JPH06281484A - 吸入空気流量検出装置 - Google Patents

吸入空気流量検出装置

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JPH06281484A
JPH06281484A JP5089327A JP8932793A JPH06281484A JP H06281484 A JPH06281484 A JP H06281484A JP 5089327 A JP5089327 A JP 5089327A JP 8932793 A JP8932793 A JP 8932793A JP H06281484 A JPH06281484 A JP H06281484A
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JP
Japan
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intake air
correction value
air flow
voltage
flow rate
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JP5089327A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Sato
裕幸 佐藤
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Publication date
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱式流量計を用いた吸入空気流量検出装置に
おいて、検出素子に付着物が付着した場合でも、吸入空
気流量を応答性良く正確に検出する。 【構成】 検出素子に付着物が付着した場合には空気の
流れによる冷え易さが低下し、応答性が悪くなる。ま
た、検出素子は所定温度に暖めるために、電圧を印加
し、この電圧は温度の上昇に伴って徐々に低下する。こ
の電圧降下率は検出素子の暖め易さを示している。ま
た、冷え易さは暖め易さとは同じ係数となるから、暖め
易さに対応した補正値を設定することにより、熱式流量
計の応答性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ン等の吸入空気流量を検出するのに好適に用いられる吸
入空気流量検出装置に関し、特に吸入空気流量に対する
応答性を向上させ、吸入空気流量を正確に検出できるよ
うにした吸入空気流量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ここで、図6ないし図9により、従来技
術による吸入空気流量検出装置の熱式流量計を示し説明
する。
【0003】図中、1は熱式流量計を示し、該熱式流量
計1は後述する筒状のケーシング2と、該ケーシング2
に設けられた回路ケーシング3と、該回路ケーシング3
に設けられた検出素子5および温度補償抵抗8とを含ん
で構成されている。
【0004】2は筒状に形成されたケーシングを示し、
該ケーシング2は例えば自動車用エンジン(図示せず)
の吸気通路の途中に接続され、このエンジンのシリンダ
側に向けて矢示A方向に吸入空気流量を流通させるよう
になっている。また、該ケーシング2には径方向に取付
穴2Aが穿設され、該取付穴2A内には回路ケーシング
3の嵌合部3Bが嵌合されるようになっている。
【0005】3はケーシング2に取付られた回路ケーシ
ングを示し、該回路ケーシング3は絶縁性の樹脂材料に
よって形成され、前記ケーシング2の取付穴2Aを閉塞
するように該ケーシング2の外周側に設けられた回路収
容部3Aと、該回路収容部3Aの底部側に形成され、前
記ケーシング2の取付穴2Aに嵌合する嵌合部3Bと、
該嵌合部3Bからケーシング2内へと径方向に突出した
インテークパイプ3Cとから大略構成されている。
【0006】ここで、前記回路収容部3A内には、例え
ばセラミック材料等からなる絶縁性の基板(図示せず)
と、この基板上に実装された後述の流量調整抵抗9,基
準抵抗10および差動増幅器15等が内蔵されている。
【0007】また、前記インテークパイプ3Cは絶縁性
の樹脂材料により2分割可能に形成され、図示の如く衝
合面3C1 ,3C1 に沿って互いに衝合されて回路収容
部3Aに組付けらるパイプ部材3D,3Eにより構成さ
れている。そして、該パイプ部材3D,3Eは後述する
検出通路4の成型性およびホットフィルム型の検出素子
5の実装作業性等を高めるべく2分割可能に形成されて
いる。さらに、パイプ部材3Dはインテークパイプ3C
の基端側に位置して短尺の略半円筒状をなし、パイプ部
材3Eはケーシング2内を直径方向に伸びて長尺の略円
筒状をなすように形成されている。
【0008】4はケーシング2内を矢示A方向に流れる
吸入空気流量の流量を検出すべく、インテークパイプ3
C内に形成された検出通路を示し、該検出通路4は矢示
A方向に流れる吸入空気流量の一部を該検出通路4内に
導入すべく、ケーシング2の上流側に向けて開口し、パ
イプ部材3D,3E間に形成された流入口4Aと、パイ
プ部材3E内を軸方向に伸長し、該流入口4Aと連通し
た軸方向の通路部4Bと、該通路部4Bと連通し、ケー
シング2の下流側に向けて開口するようにパイプ部材3
Eの先端側に径方向に形成された第1の流出口4Cと、
該流出口4Cと直交するようにパイプ部材3Eの先端側
に形成された第2の流出口4D,4Dとから大略構成さ
れている。そして、該検出通路4は流入口4Aから導入
した吸入空気流量の一部を通路部4Bを介して流出口4
C,4Dから流出させ、流入口4Aに矢示A方向と逆向
きに空気が流通するのを防止するようになっている。
【0009】5は検出通路4の流入口4A内に位置して
パイプ部材3Dにターミナル6,6を介して実装された
感温抵抗素子としてのホットフィルム型の検出素子を示
し、該検出素子5は温度変化に敏感に反応してその抵抗
値RH が変化する白金等の材料を用いて形成され、例え
ばセラミック等からなる絶縁性の筒体に白金線を巻回し
たり、白金薄膜を蒸着したりして形成される小径の抵抗
素子によって構成されている。そして、検出素子5は後
述するバッテリ17からの通電により、例えば240℃
程度まで加熱され、検出通路4の流入口4A内を流通す
る吸入空気流量で冷却されることにより、ケーシング2
内を矢示A方向に流れる吸入空気流量の流量を検出する
ようになっている。
【0010】7,7はインテークパイプ3Cの軸方向に
離間してパイプ部材3Eの外周側に突設されたターミナ
ル、8は該各ターミナル7を介してパイプ部材3Eの外
周側に取付けられた抵抗値RK の温度補償抵抗を示し、
該温度補償抵抗8はインテークパイプ3Cの軸方向に細
長く伸長し、ケーシング2内を流れる矢示A方向の吸入
空気流量と直交するように配設されている。そして、該
温度補償抵抗8は矢示A方向の流れに直接さらされ、そ
の表面に沿って吸入空気流量を流通させるようになって
いる。
【0011】9,10はケーシング2の外部に位置して
回路収容部3A内に設けられた流量調整抵抗,基準抵抗
をそれぞれ示し、該流量調整抵抗9,基準抵抗10は図
8に示す如く抵抗値R2 ,R3 を有し、それぞれの接続
点11,12で温度補償抵抗8,検出素子5と直列に接
続されている。そして、検出素子5,基準抵抗10から
なる直列回路と温度補償抵抗8,流量調整抵抗9からな
る直列回路とはバッテリ17とアースとの間に接続点1
3,14で並列に接続され、図8に示すブリッジ回路を
構成している。
【0012】15は入力側が前記接続点11,12と接
続され、出力側がパワートランジスタ16のベース側に
接続された差動増幅器を示し、該差動増幅器15は接続
点11,12間の電位差に基づき、直流電源としてのバ
ッテリ17から検出素子5等に供給される供給電流をパ
ワートランジスタ16を介して制御するようになってい
る。ここで、差動増幅器15,パワートランジスタ16
は流量調整抵抗9,基準抵抗10と共に回路収容部3A
の基板上に実装され、該回路収容部3Aに内蔵されてい
る。
【0013】このように構成される熱式流量計1では、
まずインテークパイプ3Cを構成するパイプ部材3D,
3Eを分割した状態で、パイプ部材3Dに各ターミナル
6を介して検出素子5を取付けた後に、パイプ部材3
D,3Eを各衝合面3C1 で衝合させ、これらを回路収
容部3Aに図示の如く組付ける。次に、インテークパイ
プ3Cの外周側に設けたターミナル7,7間に温度補償
抵抗8を挟込むように取付け、ハンダ付け等を行なった
後に、インテークパイプ3Cを温度補償抵抗8等と共に
ケーシング2の取付穴2Aから該ケーシング2内に挿入
し、回路収容部3A等をケーシング2の外側に固定す
る。
【0014】かくして、従来技術による熱式流量計1に
おいては、バッテリ17から検出素子5等に電流を供給
し、該検出素子5を240℃程度まで加熱する。そし
て、ケーシング2内を流れる吸入空気流量の流速が速く
なって吸入空気流量が増大すると、検出素子5の抵抗値
RH は減少傾向となり、接続点12の電位が上がって接
続点11,12間の電位差により、差動増幅器15がバ
ッテリ17からの供給電流を増大させるようにパワート
ランジスタ16を制御する。これによって、検出素子5
の温度を240℃程度とし、その抵抗値RH を一定に保
つように検出素子5を加熱でき、例えば基準抵抗10の
両端電圧から吸入空気流量に対応した電圧信号としての
検出電圧Vを取出し、図示しないコントロールユニット
に出力するようになっている。
【0015】ここで、コントロールユニットは吸入空気
流量,エンジン回転数等に基づいて噴射弁に出力される
基本噴射量TP 等を次の数1のように演算している。
【0016】
【数1】TP =A×Q/N ただし、 N:エンジン回転数 A:定数 Q:吸入空気流量
【0017】さらに、図示しない噴射弁による噴射量T
i を次の数2のように演算し、この演算結果に基づき所
定のデューティをもった噴射パルスを噴射弁に出力す
る。
【0018】
【数2】Ti =TP ×α×α′×Coef +Ts ただし、 α :空燃比フィードバック補正係数 α′ :基本空燃比学習補正係数 Coef :各種補正係数 Ts :電圧補正係数
【0019】一方、前記熱式流量計1の検出素子5はケ
ーシング2内に配設されるものであるから、使用年数に
より吸入空気中の塵埃,ブローバイガス等が付着し、こ
の付着物のために検出素子5の熱容量が確保できず、応
答遅れ等により正確な吸入空気流量の検出を行なうこと
ができなくなっていた。
【0020】また、検出素子5の製造工程において該検
出素子5の形状には違いがあり、熱容量変化等によっ
て、吸入空気流量の検出にバラツキが生じる。
【0021】このため、従来の吸入空気流量検出装置に
おいては、実際の吸入空気流量を応答性良く正確に検出
するために、常に熱式流量計1が新品時に近い状態にお
ける検出電圧Vを出力できるように、例えばコントロー
ルユニット(出力補正部)内に所定の補正値を記憶し、
この補正値を積算することで検出電圧Vの応答遅れを補
正した演算を行なっていた。そして、検出素子5に付着
物が付着したときでも応答遅れをなくし、正確に吸入空
気流量を検出できるようにしていた。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来技術の吸入空気流量検出装置においては、図9に示す
ように、次のような問題がある。
【0023】ここで、図9は横軸に時間、縦軸は電圧と
なり、この縦軸は熱式流量計1からの検出電圧Vおよび
補正演算をした後の吸入空気流量検出装置からの出力電
圧Eとの両方を示している。
【0024】図9中の18は特性線を示し、該特性線1
8は熱式流量計1が新品時における吸入空気流量検出装
置からの出力電圧Eの特性であるから、応答遅れはな
い。即ち、熱式流量計1からの検出電圧Vと補正演算さ
れた吸入空気流量検出装置からの出力電圧Eとは同じ軌
跡を描くことになり、補正演算を行なう必要はなく、よ
って補正値は1となっている。
【0025】次に、特性線18の下側に位置した斜線で
示す領域aは、検出素子5に付着物が付着した複数の熱
式流量計1からの検出電圧Vを示したもので、各熱式流
量計1の検出素子5に付着する付着物の位置および堆積
量等により該検出素子5の反応速度の遅れ(応答遅れ)
は異なり、この応答遅れには個々の熱式流量計1でバラ
ツキがあり、領域aのような幅を有するようになる。
【0026】また、特性線18の線上に位置した斜線で
示す領域bは、前記領域aに対して所定の補正値を積算
した後の吸入空気流量検出装置からの出力電圧Eを示し
たもので、領域aの応答遅れのバラツキがそのまま、出
力電圧Eの応答遅れのバラツキ(領域b)となる。
【0027】従って、従来技術では演算補正後の出力電
圧Eであっても領域bに示す応答遅れのバラツキのた
め、全ての吸入空気流量検出装置において、吸入空気流
量の検出を正確に行なうことができないという問題があ
る。
【0028】これにより、例えば吸入空気流量検出装置
からの出力電圧Eが領域b中で特性線18よりも下側に
ずれた場合には、検出流量が実流量よりも小さくなり、
この検出流量により制御しようとするから、前記数1よ
り燃料噴射量TP が増えて空燃比はリッチ化し、混合気
が濃くなるため、エンジンの不完全燃焼を起し易くな
る。一方、領域b中で特性線18より上側にずれた場合
には、検出流量が実流量よりも大きくなり、この検出流
量により制御しようとするから、前記数1より燃料噴射
量TP が減って空燃比はリーン化し、混合気が薄くなる
ため、エンジンの加速性を悪化させるという問題があ
る。
【0029】ここで、本発明者は物理的な比熱に関し、
検出素子5の暖まり易さと冷え易さとは同じ係数となる
ことに着目した。
【0030】即ち、検出素子5は所定温度(約240
℃)に維持し、この検出素子5の温度変化を吸入空気流
量として電圧で検出するものであるから、検出応答性は
冷え易さに比例する。一方、検出素子5を所定温度まで
加熱するためには、印加される電圧は最初は高く、該検
出素子が所定温度に近づくに従って相反して低下するよ
うになり、このときの電圧低下率が検出素子5の暖まり
易さとなる。よって、暖まり易さ(電圧降下率)と検出
素子5の応答速度(冷え易さ)とは対応していることが
分かる。
【0031】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は吸入空気流量を検出するときの
応答遅れを低減し、吸入空気流量を正確に検出できる吸
入空気流量検出装置を提供することを目的としている。
【0032】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、出力補正部は、
エンジンの始動スイッチを閉成してから熱式流量計の検
出素子が所定温度になるまでの間における該熱式流量計
からの電圧信号の低下率を検出する低下率検出手段と、
該低下率検出手段からの低下率に基づいて補正値を演算
する補正値演算手段と、該補正値演算手段の補正値に基
づいて前記熱式流量計から出力される電圧信号の応答遅
れを補正する演算手段とから構成したことにある。
【0033】
【作用】上記構成により、熱式流量計毎にエンジンがス
タートしたクランキング直後において、熱式流量計の検
出素子が所定温度になるまでの間、前記熱式流量計から
の電圧信号は徐々に低下し、この低下率から補正値を個
々に演算する。そして、熱式流量計からの電圧信号をこ
の補正値で補正演算することで、応答遅れを低減して吸
入空気流量を正確に検出することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図5に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0035】図中、21はエンジンを始動させる始動ス
イッチ、22はエンジン回転数Nを検出するクランク角
センサをそれぞれ示している。また、23は燃料を噴射
する噴射弁を示し、該噴射弁23は後述するコントロー
ルユニット25で演算される噴射量TP の燃料をコント
ロールユニット25からの噴射パルスが出力される度毎
に噴射するようになっている。さらに、24は点火装置
を示し、該点火装置24は噴射弁23から噴射された燃
料に図示しない点火プラグで着火し、混合気を燃焼させ
るようになっている。
【0036】25は本実施例によるマイクロコンピュー
タ等によって構成される出力補正部としてのコントロー
ルユニットを示し、該コントロールユニット25はその
入力側が始動スイッチ21,クランク角センサ22およ
び熱式流量計1等に接続され、出力側が噴射弁23およ
び点火装置24等と接続され、電源としては直流電源と
してのバッテリ(図示せず)と接続されている。そし
て、該コントロールユニット25は熱式流量計1からの
検出電圧Vに基づき吸入空気流量Qを検出し、この吸入
空気流量Qとクランク角センサ22によるエンジン回転
数Nとから前記数1のように基本噴射量TP を演算する
と共に、噴射弁23による噴射量Ti を前記数2のよう
に演算する。
【0037】また、前記コントロールユニット25は入
出力制御回路26と、処理回路27およびRAM,RO
M等の記憶回路28とから大略構成され、前記記憶回路
28内には図2に示す吸入空気流量検出装置のメインル
ーチンと図3に示す補正値設定処理プログラム等が格納
されると共に、その記憶エリア28A内にはタイマTA
,TB の所定値ΔT,T0 および図4に示す電圧降下
率δに対する補正値Kの特性マップが記憶され、さらに
揮発性の記憶エリア28Aには設定された補正値が記憶
されている。
【0038】ここで、前記図2に示すメインルーチンの
ステップ1は図3に示す補正値設定処理とステップ2の
演算補正処理からなり、ステップ2の演算補正処理は従
来技術と同様に、ステップ1で設定された補正値K0 を
熱式流量計1からの検出電圧Vに積算することで、検出
電圧Vを補正した出力電圧Eに変換する。
【0039】また、前記図4に示す特性マップについて
説明するに、該特性マップの横軸には電圧降下率δ、縦
軸には補正値Kとなり、電圧降下率δが大きくなると、
補正値Kは小さくなり、電圧降下率δが小さくなると、
補正値Kは大きくなる反比例の特性となっている。
【0040】即ち、電圧降下率δが大ということは、反
応速度が速い場合であり、検出素子5に付着物があまり
付着していないとみなすことができ、補正値Kは小さく
てよい。一方、電圧降下率δが小ということは、反応速
度が遅い場合であるから、検出素子5に付着物が多く付
着しているとみなすことができ、補正値Kは大きくな
る。
【0041】本実施例による吸入空気流量検出装置は上
述の如き構成を有するもので、次にコントロールユニッ
ト25による補正値設定処理について、図3ないし図5
を参照して説明する。
【0042】始めに、補正値設定処理を説明する前に、
始動スイッチ21によるエンジンスタート時の吸入空気
流量検出装置からの検出電圧Vの変化について図5に基
づいて説明する。
【0043】まず、エンジンスタートと同時に、熱式流
量計1の検出準備行程として検出素子5等の各抵抗素子
に電圧を印加し、該検出素子5を所定の温度(約240
度)まで加熱する。このとき、エンジンがスタートした
瞬間には熱式流量計1からの検出電圧Vは一時的に高く
なり、その後検出素子5の温度が徐々に上昇するに伴っ
て、相反して徐々に低下し、この出力電圧Eが安定する
まで検出素子5に加熱を行なうことになる。
【0044】次に、補正値設定処理動作について図3を
参照しつつ説明する。
【0045】ステップ1で始動スイッチ21がクランキ
ングされ、エンジンがスタートするまでの間待機し、ス
テップ11で「YES」と判定した場合には、ステップ
12に移りタイマTA をリセットすると共にスタートさ
せる。
【0046】次に、ステップ13ではタイマTA が所定
時間ΔTを経過したか否かを判定し、所定時間ΔTを経
過するまでの間、このステップ13で待機する。
【0047】ステップ13で「YES」と判定した場合
には、ステップ14に移り、熱式流量計1から検出電圧
V1 を読込み、ステップ15に移る。
【0048】さらに、ステップ15ではタイマTB をを
リセットすると共にスタートさせ、ステップ16ではタ
イマTB が所定時間T0 を経過したか否かを判定し、所
定時間T0 を経過するまでの間、このステップ16で待
機する。
【0049】ステップ16で「YES」と判定した場合
には、ステップ17に移り、熱式流量計1から検出電圧
V2 を読込み、ステップ18に移る。
【0050】ステップ18では電圧低下率δ0 を次の数
3のように演算する。
【0051】
【数3】δ0 =(V1 −V2 )/T0
【0052】さらに、ステップ19では図4の特性マッ
プに基づいて、ステップ18で演算された電圧降下率δ
0 に対する補正値K0 を読出し、ステップ20ではステ
ップ19で設定された補正値K0 を記憶エリア28Aに
記憶し、ステップ21で図2のメインルーチンのステッ
プ2の演算補正処理にリターンする。
【0053】そして、上述した補正値設定処理はエンジ
ンを始動する度に実行され、一度設定された補正値K0
はエンジンを停止するまで変更されないから、熱式流量
計1の検出素子5の応答速度に対応した補正値K0 を設
定することができる。
【0054】かくして、本実施例においては、前述した
図3に示す補正値設定処理によって設定された補正値K
0 に基づいて図2のステップ2に示す演算補正処理を熱
式流量計1からの検出電圧Vに対して補正することによ
り、図9に示すように、各熱式流量計1毎に領域aのよ
うなバラツキがあっても、それぞれ設定された補正値K
0 により応答遅れを低減し、特性線18に示すようなバ
ラツキのない出力電圧Eを出力することができる。そし
て、吸入空気流量を迅速・正確に検出することができ
る。
【0055】さらに、検出素子5の形状の違いによる熱
容量変化の影響もなくすことができ、正確な吸入空気流
量を検出できる。
【0056】従って、前記数1および数2に示す基本噴
射量TP および噴射量Ti を正確に演算することがで
き、常に空燃比を適正状態に設定することができ、エン
ジンの不完全燃焼および加速不良等を確実に防止するこ
とができる。
【0057】また、本実施例では、エンジンの始動時毎
に必ず補正値K0 を設定する構成となっているから、熱
式流量計1が新品の状態から使用年数によって順次生じ
る応答遅れ(電圧低下率δ0 )毎に補正値K0 を設定す
ることができ、常に吸入空気流量を正確に検出すること
ができる。
【0058】なお、前記実施例では、図3に示すステッ
プ14〜18が低下率検出手段の具体例であり、ステッ
プ19が補正値演算手段の具体例であり、図2のステッ
プ2が演算手段の具体例である。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、熱
式流量計から出力される電圧信号の応答遅れを補正する
出力補正部を、エンジンをスタートしてから検出素子が
所定温度になるまでの間の低下率を検出し、この低下率
に基づいて補正値を予め記憶された補正値から選択し、
この補正値に基づいて熱式流量計から出力される電圧信
号の応答遅れを補正演算する構成したから、吸入空気流
量を応答性良く正確に検出でき、空燃比を常に正確に制
御することができる。そして、エンジンの不完全燃焼お
よび加速不良等を効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例による吸入空気流量検出装置のブロッ
ク図である。
【図2】吸入空気流量検出装置のメインルーチンを示す
流れ図である。
【図3】補正値の設定処理を示す流れ図である。
【図4】電圧降下率δに対する補正値Kを示す特性マッ
プである。
【図5】エンジンの始動スイッチを閉成してから熱式流
量計が所定温度になるまでの検出電圧の時間変化を示す
特性線図である。
【図6】従来技術による熱式流量計の全体構成図であ
る。
【図7】図6中の矢示VII −VII 方向からみた拡大断面
図である。
【図8】熱式流量計の電気回路図である。
【図9】従来技術による熱式流量計からの検出電圧と補
正後の出力電圧を示す特性線図である。
【符号の説明】
1 熱式流量計 2 ケーシング 5 検出素子 21 始動スイッチ 25 コントロールユニット(出力補正部) 26 入出力制御回路 27 処理回路 28 記憶回路 28A 記憶エリア TA ,TB タイマ δ 電圧降下率 K 補正値
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月6日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】まず、エンジンスタートと同時に、熱式流
量計1の検出準備行程として検出素子5等の各抵抗素子
に電圧を印加し、該検出素子5を所定の温度(約240
度)まで加熱する。このとき、図5に特性として示す如
く、エンジンがスタートした瞬間には熱式流量計1から
の検出電圧Vは一時的に高くなり、その後検出素子5の
温度が徐々に上昇するに伴って、相反して徐々に低下
し、この出力電圧Eが安定するまで検出素子5に加熱を
行なうことになる。なお、図5中の中央の実線が正常
時、左,右側の点線が劣化時の検出電圧Vをそれぞれ示
している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】次に、図3に示す補正値設定処理動作につ
いて、図5の特性を参照しつつ説明する。なお、図5中
のΔTはタイマTAの経過時間、T0はタイマTBの経
過時間をそれぞれ示し、T0は後述の数3によって電圧
低下率δ0を求めるための所定時間を表す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気通路途中に設けられるケ
    ーシングと、該ケーシング内に設けられ、前記エンジン
    の始動スイッチを閉成したときに電圧が印加されて所定
    温度まで加熱され、該ケーシング内を流通する吸入空気
    で検出素子が冷却されることにより吸入空気流量に応じ
    た電圧信号を出力する流量検出用の熱式流量計と、該熱
    式流量計から出力される電圧信号の応答遅れを補正する
    出力補正部とからなる吸入空気流量検出装置において、
    前記出力補正部は、前記エンジンの始動スイッチを閉成
    してから前記熱式流量計の検出素子が所定温度になるま
    での間における該熱式流量計からの電圧信号の低下率を
    検出する低下率検出手段と、該低下率検出手段からの低
    下率に基づいて補正値を演算する補正値演算手段と、該
    補正値演算手段の補正値に基づいて前記熱式流量計から
    出力される電圧信号の応答遅れを補正する演算手段とか
    ら構成したことを特徴とする吸入空気流量検出装置。
JP5089327A 1993-03-24 1993-03-24 吸入空気流量検出装置 Pending JPH06281484A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7693647B2 (en) 2005-12-01 2010-04-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Intake air amount calculating system and method of internal combustion engine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7693647B2 (en) 2005-12-01 2010-04-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Intake air amount calculating system and method of internal combustion engine

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