JPH04321471A - 電動式動力舵取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は舵取ハンドルの操作力（
操舵力）を軽減するために用いられる動力舵取装置に関
し、特にその操舵補助力発生手段として電動モータを用
いてなる電動式動力舵取装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】動力舵取装置は一般にパワ−ステアリン
グ装置として称され、近年では小型車を始めとして各種
の車輌等に広く搭載されるようになっており、運転者の
操舵力を軽減して簡単でしかも軽快な操舵操作を可能と
するとともに、運転者の疲労等を軽減するうえで、その
効果を発揮し得るものである。この種の動力舵取装置と
して従来一般には油圧式のものが用いられていたが、近
年この油圧式に代えて、装置全体の構成部品点数等を簡
素化し、装置全体の小型、軽量かつコンパクト化等が図
れ、しかも運転者の舵取り操作や車輛の各種走行条件等
に応じて適切かつ確実な操舵補助力を操舵輪側に伝達制
御でき、また操舵必要時においてのみ駆動するだけでよ
いため省エネルギ化も図れる等の利点を奏する電動モー
タ等を利用した電動式のものも種々提案されるようにな
っている。そして、この種の電動式動力舵取装置におい
て、車輌への組込み性等に配慮して電動モータおよびそ
の操舵補助力伝達系を、ステアリングロッドとしてのラ
ック軸上で舵取ハンドルから操舵輪側に操舵力を伝達す
るラック・ピニオン機構による操舵力伝達機構部とは別
の部位に付設するようにした構成によるものが、たとえ
ば特開昭６０−２５８５３号公報などにより、従来既に
提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような電動モータを用いてなる電動式動力舵取装置に
あっては、ステアリングボディの一部にラック軸とピニ
オンとの操舵力伝達機構部を設けるとともに、これとは
別の部位に電動モータおよびラック軸への操舵補助力の
伝達機構部を単純に付設しているだけであり、この装置
全体の小型化や各部の加工性、組立性の面等といった該
装置を実現化するうえでの種々の問題を有しているもの
で、各部の構造等に対してまたまだ未解決の問題が多く
、改良の余地が残されている。特に、上述した従来構造
では、ステアリングボディの形状、構造が複雑であり、
しかもこのボディに対しての舵取ハンドル側のピニオン
、電動モータ、その回転を伝達する伝達系部材、さらに
その回転をラック軸の直線運動に変換するためのボール
ねじ機構等の組込みやこれら各部の加工性については何
らの対策も講じられてはおらず、またこの装置全体の小
型化等も図り、車輌への実車搭載性の面で優れてなる構
成とすることも望まれている。このような要請は、近年
この種の動力舵取装置が特にスペース上での問題の大き
い小型車等においても採用されるようになっていること
から著しいもので、これらの問題点を一掃し得るような
何らかの対策を講じることが必要となっている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係る電動式動力舵取装置は、ステアリン
グロッドの回転を拘束し軸線方向にのみ摺動可能に保持
するステアリングボディの一側で操舵力伝達機構部とは
別の部位に付設されるパワーアシスト機構部ボディに、
ロッドにボールねじ結合されるナット部材が一側から組
込まれる第１の組込み孔と、電動モータ側の回転伝達軸
とこの軸上でナット部材と噛合するギヤ部材が他側から
組込まれる第２の組込み孔とが形成され、かつこの第２
の組込み孔の他側でボディに電動モータを組付け固定す
るとともに、この第２の組込み孔の一側に、操舵角速度
センサを付設するようにしたものである。

【０００５】

【作用】本発明によれば、舵取ハンドルからの操舵力が
、ステアリングボディの一部に設けた操舵力伝達機構部
にてステアリングロッドに伝達されるとともに、このロ
ッド上で別の部位に付設されたボールねじ結合されるナ
ット部材、これに噛合するギヤ部材等によるパワーアシ
スト機構部を介して電動モータからの操舵補助力が、該
ロッドに対して伝達され、必要な操舵輪の転舵動作が行
われる。また、このパワーアシスト機構部を構成するよ
うにステアリングボディの必要部位に付設される機構部
ボディにおいて、その両側部で互いに反対側に大きく開
口して形成されている第１および第２の組込み孔内に、
順次必要部品を組込むとともに、それぞれの開口部分を
、電動モータ、操舵角速度センサ等の適宜の部品により
閉塞することにより、簡単な組立作業により組立てし得
るものである。

【０００６】

【実施例】図１および図２は本発明に係る電動式動力舵
取装置の一実施例を示すものであり、これらの図におい
て、まず、全体を符号１で示す電動式動力舵取装置の概
略構成を図２を用いて簡単に説明すると、２は図示せぬ
舵取ハンドル側に連結される入力軸で、その先端は符号
３で示すステアリングボディの本体部３ａ内に挿入され
、その先端に設けたピニオン４を、該ボディ本体部３ａ
内で入力軸２と略直交する方向に摺動自在な状態で貫通
して配置されその両端側に図示を省略した舵取リンク機
構を介して操舵輪が設けられる出力側のステアリングロ
ッドとしてのラック軸５上に形成したラック６と噛合し
、操舵力伝達機構部としてラック・ピニオン型ステアリ
ングギヤ機構７を構成するようになっている。ここで、
図中８はステアリングボディ本体部３ａ内で入力軸２の
回転トルクを検出することで、舵取ハンドル側から伝達
される操舵要求を検知するためのトルクセンサで、本実
施例では、たとえば特開平２−２８１１１５号公報など
に示されるような磁歪式トルク検出器を用いた場合を例
示している。すなわち、入力軸２上に高透磁率軟磁性材
からなる歪検出層が設けられるとともに、その周囲を取
り囲むようにしてボディ本体部３ａ側に歪検出層の歪に
よる透磁率変化を検出する検出コイルを設けてなる構成
となっている。そして、この検出コイルで得られた出力
が、操舵補助力発生源である電動モータ１０の電気制御
系に送られるようになっている。しかし、このようなト
ルクセンサとしては、たとえばトーションバーにより二
軸を所定角度宛回動可能に連結するとともに、その相対
的な角度変位を非接触型センサ等により検出するような
構造を有するものを用いてもよいものである。なお、上
述したようなステアリングギヤ機構７の詳細は周知の通
りであり、具体的な説明は省略する。しかし、このよう
な操舵力伝達機構部としてのステアリングギヤ機構７が
ラック・ピニオン型に限定されないことも言うまでもな
い。

【０００７】さて、本発明に係る電動式動力舵取装置１
によれば、出力側のステアリングロッドであるラック軸
５の回転を拘束し軸線方向にのみ摺動可能に保持するス
テアリングボディ３の一側で操舵力伝達機構部としての
ラック・ピニオン型ステアリングギヤ機構７とは別の部
位に設けられる電動モータ１０による操舵補助力を伝達
するパワーアシスト機構部１１において、そのパワーア
シスト機構部ボディ１２に、図１および図２から明らか
なように、ラック軸５にボールねじ機構１３を介して嵌
装して結合されるナット部材１４が一側の大径開口部１
５ａから組込まれる第１の組込み孔１５と、電動モータ
１０側の回転伝達軸１６とこの軸１６上でナット部材１
４側の大径ギヤ２０と噛合するギヤ部材１７が他側の大
径開口部１８ａから組込まれる第２の組込み孔１８とが
形成され、かつこの第２の組込み孔１８他側の大径開口
部１８ａ部分でボディ１２に対し電動モータ１０を直接
的に組付け固定するとともに、この第２の組込み孔１８
の一側の小径開口部１８ｂ部分に、操舵角速度センサ１
９を付設するようにしたところに特徴を有している。こ
こで、図中９は前述したステアリングボディ３側の本体
部３ａに一体的に連設されて前記ラック軸５の嵌挿空間
を形成するボディ筒状部で、その先端部を、上述したパ
ワーアシスト機構部ボディ１２が、その第１の組込み孔
１５他側の小径開口部１５ｂに嵌合させて連結した状態
で付設されるようになっている。また、上述したナット
部材１４は、その両端小径部分が、このボディ１２にお
ける第１の組込み孔１５内で軸受２１，２１に保持され
て回転自在に組み込まれるようになっている。すなわち
、このナット部材１４は、ラック軸５に対しボールねじ
機構１３により結合されかつ外周部に大径ギヤ２０が設
けられた状態で、上述した軸受２１，２１と共に、第１
の組込み孔１５内に、その一端の大径開口部１５ａから
嵌め込んで組付けられ、その一方の軸受２１は、この第
１の組込み孔１５の大径開口部１５ａ部分に、嵌挿され
てねじ止めされるリング状部材２２によって保持される
。さらに、このリング状部材２２の開口端には、前記軸
受２１の外輪部分を押え付けて係止する係止リング２３
が螺入して設けられている。この係止リング２３は、ラ
ック軸５が貫通配置される中央孔を有し、かつその外方
端側には、ラック軸５にボールジョイントを介して連結
されるタイロッドとの間に配設され、ラック軸５の動き
にかかわらず、この部分のシール性を保つ蛇腹状弾性筒
体２４を組付けるための組付け部２４ａが形成されてい
る。一方、このパワーアシスト機構部ボディ１２におい
て第２の組込み孔１８内部には、軸受２５，２６により
回転自在に保持される回転伝達軸１６とその一部に嵌装
して設けられかつボディ１２内で前記第１の組込み孔１
５側の大径ギヤ２０と噛合するギヤ部材１７とが、その
大径開口部１８ａ側から組み込まれるとともに、このボ
ディ１２において第２の組込み孔１８の大径開口部１８
ａ側には、前記ラック軸５と平行して配置される電動モ
ータ１０のケース先端部が嵌挿して一体的に連結固定さ
れている。なお、このモータ１０のモータ軸２７は、前
記回転伝達軸１６と同軸上に配置されるとともに、その
間に電磁クラッチ２８が介在して設けられ、選択的に回
転伝達が行われるようになっている。なお、このような
電磁クラッチ２８の詳細は周知の通りであり、その具体
的な説明は省略する。また、この第２の組込み孔１８に
おいて小径開口部１８ｂ側には、その入力軸１９ａが前
記回転伝達軸１６側と回転方向において連結されるよう
にして、前記操舵角速度センサ１９が設けられ、操舵系
での操舵角速度を検出し得るようになっている。なお、
図中２９，２９はボディ１２を車体側に取付け固定する
ための締結用ボルトである。

【０００８】このような構成によれば、舵取ハンドルか
らの操舵力が、ステアリングボディ３の一部に設けた操
舵力伝達機構部（ステアリングギヤ機構７）にてラック
軸５に伝達されるとともに、このラック軸５上で別の部
位に付設されたボールねじ結合されるナット部材１４、
その大径ギヤ２０に噛合するギヤ部材１７等によるパワ
ーアシスト機構部１１を介して電動モータ１０からの操
舵補助力が、該ラック軸５に対して伝達され、必要な操
舵輪の転舵動作が行われる。そして、このパワーアシス
ト機構部１１を構成するようにステアリングボディ３の
必要部位に連設されて付設される機構部ボディ１２にお
いて、その両側部で互いに反対側に大きく開口して形成
されている第１および第２の組込み孔１５，１８内に、
順次必要部品を組込むとともに、それぞれの開口部分を
、リング状部材２２、係止リング２３、電動モータ１０
、操舵角速度センサ１９等といった適宜の部品を取付け
て閉塞することにより、簡単な組立作業により組立てし
得るものである。以上の構成によれば、パワーアシスト
機構部１１を、その機構部ボディ１２の形状等を始めと
する各部の構成が簡素化され、その加工性や組立性等を
、実用化に即して大幅に改善し、コスト低減化を図れる
とともに、該機構部１１の小型化が図れ、しかもこの機
構部１１を付設するにあたって、モータ１０等の設置場
所等のの自由度も大きくなり、装置全体の小型かつコン
パクト化等を達成し、実車搭載性の面で優れたレイアウ
ト構成を自由に選択し得る等の利点を奏する。

【０００９】特に、本発明によれば、パワーアシスト機
構部１１を構成するボールねじ機構１３、ナット部材１
４、大径ギヤ２０、ギヤ部材１７を有する回転伝達軸１
６等を一体のボディ１２に適切にしかも効率よく収納し
て配置し得るとともに、該ボディ１２に、モータ１０や
センサ１９等をも直接取付け固定しており、かつ該ボデ
ィ１２をナット部材１４等の組み込まれる第１の組込み
孔１５と減速ギヤ機構となるギヤ部材１７を有する回転
伝達軸１６が組み込まれる第２の組込み孔１８とを、互
いに相反する方向から加工しているため、加工性と組立
性等を簡素化するとともに、装置全体の小型化も図れる
といった利点がある。なお、上述した第１の組込み孔１
５において大径開口部１５ａのリング状部材２２に螺入
される係止リング２３は、アジャスティングプラグとし
て機能し、軸受２１の予圧調整用として用いられる。ま
た、上述したようなボディ１２構造では、これに各部材
を組付けることによってパワーアシスト機構部１１を簡
単に構成し得るとともに、車輌への組付けによって高い
剛性をもって小型化に優れた構造とすることが可能で、
その実用上での利点は大きい。ここで、上述したモータ
１０からの回転伝達系を構成するギヤ部材１７と大径ギ
ヤ２０としては、ヘリカルギヤを用いるとよい。

【００１０】なお、本発明は、上述した実施例構造に限
定されず、各部の形状、構造等を必要に応じて適宜変形
、変更することは自由で、種々の変形例が考えられよう
。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電動式
動力舵取装置によれば、ステアリングロッドの回転を拘
束し軸線方向にのみ摺動可能に保持するステアリングボ
ディの一側で操舵力伝達機構部とは別の部位に付設され
るパワーアシスト機構部ボディに、ロッドにボールねじ
結合されるナット部材が一側から組込まれる第１の組込
み孔と、電動モータ側の回転伝達軸とこの軸上に設けら
れてナット部材と噛合するギヤ部材が他側から組込まれ
る第２の組込み孔とが形成され、かつこの第２の組込み
孔の他側でボディに電動モータを組付け固定するととも
に、この第２の組込み孔の一側に、操舵角速度センサを
付設するようにしたので、簡単な構成にもかかわらず、
パワーアシスト機構部の加工性や組立性等を向上させ、
コスト低減化を図れるとともに、該機構部の小型化が図
れ、しかもこの機構部を付設するにあたって、モータ等
の設置場所等のの自由度も大きくなり、装置全体の小型
かつコンパクト化等を達成し、実車搭載性の面で優れた
レイアウト構成を自由に選択し得るといった実用上種々
優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る電動式動力舵取装置の一実施例を
示す要部拡大断面図である。

【図２】本発明を適用してなる装置全体の概略構成を示
す概略断面図である。

【符号の説明】

１　　　　電動式動力舵取装置 ２　　　　入力軸 ３　　　　ステアリングボディ ４　　　　ピニオン ５　　　　ラック軸 ６　　　　ラック ７　　　　操舵力伝達機構部 １０　　　　電動モータ １１　　　　パワーアシスト機構部 １２　　　　パワーアシスト機構部ボディ１３　　　　
ボールねじ機構 １４　　　　ナット部材 １５　　　　第１の組込み孔 １５ａ　　大径開口部 １６　　　　回転伝達軸 １７　　　　ギヤ部材 １８　　　　第２の組込み孔 １９　　　　操舵角速度センサ ２０　　　　大径ギヤ ２２　　　　リング状部材 ２３　　　　係止リング ２７　　　　モータ軸 ２８　　　　電磁クラッチ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ステアリングロッド上で舵取りハンド
   ルからの操舵力を操舵輪の転舵力に変換する操舵力伝達
   機構部とは別の部位に、電動モータからの操舵補助力を
   伝達するパワーアシスト機構部が設けられている電動式
   動力舵取装置において、前記ステアリングロッドの回転
   を拘束し軸線方向にのみ摺動可能に保持するステアリン
   グボディの一側に付設されるパワーアシスト機構部ボデ
   ィを備えてなり、このボディには、前記ロッドにボール
   ねじ結合されるナット部材が一側から組込まれる第１の
   組込み孔と、前記電動モータ側の回転伝達軸とこの回転
   伝達軸上に設けられて前記ナット部材と噛合するギヤ部
   材が他側から組込まれる第２の組込み孔とが、内部で連
   通された状態で略平行して形成され、かつこの第２の組
   込み孔の他側で前記ボディに前記電動モータが組付け固
   定されるとともに、この第２の組込み孔の一側に、操舵
   角速度センサが付設されていることを特徴とする電動式
   動力舵取装置。