JPH06281513A - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JPH06281513A
JPH06281513A JP8944993A JP8944993A JPH06281513A JP H06281513 A JPH06281513 A JP H06281513A JP 8944993 A JP8944993 A JP 8944993A JP 8944993 A JP8944993 A JP 8944993A JP H06281513 A JPH06281513 A JP H06281513A
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JP
Japan
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displacement
shaft
input
axial direction
gear
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JP8944993A
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English (en)
Inventor
Hirotetsu Sonoda
博鐵 園田
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入、出力軸間での小さな回転変位から、軸線
方向での大きな変位を得て、高い信頼性をもったトルク
検出を、簡単かつ安価に行なえるようにする。 【構成】 相対的に回転変位可能な入、出力軸11,1
2と、これに平行するギヤ軸20とを設ける。これらの
軸間での回転伝達を行なう回転伝達用ギヤ機構21を設
け、その一部のヘリカルギヤ24を変位取出し用として
軸線方向に移動可能に構成する。この変位取出し部材側
とこれに対向する固定部40に、変位取出し部材の軸線
方向での変位を検出する永久磁石32とホール素子33
による位置検出用センサ手段34を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軸部材に回転変位として
作用するトルクを検出するためのトルクセンサに関し、
特に自動車の電動式パワーステアリング装置に採用して
好適なトルクセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】パワーステアリング装置として従来は油
圧式が主流を占めていたが、近年電動モータ等を利用し
た電動式も、たとえば特開昭61−226362号公報等を始め
種々提案されている。すなわち、油圧式のパワーステア
リング装置は、操舵補助力を発生させる油圧シリンダを
始め油圧ポンプ、流路切換バルブおよびこれら各部を接
続する油圧配管系等が必要で、構成部品点数が多くしか
も各部の構成が複雑で加工精度等が要求され、製造、組
立作業が面倒であるばかりでなく、装置全体が大型化し
重量も増大し、コスト高を招く等の問題をもっている。
【0003】このため、最近では、簡単な電気配線によ
り車載バッテリおよびコントローラ等に結線して使用し
得る電動モータを、操舵補助力発生手段とする電動式の
ものが注目されており、上述した油圧式に比べ、装置構
成の簡素化が図れ、小型かつコンパクト化等も可能とな
るものであった。
【0004】ところで、上述したように電動モータを操
舵補助力発生手段とする電動式のパワーステアリング装
置に採用するにあたっては、運転者の操舵要求を適切か
つ確実に検出してモータを精度よく駆動制御し、所要の
操舵補助力が得られるような構成を採用することが必要
とされている。すなわち、車輌において停車中での据切
り時や低速走行中の舵取操作時にはきわめて軽い舵取操
作が行なえるとともに、高速走行中はある程度の重さを
有する剛性感をもつ舵取操作が望まれる。このため、運
転者の操舵要求である操舵力(操舵トルク)、操舵角速
度等を、車輌の走行速度と共に適切かつ確実に検出する
検出機構が必要とされており、従来から種々の構造をも
つ検出機構が提案されている。
【0005】この種の検出機構において、たとえば操舵
力検出機構としては、非接触型のトルクセンサおよびそ
の信号処理回路等からなり、これらをステアリングシャ
フトを構成する入、出力軸間に介在させてステアリング
ボディ内に内設したものが、実開平3−5570号公報
等によって従来から種々提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な従来構造によれば、非接触型センサとしてのホール素
子や信号処理回路を構成する各種電気部品等を実装して
なるプリント配線回路基板を、可動部材である入、出力
軸の一方に付設するとともに、これら両軸間での相対的
な回転変位による出力信号を、ブラシとスリップリング
等からなる出力信号配線手段により固定側に引出し、こ
れをコントローラ等に送ってモータの駆動制御を行なう
構成としなければならない。
【0007】換言すれば、このような従来構造によれ
ば、非接触型センサや磁石手段による検出手段を、共に
回転する部材である入、出力軸に設けることが必要で、
このためにその出力信号の取出しをブラシとスリップリ
ングとによる直接摺動接触タイプのものを用いて行なう
ことが必要で、特にブラシ等での強度や耐久性の面で問
題を生じるばかりでなく、接触抵抗が使用時に増減した
りし、センサ出力としての信頼性が低下する等の不具合
があり、このような入、出力軸間での相対的な回転変位
を検出して取出す際に実用面での問題を避けられないも
のであった。
【0008】このため、本出願人は、たとえば実開平4
−123876号公報等により、カム手段等を介して一
方の軸上で軸線方向に移動する直動部材を用い、かつこ
の直動部材の動きを、位置センサとして、固定部側に軸
線方向に移動可能な状態で保持され永久磁石を有する変
位取出し部材とその外周部に対向して設けられるホール
素子を有するセンサ部材とからなるトルク検出手段を用
いてなる構造等によるものを、先に提案している。
【0009】そして、このような構成によれば、入、出
力軸間での回転変位を、直動部材の軸線方向への直線変
位に変換し、これを必要最小限の構成部品点数によって
得られる検出手段によって、所要のトルク検出を行なえ
るという利点を奏する。
【0010】しかしながら、上述した構成によるトルク
センサによれば、入、出力軸間での回転変位を、カム手
段を介して軸線方向の変位に変換し、たとえば永久磁石
とホール素子とによる位置センサで変位を検出してトル
ク検出を行なうにあたって、直動部材、変位取出し部材
の軸線方向の変位が、カム手段によって変換されて得ら
れるために、変換感度、変換倍率が小さいという問題を
生じていた。
【0011】すなわち、入、出力軸間での回転変位を軸
線方向の変位にカム手段で変換し、位置センサで検出す
る従来のトルクセンサにおいては、いずれも回転変位を
軸線方向での直線変位に変換する感度(倍率)に不満の
残るものであった。
【0012】換言すると、このような軸線方向での直線
変位のストロークlは、
【数1】 ここで、θ(ラジアン)は入、出力軸を回転変位可能に
連結するトーションバーの作動角、dはカム面の有効
径、αはカム面の角度(45°以下、実用的には30°
程度)である。
【0013】上記(1)式において、カム面の角度αを
30°とすると、tan30°は略0.6であり、スト
ロークlは、それ程大きくはならず、操舵角度が小さ
く、相対的な回転変位が小さいときの検出精度を確保す
るうえで問題であった。
【0014】また、上述したような操舵軸上で操舵要求
を検知するためのトルクセンサとしては、たとえば特開
平2−281115号公報等に示される磁歪式トルク検
出器も周知である。すなわち、入力側の軸上に高透磁率
軟磁性材からなる歪検出層を設けるとともに、その周囲
を取り囲むようにボディ等の固定側に歪検出層の歪によ
る透磁率変化を検出する検出コイルを設け、このコイル
で得られた出力を検出トルクとして利用するようにした
構造のものも知られている。
【0015】しかし、このようなトルクセンサは、トル
ク検出にあたっての精度は得られるものの、構造が複雑
で、コスト面では好ましくないものであった。
【0016】一方において、この種の電動式パワーステ
アリング装置において望まれることは、全体の構成が簡
単で製造、組立作業等を簡単に行なえるとともに装置全
体の小型、軽量かつコンパクト化や低コスト化が可能
で、しかも動作上での性能面や実車搭載性の面で優れて
なる構成とすることである。そして、このような要請
は、近年この種装置が特にスペース上での問題の大きい
小型車等への採用を検討されるようになっていることか
ら顕著なものであり、このような点を考慮し、上述した
問題点を解決し得る何らかの対策を講じることが必要と
されている。
【0017】ここで、このようなトルクセンサとして
は、上述したような電動式パワーステアリング装置にお
いて操舵補助力を得るための検出値として利用されると
ともに、たとえばモータポンプを油圧発生源として用
い、その油圧によって操舵補助力を得る油圧式のパワー
ステアリング装置、さらに油圧式パワーステアリング装
置において入、出力軸間に拘束力を与える油圧反力機構
を備えたもの等においても用いられるものであり、より
簡単で、動作上での信頼性に優れ、しかも安価に構成で
きるトルクセンサの出現が望まれている。
【0018】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、入、出力軸間で生じる小さな回転変位か
ら、軸線方向での大きな変位を得ることが可能で、これ
により検出精度が得られ、しかも構造が簡単で、コス
ト、強度、さらに動作上での信頼性の面等で優れている
トルクセンサを得ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るトルクセンサは、相対的に回転変位
可能に連結されている入、出力軸と、これら入、出力軸
に平行して設けられたギヤ軸と、これらの軸間での回転
伝達をヘリカルギヤ等を利用して行なうとともにその一
部を構成するギヤを変位取出し部材として軸線方向に移
動可能に構成している回転伝達用ギヤ機構と、この回転
伝達用ギヤ機構における変位取出し部材とこれに対向す
る固定部とに設けられこの変位取出し部材の軸線方向で
の変位を検出する永久磁石とホール素子からなる非接触
型センサ等による位置検出用センサとを備えているもの
である。
【0020】
【作用】本発明によれば、入、出力軸間で回転変位が生
じると、これらの入、出力軸間での回転伝達をヘリカル
ギヤ等によって行なう回転伝達用ギヤ機構の一部を構成
するギヤが、入、出力軸またはこれと平行するギヤ軸上
で軸線方向に移動変位し、その動きが固定部との間に設
けた位置検出用センサにより検出され、これにより入、
出力軸でのトルク検出を行なえる。
【0021】特に、本発明によれば、入、出力軸での小
さな回転変位を、軸線方向での大きな変位として取出す
ことが可能で、検出精度を向上させることが可能とな
る。
【0022】
【実施例】図1ないし図4は本発明に係るトルクセンサ
の一実施例を示し、本実施例では、電動式パワーステア
リング装置における操舵センサとして用いる場合を示
し、この場合にこのトルクセンサは、たとえばコラムシ
ャフトの下方の一部に付設するとよい。しかし、これに
限定されず、この種の軸入力でのトルクを検出する必要
があるものにおいて、必要部位に設けてよいことは言う
までもない。また、本実施例では、トルクセンサ部分の
みを図示し、電動式パワーステアリング装置の要部であ
る電動モータやそのモータ軸からステアリングシャフト
への回転伝達系等の具体的な構成は省略している。
【0023】これらの図において全体を符号10で示す
トルクセンサは、たとえばコラムシャフトの入力側に当
たる入力軸11と、出力側に当たる出力軸12とを備
え、これら入、出力軸11,12は、相対的に回転変位
可能な状態で、トーションバー13により連結され、か
つ入、出力側ハウジング14,15からなるハウジング
内で軸受16,17,18(図1参照)により回転自在
に軸支されている。
【0024】なお、図1中13a,13bは入、出力軸
11,12とトーションバー13とを連結するための連
結ピンである。勿論、このようなトーションバー13の
連結は圧入、その他の連結手段によってもよいことは言
うまでもない。また、図1中19aは入、出力軸11,
12間に介在され両軸11,12を回転自在に構成する
ための軸受で、たとえばニードルベアリングやブッシュ
等によって構成されている。さらに、前述したハウジン
グ14,15は図示しないが、ボルト等で締結されて一
体的に結合されている。
【0025】また、19bは入、出力軸11,12が所
定角度以上の相対的な回転変位を生じたときに両軸1
1,12を連結するフェールセーフ用のスプラインであ
る。
【0026】そして、本発明によれば、上述した入、出
力軸11,12に対し平行するギヤ軸20をハウジング
14,15内で回転自在に軸支し、これら入、出力軸1
1,12とギヤ軸20との間で回転伝達を行なう回転伝
達用のギヤ機構21を設けている。ここで、本実施例で
は、回転伝達用のギヤ機構21を、ハウジング14内で
入力軸11上に圧入等で固定された第1のヘリカルギヤ
22と、出力軸12の内方端部外周に一体に形成された
第2のヘリカルギヤ23と、これら第1、第2のヘリカ
ルギヤ22,23に噛合されるようにして前記ギヤ軸2
0上に軸支された第3、第4のヘリカルギヤ24,25
とから構成されている。
【0027】前記第4のヘリカルギヤ25は、ギヤ軸2
0上に圧入等で固定されるとともに、第3のヘリカルギ
ヤ24は、ギヤ軸20上に軸線方向に沿って形成されて
いるスプライン溝26にスプライン結合され、これによ
りギヤ軸20上で回転方向には連結されかつ軸線方向に
は移動変位可能に構成されている。なお、スプライン嵌
合の代わりに、キー結合等を始めとする回転不可でかつ
摺動可能な手段であれば、適宜の軸支構造を採用しても
よいことは勿論である。また、図中27はこの第3のヘ
リカルギヤ24を一方に付勢しがた付きを防止するため
のスプリング、28はこのスプリング27の軸受側の端
部を係止するスプリングリテーナであるが、このような
スプリング27等は省略してもよい。
【0028】そして、この第3のヘリカルギヤ24は、
上述した入、出力軸11,12間での相対的な回転変位
に伴なって軸線方向に移動変位する変位取出し部材とし
て機能するもので、本実施例ではその動きを、図1〜図
3から明らかなように、入、出力軸11,12、ギヤ軸
20と平行して設けられた案内軸30上で軸線方向に移
動可能なスライダ31により軸線方向への変位として取
出され、このスライダ31の一部に設けた永久磁石32
と、これに対向して固定部側に設けたホール素子33と
からなる非接触型センサ等による位置検出センサ34に
より、検出されるようになっている。
【0029】ここで、上述したスライダ31は、案内軸
30上で案内される軸孔30aと、前記ギヤ軸20上で
案内される軸孔20aを有し、かつ前記変位取出し用の
第3のヘリカルギヤ24を軸線方向の両側からがたのな
い状態で挾み込んで保持する係止片31a,31aを備
え、かつこの第3のヘリカルギヤ24の動きに伴って、
ギヤ軸20、案内軸30に沿って軸線方向にスライド変
位されるように構成されている。勿論、このスライダ3
1は回り止め状態となっている。
【0030】なお、図中40は上述したギヤ軸20、案
内軸30を軸支するとともに、前記入力軸側ハウジング
14の一側の開口を閉塞するように組み付けられるセン
サボディで、このボディ40のハウジング14への取付
ねじ41,41による取付け位置に、調整隙間41a,
41aを設けておくことにより、取付け位置を任意に調
整可能に構成されている。ここで、図1における矢印X
方向に調整すれば、センサ34を構成するホール素子3
3の中立位置調整が、図2の矢印Y方向への調整によっ
て、ギヤのバックラッシュ調整が行なえることは容易に
理解されよう。さらに、図1において42,43はギヤ
軸30をこのボディ40の一部に軸支している軸受であ
る。
【0031】また、上述したセンサボディ40には、図
示は省略したが、永久磁石32に対向するホール素子3
3からの電気信号を検知、増幅するアンプ等の電気制御
回路等を付設しておくとよい。
【0032】以上の構成によれば、入、出力軸11,1
2間で回転変位が生じると、これらの入、出力軸11,
12間での回転伝達を行なう回転伝達用ギヤ機構21の
一部を構成する第3のヘリカルギヤ24が、入、出力軸
11,12と平行するギヤ軸20上で軸線方向に移動変
位し、その動きが固定側のボディ40との間に設けた永
久磁石32およびホール素子33からなる位置検出用セ
ンサ34により検出され、これにより入、出力軸11,
12でのトルク検出を行なえる。このようなトルク検出
値に応じて、操舵補助力をステアリングシャフトに伝達
する電動モータ等の制御を行なうことで、所要の操舵力
制御を行なえることは容易に理解されよう。
【0033】特に、上述したように回転伝達用ギヤ機構
21としてヘリカルギヤ22〜25を用い、かつそのね
じれ角を小さく取ることにより、図4からも明らかなよ
うに、入、出力軸11,12での小さな回転変位を、軸
線方向での大きな変位として取出すことが可能で、検出
精度を向上させることが可能となる。
【0034】たとえば上述した構成において、軸線方向
での直線変位のストロークlは、
【数2】 ここで、θ(ラジアン)は入、出力軸11,12を回転
変位可能に連結するトーションバー13の作動角、d0
は第3のヘリカルギヤ24のピッチ円の直径、β0 はそ
のヘリカルギヤ24における歯部のねじれ角(15°程
度)である。
【0035】そして、上述した(2)式において、β0
を15°とすると、1/tan15°は略3.7であ
り、前述した従来のカム式の場合の約6倍以上となり、
その結果ストロークlが十分に大きくなり、操舵角度が
小さく、相対的な回転変位が小さいときの検出精度を確
保するうえで効果を発揮し得るものである。
【0036】また、上述した構成によれば、ギヤ22〜
25のがたの除去や、位置検出センサ34の中立位置出
し等を、ボディ40のハウジング14に対しての微調整
を行なうという、きわめて簡単な構造によって容易にし
かも確実に行なえる。
【0037】さらに、上述した構成では、位置検出セン
サ部分を、ステアリングシャフト等への電動モータ等か
らの操舵補助力を作用させる部分とは異なる位置に独立
して設置し得ることから、配設位置等の自由度が大きく
なり、また組立性等の面でも優れ、さらに信頼性や耐久
性等の面でも有利で、精度のよい変位検出が可能となる
等の利点がある。
【0038】また、上述した永久磁石32に対向するホ
ール素子33を、たとえば二個並設して設けることで、
ダブルチェック(フェール検出を含めた多重検出)を、
簡単に行えるという利点もある。
【0039】図5は本発明の別の実施例を示し、この実
施例では、入力軸11上にスライドスプラインとフェー
ルセーフ用スプラインを兼用するスプライン溝部51を
形成し、これに第1のヘリカルギヤ22を、回転方向に
連結しかつ軸線方向にのみ摺動自在に動作するように軸
支し、この第1のヘリカルギヤ22の一部に、リング状
の永久磁石32を、これに対応するハウジング14の一
部に、ホール素子33や回路機構等(図示せず)を有す
るボディ部50を設けている。一方、ギヤ軸20上に
は、第1のヘリカルギヤ22と第2のヘリカルギヤ23
とに共に噛合するヘリカルギヤ53を設け、これをギヤ
軸20に圧入等で固定している。
【0040】このような構成としても、前述した実施例
と同様に、回転伝達用のギヤ機構21を構成する一部の
ギヤ22が、軸線方向に移動変位可能であり、同様の作
用効果を得られることは明らかであろう。
【0041】なお、本発明は、上述した実施例構造に限
定されず、回転伝達用ギヤ機構21等といった各部の形
状、構造等を必要に応じて適宜変形、変更することは自
由で、種々の変形例が考えられよう。たとえば上述した
実施例では、非接触型センサ34として、可動側に永久
磁石32を、固定側にホール素子33を設けた場合を示
したが、本発明はこれに限定されず、このような位置検
出センサとしては、このようなホール素子利用によるも
のに限らず、ストロークタイプのポテンショメータや非
接触型のストロークセンサであってもよいことも勿論で
ある。
【0042】また、上述した実施例では、変位取出し部
材として、入力軸11側のヘリカルギヤを、軸線方向に
移動変位させるように構成したが、本発明はこれに限定
されず、出力軸12側の部材を軸線方向に移動変位させ
るように構成してもよい。
【0043】さらに、上述した実施例では、入、出力軸
11,12を、トーションバー13で連結しているが、
これら両軸が相対的に回転変位可能な状態であれば、ト
ーションバー13に代わるばね部材であればよい。
【0044】また、本発明に係るトルクセンサ10は、
上述したような電動式パワーステアリング装置に限定さ
れず、軸部材でのトルク検出が可能なトルクセンサを必
要とする機器、装置であれば、種々の分野におけるもの
に適用してもよいことは勿論である。たとえばモータポ
ンプを油圧発生源として用いた油圧式パワーステアリン
グ装置、油圧反力機構を有する油圧式パワーステアリン
グ装置を始め、種々の変形例が考えられる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るトルク
センサによれば、相対的に回転変位可能に連結されてい
る入、出力軸と、これら入、出力軸に平行して設けられ
たギヤ軸と、これらの軸間での回転伝達をヘリカルギヤ
によって行なうとともにその一部を構成するヘリカルギ
ヤを変位取出し部材として軸線方向に移動可能に構成し
ている回転伝達用ギヤ機構と、この回転伝達用ギヤ機構
における変位取出し用ヘリカルギヤとこれに対向する固
定部とに設けられこの変位取出し用ヘリカルギヤの軸線
方向での変位を検出する永久磁石およびホール素子によ
る非接触型センサ等による位置検出用センサ手段とを備
えてなる構成としたので、簡単かつ安価な構成にもかか
わらず、以下に列挙したような実用上種々優れた効果を
奏する。
【0046】すなわち、本発明によれば、入、出力軸間
での相対的な回転変位を、軸線方向への直線変位に変換
し、これをセンサ手段によって適切かつ確実に検出し、
所要のトルク検出が行なえる。
【0047】特に、本発明によれば、入、出力軸の小さ
な回転変位で、大きな軸線方向への直線変位を取出すこ
とが可能で、その位置を簡単なセンサ手段により精度よ
く検出でき、その結果として入、出力軸におけるトルク
検出を精度よく検出できる。このような利点は、回転伝
達用ギヤ機構をヘリカルギヤによって構成し、しかもそ
のねじれ角を小さく取ることによって大きいものであ
る。
【0048】さらに、本発明によれば、回転伝達用のギ
ヤ機構でのバックラッシュ等のがた付き、位置検出用セ
ンサ手段の中立位置出し等が、簡単な構造によって容易
に行なえる。
【0049】また、本発明によれば、検出手段を、入、
出力軸側から独立させて設置させることができ、しかも
検出手段等を含めた各部の動作上での信頼性や耐久性等
を向上させ得るものである。特に、上述した変位取出し
部材の軸線方向の動きを、永久磁石とホール素子とによ
る非接触型のもので検出するようにすれば、直接接触型
の信号取出し手段等に比べ、その利点は大きい。
【0050】さらに、本発明に係るトルクセンサによれ
ば、磁歪式センサ等のようなセンサ手段に比べ、構造が
簡単で、コスト面で有利であるという利点を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルクセンサの一実施例を示す要
部断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1に示した実施例で用いているスライダ形状
を説明するためのもので、(a)はその側面図、(b)
は概略平面図である。
【図4】本発明に係るトルクセンサによる検出原理を説
明するための概略図である。
【図5】本発明に係るトルクセンサの別の実施例を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
10 トルクセンサ 11 入力軸 12 出力軸 13 トーションバー 14 ハウジング 15 ハウジング 20 ギヤ軸 21 回転伝達用ギヤ機構 22 第1のヘリカルギヤ 23 第2のヘリカルギヤ 24 第3のヘリカルギヤ 25 第4のヘリカルギヤ 26 スプライン溝 30 案内軸 31 スライダ 32 永久磁石 33 ホール素子 34 位置検出センサ 40 センサボディ 50 ボディ部 51 スプライン溝部 53 ヘリカルギヤ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に回転変位可能に連結されている
    入、出力軸と、 これら入、出力軸に平行して設けられたギヤ軸と、 これらの軸間での回転伝達を行なうとともにその一部を
    構成するギヤを変位取出し部材として軸線方向に移動可
    能に構成している回転伝達用ギヤ機構と、 この回転伝達用ギヤ機構における変位取出し部材とこれ
    に対向する固定部とに設けられこの変位取出し部材の軸
    線方向での変位を検出する位置検出用のセンサ手段とを
    備えていることを特徴とするトルクセンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトルクセンサにおいて、 回転伝達用ギヤ機構は、入、出力軸とギヤ軸とに軸支さ
    れた複数のヘリカルギヤを備え、 そのいずれかのヘリカルギヤが、その対応する軸上で軸
    線方向に移動変位可能に構成されていることを特徴とす
    るトルクセンサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のトルクセ
    ンサにおいて、 位置検出用のセンサ手段は、回転伝達用ギヤ機構におけ
    る変位取出し部材に設けられた永久磁石と、固定部にお
    いて永久磁石に非接触状態で対向して配置されたホール
    素子とからなる非接触型センサによって構成されている
    ことを特徴とするトルクセンサ。
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