JPH06281909A - 液晶光学装置及びそれを用いた照明装置 - Google Patents

液晶光学装置及びそれを用いた照明装置

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JPH06281909A
JPH06281909A JP5092300A JP9230093A JPH06281909A JP H06281909 A JPH06281909 A JP H06281909A JP 5092300 A JP5092300 A JP 5092300A JP 9230093 A JP9230093 A JP 9230093A JP H06281909 A JPH06281909 A JP H06281909A
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light
crystal optical
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optical device
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JP5092300A
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Yoshiharu Oi
好晴 大井
Yutaka Kumai
裕 熊井
Tsuneo Wakabayashi
常生 若林
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AG Technology Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】楕円鏡12と光源11と開口絞り14と、表電
極30A、光が2回通過せしめられる液晶固化物複合体
層30B、裏電極30Cを備えた液晶光学素子30と、
平凸レンズ40と光ファイバ50とが設けられ、光路中
の界面が凹凸面とされるか、もしくは傾斜角度αを有す
るかされ、または平凸レンズ表面40aに光吸収体70
が設けられて不要な正規反射光が低減され、変調光が光
ファイバ50に出射される液晶光学装置1。 【目的】高性能の光変調器を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバと液晶固化
物複合体を備えた透過散乱型の液晶光学素子とを用いた
液晶光学装置、及びそれを用いた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から光源と光伝送用の光ファイバと
の間に液晶光学素子を配置して、液晶光学素子により光
源から光ファイバに伝達される光量を制御する液晶光学
装置が知られている。さらに、光エネルギー伝送用の光
ファイバ、または単線の光ファイバを束ねたバンドルフ
ァイバと光源と液晶光学素子とを用いた照明装置や配光
装置が提案されている。
【0003】また、光源から液晶光学素子への導光手段
に光ファイバを用い、光ファイバと光ファイバとの間に
液晶光学素子を配置した構成が提案されている。図7に
従来例としてその基本配置を示す。入射用の光ファイバ
51と出射用の光ファイバ52と凸レンズ41と反射モ
ードの液晶光学素子30とが空間的に離れて配置されて
いる。さらに、液晶光学素子30はその内部に液晶固化
物複合体層を電気光学的な機能層として有し、透過散乱
型の動作モードを示す。そして、この構成により光の変
調を達成する。
【0004】また、この従来例と似たような配置構成で
あるが、光通信情報伝送用の低損失細線光ファイバを液
晶光学素子の光入射側及び光出射側に用いた光可変減衰
器が提案されている。以上のように、透過散乱型の動作
モードを有し偏光板なしで光の制御を行うことのできる
液晶固化物複合体を備えた液晶光学素子を用いることに
より光損失の低減が可能となることから、反射型液晶光
学素子とレンズを用いても光可変減衰器が構築可能であ
ることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この場合、反射型の構
成とすることによって液晶固化物複合体層を光が2回通
過するため、液晶固化物複合体自体の散乱能は1回のみ
光が通過する透過型の構成に比べ飛躍的に向上する。
【0006】しかし、液晶光学素子の界面及び集光用レ
ンズの界面などにおいて生じる界面反射の一部が光出射
側の光ファイバに常時入射するため、液晶固化物複合体
が散乱状態のとき、光ファイバからの出射光量は低くな
らず、液晶固化物複合体層への電圧印加及び非印加によ
る出射光の消光比は透過型の構成に比べ高いとはいえな
かった。
【0007】したがって、液晶光学素子の電圧印加に伴
う光量変化のダイナミックレンジは透過型の素子構成に
比較して改善されることはほとんどなく低い特性値のま
まであった。また、多量の光を放出する光源を用いた場
合、放射熱などに伴う液晶光学素子の温度上昇は著し
く、各種の電気光学特性(印加電圧対光透過率の特性、
ダイナミック応答特性、消光比等)の再現性が低くなり
正確な調光ができなかった。
【0008】また、光源からの出射光を楕円鏡で集光
し、最終的に光ファイバから出射光を得る照明装置の場
合、照射面の中央部に照度の低い領域が生じ、均一照明
装置として問題となっていた。例えば、電子部品が実装
された回路基板に光ファイバからの出射光を照射し、そ
の画像をCCDカメラで入力してから二値化画像処理を
行い実装の良否を判定する検査装置等に置いて、照射光
の面内均一性が劣ると判定精度が低下するため問題とな
っていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、光源と、集光
手段と、それぞれ電極付の一対の基板間に、液晶が固化
物マトリックス中に分散保持された液晶固化物複合体が
挟持され、電極間に発生する電界によって液晶が制御さ
れ、液晶の屈折率が固化物マトリックスの屈折率に一致
しない際に光が散乱し、液晶の屈折率が固化物マトリッ
クスの屈折率とほぼ一致した際に光が透過する液晶固化
物複合体層を備えた液晶光学素子と、光反射手段と、光
ファイバとが設けられ、光源から光ファイバに至る光路
の途中に光反射手段が光路を折り曲げるように設けら
れ、液晶光学素子は光反射手段の反射面側に配置され、
光源から出射された光は集光手段を通過せしめられ、さ
らに液晶光学素子の第1の面から入射され液晶固化物複
合体層を通過せしめられ、さらに光反射手段に至り、光
反射手段で反射され液晶固化物複合体層を通過せしめら
れ、液晶光学素子の前記第1の面から出射され、集光手
段を通過せしめられ、光ファイバの光入力端にほぼ集光
され、液晶光学素子での光の透過と散乱によって光源か
ら光ファイバに伝達される光量が制御される液晶光学装
置において、光反射手段は液晶固化物複合体層に近接ま
たは密着され、集光手段は平凸レンズからなり、該平凸
レンズは液晶光学素子の前記第1の面に接して設けら
れ、光源から光ファイバに至るまでの光路中に存在する
界面のうち少なくとも1つの界面に凹凸が設けられる
か、少なくとも1つの界面が光反射手段に対して所定の
傾斜角度αだけ傾斜せしめられたことを特徴とする液晶
光学装置(1)を提供する。
【0010】また、この界面に凹凸が設けられた液晶光
学装置(1)において、液晶光学素子の少なくとも一方
の電極面に凹凸が形成されたことを特徴とする液晶光学
装置(2)を提供する。また、この傾斜角度αだけ傾斜
せしめられた液晶光学装置(1)において、傾斜角度α
は光反射手段における反射面上の点から光ファイバの有
効半径を見込んだときの見込み角よりも大きな値とする
ことを特徴とする液晶光学装置(3)を提供する。
【0011】また、上記の液晶光学装置(1)〜(3)
のいずれか1つにおいて、平凸レンズの凸面上の一部に
光吸収体または散乱体が設けられたことを特徴とする液
晶光学装置(4)を提供する。
【0012】また、上記の液晶光学装置(1)〜(4)
のいずれか1つにおいて、液晶光学素子の光反射手段が
設けられた基板側に、さらに温度調整器が設けられたこ
とを特徴とする液晶光学装置(5)を提供する。
【0013】また、上記の液晶光学装置(1)〜(5)
のいずれか1つにおいて、光源から液晶光学素子への導
光手段として楕円鏡がさらに設けられてなることを特徴
とする液晶光学装置(6)を提供する。
【0014】また、上記の液晶光学装置(6)におい
て、楕円鏡の第一焦点近傍に光源が配置され、楕円鏡の
第二焦点近傍に集光均一化手段として錐体状プリズムと
開口絞りが組合わされて配置されるか、または錐体状反
射体が配置され、光源からの出射光は楕円鏡で第二焦点
近傍に集光され、さらに、前記集光均一化手段によって
集束され均一化された光束が液晶光学素子へ入射せしめ
られることを特徴とする液晶光学装置(7)を提供す
る。
【0015】また、上記の液晶光学装置(7)におい
て、錐体状プリズムの光出射側の頂角θが90°〜17
5°である凸錐体状プリズム、もしくは頂角φが185
°〜270°である凸錐体状プリズムとされたことを特
徴とする液晶光学装置(8)を提供する。
【0016】また、上記の液晶光学装置(7)におい
て、錐体状反射体の反射面の頂角βが150°〜177
°である凸反射体、もしくは頂角γが183°〜210
°である凹反射体とされたことを特徴とする液晶光学装
置(9)を提供する。
【0017】さらに、上記の液晶光学装置(1)〜
(9)のいずれか1つを備えた照明装置を提供する。
【0018】本発明の液晶光学装置において、具体的に
は不要な正規反射光低減手段として液晶光学素子の少な
くとも一方の透明な電極面に微細な凹凸が形成される
か、液晶光学素子の液晶固化物複合体層を光反射手段に
対して傾斜せしめて設けることで、液晶固化物複合体層
と透明な電極付き基板ガラスとの界面などにおいて生じ
る不要な正規反射光が低減される。
【0019】また、集光手段と液晶光学素子との間の界
面による不要な正規反射光を積極的に抑制するように、
一体的な構造を採用し、コンパクトかつ機械的に強固で
あり光学的に優れた液晶光学装置及び照明装置を提供す
る。
【0020】また、本発明の液晶光学装置において、光
源から液晶光学素子への導光手段として楕円鏡をまず採
用し、さらに集光均一化手段を設ける。楕円鏡の第一焦
点近傍に光源を配置し、第二焦点近傍の位置に開口絞り
と錐体状プリズム、または錐体状反射体が配置される。
ここで開口絞りとは完全なアパーチャストップ以外に同
等の機能を達成するものでよい。簡単には、錐体状プリ
ズムのホルダーも開口絞りとして機能する。さらには、
黒塗りされたり、つや消しされれば効果的である。好ま
しくは、正式なアパーチャストップを用いるのがよい。
【0021】この構成によって、光源からの出射光は楕
円鏡で第二焦点近傍の位置に集光され、集光均一化手段
でほぼ一つの光束として均一化された光が液晶光学素子
へ入射される。この場合、導光手段の構成要素である集
光均一化手段として、錐体状プリズム及び開口絞り、ま
たは錐体状反射体を用いることにより、光ファイバから
出射される光の配光分布を均一化することが可能であ
る。そして、例えば光エネルギー伝送(照明装置)用光
ファイバシャッターを提供する。
【0022】
【作用】本発明によれば、光源から出射された強い光束
や、太い光束、あるいは単一波長の光束も精密に導光し
て、光ファイバに伝達せしめる。このとき、光は液晶固
化物複合体層を2回通過するため、透過散乱型光学素子
の実効的散乱能が向上する。そして、不要な正規反射光
成分を積極的に低減せしめることで、ノイズ成分を大き
く低減せしめ強度の強い光をも低損失で正確に伝達す
る。その結果、従来例に見られたような消光比及びダイ
ナミックレンジの劣化が改善され、強度の強い光の伝達
制御が可能となる。
【0023】また、液晶光学素子の裏面に温度調整器が
設けられた場合には、光の液晶光学素子への入射から出
射に至るまでの光路上でその光に直接影響を与えること
なく、液晶光学素子を強制的に温度制御することが可能
となり、液晶光学素子の電気光学特性がきわめて安定す
る。さらに、強度の強い光の精密な伝達制御を達成する
ことができる。以下、実施例により、本発明を具体的に
説明する。
【0024】
【実施例】
(実施例1)本発明の実施例1を図1に示す。本発明の
液晶光学装置は、光源光学系として楕円鏡12と光源1
1と開口絞り14が用いられる。本実施例では光源11
は楕円鏡12の第1焦点のほぼ近傍の位置に設けられ、
開口絞り14は楕円鏡12の第2焦点のほぼ近傍の位置
に設けられている。光源11としてハロゲンランプを用
いている。ここで、第1焦点の位置にハロゲンランプの
フィラメント部分を設置し、第2焦点の近傍に円形の開
口絞り14が設置されている。もちろん、フィラメント
部分の発光部は空間的にある体積があり、完全な点光源
ではない。
【0025】光を出力する光ファイバ50が配置され、
光変調を実行する反射型動作モードを有する液晶光学素
子30、液晶光学素子30の表側であり光の入出射面と
なる第1の面に接して平凸レンズ40が設けられ、液晶
光学素子30の裏側に、その第2の面に接して温度調整
器60が設けられ、さらに液晶光学素子30を駆動する
駆動回路(図示を省略している)、及び温度調整器60
を駆動制御する電気回路などからなる。
【0026】この温度調整器60は、基板32の裏側に
位置し、温度センサーと電熱ヒータが内蔵された放熱板
を接着したものである。さらに、この温度調整器60の
背後に空冷用ファンを取付け、液晶光学素子30が設定
温度に維持されるように温度をモニターしながら電熱ヒ
ータと空冷用ファンにより温度調整できるようにした。
これらの各構成部分は筐体に納められ、一定のエアーフ
ローによる空調によって冷却される。
【0027】光出射側の光ファイバ50は、多成分系ガ
ラスを直径50μmのコアとする開口数(N. A. )
0. 57のファイバを束ねて直径5mmのバンドルファ
イバとしたものを用いた。各々液晶光学素子30の液晶
固化物複合体層30Bに対して入射角8度で光が入射す
るよう、主要な正規反射光が到達する位置に配置し、円
形の開口絞り14と光ファイバ50(バンドルファイ
バ)の端面の中心とは平凸レンズの焦点位置の近傍で各
々光学的に互いに共役な位置関係に設置されている。
【0028】平凸レンズ40はその焦点距離が50mm
であり、光学接着剤(図示を省略している)で液晶光学
素子30の第1の面(表側)に接着した。また、平凸レ
ンズ40の凸表面40aには反射防止膜をコートし、さ
らにその中心部に直径約5mmのスポット状の形に黒色
塗料を塗って光吸収体70を形成し、その部分の反射を
なくした。
【0029】黒色塗料の形成位置及び面積は用いる光フ
ァイバ50の有効径、レンズの凸面形状に関係して適切
な値が存在する。レンズの凸面での反射光が出射側の光
ファイバに入射するような、レンズ凸表面40aの正規
反射位置に形成することが好ましい。本実施例ではレン
ズの凸表面40aの一部に黒色塗料を塗布して光吸収体
70を形成して不要な界面反射成分を減らしているが、
その代わりに同じ領域に凹凸を形成して散乱体を設けて
不要な正規反射を低減してもよい。
【0030】楕円鏡12の反射面はコールドミラーとし
た。楕円鏡12の第2焦点近傍に設置された開口絞り1
4の直径は、バンドルファイバである光ファイバ50の
有効径に対応した共役像が液晶光学素子30の反射性の
裏電極30Cと平凸レンズ40によって結像される位置
において、その共役像と同程度の形状としている。
【0031】具体的には、本実施例では等倍率で共役像
を形成しているため、開口絞り14として出射側バンド
ルファイバと同じ直径5mmの開口を設置した。また、
ランプ発光中に含まれる紫外線及び熱線が液晶光学素子
に入射しないように、紫外線及び熱線を吸収もしくは反
射する分光特性を有するガラスフィルタをこの開口部に
設置した。
【0032】光源11から出射された光は楕円鏡12に
より集光されて開口絞り14を通過した光のみが平凸レ
ンズ40に進む。平凸レンズ40の凸表面40aから入
射し、屈折せしめられ液晶光学素子30に進む。さら
に、液晶光学素子30に入射し、その中の表電極30
A、液晶固化物複合体層30Bを通過し、残る一方の電
極でもあり光反射手段でもある非透明な裏電極30Cに
当たり、ここで反射する。
【0033】そして、再び液晶固化物複合体層30B、
表電極30Aを通過し、さらに平凸レンズ40を通過
し、その凸表面40aから出射し、屈折して光ファイバ
50のの光入射端に進む。そして、この光入射端の位置
でほぼ集束され光ファイバ50に入射される。つぎに、
本発明で用いられる液晶固化物複合体の構成について概
説する。
【0034】本発明における液晶光学素子では、ネマチ
ック液晶が固化物マトリックス中に分散保持された液晶
固化物複合体を挟持した液晶表示素子を用いる。特に、
正の誘電異方性を有するネマチック液晶が固化物マトリ
ックス中に分散保持され、その固化物マトリックスの屈
折率が使用する液晶の常光屈折率(no)とほぼ一致す
るようにされた液晶固化物複合体を用いることが好まし
い。そして、液晶固化物複合体を、一対の電極付きの基
板間に挟持する。
【0035】ネマチック液晶のno と異常光屈折率(n
e )との差である屈折率異方性を△nとすると、△nは
0.18以上であることが好ましい。また、特定波長λ
(μm)に対して液晶固化物複合体層の高い散乱能を得
るためには、液晶の平均粒子径R(μm)がその波長に
応じて揃っていることが好ましい。実際には、△n・R
≒λの関係を満たすことが好ましい。
【0036】したがって、光エネルギー伝送用のバンド
ルファイバを用いて可視光の波長帯域(λ=0.4〜
0.7(μm))の光を変調する場合、全波長域で液晶
固化物複合体層での散乱能がほぼ均一になるためには、
液晶の平均粒子径Rが、 0.4<△n・R<0.7 の関係を満たす範囲に分布していることが好ましい。
【0037】一方、光通信用単線ファイバを用い、光と
して非可視光域の半導体レーザダイオードやLEDの近
赤外波長域(λ=0.8〜1.6(μm))の単一波長
の光を用いる場合、または可視光発振のレーザであるH
e−Neレーザや半導体レーザの単一波長の光を光計測
用に用いる場合、液晶の平均粒子径Rは、△n・R≒λ
を満たすような粒径分布の少ない構造が好ましい。
【0038】この電極付の基板はガラス、プラスチッ
ク、セラミック等の基板上に電極が設けられたものが使
用される。基板は形状が固定されたものでもよいし、プ
ラスチックフィルムのように可とう性の基板であっても
よい。また、紫外線吸収や赤外線吸収あるいは不要な波
長成分を吸収または反射する分光特性を有する基板でも
よい。
【0039】本発明では少なくとも入射面側の基板には
透明な材料を用いる。さらに平坦で光学的な歪の少ない
基板面を形成するにはガラスが適している。
【0040】それぞれ電極付の一対の基板間に、液晶固
化物複合体を挟持する。この液晶固化物複合体は、電圧
の印加により電界が発生し、その電界に応じて液晶分子
の配向が変わり、液晶固化物複合体中の液晶の屈折率が
変化する。その固化物マトリックスの屈折率が、液晶の
屈折率とほぼ一致したときに光が透過し、一致しないと
きに光が散乱する。この液晶固化物複合体を用いた液晶
光学素子は偏光板を用いていないので、光損失の少ない
光変調器が得られる。
【0041】具体的には、液晶表示素子として細かな孔
の多数形成された固化物マトリックスとその孔の部分に
充填されたネマチック液晶とからなる液晶固化物複合体
を用いる。この液晶固化物複合体を、電極基板間に挟持
する。その電極間への電圧の印加状態により、その液晶
の屈折率が変化し、固化物マトリックスの屈折率と液晶
の屈折率との関係が変化する。これら両者の屈折率がほ
ぼ一致したときには透過状態となり、屈折率が異なった
ときには散乱状態となるような液晶光学素子が使用でき
る。
【0042】この細かな孔の多数形成された固化物マト
リックスとその孔の部分に充填された液晶とからなる液
晶固化物複合体は、マイクロカプセルのような液泡内に
液晶が封じ込められたような構造である。しかし、個々
のマイクロカプセルが完全に独立していなくてもよく、
多孔質体のように個々の液晶の液泡が細隙を介して連通
していてもよい。さらに、連通の度合いが高く、液晶が
編み目状に連通している状態でもよい。
【0043】本発明に用いる液晶固化物複合体は、例え
ば以下のようにして製造される。ネマチック液晶と、固
化物マトリックスを構成する硬化性化合物とを混ぜ合わ
せて溶液状またはラテックス状にする。次いで、これを
光硬化、熱硬化、溶媒除去による硬化、反応硬化等させ
て固化物マトリックスを分離し、固化物マトリックス中
にネマチック液晶が分散した状態をとるようにすればよ
い。
【0044】使用する硬化性化合物を、光硬化または熱
硬化タイプにすることにより、密閉系内で硬化できるた
め好ましい。特に、光硬化タイプの硬化性化合物を用い
ると、熱による影響を受けなく、短時間で硬化させるこ
とができ好ましい。
【0045】具体的な製法としては、従来の通常のネマ
チック液晶と同様にシール材を用いてセルを形成し、注
入口からネマチック液晶と硬化性化合物との未硬化の混
合物を注入し、注入口を封止した後、光照射をするか加
熱して硬化させることもできる。
【0046】また、本発明における液晶光学素子の場合
には、シール材を用いなく、例えば、対向電極としての
反射電極を設けた基板上に、ネマチック液晶と硬化性化
合物との未硬化の混合物を供給し、その後、もう一方の
透明電極を設けた基板を重ねて、光照射等により硬化さ
せることもできる。
【0047】もちろん、その後、周辺にシール材を塗布
して周辺をシールしてもよい。この製法によれば、単に
ネマチック液晶と硬化性化合物との未硬化の混合物をロ
ールコート、スピンコート、印刷、ディスペンサによる
塗布等の供給をすればよいため、注入工程が簡便であ
り、生産性が極めてよい。
【0048】また、これらのネマチック液晶と硬化性化
合物との未硬化の混合物には、基板間隙制御用のセラミ
ック粒子、プラスチック粒子、ガラス繊維等のスペー
サ、顔料、色素、粘度調整剤、その他本発明の性能に悪
影響を与えない添加剤を添加してもよい。
【0049】以上、光重合法による製造方法を示した
が、この他にエマルジョン法によってもマイクロカプセ
ル化液晶を形成できる。また、マイクロポーラスガラス
を用い、液晶材料をほぼ均一なガラス孔からカプセル包
疲体材料の液体中に圧出することでカプセル粒子径のほ
ぼ揃った液晶固化物複合体を形成することもできる。
【0050】つぎに、液晶光学素子30の内部構造につ
いて説明する。第1の面(光入出射面)側に位置する表
電極30AはITOなどの透明電極からなっている。そ
して、表側基板でありガラス製の基板31のITO界面
は予めフロスト処理されている。フロスト処理によって
形成された凹凸は、その界面での正規反射が最終的に出
射側の光ファイバ50に到達するのを低減する形状であ
ればよい。したがって、反射面30Cと平行な面が多く
存在する矩形状の凹凸は不適切であり、傾斜角を有する
斜面の集合体である△(鋸歯状)の凹凸が好ましい。
【0051】この傾斜角は、開口絞り14及び光ファイ
バ50の有効径、反射面である裏電極30Cへの光入射
角等に関係するが、一般に傾斜角は垂直に近いほど、即
ち鋭い△状の凹凸程不要な界面反射は取り除かれる。し
かし、鋭角な程表面積が増大するため、界面反射の割合
が増大し、利用できる透過光が減少する。したがって、
透過率の著しい低下を招かず、不要な界面反射を低減で
きる傾斜成分の多い△状の凹凸が好ましい。
【0052】また、本液晶光学装置は、表示素子のよう
に面内特性の均一性が必要でないため、凹凸の大きさ
(ピッチ)に関しての制約は厳しくないが、印加電圧に
対する透過光量の特性において、オン−オフ動作の場合
のように、より鋭い立ち上がりが必要とされる場合は、
凹凸の大きさ(ピッチ)は小さいほど好ましい。一方、
中間光量を細かく制御したい調光器等の応用にはなだら
かな印加電圧に対する透過光量の特性が必要なため、凹
凸のピッチ即ち深さを大きな値とし液晶固化物複合体層
の厚みが分散している方が好ましい。
【0053】具体的には、凹凸の大きさ(ピッチ)は2
〜200μm程度が好ましい。凹凸の深さ(十点平均粗
さ)Rz は0.1〜10μm程度が好ましい。矩形状凹
凸の場合は、正規反射面の面積は変化がないため出射側
ファイバに入射する界面反射ノイズ光成分は低減されな
い、したがって、凹凸形態は△(鋸歯状)が好ましい。
【0054】凹凸面上に形成された透明電極と液晶固化
物複合体層との間で生じる界面反射強度をさらに低減す
るためには、透明電極層の上にSiO2 やMgF2 等の
低屈折率層を反射防止膜として形成することが好まし
い。
【0055】また、反射面と兼用してアルミニウム膜を
形成した非透明な裏電極30Cをガラス製の基板32上
に形成した。この構成により、光変調の機能を果たす液
晶固化物複合体層30Bと裏電極30Cからなる光反射
手段とが密着せしめることができた。裏電極30Cをも
透明とし、相対的に屈折率の異なる誘電体膜を光波長程
度の膜厚で積層した誘電体多層膜ミラーを重ねて設けて
光反射手段とすることもできる。
【0056】この場合、アルミニウム反射膜に比べ硬い
ため液晶固化物複合体層のギャップ制御用のスペ−サを
用いても傷がつき難く耐久性がまさる。また、誘電体多
層膜の膜構成を変えることにより反射率及び反射波長帯
域を任意に設計できるとともに、ほぼ100%の高反射
率も得られる。
【0057】ハロゲンランプから発せられる可視光線を
反射鏡14を介して液晶光学素子30に入射せしめた。
そして、液晶光学素子の電極間に100Hzの矩形波を
搬送波とする交流電圧を印加し、実効電圧値を外部回路
により変調し液晶光学素子の透過散乱状態を変化させる
ことによって調光機能を有する液晶光学装置が得られ
た。光ファイバや平凸レンズや透過散乱型の液晶光学素
子などをこのように組み合わせて用いた本発明の液晶光
学装置の光学特性を測定した。その結果を表1にまとめ
た。
【0058】表1において、相対的光透過率は比較例を
100%としている。測定は恒温度槽内で行われ、温度
は液晶光学素子自体の温度ではなく液晶光学装置の周囲
温度を示す。測定した消光比は0℃から40℃の温度範
囲における液晶光学素子の印加電圧値、0Vと30Vに
対する出射側の光ファイバ50の光量値比率の範囲を示
す。比較例としては、液晶光学素子の光入射側のITO
電極面を平坦面化し、平凸レンズの凸面に黒塗りの光吸
収体を施さない構成のものに関して同様の光学特性評価
を行いその結果を記載した。
【0059】
【表1】
【0060】この結果から、本発明の構成により光損失
がほとんどないまま、消光比の飛躍的向上と動作の再現
性が改善されている。したがって、本発明の液晶光学装
置を調光器などとして用いることにより、印加電圧値に
対応した出射光量の調整が光量損失がほとんどなく、任
意にかつ高速に行うことができる。
【0061】また、本発明の液晶光学装置は、出射側の
光ファイバの光出射端を被照明物に向けて設置し、光電
子増倍管やSiフォトダイオード等の光検出器の電気信
号をロックイン増幅器によりS/N比の高い光計測をす
る場合に必要なファイバ式光チョッパーとして利用でき
る。従来の回転窓式チョッパーもしくは振動型チョッパ
ーに比べて、小型で高速な光チョッピングが可能とな
る。
【0062】また、CCDカメラ等の画像計測装置の画
像蓄積と取り込みタイミングと同期させて液晶光学素子
を高速シャッタリングすることによりS/N比の高い画
像計測が可能となり、画像計測後の画像の二値化処理像
を得ることや形状認識等の応用において高精度で高速処
理が可能となる。
【0063】また、本実施例の液晶光学装置を照明装置
として用いる場合、バンドルファイバから出射されて円
錐状に発散する光は、一般に光軸中心部に暗い部分が生
じやすい。これは、光源の発光がランプ管壁やフィラメ
ントによって生じる陰の影響で、開口絞りに入射する光
のうち光軸に対して10°以下程度の角度領域の光が不
足するためである。このような不均一性を改善するため
に、開口絞り位置(光源系に設けられる楕円鏡の第二焦
点のほぼ位置にあたる)に錐体状プリズムまたは錐体状
反射体を設置し、光軸に対して10°以下程度の角度領
域に光を供給することが有効である。これによって光束
の均一化が達成できる。
【0064】ここで用いられる錐体状プリズムまたは錐
体状反射体の形状は、必要とする照射面の照度均一性に
対して、光源の配光分布や楕円鏡形状や平凸レンズの焦
点距離及びその有効径等に関係して定まる。具体的に
は、錐体状プリズムを用いる場合はその光出射側の頂角
θが90°〜175°である凸錐体状プリズムまたは頂
角φが185°〜270°の凹錐体状プリズムであり開
口絞り(正式なアパーチャストップまたは取り付け用の
ホルダーでもほぼ同等の機能を果たしうる)とともに用
いるのがよい。
【0065】開口絞りによって不要な光が除去され、錐
体状プリズムによって光束の均一化、及び一つの光束に
まとめられる。光束の太さは、用いられる出射用の光フ
ァイバの口径に応じたサイズにすることが好ましいの
で、適切な寸法の開口絞りなどを設けるのがよい。
【0066】光通信分野等において、ファイバ出射光の
総光量値のみを必要とし、その配光角度分布に関して制
約がない場合、あるいは、光源径から出射される光の配
向分布が均等で液晶光学素子への入射光が均一な場合、
特に均一化のための素子を設置する必要がなく、開口絞
りまたは平板反射鏡でよい。
【0067】逆に、ファイバ出射光の配向角度分布が不
均一で、それに応じて照射部が不均一光量分布となり照
明装置として問題となる場合には、錐体状プリズムか錐
体状反射体を用いることにより、均一分布に改善され
る。特に、実施例に示した楕円鏡を集光鏡として用いた
光源系においては、中心部に影が生じやすいため、錐体
状プリズムか錐体状反射体が有効である。錐体状プリズ
ムは開口絞りと組み合わせて用いるとさらに良好な結果
が得られる。
【0068】また、錐体状反射体を用いる場合は反射面
の頂角βが150°〜177°の凸反射体または頂角γ
が183°〜210°の凹反射体であることが好まし
い。この錐体状反射体は、それ自身の有効な反射面積が
開口絞りと同様な絞り機能を果たすので簡便である。
【0069】本実施例においては、第二焦点位置の近傍
に錐体状プリズムを用いていないが、この錐体状プリズ
ムをさらに併用すると、光ファイバ照射面の光軸中心に
おける照度は照射面内最大照度の約30%であったもの
が、頂角θが120°の凸錐体状プリズムを設けること
により、照射面の光軸中心における照度が最大照度とな
り、動径方向になだらか減少する照度分布が得られ、高
速調光機能付き照明装置として良好な照度均一性が得ら
れた。
【0070】また、集光手段として平凸レンズを用いた
場合、レンズの凸面を空気に面し平坦面を液晶光学素子
のガラス基板面に屈折率マッチングのとれた接着材で接
着することが好ましい。このとき、レンズの凸面と空気
との界面において必ず出射側光ファイバに入射する不要
な正規反射を生じせしめる曲率部分が存在する。この曲
率面部分のみに光吸収体を設けるか、あるいは正規反射
低減用の微細な凹凸を形成すればこの界面反射が低減さ
れる。
【0071】ここで光吸収体が形成される面積は微小で
あるため、液晶光学装置の全体としての光の伝達率には
ほとんど影響しない。また、反射面はアルミニウムなど
の金属反射鏡でもよいし、光学干渉多層膜反射鏡でもよ
い。前者の場合、反射面が電極も兼ねるため製造が容易
であり、かつ構造が複雑化しないで液晶光学素子が構成
できる。後者の場合、光学干渉多層膜の構成によって熱
線を透過し可視光のみを反射するような分光特性を有す
るコールドミラーを形成することも可能であるし、光通
信で用いられる特定の半導体レーザ波長に対して反射率
100%のミラーも形成できる自由度がある。
【0072】本実施例のような光源光学系や集光手段や
液晶光学素子、及び出力用の光ファイバの配置構成とす
ることにより、光ファイバを構成するバンドルファイバ
への伝達損失が少なくなり、光利用効率のより高い光学
装置が得られた。特に、大光量の、光源を用いることが
可能となり低損失であり、かつ精密な光制御が可能とな
った。
【0073】本実施例では、光ファイバとしてバンドル
ファイバを用いたが口径の大きな単一ファイバでもよ
い。ガラスで直径5mm程度のコア部を形成すると可と
う性がないので、プラスチックや透光性ゴムをコアとし
て、クラッドを空気とする構造でもよい。空気との界面
の汚れを防止するために低屈折率のフッ素樹脂を表面に
塗ることが好ましい。
【0074】バンドルファイバの場合、実際に光が伝送
するコア部分の占有面積が50〜80%と低いため光導
入効率が悪いが、このような単線大口径コアファイバの
場合、光導入効率は90%以上と高い。
【0075】(実施例2)図2に実施例2を示す。本実
施例での液晶光学装置は、実施例1とほぼ同様の構成を
有する。ここでの特徴は、反射型動作モードを有し光を
変調する機能を備える液晶光学素子の一部の界面が光軸
に対して斜めになっていることである。具体的には、液
晶固化物複合体層が入射光と反射光の対称軸に対して垂
直であり平坦な光反射手段90に対して、所定の傾斜角
度αだけ傾斜が設けられている。
【0076】液晶表光学素子のITOなどからなる透明
な2つの表電極30A、裏電極30Cの面は平坦であ
る。そして、その液晶固化物複合体層30Bの界面から
発生する不要な反射光が出射側の光ファイバ50に入射
して消光比の劣化を招かないように、液晶固化物複合体
層30Bが光路に対して傾斜するように配置されてい
る。
【0077】この傾斜角度αはその界面での正規反射が
最終的に出射側の光ファイバ50に到達するのを低減す
る値であればよい。具体的には、光反射手段における反
射面上の点から光ファイバの有効半径(バンドルファイ
バの場合は、バンドルファイバ全体の有効半径)を見込
んだときの見込み角に対して、液晶固化物複合体の傾斜
角αを大きな値にしておけばよい。
【0078】光通信用単線ファイバの場合、コア径が2
00μm以下と細いため傾斜角度αは0.1°〜10°
の範囲が好ましい。一方、光エネルギー伝送用ファイバ
の場合には、バンドルファイバとして用いるので光伝送
部のファイバ径は2〜20mm程度と太いため傾斜角度
αは、1°〜20°程度が好ましい。
【0079】さらに、大きな傾斜角度とした場合も、界
面反射光は除去されるが、液晶固化物複合体層に斜めか
ら入射する光が大半となり、透明時のインデックス・ミ
スマッチングに伴うヘイズが生じやすく実効的な透過率
が低下する。また、傾斜角度αが大きくなると液晶光学
素子が厚くなり、装置全体の大きさ及び重量が増加する
ため、傾斜角度αは上記の範囲にとどめておくことが好
ましい。
【0080】本実施例では、バンドルファイバ50の有
効半径は2. 5mmであり反射面90までの距離が約5
0mmであるため、見込み角は約3°となる。したがっ
て、この場合液晶固化物複合体の傾斜角αを5°にして
おけば充分である。
【0081】光は液晶光学素子の背面に設けられた光反
射手段90によって反射される。これはアルミニウム膜
やその他の金属膜でよい。あるいは、可視光を反射し赤
外光を透過する光学干渉多層膜を利用したコールドミラ
ーでもよい。
【0082】温度調整器60は光反射手段90の裏側の
平坦面に設けることができる。または、液晶固化物複合
体層30Bと光反射手段90とのなす傾斜角度αに対応
した小さな頂角を有するプリズム80の側面に反射面と
して形成したあと、液晶光学素子30と温度調整器60
に光学接着剤で接着してもよい。透過率を低減させない
ためには、後者のプリズム80を用いた接着方式が好ま
しい。
【0083】本実施例では、温度調整をより正確に行
い、広い環境温度に対しても光学特性の再現性を確保す
るため、光反射手段90としてコールドミラーを形成
し、温度調整器60として電子制御のペルチェ素子と温
度センサが埋め込まれた放熱板を用いた。
【0084】実施例2の構成で光学特性を評価したとこ
ろ、−20℃から80℃の広い環境温度において、常時
消光比350という特性を示し、同時に印加電圧対光出
力特性も温度変化に対して安定した結果が得られた。ま
た、アルミニウム反射鏡に比べてコールドミラーの方が
10%程度反射率が高いため、相対的光透過率は比較例
1に比べ高い値であった。
【0085】(参考例1)図3に参考例1を示す。この
例においては、光の入出力の双方に光ファイバを用い、
入射側及び出射側の各光ファイバの端は光路中の集光手
段の曲率中心近傍に配置されている。この配置は上述し
た従来例(図7に示す二つの光ファイバを有する液晶光
学装置)と基本配置はほぼ同様の構成となる。平凸レン
ズ40は液晶光学素子30の表側に接着層を介して密着
せしめられている。
【0086】この参考例1においては、液晶光学素子3
0の一方の電極30Aの界面に凹凸を設けている。この
凹凸で、液晶光学素子の不要な界面反射を除去できる。
液晶固化物複合体30Bと光反射手段である非透明な裏
電極30Cとはほぼ平行に設けられている。
【0087】さらに、参考例1の液晶光学装置におい
て、実施例1及び2と同様に液晶光学素子を反射面側か
ら強制温度制御しうる構成となっている。強制温度制御
法としては、放熱板を装着して空冷ファンで冷却する。
あるいはペルチェ素子、電熱ヒータと温度センサを装着
して、一定の温度に維持されるよう加熱と冷却を行って
温度制御することもできる。
【0088】(参考例2)図4に参考例2を示す。この
液晶光学装置は、参考例1と異なり、電極面は平坦な面
とされている。この場合、ガラス基板でなくITO付き
PETフィルムを基板に用い、透過型素子を形成してか
ら反射面に接着することも可能である。
【0089】これらの参考例において、平凸レンズ40
としては球面レンズ以外に非球面レンズでもよく、一方
の入射用の光ファイバ51から出射された光が集光手段
である平凸レンズ40により集束されて共役的な位置に
ある出射用の光ファイバ52の光入射端の位置にほぼ集
光されればよい。液晶光学素子30と外界(空気または
筐体内部の封入ガスなど)との界面反射が出射側の光フ
ァイバ52に入射して消光比の劣化を招かないように、
液晶表示素子の中心に直径約1mmのスポット状の黒色
塗料を塗って光吸収体70を設け、その部分の反射をな
くした。
【0090】また、透過率を向上させるために平凸レン
ズ40の凸表面40aには反射防止膜をコートしてあ
る。これらの参考例でも、放熱板を接着して温度調整を
実施例1と同様の方法で行った。
【0091】参考例1及び参考例2の構成で光学特性を
評価したところ、実施例1とほぼ同様に、良好な消光比
の評価結果が得られた。以上の説明において、液晶光学
素子と平凸レンズとを分離して作製したあとで接着し一
体化しているが、平凸レンズの平坦面にITOなどの電
極を直接形成しそれ自体を液晶表示素子の片方の対向電
極基板としてもよい。
【0092】(参考例3)図4の参考例2とほぼ同様な
構成であるが、入射側及び出射側の光ファイバをエネル
ギー伝送用のバンドルファイバの代わりに光通信情報伝
送用の単線光ファイバを用い、集光手段である平凸レン
ズの焦点距離が20mm、有効径が10mmのプラスチ
ック非球面平凸レンズを用いた。液晶光学素子の有効面
は平凸レンズの有効面よりも大きい形状とした。
【0093】単線光ファイバは光伝送部であるコアが直
径200μmの多成分ガラスファイバを用いた。また、
平凸レンズの凸面の中央部に約0. 5mmの黒塗りを光
吸収体として形成した。他の構成は参考例2と同じとし
た。用いた光源は発振波長850nmの半導体レーザ
で、反射面には850nmの反射率が100%である誘
電体多層膜ミラーが形成された上に透明電極としてIT
O膜が形成されている。
【0094】この構成で光学特性を評価した結果、−2
0℃〜80℃の広い環境温度で常時消光比が5000、
応答速度が3msecという特性を示し、同時に印加電
圧対光出力特性も温度変化に対して安定した結果が得ら
れた。
【0095】このように、参考例の構成により光損失は
ほとんどないまま、消光比の飛躍的向上と安定性が達成
されている。したがって、参考例の液晶光学装置であっ
ても光通信用の可変光減衰器として用いることにより、
印加電圧値に対応した出射光量の調整が光量損失なく、
任意にかつ高速に行うことができる。
【0096】(実施例3)図5に実施例3の全体的な配
置のブロック図を示す。液晶光学素子30はその一部拡
大断面図を示している。光源系の基本構成は実施例1と
同じであるが、光源として150W、アーク長5mmの
メタルハライドランプを用いた。また、開口絞り14の
開口位置に、直径10mm、頂角βが160°の錐体状
プリズムの側面にコールドミラーが成膜された錐体状反
射体13を配置し、頂角の2等分線が光軸30°傾けて
配置した。このような錐体状反射体13を用いることに
より、液晶光学素子30への入射光の照度分布が均一化
された。
【0097】本実施例での液晶光学素子30は、対向す
る電極が同じ形状になるように複数に分割され、個々の
分割された電極対毎に電圧を印加し駆動できるような電
極構成としている。また、各電極対毎に平凸レンズが1
対1にアレイ状に配列され液晶光学素子の表面側に接着
層を介して密着せしめられている。実施例1と同じ構成
の光学光源系から液晶光学素子へ入射した光が個々の平
凸レンズを通して各電極対に挟持された液晶固化物複合
体層30Bに入射する。
【0098】液晶固化物複合体層30Bの一方の電極側
(裏側)に形成された光反射手段(裏電極自身で兼用す
るか、その裏側に専用の反射面を形成する)で反射さ
れ、反射光は再び同じ液晶固化物複合体層30B及び各
平凸レンズを通って異なる位置に集光され、平凸レンズ
の数に対応した光源系の開口絞りの共役像が複数生成さ
れる。この共役像は各平凸レンズの個数に対応して、各
々分離して形成されるため、結果的に分割された電極対
の数だけ集光点が生成される。
【0099】この複数の共役像が形成される集光点に共
役像の大きさに対応した有効径を有する複数の光ファイ
バを光出射側に設置する。したがって、各電極対間に印
加される高周波電圧を独立に制御することにより、各電
極対間の液晶固化物複合体層30Bの散乱状態が各々独
立に変わり、出射側の複数の光ファイバの出射光量を独
立に制御できる。
【0100】本実施例では、正六角形の電極対を7個
(中心1個、外周6個)隣接して配置し、独立に電圧印
加できるように配線した電極基板を用意し、光入射側の
表電極30Aは実施例1と同様の凹凸が形成されたフロ
スト面とし、もう一方の裏電極30Cは反射面を兼ねて
アルミニウム電極とした。
【0101】そして、実施例1と同じ液晶固化物複合体
の材料を注入露光し、固化物を硬化せしめ透過散乱型の
液晶光学素子30を形成した。さらに、各電極対にその
形状に対応した正六角形で焦点距離80mmの平凸レン
ズのアレイを接着し、レンズの凸面の中心に直径約2m
mの黒塗りを光吸収体70として施した。
【0102】液晶光学素子と平凸レンズのアレイが一体
化された素子を上からみた平面図を図6に示す。図5に
示された液晶光学素子30の一部拡大断面図は、A-
A’の切断面に対応する。なお、温度調整器60は実施
例1と同じ構成とした。
【0103】光源系の錐体状反射体13と液晶光学素子
30との距離を約120mmとり、液晶光学素子30に
入射する光の光軸が約10°傾斜するように配置した。
液晶光学素子30が透明のとき、焦点距離80mmの平
凸レンズのアレイと液晶光学素子の反射面によって、錐
体状反射体面の共役像が液晶光学素子と60mm離れた
位置に7個の直径約5mmの円形として形成された。各
々の共役像位置に直径6mmの光ファイバを合計7本設
置した。
【0104】ここで用いられた光ファイバは、透光性シ
リコーン樹脂を材料とするエラストマーを棒状に加工し
た物を直径6. 5mmのコアとし、外周に低屈折率のフ
ッ素樹脂をクラッドとして被覆したものを用いた。この
ような単線光ファイバを用いることにより、ガラス系光
ファイバを束ねて用いたバンドルファイバに比べて光伝
送ロスが大きくなるため長距離伝送には適さないが、コ
ア面積が大きく取れるため光導入効率が高いため、10
m以下程度の光エネルギー伝送においては全体の伝送効
率は高く、また低コスト化が可能となる。
【0105】本実施例の液晶光学装置を用いることによ
り、効率よく単一光源からの出射光を複数に分割して光
ファイバにより導光できるとともに、各光ファイバによ
り導光される光の光量を独立にかつ高速に安定して調光
することができた。したがって、本実施例の液晶光学装
置を自動車に搭載すれば、単一光源から複数の光ファイ
バにより分割して導光し、ヘッドランプや、テールラン
プや、室内灯や、インストルメントパネル用光源として
用いることができる。また、舞台照明や店内照明のダイ
ナミックな演出に適した機能を有する。
【0106】本実施例の液晶光学装置において、単一光
源からの光をダイクロイックミラーを用いて色分離もし
くは色合成する機能と組み合わせることにより、各色光
の調光または任意の色の調光が可能となる。
【0107】また、本発明の構成上、液晶光学素子の片
面に温度調整器を設置することができるため、強制的な
温度制御により、用いられる光量や波長帯域や周囲環境
温度に関係なく常に液晶光学素子の最適特性が発現され
る温度に保つことができるようになり、安定した調光ま
たは光シャッタリングが得られる。
【0108】以上、実施例について説明を行ったが、次
に各部の大きさなどについて概略説明を行う。光エネル
ギーを伝送する場合には、光源としてハロゲンランプ、
メタルハライドランプ、Xeランプ等が用いられ、いず
れも発光長が2〜10mm程度あるため、集光手段を用
いて効率よく集光し、ファイバに導光するためには3〜
10mm程度のファイバ直径が必要となる。
【0109】また、光源の大きさは、長さ3〜10cm
(10W〜500Wクラス)から10〜30cm(50
0W〜3kW)程度の幅があり、光源の種別に応じて集
光鏡の大きさも合わせることになる。液晶光学素子の大
きさは、用いる集光手段(楕円鏡やレンズなど)の大き
さ、例えばその焦点距離や有効径とファイバのN.A.
等に応じて決まるが、上記光源を用いる場合は、およそ
対角1〜30cm程度のものを用いる。本発明において
は、液晶パネルの大きさにかかわらず、高い特性を達成
できる。
【0110】通信や光計測等の目的に用いる場合には、
光の入射口径は1mm以下であり、レーザダイオートや
LEDの発散光を集光するためにレンズを用いても、そ
の直径は1cm以下となる。光通信用単線ファイバの光
伝送部コア径は200μm以下程度なので、液晶光学素
子の大きさは、およそ1〜5cm程度となる。光は、半
導体レーザ光などが用いられるためほぼ単一の波長とな
る。この場合でも、光量が相対的に小さくとも、精密な
制御と安定した動作が保証される。
【0111】(参考例4)図8に参考例4を示す。上述
した傾斜角度αを備えた実施例をさらに改良したもの
で、楔状のプリズム体を2個用いて液晶光学素子に傾斜
角度を与え、かつ反射面と平凸レンズの平坦面をほぼ平
行にした例である。上述した実施例と同等の特性が得ら
れた。
【0112】
【発明の効果】本発明の液晶光学装置によれば、電気的
に散乱状態と透過状態を制御しうる液晶光学素子と光反
射手段と集光手段などにより、光源から出射された光を
液晶光学素子の光変調部分に2回通過させるため、1回
しか透過しない場合に比べて実効的散乱能が飛躍的に向
上した。
【0113】また、不要な正規反射光低減手段として、
液晶固化物複合体層と透明電極との界面に凹凸を形成す
るか、あるいは、液晶固化物複合体層と反射面とを平行
とせず傾斜を付ける、さらには、空気との素子界面にお
いて液晶固化物複合体層を通過しないで直接光ファイバ
に入射する界面反射面部分に光吸収体を設けることによ
り、バックグラウンドノイズの主因である不要な界面反
射光を低減できた。その結果、印加電圧に応じた可変調
光機能における消光比及びそのダイナミックレンジの向
上が達成された。
【0114】また、本発明の構成上、液晶光学素子の片
面に温度調整器を設置できるため、精密な温度制御を行
うことができ、用いられる光量や波長帯域や周囲環境温
度に関係なく常に液晶光学素子の最適特性が発現される
温度に保つことができるようになった。そして、大光量
の光を伝播制御するときでも、安定した調光または光シ
ャッタリングが得られた。
【0115】また、高速シャッター機能を有する照明用
光源としては、ストロボ照明がある。この場合には、す
なわち、高速撮影が可能となる。具体的な例としては、
シャッター速度が1msの場合、360km/sの速度
で移動する物体に照射すれば、1cmの移動平均画像が
記録される。
【0116】また、高速移動物体を連続的にシャッタリ
ング照明して撮影すれば、軌跡がステップ状に記録され
る。
【0117】シャッタータイミングを任意に可変でき、
高速追従性があるというプログラマブルな特質を利用し
た例として、例えば、広告照明や展示物照明やフロアー
照明が挙げられ、BGMの音の強弱あるいは音色と同期
してシャッタリングまたは調光することにより、よりア
クティブな照明が可能となった。
【0118】本液晶光学装置を、光同期増幅検出(ロッ
クインアンプ)用の光源制御として用い、一定周期でオ
ン−オフする計測用光源の制御機能を担い、その周期の
信号光だけを増幅し、検出することによって微弱な信号
光でも、またはノイズ光の多い環境でも、S/N比の高
い計測が可能となった。
【0119】その結果、本発明の液晶光学装置を調光機
能付き照明装置、あるいは光シャッタリング機能付き照
明装置として光計測に利用できるようになった。
【0120】特に、ロックインアンプ用光チョッパー等
のように光検出装置と同期を取ってシャッタリングを行
うことによりS/N比が改善された。また、光通信分野
においても、従来より用いられていた固定減衰率の光減
衰器に代わって、印加電圧調整により減衰可変な光減衰
器を得ることができるようになった。
【0121】また、特に大容量の光源を光変調機能を有
する液晶光学素子を近接して設け、強度の強い光を精密
にかつ安定して制御することができる。
【0122】また、本発明はその効果を失わない範囲で
種々の応用に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1(楕円鏡、開口絞り、光吸収体、凹凸
面の表電極、出射側の光ファイバを備えた例)の全体的
な配置を模式的に描いたブロック図。
【図2】実施例2(光吸収体と傾斜角度αを備えた例)
のブロック図。
【図3】参考例1(光吸収体と凹凸面の表電極を備えた
例)のブロック図。
【図4】参考例2(光吸収体と傾斜角度αを備えた例)
のブロック図。
【図5】実施例3(楕円鏡、開口絞り、錐体状反射体、
平凸レンズアレイ、凹凸面の表電極など備えた例)の全
体的な配置構成を示すブロック図。
【図6】実施例3に用いられる液晶光学素子の平面図。
【図7】従来例のブロック図。
【図8】参考例4(プリズム体を2個用いて液晶光学素
子に傾斜角度を与え、かつ反射面と平凸レンズの平坦面
をほぼ平行にした例)のブロック図。
【符号の説明】
1:液晶光学装置 11:光源 12:楕円鏡 13:錐体状プリズムまたは錐体状反射体 14:開口絞り 30:液晶光学素子 30A:表電極 30B:液晶固化物複合体層 30C:裏電極(透明電極または非透明なアルミニウム
電極) 40:平凸レンズ 50:光ファイバ 60:温度調整器 70:光吸収体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、 集光手段と、 それぞれ電極付の一対の基板間に、液晶が固化物マトリ
    ックス中に分散保持された液晶固化物複合体が挟持さ
    れ、電極間に発生する電界によって液晶が制御され、液
    晶の屈折率が固化物マトリックスの屈折率に一致しない
    際に光が散乱し、液晶の屈折率が固化物マトリックスの
    屈折率とほぼ一致した際に光が透過する液晶固化物複合
    体層を備えた液晶光学素子と、 光反射手段と、 光ファイバとが設けられ、 光源から光ファイバに至る光路の途中に光反射手段が光
    路を折り曲げるように設けられ、 液晶光学素子は光反射手段の反射面側に配置され、 光源から出射された光は集光手段を通過せしめられ、さ
    らに液晶光学素子の第1の面から入射され液晶固化物複
    合体層を通過せしめられ、さらに光反射手段に至り、光
    反射手段で反射され液晶固化物複合体層を通過せしめら
    れ、液晶光学素子の前記第1の面から出射され、集光手
    段を通過せしめられ、光ファイバの光入力端にほぼ集光
    され、 液晶光学素子での光の透過と散乱によって光源から光フ
    ァイバに伝達される光量が制御される液晶光学装置にお
    いて、 光反射手段は液晶固化物複合体層に近接または密着さ
    れ、集光手段は平凸レンズからなり、該平凸レンズは液
    晶光学素子の前記第1の面に接して設けられ、 光源から光ファイバに至るまでの光路中に存在する界面
    のうち少なくとも1つの界面に凹凸が設けられるか、 少なくとも1つの界面が光反射手段に対して所定の傾斜
    角度αだけ傾斜せしめられたことを特徴とする液晶光学
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1の界面に凹凸が設けられた液晶光
    学装置において、液晶光学素子の少なくとも一方の電極
    面に凹凸が形成されたことを特徴とする液晶光学装置。
  3. 【請求項3】請求項1の傾斜角度αだけ傾斜せしめられ
    た液晶光学装置において、傾斜角度αは光反射手段にお
    ける反射面上の点から光ファイバの有効半径を見込んだ
    ときの見込み角よりも大きな値とすることを特徴とする
    液晶光学装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項の液晶光学装
    置において、平凸レンズの凸面上の一部に光吸収体また
    は散乱体が設けられたことを特徴とする液晶光学装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項の液晶光学装
    置において、液晶光学素子の光反射手段が設けられた基
    板側に、さらに温度調整器が設けられたことを特徴とす
    る液晶光学装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項の液晶光学装
    置において、光源から液晶光学素子への導光手段として
    楕円鏡がさらに設けられてなることを特徴とする液晶光
    学装置。
  7. 【請求項7】請求項6の液晶光学装置において、 楕円鏡の第一焦点近傍に光源が配置され、 楕円鏡の第二焦点近傍に集光均一化手段として錐体状プ
    リズムと開口絞りが組合わされて配置されるか、または
    錐体状反射体が配置され、 光源からの出射光は楕円鏡で第二焦点近傍に集光され、 さらに、前記集光均一化手段によって集束され均一化さ
    れた光束が液晶光学素子へ入射せしめられることを特徴
    とする液晶光学装置。
  8. 【請求項8】請求項7の液晶光学装置において、錐体状
    プリズムの光出射側の頂角θが90°〜175°である
    凸錐体状プリズム、もしくは頂角φが185°〜270
    °である凸錐体状プリズムとされたことを特徴とする液
    晶光学装置。
  9. 【請求項9】請求項7の液晶光学装置において、錐体状
    反射体の反射面の頂角βが150°〜177°である凸
    反射体、もしくは頂角γが183°〜210°である凹
    反射体とされたことを特徴とする液晶光学装置。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれか1項の液晶光学
    装置を備えた照明装置。
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