JPH06280925A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH06280925A
JPH06280925A JP5068298A JP6829893A JPH06280925A JP H06280925 A JPH06280925 A JP H06280925A JP 5068298 A JP5068298 A JP 5068298A JP 6829893 A JP6829893 A JP 6829893A JP H06280925 A JPH06280925 A JP H06280925A
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JP
Japan
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vibration
liquid chamber
liquid
passage
chamber
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JP5068298A
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English (en)
Inventor
Kazuya Takano
和也 高野
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体の粘性抵抗を利用して大きな減衰を得る
と共に、主液室と副液室との間に複数設けられた制限通
路を切り換えて振動を低減する。 【構成】 下部取付具10に筒状をしたゴム膜16の下
部側が固着され、ゴム膜16の上部側は上部取付具18
に固着される。取付具10、18及びゴム膜16等の内
壁面で隔壁が形成される主液室30が設けられる。走行
用オリフィス52を介して主液室30に連通される第1
の副液室56が、金属ブロック22、24の凹部32、
36により形成される。アイドル用オリフィス54を介
して主液室30に連通されてる第2の副液室58が、金
属ブロック22、24の凹部34、38により形成され
る。ダイヤフラム44を挟んで第2の副液室58と空気
室62とが配置され、空気室62が加圧源64に連通さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動を発生する部材か
らの振動の伝達を防止する防振装置に関し、例えば車両
に配設されるキャブマウント、エンジンマウント、ボデ
ィマウント及びシートクッション等に適用可能なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両には、振動発生部となる車
体と振動受部となるキャブとの間にキャブマウントとし
ての防振装置が配設されていて、車体側で発生する振動
をこの防振装置内に組み込まれたばね要素としての空気
ばね及び減衰要素としてのショックアブソーバで吸収
し、キャブ側に伝達されるのを阻止する構造となってい
る。
【0003】従って、車体に搭載されたエンジンが作動
しあるいは車両が走行して、振動が車体側で発生した場
合には、これら空気ばね及びショックアブソーバ等で振
動を吸収し、振動の伝達を阻止するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のような防振装置
では、車両の走行中等に発生する低周波数で大振幅の振
動が入力された際のキャブの共振を防止する為に、大き
く振動を減衰するショックアブソーバが必要となる。
【0005】しかし、このようなショックアブソーバを
用いた場合、エンジンのアイドリング中に発生するアイ
ドル振動の内でも特に周波数の低い0.5次及び1次等
の低次数の振動が入力されると、ばね定数の低い空気ば
ね内で減衰される振動に比較して、減衰力が大きなショ
ックアブソーバを通過してキャブ側に伝達される振動が
圧倒的に大きくなる。
【0006】従って、アイドル振動時には、十分な防振
効果が得られず、振動がキャブ内に伝達されて、こもり
音がキャブ内で発生したり、キャブ内の乗り心地が悪く
なったりするといった弊害を生む原因となっていた。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、液体の粘性抵
抗を利用して大きな減衰を得ると共に、アイドル状態と
走行状態とで主液室と副液室との間に複数設けられた制
限通路を切り換えて振動を低減する防振装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1による防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の
取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結され
る第2の取付部材と、これら取付部材間を連結し且つ振
動発生部の変位に伴って変形し得る筒状に形成された弾
性膜体と、前記弾性膜体を隔壁の一部として液体が封入
されると共に前記弾性膜体の変形により内容積が変化す
る主液室と、第1の通路を介して前記主液室と連通され
て液体が封入されると共に内壁の少なくとも一部が拡縮
自在に構成される第1の副液室と、前記第1の通路と寸
法が異なる第2の通路を介して前記主液室と連通されて
液体が封入されると共にダイヤフラムにより内壁の少な
くとも一部が構成される第2の副液室と、前記ダイヤフ
ラムを挟んで前記第2の副液室と対向して配置される空
気室と、前記空気室に接続されて前記空気室内の気圧を
変化させる気体給排手段とを有することを特徴とする。
【0009】請求項2による防振装置は、振動発生部及
び振動受部の一方に連結される第1の取付部材と、振動
発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材
と、これら取付部材間を連結し且つ振動発生部の変位に
伴って変形し得る筒状に形成された弾性膜体と、前記弾
性膜体を隔壁の一部として液体が封入されると共に前記
弾性膜体の変形により内容積が変化する主液室と、第1
の通路を介して前記主液室と連通されて液体が封入され
ると共に内壁の少なくとも一部が拡縮自在に構成される
第1の副液室と、前記第1の通路より大きな内径寸法に
形成され或いは前記第1の通路より短く形成された第2
の通路を介して前記主液室と連通されて液体が封入され
ると共にダイヤフラムにより内壁の少なくとも一部が構
成される第2の副液室と、前記ダイヤフラムを挟んで前
記第2の副液室と対向して配置され且つ内壁面に前記ダ
イヤフラムを当接して前記ダイヤフラムの変形を不可能
とし前記第2の通路内の液体の流動を阻止する減圧状態
と前記ダイヤフラムの変形を可能として前記第2の通路
内の液体の流動を可能とする加圧状態とで内圧が変動し
得る空気室と、前記空気室に接続され且つ低周波で大振
幅の振動発生時に前記空気室を減圧状態として前記第1
の通路でのみ液体を流動させて振動を減衰すると共に高
周波で小振幅の振動の発生時に前記空気室を加圧状態と
して前記第2の通路で液体を流動させて振動を遮断する
気体給排手段とを有することを特徴とする。
【0010】請求項3による防振装置は、前記第1の副
液室にダイヤフラムを介して対向し且つ常時加圧される
空気室を設け、この空気室と前記第2の副液室に対向す
る前記空気室とで、前記第1の取付部材と前記第2の取
付部材との間の間隔を維持することを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1による発明の作用を以下に説明する。
【0012】弾性膜体で隔壁の一部が形成されて液体が
封入される主液室が、第1の取付部材と第2の取付部材
との間に形成されている。そして、相互に異なる寸法の
通路が、主液室と第1の副液室との間及び主液室と拡縮
自在な第2の副液室との間を第1及び第2の通路で連通
している。また、ダイヤフラムを挟んで第2の副液室と
対向して配置される空気室内の気圧を気体給排手段が変
化させて、ダイヤフラムを変形可能な状態と変形不可能
な状態との間で切り換える。
【0013】従って、気体給排手段によって空気室内の
気圧を高めてダイヤフラムが変形可能な状態で、いずれ
かの取付部材に連結された振動発生部側から振動が伝達
された場合、弾性膜体が変形するのに伴って主液室の内
容積が変化し、第1及び第2の通路を介して第1の副液
室及び第2の副液室との間で液体が流動する。
【0014】また、気体給排手段によって空気室内の気
圧を低下してダイヤフラムが変形不可能な状態で、いず
れかの取付部材に連結された振動発生部側から振動が伝
達された場合、第2の副液室の内容積が変化しない為、
弾性膜体が変形するのに伴って主液室の内容積が変化
し、第1の通路を介して第1の副液室との間でのみ液体
が流動する。
【0015】この結果、いずれの場合も粘性抵抗の高い
液体により振動が吸収されて、振動受部側に振動が伝達
され難くなる。但し、ダイヤフラムが変形可能な状態で
は、相互に異なる寸法の第1及び第2の通路を用いて振
動を吸収するため、第1の通路のみで吸収する場合と比
べ、吸収される振動の周波数、振幅等が異なることにな
る。
【0016】請求項2による発明の作用を以下に説明す
る。例えば、低周波数で大振幅の振動が発生する車両の
走行状態では、空気室内の気圧を低下してダイヤフラム
を変形不可能な減圧状態とし、主液室と第1の副液室と
の間の第1の通路のみを利用して、大きな減衰を得る。
【0017】また、高周波数で小振幅の振動が発生する
アイドル状態では、空気室内の気圧を高めてダイヤフラ
ムを変形可能な加圧状態として、内径を第1の通路より
大きな内径寸法とし或いは長さを短く形成された第2の
通路側でも、液体を流動させる。この結果、内径寸法が
大きく或いは長さが短くされて通過抵抗が小さくなる第
2の通路内を流体が積極的に流動し、第2の通路により
動ばね定数が低減されて、振動が遮断される。
【0018】尚、上記請求項1及び請求項2による防振
装置は、それ単独で振動発生部と振動受部との間に設置
して振動を吸収できることは言うまでもなく、コイルス
プリング、空気ばね等のばね手段と併用することも可能
であり、ばね手段と併用することによりその効果を一層
高めることができる。
【0019】請求項3による発明の作用を以下に説明す
る。常時加圧される空気室をダイヤフラムを介して第1
の副液室と対向して設けた為、この空気室と第2の副液
室に対向する空気室とで、第1の取付部材と第2の取付
部材との間の間隔が維持される。従って、キャブ等の重
量物がこれら空気室及びダイヤフラムにより弾性的に支
持される。
【0020】
【実施例】本発明に係る防振装置の第1実施例を図1に
示し、この図に基づき第1実施例を説明する。
【0021】本実施例の断面図を表す図1に示すよう
に、第1の取付部材であって防振装置100の下部側を
構成する円筒状をした下部取付具10の下部には、車体
40にこの防振装置100を嵌合して固着する為の嵌合
筒部10Aが形成されており、この下部取付具10の上
面側には、一対の穴部12、14が形成されている。
【0022】また、下部取付具10の外周面には、筒状
をし且つ補強用のポリエステルあるいはナイロンのコー
ドが埋設されているゴム膜16(例えばローリングダイ
ヤフラム)の下部側が金属バンド19Aによる締めつけ
で固着されている。このゴム膜16は、この締めつけら
れた部分から下側に一旦垂れ下がって転動部16Aを形
成し、さらに上方に延びている。このゴム膜16の上部
側は、第2の取付部材となる円盤状をした上部取付具1
8の外周面に金属バンド19Bによる締めつけで固着さ
れている。従って、このゴム膜16が弾性膜体となる。
【0023】そして、この上部取付具18には上部が塞
がれた穴部18Aが中央部分に設けられることとなり、
上部取付具18の上部には、乗員が搭乗するためのキャ
ブ(図示せず)の連結用として用いられるねじ穴18B
が設けられている。
【0024】さらに、下部取付具10と上部取付具18
との間には、下部取付具10、上部取付具18及びゴム
膜16等の部材の内壁面で隔壁が形成される主液室30
が設けられていて、例えば不凍液、オイル等の液体が封
入されている。
【0025】一方、下部取付具10、上部取付具18及
びゴム膜16等と離れた車体40内の別個の位置には、
外周がボルト20によりねじ止められた一対の金属ブロ
ック22、24が設置されている。これら一対の金属ブ
ロック22、24の内の上側に位置する金属ブロック2
2の下面側には相互に大きさの異なる一対の凹部32、
34が形成されており、下側に位置する金属ブロック2
4の上面側であって上側に位置する金属ブロック24の
凹部32、34に対向した箇所には、凹部32、34に
対応して相互に大きさの異なる一対の球面状に窪んだ凹
部36、38が形成されている。
【0026】そして、それぞれ一対の凹部32、34、
36、38間には、それぞれゴム製のダイヤフラム4
2、44がその外周部分を一対の金属ブロック22、2
4間に挟持された状態で位置している。つまり、ダイヤ
フラム42が凹部32、36により形成される空間を上
下に二分し、ダイヤフラム44が凹部34、38により
形成される空間を上下に二分している。
【0027】さらに、一対の凹部36、38の底部に
は、それぞれコンプレッサ等で構成された加圧源64に
連通されるパイプ46が接続されている。但し、凹部3
8に繋がる側のパイプ46と加圧源64との間には、大
気に一端側を開放したパイプ48の基端側と接続される
と共にこのパイプ48とパイプ46との間で流路を切り
換える切換弁50が、設置されている。すなわち、これ
ら加圧源64及び切換弁50が気体給排手段を構成する
ことになる。
【0028】この切換弁50は制御手段68に連結され
ており、制御手段68よってその切り換えが制御される
ようになっている。制御手段68は車両電源によって作
動し、少なくとも車速センサ70及びエンジン回転数検
出センサ72からの検出信号を受け、車速及びエンジン
回転数を検出し、アイドル時か走行時かを判断できるよ
うになっている。
【0029】一方、下部取付具10に形成された穴部1
2の底部には、小径のパイプ26の一端側が接続されて
おり、このパイプ26の他端側は凹部32の上部に接続
されている。また、穴部14の底部には、パイプ26の
内径より内径寸法が大径となったパイプ28の一端側が
接続されており、このパイプ28の他端側は凹部34の
上部に接続されている。
【0030】従って、パイプ26により第1の通路が構
成され、この第1の通路が、液体の通過抵抗が大きく車
両の走行状態で用いられる走行用オリフィス52とな
る。また、パイプ28により第2の通路が構成され、こ
の第2の通路が、液体の通過抵抗が小さく車両のアイド
ル状態で用いられるアイドル用オリフィス54となる。
【0031】この結果、凹部32、36により形成され
る空間の上部側が、走行用オリフィス52を介して主液
室30に連通されて液体が封入される第1の副液室56
となり、この空間の下部側が空気室60となる。従っ
て、第1の副液室56はダイヤフラム42により内壁の
少なくとも一部が拡縮自在となる。
【0032】また、凹部34、38により形成される空
間の上部側が、アイドル用オリフィス54を介して主液
室30に連通されて液体が封入される第2の副液室58
となり、この空間の下部側が空気室62となる。従っ
て、ダイヤフラム44により第2の副液室58の内壁の
少なくとも一部が構成されて、このダイヤフラム44を
挟んで第2の副液室58と空気室62とが配置される。
【0033】以上より、これら空気室60、62に液体
圧とつり合う気圧を加圧源64より加えることにより、
ダイヤフラム42、44の変形を可能としている。ま
た、副液室56、58等を有する金属ブロック22、2
4をゴム膜16等と離して別体の構造としたため、オリ
フィス52、54の長さを自由に設定することが可能と
なると共に、車体40内の任意の空間を利用して副液室
56、58を設置することが可能となる。
【0034】次に、車体40へのキャブの組付けを説明
する。上部取付具18の上部に支持すべきキャブが搭載
されると、キャブの重量により主液室30内の液体圧が
高まり、液体が主液室30から副液室56、58にオリ
フィス52、54を介して一定量流れ込むと共にゴム膜
16の転動部16Aが変形する。そして、副液室56、
58の隔壁の一部を構成するダイヤフラム42、44が
図1に示す位置から反転して球面状に形成された凹部3
6、38にそれぞれ圧着される形となって、ダイヤフラ
ム42、44による副液室56、58の内容積の変化が
困難となる。
【0035】このあと、空気室60、62に液体圧に抗
し得るだけの気体を加圧源64より送り込んで、ダイヤ
フラム42、44がそれぞれ拡縮自在に変形するように
加圧して、防振装置100が実際に作用するときの状態
とする。
【0036】次に、本実施例の作用を説明する。まず、
空気室60、62がそれぞれダイヤフラム42、44を
挟んで副液室56、58と対向している為、加圧源64
よりの加圧でゴム膜16の内側に位置する主液室30内
の液圧が高まって、下部取付具10と上部取付具18と
の間の間隔が維持される。従って、これら空気室60、
62及びダイヤフラム42、44と、液体が封入された
ゴム膜16とで、キャブ等の重量物が車体40上に弾性
的に支持される。
【0037】また、車体40に搭載されたエンジン(図
示せず)が作動しあるいは車両が走行して、振動が車体
40側で発生した場合には、車体40の振動が下部取付
具10に伝達される。これにより下部取付具10が変位
すると共にゴム膜16が変形するのに伴って、主液室3
0内の液体圧が変化する。そして、ゴム膜16及び副液
室56、58の隔壁となるダイヤフラム42、44の変
形に伴って、内容積が変化する主液室30及び副液室5
6、58中の液体が、オリフィス52、54を通って相
互に流通する。
【0038】但し、第2の副液室58とダイヤフラム4
4を挟んで対向する空気室62を大気圧に切り換え可能
としたため、以下のように作用する。
【0039】車両が走行すると、低周波数で大振幅の振
動が生じる走行状態となる。制御手段68は車速センサ
70、エンジン回転数検出センサ72により走行状態か
否かを判断する。制御手段68が走行状態であると判断
すると、制御手段68は切換弁50を作動させてパイプ
46とパイプ48とを切り換え、空気室62と大気側と
を連通させる。
【0040】これによって、アイドル用オリフィス54
が連結された副液室58に対向する空気室62内を大気
圧に切り換える。この結果、図2に示すように、ダイヤ
フラム44が液体圧によって凹部38に圧着されて第2
の副液室58の内容積が変化しなくなり、液体がアイド
ル用オリフィス54内を流れなくなる。
【0041】従って、車両の走行時に合わせて内径寸法
が小さく設定された走行用オリフィス52内での粘性抵
抗の高い液体の流動による抵抗によって、低周波数で大
振幅の振動(例えば、周波数1Hz、振幅2mmの振動)を
大きく減衰して、効果的な防振特性が得られるこにな
る。
【0042】また、エンジンのアイドリング時にはアイ
ドル振動が生じるアイドル状態となる。制御手段68は
車速センサ70、エンジン回転数検出センサ72により
アイドル状態か否かを判断する。制御手段68がアイド
ル状態であると判断すると、制御手段68は切換弁50
を作動させてパイプ48とパイプ46とを切り換え、空
気室62と加圧源64とを連通される。
【0043】これによって、内径寸法が大きく設定され
たアイドル用オリフィス54と連結された第2の副液室
58側の空気室62は、加圧状態となる。この結果、第
2の副液室58の内容積が変化するようになり、液体が
アイドル用オリフィス54内を流れて、アイドル用オリ
フィス54が作用する。従って、高周波域でも低動ばね
定数を実現し、効果的な防振特性が得られる。この際、
アイドル用オリフィス54は内径寸法が走行用オリフィ
ス52の内径寸法より大きく設定されている為、走行用
オリフィス52内は目詰まり状態となってアイドル用オ
リフィス54のみを液体が流動するようになり、液体が
積極的にアイドル用オリフィス54側に流れてその効果
が増大する。
【0044】本発明に係る防振装置の第2実施例を図3
に示し、この図に基づき第2実施例を説明する。
【0045】図3に示すように、この防振装置100の
下部取付具10には、下部に雄ねじが形成されたねじ部
80Aを有するガイドピン80がねじ込まれて固定され
ている。また、上部取付具18には、ガイド孔84を中
央部に有したガイドブッシュ82が上部取付具18の穴
部18Aを覆うように、緊密に嵌合されて固着されてお
り、ガイドピン80がこのガイド孔84に摺動自在に嵌
合されている。そして、ガイドブッシュ82の外周寄り
には、主液室30と穴部18A内を繋ぐ連通孔82Aが
複数形成されている。
【0046】従って、車体40が図上、上下方向に振動
した場合には、ガイドピン80がガイドブッシュ82に
案内されて摺動し、これに伴って、主液室30の内容積
が変化する。この際、連通孔82A内を液体が流れて、
ガイドピン80を摺動し易くする。
【0047】すなわち、ガイドピン80に案内されて、
下部取付具10と上部取付具18との間が相対変位する
為、上部取付具18が下部取付具10に対して図3上、
左右方向にずれたりすることなく、主液室30の内容積
が適切に変化することになる。
【0048】尚、上記実施例において、車体に第1の取
付部材となる下部取付具10側を連結し、キャブに第2
の取付部材となる上部取付具18側を連結するような構
成としたがこの逆の構成としてもよい。また、弾性膜体
は実施例のようなゴム膜16の替わりにベローズ形の弾
性膜体を用いてもよく、他の周知な構造に置き換えるこ
ととしてもよい。
【0049】さらに、上記実施例において、第1及び第
2の通路の内径寸法を相互に異ならせるような構造とし
たが、第1の通路に対して第2の通路の通路長さを短く
するようにしてもよい。
【0050】一方、第1実施例及び第2実施例におい
て、車両に搭載されるキャブの防振を目的としたが、本
発明の防振装置は他の用途にも用いられることはいうま
でもなく、また、形状等も実施例のものに限定されるも
のではない。
【0051】
【発明の効果】本発明の防振装置は、以上のように説明
した構成とした結果、液体の粘性抵抗を利用して大きな
減衰を得ると共に、アイドル状態と走行状態とで主液室
と副液室との間に複数設けられた制限通路を切り換えて
振動を低減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振装置の第1実施例を示す断面
図である。
【図2】本発明に係る防振装置の第1実施例を示す断面
図であって、走行状態を表す図である。
【図3】本発明に係る防振装置の第2実施例を示す断面
図である。
【符号の説明】
10 下部取付具(第1の取付部材) 16 ゴム膜(弾性膜体) 18 上部取付具(第2の取付部材) 30 主液室 42 ダイヤフラム 44 ダイヤフラム 50 切換弁(気体給排手段) 52 走行用オリフィス(第1の通路) 54 アイドル用オリフィス(第2の通路) 56 第1の副液室 58 第2の副液室 60 空気室 62 空気室 64 加圧源(気体給排手段) 100 防振装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる第1の取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方
    に連結される第2の取付部材と、これら取付部材間を連
    結し且つ振動発生部の変位に伴って変形し得る筒状に形
    成された弾性膜体と、前記弾性膜体を隔壁の一部として
    液体が封入されると共に前記弾性膜体の変形により内容
    積が変化する主液室と、第1の通路を介して前記主液室
    と連通されて液体が封入されると共に内壁の少なくとも
    一部が拡縮自在に構成される第1の副液室と、前記第1
    の通路と寸法が異なる第2の通路を介して前記主液室と
    連通されて液体が封入されると共にダイヤフラムにより
    内壁の少なくとも一部が構成される第2の副液室と、前
    記ダイヤフラムを挟んで前記第2の副液室と対向して配
    置される空気室と、前記空気室に接続されて前記空気室
    内の気圧を変化させる気体給排手段とを有することを特
    徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる第1の取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方
    に連結される第2の取付部材と、これら取付部材間を連
    結し且つ振動発生部の変位に伴って変形し得る筒状に形
    成された弾性膜体と、前記弾性膜体を隔壁の一部として
    液体が封入されると共に前記弾性膜体の変形により内容
    積が変化する主液室と、第1の通路を介して前記主液室
    と連通されて液体が封入されると共に内壁の少なくとも
    一部が拡縮自在に構成される第1の副液室と、前記第1
    の通路より大きな内径寸法に形成され或いは前記第1の
    通路より短く形成された第2の通路を介して前記主液室
    と連通されて液体が封入されると共にダイヤフラムによ
    り内壁の少なくとも一部が構成される第2の副液室と、
    前記ダイヤフラムを挟んで前記第2の副液室と対向して
    配置され且つ内壁面に前記ダイヤフラムを当接して前記
    ダイヤフラムの変形を不可能とし前記第2の通路内の液
    体の流動を阻止する減圧状態と前記ダイヤフラムの変形
    を可能として前記第2の通路内の液体の流動を可能とす
    る加圧状態とで内圧が変動し得る空気室と、前記空気室
    に接続され且つ低周波で大振幅の振動発生時に前記空気
    室を減圧状態として前記第1の通路でのみ液体を流動さ
    せて振動を減衰すると共に高周波で小振幅の振動の発生
    時に前記空気室を加圧状態として前記第2の通路で液体
    を流動させて振動を遮断する気体給排手段とを有するこ
    とを特徴とする防振装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の副液室にダイヤフラムを介し
    て対向し且つ常時加圧される空気室を設け、この空気室
    と前記第2の副液室に対向する前記空気室とで、前記第
    1の取付部材と前記第2の取付部材との間の間隔を維持
    することを特徴とする請求項1記載の防振装置。
JP5068298A 1993-03-26 1993-03-26 防振装置 Pending JPH06280925A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016056885A (ja) * 2014-09-10 2016-04-21 株式会社ブリヂストン 防振装置

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JP2016056885A (ja) * 2014-09-10 2016-04-21 株式会社ブリヂストン 防振装置

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