
を滴下した。
【0137】得られた粒子をTEM観察すると、おのお
の粒径約1μmで、シェル厚が約0.1μmのカプセル
が形成されていた。これらの粒子のろ過、乾燥後、おの
おのの各粒子に対し、重量比0.3%のポリオキシエチ
レン脂肪酸エステルを溶解した水溶液中にナノマイザー
を用い、分散した。更に1000mlフラスコ中で30
0rpmで撹拌しながら温度を98℃に上げ、4時間維
持し、一次粒子を凝集一体化させた。その後、ろ過・純
水洗浄・真空乾燥(45℃、10時間)を行ない、3種
のカラー粒子を得た。
【0138】各粒子は不定型形状で体積平均粒径7.1
〜7.3μmであった。これに疎水性シリカを0.9重
量%添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、4種のカラ
ートナーを得た。このトナーを実施例7と同様にカラー
プリンタの現像器に充填し、定着温度120℃にて8万
枚のカラー画像の出力を行った。各色のベタパッチ部の
画像濃度はイエロー:1.76、マゼンタ:1.72、
シアン:1.75と高い濃度が得られ、定着画像の定着
強度はいずれも90%以上、光沢度も30%を越えてい
た。また最後までハーフトーンも含め均一で安定した画
像が得られ、現像器内へのトナーの固着も全く見られな
かった。
【0139】実施例24 実施例1で得られた黒色粒子Bと、分子量がMn=48
000、Mw=20000、軟化点138℃の体積平均
粒径0.2μmのスチレン−アクリル共重合体の球形粒
子とをそれぞれ、ノニオン界面活性剤であるソルビタン
脂肪酸エステル(イオネットS20=三洋化成製)の、
固形分に対し重量比0.5%含有する水溶液に分散し
た。両分散液を固形分1:3の重量比で混合し、4つの
フラスコ中で50℃で、380rpmの回転速度で30
分撹拌し、二次粒子を得た。これを100℃まで昇温
し、二次粒子を融着一体化させた。
【0140】得られた粒子Uは、平均粒子1.7μmの
球形粒子であり、断面をTEMにより観察したところ、
カーボン含有の核粒子の周囲が約0.2μm厚の殻によ
り完全に被覆されたカプセル粒子であった。得られた粒
子Uを再びノニオン界面活性剤に分散し、70℃の温度
で180rpmで30分撹拌したところ、粒子Uの二次
凝集体が現れた。得られた二次粒子をサンプリングして
カラーレーザー顕微鏡で観察すると、各粒子同士が凝集
し、粒径5〜7μmの二次粒子を形成していた。この分
散液を100℃まで昇温し融着一体化させ、粒子Vを得
た。
【0141】この粒子Vをハイブリダイザーを用い、1
5000rpmの条件で17分処理した。得られた粒子
は、平均粒径5.8μmのじゃがいも状の不定型黒色粒
子であった。これに0.4μm径のPMMA粒子0.5
重量%、さらに疎水性シリカを1.2重量%ヘンシェル
ミキサーで混合し、黒色トナーを得た。この黒色トナー
を実施例1と同様に接触一成分現像器を有するプリンタ
及び二成分現像器のトナーとして投入し、120℃の温
度で定着を行ったところ、定着性が高く、トナー画像の
光沢が有り、かつ5万枚の印字を行ったところ、初期か
ら最後まで安定した画質の画像が得られ、現像器へのト
ナーの固着、クリーニング不良も全く見られなかった。
【0142】実施例25 実施例24において、黒色粒子Bと0.2μm粒径のス
チレン−アクリル共重合体の球形粒子の混合比を20:
1として、他は同様にして黒色粒子を得た。得られた粒
子は、平均粒径1.6μmの球形粒子であり、断面をT
EMにより観察したところ、カーボン含有の核粒子の周
囲に、約0.2μmのカーボン非含有粒子が非連続的に
埋め込まれていた。得られた粒子を実施例24と同様に
再び凝集一体化し、体積平均粒径5.7μmの不定型黒
色粒子を得た。
【0143】これにPMMA粒子および疎水性シリカを
この順序でおのおの0.9重量%、1.2重量%、ヘン
シェルミキサーで混合し、黒色トナーを得た。この黒色
トナーを実施例1と同様に接触一成分現像器を有するプ
リンタ及び二成分現像器に投入し、120℃の温度で定
着を行ったところ、定着性が高く、トナー画像の光沢が
有り、かつ8万枚の印字を行ったところ、初期から最後
まで安定した画質の画像が得られ、現像器へのトナーの
固着、クリーニング不良も見られなかった。
【0144】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の態
様(請求項1)によると、低軟化点の樹脂を主成分とす
る第1の粒子と、この第1の粒子と凝集一体化した前記
低軟化点の樹脂よりも高軟化点の樹脂を主成分とする第
2の粒子とを含むことにより、また、本発明の第2の態
様(請求項2)によると、軟化点の異なる2種以上の樹
脂を含有し、低軟化点の樹脂を含む粒子を複数個凝集融
着することにより形成した不定型の核粒子と、この核粒
子の周囲に連続的に被覆された前記低軟化点の樹脂より
高軟化点の樹脂層とを含むことにより、更に、本発明の
第3の態様(請求項3)によると、軟化点の異なる2種
以上の樹脂を含有し、低軟化点の樹脂を含む不定型の核
粒子と、この核粒子の周囲に形成された、低軟化点の樹
脂よりも高軟化点の樹脂を含有する複数の樹脂領域とを
含むトナーであって、複数の樹脂領域の外周側の外形線
を包絡する直線が、核粒子の外周と交わらないことによ
り、本発明の第4の態様(請求項4)によると、軟化点
の異なる2種以上の樹脂を含有し、高軟化点の樹脂によ
り外周の少なくとも1部が被覆された、高軟化点の樹脂
よりも低軟化点の樹脂を含む粒子を、複数個凝集一体化
してなることにより、第1に低エネルギーでの転写材へ
の定着が可能な、第2にクリーニング性の良好な、第3
に良好なフルカラー画像を得ることのできる、第4に長
寿命の、電子写真現像剤を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子写真プロセスの簡単な概念説明図。
【図2】 本発明の電子写真現像剤の特性評価に用いた
接触一成分現像器の概略断面図。
【図3】 本発明の電子写真現像剤の特性評価に用いた
カラープリンタの概略断面図。
【図4】 本発明の電子写真現像剤の特性評価に用いた
カラープリンタの現像器部分の概略断面図。
【図5】 本発明の電子写真現像剤の特性評価に用いた
カラープリンタの定着器部分の概略断面図。
【図6】 本発明の第1の態様に係る電子写真現像剤及
びその製造法の概念説明図。
【図7】 本発明の第2の態様に係る電子写真現像剤及
びその製造法の概念説明図。
【図8】 本発明の第3の態様に係る電子写真現像剤の
概念説明図。
【図9】 本発明の第3の態様に係る電子写真現像剤及
びその製造法の概念説明図。
【図10】 本発明の第4の態様に係る電子写真現像剤
及びその製造法の概念説明図。
【符号の説明】
1…感光体 2…帯電装置 3…露光装置 4…現像器 5…転写装置 6…転写材 7…定着装置 8…クリーニング装置 9…除電装置 10…クリーニングブレード 102…感光体ドラム 109…現像ローラー 110…ブレード 111…トナー供給ローラー 112…トナー容器 113…非磁性トナー 114…ミキサ 115…リカバリーブレード 116…部材 121…バッフル板 123…発泡材 200…現像装置 201…感光体 202…帯電装置 203…レーザー露光装置 204…ブレンドクリーニング装置 205…除電ランプ 209…転写装置 210…定着装置 211…加熱ローラ 212…加圧ローラ 213…画像支持体 214…ヒータランプ 215…離型剤塗布部材 216…クリーニングブレード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低軟化点の樹脂を主成分とする第1の粒
    子と、この第1の粒子と凝集一体化した前記低軟化点の
    樹脂よりも高軟化点の樹脂を主成分とする第2の粒子と
    を含むことを特徴とする電子写真用現像剤。
  2. 【請求項2】 軟化点の異なる2種以上の樹脂を含有
    し、低軟化点の樹脂を含む粒子を複数個凝集融着するこ
    とにより形成した不定型の核粒子と、この核粒子の周囲
    に連続的に被覆された前記低軟化点の樹脂より高軟化点
    の樹脂層とを含むことを特徴とする電子写真用現像剤。
  3. 【請求項3】 軟化点の異なる2種以上の樹脂を含有
    し、低軟化点の樹脂を含む不定型の核粒子と、この核粒
    子の周囲に形成された、前記低軟化点の樹脂よりも高軟
    化点の樹脂を含有する複数の樹脂領域とを含むトナーで
    あって、前記複数の樹脂領域の外周側の外形線を包絡す
    る直線が、前記核粒子の外周と交わらないことを特徴と
    する電子写真用現像剤。
  4. 【請求項4】 軟化点の異なる2種以上の樹脂を含有
    し、高軟化点の樹脂により外周の少なくとも1部が被覆
    された、前記高軟化点の樹脂よりも低軟化点の樹脂を含
    む粒子を、複数個凝集一体化してなることを特徴とする
    電子写真用現像剤。
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